説明

既設管の更生方法及び管体構造

【課題】本発明は、管体の運搬時に作業員が既設管内に入ることができ、又、運搬時の管体の浮力を維持することができ、更に、運搬前における管体への浮体の取り付け作業及び運搬先での管体からの浮体の取り外し作業が容易となる新規な既設管の更生方法及びこの方法に用いられる管体構造を提供することを目的とする。
【解決手段】運搬される管体における管体内下部に、浮体を固定治具を介して着脱自在に固定することによって、前記運搬される管体に対し、既設管内の流水に浮かび得る浮力を付与し、前記浮力が付与された管体を既設管内の流水に浮かせながら上流から下流に向かって順次運搬し、運搬先において、前記固定治具による浮体の固定位置を管体内の上方向に移動させて、管体の喫水を深くすることにより高さ調整を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流水が存在する既設管内において、複数の管体を順次運搬し、連結することにより、既設管内に複数の管体が連結された更生管を構築する既設管の更生方法及び管体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、老朽化した下水路、農業用水路、及び電力水路などの管路内に水が存在する既設管を更生する方法として、既設管内に存在する水に浮かせながら、管路に沿って順次運搬し、運搬先において管体を順次連結することによって、複数の管体が連結された更生管を既設管内に構築する方法が提案されている(例えば、下記特許文献1〜3参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6‐81980号公報
【特許文献2】特開2007‐285317号公報
【特許文献3】特開2009‐281567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に記載の発明は、既設管路の下流側を堰き止めて満管(満水)状態とした上で、運搬する管体内部に浮袋状の浮体を挿入し、該浮体の有する浮力で管体内上部の内壁を下支えするようにして、既設管内の水に管体を浮かせるものである。しかしながら、前記特許文献1に記載の発明を実施するためには、既設管を満管状態とする必要があり、管体の運搬時に、作業員が既設管内に入ることができないという問題があった。
【0005】
前記特許文献2に記載の発明は、管体外周に発泡スチロール材を巻き付け、更に管体の両端部にそれぞれ仮蓋を配設することによって浮力を確保するものであり、既設管を満管状態とする必要はない。しかしながら、管体の運搬時、仮蓋に水が衝突することによって管体のバランスが崩れ易く、又、仮蓋に衝突した水が仮蓋を越えて管体内に浸入すると、管体の浮力が著しく減じられて運搬作業が困難になるという問題があった。
【0006】
前記特許文献3に記載の発明は、管体の両端部に前後一対の止水板を固定すると共に、該前後一対の止水板を貫通するバイパス管を配設したものであり、止水板に衝突する流水の一部をバイパス管で逃がすことにより、水の衝突による衝撃を緩和することができ、又、水が止水板を越えて管体内に浸入することを可及的に抑制することができる。しかしながら、止水板にバイパス管を配設する構造が複雑で、部品点数も多くなるため、運搬前の管体への取り付け作業及び運搬先での管体からの取り外し作業が煩雑となる。
【0007】
本発明は、前記技術的課題を解決するために開発されたもので、運搬時に作業員が既設管内に入ることができ、又、運搬時の管体の浮力を維持することができ、更に、運搬前における管体への浮体の取り付け作業及び運搬先での管体からの浮体の取り外し作業が容易となる新規な既設管の更生方法及びこの方法に用いられる管体構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明における第一の既設管の更生方法(以下、「本発明第一方法」と称する。)は、 流水が存在する既設管内において、複数の管体を順次運搬し、連結することにより、既設管内に複数の管体が連結された更生管を構築する既設管の更生方法において、運搬される管体における管体内下部に、管体の内部空間を上下に分ける比重が1未満の浮体を、固定治具を介して着脱自在に固定することによって、前記運搬される管体に対し、既設管内の流水に浮かび得る浮力を付与し、前記浮力が付与された管体を既設管内の流水に浮かせながら上流から下流に向かって順次運搬し、運搬先において、前記固定治具による浮体の固定位置を管体内の上方向に移動させて、管体の喫水を深くすることにより管体の高さ調整を行うことを特徴とする。
【0009】
一方、本発明における第二の既設管の更生方法(以下、「本発明第二方法」と称する。)は、流水が存在する既設管内において、複数の管体を順次運搬し、連結することにより、既設管内に複数の管体が連結された更生管を構築する既設管の更生方法において、運搬される管体における管体内下部に、管体の運搬方向に沿って管体内を水が通過できる貫通孔が設けられた比重が1未満の浮体を、固定治具を介して着脱自在に固定することによって、前記運搬される管体に対し、既設管内の流水に浮かび得る浮力を付与し、前記浮力が付与された管体を既設管内の流水に浮かせながら上流から下流に向かって順次運搬し、運搬先において、前記固定治具による浮体の固定位置を管体内の上方向に移動させて、管体の喫水を深くすることにより管体の高さ調整を行うことを特徴とする。
【0010】
即ち、本発明第一方法及び本発明第二方法は、いずれも老朽化した下水路、農業用水路、及び電力水路などの管路内に流水が存在する既設管内において、複数の管体が連結された更生管を構築することによって既設管を更生する方法であり、複数の管体を既設管内に存在する流水に浮かせながら既設管の管路に沿って順次運搬し、運搬先において順次連結することにより複数の管体が連結された更生管を既設管内に構築する方法である。
【0011】
本発明第一方法及び本発明第二方法においては、いずれも運搬される管体における管体内下部に、比重が1未満の浮体を、固定治具を介して着脱自在に固定することによって、前記運搬される管体に対し、既設管内の流水に浮かび得る浮力を付与する。
【0012】
即ち、本発明第一方法及び本発明第二方法においては、運搬される管体における管体内下部に、比重が1未満の浮体を固定することにより管体に浮力を付与することから、既設管を満管状態とする必要がなくなり、管体の運搬時に作業員が既設管内に入ることが可能となる。
【0013】
又、浮体自身の有する浮力によって、管体に対し既設管内に存在する水に浮かし得る浮力を付与することから、管体の運搬時において管体の浮力が極端に変化することが無くなる。
【0014】
更に、管体に対する浮体の固定は、固定治具を介して着脱自在に行われることから、管体への浮体の取り付け作業及び管体からの浮体の取り外し作業が非常に容易になる。
【0015】
なお、本発明方法において、「管体内下部」とは、管体を横向きに開口する状態に配置した場合における管体の高さの半分の位置に水平面を想定し、該水平面と該水平面より下側にある管体の内壁面とに囲まれる範囲に含まれる部分を指す。
【0016】
ところで、管体を既設管内に存する流水に浮かせながら流下運搬すると、流水が、管体に固定された浮体の運搬方向反対側の端部(以下、これを浮体の後端部と称する。)に衝突し、その衝撃によって管体のバランスが不安定となる場合がある。
【0017】
この点につき、本発明第一方法においては、前記浮体として、特に、管体内下部に固定された際に、管体の内部空間を上下に分けるものが用いられる。なお、管体の内部空間を上下に分けるとは、浮体を管体内の長さ方向に沿って固定することによって、この浮体が管体の内部空間を上下に分ける間仕切りとなることを意味する。
【0018】
一方、本発明第二方法においては、前記浮体として、特に、管体の運搬方向に沿って管体内を水が通過できる貫通孔が設けられたものが用いられる。
【0019】
即ち、本発明第一方法においては、前記浮体として、管体内下部に固定された際に、管体の内部空間を上下に分けるものを用いているから、管体に固定された浮体によって仕切られた管体内下部空間(間隙)に沿って、浮体の後端部に衝突する水の一部を管体内に通過させて、衝突する水の衝撃を緩和することができ、もって管体のバランスを安定させることができるのである。
【0020】
一方、本発明第二方法においては、前記浮体として、管体の運搬方向に沿って管体内を水が通過できる貫通孔が設けられたものを用いているから、この貫通孔に沿って、浮体の後端部に衝突する水の一部を管体内に通過させて、衝突する水の衝撃を緩和することができ、もって管体のバランスを安定させることができるのである。
【0021】
管体に浮力を付与した後、本発明第一方法及び本発明第二方法においては、管体を既設管内の流水に浮かせながら上流から下流に向かって運搬する。
【0022】
しかしながら、流水の流下速度が比較的大きい場合、管体の流下速度が増すため安全に運搬することが困難になるといった問題が生じることがある。
【0023】
そのため、本発明第一方法及び本発明第二方法においては、管体に索体の一端を固定し、上流側から該索体を繰り出すことにより管体の流下速度をコントロールしながら流下運搬することが好ましい。
【0024】
即ち、管体に索体の一端を固定し、上流側から該索体を繰り出しながら、管体の流下速度を流水の流下速度よりも遅くなるようにコントロールすれば、流水の流下速度が比較的大きい場合にあっても安全に管体を運搬することができる。
【0025】
管体に固定される索体としては、特に限定されるものではなく、例えば、ロープ、ワイヤ、或いはチェーン等を挙げることができる。又、索体を繰り出す手段としては、人力を用いても良いのであるが、安定した駆動力及び安全性を鑑みて、ウインチなどの巻き揚げ機を用いることが好ましい。更に、前記索体は複数本用いても良い。
【0026】
管体を運搬先に運搬した後、本発明第一方法及び本発明第二方法においては、運搬先において管体を連結する。この管体の連結にあたり、本発明第一方法及び本発明第二方法においては、固定治具による浮体の固定位置を管体内の上方向に移動させて、管体の喫水を深くすることにより管体の高さ調整を行う。
【0027】
即ち、運搬先に運搬された管体は、後述する裏込め材によって管体が浮上することを防止するために、通常、既設管内の所定高さに固定配置される。又、運搬先において管体同士を連結するにあたっては、連結する管体同士の高さ調整(レベル調整)が行われる。この際、水に浮かせながら運搬先に運搬されてきた管体は、運搬時に水に浮いていた位置よりも低い位置に下げて固定配置されることが多い。従って、連結する管体同士の高さ調整は、運搬してきた後続の管体の高さを、既に既設管内の所定高さに固定配置されている管体の位置まで下げる作業となる場合が殆どである。
【0028】
この点につき、本発明第一方法及び本発明第二方法においては、運搬先において、固定治具による浮体の固定位置を管体内の上方向に移動させるといった比較的簡単な作業で高さ調整が行われる。即ち、固定治具によって管体内下部に固定されている浮体の固定位置を上方向に徐々に移動させると、管体内下部に固定されていた浮体が内壁面から離れ、固定治具に支えられながら徐々に浮き上がり、これに応じて管体の喫水が徐々に深くなる。これより、運搬してきた管体の高さを既に既設管内の所定高さに固定配置されている管体の位置まで下げることができる。
【0029】
なお、固定治具による浮体の固定位置を管体内の上方向に移動させると、浮体の自由度が高くなり、浮体が前後左右に動くことが可能になる。浮体が動いて固定治具の支えから離脱すると、浮力を失った管体が急落する場合がある。
【0030】
このため、本発明第一方法及び本発明第二方法において、固定治具による浮体の固定位置を管体内の上方向に移動させることによって高さ調整を行う際には、管体内下部の内壁面から浮上することによって自由度が高くなった浮体の動きを抑制するために、支持部材を介して浮体を管体に支持することが好ましい。
【0031】
前記支持部材による浮体の支持については、自由度が高くなった浮体の動きを抑制し得るものであれば特に限定されるものではない。具体的に例えば、棒状の支持部材を心張り棒(つっかい棒)のように用いて、浮体と管体内壁との間に斜めに立て掛けた状態で浮体を管体に支持したり、管体の外径より長い棒状の支持部材を浮体の幅方向に沿って固定配置すると共に、該支持部材における浮体からはみ出た両端部分を管体開口端に当接させて、浮体を管体に支持したりする手段等を挙げることができる。
【0032】
続いて、本発明の管体構造について説明する。
【0033】
本発明における第一の管体構造(以下、「本発明第一管体構造」と称する。)は、管体と、前記管体の内部空間を上下に分ける浮体であって、前記管体に対して水に浮かび得る浮力を付与する比重が1未満の浮体と、この浮体を管体内下部に着脱自在に取り付ける固定治具とを具備することを特徴とする。
【0034】
一方、本発明における第二の管体構造(以下、「本発明第二管体構造」と称する。)は、 管体と、前記管体の運搬方向に沿って管体内を水が通過できる貫通孔が設けられた浮体であって、この管体に対して水に浮かび得る浮力を付与する比重が1未満の浮体と、この浮体を管体内下部に着脱自在に取り付ける固定治具とを具備することを特徴とする。
【0035】
即ち、本発明第一管体構造は、前記本発明第一方法を実施するためのものであり、一方、本発明第二管体構造は、前記本発明第二方法を実施するためのものであり、いずれも既設管内に存在する流水に浮かせながら順次運搬され、運搬先において順次連結されることにより、既設管内に複数の管体が連結された更生管を構築するための管体構造である。
【0036】
前記管体としては、複数連結されることにより更生管を構築し得るものであれば、特に限定されるものではない。又、管体を連結する手段としても、特に限定されるものではなく、ボルトやバイスなどの締結治具や適当な連結治具を用いて管体同士を連結しても良い。特に、本発明においては、連結作業を容易にするために、管体として受け口及び差し口が前後両端部にそれぞれ形成された構造のものを用い、一の管体の受け口に対し他の管体の差し口を挿入することにより管体同士が連結され得るようにすることが好ましい。
【0037】
前記浮体としては、比重が1未満で浮体自身が浮力を有し、管体内下部に固定されることにより、管体に対し水に浮かび得る浮力を付与するものであれば、特に限定されるものではない。具体的に例えば、気体を密封することができる袋状の浮体や中空容器状の浮体、発泡スチロールなどの比重が低い素材で形成された浮体、或いはボート状に形成された浮体などを挙げることができる。但し、ボート状に形成された浮体を用いる場合には、ボート内の凹部に水が浸入しないように、該凹部を覆う蓋を設けることが好ましい。
【0038】
そして、本発明第一管体構造においては、管体内下部に固定された際に、管体の内部空間を上下に分けるものが用いられる。
【0039】
一方、本発明第二管体構造においては、前記浮体として、特に、管体の運搬方向に沿って管体内を水が通過できる貫通孔が設けられたものが用いられる。
【0040】
即ち、管体を既設管内に存する流水に浮かせて運搬すると、流水が、浮体の後端部に常時衝突することになり、やはり管体のバランスが不安定となる場合がある。
【0041】
この点につき、本発明第一管体構造においては、前記浮体として、管体内下部に固定された際に、管体の内部空間を上下に分けるものを用いているから、管体に固定された浮体によって仕切られた管体内下部空間(間隙)に沿って、浮体の後端部に衝突する水の一部を管体内に通過させて、衝突する水の衝撃を緩和することができ、管体のバランスを安定させることができる。
【0042】
一方、本発明第二管体構造においては、前記浮体として、管体の運搬方向に沿って管体内を水が通過できる貫通孔が設けられたものを用いているから、この貫通孔に沿って、浮体の後端部に衝突する水の一部を管体内に通過させて、衝突する水の衝撃を緩和することができ、管体のバランスを安定させることができる。
【0043】
又、本発明第一管体構造及び本発明第二管体構造においては、いずれも浮体の後端部に、水の衝突を、水の衝突方向に対して傾いた衝突面で受けることにより、衝突した水を衝突面に沿った方向に案内する緩衝部を設けることが好ましい。
【0044】
即ち、浮体の後端部に、水の衝突方向に対して傾いた衝突面を有する緩衝部を設ければ、前記浮体の後端部に衝突する水を衝突面に沿った方向に案内することができ、もって、衝突する水の衝撃を緩和することができる。この緩衝部における衝突面を構成する具体的な形状としては、テーパー形状、曲面形状及び先鋭形状等を挙げることができる。
【0045】
更に、本発明第一管体構造及び本発明第二管体構造においては、いずれも浮体の後端部両端に、上流側から衝突した水を下流側に案内する湾曲部が設けることが好ましい。
【0046】
即ち、浮体の後端部両端に湾曲部を設ければ、前記浮体の後端部に衝突する水を湾曲部に沿って下流側に案内することができ、もって、衝突する水の衝撃を緩和することができる。
【0047】
本発明第一管体構造及び本発明第二管体構造において、浮体を管体に固定する固定治具としては、浮体を着脱自在に固定することができ、浮体の固定位置を管体内の上下方向に移動させることができ、管体の運搬時に浮体が簡単に外れない程度の固定強度を付与し得るものであれば特に限定されるものではない。
【0048】
このような固定治具の好適な例としては、ジャッキや突っ張り棒などの、浮体と管体内上部の内壁との間で突っ張り支持されることによって、前記浮体を管体内下部の内壁面に押し付けて固定する伸縮式の固定治具を挙げることができる。
【発明の効果】
【0049】
本発明は、運搬される管体における管体内下部に浮体を固定することにより該管体に浮力を付与することから、既設管を満管状態とする必要がなくなり、管体の運搬時に作業員が既設管内に入ることが可能になる。
【0050】
又、本発明においては、浮体自身の有する浮力によって、管体に対し既設管内に存在する水に浮かし得る浮力を付与することから、管体の運搬時に管体の浮力が極端に変化することが無くなる。
【0051】
更に、本発明において、管体に対する浮体の固定は、固定治具を介して着脱自在に行われることから、浮体の取り付け作業及び取り外し作業が非常に容易になる。
【0052】
加えて、本発明によれば、浮体の後端部に衝突する水の一部を管体内に通過させて、衝突する水の衝撃を緩和することができ、もって管体のバランスを安定させることができるのである。
【0053】
又、本発明によれば、運搬先において、固定治具による浮体の固定位置を管体内の上方向に移動させるといった比較的簡単な作業で高さ調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】図1は、管体に浮体を固定治具を介して着脱自在に固定した管体構造を、一部切り欠いて示す斜視図である。
【図2】図2は、管体に浮体を固定治具を介して着脱自在に固定した管体構造に対し、更に衝撃緩衝治具及び補助輪を取り付けた状態を示す側面図(a)、及び正面図(b)である。
【図3】図3は、本発明方法の一実施形態の実施状態を説明する説明図である。
【図4】図4は、浮体に衝突した流水の状態を説明する説明図である。
【図5】図5は、管体に別の浮体を固定した管体構造を示す側面図(a)、及び正面図(b)である。
【図6】図6は、芯出し治具を管体と共に示す側面図(a)、及び正面図(b)である。
【図7】図7は、支持部材を用いて、浮体を管体に支持した状態を示す正面図である。
【図8】図8は、別の支持部材を併用して、浮体を管体に支持した状態を示す側面図(a)、及び正面図(b)である。
【図9】図9は、接合治具を用いた管体の接合要領を説明する説明図である。
【図10】図10は、既設管内に構築された更生管を示す側面図である。
【図11】図11は、本発明の一実施形態における排水作業、及び裏込め材充填作業を(a)〜(d)の順に経時的に説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
【0056】
図1及び図2に、管体1に浮体2を固定治具としてのジャッキ3を介して着脱自在に固定した管体構造を示す。管体1はガラス繊維強化プラスチック(FRP)と樹脂モルタルとの積層構成からなるプラスチック複合管である。この管体1における一定の内外径を有する直管状の管本体部1cの一方の端部には、該管本体部1cよりも大径の短筒状の受け口1aが備えられており、管本体部1cの他方の端部には、先端に向かって先細の外周面形状を有する差し口1bが形成されている。
【0057】
管体1同士の連結は、先行する管体1の受け口1aに後続する管体1の差し口1bを挿入することにより行われる。管体1の受け口1aの内周面(或いは、差し口1bの外周面)には、図示しない止水ゴムが設けられており、一の管体1の受け口1aに他の管体1の差し口1bを挿入して連結すると、受け口1aと差し口1bとが止水ゴムを介して水密状態で連結される。
【0058】
浮体2は、発泡スチロール製のブロックからなり、その長さ方向の長さが前記管体1の長さ方向の長さより幾分長く、その幅方向の長さが前記管体1における管本体部1cの内径より幾分短い。
【0059】
以下、この浮体2の各部の形状及び構成を説明するが、説明の便宜上、この浮体2の形状を四角柱に類似するものとみなし、管体1に固定された状態における浮体2の上面を甲板部、浮体2の下面を底部、浮体2の両側面をそれぞれ右側部及び左側部、浮体2の運搬方向側の端面を前端部、浮体2の運搬方向反対側の端面を後端部とする。
【0060】
浮体2の甲板部には、後端部側の両角を丸めることによって湾曲部25が形成されている。又、甲板部上には、該甲板部全面を覆う合板21が固定されており、当該合板21上には、その幅方向に沿って複数の角材22を並べて固定している。更に、甲板部上の後端部寄りの所定位置には、アームの先端に車輪を設けた一対の支持部材8が、浮体2の幅方向に沿って起伏可能となるよう取り付けられている。該支持部材8は、浮体2の外側に向けて倒れた際に、少なくともアームの先端に設けた車輪が浮体2からはみ出す長さを有する。
【0061】
浮体2の右側部及び左側部には、その長さ方向にわたって、管体1における管体内下部の内壁面二箇所に当接し得る曲面形状を有する当接部23がそれぞれ形成されている。
【0062】
浮体2の後端部には、甲板部の後端辺から底部内側に向かって斜めに角を切り落とした如きのテーパー形状の衝突面を有する緩衝部24が形成されている。
【0063】
固定治具としてのジャッキ3は、ボルトの螺合に応じてシャフトが伸縮するジャッキ構造を有する。
【0064】
前記浮体2は、両当接部23がそれぞれ管体1(管本体部1c)における管体内下部の内壁面二箇所に当接した状態で、ジャッキ3を介して着脱自在に固定される。
【0065】
更に詳しく説明すると、管体1に浮体2を固定するにあたっては、まず管体1内の所定位置に浮体2を配置する。なお、管体1における差し口1b側より受け口1a側の重量が大きいことから、バランス配分を考慮して、浮体2は、後端部が管体1の受け口1aから突出するように、受け口1a側に片寄って配置される。
【0066】
次いで、浮体2の甲板部上を覆う合板21上の所定箇所(二箇所)に当て板4を置き、置かれた二つの当て板4の上にジャッキ3をそれぞれ配置する。この状態でジャッキ3を伸ばす方向に操作すると、該ジャッキ3が浮体2と管体内上部の内壁との間で突っ張り支持されると共に前記浮体2の両当接部23が管体1における管体内下部の内壁面二箇所に押し付けられる。これにより浮体2は、管体1の管体内下部に着脱自在に固定される。
【0067】
なお、浮体2の底部は平坦面であることから、該底部は、管体1における管体内下部の内壁面には接触せず、結果、浮体2が間仕切りとなって管体1の内部空間を上下に分けることになり、浮体2の底部と管体内下部の内壁面との間には管体1の運搬方向に沿って貫通する間隙5が形成される。
【0068】
図2に示すように、管体1の受け口1a側及び差し口1b側の両管側部の位置には、管体1の運搬時、管体1が既設管Sの内壁に接触することを避けるためのローラ部材からなる衝撃緩衝治具6がボルトを介して備えられる。又、管体1の受け口1a側の下方部の位置には、補助輪7がバイスを介して備えられる。なお、管体1が安定した状態で浮かんでいるときは、前記衝撃緩衝治具6及び補助輪7は既設管Sの内壁から離れた状態となる。
【0069】
このように構成された管体1を利用して、農業用水路に使用されている既設管Sを更生する方法について説明する。
【0070】
図3に示すように、この既設管Sには、発進側縦抗M1から到達側縦抗M2に到る施工区間にわたって、管体1を浮かせることができる水位の流水が図中矢印で示す方向に流れている。なお、流水の水位が管体1を浮かせるに十分な水位に満たない場合は、施工区間の下流側に堰を設けて流水を堰止めるなど、何らかの手段を講じて施工区間に必要とする水位を確保すればよい。
【0071】
本実施形態においては、まず、流水の上流側に設けた発進側縦坑M1に、管体1を、その受け口1aが上流側を向くようにして吊り下ろす。なお、衝撃緩衝治具6及び補助輪7は、管体1を吊り降ろす前に取り付けるのが好ましい。
【0072】
吊り下ろされた管体1には、浮体2が固定治具3を介して着脱自在に固定される。又、管本体部1cにおける受け口1a側には、ナイロンスリング93が2本巻きつけられ、巻きつけたナイロンスリング93の端部に索体としてのワイヤ91の一端部に設けたフック92が接続される。一方、前記ワイヤ91の他端はウインチ9に巻き回されている。
【0073】
前記ウインチ9は、発進側縦抗M1近辺の所定位置に設置されており、流水に管体1を浮かせた後、当該ウインチ9によってワイヤ91を徐々に繰り出し、管体1の流下速度をコントロールしながら、既設管S内を下流側に向けて運搬する。即ち、本実施形態においては、ワイヤ91を繰り出すことにより該管体1の流下速度をコントロールして運搬しているため、流水の速度にかかわらず安全に管体1を運搬することができる。
【0074】
この際、流水の流下速度(本実施形態においては、約1.0m/s)が、引張による速度コントロールを受けながら運搬される管体1の流下速度(本実施形態においては、約0.5m/s)より大きいため、流水は浮体2の後端部に常時衝突する。
【0075】
この点につき本実施形態においては、浮体2の後端部に湾曲部25を設けているから、前記浮体2の後端部に衝突する流水を湾曲部25に沿って下流側に案内することができ、もって、衝突する流水の衝撃を緩和することができる。
【0076】
又、本実施形態においては、甲板部の後端辺から底部内側に向かって斜めに角を切り落とした如きのテーパー形状の衝突面を有する緩衝部24が形成されているから、図4に示すように、緩衝部24に衝突する流水を衝突面に沿って下方向に案内することができ、もって、衝突する流水の衝撃を緩和することができる。
【0077】
更に、浮体2の底部と管体内下部の内壁面との間には管体1の運搬方向沿って貫通する間隙5が設けられていることから、衝突面に沿って下方向に案内された流水は、間隙5内を通過して下流側に流出する。これにより、運搬時における管体1のバランスが非常に安定する。
【0078】
加えて、管体1における管体内下部を通過する流水が、管体1の重心を下げるため、管体1が周方向へ回転すること(ローリング)が抑制される。
【0079】
なお付言するに、本実施形態においては、浮体2の底部22を平坦面とすることにより、浮体2の底部と管体内下部の内壁面との間に管体1の運搬方向沿って貫通する間隙5を形成し、運搬時に流水が当該間隙5を通過できるようにしているが、図5に示す別の管体構造のように、浮体2として、管体1の運搬方向に沿う貫通孔18を形成したものを用いても同様の効果が得られる。
【0080】
先頭の管体1が運搬先(この場合、施工区間の始端)に到達したならば、既設管Sの底部に、管体1を下支えする支持材10を配置し、管体1から衝撃緩衝治具6及び補助輪7を外す。次いで、管体1に浮体2を固定しているジャッキ3を縮め、浮体2を管体内下部の内壁面から浮上させて管体1の喫水を深くすることにより、管体1を沈めながら該管体1を前記支持材10上に載せる。更に、管体1の上部に浮上防止材11を配置し、管体1を既設管Sの所定位置に支持固定する。
【0081】
管体1を支持固定した後、既設管S内に固定された管体1から浮体2、ジャッキ3及びナイロンスリング93を外す。空になった管体内には、図3及び図6に示すように芯出し治具としてのキリンジャッキ12が取り付けられる。
【0082】
先頭の管体1を施工区間の始端に支持固定したならば、同様にして後続する管体1を運搬し、その差し口1bを先頭の管体1の受け口1aに挿入し、先頭の管体1と後続の管体1とを連結する。
【0083】
この際、既設管Sに支持固定された先行する管体1の高さ(固定位置)は、流水に浮いた状態の後続する管体1の高さ(浮上位置)より低い位置にある。そのため各管体1同士を連結するには、後続する管体1を先行する管体1の高さまで下げる高さ調整を行う必要がある。本実施形態においてこの高さ調整は、図7に示すように、後続する管体1において浮体2を固定しているジャッキ3を徐々に縮めてその固定位置を上方向に移動させ、浮体2を管体内下部の内壁面から浮上させて、管体1の喫水を徐々に深くすることによりことにより行う。
【0084】
なお、ジャッキ3を緩めると浮体2の自由度が増し、該浮体2が動き易くなる。特に、自由度が増した浮体2は、流水に押されるようにして下流側に動き易くなる。
【0085】
この点につき、本実施形態においては、図7に示すように、浮体2の甲板部を覆う合板21に配した一対の支持部材8を浮体2の外側に向けてそれぞれ倒し、アームの先端に設けた車輪を管体1の受け口1a内壁に当接させて、支持部材8を心張り棒のようにして浮体2を管体1に支持することにより、浮体2が動くことを抑制している。
【0086】
又、図8に示すように、別の支持部材19として管体1の外径より長い棒状部材を併用し、浮体2に設けた角材22に沿って配置すると共に該支持部材19の浮体2からはみ出した両端部を管体1の受け口1aの端部と当接させることにより、浮体2が流水に押されるようにして下流側に動くことを抑制しても良い。
【0087】
管体1の高さ調整を終えると、管体1に取り付けられた衝撃緩衝治具6を外す。次いで、既設管Sに支持固定された先行する管体1に接近するように後続する管体1を移動させて、後続する管体1の差し口1bを先行する管体1に設置されたキリンジャッキ12の支持キャスター121に対向させる。この状態で、キリンジャッキ12のジャッキ122を伸ばし、起伏アーム123を介して支持キャスター121を上昇させることにより後続する管体1の差し口1bを持ち上げ、その軸心が先行する管体1の軸心と一致するように高さを微調整する。
【0088】
本実施形態においては、先行する管体1の受け口1aに後続する管体1の差し口1bを挿入するために、接続治具13が用いられる。この接続治具13は、図9に示すように、一対の接合板131、131を一対のレバーホイスト132を介して連結して構成される。各接合板131は、管体1の管本体部1cの端面に係合できるように、長さを調整できるようになっている。そして、接続治具13は、一方の接合板131を後続する管体1における受け口1aに係合させるとともに、他方の接合板131を先行する管体1における差し口1bに係合させた後、レバーホイスト132のワイヤーロープ133の先端に設けたシャックル134を各接合板131にそれぞれ係止する。その後、レバーホイスト132を操作して、後続する管体1側のワイヤーロープ133を引き取ることにより、先行する管体1に対して後続する管体1を強制的に引き寄せ、先行する管体1の受け口1aに後続する管体1の差し口1bを挿入する。
【0089】
後続する管体1を先頭の管体1に接続したならば、管体1から浮体2、ジャッキ3及びナイロンスリング93を外す。次いで、後続する管体1の受け口1aを図示しない別のジャッキで持ち上げながら後続の管体1に取り付けられた補助輪7を取り外し、支持材10及び浮上防止材11を用いて支持固定する。
【0090】
以下同様にして、複数個の管体1を施工区間にわたって連結し、支持固定して更生管Lを構築したならば(図10参照)、上流側末端の管体1の受け口1a側端部外周面に、既設管Sと管体1との間隙を閉塞する間仕切壁14を形成する(図11(a)参照)。前記間仕切壁14は、モルタルバッグからなり、該バッグを管体1に巻き付けた後、該バッグ内にモルタルを満たすことにより所定形状に膨張させ、既設管Sと管体1との間隙全面を閉塞する。この間仕切壁14の上方部には隙間が設けられており、この隙間から、裏込め材としてのエアーモルタルFを注入する注入パイプ15が長さを変えて複数本挿入される。
【0091】
次いで、更生管Lにおける下流側末端の管体1の差し口1b側端部に、少なくとも既設管Sと管体1との間隙下半部を閉塞する間仕切壁14を形成する(図11(b)参照)。この間仕切壁14は、前述の上流側に形成した間仕切壁14と同形状のモルタルバッグからなり、ここでは、該バッグを管体1に巻き付けた後、該バッグ内にモルタルを半分程度満たしている。
【0092】
そして本実施形態においては、下流側に形成した間仕切壁14の上方の開放部からポンプ16を差し入れ、既設管Sと更生管Lとの間隙に滞留する残水を揚水する。又、この残水の揚水作業と並行して、既設管Sと更生管Lとの間隙にエアーモルタルFを注入する。このエアーモルタルFの注入は、複数本ある注入パイプ15を短いものから長いものに順次替えながら行う(図11(b)〜(d)参照)。
【0093】
本実施形態において、エアーモルタルFの比重は1.16に調整されているため、既設管Sと更生管Lとの間隙に滞留する残水は、水よりも比重が大きなエアーモルタルFによって下流側に押し出される。押し出された残水は、順次ポンプ16によって揚水される。
【0094】
残水の揚水後、排水ポンプ16を取り出し、下流側の間仕切壁14を形成するモルタルバッグ内をモルタルで満たし、既設管Sと管体1との間隙全面を閉塞する。なお、この下流側の間仕切壁14の上方部の隙間には、空気抜き兼充填確認パイプ17が挿入される(図11(d)参照)。
【0095】
裏込め材としてのエアーモルタルFが充填され、空気抜き兼充填確認パイプ17からエアーモルタルFが押し出されたことを確認したならば、既設管Sの内周面および更生管Lの外周面間の間隙にエアーモルタルFが充填されたものと判断する。
【符号の説明】
【0096】
1 管体
2 浮体
3 ジャッキ(固定治具)
4 当て板
5 間隙
6 衝撃緩衝治具
7 補助輪
8 支持部材
9 ウインチ
10 支持材
11 浮上防止材
12 キリンジャッキ(芯出し治具)
13 接続治具
14 間仕切壁
15 注入パイプ
16 ポンプ
17 空気抜き兼充填確認パイプ
18 貫通孔
19 支持部材
L 更生管
S 既設管
F エアーモルタル(裏込め材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流水が存在する既設管内において、複数の管体を順次運搬し、連結することにより、既設管内に複数の管体が連結された更生管を構築する既設管の更生方法において、
運搬される管体における管体内下部に、管体の内部空間を上下に分ける比重が1未満の浮体を、固定治具を介して着脱自在に固定することによって、前記運搬される管体に対し、既設管内の流水に浮かび得る浮力を付与し、
前記浮力が付与された管体を既設管内の流水に浮かせながら上流から下流に向かって順次運搬し、
運搬先において、前記固定治具による浮体の固定位置を管体内の上方向に移動させて、管体の喫水を深くすることにより管体の高さ調整を行うことを特徴とする既設管の更生方法。
【請求項2】
流水が存在する既設管内において、複数の管体を順次運搬し、連結することにより、既設管内に複数の管体が連結された更生管を構築する既設管の更生方法において、
運搬される管体における管体内下部に、管体の運搬方向に沿って管体内を水が通過できる貫通孔が設けられた比重が1未満の浮体を、固定治具を介して着脱自在に固定することによって、前記運搬される管体に対し、既設管内の流水に浮かび得る浮力を付与し、
前記浮力が付与された管体を既設管内の流水に浮かせながら上流から下流に向かって順次運搬し、
運搬先において、前記固定治具による浮体の固定位置を管体内の上方向に移動させて、管体の喫水を深くすることにより管体の高さ調整を行うことを特徴とする既設管の更生方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の既設管の更生方法において、管体に索体の一端を固定し、上流側から索体を繰り出すことにより管体の流下速度をコントロールしながら既設管内を流れる流水に乗せて管体を運搬する既設管の更生方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の既設管の更生方法において、固定治具による浮体の固定位置を管体内の上方向に移動することによって自由度が高くなった浮体の動きを抑制するために、支持部材を介して浮体を管体に支持する既設管の更生方法。
【請求項5】
管体と、前記管体の内部空間を上下に分ける浮体であって、前記管体に対して水に浮かび得る浮力を付与する比重が1未満の浮体と、この浮体を管体内下部に着脱自在に取り付ける固定治具とを具備することを特徴とする管体構造。
【請求項6】
管体と、前記管体の運搬方向に沿って管体内を水が通過できる貫通孔が設けられた浮体であって、この管体に対して水に浮かび得る浮力を付与する比重が1未満の浮体と、この浮体を管体内下部に着脱自在に取り付ける固定治具とを具備することを特徴とする管体構造。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の管体構造において、浮体の後端部には、水の衝突を、水の衝突方向に対して傾いた衝突面で受けることにより、衝突した水を衝突面に沿った方向に案内する緩衝部が設けられている管体構造。
【請求項8】
請求項5ないし7のいずれか1項に記載の管体構造において、浮体の後端部両端には、上流側から衝突した水を下流側に案内する湾曲部が設けられている管体構造。
【請求項9】
請求項5ないし8のいずれか1項に記載の管体構造において、固定治具が、浮体と管体内上部の内壁との間で突っ張り支持されることによって、前記浮体を管体内下部の内壁面に押し付けて固定する伸縮式の固定治具である管体構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−208746(P2011−208746A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−77990(P2010−77990)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【出願人】(506125339)新飯塚土木株式会社 (3)
【出願人】(000002451)積水アクアシステム株式会社 (9)
【Fターム(参考)】