説明

棒状化粧材繰出容器のカートリッジ

【課題】化粧材保持部に過度な負担をかけずに、棒状化粧材繰出容器のカートリッジの外径を小さく抑える。
【解決手段】本体筒20に対して相対回転可能な先筒10と、先筒10に相対回動可能かつ本体筒20に相対回動不能に取り付けられるメネジ筒40と、棒状化粧材2を保持する化粧材保持部31と化粧材保持部31から延設される棒軸部34に形成されてメネジ筒40のメネジ43に螺合するオネジ突起35とを有し本体筒20と先筒10との相対回転によって棒状化粧材2を先端開口孔11から進退させる芯チャック部材30とを備え、先筒10は、棒軸部34と係合して芯チャック部材30を軸方向に案内する案内溝13と、案内溝13の間の壁条部14とを有し、芯チャック部材30は、棒軸部34の外周に形成され壁条部14が係合する溝部38と、溝部38の端部に形成され壁条部14の端部と当接して繰出上昇限を規定する当接部37とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒状化粧材の繰出機構に関する発明で、棒状化粧材繰出容器のカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、アイブロウ,リップライナー,アイライナー等の棒状化粧材を繰出可能な棒状化粧材繰出容器が用いられている。アイブロー,リップライナー,アイライナー等の太さは、通常φ1.5mm〜φ2.0mm、太いものでもφ3.0mm程度の細径であり、それ以上太いものはあまり使用されない。
【0003】
棒状化粧材繰出容器において、棒状化粧材の繰出上昇限を規定する方法は、棒状化粧材の保持部の形状とともに様々な方法が提案されている。
【0004】
特許文献1には、芯チャック部材の外周に別部材であるストッパ部材が取り付けられる棒状化粧材繰出容器が開示されている。この棒状化粧材繰出容器では、ストッパ部材と螺旋筒との当接によって繰り出し上昇限が規定されている。
【0005】
また、特許文献1には、他の実施の形態として、押棒の後端部に空洞部を穿設するとともにベンド片を突設する棒状化粧材繰出容器が開示されている。この棒状化粧材繰出容器では、ベンド片の上端面と螺旋筒の下端面との当接によって芯チャック部材の繰出上昇限が規定されている。
【0006】
特許文献2には、棒状化粧材を内蔵するカートリッジと、カートリッジが着脱自在な容器本体とを備えるカートリッジ式棒状化粧材繰出容器が開示されている。このカートリッジ式棒状化粧材繰出容器では、芯チャック部材の後端にストッパー部材が連結され、ストッパー部材の前端部と基筒の螺旋部下端面との当接によって芯チャック部材の繰出上昇限が規定されている。
【0007】
このように、特許文献1の棒状化粧材繰出容器でも、特許文献2のカートリッジ式棒状化粧材容器でも、繰出上昇限を規定するのに棒状化粧材の保持部が用いられない。これにより、繰出上昇限にて更なる回動負荷がかかっても、棒状化粧材に影響を与えることはなく、安全性が保たれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−106946号公報
【特許文献2】特開2003−52451号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載の棒状化粧材繰出容器や特許文献2に記載のカートリッジ式棒状化粧材繰出容器では、芯チャック部材の外周に突出するストッパ部材が取り付けられるため、このストッパ部材を収容可能な大径の基筒を用いる必要がある。同様に、特許文献1に記載の他の実施の形態では、押棒の後端部にベンド片が突設されるため、ベンド片を収容可能な大径の基筒を用いる必要がある。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、棒状化粧材の保持部に過度な負担をかけずに、棒状化粧材繰出容器のカートリッジの外径を小さく抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、本体筒に取り付けて用いられる棒状化粧材繰出容器のカートリッジであって、先端に先端開口孔が形成され、前記本体筒に対して相対回転可能な先筒と、内周にメネジが形成され、前記先筒に相対回動可能に取り付けられるとともに前記本体筒に相対回動不能に取り付けられるメネジ筒と、棒状化粧材を保持する化粧材保持部と、前記化粧材保持部から延設される棒軸部と、前記棒軸部に形成されて前記メネジに螺合するオネジとを有し、前記本体筒と前記先筒との相対回転によって前記棒状化粧材を前記先端開口孔から進退させる芯チャック部材と、を備え、前記先筒は、その内周に形成され、前記棒軸部と係合して前記芯チャック部材を軸方向に案内するとともに前記化粧材保持部が摺動する案内溝と、前記案内溝の間に形成される壁条部と、を有し、前記芯チャック部材は、前記棒軸部の外周に形成され、前記壁条部が係合する溝部と、前記溝部の端部に形成され、前記壁条部の端部と当接して繰出上昇限を規定する当接部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、先筒の内周に形成される壁条部と、芯チャック部材の外周に形成される溝部の端部に形成される当接部とが当接したときに、芯チャック部材の繰出上昇限が規定される。よって、繰出上昇限にて芯チャック部材を更に繰り出そうとしても、棒状化粧材を保持する化粧材保持部に負担がかかることはない。また、芯チャック部材の繰出上昇限を規定する当接部は、芯チャック部材の棒軸部に形成される溝部の端部に形成される。よって、当接部は、棒軸部から外周に向けて突出しない。
【0013】
したがって、棒状化粧材の保持部に過度な負担をかけずに、棒状化粧材繰出容器のカートリッジの外径を小さく抑えることができる。また、芯チャック部材の繰出上昇限を規定するためのストッパー部材を別途設ける必要もない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係る棒状化粧材繰出容器のカートリッジを備える棒状化粧材繰出容器の正面の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る棒状化粧材繰出容器のカートリッジの正面の断面図である。
【図3】本体筒の正面の断面図である。
【図4】(A)は、先筒の正面の断面図であり、(B)は、図4(A)における底面図であり、(C)は、図4(A)におけるA−A断面図である。
【図5】(A)は、メネジ筒の正面図であり、(B)は、図5(A)における断面図である。
【図6】(A)は、芯チャック部材の正面図であり、(B)は、図6(A)におけるB−B断面図であり、(C)は、図6(A)におけるC−C断面図である。
【図7】(A)は、棒状化粧材繰出容器において芯チャック部材が繰出上昇限に位置する状態の正面の断面図であり、(B)は、図7(A)におけるD−D断面図である。
【図8】(A)は、図7(A)の側面の断面図であり、(B)は、図8(A)におけるP部の拡大図である。
【図9】本発明の実施の形態の変形例に係る棒状化粧材繰出容器のカートリッジを備える棒状化粧材繰出容器の正面の断面図である。
【図10】本発明の実施の形態の変形例に係る棒状化粧材繰出容器のカートリッジの正面の断面図である。
【図11】本体筒の正面の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図1から図8を参照して、本発明の実施の形態に係る棒状化粧材繰出容器のカートリッジ(以下、単に「カートリッジ」と称する。)100、及びカートリッジ100が着脱可能に設けられる棒状化粧材繰出容器1について説明する。
【0016】
まず、図1から図3を参照して、棒状化粧材繰出容器1の全体構成について説明する。
【0017】
図1に示すように、棒状化粧材繰出容器1は、本体筒20と、本体筒20に取り付けて用いられるカートリッジ100とを備える。
【0018】
図2に示すように、カートリッジ100は、先端に先端開口孔11が形成され本体筒20に対して相対回転可能な先筒10と、先筒10に相対回動可能に取り付けられるとともに本体筒20に相対回動不能に取り付けられるメネジ筒40と、棒状化粧材2を保持する化粧材保持部31を有し本体筒20と先筒10との相対回転によって棒状化粧材2を先端開口孔11から進退させる芯チャック部材30とを備える。
【0019】
図3に示すように、本体筒20は、上端に先端開口孔21を有する有底円筒状に形成される。本体筒20は、カートリッジ100のメネジ筒40と嵌合する嵌合部としての嵌合凹部22を有する。
【0020】
嵌合凹部22は、先端開口孔21の近傍に環状に凹設される。嵌合凹部22は、後述するメネジ筒40の第二嵌合凸部40b(図5(A)参照)と嵌合し、メネジ筒40を軸方向に拘束する。
【0021】
本体筒20の軸方向略中央の内周には、係合部としてのローレット24が軸方向に形成される。このローレット24には、カートリッジ100が取り付けられた際に、後述するメネジ筒40の縦リブ41(図5(A)参照)が係合する。
【0022】
図1に示すように、カートリッジ100を本体筒20に取り付け、使用者が先筒10と本体筒20とを順方向に相対回転させたときには、メネジ筒40と本体筒20とが同期回動する。これにより、芯チャック部材30の軸方向への移動によって、先筒10の先端開口孔11から棒状化粧材2が繰り出される。一方、使用者が先筒10と本体筒20とを逆方向に相対回転させたときには、芯チャック部材30の軸方向への移動によって、棒状化粧材2が繰り戻される。
【0023】
次に、図4から図6を参照して、カートリッジ100を構成する各部材について詳細に説明する。
【0024】
図4に示すように、先筒10は、先端の先端開口孔11に向かって徐々に外径が小さくなるテーパ状に形成される。先筒10は、使用者が棒状化粧材2を繰り出し又は繰り戻しする際に、指で摘んで使用される部分である。
【0025】
先筒10は、先端開口孔11から軸方向に貫通する貫通孔12と、貫通孔12に沿って内壁面に形成される四本の案内溝13と、隣接する一対の案内溝13の間に形成される壁条部14とを有する。
【0026】
貫通孔12は、先端開口孔11と同径に形成されて、先筒10を軸方向に貫通する。貫通孔12の先端部には、先端開口孔11が形成される。この先端開口孔11は、棒状化粧材2が最小の隙間で摺動可能な寸法に形成される。
【0027】
案内溝13は、先筒10の軸方向に延設される直線状の溝である。案内溝13は、芯チャック部材30の棒軸部34(図6(A)参照)と係合して、芯チャック部材30を軸方向に案内する。
【0028】
案内溝13は、90度間隔で四箇所に設けられる。四本の案内溝13は、図4(C)に示すように、十字状の断面形状となるように形成される。案内溝13の内周面は、先筒10の中心軸を中心とした半径の円弧状に形成される。
【0029】
壁条部14は、隣接する一対の案内溝13の間に、案内溝13に対して内周に突起して形成される。壁条部14は、案内溝13を構成する壁としての条部である。壁条部14は、四本の案内溝13によって、90度間隔で四箇所に形成される。壁条部14の下端部14eは、軸方向と直角に、即ち、芯チャック部材30の移動方向に対して垂直に形成される。
【0030】
先筒10は、先端開口孔11と反対側の端部に形成される腔部19と、腔部19内に環状に形成される嵌合部としての嵌合凹部18とを有する。
【0031】
腔部19は、先筒10の端部が円筒状になるように軸方向に繰り抜かれて形成される。腔部19は、案内溝13及び壁条部14の下端部までの長さに形成される。腔部19には、メネジ筒40が嵌入される。これにより、メネジ筒40の前端面44(図5(A)参照)が、案内溝13及び壁条部14に臨むこととなる。
【0032】
嵌合凹部18は、腔部19の下端面17近傍に環状に凹設される。嵌合凹部18は、メネジ筒40の第一嵌合凸部40a(図5(A)参照)と嵌合して、メネジ筒40を軸方向に拘束する。
【0033】
図5に示すように、メネジ筒40は、先端の開口孔42から軸方向に貫通する貫通孔45を有する略円筒状に形成される。貫通孔45には、芯チャック部材30が挿通する。メネジ筒40は、下端部の外周に形成される複数の縦リブ41と、貫通孔45の内周の一部に形成されるメネジ43と、軸方向に間隔をあけて形成される第一嵌合部としての第一嵌合凸部40aと第二嵌合部としての第二嵌合凸部40bとを備える。
【0034】
メネジ筒40は、一端が先筒10の腔部19に挿入され、他端が本体筒20の内部に挿入される。メネジ筒40は、第一嵌合凸部40aが先筒10の嵌合凹部18と嵌合することで先筒10に対する軸方向の位置が規定され、第二嵌合凸部40bが本体筒20の嵌合凹部22と嵌合することで本体筒20に対する軸方向の位置が規定される。
【0035】
先筒10の嵌合凹部18と第一嵌合凸部40aとの嵌合力は、本体筒20の嵌合凹部22と第二嵌合凸部40bとの嵌合力と比較して大きく設定される。これにより、使用者が先筒10を本体筒20に対して軸方向に引っ張ると、本体筒20の嵌合凹部22と第二嵌合凸部40bとの嵌合が先に外れることとなる。よって、本体筒20からカートリッジ100を取り外して交換することができる。
【0036】
また、先筒10の嵌合凹部18と第一嵌合凸部40aとの嵌合力と、本体筒20の嵌合凹部22と第二嵌合凸部40bとの嵌合力とを共に強くして、本体筒20と先筒10とがメネジ筒に対して取り外し不能なようにしてもよい。これにより、カートリッジ式と同一のカートリッジ100を用いて、使い切りの棒状化粧材繰出容器を形成することができる。
【0037】
縦リブ41は、90度間隔で四箇所に形成される。縦リブ41は、本体筒20のローレット24に係合可能な形状に形成される。縦リブ41がローレット24に係合することによって、メネジ筒40と本体筒20との回転方向の位置が規定される。これにより、メネジ筒40は、本体筒20と一体に回動し、先筒10に対して相対回動可能となる。
【0038】
メネジ43は、メネジ筒40の内周に連続する螺旋状に形成される。メネジ43は、メネジ筒40の内周に螺旋状に突出する略矩形断面の突起43aが形成されることによって形成される。メネジ43の上端部には、開口孔42からメネジ43に向けて内径が小さくなる段部46が形成される。この段部46は、芯チャック部材30の繰出下降限を規定するものである。
【0039】
メネジ筒40は、芯チャック部材30が繰出下降限に位置したときに、芯チャック部材30の全長を覆うことのできる長さに形成される。これにより、芯チャック部材30が繰出下降限に位置しても、メネジ筒40から突出することはない。
【0040】
メネジ筒40は、前端面44と第一嵌合凸部40aとの間に、環状のOリング溝47を有する。Oリング溝47には、Oリング48(図2参照)が挿入される。このOリング48の摩擦力が、メネジ筒40と先筒10との相対回動の際に程良い抵抗となり、使用者による操作感が向上する。
【0041】
図6に示すように、芯チャック部材30は、棒状化粧材2を保持する化粧材保持部31と、化粧材保持部31から延設される棒軸部34と、棒軸部34に形成されてメネジ筒40のメネジ43に螺合するオネジとしてのオネジ突起35とを有する。
【0042】
化粧材保持部31は、棒状化粧材2を挟み込んで保持する複数の爪片31aを有する。化粧材保持部31として、爪片31aに代えて有底円筒状に形成されるカップ状容器を用いてもよい。
【0043】
爪片31aは、90度間隔で四箇所に形成される。爪片31aは、その外周部の一部が先筒10の案内溝13と当接し、案内溝13の内周を摺動する。
【0044】
爪片31aは、芯チャック部材30が繰出上昇限に位置したときに、その先端が先筒10における案内溝13の先端部と当接しないように形成される。よって、繰出上昇限にて芯チャック部材30を更に繰り出そうとしても、爪片31aに過度な負担がかかることはない。
【0045】
また、爪片31aの幅は、案内溝13の幅と比較して小幅に形成される。よって、爪片31aが案内溝13の周方向に係合して先筒10と芯チャック部材30との相対回転を規制することはない。したがって、爪片31aに過度な負荷がかかることはない。
【0046】
棒軸部34は、その外周に形成されて壁条部14が係合する溝部38と、溝部38の端部に形成されて壁条部14の下端部14eと当接して繰出上昇限を規定する当接部37と、溝部38の間に形成されて各々の爪片31aから延設される凸条部33と、化粧材保持部31と反対側の端部に凸条部33から連続して一体に形成される円筒部36とを有する。
【0047】
溝部38は、化粧材保持部31の基端部から棒軸部34の軸方向に形成される有底状の溝である。溝部38は、先筒10の壁条部14に対応する形状に形成される。溝部38は、90度間隔で四箇所に形成される。
【0048】
当接部37は、溝部38の底部に形成される。当接部37は、溝部38が円筒部36の端部まで形成されるため、溝部38に臨む円筒部36の端部である。当接部37は、各々の溝部38に形成される。
【0049】
当接部37は、先筒10における壁条部14の下端部14eと当接することで、芯チャック部材30の繰出上昇限を規定する。当接部37は、一箇所でも当接していれば繰出上昇限を規定することが可能であるが、本実施例では、四箇所で当接して繰出上昇限を規定している。そのため、当接時に作用する力が四箇所に分散され、より安全な設計となっている。
【0050】
なお、当接部37を全ての溝部38に設けるのではなく、一部の溝部38のみに設けてもよい。例えば、対向する一対の溝部38のみに当接部37を設け、残りの一対の溝部38は円筒部36に連続して形成されるようにしてもよい。
【0051】
凸条部33は、爪片31aから延設される第一凸条部33aと、第一凸条部33aから更に延設される第二凸条部33bとを有する。
【0052】
第一凸条部33aは、爪片31aの外周部と略同径に形成される。即ち、第一凸条部33aは、先筒10の案内溝13の内径と略同一の外径に形成される。これにより、芯チャック部材30と先筒10との同軸性が保たれるとともに、芯チャック部材30が先筒10に対してがたつくことが防止される。第一凸条部33aの上端の一部は、芯チャック部材30の繰出上昇限から繰出下降限までの全ストロークにおいて、常に案内溝13に係合する。
【0053】
第一凸条部33aの下端部には、第二凸条部33bに向けて外形が小さくなる凸条下端面33cが形成される。凸条下端面33cは、メネジ筒40の段部46と当接したときに、芯チャック部材30の繰出下降限を規定する。
【0054】
第二凸条部33bは、第一凸条部33aと比較して小径に形成される。第二凸条部33bは、その外周の軸方向に間歇的に突設されて、メネジ筒40のメネジ43と螺合するオネジ突起35を有する。
【0055】
オネジ突起35は、その外径が第一凸条部33aの外径以下となるように、第二凸条部33bの外周に突起して形成される。オネジ突起35は、望ましくは、その外径が第一凸条部33aの外径と略同一となるように形成される。
【0056】
オネジ突起35は、四本の第二凸条部33bに90度間隔で形成される。オネジ突起35は、メネジ筒40のメネジ43と螺合し、芯チャック部材30が繰り出されると、先筒10の案内溝13に進入して案内溝13内を摺動する。
【0057】
円筒部36は、第二凸条部33bと同径に形成される。円筒部36は、その外周面が第二凸条部33bの外周面から連続するように、第二凸条部33bと一体に形成される。
【0058】
このように、棒軸部34は、凸条部33と円筒部36とが連続して一体に形成されてなるものである。よって、当接部37は、一体の円筒状に形成される棒軸部34に、爪片31aの基端部から延設される有底の溝部38が形成されることによって設けられる。
【0059】
以上のように、芯チャック部材30において、第二凸条部33bと円筒部36とは同一の外径に形成され、爪片31aの外周部と第一凸条部33aとは略同一の外径に形成される。第二凸条部33bは第一凸条部33aと比較して小径に形成されるため、芯チャック部材30において、爪片31aの外周部と爪片31aの基端部から延設される第一凸条部33aとが最も大径に形成されることとなる。この爪片31aは、棒状化粧材2に対応する形状に形成されるため、棒状化粧材2に対して極端に大径に形成されることはない。
【0060】
また、芯チャック部材30の繰出上昇限を規定する当接部37は、第二凸条部33bに凹状に形成される。よって、芯チャック部材30に繰出上昇限を規定するための大径部を形成する必要がないため、カートリッジ100及び棒状化粧材繰出容器1の外径は、棒状化粧材2の外径に依存して決まることとなる。したがって、カートリッジ100及び棒状化粧材繰出容器1の外径を小さく抑えることができる。
【0061】
円筒部36は、その外周にオネジ突起35から連続して形成されるオネジ小突起35aを有する。
【0062】
オネジ小突起35aは、オネジ突起35と比較して外径が小さく形成される。そのため、芯チャック部材30が繰出上昇限に位置する状態にて、更に繰り出そうとする力がかかった場合には、メネジ43との間で螺合解除と螺合復帰とを繰り返す。これにより、無理な力がかかることによる部材の破損を防止している。
【0063】
円筒部36の後端は、小径に形成される後端部30dに向けてテーパ状に形成される。これにより、メネジ筒40に組み付ける際の組み立て性を向上している。
【0064】
以下、棒状化粧材繰出容器1の組み立て手順について説明する。
【0065】
最初に、先筒10と芯チャック部材30とメネジ筒40との三部品によって構成されるカートリッジ100を組み立てる。
【0066】
まず、芯チャック部材30の後端部30dをメネジ筒40の開口孔42から挿入する。芯チャック部材30をメネジ筒40に対して回転させながら、メネジ筒40のメネジ43を、オネジ小突起35aと螺合させ、続いてオネジ突起35と螺合させる。
【0067】
メネジ筒40の段部46と芯チャック部材30の凸条下端面33cが当接する位置まで移動させると、芯チャック部材30とメネジ筒40の組み立てが完了する。
【0068】
次に、先筒10を取り付ける。芯チャック部材30が挿入されたメネジ筒40を、先筒10の腔部19から挿入し、案内溝13に芯チャック部材30の爪片31aを係合させながら、先筒10の嵌合凹部18とメネジ筒40の第一嵌合凸部40aとを嵌合させる。これにより、先筒10と芯チャック部材30とメネジ筒40とが組み立てられ、カートリッジ100が完成する。
【0069】
このように組み立てられたカートリッジ100では、図2に示すように、芯チャック部材30が繰出下降限に位置する。このとき、芯チャック部材30の繰出下降限は、芯チャック部材30の凸条下端面33cとメネジ筒40の段部46との当接によって規定されている。
【0070】
次に、カートリッジ100を本体筒20に取り付け、棒状化粧材繰出容器1を組み立てる。
【0071】
カートリッジ100のメネジ筒40を、本体筒20の先端開口孔21から挿入する。メネジ筒40の縦リブ41を本体筒20のローレット24に係合させ、更に押し込んで、メネジ筒40の第二嵌合凸部40bと本体筒20の嵌合凹部22とを嵌合させる。これにより、カートリッジ100と本体筒20とが組み立てられ、棒状化粧材繰出容器1が完成する。
【0072】
以下、主に図1,図7,及び図8を参照して、カートリッジ100及び棒状化粧材繰出容器1の作用について説明する。
【0073】
初期状態では、図1に示すように、芯チャック部材30が繰出下降限に位置し、先筒10内に棒状化粧材2が収容されている。この状態から、使用者が先筒10と本体筒20を繰出方向に相対回転させると、本体筒20のローレット24とメネジ筒40の縦リブ41との係合によって、メネジ筒40と先筒10とが相対回転する。メネジ筒40と先筒10とが相対回転すると、メネジ筒40のメネジ43と、芯チャック部材30のオネジ突起35の螺合によって、芯チャック部材30が繰り出される。
【0074】
このとき、芯チャック部材30の凸条部33は、繰り出しの全ストロークにおいて、先筒10の案内溝13に係合している。同時に、先筒10の壁条部14は、芯チャック部材30の溝部38に係合している。よって、芯チャック部材30は、先筒10に対して相対回転せず、軸方向に移動して上昇する。これにより、棒状化粧材2は、先筒10の先端開口孔11から繰り出されて、使用者が化粧可能な状態となる。
【0075】
このまま先筒10と本体筒20を繰出方向に相対回転させて、図7及び図8に示す繰出上昇限まで芯チャック部材30を移動させると、図8(B)に芯チャック部材30と係合している壁条部14の下端部14eが、溝部38の底部に形成される当接部37と当接することとなる。これにより、芯チャック部材30の繰出上昇限が規定される。
【0076】
ここで、当接部37は、芯チャック部材30における棒軸部34に凹状に形成される溝部38の底部に形成されるものである。よって、当接部37は、棒軸部34から外周に向けて突出しない。したがって、メネジ筒40の貫通孔45を芯チャック部材30の棒軸部34が通過可能な最小の内径とすることで、カートリッジ100及び棒状化粧材繰出容器1の外径を小さく抑えることができる。
【0077】
また、従来、芯チャック部材30の繰出上昇限を規定するために使用されていた別部材のストッパー部材が不要となるため、コストの削減及び組み付けの簡素化が可能である。
【0078】
なお、芯チャック部材30が繰出上昇限に位置したときに、爪片31aは、先筒10における案内溝13の先端部と当接しない。よって、繰出上昇限にて芯チャック部材30を更に繰り出そうとしても、棒状化粧材2を保持する爪片31aに負担がかかることはない。
【0079】
以上の実施の形態によれば、以下に示す効果を奏する。
【0080】
芯チャック部材30の繰出上昇限は、先筒10の内周に形成される壁条部14と、芯チャック部材30の外周に形成される溝部38の端部に形成される当接部37との当接によって規定される。よって、繰出上昇限にて芯チャック部材30を更に繰り出そうとしても、棒状化粧材2を保持する爪片31aに負担がかかることはない。また、芯チャック部材30の繰出上昇限を規定する当接部37は、芯チャック部材30の棒軸部34に形成される溝部38の端部に形成される。よって、当接部37は、棒軸部34から外周に向けて突出しない。
【0081】
したがって、棒状化粧材2を保持する爪片31aに過度な負担をかけずに、カートリッジ100及び棒状化粧材繰出容器1の外径を小さく抑えることができる。また、芯チャック部材30の繰出上昇限を規定するためのストッパー部材を別途設ける必要もない。
【0082】
また、先筒10の嵌合凹部18と第一嵌合凸部40aとの嵌合力と、本体筒20の嵌合凹部22と第二嵌合凸部40bとの嵌合力とを共に強くすれば、本体筒20と先筒10とがメネジ筒に対して取り外し不能とすることができる。よって、カートリッジ式と同一のカートリッジ100を用いて、使い切りの棒状化粧材繰出容器を形成することもできる。
【0083】
次に、図9から図11を参照して、本発明の実施の形態の変形例に係るカートリッジ200、及びカートリッジ200が着脱可能に設けられる棒状化粧材繰出容器101について説明する。なお、以下に示す変形例では、前述した実施の形態と同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
【0084】
図9に示すように、棒状化粧材繰出容器101は、本体筒120と、本体筒120に取り付けて用いられるカートリッジ200とを備える。
【0085】
図10に示すように、カートリッジ200は、先端に先端開口孔11が形成され本体筒120に対して相対回転可能な先筒110と、先筒110に相対回動可能に取り付けられるとともに本体筒120に相対回動不能に取り付けられるメネジ筒140と、棒状化粧材2を保持する化粧材保持部31を有し本体筒120と先筒110との相対回転によって棒状化粧材2を先端開口孔11から進退させる芯チャック部材30とを備える。
【0086】
先筒110は、軸方向にテーパー状に形成される摘部110aと、本体筒120内に挿入される嵌入部110bとを有する円筒状の部材である。
【0087】
摘部110aは、使用者が棒状化粧材2を繰り出し又は繰り戻しする際に、指で摘んで使用する部分である。摘部110aは、先端の先端開口孔11に向かって徐々に外径が小さくなるテーパ状に形成される。
【0088】
嵌入部110bは、先筒110と本体筒120とが組み立てられた際に本体筒120内に嵌入される。嵌入部110bは、その内周に形成されメネジ筒140と係合して軸方向の相対位置を規定する第一嵌合部としての嵌合凹部118と、その外周に形成され本体筒120と係合して軸方向の相対位置を規定する第二嵌合部としての嵌合凸部115とを有する。
【0089】
先筒110は、先端開口孔11から軸方向に貫通する貫通孔12と、貫通孔12に沿って内壁面に形成される四本の案内溝13と、隣接する一対の案内溝13の間に形成される壁条部14とを有する。これらの構成については、上述した実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0090】
メネジ筒140は、先端の開口孔42から軸方向に貫通する貫通孔45を有する略円筒状に形成される。貫通孔45には、芯チャック部材30が挿通する。メネジ筒40は、下端部の外周に形成される複数の縦リブ41と、貫通孔45の内周の一部に形成されるメネジ43と、先筒の嵌合凹部118と嵌合する嵌合部としての嵌合凸部140aを有する。
【0091】
メネジ筒140は、一端が先筒110の腔部19に挿入され、他端が本体筒120の内部に挿入される。メネジ筒140は、嵌合凸部140aが先筒110の嵌合凹部118と嵌合することで先筒110に対する軸方向の位置が規定される。
【0092】
図11に示すように、本体筒120は、上端に先端開口孔21を有する有底円筒状に形成される。本体筒120は、カートリッジ200の先筒110と嵌合する嵌合部としての嵌合凹部122を有する。
【0093】
嵌合凹部122は、先端開口孔21の近傍に環状に凹設される。嵌合凹部122は、先筒110の嵌合凸部115(図10参照)と嵌合し、先筒110を軸方向に拘束する。
【0094】
先筒110の嵌合凸部115と本体筒120の嵌合凹部122との嵌合力は、使用者が先筒110の摘部110aを本体筒120に対して軸方向に引っ張ったときに外れる程度の大きさに設定される。よって、本体筒120からカートリッジ200を取り外して交換することができる。
【0095】
また、先筒110の嵌合凸部115と本体筒120の嵌合凹部122との嵌合力を強くして、本体筒120に対して先筒110が取り外し不能なようにしてもよい。これにより、カートリッジ式と同一のカートリッジ200を用いて、使い切りの棒状化粧材繰出容器を形成することができる。
【0096】
本体筒120の内周には、係合部としてのローレット124が軸方向に形成される。このローレット124には、カートリッジ200が取り付けられた際に、メネジ筒140の縦リブ41(図10参照)が係合する。
【0097】
この変形例によっても同様に、芯チャック部材30の繰出上昇限は、先筒110の内周に形成される壁条部14と、芯チャック部材30の外周に形成される溝部38の端部に形成される当接部37との当接によって規定される。よって、繰出上昇限にて芯チャック部材30を更に繰り出そうとしても、棒状化粧材2を保持する爪片31aに負担がかかることはない。また、芯チャック部材30の繰出上昇限を規定する当接部37は、芯チャック部材30の棒軸部34に形成される溝部38の端部に形成される。よって、当接部37は、棒軸部34から外周に向けて突出しない。
【0098】
したがって、棒状化粧材2を保持する爪片31aに過度な負担をかけずに、カートリッジ200及び棒状化粧材繰出容器101の外径を小さく抑えることができる。また、芯チャック部材130の繰出上昇限を規定するためのストッパー部材を別途設ける必要もない。
【0099】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【0100】
例えば、上述した実施の形態では、90度間隔で四本設けられる爪片31aによって棒状化粧材2を保持しているが、これに限らず、例えば、120度間隔で三本設けられる爪片31aによって棒状化粧材2を保持してもよい。この場合、芯チャック部材30の凸条部33と先筒10の案内溝13とが各々三本ずつ形成されるだけであり、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明の棒状化粧材繰出容器のカートリッジは、棒状化粧材などの化粧材を繰り出して使用するための容器として利用することができる。
【符号の説明】
【0102】
100 カートリッジ
1 棒状化粧材繰出容器
2 棒状化粧材
10 先筒
11 先端開口孔
13 案内溝
14 壁条部
18 嵌合凹部(嵌合部)
20 本体筒
22 嵌合凹部(嵌合部)
30 芯チャック部材
31 化粧材保持部
31a 爪片
33 凸条部
33a 第一凸条部
33b 第二凸条部
34 棒軸部
35 オネジ突起(オネジ)
35a オネジ小突起
36 円筒部
37 当接部
38 溝部
40 メネジ筒
40a 第一嵌合凸部(第一嵌合部)
40b 第二嵌合凸部(第二嵌合部)
43 メネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体筒に取り付けて用いられる棒状化粧材繰出容器のカートリッジであって、
先端に先端開口孔が形成され、前記本体筒に対して相対回転可能な先筒と、
内周にメネジが形成され、前記先筒に相対回動可能に取り付けられるとともに前記本体筒に相対回動不能に取り付けられるメネジ筒と、
棒状化粧材を保持する化粧材保持部と、前記化粧材保持部から延設される棒軸部と、前記棒軸部に形成されて前記メネジに螺合するオネジとを有し、前記本体筒と前記先筒との相対回転によって前記棒状化粧材を前記先端開口孔から進退させる芯チャック部材と、を備え、
前記先筒は、
その内周に形成され、前記棒軸部と係合して前記芯チャック部材を軸方向に案内するとともに前記化粧材保持部が摺動する案内溝と、
前記案内溝の間に形成される壁条部と、を有し、
前記芯チャック部材は、
前記棒軸部の外周に形成され、前記壁条部が係合する溝部と、
前記溝部の端部に形成され、前記壁条部の端部と当接して繰出上昇限を規定する当接部と、を有することを特徴とする棒状化粧材繰出容器のカートリッジ。
【請求項2】
前記メネジ筒は、軸方向に間隔をあけて形成される第一嵌合部と第二嵌合部とを有し、
前記先筒は、前記第一嵌合部と嵌合して前記メネジ筒を軸方向に拘束する嵌合部を有し、
前記本体筒は、前記第二嵌合部と嵌合して前記メネジ筒を軸方向に拘束する嵌合部を有することを特徴とする請求項1に記載の棒状化粧材繰出容器のカートリッジ。
【請求項3】
前記先筒の嵌合部と前記第一嵌合部との嵌合力は、前記本体筒の嵌合部と前記第二嵌合部との嵌合力と比較して大きいことを特徴とする請求項2に記載の棒状化粧材繰出容器のカートリッジ。
【請求項4】
前記第一嵌合部と前記第二嵌合部とは、前記本体筒と前記先筒とを前記メネジ筒に対して取り外し不能に取り付けることを特徴とする請求項2に記載の棒状化粧材繰出容器のカートリッジ。
【請求項5】
前記先筒は、その内周に形成される第一嵌合部と、その外周に形成される第二嵌合部と、を有し、
前記メネジ筒は、前記第一嵌合部と嵌合して前記先筒を軸方向に拘束する嵌合部を有し、
前記本体筒は、前記第二嵌合部と嵌合して前記先筒を軸方向に拘束する嵌合部を有することを特徴とする請求項1に記載の棒状化粧材繰出容器のカートリッジ。
【請求項6】
前記第二嵌合部は、前記本体筒を前記先筒に対して取り外し不能に取り付けることを特長とする請求項5に記載の棒状化粧材繰出容器のカートリッジ。
【請求項7】
前記棒軸部は、前記化粧材保持部と反対側の端部に形成される円筒部を有し、
前記当接部は、前記溝部に臨む前記円筒部の端部であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の棒状化粧材繰出容器のカートリッジ。
【請求項8】
前記棒軸部は、前記溝部の間に形成される凸条部を備え、当該凸条部と前記円筒部とが連続して一体に形成されるものであり、
前記溝部は、前記化粧材保持部の基端部から前記棒軸部に有底状に形成され、
前記当接部は、前記溝部の底部として形成されることを特徴とする請求項7に記載の棒状化粧材繰出容器のカートリッジ。
【請求項9】
前記化粧材保持部は、前記棒状化粧材を挟み込んで保持する複数の爪片を有し、
前記凸条部は、各々の前記爪片から延設されて形成されることを特徴とする請求項8に記載の棒状化粧材繰出容器のカートリッジ。
【請求項10】
前記凸条部は、
前記爪片から延設される第一凸条部と、
前記第一凸条部から更に延設され、前記第一凸条部と比較して小径に形成される第二凸条部と、を有し、
前記オネジは、前記第二凸条部の軸方向に間歇的に突設されるオネジ突起であることを特徴とする請求項8又は9に記載の棒状化粧材繰出容器のカートリッジ。
【請求項11】
前記オネジ突起は、その外径が前記第一凸条部の外径以下となるように形成されることを特徴とする請求項10に記載の棒状化粧材繰出容器のカートリッジ。
【請求項12】
前記円筒部は、前記第二凸条部と同径に形成され、その外周に前記オネジ突起から連続して当該オネジ突起と比較して小径に形成されるオネジ小突起を有することを特徴とする請求項10又は11に記載の棒状化粧材繰出容器のカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−111377(P2013−111377A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262317(P2011−262317)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000252090)鈴野化成株式会社 (32)