説明

棒付き食品の包装体および包装方法

【課題】製作に手間がかからず、また、外部からの衝撃による食品部分の変形・損傷が生じにくい棒付き食品の包装体および包装方法を提供する。
【解決手段】包装体1は、棒付き食品と内部に棒付き食品を密閉状態で収納可能な収納空間31を有する袋体3とにより構成される。袋体3は、その一部分が棒付き食品の食品から外部に突き出た棒21の他端部21B側の外周面に巻き付けられて、棒21の一部を被覆する巻付部4を構成するとともに、その他部分が前記巻き付けによる収納空間31内の空気の移動により膨張して、棒付き食品の棒21の一端部に設けられた食品を空気層を介して包装する膨出部5を構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒の一端に食品が設けられてなる棒付き食品を密閉状態で包装する包装体および前記棒付き食品を密閉状態で包装するための包装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、細長い棒の先端に、球状のキャンディやチョコレートなどの菓子を取り付けた棒付き食品が販売されている。このような棒付き食品には、専用の包装ケースがなく、そのため、従来から、棒先端の菓子部分を単に包装紙によって覆い包んだだけの状態で市場を流通しているが、この場合、流通過程において、棒付き食品に外部から衝撃(外力)が加わると、その衝撃が菓子部分に直接伝わるために、菓子の変形や破損を招くという課題がある。
【0003】
そこで、密封性の高い包装袋内にこのような形態の商品を収容するとともに、空気などの気体を封入して、袋を膨らませた状態で密閉することで、袋内の商品を外力から保護することが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載の技術を用いると、内部に封入された空気がエアクッションの役割を果たすことで、包装袋内の棒付き食品は外部からの衝撃より保護されるため、棒先端の菓子部分の変形・破損が防止されるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−301342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、この特許文献1に記載の技術では、包装袋内に棒付き食品を収容後、袋を膨らませるために、別途、袋内に気体を充填する必要があるとともに、気体を送入して袋を膨らませつつ袋を密封する必要があるので、その製作に手間がかかるという問題がある。
【0007】
また、包装袋内に、棒付き食品の棒部分も封入されるため、商品である棒付き食品を搬送したり、店頭で陳列したりなどする際には、包装袋を横倒しにした状態でしか並べることができず、例えば鉤部材を包装袋に引っ掛けるなどして吊り下げない限りは、これを起立させた状態で並べることができないなど、商品を自由度高く配置することができないという問題もある。そのために、この種の棒付き食品は、従来どおり、棒先端の食品部分を単に包装紙によって覆い包んだだけの状態で市場を流通させることが多く行われているのが現状である。
【0008】
本発明は、上記した問題に着目してなされたもので、外部からの衝撃による食品部分の変形・損傷が生じにくいうえに、製作に手間がかからず、また、棒付き食品を搬送したり店頭に陳列したりなどする際に、これを自由度高く配置することができる棒付き食品の包装体および棒付き食品の包装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の前記目的は、棒の一端部に食品が設けられてなる棒付き食品と、少なくとも一方の面に熱接着性樹脂層を備える包装フィルムにより形成され内部に前記棒付き食品を密閉状態で収納可能な収納空間を有する袋体とにより構成され、前記袋体は、その一部分が前記棒付き食品の食品から外部に突き出た棒の他端部側の外周面に巻き付けられて、前記棒の一部を被覆する巻付部を構成するとともに、その他部分が前記巻き付けによる前記収納空間内の空気の移動により膨張して、前記棒付き食品の棒の一端部に設けられた食品を空気層を介して包装する膨出部を構成している棒付き食品の包装体により達成される。
【0010】
本発明の好ましい実施態様においては、前記袋体が、筒状に折り曲げた前記包装フィルムの両側縁部同士を合掌状に重ねて熱シールしてなる縦シール部が背面側に形成され、筒状の前記包装フィルムの上縁部および下縁部を熱シールしてなる横シール部によって前記収納空間が設けられたピロー包装袋であって、前記棒付き食品は、棒が前記縦シール部に略平行となるように前記袋体内に収納されていることを特徴としている。
【0011】
本発明の前記目的は、棒の一端に食品が設けられてなる棒付き食品を包装するための包装方法であって、少なくとも一方の面に熱接着性樹脂層を備える包装フィルムを用いて、前記棒付き食品を収納可能な収納空間と前記棒付き食品を前記収納空間に投入可能な開口部とを有した袋体を作製する工程と、前記袋体の前記収納空間に前記棒付き食品を収納した後、前記開口部を熱シールして前記袋体を密封する工程と、前記袋体の一部分を、前記棒付き食品の食品から外部に突き出た棒の他端部側の外周面に加熱圧着させながら巻き付けることにより、前記袋体3の他部分を、前記巻き付けによる前記収納空間内の空気の移動により膨張させて、前記棒付き食品の棒の一端部に設けられた食品を空気層を介して包装する工程とを有する棒付き食品の包装方法によっても達成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、製作に手間がかからず、また、外部からの衝撃による食品部分の変形・損傷が生じにくいうえ、棒付き食品を搬送したり店頭に陳列したりなどする際に、これを自由度高く並べることができる棒付き食品の包装体を提供することができる。また、外観のデザイン性に富む棒付き食品の包装体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る包装袋の平面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る包装袋の側面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る包装袋の断面図である。
【図4】内容物の高さを形状ごとに説明する説明図である。
【図5】包装フィルムの断面図である。
【図6】棒付き食品の平面図である。
【図7】袋体の背面図である。
【図8】包装フィルムの断面図である。
【図9】包装体の製造工程を示した説明図である。
【図10】包装体の製造工程を示した説明図である。
【図11】包装体の製造工程を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1〜図5は、本発明の一実施例である、棒付き食品の包装体1(以下、単に「包装体1」という。)の外観構成を示している。図示例の包装体1は、細長い棒21の先端に食品20が設けられた棒付き食品2(図6に示す)と、いわゆる「パウチ」と呼ばれる、棒付き食品2を密閉状態で収納可能な袋体3(図7に示す)とにより構成されている。
【0015】
棒付き食品2は、図6に示すように、例えば棒付きのキャンディのような、固形状の食品20が細長い棒21の先端に取り付けられていて、食されるときに食品20が棒21によって保持されるものである。食品20としては、キャンディ以外にも、チョコレートやキャラメル、綿菓子、ケーキ、アイス、スナックなどの菓子類の他、棒21に取り付けられるものであれば、種々の固形状の食品を適用できる。
【0016】
また、食品20は、例えばキャンディなどであれば、非透明、半透明を問わないが、ピンク色、黄色、緑色、青色、紫色などの有色(単色もしくはこれらの単色を組み合わせた複数色)のものがデザイン上好ましい。さらに、キャラクタグッズに広く扱われている人気のあるキャラクタの他、馬、犬、猫、ライオンなどの動物、人形、建物、乗物など、様々な「もの」を模した特定の立体形状をしていることがデザイン上好ましい。なお、本実施例では、「雪だるま」を模した形状にしてある。
【0017】
棒21は、一端部21Aが食品20の内部に至るまで挿入される一方、他端部21Bが食品20から外部に突出しており、例えば手などで把持できるようになっている。
【0018】
袋体3は、図7に示すように、柔軟性を有する矩形状の包装フィルム30からなる。この包装フィルム30をその両端が合掌状に重なり合うように折り曲げて筒状体とし、筒状体の上縁部、下縁部、および背面の重合部を熱接着(熱シール)して熱シール部32A〜32Cを形成することで、前記筒状体が密封され、中央部分に棒付き食品2の収納空間31が形成されている。
【0019】
包装フィルム30は、図8に示すように、包装フィルム30の表基材となるベース層30Aと、熱シール材として包装フィルム30の内面に位置する熱接着性樹脂層(シーラント層)30Bと、ベース層30Aとシーラント層30Bとの間に挟まれた中間バリア層30Cとによって構成されている。これらの各層30A〜30Cを、例えば、溶融押出しラミネートまたはドライラミネートにより積層して、包装フィルム30が形成されている。
【0020】
ベース層30Aとしては、印刷適性があり、かつ、内部に収納される棒付き食品2の外観を外から見ることができるよう、透明もしくは半透明な一軸もしくは二軸延伸の合成樹脂フィルムを好適に使用することができ、例えば、高強度で耐熱性の良いポリエチレンテレフタラートフィルム(PET)、ポリプロピレンフィルム(OPP)などを好ましく使用することができる。ベース層30Aの内側面には、包装フィルム30の表面に意匠性を与えるために、必要に応じて印刷層(図示せず)が設けられる。この印刷層は、印刷を行うベース層30Aの合成樹脂フィルムに適したインキタイプを選んでベース層30Aの全面または必要部分に印刷される。
【0021】
シーラント層30Bとしては、加熱によって溶融して相互に接着し得る熱接着(熱シール)性を有する合成樹脂フィルムであれば良く、例えば、線状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE)、未延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)などを好適に使用することができる。ポリエチレンフィルムや未延伸ポリプロピレンフィルムを用いれば、比較的低い温度で優れたシール性を発揮することができる。
【0022】
中間バリア層30Cは、袋体3に、酸素や水蒸気などを遮断するガスバリア性、遮光性、保香性、さらに強度を付与するために設けられる層であり、例えば、延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムに、アルミニウムや酸化ケイ素、アルミナなどの薄膜を蒸着などにより設けたフィルムなどを好ましく使用することができる。
【0023】
このように、袋体3を構成する包装フィルム30は、棒付き食品2を内部に収納した状態で袋体3が保管・流通に供される際に、ピンホールや破袋を発生しない程度の強度をもつとともに、内容物の食品20の香味を放散させたり、酸化などの化学変化、脱水乾燥などの物理変化を阻止するバリア性をもつ。
【0024】
なお、ベース層30Aとシーラント層30Bとの間、好ましくは、ベース層30Aと中間バリア層30Cとの間に、手切れ性を有するフィルムなどの易引裂き材層を設けてもよい。手切れ性を有するフィルムとしては、例えば、横方向に直線引裂き性を有する高密度ポリプロピレンフィルムや高密度ポリエチレンフィルムを好適に挙げることができる。
【0025】
この袋体3は、平面視における縦方向の長さL1(ただし、シール部32A,32Bを除く)および横方向の長さL2(図7に示す)が、それぞれ棒付き食品2の縦方向の長さl1および横方向の長さl2(図6に示す)よりも長い縦長形状に形成されていて、棒付き食品2を収納可能な程度の大きさを有している。棒付き食品2は、棒21が縦シール部32Cと略平行になるように袋体3内に収納される。
【0026】
袋体3の上縁部および下縁部の横シール部32A,32Bには、袋体3を開封するための起点となるV字状の切り込み34が複数連続して設けられている。この切り込み34を開封のきっかけとして、袋体3を縦方向に引き裂くことにより、袋体3の収納空間31が露出するので、棒付き食品2を取り出すことが可能となる。
【0027】
なお、この切り込み34は、必ずしも横シール部32A,32Bの複数箇所に設ける必要はなく、一箇所であってもよい。また、縦シール部32Cに開封用の切り込み34を設けるようにしてもよい。さらに、開封用の切り込み34の形状は、I字状、U字状、半円状など種々の形状にすることができる。
【0028】
本発明に係る包装体1では、図1〜図5、および図11に示すように、袋体3の一部分、すなわち、棒付き食品2の棒21の他端部21B側と対向する部分(図示例では、袋体3下縁部側の所定部分)が、熱および圧力が加えられつつ棒21の軸芯の回りにねじられることで、棒21の他端部21B側の外周面に螺旋状に巻き付けられている。これにより、他端部21B側の棒21の一部の外周には、袋体3を構成する包装フィルム30が幾重にも巻き付けられて形成された巻付部4が設けられている。この巻付部4は、包装フィルム30同士の熱接着(熱シール)により、ほぼ隙間のない状態で棒21の一部を被覆しており、袋体3の内部に収納された棒付き食品2の棒21の外形に対応した細長形状を有している。
【0029】
また、上記したように、袋体3の一部分を棒21に巻き付けることにより、収納空間31内の空気は、袋体3の他部分、すなわち、棒21の一端部21A側(袋体3の上縁部側)に移動して集まる。このため、袋体3の上縁部側の他部分は、収納空間31内の空気がほぼ全て密集する結果、外方向へ膨張して変形する。これにより、棒21の一端部21A側の外周には、袋体3の膨張により、風船のようにぷっくりと膨らんだ膨出部5が設けられている。
【0030】
この膨出部5は、袋体3に棒付き食品2を単に収納しただけの状態(図10に示す)よりも、空気の密集により膨らんだ状態で密封されているために、平面に横置きした際の厚みDが、収納された食品20の高さHよりも十分に大きくなっている。これにより、膨出部5内にある食品20の全周囲には空気層6が設けられ、この空気層6がエアクッションの機能を果たすことにより、例えば搬送中などに包装体1の膨出部5に外部から衝撃が加わったとしても、空気層6により衝撃が吸収されて、収納された食品20に衝撃が直接伝わるのが防止される。その結果、緩衝材などがなくても食品20が外部からの衝撃により変形や破損などの損傷を受けることを防止できるようになっている。
【0031】
また、食品20が例えばキャンディなどであれば、吸湿性が高いために、従来例のように、棒先端の食品20部分を包装紙によって単に覆い包んだだけで保存したのでは、包装紙内の食品20が外気と触れてしまって、外気中の水分を吸収するおそれがある。これにより、食品20の表面にべたつきが生じ、その結果、外観が悪くなって商品価値が失われたり、吸湿によって品質が損なわれたりするなどの問題を生じる。しかし、本実施例では、食品20は膨出部5内に密閉保存されているため、外気と接触するおそれがなく、よって、食品20による吸湿を防止でき、食品20を安定した状態で保存できるようになっている。なお、食品20の吸湿を防ぐという観点においては、膨出部5内に、例えば、窒素や炭酸ガスなどの不活性ガスを充填するようにして、食品20を保存するようにしてもよい。
【0032】
なお、膨出部5は、過度に膨張させ過ぎると、返って外部からの衝撃により膨出部5が断裂してパンクし易くなり、不用意に開封してしまう恐れがある。よって、膨出部5の膨張量は、膨出部5に包装体1の落下などによる衝撃がかかったとき、食品20に破損が生じにくくなる程度で充分である。
【0033】
本発明の包装体1は上記したとおりの構成を有しており、棒付き食品2を包装するには、まず、図8に示す包装フィルム30を筒状に折り曲げ、その左側縁部のシーラント層30Bと右側縁部のシーラント層30Bとが相互に対向するようにして重ね合わせた後、この重合部を熱接着(熱シール)することで、縦シール部32Cが背面に形成される筒状体(図示せず)を形成する。そして、図9に示すように、この筒状体の上縁部を熱接着(熱シール)して横シール部32Aを形成した後、熱シールしていない側の筒状体の下縁部にある開口部33から、収納空間31内に棒付き食品2を挿入する。そして、図10に示すように、この下縁部を熱シールして横シール部32Bを形成することにより、棒付き食品2を収納空間31に完全に密閉状態で収納した袋体3を得る。
【0034】
そして、袋体3の下縁部(横シール32B)側の一部分を、加熱圧着させながら棒21の軸芯の回りにねじって、内部に収納する棒付き食品2の食品20から外部に突き出た棒21の他端部21B側の外周面に巻き付けることで、棒21の一部に被覆させる。このとき、ねじりが加えられていない袋体3の上縁部側の他部分は、上記した袋体3の巻き付けによって生ずる収納空間31内の空気の移動により、内部に空気が密集して、風船のようにぷっくりと膨張する(図11参照)。その結果、棒付き食品2の棒の一端部に設けられた食品20が空気層6を介して包装される。
【0035】
このように、本発明に係る包装体1では、袋体3内に棒付き食品2を収納する際に、別途、空気供給管などによって袋体3内に空気を供給して袋体3を膨らませるような作業をしなくとも、単に、袋体3内に棒付き食品2を収納した後、袋体3の一部分を棒付き食品2の棒21に巻き付けることで、棒21に巻き付けられていない袋体3の他部分が空気の密集により膨張する。そして、この膨張により生ずる空気層6の緩衝作用によって、外部の衝撃から内容物である棒付き食品2の食品20を保護するので、簡単な作業でもって、食品20の損傷を防止することが可能な包装体1を製造できる。
【0036】
また、本発明に係る包装体1は、細長い棒状の形態を有する巻付部4の先端に、風船のように膨らんだ形態を有する膨出部5を備えているために、外観を、持ち手が付いて先端が風船のように膨らんだ斬新でデザイン性に優れたものとすることができる。よって、棒付き食品2の商品としての商品価値を高めて、消費者の購買意欲の増進を図ることができる。
【0037】
さらに、本発明に係る包装体1は、巻付部4が棒付き食品2の棒21の持ち手(把手)としての機能をそのまま果たすことが可能であるから、この部分を手で掴むことで消費者がこれを持ち易くなっているとともに、包装体1を搬送したり、店頭で陳列したりなどする際には、段ボール箱などの梱包用容器に、棒状の巻付部4を挿通固定するための挿入穴を設けておけば、これを立てた状態で平面的に複数まとめて並べることが容易にできるので、商品を自由度高く配置することもできる。
【0038】
以上、本発明の一実施例について詳述したが、本発明の具体的な態様は上記実施例に限定されるものではない。例えば、本実施例では、袋体3として、ピローシール型の包装袋(ピロー包装袋)を使用しているが、二方シール型、三方シール型、四方シール型など、種々の形態の包装袋を使用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 包装体
2 棒付き食品
3 袋体
4 巻付部
5 膨出部
6 空気層
20 食品
21 棒
21A 一端部
21B 他端部
30 包装フィルム
31 収納空間
32A,32B 横シール部
32C 縦シール部
33 開口部
34 切り込み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒の一端部に食品が設けられてなる棒付き食品と、少なくとも一方の面に熱接着性樹脂層を備える包装フィルムにより形成され内部に前記棒付き食品を密閉状態で収納可能な収納空間を有する袋体とにより構成され、
前記袋体は、その一部分が前記棒付き食品の食品から外部に突き出た棒の他端部側の外周面に巻き付けられて、前記棒の一部を被覆する巻付部を構成するとともに、その他部分が前記巻き付けによる前記収納空間内の空気の移動により膨張して、前記棒付き食品の棒の一端部に設けられた食品を空気層を介して包装する膨出部を構成している棒付き食品の包装体。
【請求項2】
前記袋体が、筒状に折り曲げた前記包装フィルムの両側縁部同士を合掌状に重ねて熱シールしてなる縦シール部が背面側に形成され、筒状の前記包装フィルムの上縁部および下縁部を熱シールしてなる横シール部によって前記収納空間が設けられたピロー包装袋であって、
前記棒付き食品は、棒が前記縦シール部に略平行となるように前記袋体内に収納された棒付き菓子の包装体。
【請求項3】
棒の一端に食品が設けられてなる棒付き食品を包装するための包装方法であって、
少なくとも一方の面に熱接着性樹脂層を備える包装フィルムを用いて、前記棒付き食品を収納可能な収納空間と前記棒付き食品を前記収納空間に投入可能な開口部とを有した袋体を作製する工程と、
前記袋体の前記収納空間に前記棒付き食品を収納した後、前記開口部を熱シールして前記袋体を密封する工程と、
前記袋体の一部分を、前記棒付き食品の食品から外部に突き出た棒の他端部側の外周面に加熱圧着させながら巻き付けることにより、前記袋体3の他部分を、前記巻き付けによる前記収納空間内の空気の移動により膨張させて、前記棒付き食品の棒の一端部に設けられた食品を空気層を介して包装する工程とを有する棒付き食品の包装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−246149(P2011−246149A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−119493(P2010−119493)
【出願日】平成22年5月25日(2010.5.25)
【出願人】(000000228)江崎グリコ株式会社 (187)
【Fターム(参考)】