日常生活における健康関連の問題点に対する解決方策助言及び解決支援商品情報の提示システム
【課題】 科学的根拠を弱めることなく、ユーザの気付きを喚起することにより質問数を減らすことが可能なシステム、並びにプログラムを提供する。
【解決手段】 1)ユーザに生活時間帯ごとに生活の問題点を表示し、選択させる問題点表示選択ステップ1a〜1g、2)選択された生活の問題点をキーとして背景項目ファイルにアクセスし、背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得ステップ、3)背景項目の影響度のポイントを集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計ステップ1h,1m,1n、4)影響度のポイントの高いものから順にランキングし、上位の背景項目をユーザに表示し、選択させる背景項目表示選択ステップ1o,1q,1r、5)ユーザに提示する解決策コメントを取得し、表示する解決策方策助言取得表示ステップ1s,1t,1uを備えたシステム及びプログラムである。
【解決手段】 1)ユーザに生活時間帯ごとに生活の問題点を表示し、選択させる問題点表示選択ステップ1a〜1g、2)選択された生活の問題点をキーとして背景項目ファイルにアクセスし、背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得ステップ、3)背景項目の影響度のポイントを集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計ステップ1h,1m,1n、4)影響度のポイントの高いものから順にランキングし、上位の背景項目をユーザに表示し、選択させる背景項目表示選択ステップ1o,1q,1r、5)ユーザに提示する解決策コメントを取得し、表示する解決策方策助言取得表示ステップ1s,1t,1uを備えたシステム及びプログラムである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、運動不足、睡眠時間が少ない、姿勢が悪いなどの生活習慣、又は衣服や空調の不適切、寝具の不適切、調光の不適切などの生活環境によって引き起こされ、その生活習慣や生活環境を改善することにより解消することが期待されるような日常生活における健康関連の問題点(以下、「生活の問題点」という。)に対する解決方策助言と、その生活の問題点の解決を支援すると考えられる商品に関する情報を提示することができるシステム、並びにプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
健康に関する意識調査において、自分が健康だと感じる人の割合は全体の78%である一方、健康に何らかの不安を抱えている人の割合も80%に達するといわれている。しかし、健康に関心を持っていても、長年の生活行動パターンをすぐに改善することは容易ではないのが現状である。
【0003】
そのため、消費者は、先ず身近なところから健康づくりのための行動を起こそうとする傾向にあり、企業の側は、消費者のニーズに合った健康づくりのための方策及び商品の情報を提供することが求められている。
【0004】
例えば、良く眠れない人にとっては、何が原因で良く眠れないのか、どのようにすれば良く眠れるようになるのかは大きな関心事であるところ、インターネット上において、睡眠状況の良し悪しの評価を行うウェブサイトが存在している。これはいくつかの設問に順次答えていけば、睡眠状況について得点を付けて評価するとともに、好ましくない点に関する改善策を提示するものである。
【特許文献1】特開2003−216734号公報
【特許文献2】特開2005−122314号公報
【特許文献3】特開2005−209143号公報
【0005】
また、例えば、上記特許文献1には、睡眠に関する評価を行うためにコンピュータを、1日の生活状況及び睡眠状況についての複数ジャンルの設問データを備えてこの設問データを対象者に対して提示する設問手段、設問手段の設問に対する対象者の回答データに基づいて上記ジャンル毎に評価を行う評価手段、得られた評価データを対象者に提示する評価結果提示手段、評価の低いジャンルについてその原因を推定してこの推定原因を対象者に提示する原因推定手段として機能させるための睡眠状況評価プログラム等が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記した特許文献1のプログラムによると、ユーザは、解決方策助言に至るまでに多数の質問に答える必要があり、質問が網羅的にならざるを得ないという問題があった。具体的には、たとえば、入眠のしやすさ、入眠の円滑性、冷え性や火照り性による入眠の阻害といった「寝付き」に関する複数の設問、眠りの深さ、睡眠の維持安定性、熟眠感といった「睡眠の質」に関する複数の設問、起床時の眠気、起床時の疲労回復感、起床時の精神的回復感といった「目覚め」に関する設問、午前中の眠気、午前中の気分、午前中の体調、午後の眠気、夕食後の眠気といった「日中のすっきり感」に関する設問、ストレスや生体リズム異常により起こりやすい睡眠中の問題、肥満や鼻炎や枕の不具合により起こりやすい睡眠中の問題、運動過多あるいは運動不足により起こりやすい睡眠中の問題、睡眠時無呼吸の可能性、むずむず脚症候群あるいは周期性四肢運動障害の可能性といった「睡眠の正常性」に関する設問、就床時刻とその規則性、起床時刻とその規則性、睡眠時間と充足感、睡眠負債、生体リズムの同調性低下、生体リズムの不規則性、時差ボケといった「睡眠習慣」に関する設問など、合計27個の質問に答える必要があるとされている。このように、20〜30個程度の多数の質問に答える必要がある点は、特許文献2の健康支援プログラムや、特許文献3の睡眠改善アドバイスプログラムについても同じである。そのため、従来のプログラムは、ユーザが質問に答えるのが面倒になって途中で放棄すれば、解決方策助言を提示できないまま終了し、システムの目的を達成し得ないという問題が生じていた。また、従来のプログラムの中には、解決方策助言を提示の上、その助言に即した商品情報(ここで言う「商品情報」は、例えば、ある特定の寝具メーカーの特定の型番の「枕」といった個別具体的な情報のほか、ある機能を備えた「枕」が市場に一般に流通しているといった一般的な商品説明も含むものである。)を提示するものも存在するが、ユーザが質問に答えるのが面倒になって途中で放棄した場合は、個別具体的な商品情報の提示はおろか、一般的な商品説明の提示にすら至らずに終了し、実際の物販のきっかけに至らないという問題が生じていた。また、従来のプログラムは、様々な生活時間帯の多数の質問を、時間の流れと無関係に一括して提示するため、質問に対するユーザの回答は必ずしも生活時間帯を正確に意識したものとならず、生活時間帯に沿った解決方策及び商品の提示が困難という問題もあった。このような事情があったため、ユーザが自覚している生活の問題点に対する解決方策を簡便かつ適切に抽出して提示できるシステムが望まれていた。
【0007】
一方、近年、快眠を得るための商品などが多数販売されているが、それがどのユーザにとっても適切な商品といえるかは、個人差によったり、生活時間帯やその習慣によったりする問題であるため、万能の解決商品は存在し得ない。従って、商品を提案する企業側は、背景となる生活習慣やその改善方策を示すことなくただ単に商品のみを提示するにとどまって科学的根拠を弱めてしまったのでは、ユーザの信頼が得られないという問題がある。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、科学的根拠を弱めることなく、ユーザの「気付き」を喚起することにより質問数を減らすことが可能で、ユーザが確実に適切な解決方策助言及び具体的な解決支援商品に到達することができるシステム、並びにプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明の日常生活における健康関連の問題点に対する解決方策助言の提示システムは、
生活の問題点に対する解決方策助言をコンピュータ装置によって提示するシステムであって、
前記コンピュータ装置は、
前記生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、
前記生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して前記生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって所要の段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、
前記背景項目のデータごとに、その背景項目が属する原因要素と対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、
を備え、さらに、
前記問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに前記生活の問題点を表示し、ユーザが感じている前記生活の問題点を選択させる問題点表示選択手段と、
前記問題点表示選択手段において選択された前記生活の問題点に関するデータをキーとして前記背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得手段と、
前記背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計手段と、
前記ポイント集計手段により集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から所定の数の項目を前記ユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択手段と、
前記背景項目表示選択手段において選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示手段と、
を備えたことを最も主要な特徴としている。
【0010】
また、上記の目的を達成するため、本発明の日常生活における健康関連の問題点に対する解決方策助言の提示プログラムは、
生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、
前記生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して前記生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって所要の段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、
前記背景項目のデータごとに、その背景項目が属する原因要素と対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、
を備えたコンピュータ装置に、前記生活の問題点に対する解決方策助言を提示する処理を行わせるためのプログラムであって、
前記問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに前記生活の問題点を表示し、ユーザが感じている前記生活の問題点を選択させる問題点表示選択ステップと、
前記問題点表示選択ステップにおいて選択された前記生活の問題点に関するデータをキーとして前記背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得ステップと、
前記背景項目取得ステップにおいて取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計ステップと、
前記ポイント集計ステップにより集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から所定の数の項目を前記ユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択ステップと、
前記背景項目表示選択ステップにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示ステップと、
を前記コンピュータ装置に行わせることを最も主要な特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザが自覚している生活の問題点を生活時間帯ごとに選択させ、ユーザが選択した生活の問題点に対する生活習慣に関する背景項目の候補を複数提示し、さらにその中からユーザが認識している背景項目をユーザ自身に選択させ、対応する解決方策助言と具体的な解決支援商品を提示するように構成したので、科学的根拠を弱めることなく、ユーザの「気付き」を喚起することによって質問数を減らすことが可能となり、ユーザが確実に適切な解決方策に到達できるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の日常生活における健康関連の問題点に対する解決方策助言の提示システムは、
生活の問題点に対する解決方策助言をコンピュータ装置によって提示するシステムであって、
前記コンピュータ装置は、
前記生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、
前記生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して前記生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって所要の段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、
前記背景項目のデータごとに、その背景項目が属する原因要素と対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、
を備え、さらに、
前記問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに前記生活の問題点を表示し、ユーザが感じている前記生活の問題点を選択させる問題点表示選択手段と、
前記問題点表示選択手段において選択された前記生活の問題点に関するデータをキーとして前記背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得手段と、
前記背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計手段と、
前記ポイント集計手段により集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から所定の数の項目を前記ユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択手段と、
前記背景項目表示選択手段において選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示手段と、
を備えた構成である(本発明のシステムの第1の構成)。
【0013】
また、本発明のプログラムは、
生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、
前記生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して前記生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって所要の段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、
前記背景項目のデータごとに、その背景項目が属する原因要素と対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、
を備えたコンピュータ装置に、前記生活の問題点に対する解決方策助言を提示する処理を行わせるためのプログラムであって、
前記問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに前記生活の問題点を表示し、ユーザが感じている前記生活の問題点を選択させる問題点表示選択ステップと、
前記問題点表示選択ステップにおいて選択された前記生活の問題点に関するデータをキーとして前記背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得ステップと、
前記背景項目取得ステップにおいて取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計ステップと、
前記ポイント集計ステップにより集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から所定の数の項目を前記ユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択ステップと、
前記背景項目表示選択ステップにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示ステップと、
を前記コンピュータ装置に行わせるものである(本発明のプログラムの第1の構成)。
【0014】
本発明において、「生活の問題点」とは、例えば、運動不足、睡眠時間が少ない、姿勢が悪いなどの生活習慣によって引き起こされ、その生活習慣や生活環境を改善することにより解消することが期待されるような、日常生活における健康関連の問題点をいい、病気とは区別される。
【0015】
一つの生活の問題点には、通常、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目が複数存在する。本発明において、「背景項目」とは、生活の問題点の背景にあると想定される生活習慣上の問題項目をいう。
【0016】
背景項目は、生活の問題点に及ぼす影響度が大きいものもあれば、小さいものもある。従って、問題点表示選択手段またはステップにおいてユーザが選択した生活の問題点に対して、背景項目表示選択手段またはステップにおいてユーザに提示する背景項目を決定するにあたっては、生活の問題点に及ぼす影響度の度合いを考慮する必要がある。そこで、本発明のシステムまたはプログラムでは、生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって、所要の段階にランク付けした影響度のポイントを用い、これを集計することにより、ユーザに提示する背景項目を選択している。
【0017】
影響度のポイントを何段階に設定するかは、適宜決定することができる。例えば2〜4段階であっても良いし、5段階以上に細かく設定しても良い。
【0018】
本発明のシステムまたはプログラムは、脳を含む身体は元々健康的な生活を送ることを可能にする能力を内部に持っていることを前提として、個々の生活の問題点は、基本的には、人の身体が元々持っている能力を鍛えることによって改善されるもの(鍛える解決方針)と、その能力が自然にもたらす機能を邪魔しない環境を作ったり邪魔しない生活行動をとったりすることによって改善されるもの(邪魔しない解決方針)の2種類の重み付き組み合わせとして分類されるという考え方を基本として、背景項目を選択したり解決方策助言を取得提示したりする。
【0019】
たとえば、朝、起き上がったとき、立ちくらみがしたり、朝から疲れていたり、出かけるときに、階段で動悸がしたりするのは、より大きな重みをもって「鍛える解決方針」に属する生活の問題点である。一方、朝、起き上がったとき、肩がこっていたり、首が痛かったりするのは、より大きな重みをもって「邪魔しない解決方針」に属する生活の問題点である。
【0020】
その上で、本発明は、背景項目を「原因要素」と「対策要素」の組み合わせからなる分類IDを用いて、科学的根拠を弱めることなく、解決方策助言を提示する。「原因要素」と「対策要素」の具体的内容は限定するものではないが、上記した人の身体が元々備えている能力が鍛えられていない要因、あるいは、その能力の発揮を邪魔している要因を検討すると、通常、「原因要素」は5〜7個程度に集約され、それに対する「対策要素」は4〜6個程度に集約される。以下は、6個の「原因要素」と、5個の「対策要素」を用いる場合の一例である。本発明において、「分類ID」とは、例えば、以下の例でいえば、「aI」「aII」「aIII」「aIV」「aV」「bI」「bII」「bIII」「bIV」「bV」「cI」「cII」「cIII」「cIV」「cV」「dI」「dII」「dIII」「dIV」「dV」「eI」「eII」「eIII」「eIV」「eV」「fI」「fII」「fIII」「fIV」「fV」の30通りのIDを用いることをいう。
【0021】
原因要素の一例
a:生体リズム規則性が適正でない
b:生体リズム位相が適正でない
c:生体リズム振幅が減弱化している
d:体の中の状態が良好でない
e:生活環境が適正でない
f:過剰なストレスを抱えている
【0022】
対策要素の一例
I:生活リズム規則性の確保
II:日中や就床前の良好な覚醒状態の確保
III:良好な生活環境の整備
IV:就床前の気分転換と睡眠に向かう心身の準備
V:良質な睡眠の確保
【0023】
また、本発明は、以下に説明するより望ましい実施形態を採用することができる。
すなわち、前記本発明のシステムまたはプログラムの第1の構成において、
前記コンピュータ装置は、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、前記生活の問題点に対して解決を支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報を記録した解決手段ファイルを、さらに備えるとともに、
前記背景項目表示選択手段またはステップにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示する商品に関する情報を取得し、表示する解決手段取得表示手段または解決手段取得表示ステップを、さらに備えるように構成すれば、
生活の問題点に対する解決方策助言だけでなく、その生活の問題点に対して解決を支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報をコンピュータ装置によって提示することが可能となるので、好適である(本発明のシステムまたはプログラムの第2の構成)。
【0024】
本発明に言う「商品に関する情報」あるいは「商品情報」には、例えば、ある特定の寝具メーカーの特定の型番の「枕」といった個別具体的な商品情報(狭義の商品情報)のほか、ある機能を備えた「枕」が市場に一般に流通しているといった一般的な商品説明(広義の商品情報)も含まれる。一般的な商品説明とするか、個別具体的な商品情報とするかは、必要に応じて適宜決定すれば良いが、物販に繋げることを目的とする場合は、ユーザが具体的な商品にたどり着き易いような配慮が必要となる。そこで、物販の促進を目的とする場合については、ユーザに提示する「商品に関する情報」は、コンピュータ装置と接続されたディスプレイ装置上に、例えば、その商品の外観を現した写真、メーカー名、機能の説明、価格などを表示するほか、ユーザがその商品を気に入った場合は、すぐに購入できる仕組みを設けておく方が便利であるため、その商品の購入手続が行えるサイトにリンクを設けておくことが望ましい。
【0025】
また、前記本発明のシステムまたはプログラムの第1の構成において、
前記問題点表示選択手段またはステップが実行されたときに前記コンピュータ装置に接続されたディスプレイ装置に表示されるメニュー画面は、一日の生活リズムを表したリズムチャートの曲線上に、ユーザに選択させる時間帯を表示するとともに、ユーザが時間帯を選択したときに、その時間帯における生活の問題点が表示されるように構成すれば、
ユーザは、一日の生活リズムの流れに沿った形で、自分の生活の問題点を思い出すことができるので、より望ましい(本発明のシステムまたはプログラムの第3の構成)。
【0026】
なお、本発明のシステムまたはプログラムは、睡眠と覚醒を別々に考えるのではなく、1日の生活リズムの改善という観点から、総合的に生活の問題点に対する解決方策助言を提示するものであるため、上記のようなリズムチャートが表示されたメニュー画面を用いることは有益である。
【0027】
また、同じ生活の問題点でも、時間帯が異なれば、その原因は異なる可能性も考えられるのであるから、ユーザに提示する解決方策助言は、より真の原因に近いように対応したものとする必要がある。たとえば、同じ「肩こり」であっても、朝の時間帯においては、「寝具が合っていない」などの原因がより高い確率で考えられるが、夕方の時間帯においては、「姿勢が悪い」「運動不足」などの原因をより高い確率で考えるべきである。従って、単に「肩がこりますか」という質問をしたのでは、科学的根拠のある解決方策助言は提示できない。上記のようなリズムチャートが表示されたメニュー画面を用いた本発明のシステムまたはプログラムは、ユーザに、1日の生活リズムを意識させるので、科学的根拠を弱めることなく、質問数を減らすことができる。
【0028】
また、前記本発明のシステムまたはプログラムの第1の構成において、
前記ポイント集計手段またはステップは、前記背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計するとともに、前記分類IDの単位でも集計し、前記分類IDの単位で集計した結果を背景項目ごとの集計に展開し、両者を加算した上で、同じ内容の背景項目についてのポイントを集計するように構成すれば、
ポイント集計手段またはステップにおいて、分類IDによる重み付けが加味され、ポイントが同点となるケースが少なくなるので、好適である(本発明のシステムまたはプログラムの第4の構成)。
【0029】
また、本発明は、上記した第1乃至第4の何れかの構成のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含むものである。本発明のプログラムは、例えばCD−ROM、DVD、磁気ディスク装置等、任意のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶させることができる。
【実施例】
【0030】
以下、本発明を複数の実施例に基づいて詳細に説明する。本発明のシステムを実現するためのハードウェア構成及びネットワーク構成の具体例としては、例えば、図39に示すような単体型システムと、図40〜図41に示すような複合型システムが考えられる。
【0031】
単体型システムは、図39に示すように、ネットワークに接続可能なパーソナルコンピュータ装置391の磁気ディスクに、本発明のプログラム391b(図39では、「健康増進ソリューションサイト」の名称で表示)と共に、Webサーバ391a、APサーバ391c、Java(登録商標)仮想マシン391d、データベース391e、基本ソフト391fがインストールされている形態のシステムである。
【0032】
Webサーバ391aは、WWWシステムによる情報送信機能を持ったソフトウェアであり、本発明のシステムを利用するエンドユーザが使用するパーソナルコンピュータ装置392にインストールされたWebブラウザなどのクライアントソフトウェアの要求に応じて、インターネットなどのネットワークを介してデータを送受信するソフトウェアである。また、Webサーバ391aは、クライアントソフトウェアの要求に応じてプログラムを実行し、結果をクライアントソフトウェアに送信する機能も備えたソフトウェアである。図39においては、Webサーバ391aは、パーソナルコンピュータ装置392からの要求に応じて、本発明のプログラム391bを実行する。
【0033】
APサーバ391cは、本発明のプログラム391bからの要求を受け付けて、データベース391eなどの業務システムの処理へと橋渡しする機能を備えたソフトウェアである。APサーバ391cは、パーソナルコンピュータ装置392にインストールされたWebブラウザと、データベース391eの中間に位置するミドルウェアであり、プログラムの実行環境やデータベース391eへの接続機能、複数の処理を連結するトランザクション管理機能などを備えている。
【0034】
本発明のプログラム391bは、例えば、Java(登録商標)プログラミング言語で開発することができる。Java(登録商標)プログラミング言語は、オブジェクト指向プログラミングの考え方に基づいて設計された言語であり、ソフトウェアの開発と保守の複雑さを低減し、開発効率と保守性を高めるという利点がある。
【0035】
Java(登録商標)仮想マシン391dは、Java(登録商標)バイトコードをそのプラットフォームのネイティブコードに変換して実行するソフトウェアである。Java(登録商標)プログラミング言語で開発されたソフトウェアは、プラットフォームから独立した独自のコード形式となっており、そのままでは実行することができないため、そのプラットフォーム固有のネイティブコードに変換しながら実行する機能を備えたJava(登録商標)仮想マシン391dが必要となる。
【0036】
本発明のシステムに用いる問題点ファイル、背景項目ファイル、基本分類ファイル、解決策コメントファイル、解決手段ファイル等のデータを格納するデータベース391eの種類は特に限定されないが、索引を付ける必要のある項目が多いことや、プログラミングの容易さなどの観点から検討すると、リレーショナル型のデータベースを用いることが望ましい。なお、リレーショナルデータベースマネージメントシステム(RDBMS)を利用する場合、データの操作や定義を行うための問い合わせ言語としてはSQLを使用することができる。
【0037】
次に、複合型システムは、図40に示すように、ウェブアプリケーションサーバ401aと、解決支援商品に関する商品データ、顧客データ、受注データ等を蓄積したデータベースサーバ402aを備えた構成のシステムである。この場合、本発明のプログラム401b(図39では、「健康増進ソリューションECサイト」の名称で表示)は、ウェブアプリケーションサーバ401aの方にインストールされる。
【0038】
ウェブアプリケーションサーバ401aは、WWWシステムによる情報送信機能を持ったサーバ装置であり、本発明のシステムを利用する顧客又は管理者が使用するパーソナルコンピュータ装置403にインストールされたWebブラウザの要求に応じて、インターネットを介してデータを送受信する。
【0039】
背景項目表示選択手段において選択された背景項目のデータに基づいて、解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示する商品に関する情報を取得し、表示する解決手段取得表示手段を用いる場合は、引き続き、当該商品の購入を行える方が利用者にとって便利である。そこで、図40の実施例においては、ウェブアプリケーションサーバ401a上に、クレジットカード決済が可能なように決済システムと連携する機能401cを付加している。
【0040】
データベースサーバ402aは、Webアプリケーションサーバ401aから在庫確認要求を受け付けて、データベース402bを参照し、ユーザに提示する商品の在庫の状況を確認する機能や、Webアプリケーションサーバ401aから受注データを受け付けて、商品を発送するための処理を行う機能などを備えている。
【0041】
図41は、複合型システムにおけるネットワーク構成を示したものである。ウェブアプリケーションサーバ401aは、インターネットと接続されるため、インターネットを経由してコンピュータへの侵入を試みるハッカーやウイルス、ワームなどを排除する必要がある。そのため、ハッカーやウイルス、ワームなどを排除するためのソフトウェア又はハードウェアとして、ファイアウォール404が設けられている。
【0042】
次に、本発明のプログラムの動作について説明する。本実施例のシステムは、図39〜図40に示すようなウェブサイト上に構築されたものであり、生活の問題点に対する解決策を知りたいユーザがパソコン端末からインターネットを経由して当該サイトにアクセスし、表示される画面の指示に従ってユーザが感じている生活の問題点を選択し、システムから提示された背景項目の中からユーザが感じている背景項目を選択すると、それに対する解決方策助言と具体的な解決支援商品が提示される形態のシステムである。また、実施例のプログラムは、上記ウェブサイトを構成するコンピュータ装置上で動作するプログラムである。
【0043】
上記ウェブサイトを構成するコンピュータ装置は、磁気ディスクなどの記憶装置に、生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって3段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、背景項目のデータごとに、その背景項目が属する6個の原因要素と5個の対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、その生活の問題点を解決支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報を記録した解決手段ファイルとを設けており、各ファイルはプログラムからアクセス可能となっている。なお、各ファイルのデータ項目の例は、後述する。
【0044】
なお、上記の各ファイルは、上記ウェブサイトを構成するサーバ装置の内蔵ディスク又は外付けのディスク上に設けることができるが、ネットワークで接続されたファイルサーバ上に設けても良い。また、上記の各ファイルは、プログラムからみた論理ファイルであり、磁気ディスク上の物理ファイルとしては、一つのデータベースファイルとして結合されていても良い。
【0045】
上記ウェブサイトを構成するコンピュータ装置上で稼動する本発明のプログラムは、図1に示すように、(1)問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに生活の問題点を表示し、ユーザが感じている生活の問題点を選択させる問題点表示選択ステップ1a〜1gと、(2)問題点表示選択ステップ1a〜1gにおいて選択された生活の問題点に関するデータをキーとして背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得ステップと、(3)背景項目取得ステップにおいて取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計ステップ1h,1m,1nと、(4)ポイント集計ステップ1h,1m,1nにより集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から5位まで(同点の場合はMAX7個まで)をユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択ステップ1o,1q,1rと、(5)背景項目表示選択ステップ1o,1q,1rにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示ステップ1s,1t,1uと、を備えている。なお、(2)の背景項目取得ステップは、ステップ1dと1hの間に実行される。
【0046】
また、本実施例のプログラムは、(6)背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計するとともに、分類IDの単位でも集計し、分類IDの単位で集計した結果を背景項目ごとの集計に展開し、両者を加算した上で、同じ内容の背景項目についてのポイントを集計するポイント集計ステップ1i,1kと、(7)背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、選択された生活の問題点の有する原因要素及び対策要素背景項目ごとに集計し、原因要素及び対策要素のランキングを行う原因要素・対策要素ランキングステップ1j,1pをさらに備えている。また、本実施例のプログラムは、(8)背景項目表示選択ステップ1o,1q,1rで選択された背景項目のデータに基づいて、解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示する商品に関する情報を取得し、表示する解決手段取得表示ステップ1vをさらに備えている。
【0047】
また、本実施例のシステムは、本実施例のプログラムにおける、
(1)問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに生活の問題点を表示し、ユーザが感じている生活の問題点を選択させる問題点表示選択ステップ1a〜1gを、問題点表示選択手段として、
(2)問題点表示選択ステップ1a〜1gにおいて選択された生活の問題点に関するデータをキーとして背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得ステップを、背景項目取得手段として、
(3)背景項目取得ステップにおいて取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計ステップ1h,1m,1nを、ポイント集計手段として、
(4)ポイント集計ステップ1h,1m,1nにより集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から5位まで(同点の場合はMAX7個まで)をユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択ステップ1o,1q,1rを、背景項目表示選択手段として
(5)背景項目表示選択ステップ1o,1q,1rにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示ステップ1s,1t,1uを、解決方策助言取得表示手段として、
(6)背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計するとともに、分類IDの単位でも集計し、分類IDの単位で集計した結果を背景項目ごとの集計に展開し、両者を加算した上で、同じ内容の背景項目についてのポイントを集計するポイント集計ステップ1i,1kを、ポイント集計手段として、
(7)背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、選択された生活の問題点の有する原因要素及び対策要素背景項目ごとに集計し、原因要素及び対策要素のランキングを行う原因要素・対策要素ランキングステップ1j,1pを、原因要素・対策要素ランキング手段として、
(8)背景項目表示選択ステップの内ステップ1o,1q,1rで選択された背景項目のデータに基づいて、解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示する商品に関する情報を取得し、表示する解決手段取得表示ステップ1vを、解決手段取得表示手段として使用するものである。
【0048】
図2は、ユーザが本システムのウェブサイトに接続したときに表示される初期画面を示している。初期画面には、「日常生活での健康に関連する問題点を解決するページ」という本発明のシステム対応名称21が表示されているほか、「日常生活のさまざまな健康関連の問題点には、病気の可能性を含むものもありますが、ここでは、日常の生活習慣や環境の改善で対処できる方法を掲載しています。」といった内容の注意メッセージ22が表示されている。なお、本発明は、例えば、運動不足、睡眠時間が少ない、姿勢が悪いなどの生活習慣によって引き起こされ、その生活習慣や生活環境を改善することにより解消することが期待されるような日常生活における健康関連の問題点を対象とするものであり、病気の診断や治療に関することは対象としていない。
【0049】
このように、初期画面に注意メッセージ22を表示した理由は、前述したように、本発明は、健康に関連があるものの中で、日常生活を送る上でその生活習慣によって引き起こされ、生活習慣や生活環境の改善によって解消することが期待される「生活の問題点」を対象としているからであり、「病気」は対象外であって、病気の診断や治療を目的とした利用はできないことを最初から明示し、ユーザに誤解を与えないようにするためである。
【0050】
図3は、図2の初期画面において、ユーザがスタートボタン23をクリックしたときに表示されるリズムチャート31が表示されたメニュー画面32を示したものである。本システムでは、ユーザは、まず図3に示すようなリズムチャート31を見るので、1日の生活リズムの流れに沿って自分の日常生活を思い出しながら、生活の問題点を選択することができるので、好適である。本実施例のシステムでは、「起きる−ふとんの中」、「起きる−起き上がったとき−」、「朝の行動」、「出かける」、「働く・勉強する(午前中)」、「お昼時」、「働く・勉強する(夕方)」、「夕食時」、「休息」、「お風呂」、「就寝−ふとんに入る前−」、「就寝−ふとんに入った後−」、「就寝中」の13の時間帯を示している。
【0051】
人の脳には体内時計という計時機構があり、体内時計の制御によって、人の身体がさまざまな「約1日周期のリズム現象(サーカディアンリズム)」を示し、明暗など昼夜の周期的な環境変化に同調することが知られている。代表的な「サーカディアンリズム」のひとつに休息と活動のリズムがあり、朝、太陽が昇る時間帯に身体が活動的になり始め、太陽が沈む夜の時間帯に休息モードとなる。体温や自律神経の活動も「サーカディアンリズム」を示し、昼夜の周期にあわせて活動と休息をすることで、身体の機能のバランスを保っている。
【0052】
本実施例のリズムチャート31は、概ね上記体温や活動レベルのサーカディアンリズムが昼夜周期に同調した状態に従ったものとなっている。従って、「起きる−ふとんの中」から「お昼時」に至るまでは、リズムチャート31は上昇カーブを描いている。「働く・勉強する(夕方)」のあたりでピークを迎え、その後は下降し、「夕食時」から「就寝中」に至るまでは、下降のカーブを描いている。このように、ユーザに1日の生活リズムを意識させる場合でも、単純に直線状にメニューを羅列するのではなく、人のサーカディアンリズムの曲線に従ったリズムチャート31を用いることが有益である。
【0053】
図3のメニュー画面32には、「あなたの日常生活で感じる健康関連の問題点を生活時間帯ごとに選択してください。」と、この画面においてユーザが行うべき操作を分かりやすく説明する説明表示33が表示されている。また、その表示の下には、「朝(起床)」「日中(活動時間)「夜(休息時間)」に区分けされた時間軸34も表示されているので、ユーザは時刻を視覚的に把握することもできるので、好適である。
【0054】
図4は、図3のメニュー画面32において、ユーザが、例えば「働く・勉強する(午前中)」の時間帯41を選択した場合に表示される生活の問題点のサブメニュー42を示した図である。すなわち、図4の例では、「働く・勉強する(午前中)」の時間帯に相応する生活の問題点の項目として、「眠い」「肩がこる」「気がつくと寝ている」「目が疲れる」の4項目が表示されており、ユーザは、この中から、自分が問題と感じている項目として、「眠い」の欄と「気がつくと寝ている」の欄にチェックを入力している。
【0055】
図5は、図4のサブメニュー42において、「OK」のボタンをクリックした場合に表示される確認画面51を示している。これは、図1のフローチャートでは、1eのステップに相当する。ユーザは、図5の画面で入力内容を再度確認し、以上でよい場合には、OKボタン52をクリックする。また、他の時間帯も見たい場合には、「別の時間帯も見る」と表示されたボタン53をクリックする。
【0056】
図6〜図7は、図5の確認画面において、「別の時間帯も見る」と表示されたボタン53をクリックし、ユーザが他の時間帯の生活の問題点を入力する場合の例を説明する図である。図6の例では、「休息」の時間帯61が選択されており、「手足が冷える」「目が疲れる」「手足がむくむ」「肩がこる」「足がつる」などの生活の問題点がサブメニュー62に表示されている。図7の例では、ユーザは、表示された生活の問題点の中から、自分が日頃感じている問題点として「手足が冷える」「手足がむくむ」の2項目を選択している。
【0057】
なお、同じ生活の問題点でも、時間帯が異なれば、その原因は異なる可能性が高い。たとえば、同じ「肩がこる」であっても、図4の「働く・勉強する(午前中)」の時間帯における「肩がこる」は、例えば「寝具が合っていない」などの原因がより高い確率で考えられるが、図6の「休息」の時間帯における「肩がこる」は、むしろ「姿勢が悪い」「運動不足」などの原因がより高い確率で考えられる。本実施例のシステムまたはプログラムは、上記のようなリズムチャート31が表示されたメニュー画面32を用いたので、ユーザに時間帯を意識させることが可能となっている。そのため、科学的根拠を弱めることなく、質問数を減らすことが可能となっている。
【0058】
図8は、図7のサブメニュー72において、「OK」のボタンをクリックした場合に表示される確認画面81を示している。図8の確認画面では、先に入力した「働く・勉強する(午前中)」の時間帯において選択した項目も表示されている。
【0059】
このようにして、ユーザは、時間帯ごとに日頃感じている生活の問題点を入力する。以上の例では、「働く・勉強する(午前中)」と「休息」の時間帯のサブメニューを示したが、他の時間帯のサブメニュー例は図9のようになっている。また、各時間帯には、図10に示すような分類記号A〜Mを付与している。
【0060】
A:「起きる−ふとんの中−」
「目覚まし時計の音に気付かない」「二度寝してしまう」「布団から出られない」
B:「起きる−起き上がったとき−」
「立ちくらみがする」「肩がこっている」「手足がむくんでいる」「首が痛い」「朝から疲れている」
C:「朝の行動」
「しばらくボーっとしている」「便秘」「体が(関節など)痛い」「食べる気がしない」
D:「出かける」
「階段で動悸がする」「乗り物で立ちくらみする」「気分が悪い」
E:「働く・勉強する(午前中)」
「肩がこる」「眠い」「気がつくと寝ている」「目が疲れる」
F:「お昼時」
「眠い」「おなかが減らない」
G:「働く・勉強する(夕方)」
「肩がこる」「眠い」「やる気がなくなる」「目が疲れる」
H:「夕食時」
「消化が悪い」「おなかが減らない」「便秘」
I:「休息」
「手足が冷える」「目が疲れる」「手足がむくむ」「肩がこる」「足がつる」
J:「お風呂」
「立ちくらみがする」「のぼせやすい」「ぬくもらない」
K:「就寝−ふとんに入る前−」
「夜になるほど目が覚める」「あかり(光)がまぶしい」「手足が冷えている」
L:「就寝−ふとんに入った後−」
「眠気はあるのに眠れない」「眠気がこない」「手足が冷えたままである」「寝室環境(光・音・寝具など)が気になる」「寝具に違和感がある」
M:「就寝中」
「眠りが浅い」「いびきがひどいといわれる」「トイレにたびたび目が覚める」「歯軋りをする」
【0061】
次に、図11〜図38を用いて、本実施例のプログラムのポイント集計ステップ1h,1i,1k,1m,1n、原因要素・対策要素ランキングステップ1j,1p、背景項目表示選択ステップ1o,1q,1r、解決方策助言取得表示ステップ1s,1t,1uにおける計算方法の一例を詳述する。この例において、ユーザは、最終的に、図11に示すように、「朝の行動」の時間帯で「しばらくボーっとしている」、「働く・勉強する(午後)」の時間帯で「肩がこる」、「休息」の時間帯で「手足が冷える」の3つの生活の問題点を選択したものと仮定する。
【0062】
図12は、生活の問題点の背景にあると想定される生活習慣上の問題点を挙げた背景項目121と、各背景項目が属する原因要素と対策要素の基本分類122と、3段階にランク付けされた影響度のデータ123を記録した背景項目ファイルの一例を説明する図である。背景項目ファイルには、各時間帯の生活の問題点に相応した件数のデータが蓄積されているが、いま図12では、ユーザが選択した「しばらくボーっとしている」「肩がこる」「手足が冷える」の3項目についてのデータを示している。なお、「しばらくボーっとしている」には「C01」、「肩がこる」には「G01」、「手足が冷える」には「I01」の記号124が付与されている。これは、前述した生活時間帯を表す図10のA〜Mの記号に対応するものであり、例えば、「しばらくボーっとしている(C01)」は、「朝の時間帯」を表す「C」の「01」番目の生活の問題点の項目であることを示すものである。
【0063】
例えば、生活の問題点「しばらくボーっとしている」対しては、「睡眠時間が少ない」「朝の光不足」「運動不足」「朝食を食べていない」「朝、顔を洗っていない」といった背景項目が挙げられ、そのデータが記録されている。この内、「睡眠時間が少ない」と「朝の光不足」は、生活の問題点に対する影響が最も大きいため、影響度は「3」にランク付けされている。また、「朝、顔を洗っていない」は、影響が最も小さいため、影響度は「1」にランク付けされている。また、「運動不足」と「朝食を食べていない」は、両者の中間ぐらいの影響があるため、影響度は「2」にランク付けされている。
【0064】
同様に、生活の問題点「肩がこる」に対しては、「寝具があわない(影響度:3)」「運動不足(影響度:3)」「姿勢が悪い(影響度:2)」「疲れが取れていない(影響度:2)」「肩先が冷える(影響度:1)」といった背景項目が挙げられ、そのデータが影響度と共に記録されている。また、生活の問題点「手足が冷える」に対しては、「運動不足(影響度:3)」「空調が不適切(影響度:2)」「衣服が不適切(影響度:2)」「不規則な生活(影響度:1)」「きつい下着をつけている(影響度:1)」といった背景項目と影響度が記録されている。
【0065】
図12の背景項目ファイルには、「bI」「eV」「cI」「cII」といった基本分類のデータ122が含まれている。これは、図13に示すような、6個の原因要素と、図14に示すような、5つの対策要素の組み合わせからなるものである。
【0066】
すなわち、一般に、原因要素は、図13に示すように、「a:生体リズム規則性が適正でない」「b:生体リズム位相が適正でない」「c:生体リズム振幅が減弱化している」「d:体の中の状態が良好でない」「e:生活環境が適正でない」「f:過剰なストレスを抱えている」の6通りに分類される。また、対策要素は、図14に示すように、「I:生活リズム規則性の確保」「II:日中の就床前の良好な覚醒状態の確保」「III:良好な生活環境の整備」「IV:就床前の気分転換と睡眠に向かう心身の準備」「V:良質な睡眠の確保」の5通りに分類される。図12の背景項目ファイルに挙げられた基本分類のデータ122は、この原因要素(6通り)と対策要素(5通り)の組み合わせで、30通りの分類を作成したものである。本発明では、この基本分類のデータ122を用いて、解決方策助言及び解決手段を提示するようにしている。
【0067】
本発明のシステムは、同じ「運動不足」であっても、その原因要素と対策要素には異なるものがあると考える。例えば、図12に示すように、「朝の行動」の時間帯における生活の問題点「しばらくボーっとしている」について、背景項目として「運動不足」が挙げられるが、その基本分類は「aI」と「aII」の2種類がある。また、「働く・勉強する(午後)」の時間帯における生活の問題点「肩がこる」についても、背景項目として「運動不足」があるが、この場合の基本分類は「cI」「cII」「dI」「dII」の4種類となる。このように、本発明のシステムは、同じ「運動不足」であっても、時間帯によってその原因要素と対策要素は異なるものであることを意識して、内部的に、異なる基本分類を付与し、解決方策助言を提示する処理に連携させるので、きめ細かな処理が可能となっている。
【0068】
図15は、図12の背景項目ごとに、図13の原因要素と、図14の対策要素を展開した基本分類ファイルの例である。生活の問題点は、前述した「C01」「G01」「I01」などの記号で特定し、対応付けされている。また、図16は、図12の背景項目ファイルから抽出した基本分類を、影響度のランク別に区分して記録したファイルである。図16のファイルは、本発明において、必須のファイルではない。
【0069】
この例では、まず、図11に示すように、ユーザが「朝の行動」において「しばらくボーっとしている」を選択しているので、本実施例のプログラムは、背景項目ファイルを、「C01」のキーで読み込み、そこに格納されている背景項目と影響度のポイントを順次取得する。
【0070】
図17は、本発明のプログラムが、コンピュータ装置のメモリ上又は磁気ディスク上に作成するワークファイルである。例えば、図17では、「しばらくボーっとしている(C01)」の背景項目を読み込んだ状態が示されている。図12より、影響度のポイントが「3」の背景項目としては、「睡眠時間が少ない(bI、bV)」「朝の光不足(bI、eI)」が記録されているから、図17では、「b01:睡眠時間が少ない」「b02:朝の光不足」「b03:睡眠時間が少ない」「e01:朝の光不足」の欄には、それぞれポイント「3」が転記されている。
【0071】
同様に、図12より、影響度のポイントが「2」の背景項目としては、「運動不足(aI、aII)」「朝食を食べていない(aI)」が記録されているから、図17では、「a01:運動不足」「a02:朝食を食べていない」「a05:運動不足」の欄に、それぞれポイント「2」が転記されている。同様に、図12より、影響度のポイントが「1」の背景項目としては、「朝、顔を洗っていない(aI)」が記録されているから、図17では、「a03:朝、顔を洗っていない」の欄には、影響度のポイント「1」が転記されている。
【0072】
また、本実施例のプログラムは、上記のような背景項目ごとの集計と併せて、図18のワークファイルに示すような、基本分類ごとの集計も行うものである。このように、基本分類ごとの集計も加味した理由は、このようにする方が、ユーザの生活の問題点の背景にあると想定される背景項目の元となる原因要素が加味される分、ポイント差がはっきりと現れ、解決方策助言のランキングを行う際に同点となるケースを少なくできるからである。
【0073】
例えば、「朝の行動」の時間帯における生活の問題点「しばらくボーっとしている(C01)」の背景項目として、図12では、「睡眠時間が少ない(bI、bV、影響度:3)」「朝の光不足(bI、eI、影響度:3)」「運動不足(aI、aII、影響度:2)」「朝食を食べていない(aI、影響度2)」「朝、顔を洗っていない(aI、影響度:1)」が記録されているから、これを基本分類で集計すると、図18に示すように、「aI」は「2+2+1」で「5」ポイントの加算となる。同様に、図18に示すように、「aII」は「2」ポイントの加算、「bI」は「3+3」で「6」ポイント」の加算、「bV」は「3」ポイントの加算、「eI」は「3」ポイントの加算となっている。
【0074】
また、本実施例のプログラムは、図19のワークファイルに示すような原因要素ごとの集計、図20のワークファイルに示すような対策要素ごとの集計、図21のワークファイルに示すような選択された生活の問題点に対応する背景項目ごとの基本分類の展開も行うものである。このようにした理由は、ユーザが選択する生活の問題点の背景項目には複数の基本分類を含む場合があることから、選択されたすべての生活の問題点の背景項目が含む原因要素と対策要素の傾向を見ることによって、ユーザが選択した背景項目の内容をより詳細に表示することができるからである。
【0075】
例えば、「朝の行動」の時間帯における生活の問題点「しばらくボーっとしている(C01)」の背景項目として、図13では、「睡眠時間が少ない(bI、bV、影響度:3)」「朝の光不足(bI、eI、影響度:3)」「運動不足(aI、aII、影響度:2)」「朝食を食べていない(aI、影響度2)」「朝、顔を洗っていない(aI、影響度:1)」が記録されているから、これを原因要素で集計すると、図19に示すように、「a」は「2+2+2+1」で「7」ポイントの加算となる。同様に、「b」は「3+3+3」で「9」ポイントの加算、「e」は「1」ポイント」の加算となっている。
【0076】
また、「朝の行動」の時間帯における生活の問題点「しばらくボーっとしている(C01)」の背景項目を対策要素で集計すると、図20に示すように、「I」は「3+3+3+2+2+1」で「14」ポイントの加算となる。同様に、「II」は「2」ポイントの加算、「V」は「3」ポイントの加算となっている。
【0077】
また、「朝の行動」の時間帯における生活の問題点「しばらくボーっとしている(C01)」に含まれる基本分類を背景項目ごとに展開すると、図21のようになっている。
【0078】
以上が「朝の行動」の時間帯における生活の問題点「しばらくボーっとしている(C01)」に対するポイント集計の処理であるが、全く同様に、「働く・勉強する(午後)」の時間帯における生活の問題点「肩がこる」についても、ポイントの集計を行う。図22〜図23は、「肩がこる」の背景項目に対して、図17〜図18と同様の処理を行い、ワークファイル上に集計している状態を説明する図である。図24〜図26は、「肩がこる」の背景項目に対して、図19〜図21と同様の処理を行い、ワークファイル上に集計している状態を説明する図である。また、同様に「休息」の時間帯における生活の問題点「手足が冷える」についても、図27〜図28に示すように、背景項目ごとの集計と、基本分類ごとの集計を行う。
【0079】
図27には、3つの生活の問題点のポイント集計が終わった時点における各背景項目の合計ポイント271が表示されている。また、基本分類ごとの集計についても、図28に示すように、3つの生活の問題点の集計が終わった時点における各基本分類の合計ポイント281が表示されている。例えば、基本分類「aI」では、「しばらくボーっとしている」で「5」ポイント、「手足が冷える」で「1」ポイント加算されているから、項目の合計は「6」ポイントとなっている。
【0080】
図29は、図27の背景項目ごとの集計結果に、図28の基本分類ごとの集計結果を加算する処理を説明する図である。すなわち、図28によれば、このケースでは、基本分類「aI」は「6」ポイントとなっているから、図15の基本分類ファイルにおいて、基本分類が「aI」となっている背景項目、すなわち、「a01:運動不足」「a02:朝食を食べていない」「a03:朝、顔を洗っていない」「a04:不規則な生活」には、図29において、「6」ポイントが加算されている。
【0081】
同様に、図28によれば、このケースでは、基本分類「aII」は「2」ポイントとなっているから、図15の基本分類ファイルにおいて、基本分類が「aII」となっている背景項目、すなわち、「a05:運動不足」には、図29において、「2」ポイントが加算されている。このようにして、基本分類が「bI」「cI」「cII」の背景項目には「6」ポイント、基本分類が「dII」「eIII」の背景項目には「5」ポイント、基本分類が「bV」「dI」「eI」「eV」の背景項目には「3」ポイント、基本分類が「cV」「dV」の背景項目には「2」ポイント、基本分類が「eII」の背景項目には「1」ポイントが転記されている。そして、図29では、背景項目ごとの集計結果である「項目の合計」欄291と、基本分類ごとの集計結果である「分類変換の合計」欄292をそれぞれ加算し、合計欄293に表示している。これは、図1のフローチャートでは、1kのステップに相当する。
【0082】
図30は、図29の合計欄293について、同じ内容の背景項目を集計する処理を説明する図である。これは、図1のフローチャートでは、1mのステップに相当する。すなわち、例えば「運動不足」は、基本分類の違いによって、「a01」「a05」「c01」「c02」「d01」「d02」の6つがあり、図29までの処理では、これらを区別して影響度のポイントを加算していたが、ユーザに提示する解決策コメントを決定するにあたり、図30では、同じ内容の背景項目は集計をするものである。そこで、例えば「運動不足」については、「8+4+12+6+12+6」で計50ポイントとなっている。
【0083】
このようにして、最終的に、このケースでは、図30に示すように、「運動不足」が「50」ポイント、「朝の光不足」が「15」ポイント、「睡眠時間が少ない」が「15」ポイント、「疲れがとれていない」が「8」ポイント、「朝食を食べていない」が「8」ポイントといった集計結果が得られている。
【0084】
図31〜図35は、「休息」の時間帯における生活の問題点「手足が冷える」に対し、図19〜図21と同様の処理を行い、ワークファイル上に集計している状態を説明する図である。
【0085】
原因要素は、最終的に、図31に示すように、「a:生体リズム規則性が適正でない」が「8」ポイント、「b:生体リズム位相が適正でない」が「9」ポイント、「c:生体リズム振幅が減弱化している」が「11」ポイント、「d:体の中の状態が良好でない」が「10」ポイント、「e:生活環境が適正でない」が「10」ポイント、「f:過剰なストレスを抱えている」が「0」ポイントという集計結果となっている。従って、原因要素のランキングは、図32に示すように「c,d,e,b,a,f」となる。
【0086】
対策要素は、最終的に、図33に示すように、「I:生活リズム規則性の確保」が「24」ポイント、「II:日中の就床前の良好な覚醒状態の確保」が「14」ポイント、「III:良好な生活環境の整備」が「5」ポイント、「IV:就床前の気分転換と睡眠に向かう心身の準備」が「0」ポイント、「V:良質な睡眠の確保」が「12」ポイントという集計結果となっている。従って、対策要素のランキングは、図34に示すように「I,II,V,III,IV」となる。また、図35には、背景項目ごとに基本分類が展開されている。
【0087】
本実施例のプログラムでは、上位5位までを提示するようにしているため、図8において「以上でいいですか?」という問いに対し、ユーザが「OK」のボタン82をクリックした場合(但し、データは図11のとおりであったものとする)、図36に示すように、「疲れがとれていない」「運動不足」「睡眠時間が少ない」「朝食を食べていない」「朝の光不足」の上記5位までの背景項目が提示される。すなわち、図8においてユーザが「OK」のボタン82をクリックしたとき、本発明のシステム及びプログラムは、内部で上記の処理又はステップを実行し、図30に示したようなランキングを行うことによって、図36に示すように、そのユーザのケースにおいて最も適切な背景項目を提示することができるのである。
【0088】
図36には、「あなたの日常生活習慣についておたずねします。」「さきほどチェックされた日常生活の問題点の背景として思い当たることがらは何でしょうか。最もあてはまると思われるところにチェックを入れてください。」という質問361が表示されている。
【0089】
このとき、ユーザは1又は2以上の背景項目を選択することができる。ユーザが例えば「運動不足」を選択し、「解決策コメントへ」のボタン362をクリックすると、本発明のシステムまたはプログラムは、選択された背景項目のデータに基づいて、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示すべき解決方策助言のデータを取得する。
【0090】
選択された背景項目のデータに基づいて、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルにアクセスする方法は種々の方法が考えられるが、本実施例では、図32の原因要素ランキング結果「c,d,e,b,a,f」や、図34の対策要素ランキング結果「I,II,V,III,IV」とマッチングさせる方式を採用している。これは、図1のフローチャートでいうと、1s〜1tのステップの処理である。
【0091】
いま、図36において、ユーザが「運動不足」のみを選択したと仮定する。運動不足の基本分類は、図37に示すように「aI,aII,cI,cII,dI,dII」であり、原因要素についてみると、「a,a,c,c,d,d」である。そこで、原因要素ランキング1位の「c」が存在するかをマッチングすると、「c」があると判断できるので、原因要素としては「c」を選択することを決定し、解決策コメントファイルにアクセスし、「c:生体リズム振幅が減弱化している」に応じた解決策コメントのデータを取得する。
【0092】
なお、上記のケースの場合、「運動不足」は、原因要素が「a,a,c,c,d,d」で「a」「c」「d」が各2つあるが、仮に「c」が1つで、「a」「d」は2つの場合でも、ランキング1位の「c」を選択する。図36で選択した背景項目に含まれている原因要素の数よりも、最初に選択した生活の問題点全部でのランキングを優先させた方が、望ましいからである。
【0093】
また、「運動不足」は、対策要素についてみると「I,II,I,II,I,II」なので、原因要素ランキング1位の「I」が存在するかをマッチングすると、「I」があると判断できるので、対策要素としては「I」を選択することを決定し、解決策コメントファイルにアクセスし、「I:生活リズム規則性の確保」に応じた解決策コメントのデータを取得する。
【0094】
このように、本実施例では、図37の基本分類から原因要素と対策要素を別々に捉え、それぞれを、図32及び図34のランキング結果とマッチングする処理を行う。
【0095】
なお、ユーザが選んだ背景項目の基本分類の中に、ランキング1位のものがなかった場合は、ランキング2位以下を順次マッチングする。例えば、ユーザが、図36において示された背景項目の中から「朝の光不足」を選択した場合は、基本分類は、図35に示すように、「eI,bI」である。そうすると、この場合は、原因要素ランキングの1位の「c」、2位の「d」はないので、3位の「e」を選択することを決定し、解決策コメントファイルにアクセスし、「e:生活環境が適正でない」に応じた解決策コメントのデータを取得する。
【0096】
また、ユーザが、図36において示された背景項目の中から「運動不足」と「朝の光不足」の両方を選択した場合は、両者を足した「a,a,c,c,d,d,e,b」と、原因要素ランキング、両者を足した「I,II,I,II,I,II,I,I」と、対策要素ランキングをマッチングする。従って、この場合は、マッチングの結果としては、「c」と「I」が選択されて、それに応じた解決策コメントのデータが取得される。
【0097】
図38は、解決方策助言(解決策コメント)と解決支援商品情報が表示される画面のイメージを示した図である。画面の上部には、「以下はあなたの生活問題点の総合的な解決策のひとつです。それぞれの問題点についての解決策コメントやオススメ商品を知りたい場合は、選択を個別にしてください。」という説明381が表示されており、その下に、解決方策助言382が表示されている。図38は、ユーザが「運動不足」を選択した場合の例であり、解決方策助言として、「あなたの感じている問題点の原因は、生体リズム振幅が減弱化していることにあるようです。そして、その対策としては、生活リズム規則性の確保が役立ちそうです。あなたが気付いた生活習慣を生活リズム規則性の確保にむけて改善していくには、・・・・をしましょう。」といったコメントが表示されている。
【0098】
383は、原因要素を表示する欄であり、上記のケースでは「c:生体リズム振幅が減弱化している」に対応するコメントが表示されている。また、384は、対策要素を表示する欄であり、上記のケースでは「I:生活リズム規則性の確保」に対応するコメントが表示されている。なお、表示される文章は、解決策コメントファイルに登録するデータを更新すれば、自由に変更することができる。
【0099】
また、本発明のシステムまたはプログラムは、図36において、ユーザが「解決策コメントへ」のボタン362をクリックすると、選択された背景項目のデータに基づいて、原因要素ランキング・対策要素ランキングとのマッチングを行い、解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示すべき商品に関するデータを取得する。
【0100】
例えば、図36において、ユーザが「朝の光不足」を選択したときは、本発明のシステムまたはプログラムは、解決手段ファイルにアクセスして、人工的に朝日の環境を再現するような器具に関する情報を取得し、ユーザに提示することができる。具体的には、例えば起床時刻の30分前に照明が点灯し、その後、日の出をまねた変化の仕方で徐々に明るくなり、セットした起床時刻に100%点灯するような機能を有する天井照明や電気スタンドに関する情報などである。これにより、例えば「すっきりと目覚められない」といった生活の問題点に対する解決支援商品情報の提示が可能となる。
【0101】
図38の商品表示欄385には、生活リズムの規則性を確保し、生体リズム振幅を増大させるために有益な商品が表示されている。表示する内容は、商品名、メーカー名、商品の写真などであり、ユーザが買う気になればすぐに購入できるように、商品の購入手続きを行う画面のURLアドレスにジャンプするためのボタン386が設けられている。「詳細を見る」と記載されたボタン387をクリックしたときは、その商品を販売している会社のホームページのURLアドレスにジャンプするように構成しても良いし、本システム専用のサイトにジャンプするように構成しても良い。
【0102】
また、図38では、ユーザが気付いた背景項目が大きな影響を与える、つまり、ユーザが気付いた背景項目の影響度が3である生活の問題点についてのコメントも表示している(388)。本実施例では、運動不足を選択しているので、運動不足において影響度が3の「寝床に入っても眠気がこない」「夜の眠りが浅い」「朝出かけるとき階段で動悸がする」などの問題点にもつながることが考えられると表示している。
【0103】
次に、図42〜図47を用いて、本発明のシステムの操作画面の他の実施例について説明する。
【0104】
先ず、図42は、ユーザが本システムのウェブサイトに接続したときに表示される初期画面を示している。初期画面には、図2の実施例と同様に、「日常生活のさまざまな問題点には病気の可能性を含むものもありますが、ここでは、病気の治療は対象とせずに、日常の生活習慣の改善で対処できる方法を掲載しています。」との注意メッセージ421が表示されている。
【0105】
図2の実施例との違いとして、図42の実施例では、ユーザにシステムの流れを理解してもらい易いように、説明欄422〜425を設けている。Step1の欄422では、「一日の生活リズムを表すチャートから、問題点を感じている時間を選ぶ」と、リズムチャートから導入するという本システムの特徴的な部分の操作を説明している。また、Step2の説明欄423には、「よくある日常生活上の問題点が時間帯ごとに表示されるので、自分が普段感じている問題点を選ぶ」と、Step3の説明欄424には、「選んだ生活の問題点から、原因となっていそうな生活習慣が表示されるので、自分の生活に当てはまりそうな項目を一つ選ぶ」と、気付きを利用してユーザが自覚している問題点を選択するという部分の操作説明をしている。Step4の説明欄425は、ユーザに提示する解決策コメントや商品に関する説明である。なお、図42の例では、上記の通り4つのステップに分ける例を開示したが、本発明のシステムの操作画面はこれに限らず、例えば、Step1でユーザに問題点をすべて選択させ、Step2で原因となる生活習慣を複数提示してユーザの気付きを利用して原因となる生活習慣を選択させ、Step3で解決方策助言や商品情報を提示するように、3つのステップで構成しても良い。
【0106】
図43は、図42の初期画面において、ユーザがSTARTボタンをクリックしたときに表示されるリズムチャート431が表示されたメニュー画面を示したものである。本システムでは、ユーザは、まず図43に示すようなリズムチャート431を見るので、1日の生活リズムの流れに沿って自分の日常生活を思い出しながら、生活の問題点を選択することができるので、好適である。図43の実施例では、「目覚め−寝床の中」、「起床−寝床から出たとき−」、「朝の行動−身じたく・朝食など−」、「出かける−通勤・通学など−」、「お昼時(午前中の前半)」、「働く/勉強する(午後)」、「夕食の前後」、「お風呂」、「就寝の前」、「就寝−寝床に入ったとき−」、「就寝中」の12の時間帯を示している。
【0107】
図43の実施例のリズムチャート431は、体温や活動レベルのサーカディアンリズムが昼夜周期に同調した状態に従ったものとなっている。このように、ユーザに1日の生活リズムを意識させるために、単純に直線状にメニューを羅列するのではなく、人のサーカディアンリズムの曲線に従ったリズムチャート431を用いることが有効である。なお、図3の実施例との違いとして、図43の実施例では、リズムチャート431の下部に、時刻表示432を設けた。このように、リズムチャート431の下部に、1時間単位に仕切り線で区分けされた時刻表示432を設ければ、リズムチャート431の曲線と時刻との関係が明確になり、ユーザが各時間帯の生活の問題点を選択する際に、時間帯を思い違いするのを低減できる効果が得られる。なお、ユーザにはできるだけ複数の時間帯に亘って生活の問題点を入力してもらう方が望ましいため、図43の画面上部の説明欄に、複数の時間帯に亘って選択することを促す説明文を追加しても良い。
【0108】
図44は、図43のメニュー画面において、ユーザが、例えば「目覚め−寝床の中−」の時間帯を選択した場合に表示される生活の問題点のサブメニュー441を示した図である。図44の例では、「目覚め−寝床の中−」の時間帯に相応する生活の問題点の項目として、「目覚まし時計の音に気づかず、寝過ごしてしまう」「一度目覚めるが、二度寝してしまう」「目覚めるが、寝床から出られない」の3項目が表示されており、ユーザは、この中から、自分が問題と感じている項目として、「目覚めるが、寝床から出られない」の欄にチェックを入力している。なお、図44の例では、「目覚め−寝床の中−」の時間帯を選択した場合のサブメニューの例のみを図示しているが、プレビューの機能を利用することにより、他の時間帯のサブメニューも、図44の画面上で容易に参照できるように構成することもできる。次の画面に遷移した後に戻らなければ他の時間帯のサブメニューが参照できないように構成されていると、操作が煩雑となり、ユーザが他の時間帯を見ずに次のステップに進んでしまう可能性が高くなるため、ユーザにできるだけ複数の時間帯に亘って生活の問題点を入力してもらうという観点からは、プレビュー機能の利用は有効である。
【0109】
図4の実施例との違いとしては、図44のサブメニュー441では、フレームの上部に「この時間帯によくある問題点は」とコメント442を表示している点である。仮に、ユーザが現在選択している時間帯の認識を誤っている場合、正確な解決方策コメントの提示ができなくなるおそれがある。そのため、生活の問題点を選択するサブメニュー441には、上記のようなコメント442を記載しておく方が望ましい。
【0110】
図45は、図44のサブメニュー441において、「OK」のボタンをクリックした場合に表示される確認画面451を示している。図8の確認画面との違いとしては、「選んだ問題点のチェックを全てはずす」というボタンを設け、最初からやり直す場合の操作性を良くした点である。
【0111】
図46は、図45において、ユーザが「OK!選んだ問題点でStep3に進む」のボタンをクリックしたときに、本実施例のプログラムが、ユーザが選んだ生活の問題点に対する背景項目の上位5位を抽出し、サブメニュー461のフレーム内に表示した状態を表した画面である。図46の例では、「食事が不規則だったり偏食しがちだったりする」「睡眠時間の割に、眠りの質がよくない気がする」「睡眠時間が習慣的に不足しているようだ」「生活リズムが不規則で、どちらかといえば夜型のようだ」「食事が不規則で、以前から朝食をとる習慣がない」といった背景項目が提示されている。そして、図46の画面の上部には、『あなたが選んだ生活の問題点から考えられる「原因となる生活習慣」です。特に可能性の高そうなものを表示しています。あなたの日常に当てはまるものはありますか?』という質問が表示されている。
【0112】
図36の実施例との違いとして、図46の実施例では、「問題点を選びなおす」というボタンを設け、もう一度、生活の問題点の選択からやり直したい場合の操作性を良くしている。また、画面上部のコメントにも、『「ないよ!」という場合は、問題点の数を減らしたり、増やしたりしてみてください。原因として考えられる生活習慣を選び直して表示します。』といった説明表示462を設け、ユーザが思い当たるものがないときに迷うことがないようにしている。また、図46のサブメニュー461では、フレームの上部に「原因となる生活習慣」と内容表示463を設け、ここに挙げられている情報の内容がユーザに分かり易いように工夫している。
【0113】
図47は、解決方策助言(解決策コメント)と解決支援商品情報が表示される画面を表したものである。画面の上部には、「あなたが選んだ生活習慣についての解決策コメントと解決を助けるおすすめ商品です。」という説明表示471を設け、その下に、解決方策助言472が表示されている。
【0114】
なお、図47では、紙幅の都合上、解決方策助言472の欄に、「あなたの感じている問題点の原因には、生体リズム振幅が適正でないことにあるようです。そして、その対策は、良質な睡眠の確保が役立ちそうです。」と表示しているが、実際に提示される解決方策助言は、別途設けた解決コメントファイルにアクセスすることにより、例えば1000〜2000字程度の詳細なコメントとなる。すなわち、473は、原因要素を表示する欄であり、上記のケースでは「生体リズム振幅が適正でない」に対応するコメントを解決コメントファイルにアクセスして取得の上、表示するのである。また、474は、対策要素を表示する欄であり、上記のケースでは「良質な睡眠の確保」に対応するコメントを解決コメントファイルにアクセスして取得の上、表示する。これらの解決方策助言は、解決策コメントファイルに登録するデータを更新すれば、自由に変更することができるものである。なお、以下に、実際に表示される解決方策助言から要点のみを抜粋した473と474の欄に表示されるコメントの概要の一例を示すこととする。
1)「考えられる原因」(473の欄)に表示されるコメントの概要の一例:
睡眠時間が不足すると、睡眠によって回復させるべき疲れがとりきれないだけでなく、日中に脳に蓄えた記憶の整理もきちんとできずに能率が下がることも考えられ(中略)。日中の活動にも影響し、さらにそれがその日の睡眠の質にも影響してしまう、という悪循環に(中略)。結果、代謝が悪く疲れがとれるまでに時間がかかってしまったり、リンパの流れが悪くむくみが出たりなど、身体のさまざまな問題点の原因となります。
2)「解決方策」(474の欄)に表示されるコメントの概要の一例:
やはり基本は、睡眠時間をしっかり確保することです。日中にしっかり活動した分、睡眠もしっかりととって生活のリズムにメリハリをつけることが何よりの(中略)。しかし、睡眠時間をとるのが厳しいときもありますよね。そんなときはせめて睡眠をとるときの環境を(中略)。また、必要な睡眠時間というのは、人によってさまざまで、(中略)。自分に必要な睡眠時間を知るために睡眠習慣をチェックしてみましょう。(中略)
質の良い睡眠をとるためには、
・眠りに入る環境をつくる
・あなたに必要な睡眠時間を確保する
・毎朝同じ時刻に起きて体内時計をリセットする
ことをポイントとしておさえましょう。
【0115】
また、図46において、ユーザが「選んだ生活習慣でStep4に進む」のボタンをクリックすると、選択された背景項目のデータに基づいて、原因要素ランキング・対策要素ランキングとのマッチングを行い、解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示すべき商品に関するデータを取得する。得られた商品情報は、図47の商品表示欄475に表示される。表示内容は、商品名、メーカー名、商品の写真などであり、ユーザが買う気になればすぐに購入できるように、商品表示欄475の下部には、当該商品を決済システムのショッピングカートに登録するためのボタンを設けている。
【0116】
図38の実施例との違いとして、図47の実施例では、説明表示471に、『同じ問題点や生活習慣であっても時間帯によって解決策は違ったりするので、あなたにぴったり合う、自分で納得できそうな選択をいろいろ試してみましょう。』といった説明を追加し、時間帯によっても解決策が異なるという点をユーザに分かり易く説明している。
【0117】
以上説明したように、本発明は、ユーザが自覚している生活の問題点を生活時間帯ごとに選択させ、ユーザが選択した生活の問題点に対する背景項目の候補を複数提示し、さらにその中からユーザが認識している背景項目をユーザ自身に選択させ、対応する解決方策助言と具体的な解決支援商品を提示するように構成したので、科学的根拠を弱めることなく、ユーザの「気付き」を喚起することによって質問数を減らすことが可能となり、ユーザが確実に適切な解決方策に到達できるという効果が得られる。また、解決方策助言とともに、解決支援商品情報を提示する本発明のシステムまたはプログラムによれば、それらの商品を提供する企業の側は、物販に繋がる確率を向上できるという効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0118】
本発明のシステムまたはプログラムは、睡眠に関する問題点に限らず、例えば運動不足やストレス過多などを含む日常生活全般に亘る生活の問題点に対する解決方策を助言し、美と健康を目指す様々な解決支援商品情報を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】本発明のプログラムのフローチャートの一例を示した図である。
【図2】本発明のシステムの初期画面の説明図である。
【図3】リズムチャートが表示されたメニュー画面を説明する図である。
【図4】図3のメニュー画面中に表示される生活の問題点のサブメニューを説明する図である。
【図5】選択した背景項目の内容を確認する確認画面の説明図である。
【図6】他の時間帯の生活の問題点を入力する場合の例を説明する図である。
【図7】他の時間帯の生活の問題点を入力する場合の例を説明する図である。
【図8】選択した背景項目の内容を確認する確認画面の説明図である。
【図9】他の時間帯のサブメニューの内容を示した図である。
【図10】各時間帯に付与した分類記号の説明図である。
【図11】3つの時間帯でそれぞれ1つの生活の問題点を選択した場合の例を説明する図である。
【図12】背景項目ファイルの一例を説明する図である。
【図13】原因要素の一例を説明する図である。
【図14】対策要素の一例を説明する図である。
【図15】基本分類ファイルの一例を説明する図である。
【図16】背景項目ファイルから抽出した基本分類を、影響度のランク別に区分して記録したファイルの説明図である。
【図17】ポイント集計手段またはプログラムにおいて、背景項目ごとにポイントの集計を行う際に使用する、コンピュータ装置のメモリ上又は磁気ディスク上に作成されるワークファイルの説明図である。
【図18】基本分類ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図19】原因要素ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図20】対策要素ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図21】基本分類の集計に使用するワークファルの説明図である。
【図22】背景項目ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図23】基本分類ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図24】原因要素ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図25】対策要素ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図26】基本分類の集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図27】背景項目ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図28】基本分類ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図29】図27の背景項目ごとの集計結果に、図28の基本分類ごとの集計結果を加算する場合に使用するワークファイルの説明図である。
【図30】図29の合計欄について、同じ内容の背景項目を集計する処理を説明する図である。
【図31】原因要素ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図32】対策要素ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図33】原因要素のランキング結果の説明図である。
【図34】対策要素のランキング結果の説明図である。
【図35】基本分類の集計結果の説明図である。
【図36】上記5位までの背景項目を提示している画面の説明図である。
【図37】選択された背景項目が有する基本分類を説明する図である。
【図38】ユーザに提示する解決方策助言と解決支援商品情報の一例を示した図である。
【図39】単体型システムの構成図である。
【図40】複合型システムの構成図である。
【図41】複合型システムのネットワーク構成図である。
【図42】本発明のシステムの初期画面の他の一例である。
【図43】リズムチャートが表示されたメニュー画面の他の一例である。
【図44】図43のメニュー画面中に表示される生活の問題点のサブメニューを説明する図である。
【図45】選択した背景項目を表示する画面の他の一例である。
【図46】背景項目を選択する画面の他の一例である。
【図47】ユーザに提示する解決方策助言と解決支援商品情報を表示する画面の他の一例である。
【符号の説明】
【0120】
1a〜1g 問題点表示選択ステップ
1h,1m,1n ポイント集計ステップ
1i,1k ポイント集計ステップ
1o,1q,1r 背景項目表示選択ステップ
1s,1t,1u 解決方策助言取得表示ステップ
1v 解決手段取得表示ステップ
31 リズムチャート
32 メニュー画面
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、運動不足、睡眠時間が少ない、姿勢が悪いなどの生活習慣、又は衣服や空調の不適切、寝具の不適切、調光の不適切などの生活環境によって引き起こされ、その生活習慣や生活環境を改善することにより解消することが期待されるような日常生活における健康関連の問題点(以下、「生活の問題点」という。)に対する解決方策助言と、その生活の問題点の解決を支援すると考えられる商品に関する情報を提示することができるシステム、並びにプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
健康に関する意識調査において、自分が健康だと感じる人の割合は全体の78%である一方、健康に何らかの不安を抱えている人の割合も80%に達するといわれている。しかし、健康に関心を持っていても、長年の生活行動パターンをすぐに改善することは容易ではないのが現状である。
【0003】
そのため、消費者は、先ず身近なところから健康づくりのための行動を起こそうとする傾向にあり、企業の側は、消費者のニーズに合った健康づくりのための方策及び商品の情報を提供することが求められている。
【0004】
例えば、良く眠れない人にとっては、何が原因で良く眠れないのか、どのようにすれば良く眠れるようになるのかは大きな関心事であるところ、インターネット上において、睡眠状況の良し悪しの評価を行うウェブサイトが存在している。これはいくつかの設問に順次答えていけば、睡眠状況について得点を付けて評価するとともに、好ましくない点に関する改善策を提示するものである。
【特許文献1】特開2003−216734号公報
【特許文献2】特開2005−122314号公報
【特許文献3】特開2005−209143号公報
【0005】
また、例えば、上記特許文献1には、睡眠に関する評価を行うためにコンピュータを、1日の生活状況及び睡眠状況についての複数ジャンルの設問データを備えてこの設問データを対象者に対して提示する設問手段、設問手段の設問に対する対象者の回答データに基づいて上記ジャンル毎に評価を行う評価手段、得られた評価データを対象者に提示する評価結果提示手段、評価の低いジャンルについてその原因を推定してこの推定原因を対象者に提示する原因推定手段として機能させるための睡眠状況評価プログラム等が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記した特許文献1のプログラムによると、ユーザは、解決方策助言に至るまでに多数の質問に答える必要があり、質問が網羅的にならざるを得ないという問題があった。具体的には、たとえば、入眠のしやすさ、入眠の円滑性、冷え性や火照り性による入眠の阻害といった「寝付き」に関する複数の設問、眠りの深さ、睡眠の維持安定性、熟眠感といった「睡眠の質」に関する複数の設問、起床時の眠気、起床時の疲労回復感、起床時の精神的回復感といった「目覚め」に関する設問、午前中の眠気、午前中の気分、午前中の体調、午後の眠気、夕食後の眠気といった「日中のすっきり感」に関する設問、ストレスや生体リズム異常により起こりやすい睡眠中の問題、肥満や鼻炎や枕の不具合により起こりやすい睡眠中の問題、運動過多あるいは運動不足により起こりやすい睡眠中の問題、睡眠時無呼吸の可能性、むずむず脚症候群あるいは周期性四肢運動障害の可能性といった「睡眠の正常性」に関する設問、就床時刻とその規則性、起床時刻とその規則性、睡眠時間と充足感、睡眠負債、生体リズムの同調性低下、生体リズムの不規則性、時差ボケといった「睡眠習慣」に関する設問など、合計27個の質問に答える必要があるとされている。このように、20〜30個程度の多数の質問に答える必要がある点は、特許文献2の健康支援プログラムや、特許文献3の睡眠改善アドバイスプログラムについても同じである。そのため、従来のプログラムは、ユーザが質問に答えるのが面倒になって途中で放棄すれば、解決方策助言を提示できないまま終了し、システムの目的を達成し得ないという問題が生じていた。また、従来のプログラムの中には、解決方策助言を提示の上、その助言に即した商品情報(ここで言う「商品情報」は、例えば、ある特定の寝具メーカーの特定の型番の「枕」といった個別具体的な情報のほか、ある機能を備えた「枕」が市場に一般に流通しているといった一般的な商品説明も含むものである。)を提示するものも存在するが、ユーザが質問に答えるのが面倒になって途中で放棄した場合は、個別具体的な商品情報の提示はおろか、一般的な商品説明の提示にすら至らずに終了し、実際の物販のきっかけに至らないという問題が生じていた。また、従来のプログラムは、様々な生活時間帯の多数の質問を、時間の流れと無関係に一括して提示するため、質問に対するユーザの回答は必ずしも生活時間帯を正確に意識したものとならず、生活時間帯に沿った解決方策及び商品の提示が困難という問題もあった。このような事情があったため、ユーザが自覚している生活の問題点に対する解決方策を簡便かつ適切に抽出して提示できるシステムが望まれていた。
【0007】
一方、近年、快眠を得るための商品などが多数販売されているが、それがどのユーザにとっても適切な商品といえるかは、個人差によったり、生活時間帯やその習慣によったりする問題であるため、万能の解決商品は存在し得ない。従って、商品を提案する企業側は、背景となる生活習慣やその改善方策を示すことなくただ単に商品のみを提示するにとどまって科学的根拠を弱めてしまったのでは、ユーザの信頼が得られないという問題がある。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、科学的根拠を弱めることなく、ユーザの「気付き」を喚起することにより質問数を減らすことが可能で、ユーザが確実に適切な解決方策助言及び具体的な解決支援商品に到達することができるシステム、並びにプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明の日常生活における健康関連の問題点に対する解決方策助言の提示システムは、
生活の問題点に対する解決方策助言をコンピュータ装置によって提示するシステムであって、
前記コンピュータ装置は、
前記生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、
前記生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して前記生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって所要の段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、
前記背景項目のデータごとに、その背景項目が属する原因要素と対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、
を備え、さらに、
前記問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに前記生活の問題点を表示し、ユーザが感じている前記生活の問題点を選択させる問題点表示選択手段と、
前記問題点表示選択手段において選択された前記生活の問題点に関するデータをキーとして前記背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得手段と、
前記背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計手段と、
前記ポイント集計手段により集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から所定の数の項目を前記ユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択手段と、
前記背景項目表示選択手段において選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示手段と、
を備えたことを最も主要な特徴としている。
【0010】
また、上記の目的を達成するため、本発明の日常生活における健康関連の問題点に対する解決方策助言の提示プログラムは、
生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、
前記生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して前記生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって所要の段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、
前記背景項目のデータごとに、その背景項目が属する原因要素と対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、
を備えたコンピュータ装置に、前記生活の問題点に対する解決方策助言を提示する処理を行わせるためのプログラムであって、
前記問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに前記生活の問題点を表示し、ユーザが感じている前記生活の問題点を選択させる問題点表示選択ステップと、
前記問題点表示選択ステップにおいて選択された前記生活の問題点に関するデータをキーとして前記背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得ステップと、
前記背景項目取得ステップにおいて取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計ステップと、
前記ポイント集計ステップにより集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から所定の数の項目を前記ユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択ステップと、
前記背景項目表示選択ステップにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示ステップと、
を前記コンピュータ装置に行わせることを最も主要な特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザが自覚している生活の問題点を生活時間帯ごとに選択させ、ユーザが選択した生活の問題点に対する生活習慣に関する背景項目の候補を複数提示し、さらにその中からユーザが認識している背景項目をユーザ自身に選択させ、対応する解決方策助言と具体的な解決支援商品を提示するように構成したので、科学的根拠を弱めることなく、ユーザの「気付き」を喚起することによって質問数を減らすことが可能となり、ユーザが確実に適切な解決方策に到達できるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の日常生活における健康関連の問題点に対する解決方策助言の提示システムは、
生活の問題点に対する解決方策助言をコンピュータ装置によって提示するシステムであって、
前記コンピュータ装置は、
前記生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、
前記生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して前記生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって所要の段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、
前記背景項目のデータごとに、その背景項目が属する原因要素と対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、
を備え、さらに、
前記問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに前記生活の問題点を表示し、ユーザが感じている前記生活の問題点を選択させる問題点表示選択手段と、
前記問題点表示選択手段において選択された前記生活の問題点に関するデータをキーとして前記背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得手段と、
前記背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計手段と、
前記ポイント集計手段により集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から所定の数の項目を前記ユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択手段と、
前記背景項目表示選択手段において選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示手段と、
を備えた構成である(本発明のシステムの第1の構成)。
【0013】
また、本発明のプログラムは、
生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、
前記生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して前記生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって所要の段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、
前記背景項目のデータごとに、その背景項目が属する原因要素と対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、
を備えたコンピュータ装置に、前記生活の問題点に対する解決方策助言を提示する処理を行わせるためのプログラムであって、
前記問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに前記生活の問題点を表示し、ユーザが感じている前記生活の問題点を選択させる問題点表示選択ステップと、
前記問題点表示選択ステップにおいて選択された前記生活の問題点に関するデータをキーとして前記背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得ステップと、
前記背景項目取得ステップにおいて取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計ステップと、
前記ポイント集計ステップにより集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から所定の数の項目を前記ユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択ステップと、
前記背景項目表示選択ステップにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示ステップと、
を前記コンピュータ装置に行わせるものである(本発明のプログラムの第1の構成)。
【0014】
本発明において、「生活の問題点」とは、例えば、運動不足、睡眠時間が少ない、姿勢が悪いなどの生活習慣によって引き起こされ、その生活習慣や生活環境を改善することにより解消することが期待されるような、日常生活における健康関連の問題点をいい、病気とは区別される。
【0015】
一つの生活の問題点には、通常、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目が複数存在する。本発明において、「背景項目」とは、生活の問題点の背景にあると想定される生活習慣上の問題項目をいう。
【0016】
背景項目は、生活の問題点に及ぼす影響度が大きいものもあれば、小さいものもある。従って、問題点表示選択手段またはステップにおいてユーザが選択した生活の問題点に対して、背景項目表示選択手段またはステップにおいてユーザに提示する背景項目を決定するにあたっては、生活の問題点に及ぼす影響度の度合いを考慮する必要がある。そこで、本発明のシステムまたはプログラムでは、生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって、所要の段階にランク付けした影響度のポイントを用い、これを集計することにより、ユーザに提示する背景項目を選択している。
【0017】
影響度のポイントを何段階に設定するかは、適宜決定することができる。例えば2〜4段階であっても良いし、5段階以上に細かく設定しても良い。
【0018】
本発明のシステムまたはプログラムは、脳を含む身体は元々健康的な生活を送ることを可能にする能力を内部に持っていることを前提として、個々の生活の問題点は、基本的には、人の身体が元々持っている能力を鍛えることによって改善されるもの(鍛える解決方針)と、その能力が自然にもたらす機能を邪魔しない環境を作ったり邪魔しない生活行動をとったりすることによって改善されるもの(邪魔しない解決方針)の2種類の重み付き組み合わせとして分類されるという考え方を基本として、背景項目を選択したり解決方策助言を取得提示したりする。
【0019】
たとえば、朝、起き上がったとき、立ちくらみがしたり、朝から疲れていたり、出かけるときに、階段で動悸がしたりするのは、より大きな重みをもって「鍛える解決方針」に属する生活の問題点である。一方、朝、起き上がったとき、肩がこっていたり、首が痛かったりするのは、より大きな重みをもって「邪魔しない解決方針」に属する生活の問題点である。
【0020】
その上で、本発明は、背景項目を「原因要素」と「対策要素」の組み合わせからなる分類IDを用いて、科学的根拠を弱めることなく、解決方策助言を提示する。「原因要素」と「対策要素」の具体的内容は限定するものではないが、上記した人の身体が元々備えている能力が鍛えられていない要因、あるいは、その能力の発揮を邪魔している要因を検討すると、通常、「原因要素」は5〜7個程度に集約され、それに対する「対策要素」は4〜6個程度に集約される。以下は、6個の「原因要素」と、5個の「対策要素」を用いる場合の一例である。本発明において、「分類ID」とは、例えば、以下の例でいえば、「aI」「aII」「aIII」「aIV」「aV」「bI」「bII」「bIII」「bIV」「bV」「cI」「cII」「cIII」「cIV」「cV」「dI」「dII」「dIII」「dIV」「dV」「eI」「eII」「eIII」「eIV」「eV」「fI」「fII」「fIII」「fIV」「fV」の30通りのIDを用いることをいう。
【0021】
原因要素の一例
a:生体リズム規則性が適正でない
b:生体リズム位相が適正でない
c:生体リズム振幅が減弱化している
d:体の中の状態が良好でない
e:生活環境が適正でない
f:過剰なストレスを抱えている
【0022】
対策要素の一例
I:生活リズム規則性の確保
II:日中や就床前の良好な覚醒状態の確保
III:良好な生活環境の整備
IV:就床前の気分転換と睡眠に向かう心身の準備
V:良質な睡眠の確保
【0023】
また、本発明は、以下に説明するより望ましい実施形態を採用することができる。
すなわち、前記本発明のシステムまたはプログラムの第1の構成において、
前記コンピュータ装置は、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、前記生活の問題点に対して解決を支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報を記録した解決手段ファイルを、さらに備えるとともに、
前記背景項目表示選択手段またはステップにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示する商品に関する情報を取得し、表示する解決手段取得表示手段または解決手段取得表示ステップを、さらに備えるように構成すれば、
生活の問題点に対する解決方策助言だけでなく、その生活の問題点に対して解決を支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報をコンピュータ装置によって提示することが可能となるので、好適である(本発明のシステムまたはプログラムの第2の構成)。
【0024】
本発明に言う「商品に関する情報」あるいは「商品情報」には、例えば、ある特定の寝具メーカーの特定の型番の「枕」といった個別具体的な商品情報(狭義の商品情報)のほか、ある機能を備えた「枕」が市場に一般に流通しているといった一般的な商品説明(広義の商品情報)も含まれる。一般的な商品説明とするか、個別具体的な商品情報とするかは、必要に応じて適宜決定すれば良いが、物販に繋げることを目的とする場合は、ユーザが具体的な商品にたどり着き易いような配慮が必要となる。そこで、物販の促進を目的とする場合については、ユーザに提示する「商品に関する情報」は、コンピュータ装置と接続されたディスプレイ装置上に、例えば、その商品の外観を現した写真、メーカー名、機能の説明、価格などを表示するほか、ユーザがその商品を気に入った場合は、すぐに購入できる仕組みを設けておく方が便利であるため、その商品の購入手続が行えるサイトにリンクを設けておくことが望ましい。
【0025】
また、前記本発明のシステムまたはプログラムの第1の構成において、
前記問題点表示選択手段またはステップが実行されたときに前記コンピュータ装置に接続されたディスプレイ装置に表示されるメニュー画面は、一日の生活リズムを表したリズムチャートの曲線上に、ユーザに選択させる時間帯を表示するとともに、ユーザが時間帯を選択したときに、その時間帯における生活の問題点が表示されるように構成すれば、
ユーザは、一日の生活リズムの流れに沿った形で、自分の生活の問題点を思い出すことができるので、より望ましい(本発明のシステムまたはプログラムの第3の構成)。
【0026】
なお、本発明のシステムまたはプログラムは、睡眠と覚醒を別々に考えるのではなく、1日の生活リズムの改善という観点から、総合的に生活の問題点に対する解決方策助言を提示するものであるため、上記のようなリズムチャートが表示されたメニュー画面を用いることは有益である。
【0027】
また、同じ生活の問題点でも、時間帯が異なれば、その原因は異なる可能性も考えられるのであるから、ユーザに提示する解決方策助言は、より真の原因に近いように対応したものとする必要がある。たとえば、同じ「肩こり」であっても、朝の時間帯においては、「寝具が合っていない」などの原因がより高い確率で考えられるが、夕方の時間帯においては、「姿勢が悪い」「運動不足」などの原因をより高い確率で考えるべきである。従って、単に「肩がこりますか」という質問をしたのでは、科学的根拠のある解決方策助言は提示できない。上記のようなリズムチャートが表示されたメニュー画面を用いた本発明のシステムまたはプログラムは、ユーザに、1日の生活リズムを意識させるので、科学的根拠を弱めることなく、質問数を減らすことができる。
【0028】
また、前記本発明のシステムまたはプログラムの第1の構成において、
前記ポイント集計手段またはステップは、前記背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計するとともに、前記分類IDの単位でも集計し、前記分類IDの単位で集計した結果を背景項目ごとの集計に展開し、両者を加算した上で、同じ内容の背景項目についてのポイントを集計するように構成すれば、
ポイント集計手段またはステップにおいて、分類IDによる重み付けが加味され、ポイントが同点となるケースが少なくなるので、好適である(本発明のシステムまたはプログラムの第4の構成)。
【0029】
また、本発明は、上記した第1乃至第4の何れかの構成のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含むものである。本発明のプログラムは、例えばCD−ROM、DVD、磁気ディスク装置等、任意のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶させることができる。
【実施例】
【0030】
以下、本発明を複数の実施例に基づいて詳細に説明する。本発明のシステムを実現するためのハードウェア構成及びネットワーク構成の具体例としては、例えば、図39に示すような単体型システムと、図40〜図41に示すような複合型システムが考えられる。
【0031】
単体型システムは、図39に示すように、ネットワークに接続可能なパーソナルコンピュータ装置391の磁気ディスクに、本発明のプログラム391b(図39では、「健康増進ソリューションサイト」の名称で表示)と共に、Webサーバ391a、APサーバ391c、Java(登録商標)仮想マシン391d、データベース391e、基本ソフト391fがインストールされている形態のシステムである。
【0032】
Webサーバ391aは、WWWシステムによる情報送信機能を持ったソフトウェアであり、本発明のシステムを利用するエンドユーザが使用するパーソナルコンピュータ装置392にインストールされたWebブラウザなどのクライアントソフトウェアの要求に応じて、インターネットなどのネットワークを介してデータを送受信するソフトウェアである。また、Webサーバ391aは、クライアントソフトウェアの要求に応じてプログラムを実行し、結果をクライアントソフトウェアに送信する機能も備えたソフトウェアである。図39においては、Webサーバ391aは、パーソナルコンピュータ装置392からの要求に応じて、本発明のプログラム391bを実行する。
【0033】
APサーバ391cは、本発明のプログラム391bからの要求を受け付けて、データベース391eなどの業務システムの処理へと橋渡しする機能を備えたソフトウェアである。APサーバ391cは、パーソナルコンピュータ装置392にインストールされたWebブラウザと、データベース391eの中間に位置するミドルウェアであり、プログラムの実行環境やデータベース391eへの接続機能、複数の処理を連結するトランザクション管理機能などを備えている。
【0034】
本発明のプログラム391bは、例えば、Java(登録商標)プログラミング言語で開発することができる。Java(登録商標)プログラミング言語は、オブジェクト指向プログラミングの考え方に基づいて設計された言語であり、ソフトウェアの開発と保守の複雑さを低減し、開発効率と保守性を高めるという利点がある。
【0035】
Java(登録商標)仮想マシン391dは、Java(登録商標)バイトコードをそのプラットフォームのネイティブコードに変換して実行するソフトウェアである。Java(登録商標)プログラミング言語で開発されたソフトウェアは、プラットフォームから独立した独自のコード形式となっており、そのままでは実行することができないため、そのプラットフォーム固有のネイティブコードに変換しながら実行する機能を備えたJava(登録商標)仮想マシン391dが必要となる。
【0036】
本発明のシステムに用いる問題点ファイル、背景項目ファイル、基本分類ファイル、解決策コメントファイル、解決手段ファイル等のデータを格納するデータベース391eの種類は特に限定されないが、索引を付ける必要のある項目が多いことや、プログラミングの容易さなどの観点から検討すると、リレーショナル型のデータベースを用いることが望ましい。なお、リレーショナルデータベースマネージメントシステム(RDBMS)を利用する場合、データの操作や定義を行うための問い合わせ言語としてはSQLを使用することができる。
【0037】
次に、複合型システムは、図40に示すように、ウェブアプリケーションサーバ401aと、解決支援商品に関する商品データ、顧客データ、受注データ等を蓄積したデータベースサーバ402aを備えた構成のシステムである。この場合、本発明のプログラム401b(図39では、「健康増進ソリューションECサイト」の名称で表示)は、ウェブアプリケーションサーバ401aの方にインストールされる。
【0038】
ウェブアプリケーションサーバ401aは、WWWシステムによる情報送信機能を持ったサーバ装置であり、本発明のシステムを利用する顧客又は管理者が使用するパーソナルコンピュータ装置403にインストールされたWebブラウザの要求に応じて、インターネットを介してデータを送受信する。
【0039】
背景項目表示選択手段において選択された背景項目のデータに基づいて、解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示する商品に関する情報を取得し、表示する解決手段取得表示手段を用いる場合は、引き続き、当該商品の購入を行える方が利用者にとって便利である。そこで、図40の実施例においては、ウェブアプリケーションサーバ401a上に、クレジットカード決済が可能なように決済システムと連携する機能401cを付加している。
【0040】
データベースサーバ402aは、Webアプリケーションサーバ401aから在庫確認要求を受け付けて、データベース402bを参照し、ユーザに提示する商品の在庫の状況を確認する機能や、Webアプリケーションサーバ401aから受注データを受け付けて、商品を発送するための処理を行う機能などを備えている。
【0041】
図41は、複合型システムにおけるネットワーク構成を示したものである。ウェブアプリケーションサーバ401aは、インターネットと接続されるため、インターネットを経由してコンピュータへの侵入を試みるハッカーやウイルス、ワームなどを排除する必要がある。そのため、ハッカーやウイルス、ワームなどを排除するためのソフトウェア又はハードウェアとして、ファイアウォール404が設けられている。
【0042】
次に、本発明のプログラムの動作について説明する。本実施例のシステムは、図39〜図40に示すようなウェブサイト上に構築されたものであり、生活の問題点に対する解決策を知りたいユーザがパソコン端末からインターネットを経由して当該サイトにアクセスし、表示される画面の指示に従ってユーザが感じている生活の問題点を選択し、システムから提示された背景項目の中からユーザが感じている背景項目を選択すると、それに対する解決方策助言と具体的な解決支援商品が提示される形態のシステムである。また、実施例のプログラムは、上記ウェブサイトを構成するコンピュータ装置上で動作するプログラムである。
【0043】
上記ウェブサイトを構成するコンピュータ装置は、磁気ディスクなどの記憶装置に、生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって3段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、背景項目のデータごとに、その背景項目が属する6個の原因要素と5個の対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、その生活の問題点を解決支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報を記録した解決手段ファイルとを設けており、各ファイルはプログラムからアクセス可能となっている。なお、各ファイルのデータ項目の例は、後述する。
【0044】
なお、上記の各ファイルは、上記ウェブサイトを構成するサーバ装置の内蔵ディスク又は外付けのディスク上に設けることができるが、ネットワークで接続されたファイルサーバ上に設けても良い。また、上記の各ファイルは、プログラムからみた論理ファイルであり、磁気ディスク上の物理ファイルとしては、一つのデータベースファイルとして結合されていても良い。
【0045】
上記ウェブサイトを構成するコンピュータ装置上で稼動する本発明のプログラムは、図1に示すように、(1)問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに生活の問題点を表示し、ユーザが感じている生活の問題点を選択させる問題点表示選択ステップ1a〜1gと、(2)問題点表示選択ステップ1a〜1gにおいて選択された生活の問題点に関するデータをキーとして背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得ステップと、(3)背景項目取得ステップにおいて取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計ステップ1h,1m,1nと、(4)ポイント集計ステップ1h,1m,1nにより集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から5位まで(同点の場合はMAX7個まで)をユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択ステップ1o,1q,1rと、(5)背景項目表示選択ステップ1o,1q,1rにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示ステップ1s,1t,1uと、を備えている。なお、(2)の背景項目取得ステップは、ステップ1dと1hの間に実行される。
【0046】
また、本実施例のプログラムは、(6)背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計するとともに、分類IDの単位でも集計し、分類IDの単位で集計した結果を背景項目ごとの集計に展開し、両者を加算した上で、同じ内容の背景項目についてのポイントを集計するポイント集計ステップ1i,1kと、(7)背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、選択された生活の問題点の有する原因要素及び対策要素背景項目ごとに集計し、原因要素及び対策要素のランキングを行う原因要素・対策要素ランキングステップ1j,1pをさらに備えている。また、本実施例のプログラムは、(8)背景項目表示選択ステップ1o,1q,1rで選択された背景項目のデータに基づいて、解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示する商品に関する情報を取得し、表示する解決手段取得表示ステップ1vをさらに備えている。
【0047】
また、本実施例のシステムは、本実施例のプログラムにおける、
(1)問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに生活の問題点を表示し、ユーザが感じている生活の問題点を選択させる問題点表示選択ステップ1a〜1gを、問題点表示選択手段として、
(2)問題点表示選択ステップ1a〜1gにおいて選択された生活の問題点に関するデータをキーとして背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得ステップを、背景項目取得手段として、
(3)背景項目取得ステップにおいて取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計ステップ1h,1m,1nを、ポイント集計手段として、
(4)ポイント集計ステップ1h,1m,1nにより集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から5位まで(同点の場合はMAX7個まで)をユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択ステップ1o,1q,1rを、背景項目表示選択手段として
(5)背景項目表示選択ステップ1o,1q,1rにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示ステップ1s,1t,1uを、解決方策助言取得表示手段として、
(6)背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計するとともに、分類IDの単位でも集計し、分類IDの単位で集計した結果を背景項目ごとの集計に展開し、両者を加算した上で、同じ内容の背景項目についてのポイントを集計するポイント集計ステップ1i,1kを、ポイント集計手段として、
(7)背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、選択された生活の問題点の有する原因要素及び対策要素背景項目ごとに集計し、原因要素及び対策要素のランキングを行う原因要素・対策要素ランキングステップ1j,1pを、原因要素・対策要素ランキング手段として、
(8)背景項目表示選択ステップの内ステップ1o,1q,1rで選択された背景項目のデータに基づいて、解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示する商品に関する情報を取得し、表示する解決手段取得表示ステップ1vを、解決手段取得表示手段として使用するものである。
【0048】
図2は、ユーザが本システムのウェブサイトに接続したときに表示される初期画面を示している。初期画面には、「日常生活での健康に関連する問題点を解決するページ」という本発明のシステム対応名称21が表示されているほか、「日常生活のさまざまな健康関連の問題点には、病気の可能性を含むものもありますが、ここでは、日常の生活習慣や環境の改善で対処できる方法を掲載しています。」といった内容の注意メッセージ22が表示されている。なお、本発明は、例えば、運動不足、睡眠時間が少ない、姿勢が悪いなどの生活習慣によって引き起こされ、その生活習慣や生活環境を改善することにより解消することが期待されるような日常生活における健康関連の問題点を対象とするものであり、病気の診断や治療に関することは対象としていない。
【0049】
このように、初期画面に注意メッセージ22を表示した理由は、前述したように、本発明は、健康に関連があるものの中で、日常生活を送る上でその生活習慣によって引き起こされ、生活習慣や生活環境の改善によって解消することが期待される「生活の問題点」を対象としているからであり、「病気」は対象外であって、病気の診断や治療を目的とした利用はできないことを最初から明示し、ユーザに誤解を与えないようにするためである。
【0050】
図3は、図2の初期画面において、ユーザがスタートボタン23をクリックしたときに表示されるリズムチャート31が表示されたメニュー画面32を示したものである。本システムでは、ユーザは、まず図3に示すようなリズムチャート31を見るので、1日の生活リズムの流れに沿って自分の日常生活を思い出しながら、生活の問題点を選択することができるので、好適である。本実施例のシステムでは、「起きる−ふとんの中」、「起きる−起き上がったとき−」、「朝の行動」、「出かける」、「働く・勉強する(午前中)」、「お昼時」、「働く・勉強する(夕方)」、「夕食時」、「休息」、「お風呂」、「就寝−ふとんに入る前−」、「就寝−ふとんに入った後−」、「就寝中」の13の時間帯を示している。
【0051】
人の脳には体内時計という計時機構があり、体内時計の制御によって、人の身体がさまざまな「約1日周期のリズム現象(サーカディアンリズム)」を示し、明暗など昼夜の周期的な環境変化に同調することが知られている。代表的な「サーカディアンリズム」のひとつに休息と活動のリズムがあり、朝、太陽が昇る時間帯に身体が活動的になり始め、太陽が沈む夜の時間帯に休息モードとなる。体温や自律神経の活動も「サーカディアンリズム」を示し、昼夜の周期にあわせて活動と休息をすることで、身体の機能のバランスを保っている。
【0052】
本実施例のリズムチャート31は、概ね上記体温や活動レベルのサーカディアンリズムが昼夜周期に同調した状態に従ったものとなっている。従って、「起きる−ふとんの中」から「お昼時」に至るまでは、リズムチャート31は上昇カーブを描いている。「働く・勉強する(夕方)」のあたりでピークを迎え、その後は下降し、「夕食時」から「就寝中」に至るまでは、下降のカーブを描いている。このように、ユーザに1日の生活リズムを意識させる場合でも、単純に直線状にメニューを羅列するのではなく、人のサーカディアンリズムの曲線に従ったリズムチャート31を用いることが有益である。
【0053】
図3のメニュー画面32には、「あなたの日常生活で感じる健康関連の問題点を生活時間帯ごとに選択してください。」と、この画面においてユーザが行うべき操作を分かりやすく説明する説明表示33が表示されている。また、その表示の下には、「朝(起床)」「日中(活動時間)「夜(休息時間)」に区分けされた時間軸34も表示されているので、ユーザは時刻を視覚的に把握することもできるので、好適である。
【0054】
図4は、図3のメニュー画面32において、ユーザが、例えば「働く・勉強する(午前中)」の時間帯41を選択した場合に表示される生活の問題点のサブメニュー42を示した図である。すなわち、図4の例では、「働く・勉強する(午前中)」の時間帯に相応する生活の問題点の項目として、「眠い」「肩がこる」「気がつくと寝ている」「目が疲れる」の4項目が表示されており、ユーザは、この中から、自分が問題と感じている項目として、「眠い」の欄と「気がつくと寝ている」の欄にチェックを入力している。
【0055】
図5は、図4のサブメニュー42において、「OK」のボタンをクリックした場合に表示される確認画面51を示している。これは、図1のフローチャートでは、1eのステップに相当する。ユーザは、図5の画面で入力内容を再度確認し、以上でよい場合には、OKボタン52をクリックする。また、他の時間帯も見たい場合には、「別の時間帯も見る」と表示されたボタン53をクリックする。
【0056】
図6〜図7は、図5の確認画面において、「別の時間帯も見る」と表示されたボタン53をクリックし、ユーザが他の時間帯の生活の問題点を入力する場合の例を説明する図である。図6の例では、「休息」の時間帯61が選択されており、「手足が冷える」「目が疲れる」「手足がむくむ」「肩がこる」「足がつる」などの生活の問題点がサブメニュー62に表示されている。図7の例では、ユーザは、表示された生活の問題点の中から、自分が日頃感じている問題点として「手足が冷える」「手足がむくむ」の2項目を選択している。
【0057】
なお、同じ生活の問題点でも、時間帯が異なれば、その原因は異なる可能性が高い。たとえば、同じ「肩がこる」であっても、図4の「働く・勉強する(午前中)」の時間帯における「肩がこる」は、例えば「寝具が合っていない」などの原因がより高い確率で考えられるが、図6の「休息」の時間帯における「肩がこる」は、むしろ「姿勢が悪い」「運動不足」などの原因がより高い確率で考えられる。本実施例のシステムまたはプログラムは、上記のようなリズムチャート31が表示されたメニュー画面32を用いたので、ユーザに時間帯を意識させることが可能となっている。そのため、科学的根拠を弱めることなく、質問数を減らすことが可能となっている。
【0058】
図8は、図7のサブメニュー72において、「OK」のボタンをクリックした場合に表示される確認画面81を示している。図8の確認画面では、先に入力した「働く・勉強する(午前中)」の時間帯において選択した項目も表示されている。
【0059】
このようにして、ユーザは、時間帯ごとに日頃感じている生活の問題点を入力する。以上の例では、「働く・勉強する(午前中)」と「休息」の時間帯のサブメニューを示したが、他の時間帯のサブメニュー例は図9のようになっている。また、各時間帯には、図10に示すような分類記号A〜Mを付与している。
【0060】
A:「起きる−ふとんの中−」
「目覚まし時計の音に気付かない」「二度寝してしまう」「布団から出られない」
B:「起きる−起き上がったとき−」
「立ちくらみがする」「肩がこっている」「手足がむくんでいる」「首が痛い」「朝から疲れている」
C:「朝の行動」
「しばらくボーっとしている」「便秘」「体が(関節など)痛い」「食べる気がしない」
D:「出かける」
「階段で動悸がする」「乗り物で立ちくらみする」「気分が悪い」
E:「働く・勉強する(午前中)」
「肩がこる」「眠い」「気がつくと寝ている」「目が疲れる」
F:「お昼時」
「眠い」「おなかが減らない」
G:「働く・勉強する(夕方)」
「肩がこる」「眠い」「やる気がなくなる」「目が疲れる」
H:「夕食時」
「消化が悪い」「おなかが減らない」「便秘」
I:「休息」
「手足が冷える」「目が疲れる」「手足がむくむ」「肩がこる」「足がつる」
J:「お風呂」
「立ちくらみがする」「のぼせやすい」「ぬくもらない」
K:「就寝−ふとんに入る前−」
「夜になるほど目が覚める」「あかり(光)がまぶしい」「手足が冷えている」
L:「就寝−ふとんに入った後−」
「眠気はあるのに眠れない」「眠気がこない」「手足が冷えたままである」「寝室環境(光・音・寝具など)が気になる」「寝具に違和感がある」
M:「就寝中」
「眠りが浅い」「いびきがひどいといわれる」「トイレにたびたび目が覚める」「歯軋りをする」
【0061】
次に、図11〜図38を用いて、本実施例のプログラムのポイント集計ステップ1h,1i,1k,1m,1n、原因要素・対策要素ランキングステップ1j,1p、背景項目表示選択ステップ1o,1q,1r、解決方策助言取得表示ステップ1s,1t,1uにおける計算方法の一例を詳述する。この例において、ユーザは、最終的に、図11に示すように、「朝の行動」の時間帯で「しばらくボーっとしている」、「働く・勉強する(午後)」の時間帯で「肩がこる」、「休息」の時間帯で「手足が冷える」の3つの生活の問題点を選択したものと仮定する。
【0062】
図12は、生活の問題点の背景にあると想定される生活習慣上の問題点を挙げた背景項目121と、各背景項目が属する原因要素と対策要素の基本分類122と、3段階にランク付けされた影響度のデータ123を記録した背景項目ファイルの一例を説明する図である。背景項目ファイルには、各時間帯の生活の問題点に相応した件数のデータが蓄積されているが、いま図12では、ユーザが選択した「しばらくボーっとしている」「肩がこる」「手足が冷える」の3項目についてのデータを示している。なお、「しばらくボーっとしている」には「C01」、「肩がこる」には「G01」、「手足が冷える」には「I01」の記号124が付与されている。これは、前述した生活時間帯を表す図10のA〜Mの記号に対応するものであり、例えば、「しばらくボーっとしている(C01)」は、「朝の時間帯」を表す「C」の「01」番目の生活の問題点の項目であることを示すものである。
【0063】
例えば、生活の問題点「しばらくボーっとしている」対しては、「睡眠時間が少ない」「朝の光不足」「運動不足」「朝食を食べていない」「朝、顔を洗っていない」といった背景項目が挙げられ、そのデータが記録されている。この内、「睡眠時間が少ない」と「朝の光不足」は、生活の問題点に対する影響が最も大きいため、影響度は「3」にランク付けされている。また、「朝、顔を洗っていない」は、影響が最も小さいため、影響度は「1」にランク付けされている。また、「運動不足」と「朝食を食べていない」は、両者の中間ぐらいの影響があるため、影響度は「2」にランク付けされている。
【0064】
同様に、生活の問題点「肩がこる」に対しては、「寝具があわない(影響度:3)」「運動不足(影響度:3)」「姿勢が悪い(影響度:2)」「疲れが取れていない(影響度:2)」「肩先が冷える(影響度:1)」といった背景項目が挙げられ、そのデータが影響度と共に記録されている。また、生活の問題点「手足が冷える」に対しては、「運動不足(影響度:3)」「空調が不適切(影響度:2)」「衣服が不適切(影響度:2)」「不規則な生活(影響度:1)」「きつい下着をつけている(影響度:1)」といった背景項目と影響度が記録されている。
【0065】
図12の背景項目ファイルには、「bI」「eV」「cI」「cII」といった基本分類のデータ122が含まれている。これは、図13に示すような、6個の原因要素と、図14に示すような、5つの対策要素の組み合わせからなるものである。
【0066】
すなわち、一般に、原因要素は、図13に示すように、「a:生体リズム規則性が適正でない」「b:生体リズム位相が適正でない」「c:生体リズム振幅が減弱化している」「d:体の中の状態が良好でない」「e:生活環境が適正でない」「f:過剰なストレスを抱えている」の6通りに分類される。また、対策要素は、図14に示すように、「I:生活リズム規則性の確保」「II:日中の就床前の良好な覚醒状態の確保」「III:良好な生活環境の整備」「IV:就床前の気分転換と睡眠に向かう心身の準備」「V:良質な睡眠の確保」の5通りに分類される。図12の背景項目ファイルに挙げられた基本分類のデータ122は、この原因要素(6通り)と対策要素(5通り)の組み合わせで、30通りの分類を作成したものである。本発明では、この基本分類のデータ122を用いて、解決方策助言及び解決手段を提示するようにしている。
【0067】
本発明のシステムは、同じ「運動不足」であっても、その原因要素と対策要素には異なるものがあると考える。例えば、図12に示すように、「朝の行動」の時間帯における生活の問題点「しばらくボーっとしている」について、背景項目として「運動不足」が挙げられるが、その基本分類は「aI」と「aII」の2種類がある。また、「働く・勉強する(午後)」の時間帯における生活の問題点「肩がこる」についても、背景項目として「運動不足」があるが、この場合の基本分類は「cI」「cII」「dI」「dII」の4種類となる。このように、本発明のシステムは、同じ「運動不足」であっても、時間帯によってその原因要素と対策要素は異なるものであることを意識して、内部的に、異なる基本分類を付与し、解決方策助言を提示する処理に連携させるので、きめ細かな処理が可能となっている。
【0068】
図15は、図12の背景項目ごとに、図13の原因要素と、図14の対策要素を展開した基本分類ファイルの例である。生活の問題点は、前述した「C01」「G01」「I01」などの記号で特定し、対応付けされている。また、図16は、図12の背景項目ファイルから抽出した基本分類を、影響度のランク別に区分して記録したファイルである。図16のファイルは、本発明において、必須のファイルではない。
【0069】
この例では、まず、図11に示すように、ユーザが「朝の行動」において「しばらくボーっとしている」を選択しているので、本実施例のプログラムは、背景項目ファイルを、「C01」のキーで読み込み、そこに格納されている背景項目と影響度のポイントを順次取得する。
【0070】
図17は、本発明のプログラムが、コンピュータ装置のメモリ上又は磁気ディスク上に作成するワークファイルである。例えば、図17では、「しばらくボーっとしている(C01)」の背景項目を読み込んだ状態が示されている。図12より、影響度のポイントが「3」の背景項目としては、「睡眠時間が少ない(bI、bV)」「朝の光不足(bI、eI)」が記録されているから、図17では、「b01:睡眠時間が少ない」「b02:朝の光不足」「b03:睡眠時間が少ない」「e01:朝の光不足」の欄には、それぞれポイント「3」が転記されている。
【0071】
同様に、図12より、影響度のポイントが「2」の背景項目としては、「運動不足(aI、aII)」「朝食を食べていない(aI)」が記録されているから、図17では、「a01:運動不足」「a02:朝食を食べていない」「a05:運動不足」の欄に、それぞれポイント「2」が転記されている。同様に、図12より、影響度のポイントが「1」の背景項目としては、「朝、顔を洗っていない(aI)」が記録されているから、図17では、「a03:朝、顔を洗っていない」の欄には、影響度のポイント「1」が転記されている。
【0072】
また、本実施例のプログラムは、上記のような背景項目ごとの集計と併せて、図18のワークファイルに示すような、基本分類ごとの集計も行うものである。このように、基本分類ごとの集計も加味した理由は、このようにする方が、ユーザの生活の問題点の背景にあると想定される背景項目の元となる原因要素が加味される分、ポイント差がはっきりと現れ、解決方策助言のランキングを行う際に同点となるケースを少なくできるからである。
【0073】
例えば、「朝の行動」の時間帯における生活の問題点「しばらくボーっとしている(C01)」の背景項目として、図12では、「睡眠時間が少ない(bI、bV、影響度:3)」「朝の光不足(bI、eI、影響度:3)」「運動不足(aI、aII、影響度:2)」「朝食を食べていない(aI、影響度2)」「朝、顔を洗っていない(aI、影響度:1)」が記録されているから、これを基本分類で集計すると、図18に示すように、「aI」は「2+2+1」で「5」ポイントの加算となる。同様に、図18に示すように、「aII」は「2」ポイントの加算、「bI」は「3+3」で「6」ポイント」の加算、「bV」は「3」ポイントの加算、「eI」は「3」ポイントの加算となっている。
【0074】
また、本実施例のプログラムは、図19のワークファイルに示すような原因要素ごとの集計、図20のワークファイルに示すような対策要素ごとの集計、図21のワークファイルに示すような選択された生活の問題点に対応する背景項目ごとの基本分類の展開も行うものである。このようにした理由は、ユーザが選択する生活の問題点の背景項目には複数の基本分類を含む場合があることから、選択されたすべての生活の問題点の背景項目が含む原因要素と対策要素の傾向を見ることによって、ユーザが選択した背景項目の内容をより詳細に表示することができるからである。
【0075】
例えば、「朝の行動」の時間帯における生活の問題点「しばらくボーっとしている(C01)」の背景項目として、図13では、「睡眠時間が少ない(bI、bV、影響度:3)」「朝の光不足(bI、eI、影響度:3)」「運動不足(aI、aII、影響度:2)」「朝食を食べていない(aI、影響度2)」「朝、顔を洗っていない(aI、影響度:1)」が記録されているから、これを原因要素で集計すると、図19に示すように、「a」は「2+2+2+1」で「7」ポイントの加算となる。同様に、「b」は「3+3+3」で「9」ポイントの加算、「e」は「1」ポイント」の加算となっている。
【0076】
また、「朝の行動」の時間帯における生活の問題点「しばらくボーっとしている(C01)」の背景項目を対策要素で集計すると、図20に示すように、「I」は「3+3+3+2+2+1」で「14」ポイントの加算となる。同様に、「II」は「2」ポイントの加算、「V」は「3」ポイントの加算となっている。
【0077】
また、「朝の行動」の時間帯における生活の問題点「しばらくボーっとしている(C01)」に含まれる基本分類を背景項目ごとに展開すると、図21のようになっている。
【0078】
以上が「朝の行動」の時間帯における生活の問題点「しばらくボーっとしている(C01)」に対するポイント集計の処理であるが、全く同様に、「働く・勉強する(午後)」の時間帯における生活の問題点「肩がこる」についても、ポイントの集計を行う。図22〜図23は、「肩がこる」の背景項目に対して、図17〜図18と同様の処理を行い、ワークファイル上に集計している状態を説明する図である。図24〜図26は、「肩がこる」の背景項目に対して、図19〜図21と同様の処理を行い、ワークファイル上に集計している状態を説明する図である。また、同様に「休息」の時間帯における生活の問題点「手足が冷える」についても、図27〜図28に示すように、背景項目ごとの集計と、基本分類ごとの集計を行う。
【0079】
図27には、3つの生活の問題点のポイント集計が終わった時点における各背景項目の合計ポイント271が表示されている。また、基本分類ごとの集計についても、図28に示すように、3つの生活の問題点の集計が終わった時点における各基本分類の合計ポイント281が表示されている。例えば、基本分類「aI」では、「しばらくボーっとしている」で「5」ポイント、「手足が冷える」で「1」ポイント加算されているから、項目の合計は「6」ポイントとなっている。
【0080】
図29は、図27の背景項目ごとの集計結果に、図28の基本分類ごとの集計結果を加算する処理を説明する図である。すなわち、図28によれば、このケースでは、基本分類「aI」は「6」ポイントとなっているから、図15の基本分類ファイルにおいて、基本分類が「aI」となっている背景項目、すなわち、「a01:運動不足」「a02:朝食を食べていない」「a03:朝、顔を洗っていない」「a04:不規則な生活」には、図29において、「6」ポイントが加算されている。
【0081】
同様に、図28によれば、このケースでは、基本分類「aII」は「2」ポイントとなっているから、図15の基本分類ファイルにおいて、基本分類が「aII」となっている背景項目、すなわち、「a05:運動不足」には、図29において、「2」ポイントが加算されている。このようにして、基本分類が「bI」「cI」「cII」の背景項目には「6」ポイント、基本分類が「dII」「eIII」の背景項目には「5」ポイント、基本分類が「bV」「dI」「eI」「eV」の背景項目には「3」ポイント、基本分類が「cV」「dV」の背景項目には「2」ポイント、基本分類が「eII」の背景項目には「1」ポイントが転記されている。そして、図29では、背景項目ごとの集計結果である「項目の合計」欄291と、基本分類ごとの集計結果である「分類変換の合計」欄292をそれぞれ加算し、合計欄293に表示している。これは、図1のフローチャートでは、1kのステップに相当する。
【0082】
図30は、図29の合計欄293について、同じ内容の背景項目を集計する処理を説明する図である。これは、図1のフローチャートでは、1mのステップに相当する。すなわち、例えば「運動不足」は、基本分類の違いによって、「a01」「a05」「c01」「c02」「d01」「d02」の6つがあり、図29までの処理では、これらを区別して影響度のポイントを加算していたが、ユーザに提示する解決策コメントを決定するにあたり、図30では、同じ内容の背景項目は集計をするものである。そこで、例えば「運動不足」については、「8+4+12+6+12+6」で計50ポイントとなっている。
【0083】
このようにして、最終的に、このケースでは、図30に示すように、「運動不足」が「50」ポイント、「朝の光不足」が「15」ポイント、「睡眠時間が少ない」が「15」ポイント、「疲れがとれていない」が「8」ポイント、「朝食を食べていない」が「8」ポイントといった集計結果が得られている。
【0084】
図31〜図35は、「休息」の時間帯における生活の問題点「手足が冷える」に対し、図19〜図21と同様の処理を行い、ワークファイル上に集計している状態を説明する図である。
【0085】
原因要素は、最終的に、図31に示すように、「a:生体リズム規則性が適正でない」が「8」ポイント、「b:生体リズム位相が適正でない」が「9」ポイント、「c:生体リズム振幅が減弱化している」が「11」ポイント、「d:体の中の状態が良好でない」が「10」ポイント、「e:生活環境が適正でない」が「10」ポイント、「f:過剰なストレスを抱えている」が「0」ポイントという集計結果となっている。従って、原因要素のランキングは、図32に示すように「c,d,e,b,a,f」となる。
【0086】
対策要素は、最終的に、図33に示すように、「I:生活リズム規則性の確保」が「24」ポイント、「II:日中の就床前の良好な覚醒状態の確保」が「14」ポイント、「III:良好な生活環境の整備」が「5」ポイント、「IV:就床前の気分転換と睡眠に向かう心身の準備」が「0」ポイント、「V:良質な睡眠の確保」が「12」ポイントという集計結果となっている。従って、対策要素のランキングは、図34に示すように「I,II,V,III,IV」となる。また、図35には、背景項目ごとに基本分類が展開されている。
【0087】
本実施例のプログラムでは、上位5位までを提示するようにしているため、図8において「以上でいいですか?」という問いに対し、ユーザが「OK」のボタン82をクリックした場合(但し、データは図11のとおりであったものとする)、図36に示すように、「疲れがとれていない」「運動不足」「睡眠時間が少ない」「朝食を食べていない」「朝の光不足」の上記5位までの背景項目が提示される。すなわち、図8においてユーザが「OK」のボタン82をクリックしたとき、本発明のシステム及びプログラムは、内部で上記の処理又はステップを実行し、図30に示したようなランキングを行うことによって、図36に示すように、そのユーザのケースにおいて最も適切な背景項目を提示することができるのである。
【0088】
図36には、「あなたの日常生活習慣についておたずねします。」「さきほどチェックされた日常生活の問題点の背景として思い当たることがらは何でしょうか。最もあてはまると思われるところにチェックを入れてください。」という質問361が表示されている。
【0089】
このとき、ユーザは1又は2以上の背景項目を選択することができる。ユーザが例えば「運動不足」を選択し、「解決策コメントへ」のボタン362をクリックすると、本発明のシステムまたはプログラムは、選択された背景項目のデータに基づいて、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示すべき解決方策助言のデータを取得する。
【0090】
選択された背景項目のデータに基づいて、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルにアクセスする方法は種々の方法が考えられるが、本実施例では、図32の原因要素ランキング結果「c,d,e,b,a,f」や、図34の対策要素ランキング結果「I,II,V,III,IV」とマッチングさせる方式を採用している。これは、図1のフローチャートでいうと、1s〜1tのステップの処理である。
【0091】
いま、図36において、ユーザが「運動不足」のみを選択したと仮定する。運動不足の基本分類は、図37に示すように「aI,aII,cI,cII,dI,dII」であり、原因要素についてみると、「a,a,c,c,d,d」である。そこで、原因要素ランキング1位の「c」が存在するかをマッチングすると、「c」があると判断できるので、原因要素としては「c」を選択することを決定し、解決策コメントファイルにアクセスし、「c:生体リズム振幅が減弱化している」に応じた解決策コメントのデータを取得する。
【0092】
なお、上記のケースの場合、「運動不足」は、原因要素が「a,a,c,c,d,d」で「a」「c」「d」が各2つあるが、仮に「c」が1つで、「a」「d」は2つの場合でも、ランキング1位の「c」を選択する。図36で選択した背景項目に含まれている原因要素の数よりも、最初に選択した生活の問題点全部でのランキングを優先させた方が、望ましいからである。
【0093】
また、「運動不足」は、対策要素についてみると「I,II,I,II,I,II」なので、原因要素ランキング1位の「I」が存在するかをマッチングすると、「I」があると判断できるので、対策要素としては「I」を選択することを決定し、解決策コメントファイルにアクセスし、「I:生活リズム規則性の確保」に応じた解決策コメントのデータを取得する。
【0094】
このように、本実施例では、図37の基本分類から原因要素と対策要素を別々に捉え、それぞれを、図32及び図34のランキング結果とマッチングする処理を行う。
【0095】
なお、ユーザが選んだ背景項目の基本分類の中に、ランキング1位のものがなかった場合は、ランキング2位以下を順次マッチングする。例えば、ユーザが、図36において示された背景項目の中から「朝の光不足」を選択した場合は、基本分類は、図35に示すように、「eI,bI」である。そうすると、この場合は、原因要素ランキングの1位の「c」、2位の「d」はないので、3位の「e」を選択することを決定し、解決策コメントファイルにアクセスし、「e:生活環境が適正でない」に応じた解決策コメントのデータを取得する。
【0096】
また、ユーザが、図36において示された背景項目の中から「運動不足」と「朝の光不足」の両方を選択した場合は、両者を足した「a,a,c,c,d,d,e,b」と、原因要素ランキング、両者を足した「I,II,I,II,I,II,I,I」と、対策要素ランキングをマッチングする。従って、この場合は、マッチングの結果としては、「c」と「I」が選択されて、それに応じた解決策コメントのデータが取得される。
【0097】
図38は、解決方策助言(解決策コメント)と解決支援商品情報が表示される画面のイメージを示した図である。画面の上部には、「以下はあなたの生活問題点の総合的な解決策のひとつです。それぞれの問題点についての解決策コメントやオススメ商品を知りたい場合は、選択を個別にしてください。」という説明381が表示されており、その下に、解決方策助言382が表示されている。図38は、ユーザが「運動不足」を選択した場合の例であり、解決方策助言として、「あなたの感じている問題点の原因は、生体リズム振幅が減弱化していることにあるようです。そして、その対策としては、生活リズム規則性の確保が役立ちそうです。あなたが気付いた生活習慣を生活リズム規則性の確保にむけて改善していくには、・・・・をしましょう。」といったコメントが表示されている。
【0098】
383は、原因要素を表示する欄であり、上記のケースでは「c:生体リズム振幅が減弱化している」に対応するコメントが表示されている。また、384は、対策要素を表示する欄であり、上記のケースでは「I:生活リズム規則性の確保」に対応するコメントが表示されている。なお、表示される文章は、解決策コメントファイルに登録するデータを更新すれば、自由に変更することができる。
【0099】
また、本発明のシステムまたはプログラムは、図36において、ユーザが「解決策コメントへ」のボタン362をクリックすると、選択された背景項目のデータに基づいて、原因要素ランキング・対策要素ランキングとのマッチングを行い、解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示すべき商品に関するデータを取得する。
【0100】
例えば、図36において、ユーザが「朝の光不足」を選択したときは、本発明のシステムまたはプログラムは、解決手段ファイルにアクセスして、人工的に朝日の環境を再現するような器具に関する情報を取得し、ユーザに提示することができる。具体的には、例えば起床時刻の30分前に照明が点灯し、その後、日の出をまねた変化の仕方で徐々に明るくなり、セットした起床時刻に100%点灯するような機能を有する天井照明や電気スタンドに関する情報などである。これにより、例えば「すっきりと目覚められない」といった生活の問題点に対する解決支援商品情報の提示が可能となる。
【0101】
図38の商品表示欄385には、生活リズムの規則性を確保し、生体リズム振幅を増大させるために有益な商品が表示されている。表示する内容は、商品名、メーカー名、商品の写真などであり、ユーザが買う気になればすぐに購入できるように、商品の購入手続きを行う画面のURLアドレスにジャンプするためのボタン386が設けられている。「詳細を見る」と記載されたボタン387をクリックしたときは、その商品を販売している会社のホームページのURLアドレスにジャンプするように構成しても良いし、本システム専用のサイトにジャンプするように構成しても良い。
【0102】
また、図38では、ユーザが気付いた背景項目が大きな影響を与える、つまり、ユーザが気付いた背景項目の影響度が3である生活の問題点についてのコメントも表示している(388)。本実施例では、運動不足を選択しているので、運動不足において影響度が3の「寝床に入っても眠気がこない」「夜の眠りが浅い」「朝出かけるとき階段で動悸がする」などの問題点にもつながることが考えられると表示している。
【0103】
次に、図42〜図47を用いて、本発明のシステムの操作画面の他の実施例について説明する。
【0104】
先ず、図42は、ユーザが本システムのウェブサイトに接続したときに表示される初期画面を示している。初期画面には、図2の実施例と同様に、「日常生活のさまざまな問題点には病気の可能性を含むものもありますが、ここでは、病気の治療は対象とせずに、日常の生活習慣の改善で対処できる方法を掲載しています。」との注意メッセージ421が表示されている。
【0105】
図2の実施例との違いとして、図42の実施例では、ユーザにシステムの流れを理解してもらい易いように、説明欄422〜425を設けている。Step1の欄422では、「一日の生活リズムを表すチャートから、問題点を感じている時間を選ぶ」と、リズムチャートから導入するという本システムの特徴的な部分の操作を説明している。また、Step2の説明欄423には、「よくある日常生活上の問題点が時間帯ごとに表示されるので、自分が普段感じている問題点を選ぶ」と、Step3の説明欄424には、「選んだ生活の問題点から、原因となっていそうな生活習慣が表示されるので、自分の生活に当てはまりそうな項目を一つ選ぶ」と、気付きを利用してユーザが自覚している問題点を選択するという部分の操作説明をしている。Step4の説明欄425は、ユーザに提示する解決策コメントや商品に関する説明である。なお、図42の例では、上記の通り4つのステップに分ける例を開示したが、本発明のシステムの操作画面はこれに限らず、例えば、Step1でユーザに問題点をすべて選択させ、Step2で原因となる生活習慣を複数提示してユーザの気付きを利用して原因となる生活習慣を選択させ、Step3で解決方策助言や商品情報を提示するように、3つのステップで構成しても良い。
【0106】
図43は、図42の初期画面において、ユーザがSTARTボタンをクリックしたときに表示されるリズムチャート431が表示されたメニュー画面を示したものである。本システムでは、ユーザは、まず図43に示すようなリズムチャート431を見るので、1日の生活リズムの流れに沿って自分の日常生活を思い出しながら、生活の問題点を選択することができるので、好適である。図43の実施例では、「目覚め−寝床の中」、「起床−寝床から出たとき−」、「朝の行動−身じたく・朝食など−」、「出かける−通勤・通学など−」、「お昼時(午前中の前半)」、「働く/勉強する(午後)」、「夕食の前後」、「お風呂」、「就寝の前」、「就寝−寝床に入ったとき−」、「就寝中」の12の時間帯を示している。
【0107】
図43の実施例のリズムチャート431は、体温や活動レベルのサーカディアンリズムが昼夜周期に同調した状態に従ったものとなっている。このように、ユーザに1日の生活リズムを意識させるために、単純に直線状にメニューを羅列するのではなく、人のサーカディアンリズムの曲線に従ったリズムチャート431を用いることが有効である。なお、図3の実施例との違いとして、図43の実施例では、リズムチャート431の下部に、時刻表示432を設けた。このように、リズムチャート431の下部に、1時間単位に仕切り線で区分けされた時刻表示432を設ければ、リズムチャート431の曲線と時刻との関係が明確になり、ユーザが各時間帯の生活の問題点を選択する際に、時間帯を思い違いするのを低減できる効果が得られる。なお、ユーザにはできるだけ複数の時間帯に亘って生活の問題点を入力してもらう方が望ましいため、図43の画面上部の説明欄に、複数の時間帯に亘って選択することを促す説明文を追加しても良い。
【0108】
図44は、図43のメニュー画面において、ユーザが、例えば「目覚め−寝床の中−」の時間帯を選択した場合に表示される生活の問題点のサブメニュー441を示した図である。図44の例では、「目覚め−寝床の中−」の時間帯に相応する生活の問題点の項目として、「目覚まし時計の音に気づかず、寝過ごしてしまう」「一度目覚めるが、二度寝してしまう」「目覚めるが、寝床から出られない」の3項目が表示されており、ユーザは、この中から、自分が問題と感じている項目として、「目覚めるが、寝床から出られない」の欄にチェックを入力している。なお、図44の例では、「目覚め−寝床の中−」の時間帯を選択した場合のサブメニューの例のみを図示しているが、プレビューの機能を利用することにより、他の時間帯のサブメニューも、図44の画面上で容易に参照できるように構成することもできる。次の画面に遷移した後に戻らなければ他の時間帯のサブメニューが参照できないように構成されていると、操作が煩雑となり、ユーザが他の時間帯を見ずに次のステップに進んでしまう可能性が高くなるため、ユーザにできるだけ複数の時間帯に亘って生活の問題点を入力してもらうという観点からは、プレビュー機能の利用は有効である。
【0109】
図4の実施例との違いとしては、図44のサブメニュー441では、フレームの上部に「この時間帯によくある問題点は」とコメント442を表示している点である。仮に、ユーザが現在選択している時間帯の認識を誤っている場合、正確な解決方策コメントの提示ができなくなるおそれがある。そのため、生活の問題点を選択するサブメニュー441には、上記のようなコメント442を記載しておく方が望ましい。
【0110】
図45は、図44のサブメニュー441において、「OK」のボタンをクリックした場合に表示される確認画面451を示している。図8の確認画面との違いとしては、「選んだ問題点のチェックを全てはずす」というボタンを設け、最初からやり直す場合の操作性を良くした点である。
【0111】
図46は、図45において、ユーザが「OK!選んだ問題点でStep3に進む」のボタンをクリックしたときに、本実施例のプログラムが、ユーザが選んだ生活の問題点に対する背景項目の上位5位を抽出し、サブメニュー461のフレーム内に表示した状態を表した画面である。図46の例では、「食事が不規則だったり偏食しがちだったりする」「睡眠時間の割に、眠りの質がよくない気がする」「睡眠時間が習慣的に不足しているようだ」「生活リズムが不規則で、どちらかといえば夜型のようだ」「食事が不規則で、以前から朝食をとる習慣がない」といった背景項目が提示されている。そして、図46の画面の上部には、『あなたが選んだ生活の問題点から考えられる「原因となる生活習慣」です。特に可能性の高そうなものを表示しています。あなたの日常に当てはまるものはありますか?』という質問が表示されている。
【0112】
図36の実施例との違いとして、図46の実施例では、「問題点を選びなおす」というボタンを設け、もう一度、生活の問題点の選択からやり直したい場合の操作性を良くしている。また、画面上部のコメントにも、『「ないよ!」という場合は、問題点の数を減らしたり、増やしたりしてみてください。原因として考えられる生活習慣を選び直して表示します。』といった説明表示462を設け、ユーザが思い当たるものがないときに迷うことがないようにしている。また、図46のサブメニュー461では、フレームの上部に「原因となる生活習慣」と内容表示463を設け、ここに挙げられている情報の内容がユーザに分かり易いように工夫している。
【0113】
図47は、解決方策助言(解決策コメント)と解決支援商品情報が表示される画面を表したものである。画面の上部には、「あなたが選んだ生活習慣についての解決策コメントと解決を助けるおすすめ商品です。」という説明表示471を設け、その下に、解決方策助言472が表示されている。
【0114】
なお、図47では、紙幅の都合上、解決方策助言472の欄に、「あなたの感じている問題点の原因には、生体リズム振幅が適正でないことにあるようです。そして、その対策は、良質な睡眠の確保が役立ちそうです。」と表示しているが、実際に提示される解決方策助言は、別途設けた解決コメントファイルにアクセスすることにより、例えば1000〜2000字程度の詳細なコメントとなる。すなわち、473は、原因要素を表示する欄であり、上記のケースでは「生体リズム振幅が適正でない」に対応するコメントを解決コメントファイルにアクセスして取得の上、表示するのである。また、474は、対策要素を表示する欄であり、上記のケースでは「良質な睡眠の確保」に対応するコメントを解決コメントファイルにアクセスして取得の上、表示する。これらの解決方策助言は、解決策コメントファイルに登録するデータを更新すれば、自由に変更することができるものである。なお、以下に、実際に表示される解決方策助言から要点のみを抜粋した473と474の欄に表示されるコメントの概要の一例を示すこととする。
1)「考えられる原因」(473の欄)に表示されるコメントの概要の一例:
睡眠時間が不足すると、睡眠によって回復させるべき疲れがとりきれないだけでなく、日中に脳に蓄えた記憶の整理もきちんとできずに能率が下がることも考えられ(中略)。日中の活動にも影響し、さらにそれがその日の睡眠の質にも影響してしまう、という悪循環に(中略)。結果、代謝が悪く疲れがとれるまでに時間がかかってしまったり、リンパの流れが悪くむくみが出たりなど、身体のさまざまな問題点の原因となります。
2)「解決方策」(474の欄)に表示されるコメントの概要の一例:
やはり基本は、睡眠時間をしっかり確保することです。日中にしっかり活動した分、睡眠もしっかりととって生活のリズムにメリハリをつけることが何よりの(中略)。しかし、睡眠時間をとるのが厳しいときもありますよね。そんなときはせめて睡眠をとるときの環境を(中略)。また、必要な睡眠時間というのは、人によってさまざまで、(中略)。自分に必要な睡眠時間を知るために睡眠習慣をチェックしてみましょう。(中略)
質の良い睡眠をとるためには、
・眠りに入る環境をつくる
・あなたに必要な睡眠時間を確保する
・毎朝同じ時刻に起きて体内時計をリセットする
ことをポイントとしておさえましょう。
【0115】
また、図46において、ユーザが「選んだ生活習慣でStep4に進む」のボタンをクリックすると、選択された背景項目のデータに基づいて、原因要素ランキング・対策要素ランキングとのマッチングを行い、解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示すべき商品に関するデータを取得する。得られた商品情報は、図47の商品表示欄475に表示される。表示内容は、商品名、メーカー名、商品の写真などであり、ユーザが買う気になればすぐに購入できるように、商品表示欄475の下部には、当該商品を決済システムのショッピングカートに登録するためのボタンを設けている。
【0116】
図38の実施例との違いとして、図47の実施例では、説明表示471に、『同じ問題点や生活習慣であっても時間帯によって解決策は違ったりするので、あなたにぴったり合う、自分で納得できそうな選択をいろいろ試してみましょう。』といった説明を追加し、時間帯によっても解決策が異なるという点をユーザに分かり易く説明している。
【0117】
以上説明したように、本発明は、ユーザが自覚している生活の問題点を生活時間帯ごとに選択させ、ユーザが選択した生活の問題点に対する背景項目の候補を複数提示し、さらにその中からユーザが認識している背景項目をユーザ自身に選択させ、対応する解決方策助言と具体的な解決支援商品を提示するように構成したので、科学的根拠を弱めることなく、ユーザの「気付き」を喚起することによって質問数を減らすことが可能となり、ユーザが確実に適切な解決方策に到達できるという効果が得られる。また、解決方策助言とともに、解決支援商品情報を提示する本発明のシステムまたはプログラムによれば、それらの商品を提供する企業の側は、物販に繋がる確率を向上できるという効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0118】
本発明のシステムまたはプログラムは、睡眠に関する問題点に限らず、例えば運動不足やストレス過多などを含む日常生活全般に亘る生活の問題点に対する解決方策を助言し、美と健康を目指す様々な解決支援商品情報を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】本発明のプログラムのフローチャートの一例を示した図である。
【図2】本発明のシステムの初期画面の説明図である。
【図3】リズムチャートが表示されたメニュー画面を説明する図である。
【図4】図3のメニュー画面中に表示される生活の問題点のサブメニューを説明する図である。
【図5】選択した背景項目の内容を確認する確認画面の説明図である。
【図6】他の時間帯の生活の問題点を入力する場合の例を説明する図である。
【図7】他の時間帯の生活の問題点を入力する場合の例を説明する図である。
【図8】選択した背景項目の内容を確認する確認画面の説明図である。
【図9】他の時間帯のサブメニューの内容を示した図である。
【図10】各時間帯に付与した分類記号の説明図である。
【図11】3つの時間帯でそれぞれ1つの生活の問題点を選択した場合の例を説明する図である。
【図12】背景項目ファイルの一例を説明する図である。
【図13】原因要素の一例を説明する図である。
【図14】対策要素の一例を説明する図である。
【図15】基本分類ファイルの一例を説明する図である。
【図16】背景項目ファイルから抽出した基本分類を、影響度のランク別に区分して記録したファイルの説明図である。
【図17】ポイント集計手段またはプログラムにおいて、背景項目ごとにポイントの集計を行う際に使用する、コンピュータ装置のメモリ上又は磁気ディスク上に作成されるワークファイルの説明図である。
【図18】基本分類ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図19】原因要素ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図20】対策要素ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図21】基本分類の集計に使用するワークファルの説明図である。
【図22】背景項目ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図23】基本分類ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図24】原因要素ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図25】対策要素ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図26】基本分類の集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図27】背景項目ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図28】基本分類ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図29】図27の背景項目ごとの集計結果に、図28の基本分類ごとの集計結果を加算する場合に使用するワークファイルの説明図である。
【図30】図29の合計欄について、同じ内容の背景項目を集計する処理を説明する図である。
【図31】原因要素ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図32】対策要素ごとのポイント集計に使用するワークファイルの説明図である。
【図33】原因要素のランキング結果の説明図である。
【図34】対策要素のランキング結果の説明図である。
【図35】基本分類の集計結果の説明図である。
【図36】上記5位までの背景項目を提示している画面の説明図である。
【図37】選択された背景項目が有する基本分類を説明する図である。
【図38】ユーザに提示する解決方策助言と解決支援商品情報の一例を示した図である。
【図39】単体型システムの構成図である。
【図40】複合型システムの構成図である。
【図41】複合型システムのネットワーク構成図である。
【図42】本発明のシステムの初期画面の他の一例である。
【図43】リズムチャートが表示されたメニュー画面の他の一例である。
【図44】図43のメニュー画面中に表示される生活の問題点のサブメニューを説明する図である。
【図45】選択した背景項目を表示する画面の他の一例である。
【図46】背景項目を選択する画面の他の一例である。
【図47】ユーザに提示する解決方策助言と解決支援商品情報を表示する画面の他の一例である。
【符号の説明】
【0120】
1a〜1g 問題点表示選択ステップ
1h,1m,1n ポイント集計ステップ
1i,1k ポイント集計ステップ
1o,1q,1r 背景項目表示選択ステップ
1s,1t,1u 解決方策助言取得表示ステップ
1v 解決手段取得表示ステップ
31 リズムチャート
32 メニュー画面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生活の問題点に対する解決方策助言をコンピュータ装置によって提示するシステムであって、
前記コンピュータ装置は、
前記生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、
前記生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して前記生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって所要の段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、
前記背景項目のデータごとに、その背景項目が属する原因要素と対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、
を備え、さらに、
前記問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに前記生活の問題点を表示し、ユーザが感じている前記生活の問題点を選択させる問題点表示選択手段と、
前記問題点表示選択手段において選択された前記生活の問題点に関するデータをキーとして前記背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得手段と、
前記背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計手段と、
前記ポイント集計手段により集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から所定の数の項目を前記ユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択手段と、
前記背景項目表示選択手段において選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示手段と、
を備えたことを特徴とする日常生活における健康関連の問題点に対する解決方策助言の提示システム。
【請求項2】
生活の問題点に対する解決方策助言と、前記生活の問題点に対して解決を支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報をコンピュータ装置によって提示するシステムであって、
前記コンピュータ装置は、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、前記生活の問題点に対して解決を支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報を記録した解決手段ファイルを、さらに備えるとともに、
前記背景項目表示選択手段において選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示する商品に関する情報を取得し、表示する解決手段取得表示手段を、
さらに備えたことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記問題点表示選択手段が実行されたときに前記コンピュータ装置に接続されたディスプレイ装置に表示されるメニュー画面は、一日の生活リズムを表したリズムチャートの曲線上に、ユーザに選択させる時間帯を表示するとともに、ユーザが時間帯を選択したときに、その時間帯における生活の問題点が表示されるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のシステム。
【請求項4】
前記ポイント集計手段は、前記背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計するとともに、前記分類IDの単位でも集計し、前記分類IDの単位で集計した結果を背景項目ごとの集計に展開し、両者を加算した上で、同じ内容の背景項目についてのポイントを集計することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のシステム。
【請求項5】
生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、
前記生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して前記生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって所要の段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、
前記背景項目のデータごとに、その背景項目が属する原因要素と対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、
を備えたコンピュータ装置に、前記生活の問題点に対する解決方策助言を提示する処理を行わせるためのプログラムであって、
前記問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに前記生活の問題点を表示し、ユーザが感じている前記生活の問題点を選択させる問題点表示選択ステップと、
前記問題点表示選択ステップにおいて選択された前記生活の問題点に関するデータをキーとして前記背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得ステップと、
前記背景項目取得ステップにおいて取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計ステップと、
前記ポイント集計ステップにより集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から所定の数の項目を前記ユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択ステップと、
前記背景項目表示選択ステップにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示ステップと、
を前記コンピュータ装置に行わせるためのプログラム。
【請求項6】
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、前記生活の問題点に対して解決を支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報を記録した解決手段ファイルをさらに備えたコンピュータ装置に、前記生活の問題点に対する解決方策助言と、前記生活の問題点に対して解決を支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報を提示する処理を行わせるためのプログラムであって、
前記コンピュータ装置は、
前記背景項目表示選択ステップにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示する商品に関する情報を取得し、表示する解決手段取得表示ステップを、さらに備えたことを特徴とする請求項5記載のプログラム。
【請求項7】
前記問題点表示選択ステップが実行されたときに前記コンピュータ装置に接続されたディスプレイ装置に表示されるメニュー画面は、一日の生活リズムを表したリズムチャートの曲線上に、ユーザに選択させる時間帯を表示するとともに、ユーザが時間帯を選択したときに、その時間帯における生活の問題点が表示されるように構成されていることを特徴とする請求項5又は6記載のプログラム。
【請求項8】
前記ポイント集計ステップは、前記背景項目取得ステップにおいて取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計するとともに、前記分類IDの単位でも集計し、前記分類IDの単位で集計した結果を背景項目ごとの集計に展開し、両者を加算した上で、同じ内容の背景項目についてのポイントを集計することを特徴とする請求項5〜7の何れかに記載のプログラム。
【請求項9】
請求項5〜8の何れかに記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項1】
生活の問題点に対する解決方策助言をコンピュータ装置によって提示するシステムであって、
前記コンピュータ装置は、
前記生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、
前記生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して前記生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって所要の段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、
前記背景項目のデータごとに、その背景項目が属する原因要素と対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、
を備え、さらに、
前記問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに前記生活の問題点を表示し、ユーザが感じている前記生活の問題点を選択させる問題点表示選択手段と、
前記問題点表示選択手段において選択された前記生活の問題点に関するデータをキーとして前記背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得手段と、
前記背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計手段と、
前記ポイント集計手段により集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から所定の数の項目を前記ユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択手段と、
前記背景項目表示選択手段において選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示手段と、
を備えたことを特徴とする日常生活における健康関連の問題点に対する解決方策助言の提示システム。
【請求項2】
生活の問題点に対する解決方策助言と、前記生活の問題点に対して解決を支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報をコンピュータ装置によって提示するシステムであって、
前記コンピュータ装置は、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、前記生活の問題点に対して解決を支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報を記録した解決手段ファイルを、さらに備えるとともに、
前記背景項目表示選択手段において選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示する商品に関する情報を取得し、表示する解決手段取得表示手段を、
さらに備えたことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記問題点表示選択手段が実行されたときに前記コンピュータ装置に接続されたディスプレイ装置に表示されるメニュー画面は、一日の生活リズムを表したリズムチャートの曲線上に、ユーザに選択させる時間帯を表示するとともに、ユーザが時間帯を選択したときに、その時間帯における生活の問題点が表示されるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のシステム。
【請求項4】
前記ポイント集計手段は、前記背景項目取得手段において取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計するとともに、前記分類IDの単位でも集計し、前記分類IDの単位で集計した結果を背景項目ごとの集計に展開し、両者を加算した上で、同じ内容の背景項目についてのポイントを集計することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のシステム。
【請求項5】
生活の問題点に関するデータを生活時間帯ごとに記録した問題点ファイルと、
前記生活の問題点に関するデータごとに、その背景にあると想定される生活習慣上の問題項目である背景項目を単一又は複数挙げて記録するとともに、各背景項目に対して前記生活の問題点に及ぼす影響の度合いによって所要の段階にランク付けした影響度のポイントを記録した背景項目ファイルと、
前記背景項目のデータごとに、その背景項目が属する原因要素と対策要素の組み合わせからなる単一又は複数の分類IDを記録した基本分類ファイルと、
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、ユーザに提示する解決方策助言のデータを記録した解決策コメントファイルと、
を備えたコンピュータ装置に、前記生活の問題点に対する解決方策助言を提示する処理を行わせるためのプログラムであって、
前記問題点ファイルにアクセスして、ユーザに対し、生活時間帯ごとに前記生活の問題点を表示し、ユーザが感じている前記生活の問題点を選択させる問題点表示選択ステップと、
前記問題点表示選択ステップにおいて選択された前記生活の問題点に関するデータをキーとして前記背景項目ファイルにアクセスし、記録されている背景項目の内容とその影響度のポイントを取得する背景項目取得ステップと、
前記背景項目取得ステップにおいて取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計し、同じ内容の背景項目についてポイントを集計するポイント集計ステップと、
前記ポイント集計ステップにより集計されたポイントをキーとして、影響度のポイントの高いものから順にランキングし、最上位から所定の数の項目を前記ユーザに表示し、ユーザが感じている背景項目を選択させる背景項目表示選択ステップと、
前記背景項目表示選択ステップにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決策コメントファイルにアクセスし、ユーザに提示する解決方策助言を取得し、表示する解決方策助言取得表示ステップと、
を前記コンピュータ装置に行わせるためのプログラム。
【請求項6】
前記原因要素及び前記対策要素のデータごとに、前記生活の問題点に対して解決を支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報を記録した解決手段ファイルをさらに備えたコンピュータ装置に、前記生活の問題点に対する解決方策助言と、前記生活の問題点に対して解決を支援するための手段として適切と考えられる商品に関する情報を提示する処理を行わせるためのプログラムであって、
前記コンピュータ装置は、
前記背景項目表示選択ステップにおいて選択された背景項目のデータに基づいて、前記解決手段ファイルにアクセスし、ユーザに提示する商品に関する情報を取得し、表示する解決手段取得表示ステップを、さらに備えたことを特徴とする請求項5記載のプログラム。
【請求項7】
前記問題点表示選択ステップが実行されたときに前記コンピュータ装置に接続されたディスプレイ装置に表示されるメニュー画面は、一日の生活リズムを表したリズムチャートの曲線上に、ユーザに選択させる時間帯を表示するとともに、ユーザが時間帯を選択したときに、その時間帯における生活の問題点が表示されるように構成されていることを特徴とする請求項5又は6記載のプログラム。
【請求項8】
前記ポイント集計ステップは、前記背景項目取得ステップにおいて取得した背景項目の影響度のポイントを、背景項目ごとに集計するとともに、前記分類IDの単位でも集計し、前記分類IDの単位で集計した結果を背景項目ごとの集計に展開し、両者を加算した上で、同じ内容の背景項目についてのポイントを集計することを特徴とする請求項5〜7の何れかに記載のプログラム。
【請求項9】
請求項5〜8の何れかに記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【公開番号】特開2007−193782(P2007−193782A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−339778(P2006−339778)
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【出願人】(504255685)国立大学法人京都工芸繊維大学 (203)
【出願人】(000005854)丸紅株式会社 (11)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【出願人】(504255685)国立大学法人京都工芸繊維大学 (203)
【出願人】(000005854)丸紅株式会社 (11)
【Fターム(参考)】
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