説明

新規抗血小板薬

【課題】新規な抗血小板薬および、それらの有効成分となる新規化合物の提供。
【解決手段】式Iで示される化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする、抗血小板薬。


(式中、XはN、又はCR1dを表し、Xb1〜Xb5は同一又は異なって、窒素又は炭素を表し、R1a〜R1dは同一又は異なって、水素原子、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキルチオ、アルケニル、シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、水酸基、又は1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基を表し、Rは置換されていてもよいアリール、又は置換されていてもよいヘテロアリールを表し、Rは置換されていてもよいアリール、又は置換されていてもよいヘテロアリールを表す)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な抗血小板薬およびその有効成分となる新規化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
Glycoprotein Ib(以下GPIb)及びGlycoprotein VI(以下GPVI)は血小板膜上に存在し、各々von Willebrand factor(以下、vWF)受容体及びコラーゲン受容体として動脈硬化部位に見られるような病態血栓形成時に重要な役割を果たす(非特許文献1)。動脈硬化部位でのプラーク破綻時には、血管内皮損傷によりコラーゲンが露出しており、血管狭窄により高ずり応力が生じている。vWFは露出したコラーゲン上に固相化し、血小板はGPIbを介してコラーゲン上に固相化したvWFと結合して動脈硬化部位に停滞・粘着する。その後、血小板上のGPVIがコラーゲンと結合し、血小板は活性化・凝集して病態血栓を誘発し、心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈閉塞症などの虚血性疾患を引き起こす(非特許文献2)。生体の防御機構である止血血栓は、血管外損傷部位から放出される組織因子や可溶性アゴニスト(トロンボキサンA2(TXA2)、アデノシン2リン酸(ADP)など)により血小板が活性化されることにより形成される。既存薬であるアスピリンやクロピドグレルはTXA2やADPの作用を阻害するため、止血機構に対する影響が大きく、抗血栓作用と同時に出血性も亢進する(非特許文献3)。既存の抗血小板薬(アスピリン、チクロピジンなどの単独投与)の血管イベントの予防効果のランダム化比較試験(RCT)をメタアナリシスしたATT(Antithrombotic Trialists’Collaboration)の成績によれば、既存の抗血小板薬治療の心血管イベント低減効果は25%にすぎず、満足度は高くない(非特許文献4)。より高い治療効果を目的に抗血小板薬併用療法の臨床試験(CURE,MATCH,CHARISMA)が行われたが、既存薬を用いた併用療法では出血リスクも増大することが示されている(非特許文献5〜7)。
【0003】
ベンゾイミダゾール誘導体等の複素環化合物は、特許文献1〜13、及び非特許文献8等に開示されているが、いずれも、抗血小板作用を有しているとの報告はなく、本発明の化合物とは特徴が異なる。
血小板凝集抑制作用を有する複素環化合物は、特許文献14に開示されているが、本発明の化合物とは特徴が異なる。
【0004】
ベンゾイミダゾール誘導体の製造方法は、非特許文献8に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第1997/031635号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2001/002400号パンフレット
【特許文献3】米国公開公報第20090227538号
【特許文献4】米国公開公報第20050054631号
【特許文献5】国際公開第2006/044509号パンフレット
【特許文献6】米国公開公報第20040176390号
【特許文献7】国際公開第2010/070237号パンフレット
【特許文献8】米国公開公報第20050222197号
【特許文献9】米国公開公報第20100029657号
【特許文献10】米国公開公報第20060148805号
【特許文献11】米国公開公報第20090232780号
【特許文献12】米国公開公報第20080132501号
【特許文献13】米国公開公報第20060223849号
【特許文献14】米国公開公報第20060128685号
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Nature Rev.Drug Discov.,2,1−15(2003)
【非特許文献2】Thromb.Haemost.,97.435−443(2007)
【非特許文献3】血小板と血栓症−基礎と臨床−監修:池田康夫
【非特許文献4】Br Med J,324,71−86(2002)
【非特許文献5】N Eng J Med.,345,494−502(2001)
【非特許文献6】Lancet,364,331−337(2004)
【非特許文献7】N Eng J Med.,354,1706−1717(2006)
【非特許文献8】Synthesis,1,47(2005)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、新規抗血小板薬およびその有効成分となる新規化合物に関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定のヘテロ環誘導体が所望の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
本発明は、下記の化合物若しくはその薬理学上許容される塩、及び/又はそれらの用途に関する。
【0010】
本発明は、次の具体的態様を含む。
(1) 式I:
【化1】

(式中、
XはN、又はCR1dを表し、
b1〜Xb5は同一又は異なって、窒素又は炭素を表し、
1a〜R1dは同一又は異なって、水素原子、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキルチオ、アルケニル、シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、水酸基、又は1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基を表し、
は置換されていてもよいアリール、又は置換されていてもよいヘテロアリールを表し、
は置換されていてもよいアリール、又は置換されていてもよいヘテロアリールを表す。
ただし、
b1〜Xb5のうち、少なくとも3つは炭素であり、
b1が窒素の場合、Xb2、Xb4およびXb5は炭素であり、
b2が窒素の場合、Xb1およびXb4は炭素であり
b4が窒素の場合、Xb5は炭素である。)
で示される化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする抗血小板薬。
(2) Xb3が窒素である、(1)記載の抗血小板薬。
(3) Xb4が炭素である、(2)記載の抗血小板薬。
(4) Xb2が炭素である、(2)又は(3)のいずれか記載の抗血小板薬。
(5) 式Ia:
【化2】

(式中、各記号は上記と同じ)
で示される化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする、(1)記載の抗血小板薬。
(6) 式Ib:
【化3】

(式中、各記号は上記と同じ)
で示される化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする、(1)記載の抗血小板薬。
(7) 式Ic:
【化4】

(式中、各記号は上記と同じ)
で示される化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする、(1)記載の抗血小板薬。
(8) 式Id:
【化5】

(式中、各記号は上記と同じ)
で示される化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする、(1)記載の抗血小板薬。
(9) 式Ie:
【化6】

(式中、各記号は上記と同じ)
で示される化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする、(1)記載の抗血小板薬。
【0011】
(10) R1bが置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキルチオ、アルケニル、シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、又は1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基である、(1)〜(9)のいずれか記載の抗血小板薬。
【0012】
(11) R1a及びR1dが水素原子である、(1)〜(10)のいずれか記載の抗血小板薬。
【0013】
(12) XがNである、(1)〜(11)のいずれか記載の抗血小板薬。
【0014】
(13) Rの「置換されていてもよいアリール」又は「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基が置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいアルコキシ;置換されていてもよいアルキルチオ;アルケニル;ハロゲン;シアノ;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいカルバモイル;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基;水酸基;アルカノイル;シクロアルキルカルボニル;アリールカルボニル;ニトロ;置換されていてもよい単環式脂肪族ヘテロ環基;アリール;又はヘテロアリールから選ばれる同一又は異なる1〜3の基である、(1)〜(12)のいずれか記載の抗血小板薬。
【0015】
(14) Rの「置換されていてもよいアリール」又は「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基が置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいアルコキシ;置換されていてもよいアルキルチオ;シクロアルキル;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基;単環式脂肪族ヘテロ環;又はハロゲンから選ばれる同一又は異なる1〜3の基である、(1)〜(13)のいずれか記載の抗血小板薬。
【0016】
(15) Rが置換されていてもよいヘテロアリールである、(1)〜(14)のいずれか記載の抗血小板薬。
【0017】
(16) Rが置換されていてもよいヘテロアリールである、(1)〜(15)のいずれか記載の抗血小板薬。
【0018】
(17) 式II:
【化7】

(式中、
はN、又はCHを表し、
c1〜Xc5は同一又は異なって、窒素又は炭素を表し、
1eはアリール若しくはハロゲンで置換されていてもよいアルキル;アリール、ハロゲン若しくはシクロアルキルで置換されていてもよいアルコキシ;アリール、ハロゲン若しくはシクロアルキルで置換されていてもよいアルキルチオ;アルケニル;シアノ;シクロアルキル;ハロゲン;又は1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基を表し、
1fは水素原子、アルキル、アルコキシ、水酸基、シアノ又はハロゲンを表し、
21は置換されていてもよいヘテロアリールを表し、
31は置換されていてもよい6員環ヘテロアリールを表す。
ただし、
c1〜Xc5のうち、少なくとも3つは炭素であり、
c1が窒素の場合、Xc2、Xc4およびXc5は炭素であり、
c2が窒素の場合、Xc1およびXc4は炭素であり、
c4が窒素の場合、Xc5は炭素であり、
c1およびXc3が、窒素の場合、R1eはハロゲンで置換されたアルキル又はハロゲンで置換されたアルコキシである。)
で示される化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする医薬。
(18) Xc3が窒素である、(17)記載の医薬。
(19) Xc4が炭素である、(18)記載の医薬。
(20) Xc2が炭素である、(18)又は(19)のいずれか記載の医薬。
(21) 式IIa:
【化8】

(式中、各記号は上記と同じ)
で示される、化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする、(17)記載の医薬。
(22) 式IIb:
【化9】

(式中、各記号は上記と同じ)
で示される、化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする、(17)記載の医薬。
(23) 式IIc:
【化10】

(式中、各記号は上記と同じ)
で示される、化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする、(17)記載の医薬。
(24) 式IId:
【化11】

(式中、R1eはハロゲンで置換されたアルキル又はハロゲンで置換されたアルコキシであり、その他の各記号は上記と同じ)
で示される、化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする、(17)記載の医薬。
(25) 式IIe:
【化12】

(式中、各記号は上記と同じ)
で示される、化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする、(17)記載の医薬。
【0019】
(26) R21の「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基が置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいアルコキシ;置換されていてもよいアルキルチオ;アルケニル;ハロゲン;シアノ;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいカルバモイル;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基;水酸基;アルカノイル;シクロアルキルカルボニル;アリールカルボニル;ニトロ;置換されていてもよい単環式脂肪族ヘテロ環基;アリール;又はヘテロアリールから選ばれる同一又は異なる1〜3の基であり、
31の「置換されていてもよい6員環ヘテロアリール」の置換基が置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいアルコキシ;置換されていてもよいアルキルチオ;シクロアルキル;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基;単環式脂肪族ヘテロ環;又はハロゲンから選ばれる、同一又は異なる1〜3の基である、(17)〜(25)のいずれか記載の医薬。
【0020】
(27) R1eがハロゲンで置換されたアルキル又はハロゲンで置換されたアルコキシである、(17)〜(26)のいずれか記載の医薬。
【0021】
(28) R1eがトリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシである、(17)〜(27)のいずれか記載の医薬。
【0022】
(29) R1fが水素原子である、(17)〜(28)のいずれか記載の医薬。
【0023】
(30) R21の「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基が置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、ハロゲン、シアノ、1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいカルバモイル、1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基、水酸基、ニトロ又は置換されていてもよい単環式脂肪族ヘテロ環基から選ばれる同一又は異なる1〜3の基である、(17)〜(29)のいずれか記載の医薬。
【0024】
(31) R21の「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基がアルキル、アルコキシ、ハロゲン、シアノ、1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいカルバモイル、又はニトロから選ばれる同一又は異なる1〜3の基である、(17)〜(30)のいずれか記載の医薬。
【0025】
(32) R21の「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基がアルキル、ハロゲン又はシアノから選ばれる同一又は異なる1〜3の基である、(17)〜(31)のいずれか記載の医薬。
【0026】
(33) R31の「置換されていてもよい6員環ヘテロアリール」の置換基がアルキル、アルコキシ、ハロゲン、又は1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基から選ばれる同一又は異なる1〜3の基である、(17)〜(32)のいずれか記載の医薬。
【0027】
(34) XがNである、(17)〜(33)のいずれか記載の医薬。
【0028】
(35) 抗血小板薬である、(17)〜(34)のいずれか記載の医薬。
【0029】
(36) 脳梗塞、急性冠症候群、微小循環障害、末梢動脈疾患、閉塞性動脈硬化症、虚血性心疾患、血栓性微小血管障害症、不安定狭心症若しくは安定狭心症の予防又は治療薬である、(17)〜(34)のいずれか記載の医薬。
【0030】
以下、本明細書における各用語及び各記号で表される基について説明する。
「アルキル」及び「アルキルチオ」のアルキルとしては、例えばC1−6、好ましくはC1−4の直鎖又は分枝鎖状のアルキルが挙げられ、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、1−メチルプロピル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。
【0031】
「アルコキシ」としては、例えばC1−6、好ましくはC1−4の直鎖又は分枝鎖状のアルコキシが挙げられ、具体的には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどが挙げられる。
【0032】
「ハロゲン」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
【0033】
「アルカノイル」としては、例えばC1−6、好ましくはC1−4の直鎖又は分枝鎖状のアルカノイルが挙げられ、具体的には、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ペンタノイル、ヘキサノイルなどが挙げられる。
【0034】
「アルケニル」としては、例えばC2−6、好ましくはC2−4の直鎖又は分枝鎖状のアルケニルが挙げられ、具体的にはビニル、アリル、1−メチル−2−プロペニル、3−ブテニル、2−ペンテニル、3−ヘキセニルなどが挙げられる。
【0035】
「シクロアルキル」及び「シクロアルキルカルボニル」におけるシクロアルキルとしては、C3−8、好ましくはC3−6のシクロアルキルが挙げられ、具体的にはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
【0036】
「アリール」、「アリールオキシ」及び「アリールカルボニル」のアリールとしては、例えばC6−14の単環式、二環式又は三環式のアリール、好ましくはC6−10の単環式又は二環式のアリールが挙げられる。具体的には、フェニル、ナフチル、フェナントリル、アンスリルなどが挙げられる。
【0037】
「ヘテロ環基」としては、例えば窒素原子、酸素原子又は硫黄原子から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含む、全体として3〜12員の一部又は全部が飽和していてもよい、脂肪族ヘテロ環基及びヘテロアリールが挙げられる。
【0038】
「脂肪族ヘテロ環基」としては、単環式脂肪族ヘテロ環基又は二環式ヘテロ環基が挙げられる。
【0039】
「単環式脂肪族ヘテロ環基」としては、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含む、全体として3〜12員、好ましくは4〜7員の一部又は全部が飽和している脂肪族ヘテロ環基が挙げられる。
【0040】
「二環式ヘテロ環基」としては、例えば窒素原子、酸素原子又は硫黄原子から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含む、全体として7〜12員の一部又は全部が飽和している二環式ヘテロ環基が挙げられる。
【0041】
「ヘテロアリール」は、少なくとも1個のヘテロ原子(窒素、酸素又は硫黄など)と炭素原子を有する5〜10員の芳香族性の環式基であり、5〜6員の単環式基、同一又は異なる単環式ヘテロ芳香環が縮合した8〜10員の二環式基、及び単環式ヘテロ芳香環とベンゼンが縮合した8〜10員の二環式基を含む。
【0042】
以下、各基において、好ましい形態を説明する。
1a〜R1dにおける「置換されていてもよいアルキル」、「置換されていてもよいアルコキシ」及び「置換されていてもよいアルキルチオ」の置換基としては、例えば、アリール、ハロゲン、シクロアルキル、水酸基、アルコキシ、及び1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基などが挙げられ、さらに好ましくは、シクロアルキル、ハロゲンが挙げられ、特に好ましくはハロゲンである。かかる置換基は、1又は複数(例えば1〜3個)あってよく、同一又は異なるものであってよい。
【0043】
1a〜R1eは、好ましくは、同一又は異なって、ハロゲンで置換されたアルキル、ハロゲン若しくはシクロアルキルで置換されていてもよいアルコキシ、ハロゲン若しくはシクロアルキルで置換されていてもよいアルキルチオ、アルケニル、シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、水酸基、及び1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基などが挙げられる。具体的には、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、シクロプロピルメトキシ、ビニル、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シクロプロピル、エチル、及びシアノなどが挙げられる。
【0044】
1b及びR1eは、さらに好ましくは、ハロゲンで置換されたアルキル、及びハロゲンで置換されたアルコキシが挙げられ、具体的には、2,2,2−トリフルオロエトキシ、1−トリフルオロメチルエトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメチル、及びトリフルオロメチルが挙げられ、特に好ましい具体例として、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキシが挙げられる。
【0045】
1c及びR1fは、好ましくは、水素原子、メチル、メトキシ、水酸基、シアノ又は塩素原子から選ばれる基が挙げられ、特に好ましくは、水素原子である。
【0046】
1a及びR1dは、好ましくは、水素原子である。
【0047】
の「置換されていてもよいアリール」のアリールは、好ましくは、フェニル又はナフチルであり、特に好ましくは、フェニルである。
【0048】
の「置換されていてもよいヘテロアリール」又はR21の「置換されていてもよいヘテロアリール」としては、好ましくは、5〜6員環のヘテロアリールが挙げられ、特に好ましくは、6員環のヘテロアリールが挙げられる。具体的にはピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジル、ピリジル、キノリルが挙げられ、好ましくは、ピラゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジル及びピリジルが挙げられ、特に好ましくはピリジル及びピラジニルが挙げられる。
【0049】
の「置換されていてもよいヘテロアリール」及び「置換されていてもよいアリール」、及びR21の「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基としては、好ましくは、同一又は異なって、置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいアルコキシ;置換されていてもよいアルキルチオ;アルケニル;ハロゲン;シアノ;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいカルバモイル;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ;水酸基;ニトロ;及び置換されていてもよい単環式脂肪族ヘテロ環基が挙げられ、さらに好ましくはアルキル、アルコキシ、ハロゲン、シアノ、カルバモイル及びニトロが挙げられ、特に好ましくはシアノ、ハロゲンである。具体的には、同一又は異なって、メチル、エチル、ビニル、プロペニル、メトキシ、メチルチオ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ピロリジニル、ヒドロキシピロリジニル、ジメチルアミノピロリジニル、メトキシピロリジニル、オキソピロリジニル、メトキシメチルピロリジニル、モルホリル、ピペリジニル、メチルピペラジニル、メトキシアゼチジル、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、水酸基、ヒドロキシメチル、シアノ、ニトロ及びカルバモイルが挙げられる。かかる置換基は、1又は複数(例えば1〜3個)あってよく、同一又は異なるものであってよい。
【0050】
及びR21の「置換されていてもよいヘテロアリール」が6員環の単環式ヘテロアリールである場合、その置換基は、好ましくは、同一又は異なって、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、シアノ、カルバモイル及びニトロが挙げられ、特に好ましくは、フッ素及びシアノが挙げられる。かかる置換基は、1又は複数(例えば1〜3個)あってよく、同一又は異なるものであってよい。
【0051】
及びR21の「置換されていてもよいヘテロアリール」が5員環の単環式ヘテロアリールである場合、その置換基は、好ましくは、同一又は異なって、アルキルが挙げられる。
【0052】
の「置換されていてもよいヘテロアリール」及び「置換されていてもよいアリール」、及びR21の「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基である、「置換されていてもよいアルキル」、「置換されていてもよいアルコキシ」及び「置換されていてもよいアルキルチオ」の置換基としては、例えば、アルコキシ;ハロゲン;水酸基;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基などが挙げられ、好ましくは、アルコキシ;ハロゲン;水酸基;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基などが挙げられる。かかる置換基は、1又は複数(例えば1〜3個)あってよく、同一又は異なるものであってよい。
【0053】
の「置換されていてもよいヘテロアリール」及び「置換されていてもよいアリール」及びR21の「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基である、「置換されていてもよい単環式脂肪族ヘテロ環基」の置換基としては、例えば、水酸基若しくはアルコキシで置換されていてもよいアルキル;アルコキシ;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ;オキソなどが挙げられる。
【0054】
の「置換されていてもよいヘテロアリール」及び「置換されていてもよいアリール」及びR21の「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基である、「置換されていてもよい単環式脂肪族ヘテロ環基」としては、具体的には、ピロリジル、モルホリニル、ピペリジル、及びピペラジルなどが挙げられる。
【0055】
及びR21の好ましい例としては式:
【化13】

(式中、Rはアルキル、アルコキシ、ハロゲン、シアノ、カルバモイル又はニトロを表す)
で示される基が挙げられる。
【0056】
は、特に好ましくは、フッ素又はシアノである。
【0057】
の「置換されていてもよいアリール」のアリールは、好ましくは、フェニル又はナフチルであり、特に好ましくは、フェニルである。
【0058】
の「置換されていてもよいヘテロアリール」のヘテロアリールとしては、好ましくは、単環式ヘテロアリールが挙げられ、特に好ましくは、6員環のヘテロアリールが挙げられる。具体的にはインドール、ピリジル、ピラジニル、ピリミジル及びピリダジニルが挙げられ、好ましくは、ピリジル、ピラジニル、ピリミジル及びピリダジニルが挙げられる。
【0059】
31の「置換されていてもよい6員環ヘテロアリール」のヘテロアリールとしては、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル及びピリダジニルが挙げられ、好ましくはピリジル、ピラジニル及びピリダジニルが挙げられ、とりわけ、ピリジル及びピリダジニルが挙げられる。
【0060】
の「置換されていてもよいヘテロアリール」及び「置換されていてもよいアリール」及びR31の「置換されていてもよい6員環ヘテロアリール」の置換基である、「置換されていてもよいアルキル」、「置換されていてもよいアルコキシ」及び「置換されていてもよいアルキルチオ」の置換基としては、例えば、ハロゲン;水酸基;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基などが挙げられ、かかる置換基は、1又は複数(例えば1〜3個)あってよく、同一又は異なるものであってよい。
【0061】
の「置換されていてもよいヘテロアリール」及び「置換されていてもよいアリール」及びR31の「置換されていてもよい6員環ヘテロアリール」の置換基としては、好ましくは、アルキル;アルコキシ;アルキルチオ;シクロアルキル;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ;単環式脂肪族ヘテロ環;及びハロゲンが挙げられ、特に好ましくは、アルキル;アルコキシ;ハロゲン;及び1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノが挙げられる。具体的には、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ピロリジニル、シクロプロピル、フッ素原子、及び塩素原子が挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、メトキシ、メチルアミノ、及びジメチルアミノが挙げられる。かかる置換基は、1又は複数(例えば1〜3個)あってよく、同一又は異なるものであってよい。
【0062】
の「置換されていてもよいヘテロアリール」及び「置換されていてもよいアリール」及びR31の「置換されていてもよい6員環ヘテロアリール」の置換基の置換位置は、好ましくは、ベンゾイミダゾール環又はイミダゾピリジン環に対してパラ位である。
【0063】
又はR31の好ましい例としては式:
【化14】

(式中、XはN又はCHを表し、Rはアルキル;アルコキシ;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ;及びハロゲンを表す)
で示される基が挙げられる。
【0064】
式I及びIIの化合物又はその薬理学上許容される塩の例としては、実施例に記載された化合物又はその薬理学上許容される塩が挙げられ、好ましくは、
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例1);
2−(6−フルオロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例2);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール (実施例3);
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例4);
N−メチル−5−[2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]ピリジン−2−アミン (実施例5);
N,N−ジメチル−5−[2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]ピリジン−2−アミン (実施例6);
6−[1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]ニコチノニトリル (実施例7);
5−[3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]ピラジン−2−カルボニトリル (実施例8);
2−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例9);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(1H−ピロール−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例10);
2−(1H−イミダゾール−4−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例11);
1,2−ジピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例12);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例13);
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例14);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)− 5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例15);
5−エチル−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール (実施例17);
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−フェニル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例18);
2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例20);
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例21);
1,2−ビス(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例24);
5−シクロプロピル−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール (実施例27);
5−(シクロプロピルメトキシ)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール (実施例31);
2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例35);
2−(5−クロロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例36);
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール (実施例40);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例52);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(5−ニトロピリジン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例53);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1,3−チアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例54);
6−クロロ−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例55);
2−(5−エチルピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例56);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(4−メチルピリジン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例58);
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例62);
1−[6−(メチルチオ)ピリダジン−3−イル]−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例67);
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール (実施例71);
2−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例72);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例73);
2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例75);
2−[1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]ニコチノニトリル (実施例81);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1,3−オキサゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例88);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1,3−チアゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例89);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(5−メチルピラジン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例90);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例94);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(1,3−オキサゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例107);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例108);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(1,3−チアゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例109);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例110);
3−(6−メチルピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例118);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(2−メチル−1,3−オキサゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例122);
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例125);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(5−メチル−1,3−オキサゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例126);
6−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]ニコチノニトリル (実施例130);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(2−メチル−1,3−オキサゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例139);
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例144);
【0065】
6−イソプロポキシ−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例145);
6−(ジフルオロメトキシ)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例146);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメトキシ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例147);
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(1,3−チアゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例148);
5−[2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]−N−メチルピリジン−2−アミン (実施例149);
6−{3−[6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル]−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]ニコチノニトリル (実施例150);
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(1,3−オキサゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例151);
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(2−メチル−1,3−オキサゾール−4−イル)−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例152);
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例153);
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(5−メチルイソオキサゾール−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例154);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1,3−オキサゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール (実施例155);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール (実施例156);
5−[3−(5−メトキシピリダジン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]ピラジン−2−カルボニトリル (実施例157);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(2−メチル−1,3−オキサゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール (実施例158);
2−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例159);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例160);
1−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例161);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例162);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール (実施例163);
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例164);
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例165);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール (実施例166);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール (実施例167);
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(5−メチルイソオキサゾール−3−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール (実施例168);
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例169);
6−エトキシ−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例170);
6−(シクロプロピルメトキシ)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例171);
2−(2−エチル−1,3−オキサゾール−4−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例172);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−プロポキシ−2−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例173);
6−イソブトキシ−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例174);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例175);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエトキシ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例176);
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例177);
6−(ジフルオロメトキシ−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン (実施例178);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン (実施例179);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン (実施例180);
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン (実施例181);
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール (実施例182);
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン (実施例183);
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン (実施例184);
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−2H−インダゾール (実施例185);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−2H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン (実施例186);
1−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン (実施例187);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−2H−インダゾール (実施例188);
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン (実施例190);
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン (実施例191);又は
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン (実施例192)から選ばれる化合物又はその薬理学上許容される塩が挙げられる。
【0066】
前記式I及びIIの化合物の塩としては、酸付加塩又は塩基付加塩を用いることができるが、生理学的に許容されるものであれば塩の種類は特に限定されることはない。
【0067】
薬理学上許容される塩としては、塩基性基を有する場合には、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩若しくは臭化水素酸塩などの無機酸塩、又は酢酸塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トシル酸塩若しくはマレイン酸塩などの有機酸塩が挙げられる。また、酸性基を有する場合には、該塩としては、例えばナトリウム塩若しくはカリウム塩などのアルカリ金属塩又はカルシウム塩などのアルカリ土類金属塩などの塩基との塩が挙げられる。
【0068】
式I及びIIの化合物、又はその塩が光学活性体を含んでいる場合には、通常の光学分割手段により個々の光学異性体に分離することができる。あるいは、光学的に純粋な出発原料又は立体配置が既知の化合物を用いて、式I及びIIの化合物又はその塩の光学活性体を合成してもよい。
【0069】
本発明の式I及びIIの化合物又はその塩の1種又は2種以上をそのまま患者に投与してもよいが、好ましくは、有効成分と薬理学上及び製剤学上許容しうる添加物を加え、当業者に周知な形態の製剤として提供されうる。
【0070】
本発明の化合物は、通常用いられる適当な希釈剤や他の添加剤とともに適当な投与形態(粉末剤、注射剤、錠剤、カプセル剤又は局所外用剤など)に調製した後、その投与形態に応じた適当な投与方法(例えば静脈内投与、経口投与、経皮投与又は局所投与など)によって、ヒト又は動物に投与することができる。
【0071】
薬理学上及び製剤学上許容しうる添加物としては、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、色素、希釈剤、基剤、及び等張化剤などを用いることができる。
【0072】
経口投与に適する製剤の例としては、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤、又はシロップ剤などを挙げることができ、非経口投与に適する製剤としては、注射剤、点滴剤、又は坐剤などを挙げることができる。
【0073】
経口投与に適する製剤には、添加物として、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤又は基剤などを用いることができる。また、本発明の化合物を治療の対象となる患者に対して投与する場合、対象疾患の治療のために適切な他剤と本発明の化合物とを併用してもよい。
【0074】
本発明の医薬の投与経路は特に限定されず、経口的又は非経口的に投与することができる。投与量は年齢、体重、一般的健康状態、性別、食事、投与時間、投与方法、排泄速度、薬物の組合せ、患者のその時に治療を行っている病状の程度に応じ、それらあるいはその他の要因を考慮して決められる。本発明化合物若しくはその光学異性体又はその医薬上許容しうる塩は、低毒性で安全に使用することができ、その1日の投与量は、患者の状態や体重、化合物の種類、投与経路などによって異なるが、例えば非経口的には皮下、静脈内、筋肉内又は直腸内に、約0.1〜1000mg/人/日、好ましくは1〜500mg/人/日投与され、また経口的には約0.1〜1000mg/人/日、好ましくは1〜500mg/人/日投与されることが望ましい。
【発明の効果】
【0075】
本発明の化合物は、GPIb及びGPVIに起因する血小板凝集を抑制する。GPIb及びGPVIは動脈硬化部位のプラーク破綻に起因する病態血栓形成時に選択的に働くため、出血リスクを亢進せず、強力な抗血栓作用を示す。
【0076】
本発明の化合物は、ADP惹起血小板凝集の阻害作用に比べ、GPIbを介するリストセチン惹起血小板凝集及びGPVIを介するコラーゲン惹起血小板凝集の阻害作用が強いことから、出血リスクを亢進しない抗血小板薬になり得る。
【0077】
本発明の化合物は、ADP惹起血小板凝集の阻害作用に比べ、GPIbを介するリストセチン惹起血小板凝集及びGPVIを介するコラーゲン惹起血小板凝集の阻害作用が強いことから、外傷部位での血流速度の遅い状態(止血血栓形成時:「低ずり応力状態」)に比べ、動脈硬化などによる血管狭窄部位での血流速度の速い状態(病態血栓形成時:「高ずり応力状態」)では、高い血小板凝集抑制作用を有することが期待できる抗血小板薬になり得る。
【0078】
本発明の化合物は、抗血小板作用を有し、その作用により、当該作用に関与する疾患の予防又は治療に有用な医薬、例えば、脳梗塞、急性冠症候群、微小循環障害、末梢動脈疾患、閉塞性動脈硬化症、虚血性心疾患、血栓性微小血管障害症(血栓性血小板減少性紫斑病、溶血性尿毒症症候群等を含む)、不安定狭心症若しくは安定狭心症の予防、軽減及び/又は治療のための医薬となりうる。
【発明を実施するための形態】
【0079】
式Ia〜Ieの化合物、及びその合成中間体は、以下の方法により製造することができる。式IIa〜IIeの化合物も、式Ia〜Ieの化合物と同様に製造することができる。
【0080】
特に記載がない限り、製造方法、実施例、及び参考例において、以下の記号は下記の意味を表す。
APCI:大気圧化学イオン化
Ac:アセチル
Boc:t−ブトキシカルボニル
Bu:ブチル
DEPC:シアノリン酸ジエチル
DMAC:ジメチルアセトアミド
DMF:ジメチルホルムアミド
DMSO:シメチルスルホキシド
EDCI:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
ESI:エレクトロスプレーイオン化
Et:エチル
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロフォスフェート
HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
Me:メチル
SEM:2−(トリメチルシリル)エトキシメチル
THF:テトラヒドロフラン
TMS:トリメチルシリル
【0081】
製造方法1
【化15】

(式中、LGは脱離基、例えば、ハロゲンなどを表し、その他の各記号は前記と同じものを表す)
【0082】
[工程a]
化合物(2)は化合物(1)とアミン(5)を、触媒存在下又は非存在下に、適当な溶媒中又は無溶媒で反応させることによって製造できる。
触媒非存在下では、塩基存在下又は非存在下で反応することにより、好適に進行する。塩基としては、炭酸カリウムなどのアルカリ金属塩又はトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの有機塩基を好適に用いることができる。本反応は、とりわけ、0℃から150℃にて好適に進行する。溶媒としては、無溶媒又は反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、DMF、DMAC、DMSOなどを好適に用いることができる。触媒存在下では、Angewandte Chem.Int.Ed.,34,6338(2008)、Angewandte Chem.Int.Ed.,48,6954(2009)などに記載されている触媒及び手法を好適に用いることができる。
【0083】
[工程b]
化合物(3)は化合物(2)を、通常の方法(Pd触媒を用いた水素添加、亜鉛、鉄などの金属触媒を用いる方法)によりニトロ基を還元することで製造することができる。また、Tetrahedron Letter.,36,2411(1995)に記載されるようなヒドラジン・一水和物、塩化鉄(III)を使用する方法を好適に用いることができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール溶媒が挙げられる。本反応は活性炭を加えてもよく、反応温度は60℃から100℃で好適に進行する。
【0084】
[工程c]
化合物(4)は化合物(3)とカルボン酸(6)及びアミド化試薬とを、適当な溶媒中又は無溶媒で反応させることによって製造できる。本反応は−20℃から100℃にて、とりわけ、0℃から室温で好適に進行する。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、THF、DMF、DMACなどを好適に用いることができる。アミド化試薬としては、EDCI、HOBt及びトリエチルアミンの組み合わせ、又はHATU若しくはDEPC及びトリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミンの組み合わせなどが挙げられる。
【0085】
[工程d]
化合物[Ia]は化合物(4)を適当な溶媒中、酸処理することによって製造することができる。反応温度は60℃から150℃で好適に進行する。本反応は、とりわけ、80℃から120℃で好適に進行する。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、酢酸、トルエン、キシレン、ジオキサンなどを好適に用いることができる。酸としては、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸などを好適に用いることができる。また、マイクロウェーブを照射することで反応を加速することができる。
【0086】
製造方法2
【化16】

(式中、LGは脱離基、例えば、ハロゲンなどを表し、その他の各記号は前記と同じものを表す)
【0087】
[工程e]
化合物(2)は、化合物(7)と化合物(8)を適当な溶媒中又は無溶媒で反応させることにより製造できる。本反応は、適当な塩基、例えば、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのようなアルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩、又はトリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基を加えることにより、好適に進行する。溶媒は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、DMSO、DMF、THFなどが挙げられる、また、Angewandte Chem.Int.Ed.,34,6338(2008)又はAngewandte Chem.Int.Ed.,48,6954(2009)に記載されるようなパラジウム、銅などの遷移金属触媒を用いたN−アリール化反応を好適に用いることができる。
【0088】
製造方法3
【化17】

(式中、各記号は前記と同じものを表す)
【0089】
[工程f]
化合物(9)は化合物(3)とアルデヒド(10)を適当な溶媒中又は無溶媒で反応させることにより製造できる。溶媒は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば塩化メチレン、トルエン、キシレンなどを好適に用いることができる。本反応は60℃〜150℃で好適に進行する。本反応は適当な酸を添加してもよい。
得られた化合物(9)は単離することなくそのまま次の反応に用いることができる。
【0090】
[工程g]
化合物[Ia]は化合物(9)を適当な溶媒中、酸及び酸化剤の共存下反応させることにより製造することができる。酸としては、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸などが挙げられ、酸化剤としては、例えば、ハイドロサルファイトナトリウム(Na)、ヨウ素、過酸化水素などが挙げられる。溶媒は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、DMF、DMAC又はエタノールのようなアルコール系溶媒が挙げられる。本反応は60℃から150℃で好適に進行する。
本製造方法は化合物(3)からSynthesis.,1,47(2005)に記載されるように中間体を単離することなく行なうこともできる。
【0091】
製造方法4
【化18】

(式中、LGはハロゲンを表し、LGは、−B(OH)、−B(OR)、又は−SnRを表し、Rはアルキルを表し、その他の各記号は前記と同じものを表す)
【0092】
[工程h]
化合物(11)は化合物(3)とオルトぎ酸トリアルキルエステルを適当な溶媒中又は無溶媒で反応させることにより製造することができる。溶媒は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば塩化メチレン、トルエン、キシレン、酢酸などを用いることができる。本反応には酸、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸などを加えても好適に進行する。本反応は0℃から100℃で好適に進行する。
【0093】
[工程i]
化合物(12)は化合物(11)を、塩基存在下又は非存在下、適当な溶媒中、ハロゲン化試薬と反応させることによって製造できる。塩基としては、例えばn−ブチルリチウムなどの有機金属試薬が挙げられ、ハロゲン化試薬としては、例えば、四臭化炭素、N−ブロモスクシンイミドなどが挙げられる。本反応において塩基を用いる場合、溶媒は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、THF、ヘキサン、トルエンなどを好適に用いることができる。反応温度は−78℃から室温で好適に進行する。また、塩基非存在下では、溶媒としてはジオキサン、THF、DMF、四塩化炭素などを好適に用いることができる。反応温度は室温から150℃で好適に進行する。
【0094】
[工程j]
化合物[Ia]は、化合物(12)と化合物(13)を、適当な溶媒中、Journal of Organometallic Chemistry.,576,147(1999)に記載されるようにPd触媒存在下反応させることにより、製造できる。Pd触媒としては、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)のような0価のパラジウム、酢酸パラジウム(II)、塩化ビストリフェニルホスフィンパラジウム(II)などの2価のパラジウムが挙げられる。また、適当な配位子を加えてもよく、例えば2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニルなどが挙げられる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、LGが−SnRの場合は、例えば、トルエン、THF、ジオキサンなどが挙げられ、LGが−B(OH)又は−B(OR)の場合は、トルエン、THF、ジオキサン、ジメトキシエタン若しくは水又はそれらの混合溶液が挙げられる。LGが−B(OH)又は−B(OR)の場合は、塩基を加えることにより、反応が好適に進行し、塩基としては、炭酸ナトリウム、リン酸カリウム、ナトリウム−t−ブトキシドなどが挙げられる。本反応は60℃から160度で好適に進行する。
【0095】
製造方法5
【化19】

(式中、Rはメチル基、エチル基などのアルキル基を表し、その他の各記号は前記と同じものを表し、LGは同一又は異なってもよい。)
【0096】
製造方法
[工程a]
化合物(16)は化合物(14)とアセチレン誘導体(15)とのパラジウム(0)及び銅触媒を用いた園頭反応により得ることができる。用いるパラジウム触媒はテトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム(0)、ジクロロジトリフェニルフォスフィノパラジウム(0)などが好適に用いられる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えばTHF、トルエン、ベンゼン、トリエチルアミン、ジエチルアミン又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。本反応は、適当な塩基、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジエチルアミンなどを加えることにより、好適に進行する。反応温度は室温から120℃で好適に進行する。化合物(14)の2つのLGのうち、Xに隣接する炭素に連結しないLGがより反応性が高い方が望ましい。
また、Xに隣接する炭素に連結するLGが、保護されていてもよい水酸基である化合物を用いて本工程aを行った後、通常の方法で、保護されていてもよい水酸基を脱離基に変換しても化合物(16)を製造できる。
【0097】
[工程b]
化合物(17)は化合物(16)からGreene’s Protecting Group in Organic Synthesisに記載されるような脱シリル化反応により得ることができる。好ましくは適当な溶媒中(例えばTHF、塩化メチレンなど)テトラブチルアンモニウムフルオリドと混合する方法が挙げられる。反応温度は0℃から室温で好適に進行する。
【0098】
[工程c, d]
化合物(19)は化合物(17)又はアセチレン誘導体(18)とパラジウム(0)及び銅触媒とを用いた園頭反応により得ることができる。用いるパラジウム触媒はテトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム(0)、ジトリフェニルフォスフィンパラジウム(II)ジクロリドなどが好適である。本工程は、溶媒中又は無溶媒で進行し、溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えばTHF、トルエン、ベンゼン、トリエチルアミン、ジエチルアミン又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。反応温度は室温から120℃で好適に進行する。
【0099】
[工程e]
化合物(21)は、化合物(19)とアミン(20)を適当な溶媒中又は無溶媒で反応させることにより製造できる。本反応は、適当な塩基、例えば、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのようなアルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩、又はトリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基を加えることにより、好適に進行する。溶媒は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、DMSO、DMF、THFなどが挙げられる。より好ましくはAngewandte Chem.Int.Ed.,34,6338(2008)又はAngewandte Chem.Int.Ed.,48,6954(2009)に記載されるようなパラジウム、銅などの遷移金属触媒を用いたN−アリール化反応を好適に用いることができる。また、得られた化合物(21)は単離することなくそのまま次の反応に用いることができる。
【0100】
[工程f]
化合物(Ib)は化合物(21)を適当な溶媒中又は無溶媒で、適当な塩基、例えばカリウム−t−ブトキシドやカリウムヒドリドを加えることにより製造することができる。溶媒は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、トルエン、DMF、THF、アセトニトリル、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。また、Tetrahedron Lett.,1988,29,1799に記載されるようなパラジウムを用いる方法や、J.Org. Chem., 1963,28,2163に記載されるようなヨウ化銅を用いる方法を好適に用いることができる。
化合物(Ib)はまた、化合物(14)、アセチレン誘導体(18)およびアミン(20)からOrg.Lett.,2005,7,439に記載されるような方法を用いて、ワンポット(One pot)反応で製造することもできる。
【0101】
製造方法6
【化20】

(式中、各記号は前記と同じものを表す。)
【0102】
[工程a]
化合物(24)は化合物(22)、アミン(23)及びアミド化試薬を、適当な溶媒中又は無溶媒で反応させることによって製造できる。本反応は−20℃から100℃にて、とりわけ、0℃から室温で好適に進行する。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、THF、DMF、DMACなどを好適に用いることができる。アミド化試薬としては、EDCI、HOBt及びトリエチルアミンの組み合わせ、又はHATU若しくはDEPC及びトリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミンの組み合わせなどが挙げられる。
【0103】
[工程b]
化合物(25)は化合物(24)を適当な溶媒中又は無溶媒で塩化チオニル、オキシ塩化リン、5塩化リンなどと反応させることによって製造できる。本反応は60℃から150℃で好適に進行する。
【0104】
[工程c]
化合物(Ic)は化合物(25)と有機ホウ素化合物、有機亜鉛化合物、有機ケイ素化合物、有機スズ化合物などとのクロスカップリング反応を用いて合成できる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えばジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、THF、DMF、トルエン、又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。反応温度は60℃から120℃で好適に進行する。金属としては、Palladium Reagent, Catalysts, Innovations in Organic synthesis (New York: wiley, 1995) などに記載されている0価もしくは2価のパラジウムやニッケル化合物を触媒量もしくは化学量論量にて用いることができる。また、Acc. Chem. Res. 2008, 41, 1461.に記載されるような配位子を好適に用いることができる。また、本反応はマイクロウェーブを照射することで反応を加速することができる。
【0105】
製造方法7
【化21】

(式中、各記号は前記と同じものを表す。)
【0106】
[工程a]
化合物(27)は化合物(26)とアミン(23)を適当な溶媒中又は無溶媒で反応させることによって製造することができる。本反応は室温から150℃で好適に進行する。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えばベンゼン、トルエン、キシレン又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。本反応は適当な酸を添加してもよく、また得られた化合物(27)は単離することなくそのまま次の反応に用いることができる。
【0107】
[工程b]
化合物(28)は化合物(27)を適当な溶媒中又は無溶媒で亜リン酸トリエチルと反応することにより製造することができる。本反応はとりわけ150℃で好適に進行する。
【0108】
[工程c]
化合物(25)は化合物(28)を通常のハロゲン化反応の試薬(例えば、塩素、臭素、ヨウ素、N-クロロスクシンイミドもしくはN-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、ハロニウム塩)などと溶媒中もしくは無溶媒で混合することにより得ることができる。例えば塩化メチレン、クロロホルム、酢酸エチル、ジエチルエーテル、THF、1,4-ジオキサン、アセトニトリル、DMF又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。反応温度としては0℃から150℃が望ましい。本反応は酢酸、トリフルオロ酢酸、塩酸など適切な酸、もしくは2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、過酸化ベンゾイルなどのラジカル開始剤を加えてもよい。
【0109】
[工程d]
化合物(Ic)は化合物(25)と有機ホウ素化合物、有機亜鉛化合物、有機ケイ素化合物、有機スズ化合物などとクロスカップリング反応を用いて合成できる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えばジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、THF、DMF、トルエン、又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。反応温度は60℃から120℃で好適に進行する。金属としては、Palladium Reagent, Catalysts, Innovations in Organic synthesis(New York: wiley, 1995) などに記載されている0価もしくは2価のパラジウムやニッケル化合物を触媒量もしくは化学量論量にて用いることができる。また、Acc. Chem. Res. 2008, 41, 1461.に記載されるような配位子を好適に用いることができる。また、本反応はマイクロウェーブを照射することにより加速することができる。
【0110】
製造方法8
【化22】

(式中、各記号は前記と同じものを表す。)
【0111】
[工程a]
化合物(31)は化合物(29)と化合物(30)の金属触媒を用いたカップリング反応(例えば、J. Am. Chem. Soc. 2002, 124, 12557-12565, J. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 7996-8002など)により得ることができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えばジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、THF、DMF、トルエン、又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。反応温度としては0℃から150℃が望ましい。また化合物(31)はクライゼン縮合やフリーデルクラフト反応などを用いても合成できる。
【0112】
[工程b]
化合物(32)は化合物(31)を通常のハロゲン化反応試薬(塩素、臭素、ヨウ素、N−クロロスクシンイミドもしくはN−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、ハロニウム塩など)と溶媒中もしくは無溶媒で混合することにより得ることができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えば塩化メチレン、クロロホルム、酢酸エチル、ジエチルエーテル、THF、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、DMF又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。反応温度としては0℃から120℃が望ましい。本反応は適切な酸(酢酸、トリフルオロ酢酸、塩酸など)もしくは反応に悪影響を及ぼさない塩基(水素化ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、リチウム ヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキイサメチルジシラジド、有機リチウム化合物など)を加えてもよい。
【0113】
[工程c]
化合物(Id)は化合物(32)と化合物(33)を溶媒中もしくは無溶媒で混合することにより得ることができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えばメタノール、エタノール、塩化メチレン、クロロホルム、酢酸エチル、THF、DMF、トルエン、ピリジン又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。反応温度としては50℃から150℃が望ましい。本反応は適当な塩基(水素化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、トリエチルアミン、ピリジンなど)を加えてもよい。
【0114】
製造方法9
【化23】

(式中、各記号は前記と同じものを表す。)
【0115】
[工程a]
化合物(35)は化合物(33)と化合物(34)を溶媒中もしくは無溶媒で混合することにより得ることができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えばメタノール、エタノール、塩化メチレン、クロロホルム、酢酸エチル、THF、DMF、トルエン、ピリジン又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。反応温度としては0℃から150℃が望ましい。本反応は適切な塩基(炭酸カリウム、炭酸セシウム、トリエチルアミン、ピリジンなど)を加えても良い。
【0116】
[工程b]
化合物(36)は化合物(35)を通常のハロゲン化反応の試薬(例えば、塩素、臭素、ヨウ素、N−クロロスクシンイミドもしくはN−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、ハロニウム塩)などと溶媒中もしくは無溶媒で混合することで得ることができる。例えば塩化メチレン、クロロホルム、酢酸エチル、ジエチルエーテル、THF、1,4-ジオキサン、アセトニトリル、DMF又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。反応温度としては0℃から150℃が望ましい。本反応は酢酸、トリフルオロ酢酸、塩酸など適切な酸、もしくは2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、過酸化ベンゾイルなどのラジカル開始剤を加えても良い。
【0117】
[工程c]
化合物(Id)は化合物(36)と有機ホウ素化合物、有機亜鉛化合物、有機ケイ素化合物、有機スズ化合物などとクロスカップリング反応を用いて合成できる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えばジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、THF、DMF、トルエン、又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。反応温度は60℃から120℃で好適に進行する。金属としては、Palladium Reagent, Catalysts, Innovations in Organic synthesis(New York: wiley, 1995 などに記載されている0価もしくは2価のパラジウムやニッケル化合物を触媒量もしくは化学量論量にて用いることができる。また、Acc. Chem. Res. 2008, 41, 1461.に記載されるような配位子を好適に用いることができる。また、本反応はマイクロウェーブを照射することにより加速することができる。
【0118】
製造方法10
【化24】

(式中、各記号は前記と同じものを表す。)
【0119】
[工程a]
化合物(38)は化合物(37)にマロンアルデヒドやJ. Org. Chem. 2000, 65, 4571-4574に記載されるビナミジニウム塩を反応させることで得ることができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えば塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、1,4−ジオキサン、DMF、トルエン又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。反応温度としては0℃から80℃が望ましい。本反応は反応に影響を及ぼさない限り適切な酸(酢酸、トリフルオロ酢酸、塩酸など)及び適切な塩基(ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド、トリエチルアミンなど)を加えても良い。
【0120】
[工程b]
化合物(39)は化合物(38)を通常のハロゲン化反応の試薬(塩素、臭素、ヨウ素、N−クロロスクシンイミドもしくはN−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、ハロニウム塩)などと溶媒中もしくは無溶媒で混合することで得ることができる。例えば塩化メチレン、クロロホルム、酢酸エチル、ジエチルエーテル、THF、1,4-ジオキサン、アセトニトリル、DMF又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。反応温度としては0℃から150℃が望ましい。本反応は酢酸、トリフルオロ酢酸、塩酸など適切な酸、もしくは2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、過酸化ベンゾイルなどのラジカル開始剤を加えても良い。
【0121】
[工程c]
化合物(Ie)は化合物(39)と有機ホウ素化合物、有機亜鉛化合物、有機ケイ素化合物、有機スズ化合物などとクロスカップリング反応を用いて合成できる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えばジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、THF、DMF、トルエン、又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。反応温度は60℃から120℃で好適に進行する。金属としては、Palladium Reagent, Catalysts, Innovations in Organic synthesis (New York: wiley, 1995)などに記載されている0価もしくは2価のパラジウムやニッケル化合物を触媒量もしくは化学量論量にて用いることができる。また、Acc. Chem. Res. 2008, 41, 1461.に記載されるような配位子を好適に用いることができる。また、本反応はマイクロウェーブを照射することにより加速することができる。
【0122】
製造方法11
【化25】

(式中、Zはカウンターアニオン、たとえばハライドなどを表し、その他の各記号は前記と同じものを表す。)
【0123】
[工程a]
化合物(Ie)は化合物(31)と化合物(40)を溶媒中もしくは無溶媒で混合することで得ることができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えばメタノール、エタノールなどを適宜用いることができる。反応温度としては0℃から150℃が望ましい。本反応は適切な塩基(トリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エンなど)を加えても良い。
【0124】
製造方法12
本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物が有する官能基は、Comprehensive Organic Transformations:A Gouide to Functional Group Preparations、Fiesers’Reagents for Organic Synthesisなどに記載されるような通常用いられる技術、例えば以下の手法などによって変換することができる。
【0125】
(1)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物が官能基(水酸基、アミノ、カルボキシなど)を有する場合は、Greene’s Protecting Group in Organic Synthesisに記載されるような有機合成化学において通常用いる保護基で官能基を保護することにより、反応を行うことができ、反応後、当該保護基を除去することにより、目的とする化合物を得ることができる。なお、水酸基の保護基としては、テトラヒドロピラニル、TMS、アリルなどが挙げられ、アミノの保護基としては、Boc、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられ、カルボキシの保護基としては、メチル、エチルなどのアルキル、ベンジルなどが挙げられ、イミダゾリル基の保護基としてはトリチル基などが挙げられ、ピロリル基の置換基としてはSEMなどが挙げられる。
【0126】
(2)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物がアミノを有する場合、必要に応じてアミノを保護した後、(i)塩基(水素化ナトリウム、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)の存在下でハロゲン化アルキルと反応させるか、又は(ii)アルコールをジアルキルアゾジカルボキシラート及びトリフェニルホスフィンを用いた光延反応に付し、必要に応じて脱保護することにより、置換されていてもよいアルキルがモノ又はジ置換されたアミノを有する化合物を得ることができる。
【0127】
(3)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物が水酸基を有する場合、(i)塩基(水素化ナトリウム、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)の存在下でハロゲン化アルキルと反応させるか、又は(ii)アルコールをジアルキルアゾジカルボキシラート及びトリフェニルホスフィンを用いた光延反応に付し、置換されていてもよいアルキルを有するアルコキシ基を有する化合物を得ることができる。
【0128】
(4)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物がアミノを有する場合、アシルハライドを用いて反応を行い、対応するアミドを有する化合物に変換することができる。
【0129】
(5)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物が二重結合を有する場合、遷移金属(白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、ニッケルなど)触媒を用いた接触還元により、対応する単結合を有する化合物に変換することができる。
【0130】
(6)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物がエステル基を有する場合、アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)で加水分解することにより、対応するカルボキシを有する化合物に変換することができる。
【0131】
(7)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物がカルバモイルを有する場合、トリフルオロ酢酸無水物と反応させることにより、対応するニトリルを有する化合物に変換することができる。
【0132】
(8)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物が水酸基を有する場合、ハロゲン化剤と処理することにより、対応するハロゲンに変換することができる。また、本発明化合物又は原料化合物がハロゲンを有する場合、アルコールで処理することにより、対応するアルコキシを有する化合物に変換することができる。
【0133】
(9)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物がエステルを有する場合、還元剤(水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウムなどの金属還元試薬、ジボランなど)を用いて還元することにより、対応する水酸基を有する化合物に変換することができる。
【0134】
(10)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物が水酸基を有する場合、酸化剤を用いて酸化することにより、アルデヒド、ケトン又はカルボキシを有する化合物に変換することができる。
【0135】
(11)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物がカルボニル又はアルデヒドを有する場合、アミン化合物と還元剤(水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウムなど)の存在下で還元的アミノ化反応を行うことにより、モノ又はジ置換されていてもよいアミノメチルを有する化合物に変換することができる。
【0136】
(12)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物がアルデヒドを有する場合、アルコール(メタノール、エタノールなど)中、塩基(炭酸水素ナトリウムなど)の存在下でヒドロキシルアミン又はO−アルキルヒドロキシルアミンと反応させることにより、対応するオキシムを有する化合物に変換することができる。
【0137】
(13)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物がハロゲンを有する場合、シアノ化剤で処理することにより、対応するシアノ基を有する化合物に変換することができる。
【0138】
(14)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物がハロゲンを有する場合、Pdなど遷移金属触媒を用いた反応により水酸基、アミノ、1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ、アルキル、アルケニル、アリール基を有する化合物に変換することができる。これらのハロゲンは、例えば、J.Am.Chem.Soc.,128,10694(2006)に記載の方法に準じて水酸基に変換することができ、Tetrahedron,58,2041(2002)記載の方法によりアミノ、1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基に変換することができ、J.Org.Chem.,71,9681(2006)記載の方法によりアルケニル基に変換することができ、Journal of Organometallic Chemistry.,576,147(1999)記載の方法によりアリール基に変換することができる。
【0139】
(15)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物がシアノ基を有する場合、還元剤(ジイソブチル水素化アルミニウムなど)を用いることにより、アルデヒド基を有する化合物に変換することができる。
【0140】
(16)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物がビニル基を有する場合、オゾン又はオスミウム酸化に続く過ヨウ素酸酸化によって、ホルミル基を有する化合物に変換することができる。
【0141】
(17)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物が2−ハロゲノ−ピリジン、2−ハロゲノピラジン、2−ハロゲノピリダジン、又は2−ハロゲノピリミジンを有する場合、求核剤を反応させることにより、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、又は1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ、シアノ、又はフルオロ基を有する化合物に変換することができる。
【0142】
(18)本発明化合物、合成中間体、又は原料化合物がフェノール性水酸基を有する場合、クロロジフルオロメタンやクロロジフルオロ酢酸ナトリウムと反応させることにより、ジフルオロアルコキシを有する化合物を得ることができ、また、Bull. Chem. Soc. Jpn. 2000, 73, 471-484やJ. Org. Chem., 1979, 44, 2907に記載される方法を用いることでトリフルオロメトキシ基を有する化合物を得ることができる。
【0143】
以上のようにして得られた本発明の化合物及び各合成中間体は、抽出、結晶化、再結晶、各種クロマトグラフィーなどの通常の化学操作により単離精製される。
【0144】
以上のようにして得られた本発明化合物は、従来技術を用いることにより、薬理学上許容される塩に変換することができ、それら塩は、再結晶などの通常の化学操作により精製される。
【0145】
本発明化合物は、立体異性体の混合物、又は純粋若しくは実質的に純粋な形態の各立体異性体を包含する。例えば、本発明化合物がいずれかの炭素原子にて一つ以上の不斉中心を有する場合、本発明化合物は、エナンチオマー若しくはジアステレオマー又はその混合物にて存在しうる。本発明化合物は、その異性体又はその混合物を包含する。また、本発明化合物が二重結合を含む場合には、幾何異性体(シス体又はトランス体)が存在することができ、本発明化合物がカルボニルなどの不飽和結合を含む場合には、互変異性体が存在する。
【実施例】
【0146】
以下、本発明の実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
【0147】
実施例1
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール
【化26】

化合物1(参考例2記載の化合物と同じ)(2.75 g)のピリジン(27.5 ml)溶液にピコリン酸クロライド・塩酸塩(4.67 g)を0℃で加え、室温で1時間攪拌した。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物2の粗生成物(4.08 g)を得た。得られた化合物2の粗生成物(4.08 g)を酢酸(40 ml)に溶解し、80℃で20時間攪拌した。室温まで放冷し、濃縮後、クロロホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた残渣に酢酸エチル/n−ヘプタン(1:5)を加え、析出物をろ取した。得られた粗生成物に酢酸エチルを加え、析出物をろ取して化合物3(1.65 g)を得た。
MS m/z 372 [M+H]+, APCI(+)
【0148】
実施例2
2−(6−フルオロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール
【化27】

化合物1(参考例2記載の化合物と同じ)(300 mg)を塩化メチレン(5.3 ml)に溶解し、6−フルオロ−2−ピリジンカルボン酸(156 mg)、EDCI・HCl(304 mg)、HOBt・HO(267 mg)を加えた。一昼夜攪拌後、水および炭酸カリウムを加え、不溶物をろ過した。有機層を水で洗浄後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(289 mg)を得た。
MS m/z 408 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(100 mg)をキシレン/酢酸混合溶媒(4:1, 2 ml)に溶解し、マイクロウェーブを照射して170℃に加温した。1時間撹拌後、室温まで放冷後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(78.9 mg)を得た。
MS m/z 390 [M+H]+, APCI(+)
【0149】
実施例3
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール
【化28】

化合物1(参考例3記載の化合物と同じ)(0.82 g)をDMF(15 ml)に溶解し、ピコリン酸(505 mg)、HATU(2.08 g)、ジイソプロピルエチルアミン(951μl)を加えた。一昼夜攪拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物2の粗生成物を得た。化合物2の粗生成物に酢酸エチル/n−ヘキサン(1/2)を加え、析出物をろ取して化合物3(0.11 g)を得た。
MS m/z 406[M+H]+, APCI(+)
化合物2(14.0 mg)を酢酸(1 ml)に溶解し、100℃に加温した。2日間撹拌後、室温まで放冷し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(15.0 mg)を得た。
MS m/z 388[M+H]+, APCI(+)
【0150】
実施例4
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン
【化29】

5−フルオロ−2−ピリジンカルボン酸(169 mg)を塩化メチレン(3 ml)に懸濁し、0℃で塩化オギザリル(131 μl)、DMF(5 μl)を加えた。室温で2時間攪拌後、溶媒を減圧留去した。残渣に酢酸エチル(3 ml)を加え、0℃で化合物1(参考例4記載の化合物と同じ)(284 mg)の酢酸エチル溶液(3 ml)、10%炭酸カリウム水溶液(3 ml)を加えた。室温で2時間攪拌後、有機層を分離し、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(356 mg)を得た。
MS m/z 408 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(0.55 g)の酢酸(6 ml)溶液を100℃に加温した。2日間攪拌後、室温まで放冷し、溶媒を減圧留去した。残渣に酢酸エチルを加え、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(0.39 g)を得た。
MS m/z 390 [M+H]+, APCI(+)
【0151】
実施例5
N−メチル−5−[2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]ピリジン−2−アミン
【化30】

化合物1(参考例6記載の化合物と同じ)(173 mg)を塩化メチレン(6.1 ml)に溶解し、ピコリン酸(79 mg)、EDCI・HCl(176 mg)、HOBt・HO(155 mg)を加えた。2日間攪拌後、塩化メチレン、水、炭酸カリウムを加え、有機層を分離した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(126 mg)を得た。
MS m/z 389[M+H]+, APCI(+)
化合物2(126 mg)を酢酸(3.2 ml)に溶解し、100℃に加温した。一昼夜攪拌後、クロロホルム、水、炭酸カリウムを加え、有機層を分離した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(59 mg)を得た。
MS m/z 371[M+H]+, APCI(+)
【0152】
実施例6
N,N−ジメチル−5−[2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]ピリジン−2−アミン
【化31】

2−クロル−3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(1.5 g)を1,2−ジメトキシエタン(33 ml)に溶解し、2−アセトアミド−5−アミノピリジン(1.5 g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(303 mg)、リン酸カリウム(2.53 g)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル(261 mg)を加え、100℃に加温した。7時間攪拌後、室温まで放冷し、水、クロロホルムを加えた。不溶物をろ過した後、有機層を分離した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、粗生成物2(2.18 g)を得た。得られた粗生成物2(2.18 g)をメタノール(33 ml)に懸濁し、活性炭(400 mg)、塩化鉄(III)(215 mg)、ヒドラジン・一水和物(1.6 mL)を加え、4時間加熱還流した。室温まで放冷後、不溶物をろ過し、メタノールでよく洗浄した。ろ液を濃縮後、残渣に酢酸エチル、クロロホルム、水を加え、有機層を分離した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(1.14 g)を得た。
MS m/z 312 [M+H]+, APCI(+)
化合物3(1.14 g)を塩化メチレン(18 ml)に溶解し、ピコリン酸(471 mg)、EDCI・HCl(1.05 g)、HOBt・HO(921 mg)を加えた。一昼夜攪拌後、塩化メチレン、水及び炭酸カリウムを加え、有機層を分離した。これを濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物4(1.12 g)を得た。
MS m/z 417[M+H]+, APCI(+)
化合物4(1.12 g)を酢酸(24.3 ml)に溶解し、100℃に加温した。4時間攪拌後、クロロホルム、水、炭酸カリウムを加え、有機層を分離した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物5(687 mg)を得た。
MS m/z 399[M+H]+, APCI(+)
化合物5(200 mg)をTHF(2.5 ml)に溶解し、2N水酸化ナトリウム水溶液(1.0 ml)を加え、50℃で一昼夜攪拌後、さらに2N水酸化ナトリウム水溶液(4.0 ml)を加え、70℃で一昼夜攪拌した。反応液にクロロホルム、水を加え、有機層を分離した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物6(148 mg)を得た。
MS m/z 357[M+H]+, APCI(+)
化合物6(123 mg)をアセトニトリル(3 ml)に溶解し、37%ホルムアルデヒド水溶液(3.5 ml)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(71.3 mg)、酢酸(60 mg)を加えた。3時間攪拌後、クロロホルム、水、炭酸カリウムを加え、有機層を分離した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物7(31 mg)を得た。
MS m/z 385[M+H]+, APCI(+)
【0153】
実施例7
6−[1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]ニコチノニトリル
【化32】

化合物1(参考例2記載の化合物と同じ)(3.00 g)のDMF(50 ml)溶液に5−(メトキシカルボニル)ピリジン−2−カルボン酸(2.10 g)、HATU(4.41 g)、ジイソピロピルエチルアミン(2.76 ml)を加えた。室温で18時間攪拌後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(3.04 g)を得た。
MS m/z 448 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(5.50 g)を酢酸(50 ml)に溶解し、105℃に加温した。1日間攪拌後、室温まで放冷し、溶媒を減圧留去した。残渣に酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して粗生成物3を得た。得られた粗生成物3にジエチルエーテルを加え、析出物をろ取して化合物3(1.76 g)を得た。
MS m/z 430 [M+H]+, APCI(+)
化合物3(429 mg)を7Nアンモニアメタノール溶液(5 ml)に懸濁し、80℃に加温した。3日間攪拌後、室温まで放冷し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物4(285 mg)を得た。
MS m/z 415 [M+H]+, APCI(+)
化合物4(20.2 mg)をTHF(1 ml)に溶解し、0℃でピリジン(12 μl)、トリフルオロ酢酸無水物(17 μl)を加えた。0℃で1時間攪拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1N塩酸水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物5(17.4 mg)を得た。
MS m/z 397 [M+H]+, APCI(+)
【0154】
実施例8
5−[3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]ピラジン−2−カルボニトリル
【化33】

化合物1(参考例4記載の化合物と同じ)(500 mg)を塩化メチレン(9 ml)に溶解し、5−クロロピラジン−2−カルボン酸(293 mg)、EDCI・HCl(506 mg)を加えた。5時間攪拌後、塩化メチレン、水、炭酸カリウムを加え、有機層を分離した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(548 mg)を得た。
MS m/z 425/427 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(548 mg)を酢酸(13 ml)に溶解し、100℃に加温した。4時間攪拌後、クロロホルム、水、炭酸カリウムを加え、有機層を分離した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(427 mg)を得た。
MS m/z 407/409 [M+H]+, APCI(+)
化合物3(150 mg)をDMAC(3.7 ml)に溶解し、シアン化亜鉛(52 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(85 mg)を加え、マイクロウェーブを照射し170℃に加温した。20分間攪拌後、室温まで放冷し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物5(71 mg)を得た。
MS m/z 398 [M+H]+, APCI(+)
【0155】
実施例9
2−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール
【化34】

化合物1(参考例1記載の化合物と同じ)(283 mg)をDMF(3 ml)に溶解し、6−クロル−ピリダジン−3−カルボン酸(238 mg)、HATU(760 mg)、ジイソプロピルエチルアミン(348 μl)を加えた。一昼夜攪拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1N水酸化ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(39.9 mg)を得た。
MS m/z 424/426 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(24 mg)をメタノール(0.6 ml)に溶解し、ナトリウムメトキシドメタノール溶液(0.2 ml)を加え、室温で攪拌した。2時間攪拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(7.2 mg)を得た。
MS m/z 420 [M+H]+, APCI(+)
化合物3(50.1 mg)を酢酸(1 ml)に溶解し、100℃に加温した。一昼夜攪拌後、溶媒を減圧留去し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、酢酸エチルを加えた。有機層を分離後、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物4(44.4 mg)を得た。
MS m/z 402 [M+H]+, APCI(+)
【0156】
実施例10
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(1H−ピロール−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン
【化35】

1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピロール−2−カルボン酸(362 mg)を塩化チオニル(5 ml)に溶解し、30分間加熱還流した。室温まで放冷後、溶媒を減圧留去した。残渣を塩化メチレン(2 ml)に懸濁し、化合物1(参考例4記載の化合物と同じ)(284 mg)のピリジン(5 ml)溶液に加えた。5時間攪拌後、溶媒を減圧留去し、残渣に1N塩酸、酢酸エチルを加えた。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(271 mg)を得た。
MS m/z 508 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(265 mg)を酢酸(2.7 ml)に溶解し、100℃に加温した。一昼夜攪拌後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(236 mg)を得た。
MS m/z 490[M+H]+, APCI(+)
化合物3(235 mg)をTHF(5 ml)に溶解し、テトラ−N−ブチルアンモニウムフルオリド(1 mol/L, 720μl)を加え、2日間加熱還流した。室温まで放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物4(121 mg)を得た。
MS m/z 360[M+H]+, APCI(+)
【0157】
実施例11
2−(1H−イミダゾール−4−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン
【化36】

化合物1(参考例4記載の化合物と同じ)(199 mg)をDMF(3 ml)に溶解し、1−トリチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸(298 mg)、EDCI・HCl(174 mg)、HOBt・HO(139 mg)、ジイソプロピルエチルアミン(146 μl)を加えて60℃に加温した。3日間攪拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1N 水酸化ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(318 mg)を得た。
MS m/z 621 [M+H]+, ESI
化合物2(315 mg)を酢酸(4.5 ml)に溶解し、100℃に加温した。2日間攪拌後、室温まで放冷し、溶媒を減圧留去した。残渣を塩化メチレン(1 ml)に溶解し、0℃でトリフルオロ酢酸(1 ml)を加えた。室温で8時間攪拌後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(175 mg)を得た。
MS m/z 361[M+H]+, APCI(+)
【0158】
実施例12
1,2−ジピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール
【化37】

4−アミノ−3−ニトロベンゼントリフルオリド(2.06 g)を1,2−ジメトキシエタン(20 ml)に溶解し、2−ブロモピリジン(1.58 g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(458 mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(394 mg)、リン酸カリウム(3.18 g)を加え、100℃に加温した。一昼夜攪拌後、室温まで放冷し、不溶物をろ過した。ろ液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(1.23 g)を得た。
MS m/z 284 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(1.22 g)をメタノール(12 ml)に溶解し、塩化鉄(III)(69.9 mg)、ヒドラジン・一水和物(1.08 g)、活性炭(120 mg)を加え、2時間加熱還流した。室温まで放冷後、不溶物をろ過した。ろ液を濃縮後、残渣にクロロホルムを加え、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(0.89 g)を得た。
MS m/z 254 [M+H]+, APCI(+)
化合物3(120 mg)をDMF(1.2 ml)に溶解し、ピコリン酸(61.8 mg)、HATU(255 mg)、ジイソプロピルエチルアミン(117 μl)を加えた。2日間攪拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物4(165 mg)を得た。
MS m/z 359 [M+H]+, APCI(+)
化合物4(160 mg)を酢酸(1.5 ml)に溶解し、100℃に加温した。10時間攪拌後、室温まで放冷し、溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチルに溶解し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物5(104 mg)を得た。
MS m/z 341[M+H]+, APCI(+)
【0159】
実施例13
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン
【化38】

化合物1(参考例4記載の化合物と同じ)(64.0 mg)をエタノール(3 ml)に溶解し、2−ピリジンカルボキシアルデヒド(29.0 mg)を加え、80℃に加温した。20時間攪拌後、室温まで放冷し、溶媒を減圧留去して化合物2(61.1 mg)を得た。
MS m/z 374 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(57.0 mg)をDMF(1.5 ml)に溶解し、酢酸(0.2 ml)を加え、80℃に加温した。4時間攪拌後、室温まで放冷し、溶媒を減圧留去した。残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(38.0 mg)を得た。
MS m/z 372 [M+H]+, APCI(+)
【0160】
実施例14
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール
【化39】

4−フルオロ−3−ニトロベンゾトリフルオリド(418 mg)、5−アミノ−2−メトキシピリジン(248 mg)をDMSO(2 ml)に溶解し、100℃に加温した。5時間攪拌後、室温まで放冷し、ピリジン−2−カルボキシアルデヒド(257 mg)のエタノール溶液(8 ml)、ハイドロサルファイトナトリウム(1.04 g)を加え、80℃に加温した。一昼夜攪拌後、室温まで放冷し、28%アンモニア水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(46.0 mg)を得た。
MS m/z 371 [M+H]+, APCI(+)
【0161】
実施例15
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール
【化40】

化合物1(3.5 g)にオルトぎ酸トリエチル(20.5 ml)、トリフルオロ酢酸(0.1 ml)を加え、室温で3時間攪拌した。酢酸エチルを加え、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣にジエチルエーテルを加え、析出物をろ取して化合物2(3.37 g)を得た。
MS m/z 295 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(500 mg)をジオキサン(10 ml)に溶解し、N−ブロモスクシンイミド(696 mg)を加えて100℃に加温した。30分間撹拌後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(223 mg)を得た。
MS m/z 373/375 [M+H]+, APCI(+)
アルゴン雰囲気下、化合物3(200 mg)のDMF(4 ml)溶液に、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(185 mg)、リン酸カリウム(142 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(51.3 mg)を加え、100℃に加温した。7時間撹拌後、室温まで放冷し、不溶物をろ過した。ろ液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物4(135 mg)を得た。
MS m/z 375 [M+H]+, APCI(+)
【0162】
実施例16
5−ブロモ−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール
【化41】

4−ブロモ−1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(5 g)のDMSO(40 ml)溶液に5−アミノ−2−メトキシピリジン(6.33 g)を加え、100℃に加温した。20時間攪拌後、室温まで放冷し、水(120 ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40 ml)を加えた。析出物をろ取して化合物2(7.03 g)を得た。
MS m/z 324/326 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(1 g)のメタノール(15 ml)溶液に活性炭(121 mg)、塩化鉄(III)(24.3 mg)、ヒドラジン・一水和物(0.75 ml)を加え、2時間加熱還流した。室温まで放冷後、不溶物をろ過した。ろ液を濃縮後、残渣にn−ヘプタンを加え、析出物をろ取して化合物3の粗生成物(0.93 g)を得た。得られた化合物3の粗生成物(0.93 g)のピリジン(16 ml)溶液にピコリン酸クロライド・塩酸塩(1.13 g)を加え、室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧留去後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物4(0.88 g)を得た。化合物4(0.88 g)を酢酸(10 ml)に溶解し、80℃に加温した。一昼夜攪拌後、室温まで放冷し、溶媒を減圧留去した。残渣にクロロホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物5(0.82 g)を得た。
MS m/z 381/383 [M+H]+, APCI(+)
【0163】
実施例17
5−エチル−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール
【化42】

化合物1(実施例16記載の化合物と同じ)(100 mg)の1,2−ジメトキシエタン/水(2.86 ml、10/1)溶液に、カリウムビニルトリフルオロボレート(69.1 mg)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(30 mg)、炭酸セシウム(126.8 mg)を加え、100℃に加温した。18時間攪拌後、室温まで放冷し、不溶物をろ過した。ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(54.5 mg)を得た。
MS m/z 329 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(32.5 mg)のTHF(2 ml)溶液に、10%パラジウム炭素(3 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で3時間攪拌した。不溶物をろ過後、ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(31.4 mg)を得た。
MS m/z 331 [M+H]+, APCI(+)
【0164】
以下の化合物は、製造方法1〜5及び上記実施例の製法に準じて製造した。
【0165】
【表1−1】

【0166】
【表1−2】

【0167】
【表1−3】

【0168】
【表1−4】

【0169】
【表1−5】

【0170】
【表1−6】

【0171】
【表1−7】

【0172】
【表1−8】

【0173】
【表1−9】

【0174】
【表1−10】

【0175】
【表1−11】

【0176】
【表1−12】

【0177】
【表1−13】

【0178】
【表1−14】

【0179】
【表1−15】

【0180】
【表1−16】

【0181】
【表1−17】

【0182】
【表1−18】

【0183】
【表1−19】

【0184】
【表1−20】

【0185】
【表1−21】

【0186】
【表1−22】

【0187】
実施例145
6−イソプロポキシ−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン
【化43】

化合物1(1.0 g)にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.239 g)、2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-3,4,5,6-テトラメチル-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル(0.251 g)、0.8N水酸化カリウム水溶液(13 ml)、ジオキサン(52 ml)を加え、100℃に加温した。3時間攪拌後、室温まで放冷し、不溶物をセライトろ過した。ろ液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物2(0.424 g)を得た。
MS m/z 320[M+H]+, APCI(+)
【0188】
化合物2(40 mg)をDMF(2 ml)に溶解し、0℃で水素化ナトリウム(10 mg)を加え、30分攪拌した。0℃で2-ブロモプロパン(0.023 ml)を加え、室温まで昇温した。3日間攪拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物3(32 mg)を得た。
MS m/z 362 [M+H]+, APCI(+)
【0189】
実施例146
【化44】

化合物1(50.0 mg)をDMF(2 ml)、HO(0.2 ml)に溶解し、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(47.7 mg)、炭酸カリウム(26.0 mg)を加え100℃に加温した。5時間攪拌後、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(95.4 mg)、炭酸カリウム(26.0 mg)を加え100℃で5時間撹拌した。室温まで放冷し、水、酢酸エチルを加えた。有機層を分離後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(14.1 mg)を得た。
MS m/z 370 [M+H]+, APCI(+)
【0190】
実施例147
【化45】

化合物1(55 mg)のDMF(1 ml)溶液に、水素化ナトリウム(60%オイル懸濁:14 mg)を0℃で加え、室温で1時間攪拌した。0℃で二硫化炭素(104 μl)を加え、室温で8時間攪拌後、0℃でヨウ化メチル(43 μl)を加えた。2日攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過した。ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2(55 mg) を得た。
MS m/z 410 [M+H]+, APCI(+)
1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(148 mg)の塩化メチレン(0.5 ml)溶液に、−78℃でフッ化水素ピリジン錯体(65%溶液:386 μl)を加えて、強攪拌した。5分後、化合物2(55 mg)の塩化メチレン(0.5 ml)溶液を加え、0℃で2時間攪拌した。クロロホルムで希釈した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物3(16 mg) を得た。
MS m/z 388 [M+H]+, APCI(+)
【0191】
【表2−1】

【0192】
【表2−2】

【0193】
【表2−3】

【0194】
【表2−4】

【0195】
【表2−5】

【0196】
実施例179
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
【化46】

アルゴン雰囲気下、リチウムヘキサメチルジシラジドのTHF溶液(1M、106.4 ml)に0℃で2−アセチルピリジン(6.44g)の1,4-ジオキサン溶液(40ml)を30分間かけて滴下した。トリジベンジリデンアセトンジパラジウム(1.22 g)、トリ−t−ブチルホスフィン(0.50 ml)の1,4−ジオキサン(30 ml)溶液を加え、室温にて5−ブロモ−2−メトキシピリジン(5 g)の1,4−ジオキサン(30 ml)溶液を加え90℃にて3時間攪拌した。セライトろ過後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物2 (3.66 g)を得た。
MS m/z 229 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(1 g)の酢酸(30 ml)溶液に、臭素(0.34 ml)を加え50℃で3時間攪拌した。濃縮後、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物3(0.14 g)を得た。
MS m/z 307/309 [M+H]+, APCI(+)
化合物3(26 mg)と化合物6(14 mg)をDMF(1 ml)に溶かし、炭酸水素ナトリウム(7 mg)を加え、80℃で20時間攪拌した。酢酸エチルで希釈後、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過した。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、化合物4(2.6 mg)を得た。
MS m/z 372 [M+H]+, APCI(+)
【0197】
実施例180
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン
【化47】

3−オキソ−3−(2−ピリジニル)プロパンニトリル(5 g)のエタノール(75ml)溶液にヒドラジン一水和物溶液(2.49 ml)、酢酸(2.50 ml)を室温で加え、20時間加熱還流した。濃縮後、酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(2.51 g)を得た。
MS m/z 161 [M+H]+, APCI(+)
DMFを50℃に加熱し、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸(1.5 ml)を加え攪拌した。70℃に昇温してオキシ塩化リン(2.60 ml)を1時間かけて滴下した。3時間攪拌後、反応液を減圧濃縮した。残渣をアセトニトリル(6 ml)に溶解し、0℃で化合物2(300 mg)、ナトリウムメトキシド(546 mg)をゆっくり加えた。室温で、2時間攪拌した後、不溶物をろ過し、酢酸エチルで希釈した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(125mg)を得た。
MS m/z 265 [M+H]+, APCI(+)
化合物3(122.5mg)をアセトニトリルに溶かし、N−ヨードスクシンイミド(522 mg)を少量ずつ分けて加え、50℃で3時間攪拌した。酢酸エチルで希釈して水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物4(131.6 mg)を得た。
MS m/z 391 [M+H]+, APCI(+)
アルゴン雰囲気下、化合物4(130.5 mg)を1,2−ジメトキシエタン(2.6 ml)に溶解し、2−メトキシ−5−ピリジンボロン酸(73.4 mg)、塩化パラジウム1,1’−フェロセンビスジフェニルホスフィノフェロセン錯体(23.4 mg)、炭酸カリウム(88.4 mg)を加え90℃で20時間攪拌した。
不溶物をセライト濾過後、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物5(34.4 mg)を得た。
MS m/z 372 [M+H]+, APCI(+)
【0198】
実施例181
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
【化48】

化合物1(2 g)のDMF(14 ml)溶液にフタルイミド カリウム塩(3.04 g)を加え、マイクロウェーブを照射して130℃に加熱し、1時間30分攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈して水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(2.06g)を得た。化合物2(2.06 g)の1,2−ジメトキシエタン(41 ml)溶液に、80% ヒドラジン一水和物(17ml)を加え、60℃で3時間攪拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(0.71 g)を得た。
MS m/z 164 [M+H]+, APCI(+)
化合物3(270 mg)と2−ブロモ−1−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−エタノン 臭化水素塩(990 mg)をトルエン(5 ml)、エタノール(1 ml)混合溶媒に溶解し、炭酸水素ナトリウム(1.39 g)を加え、20時間加熱還流した。濃縮後、残渣に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物4(95.1 mg)を得た。
MS m/z 283 [M+H]+, APCI(+)
化合物4(92.2 mg)のアセトニトリル(2 ml)溶液に、N−ヨードスクシンイミド(221 mg)を加え、室温で20時間攪拌した。アセトニトリル(2 ml)、N−ヨードスクシンイミド(221 mg)、酢酸(1 drop)を加え、50℃で4時間攪拌した。酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物5(122 mg)を得た。
MS m/z 409 [M+H]+, APCI(+)
アルゴン雰囲気下、化合物5(119.3 mg)の1,2−ジメトキシエタン(2.4 ml)溶液中、2−メトキシ−5−ピリジンボロン酸(67.1 mg)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(33 8 mg)、水酸化ナトリウム水溶液(5 mol/l, 117 μl)を加え90℃で3時間攪拌した。セライト濾過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物6(89.1 mg)を得た。
MS m/z 390 [M+H]+, APCI(+)
【0199】
実施例182
1−(6-メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール
【化49】

4−クロロ−3−ヨードベンゼントリフルオリド(306 mg)をトルエン(3 ml)に溶解し、2−エチニルピリジン(155 mg)、ヨウ化銅(19.0 mg)、1,3−ビス−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−イミダゾリウムクロリド(42.5 mg)、酢酸パラジウム(II)(22.5 mg)、炭酸セシウム(489 mg)を加え100℃に加温した。3時間攪拌後、室温まで放冷し、3−アミノ−6−メトキシピリジン(149 mg)、カリウム−t−ブトキシド(168 mg)を加え、100℃に加温した。1昼夜撹拌後、室温まで放冷し、反応液に酢酸エチル、水を加えた。不溶物をろ過後、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(77.0 mg)を得た。
MS m/z 370 [M+H]+, APCI(+)
【0200】
実施例183
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
【化50】

3−ブロモ−2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(260 mg)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(23.1 mg)、ヨウ化銅(19.0 mg)、トリエチルアミン(8 ml)、ベンゼン(2 ml)の混合物を100℃に加温した。3時間撹拌後、室温まで放冷し、反応液に酢酸エチル、水を加えた。不溶物をろ過後、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(78.9 mg)を得た。
MS m/z 283/285 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(40.0 mg)、3−アミノ−6−メトキシピリジン(21.2 mg)、酢酸パラジウム(II)(1.6 mg)、カリウム−t−ブトキシド(47.8 mg)、1,3−ビス−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−イミダゾリウムクロリド(3.0 mg)、トルエン(1 ml)の混合物を100℃に加温した。7時間撹後、室温まで放冷し、反応液に酢酸エチル、水を加えた。不溶物をろ過後、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(11.3 mg)を得た。
MS m/z 370 [M+H]+, APCI(+)
【0201】
実施例184
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
【化51】

3−ブロモ−2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(260 mg)、トリメチルシリルアセチレン(98.2 mg)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(23.1 mg)、ヨウ化銅(3.8 mg)、トリエチルアミン(4 ml)、ベンゼン(1 ml)の混合物を60℃に加温した。1昼夜撹拌後、室温まで放冷し、溶媒を減圧留去した。残渣に酢酸エチル、水を加え、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(226 mg)を得た。化合物2(224 mg)をTHF(2 ml)に溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリドのHF溶液(1M,1.2 ml)を室温で加えた。1時間撹拌後、反応液に酢酸エチル、水を加えた。有機層を分離し、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(168 mg)を得た。化合物4(164 mg)、2−ブロモ−5−フルオロピリジン(168 mg)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(18.4 mg)、ヨウ化銅(3.0 mg)、トリエチルアミン(4 ml)、ベンゼン(1 ml)の混合物を100℃に加温した。5時間撹拌後、室温まで放冷し、溶媒を減圧留去した。残渣に酢酸エチル、水を加え、不溶物をろ過した。有機層を分離後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物4(79.2 mg)を得た。
MS m/z 301 [M+H]+, APCI(+)
化合物4(77.8 mg)、3−アミノ−6−メトキシピリジン(38.6 mg)、酢酸パラジウム(II)(2.9 mg)、カリウム−t−ブトキシド(87.2 mg)、1,3−ビス−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−イミダゾリウムクロリド(5.5mg)、トルエン(1 ml)の混合物を100℃に加温した。6時間攪拌後、室温まで放冷し、反応液に酢酸エチル、水を加えた。有機層を分離後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物5(37.6 mg)を得た。
MS m/z 389 [M+H]+, APCI(+)
【0202】
実施例185
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−2H−インダゾール
【化52】

2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(219 mg)をトルエン(4 ml)に溶解し、2−アミノ−5−フルオロピリジン(123 mg)を加え加熱還流した。3時間撹拌後、室温まで放冷し、溶媒を減圧留去した。残渣に亜リン酸トリエチル(3 ml)を加え、150℃に加温した。4時間撹拌後、室温まで放冷し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2の粗生成物を得た。粗生成物にヘキサン(2 ml)を加え、析出物をろ取して化合物2(116 mg)を得た。
MS m/z 282 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(116 mg)を酢酸(1 ml)に溶解し、臭素(21 μl)を加え、50℃に加温した。1時間撹拌後、酢酸(2 ml)、臭素(42 μl)を加え、80℃に加温した。一昼夜撹拌後、酢酸エチル、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。有機層を分離後、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(118 mg)を得た。
MS m/z 360/362 [M+H]+, APCI(+)
化合物3(114 mg)を1,4−ジオキサン(2 ml)に溶解し、2−メトキシ−5−ピリジンボロン酸(72.8 mg)、塩化パラジウム1,1’−フェロセンビスジフェニルフォスフィノフェロセン錯体(11.6 mg)、リン酸カリウム(101 mg)を加え、100℃に加温した。4時間撹拌後、室温まで放冷し、反応液に酢酸エチル、水を加えた。不溶物をろ過後、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物4(108 mg)を得た。
MS m/z 389 [M+H]+, APCI(+)
【0203】
実施例186
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−2H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン
【化53】

化合物1(165 mg)をDMF(2 ml)に溶解し、HATU(324 mg)、2−アミノピリジン(80.3 mg)、ジイソプロピルエチルアミン(149 μl)を加え、室温で一昼夜撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(208 mg)を得た。
MS m/z 309 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(50.0 mg)を塩化チオニル(1 ml)に溶解し、7時間加熱還流した。室温まで放冷し、溶媒を減圧留去した。残渣に酢酸エチル、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(11.2 mg)を得た。
MS m/z 299/301 [M+H]+, APCI(+)
化合物3(28.5 mg)を1,4−ジオキサン(1 ml)に溶解し、2−メトキシ−5−ピリジンボロン酸(21.9 mg)、塩化パラジウム1,1’−フェロセンビスジフェニルフォスフィノフェロセン錯体(7.0 mg)、リン酸カリウム(30.4 mg)を加え、100℃に加温した。一昼夜撹拌後、室温まで放冷し、反応液に酢酸エチル、水を加えた。有機層を分離後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物4(20.5 mg)を得た。
MS m/z 389 [M+H]+, APCI(+)
【0204】
【表3】

【0205】
[参考例]
以下、本発明の化合物の合成中間体をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の参考例に限定されることはない。
【0206】
参考例1
−(6−メトキシピリジン−3−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化54】

4−フルオロ−3−ニトロベンゼントリフルオリド(5.00 g)をDMSO(25 ml)に溶解し、5−アミノ−2−メトキシピリジン(2.97 g)を加え、100℃に加温した。4時間攪拌後、0℃まで放冷し、水(75 ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25 ml)を加えた。析出した固体をろ取して化合物2(7.11 g)を得た。得られた化合物2(7.11 g)をエタノール(35 ml)に懸濁し、10%パラジウム炭素(350 mg)を加えた。水素雰囲気下、室温で18時間攪拌した。不溶物をろ過後、ろ液を濃縮して化合物3(3.11 g)を得た。
MS m/z 284[M+H]+, APCI(+)
【0207】
参考例2
−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化55】

4−ブロモ−3−ニトロベンゾトリフルオリド(47.9 g)を1,2−ジメトキシエタン(100 ml)に溶解し、3−アミノ−6−メトキシピリダジン(33.3 g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(8.10 g)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(6.97 g)、リン酸カリウム(67.6 g)を加え、110℃に加温した。2時間攪拌後、室温まで放冷し、不溶物をろ過した。ろ液に酢酸エチル(400 ml)、水(400 ml)を加え、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣にエタノール(400 ml)を加え、80℃で30分撹拌した。室温まで放冷し、析出物をろ取して化合物2(36.3 g)を得た。
MS m/z 315 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(40.0 g)をメタノール(400 ml)に懸濁し、塩化鉄(III)(2.06 g)、ヒドラジン・一水和物(39.7 g)、活性炭(4 g)を加え、80℃に加温した。2時間攪拌後、室温まで放冷した後、不溶物をろ過し、クロロホルム:メタノール=10:1溶液でよく洗浄した。ろ液を濃縮後、クロロホルム(500 ml)を加え、一昼夜攪拌した。析出物をろ取して化合物3の粗生成物(25.3 g)を得た。ろ液を濃縮し、同様の操作を行い、化合物3の粗生成物(8.91 g)を得た。得られた粗生成物を集め、エタノール(250 ml)に加熱溶解した。室温まで放冷し、析出物をろ取して化合物3(29.3 g)を得た。
MS m/z 285 [M+H]+, APCI(+)
【0208】
参考例3
−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化56】

2−ニトロ−4−(トリフルオロメトキシ)−ヨードベンゼン(2.0 g)、3−アミノ−6−メトキシピリダジン(1.88 g)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(106 mg)、リン酸カリウム(2.55 g)、ヨウ化銅(114 mg)をトルエン(20 ml)に懸濁し、100℃に加温した。一昼夜撹拌後、室温まで放冷し、水、酢酸エチルを加えた。有機層を分離後、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(0.899 g)を得た。
MS m/z 331 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(0.899 g)をメタノール(14 ml)に懸濁し、塩化鉄(III)(88 mg)、ヒドラジン・一水和物(681 mg)、活性炭(160 mg)を加え、2時間加熱還流した。室温まで放冷し、不溶物をろ過した。ろ液を濃縮後、残渣に酢酸エチル、クロロホルム、水を加え有機層を分離した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(0.714 g)を得た。
MS m/z 301 [M+H]+, APCI(+)
【0209】
参考例4
−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2,3−ジアミン
【化57】

2−クロル−3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(8.90 g)をDMF(90 ml)に溶解し、5−アミノ−2−メトキシピリジン(5.85 g)、炭酸カリウム(6.51 g)を加えた。室温で一昼夜攪拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣にエタノール(50 ml)を加え、加熱溶解した。室温まで放冷し、析出物をろ取して化合物2(10.9 g)を得た。
MS m/z 315 [M+H]+, APCI(+)
化合物2(11.5 g)をメタノール(120 ml)に懸濁し、塩化鉄(III)(1.19 g)、ヒドラジン・一水和物(9.16 g)、活性炭(1 g)を加え、100℃に加温した。3時間攪拌後、室温まで放冷した後、不溶物をろ過し、メタノールでよく洗浄した。ろ液を濃縮後、残渣を酢酸エチルに溶解し、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣に酢酸エチル、n−ヘプタンを加え、析出物をろ取して化合物3(10.9 g)を得た。
MS m/z 285 [M+H]+, APCI(+)
【0210】
参考例5
−(5−メトキシピラジン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2,3−ジアミン
【化58】

2−クロル−3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(500 mg)を1,2−ジメトキシエタン(7.4 ml)に溶解し、5−メトキシピラジン−2−アミン(414 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(101 mg)、リン酸カリウム(843 mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル(87 mg)を加え、100℃に加温した。一昼夜攪拌後、室温まで放冷し、水、クロロホルムを加えた。不溶物をろ過後、有機層を分離した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物2(502 mg)を得た。
MS m/z 316[M+H]+, APCI(+)
化合物2(502 mg)をメタノール(16 ml)に懸濁し、活性炭(100 mg)、塩化鉄(III)(52 mg)、ヒドラジン・一水和物(0.39 mL)を加え、3時間加熱還流した。室温まで放冷した後、不溶物をろ過し、メタノールでよく洗浄した。ろ液を濃縮後、残渣に酢酸エチル、クロロホルム、水を加え、有機層を分離した。有機層を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(350 mg)を得た。
MS m/z 286 [M+H]+, APCI(+)
【0211】
参考例6
−[6−(メトキシアミノ)ピリジン−3−イル]−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2,3−ジアミン
【化59】

2−N−メチルアミノ−5−ニトロピリジン(474 mg)をメタノール(15.5 ml)に懸濁し、活性炭(185 mg)、塩化鉄(III)(100 mg)、ヒドラジン・一水和物(0.75 ml)を加え、4時間加熱還流した。室温まで放冷した後、不溶物をろ過し、メタノールでよく洗浄した。ろ液を濃縮後、残渣に酢酸エチル、クロロホルム、水、食塩、及び炭酸カリウムを加えた後、有機層を分離した。有機層を濃縮し、化合物2の混合物を得た。得られた残渣をDMF(10.3 ml)に溶解し、2−クロル−3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(701 mg)、炭酸カリウム(513 mg)を0℃で加え、室温で一昼夜攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過して濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3(483 mg)を得た。
MS m/z 314 [M+H]+, APCI(+)
化合物3(483 mg)をメタノール(15 ml)に懸濁し、活性炭(100 mg)、塩化鉄(III)(50 mg)、ヒドラジン・一水和物(0.37 ml)を加え、3時間加熱還流した。室温まで放冷した後、不溶物をろ過し、メタノールでよく洗浄した。ろ液を濃縮後、残渣に酢酸エチル、クロロホルム、水を加え、有機層を分離した。これを濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物4(173 mg)を得た。
MS m/z 284 [M+H]+, APCI(+)
【0212】
実験例
1 血小板凝集抑制作用
血液凝固阻止剤として1/10容積の3.8%クエン酸ナトリウムを用いてモルモット血液を採取し、1100rpmで10分間遠心して多血小板血漿(PRP)を分離した。上層のPRPを分取後、下層を3000rpmで10分間遠心して上層の乏血小板血漿(PPP)を分取した。PRP 100μLに化合物の溶液1μLを加えて37℃で1分間静置,37℃で1分間スターラーにより攪拌した後、コラーゲン又はリストセチン又はADPを11μL添加して血小板凝集を惹起した。血小板凝集能はmCMヘマトレーザー313M(エル・エム・エス株式会社)を用いて測定した。PPPの光透過率を100%凝集値とし、化合物の各濃度における凝集率を求め、IC50値を算出した。
【0213】
(血小板凝集抑制作用:コラーゲン凝集)
【表4−1】

【表4−2】

【0214】
(血小板凝集抑制作用:リストセチン凝集)
【表5−1】

【表5−2】

【0215】
(血小板凝集抑制作用:ADP凝集)
【表6−1】

【表6−2】

【産業上の利用可能性】
【0216】
本発明の特定のヘテロ環誘導体は、抗血小板作用を示し、当該作用に関与する疾患の予防又は治療に有効な医薬となりうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

(式中、
XはN、又はCR1dを表し、
b1〜Xb5は同一又は異なって、窒素又は炭素を表し、
1a〜R1dは同一又は異なって、水素原子、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキルチオ、アルケニル、シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、水酸基、又は1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基を表し、
は置換されていてもよいアリール、又は置換されていてもよいヘテロアリールを表し、
は置換されていてもよいアリール、又は置換されていてもよいヘテロアリールを表す。
ただし、
b1〜Xb5のうち、少なくとも3つは炭素であり、
b1が窒素の場合、Xb2、Xb4およびXb5は炭素であり、
b2が窒素の場合、Xb1およびXb4は炭素であり
b4が窒素の場合、Xb5は炭素である。)
で示される化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする抗血小板薬。
【請求項2】
式II:
【化2】

(式中、
はN、又はCHを表し、
c1〜Xc5は同一又は異なって、窒素又は炭素を表し、
1eはアリール若しくはハロゲンで置換されていてもよいアルキル;アリール、ハロゲン若しくはシクロアルキルで置換されていてもよいアルコキシ;アリール、ハロゲン若しくはシクロアルキルで置換されていてもよいアルキルチオ;アルケニル;シアノ;シクロアルキル;ハロゲン;又は1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基を表し、
1fは水素原子、アルキル、アルコキシ、水酸基、シアノ又はハロゲンを表し、
21は置換されていてもよいヘテロアリールを表し、
31は置換されていてもよい6員環ヘテロアリールを表す。
ただし、
c1〜Xc5のうち、少なくとも3つは炭素であり、
c1が窒素の場合、Xc2、Xc4およびXc5は炭素であり、
c2が窒素の場合、Xc1およびXc4は炭素であり、
c4が窒素の場合、Xc5は炭素であり、
c1およびXc3が、窒素の場合、R1eはハロゲンで置換されたアルキル又はハロゲンで置換されたアルコキシである。)
で示される化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする医薬。
【請求項3】
c3が窒素である、請求項2記載の医薬。
【請求項4】
c4が炭素である、請求項3記載の医薬。
【請求項5】
c2が炭素である、請求項3又は4のいずれか記載の医薬。
【請求項6】
式IIa:
【化3】

(式中、各記号は請求項2と同じ)
で示される、化合物又はその薬理学上許容される塩を有効成分とする、請求項2記載の医薬。
【請求項7】
21の「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基が置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいアルコキシ;置換されていてもよいアルキルチオ;アルケニル;ハロゲン;シアノ;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいカルバモイル;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基;水酸基;アルカノイル;シクロアルキルカルボニル;アリールカルボニル;ニトロ;置換されていてもよい単環式脂肪族ヘテロ環基;アリール;又はヘテロアリールから選ばれる同一又は異なる1〜3の基であり、
31の「置換されていてもよい6員環ヘテロアリール」の置換基が置換されていてもよいアルキル;置換されていてもよいアルコキシ;置換されていてもよいアルキルチオ;シクロアルキル;1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基;単環式脂肪族ヘテロ環;又はハロゲンから選ばれる同一又は異なる1〜3の基である、請求項2〜6のいずれか記載の医薬。
【請求項8】
1eがハロゲンで置換されたアルキル又はハロゲンで置換されたアルコキシである、請求項2〜7のいずれか記載の医薬。
【請求項9】
1eがトリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシである、請求項2〜7のいずれか記載の医薬。
【請求項10】
1fが水素原子である、請求項2〜9のいずれか記載の医薬。
【請求項11】
21の「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基が置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、ハロゲン、シアノ、1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいカルバモイル、1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基、水酸基、ニトロ又は置換されていてもよい単環式脂肪族ヘテロ環基から選ばれる同一又は異なる1〜3の基である、請求項2〜10のいずれか記載の医薬。
【請求項12】
21の「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基がアルキル、アルコキシ、ハロゲン、シアノ、1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいカルバモイル、又はニトロから選ばれる同一又は異なる1〜3の基である、請求項11記載の医薬。
【請求項13】
21の「置換されていてもよいヘテロアリール」の置換基がアルキル、ハロゲン、又はシアノから選ばれる同一又は異なる1〜3の基である、請求項11記載の医薬。
【請求項14】
31の「置換されていてもよい6員環ヘテロアリール」の置換基がアルキル、アルコキシ、ハロゲン、又は1若しくは2のアルキルで置換されていてもよいアミノ基から選ばれる同一又は異なる1〜3の基である、請求項2〜13のいずれか記載の医薬。
【請求項15】
がNである、請求項2〜14のいずれか記載の医薬。
【請求項16】
以下の化合物から選ばれる化合物又はその薬理学上許容される塩からなる医薬:
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
2−(6−フルオロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール;
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
N−メチル−5−[2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]ピリジン−2−アミン;
N,N−ジメチル−5−[2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]ピリジン−2−アミン;
6−[1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]ニコチノニトリル;
5−[3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]ピラジン−2−カルボニトリル;
2−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(1H−ピロール−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
2−(1H−イミダゾール−4−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
1,2−ジピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)− 5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
5−エチル−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−フェニル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
1,2−ビス(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
5−シクロプロピル−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール;
5−(シクロプロピルメトキシ)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−1H−ベンズイミダゾール;
2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
2−(5−クロロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(5−ニトロピリジン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1,3−チアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
6−クロロ−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
2−(5−エチルピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(4−メチルピリジン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
1−[6−(メチルチオ)ピリダジン−3−イル]−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール;
2−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
2−[1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]ニコチノニトリル;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1,3−オキサゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1,3−チアゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(5−メチルピラジン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(1,3−オキサゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(1,3−チアゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(6−メチルピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(2−メチル−1,3−オキサゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(5−メチル−1,3−オキサゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
6−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]ニコチノニトリル;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(2−メチル−1,3−オキサゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
6−イソプロポキシ−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
6−(ジフルオロメトキシ)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメトキシ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(1,3−チアゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
5−[2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]−N−メチルピリジン−2−アミン;
6−{3−[6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル]−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]ニコチノニトリル;
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(1,3−オキサゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(2−メチル−1,3−オキサゾール−4−イル)−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(5−メチルイソオキサゾール−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1,3−オキサゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール;
5−[3−(5−メトキシピリダジン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]ピラジン−2−カルボニトリル;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(2−メチル−1,3−オキサゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール;
2−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
1−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンズイミダゾール;
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール;
1−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−2−(5−メチルイソオキサゾール−3−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−ベンズイミダゾール;
3−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
6−エトキシ−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
6−(シクロプロピルメトキシ)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
2−(2−エチル−1,3−オキサゾール−4−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−プロポキシ−2−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
6−イソブトキシ−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエトキシ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメトキシ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
6−(ジフルオロメトキシ−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン;
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール;
1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)−2H−インダゾール;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−2H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン;
1−(5−メトキシピラジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)−2H−インダゾール;
3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン;
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン;又は
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−6−(トリフルオロメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン。
【請求項17】
抗血小板薬である、請求項2〜16のいずれか記載の医薬。
【請求項18】
脳梗塞、急性冠症候群、微小循環障害、末梢動脈疾患、閉塞性動脈硬化症、虚血性心疾患、血栓性微小血管障害症、不安定狭心症若しくは安定狭心症の予防又は治療薬である、請求項2〜16のいずれか記載の医薬。

【公開番号】特開2013−18771(P2013−18771A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−135896(P2012−135896)
【出願日】平成24年6月15日(2012.6.15)
【出願人】(000002956)田辺三菱製薬株式会社 (225)
【Fターム(参考)】