棚板とブラケットとの連結構造
【課題】ブラケットと棚板とを、連結部品や工具等を使用することなく、簡単に連結することができるとともに、必要に応じて、簡単に分離することもできようにした棚板とブラケットとの連結構造を提供する。
【解決手段】棚板5における面板6の側端より垂下する側板7と、その内方に対向するようにして配設され、かつ後端に設けた係止部4を、支柱に係止することにより、棚板5を支柱1に支持するようにしたブラケット3との前部と後部との対向面のいずれか一方に突出部8、9を、かつ他方に、突出部8、9が係合するようにした係合孔10、11を設け、棚板5に、ブラケット3の中間部が、側板7の内面に接触するかまたは近接する位置から内方に移動するのを阻止する阻止手段Bである押え片12を設ける。
【解決手段】棚板5における面板6の側端より垂下する側板7と、その内方に対向するようにして配設され、かつ後端に設けた係止部4を、支柱に係止することにより、棚板5を支柱1に支持するようにしたブラケット3との前部と後部との対向面のいずれか一方に突出部8、9を、かつ他方に、突出部8、9が係合するようにした係合孔10、11を設け、棚板5に、ブラケット3の中間部が、側板7の内面に接触するかまたは近接する位置から内方に移動するのを阻止する阻止手段Bである押え片12を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立式の陳列棚等における棚板とブラケットとの連結構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、組立式の陳列棚は、左右方向に離間した1対の支柱の前面に、前方を向く左右1対のブラケットの後端部を係止し、左右のブラケットにより、棚板の両側端部を支持するようになっている。
しかし、このような陳列棚は、ブラケットと棚板とが分離されているため、棚の組立に時間を要するとともに、棚を分解したとき、ブラケットを紛失し易く、また、数種類の棚を同時に分解したとき、種類の異なる棚のブラケットや棚板が混在し、次の組み立て時に、対応するブラケットを探す手間が増え、作業が煩雑となる。
【0003】
このような問題に対処したものとして、棚板の下面にブラケットを、溶接、またはねじ止めにより固着した棚板がある。しかし、このように、予め棚板とブラケットとを一体化した構造のものは、製造工程が複雑化するとともに、運搬や保管に不便である。
そこで、ブラケットと棚板とを、蝶番構造により、互いに連結した折畳可能な棚板も提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−248664号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載されているものは、ブラケットの係合孔と棚板の係合片とを係合させただけの構造であるため、ブラケットと棚板の固定が確実ではなく、組み付けた後に棚板ががたついたり、ブラケットが外れて脱落しやすいという問題がある。
【0005】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、ブラケットと棚板とを、連結部品や工具等を使用することなく、簡単に連結することができるとともに、必要に応じて、簡単に分離することもでき、しかも、それらの前後位置を簡単に変更しうるようにした棚板とブラケットとの連結構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、上記課題は次のようにして解決される。
(1)棚板における面板の側端より垂下する側板と、その内方に対向するようにして配設され、かつ後端に設けた係止部を、支柱に係止することにより、棚板を支柱に支持するようにしたブラケットとの前部と後部との対向面のいずれか一方に突出部を、かつ他方に、前記突出部が係合するようにした係合孔を設け、前記棚板に、前記ブラケットの中間部が、前記側板の内面に接触するかまたは近接する位置から内方に移動するのを阻止する阻止手段を設ける。
【0007】
(2)上記(1)項において、前部または後部の突出部と係合孔とのいずれか一方を、前後方向に離間させて複数個設け、かつ同じく他方を、そのいずれかに選択的に係合させることにより、側板とブラケットとの前後位置を調節可能とする。
【0008】
(3)上記(2)項において、前部または後部の突出部を、前後方向に離間させて複数個設け、かつそのいずれかを係合孔に係合させたときの残りの突出部が嵌合するようにした切欠きを、側板またはブラケットに設ける。
【0009】
(4)上記(2)または(3)項において、前部または後部の係合孔を、側板とブラケットとの前後位置調節可能範囲において、対向する突出部が常時係合しうる前後方向に長い長孔とする。
【0010】
(5)上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、ブラケットの前部または後部を、前部または後部の突出部が係合孔より離脱しうるまで、内方に弾性撓曲可能とする。
(6)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、阻止手段を、側板の上端部の一部を倒立U字状に折り返して形成する。
【0011】
(7)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、阻止手段を、ブラケットの中間部を側板に向かって押圧する板ばねにより形成する。
【0012】
(8)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、阻止手段を、側板とブラケットとのいずれか一方に設けられ、かつ磁性体とした他方のものを磁力により吸着する永久磁石とする。
【0013】
(9)上記(7)または(8)項において、ブラケットを剛体とした上記(1)〜(4)項のいずれかに従属するものとする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の発明によると、阻止手段の阻止力に抗して、ブラケットの前部または後部を内方に移動させて、前部または後部の突出部と係合孔とを係脱させることにより、ブラケットと棚板とを、連結部品や工具等を使用することなく、簡単に連結することができるとともに、必要に応じて、簡単に分離することもできる。
したがって、常時は、ブラケットを棚板に連結しておくことにより、ブラケットの紛失や、種類の異なるものとの混在等を防止することができるとともに、支柱等への組み付け作業が容易となる。
また、連結状態では、ブラケットは、その前部と後部とが、突出部と係合孔とをもって互いに係合し、かつ中間部の内方への移動が、阻止手段により阻止されているので、棚板の側板の内面に沿うように安定して保持され、振動等が加わっても、棚板から脱落することはない。
【0015】
請求項2記載の発明によると、突出部と係合孔とのいずれか一方を、複数とした他方のものに選択的に係合させることにより、側板とブラケットとの前後位置を簡単に変更することができ、棚板を支柱に取り付けた際の奥行きを調整することができる。
【0016】
請求項3記載の発明によると、突出部のいずれかを係合孔に係合させたときの残りの突出部が嵌合する切欠きを、側板またはブラケットに設けてあるので、ブラケットを取り付ける際の干渉を避けることができる。
【0017】
請求項4記載の発明によると、係合孔を、対向する突出部が常時係合しうる長孔としてあるので、組み付け作業が容易になるとともに、多数の係合孔を設ける必要がなく、製造も容易になる。
【0018】
請求項5記載の発明によると、ブラケットを内方に弾性撓曲可能としてあるので、側板への連結操作時に、ブラケットを撓曲させつつ、阻止手段に挿入し、前部または後部の係合孔と突出部とを互いに係合させることができ、工具を使用することなくブラケットを取り付けることができるとともに、取り付けた後は、ブラケットを変形させない限り離脱することがない。
【0019】
請求項6記載の発明によると、阻止手段を、側板の上端部の一部を倒立U字状に折り返した押え片としてあるので、簡単な構成で側板の離脱を阻止することができる。
【0020】
請求項7記載の発明によると、阻止手段を板ばねとしてあるので、ブラケットを側板に向かって押圧し、がたつくことなくブラケットを棚板に取り付けることができる。
【0021】
請求項8記載の発明によると、阻止手段を永久磁石としてあるので、ブラケットを側板に磁力により吸着し、ブラケットをがたつくことなく棚板に取り付けることができる。
【0022】
請求項9記載の発明によると、ブラケットを剛体としてあるので、棚板を安定して、強力に支持することができる。
このように、ブラケットを剛体とすることは、請求項7または8記載の発明のように、阻止手段を板ばねまたは永久磁石とすることにより、初めて可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1〜図6は、本発明の第1の実施形態を示す。
【0024】
図1に示すように、陳列棚(A)は、左右1対の支柱(1)(1)の前面に上下方向に並べて設けた複数の係止孔(2)に、ブラケット(3)の後端に設けた複数の下向き(または上向き)鉤形の係止片からなる係止部(4)を係止し、かつ等高とした左右1対のブラケット(3)(3)をもって、棚板(5)の両側端部を支持するようになっている。
【0025】
図2および図3に示すように、棚板(5)は、前後の端部に垂下片(6a)(6a)を有する面板(6)の左右両側端部下面に、垂直の側板(7)の上端部を内方に直角に折曲して形成した取付片(7a)を、溶接により固着したものよりなっている。
ブラケット(3)、面板(6)、および側板(7)は、いずれも、鋼板により形成され、ブラケット(3)は、左右方向に弾性撓曲することができるようになっている。
【0026】
棚板(5)の両側部には、ブラケット(3)が、次に説明するような連結構造をもって、着脱自在に装着されている。
すなわち、図2〜図6に示すように、各側板(7)の前部と後部との内面には、内方を向く突出部(8)(9)が切り起こして形成され、各側板(7)の内面に対向するように配設した各ブラケット(3)の前部と後部とには、上記突出部(7)(8)に係合するようにした円形の係合孔(10)と、前後方向に長い係合孔(11)とが設けられている。
【0027】
側板(7)における前後の突出部(8)(9)の中間部には、ブラケット(3)の中間部を、側板(7)の内面に接触するか、または近接する位置から内方に移動するのを阻止するための阻止手段(B)が設けられている。この例では、阻止手段(B)は、側板(7)の取付片(7a)の一部を下向きに切り起こすことにより、側板(7)の上端部が倒立U字状に折り返されるようにした、下向きの押え片(12)としてある(図2および図5参照)。
【0028】
ブラケット(3)を面板(6)に取り付けるには、図3に想像線示すように、まず、ブラケット(3)を、側板(7)の押え片(12)と干渉しないように、後下向き傾斜させた状態で、ブラケット(3)の前部の係合孔(10)を、側板(7)の前部の突出部(8)に内方より係合させ、次いで、ブラケット(3)の後部を、係合孔(10)を中心として、上向き回動させ、ブラケット(3)の上端の一部を、側板(7)と押え片(12)の間に挿入させる。
【0029】
ブラケット(3)の上端が後部の突出部(9)に当接した後は、突出部(9)が上向き回動の妨げとならない程度まで、ブラケット(3)の後部を内方に弾性撓曲させつつ、ブラケット(3)の後部を引き続いて上向き回動させ、ブラケット(3)の中間部の上端を、側板(7)と押え片(12)の間に深く挿入させるとともに、ブラケット(3)の後部を、棚板(5)における側板(7)と後部の垂下片(6a)の側端との間の間隙(S)(図6参照)に下方より挿入する。
【0030】
ブラケット(3)の上端が、側板(7)の取付片(7a)の下面に当接したとき、ブラケット(3)の後部の係合孔(11)は、側板(7)の後部の突出部(9)と整合し、その状態で、弾性撓曲させていたブラケット(3)の後部を元の状態に戻すと、係合孔(11)は突出部(9)と係合する。
【0031】
係合孔(11)が突出部(9)と係合した後は、ブラケット(3)は、突出部(8)(9)と係合孔(10)(11)との係合により、前後および上下方向の移動が阻止され、また中間部が、側板(7)と阻止手段(B)である押え片(12)とにより挟まれていることにより、左右方向への移動が阻止され、棚板(5)から脱落することはない。
【0032】
したがって、棚板(5)の両側部に、ブラケット(3)を上記のようにして装着した状態で、運搬したり保管したりすることができるので、ブラケット(3)が紛失したり、他の種類のブラケットと混在して、区別がつかなくなったりするおそれを防止することができるとともに、両側部にブラケット(3)(3)が装着されたままの状態で、左右のブラケット(3)(3)を、左右の支柱(1)(1)の係止孔(2)(2)に係合させることにより、棚板(5)を簡単に支柱(1)(1)に装着することができる。
【0033】
ブラケット(3)を、新しいものと交換したり、または棚板(5)から外したい場合には、上述したのと逆の要領で、すなわち、ブラケット(3)の後部を、後部の係合孔(11)が後部の突出部(9)より離脱しうるまで、内方に弾性撓曲させた後、前部の係合孔(10)を中心として、ブラケット(3)の後部を、棚板(5)に対して、下向きに回動させ、ブラケット(3)の上端が押え片(12)より下方に外れた後、ブラケット(3)全体を、棚板(5)の内方に移動させ、前部の係合孔(10)を、前部の突出部(8)から内方に外せばよい。
【0034】
なお、上記実施形態では、側板(7)に突出部(8)(9)を設け、ブラケット(3)に係合孔(10)(11)を設けているが、その逆、すなわち、側板(7)に係合孔(10)(11)を設け、ブラケット(3)に突出部(8)(9)を設けてもよい(以下の実施形態においても同じ)。
【0035】
図7および図8は、本発明の第2の実施形態を示す。
第2の実施形態では、前部の突出部(8a)(8b)(8c)および後部の係合孔(11a)(11b)(11c)を、前後方向に離間させて複数個(図示では3個)設け、その突出部(8a)(8b)(8c)のいずれかと係合孔(10)を、また係合孔(11a)(11b)(11c)のいずれかと突出部(9)を、選択的に係合させることにより、側板(7)とブラケット(3)との前後位置を調節しうるようにしてある。
【0036】
図8に示す例では、中間の突出部(8b)と係合孔(10)、および中間の係合孔(11b)と突出部(9)とを係合させてある。
ブラケット(3)における係合孔(10)より後方の上部には、係合孔(10)を突出部(8a)(8b)(8c)のいずれかに選択的に係合させたときの残りの突出部が嵌合するようにした切欠き(13)(13)が設けられている。
これにより、ブラケット(3)と突出部(8b)(8c)との干渉を避けることができる。
【0037】
図9は、本発明の第3の実施形態を示す。
第3の実施形態においては、側板(7)およびブラケット(3)の前部の構成は、第2の実施形態と同一とし、かつ後部の係合孔(11)を、側板(7)とブラケット(3)との前後位置調節可能範囲において、対向する突出部(9)が常時係合しうる前後方向に長い長孔(11d)としてある。
なお、側板(7)およびブラケット(3)の後部の構成は、第2の実施形態と同一とし、かつ前部の係合孔(10)を、側板(7)とブラケット(3)との前後位置調節可能範囲において、対向する突出部(8)(第1の実施形態と同一)が常時係合しうる前後方向に長い長孔としてもよい。
【0038】
図10は、本発明の第4の実施形態を示す。
この例では、阻止手段(B)を、側板(7)の取付片(7a)より垂設され、かつブラケット(3)の中間部を側板(7)に向かって押圧する正面視く字状の板ばね(14)としてある。
このように、阻止手段(B)を板ばね(14)とすると、板ばね(14)により、ブラケット(3)を側板(7)に向かって押圧し、ブラケット(3)をがたつくことなく棚板(5)に取り付けることができるとともに、この板ばね(14)を弾性変形させて、ブラケット(3)を着脱することができるので、ブラケット(3)を剛体とすることができる。
【0039】
図11は、本発明の第5の実施形態を示す。
この例では、阻止手段(B)を、ブラケット(3)の外側面に形成した凹部(15)内に設けられ、かつ磁性体とした側板(7)に磁力により吸着するようにした永久磁石(16)としてある。
なお、永久磁石(16)を、側板(7)に取り付けて、ブラケット(3)を吸着するようにしてもよい。
【0040】
このように、阻止手段(B)を永久磁石(16)とすると、ブラケット(3)を側板(7)に磁力により吸着し、ブラケット(3)をがたつくことなく、棚板(7)に取り付けることができる。
【0041】
また、この場合にも、図10に示すものの場合と同様に、連結操作時にブラケット(3)を変形させる必要がないので、ブラケット(3)を弾性変形しない剛体とすることができる。
【0042】
以上のように、本発明の連結構造によると、ブラケット(3)は、その前部と後部とが、突出部(8)(9)と係合孔(10)(11)とをもって互いに係合し、かつ中間部の内方への移動が、阻止手段(B)により阻止されているので、棚板(5)の側板(7)の内面に沿うように安定して保持され、振動等が加わっても、棚板(5)から脱落することはない。
【0043】
また、阻止手段(B)の阻止力に抗して、ブラケット(3)の前部または後部を内方に移動させて、前部または後部の突出部(8)(9)と係合孔(10)(11)とを係脱させることにより、ブラケット(3)と棚板(5)とを、連結部品や工具等を使用することなく、簡単に連結することができるとともに、必要に応じて、簡単に分離することもできる。
したがって、常時は、ブラケット(3)を棚板(5)に連結しておくことにより、ブラケット(3)の紛失や、種類の異なるものとの混在等を防止することができるとともに、支柱(1)等への組み付け作業が容易となる。
【0044】
本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で、幾多の変形が可能である。
例えば、ブラケット(3)の後部の係合孔(11)を後部の突出部(9)に係合させた状態で、前部の突出部(8)が係合孔(10)より離脱しうるまで、ブラケット(3)の前部を内方に弾性撓曲させて、下方に回動させることにより、ブラケット(3)を棚板(5)から外したり、その逆の操作で、ブラケット(3)を棚板(5)に装着させるようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施形態を備える陳列棚の一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図2】要部の分解斜視図である。
【図3】棚板とブラケットとの組付け要領を示す側面図である。
【図4】図3のIV-IV線拡大断面図である。
【図5】図3のV−V線拡大断面図である。
【図6】図3のVI-VI線拡大断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の分解斜視図である。
【図8】同じく、棚板とブラケットとの組付け要領を示す側面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態における棚板とブラケットとの組付け要領を示す側面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態における要部の縦断正面図である。
【図11】本発明の第5の実施形態における要部の縦断正面図である。
【符号の説明】
【0046】
(A)陳列棚
(B)阻止手段
(1)支柱
(2)係止孔
(3)ブラケット
(4)係止部
(5)棚板
(6)面板
(6a)垂下片
(7)側板
(7a)取付片
(8) (8a)(8b)(8c)(9)突出部
(10)(11) (11a)(11b)(11c)(11d)係合孔
(12)押え片(阻止手段)
(13)切欠き
(14)板ばね(阻止手段)
(15)凹部
(16)永久磁石(阻止手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立式の陳列棚等における棚板とブラケットとの連結構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、組立式の陳列棚は、左右方向に離間した1対の支柱の前面に、前方を向く左右1対のブラケットの後端部を係止し、左右のブラケットにより、棚板の両側端部を支持するようになっている。
しかし、このような陳列棚は、ブラケットと棚板とが分離されているため、棚の組立に時間を要するとともに、棚を分解したとき、ブラケットを紛失し易く、また、数種類の棚を同時に分解したとき、種類の異なる棚のブラケットや棚板が混在し、次の組み立て時に、対応するブラケットを探す手間が増え、作業が煩雑となる。
【0003】
このような問題に対処したものとして、棚板の下面にブラケットを、溶接、またはねじ止めにより固着した棚板がある。しかし、このように、予め棚板とブラケットとを一体化した構造のものは、製造工程が複雑化するとともに、運搬や保管に不便である。
そこで、ブラケットと棚板とを、蝶番構造により、互いに連結した折畳可能な棚板も提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−248664号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載されているものは、ブラケットの係合孔と棚板の係合片とを係合させただけの構造であるため、ブラケットと棚板の固定が確実ではなく、組み付けた後に棚板ががたついたり、ブラケットが外れて脱落しやすいという問題がある。
【0005】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、ブラケットと棚板とを、連結部品や工具等を使用することなく、簡単に連結することができるとともに、必要に応じて、簡単に分離することもでき、しかも、それらの前後位置を簡単に変更しうるようにした棚板とブラケットとの連結構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、上記課題は次のようにして解決される。
(1)棚板における面板の側端より垂下する側板と、その内方に対向するようにして配設され、かつ後端に設けた係止部を、支柱に係止することにより、棚板を支柱に支持するようにしたブラケットとの前部と後部との対向面のいずれか一方に突出部を、かつ他方に、前記突出部が係合するようにした係合孔を設け、前記棚板に、前記ブラケットの中間部が、前記側板の内面に接触するかまたは近接する位置から内方に移動するのを阻止する阻止手段を設ける。
【0007】
(2)上記(1)項において、前部または後部の突出部と係合孔とのいずれか一方を、前後方向に離間させて複数個設け、かつ同じく他方を、そのいずれかに選択的に係合させることにより、側板とブラケットとの前後位置を調節可能とする。
【0008】
(3)上記(2)項において、前部または後部の突出部を、前後方向に離間させて複数個設け、かつそのいずれかを係合孔に係合させたときの残りの突出部が嵌合するようにした切欠きを、側板またはブラケットに設ける。
【0009】
(4)上記(2)または(3)項において、前部または後部の係合孔を、側板とブラケットとの前後位置調節可能範囲において、対向する突出部が常時係合しうる前後方向に長い長孔とする。
【0010】
(5)上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、ブラケットの前部または後部を、前部または後部の突出部が係合孔より離脱しうるまで、内方に弾性撓曲可能とする。
(6)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、阻止手段を、側板の上端部の一部を倒立U字状に折り返して形成する。
【0011】
(7)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、阻止手段を、ブラケットの中間部を側板に向かって押圧する板ばねにより形成する。
【0012】
(8)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、阻止手段を、側板とブラケットとのいずれか一方に設けられ、かつ磁性体とした他方のものを磁力により吸着する永久磁石とする。
【0013】
(9)上記(7)または(8)項において、ブラケットを剛体とした上記(1)〜(4)項のいずれかに従属するものとする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の発明によると、阻止手段の阻止力に抗して、ブラケットの前部または後部を内方に移動させて、前部または後部の突出部と係合孔とを係脱させることにより、ブラケットと棚板とを、連結部品や工具等を使用することなく、簡単に連結することができるとともに、必要に応じて、簡単に分離することもできる。
したがって、常時は、ブラケットを棚板に連結しておくことにより、ブラケットの紛失や、種類の異なるものとの混在等を防止することができるとともに、支柱等への組み付け作業が容易となる。
また、連結状態では、ブラケットは、その前部と後部とが、突出部と係合孔とをもって互いに係合し、かつ中間部の内方への移動が、阻止手段により阻止されているので、棚板の側板の内面に沿うように安定して保持され、振動等が加わっても、棚板から脱落することはない。
【0015】
請求項2記載の発明によると、突出部と係合孔とのいずれか一方を、複数とした他方のものに選択的に係合させることにより、側板とブラケットとの前後位置を簡単に変更することができ、棚板を支柱に取り付けた際の奥行きを調整することができる。
【0016】
請求項3記載の発明によると、突出部のいずれかを係合孔に係合させたときの残りの突出部が嵌合する切欠きを、側板またはブラケットに設けてあるので、ブラケットを取り付ける際の干渉を避けることができる。
【0017】
請求項4記載の発明によると、係合孔を、対向する突出部が常時係合しうる長孔としてあるので、組み付け作業が容易になるとともに、多数の係合孔を設ける必要がなく、製造も容易になる。
【0018】
請求項5記載の発明によると、ブラケットを内方に弾性撓曲可能としてあるので、側板への連結操作時に、ブラケットを撓曲させつつ、阻止手段に挿入し、前部または後部の係合孔と突出部とを互いに係合させることができ、工具を使用することなくブラケットを取り付けることができるとともに、取り付けた後は、ブラケットを変形させない限り離脱することがない。
【0019】
請求項6記載の発明によると、阻止手段を、側板の上端部の一部を倒立U字状に折り返した押え片としてあるので、簡単な構成で側板の離脱を阻止することができる。
【0020】
請求項7記載の発明によると、阻止手段を板ばねとしてあるので、ブラケットを側板に向かって押圧し、がたつくことなくブラケットを棚板に取り付けることができる。
【0021】
請求項8記載の発明によると、阻止手段を永久磁石としてあるので、ブラケットを側板に磁力により吸着し、ブラケットをがたつくことなく棚板に取り付けることができる。
【0022】
請求項9記載の発明によると、ブラケットを剛体としてあるので、棚板を安定して、強力に支持することができる。
このように、ブラケットを剛体とすることは、請求項7または8記載の発明のように、阻止手段を板ばねまたは永久磁石とすることにより、初めて可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1〜図6は、本発明の第1の実施形態を示す。
【0024】
図1に示すように、陳列棚(A)は、左右1対の支柱(1)(1)の前面に上下方向に並べて設けた複数の係止孔(2)に、ブラケット(3)の後端に設けた複数の下向き(または上向き)鉤形の係止片からなる係止部(4)を係止し、かつ等高とした左右1対のブラケット(3)(3)をもって、棚板(5)の両側端部を支持するようになっている。
【0025】
図2および図3に示すように、棚板(5)は、前後の端部に垂下片(6a)(6a)を有する面板(6)の左右両側端部下面に、垂直の側板(7)の上端部を内方に直角に折曲して形成した取付片(7a)を、溶接により固着したものよりなっている。
ブラケット(3)、面板(6)、および側板(7)は、いずれも、鋼板により形成され、ブラケット(3)は、左右方向に弾性撓曲することができるようになっている。
【0026】
棚板(5)の両側部には、ブラケット(3)が、次に説明するような連結構造をもって、着脱自在に装着されている。
すなわち、図2〜図6に示すように、各側板(7)の前部と後部との内面には、内方を向く突出部(8)(9)が切り起こして形成され、各側板(7)の内面に対向するように配設した各ブラケット(3)の前部と後部とには、上記突出部(7)(8)に係合するようにした円形の係合孔(10)と、前後方向に長い係合孔(11)とが設けられている。
【0027】
側板(7)における前後の突出部(8)(9)の中間部には、ブラケット(3)の中間部を、側板(7)の内面に接触するか、または近接する位置から内方に移動するのを阻止するための阻止手段(B)が設けられている。この例では、阻止手段(B)は、側板(7)の取付片(7a)の一部を下向きに切り起こすことにより、側板(7)の上端部が倒立U字状に折り返されるようにした、下向きの押え片(12)としてある(図2および図5参照)。
【0028】
ブラケット(3)を面板(6)に取り付けるには、図3に想像線示すように、まず、ブラケット(3)を、側板(7)の押え片(12)と干渉しないように、後下向き傾斜させた状態で、ブラケット(3)の前部の係合孔(10)を、側板(7)の前部の突出部(8)に内方より係合させ、次いで、ブラケット(3)の後部を、係合孔(10)を中心として、上向き回動させ、ブラケット(3)の上端の一部を、側板(7)と押え片(12)の間に挿入させる。
【0029】
ブラケット(3)の上端が後部の突出部(9)に当接した後は、突出部(9)が上向き回動の妨げとならない程度まで、ブラケット(3)の後部を内方に弾性撓曲させつつ、ブラケット(3)の後部を引き続いて上向き回動させ、ブラケット(3)の中間部の上端を、側板(7)と押え片(12)の間に深く挿入させるとともに、ブラケット(3)の後部を、棚板(5)における側板(7)と後部の垂下片(6a)の側端との間の間隙(S)(図6参照)に下方より挿入する。
【0030】
ブラケット(3)の上端が、側板(7)の取付片(7a)の下面に当接したとき、ブラケット(3)の後部の係合孔(11)は、側板(7)の後部の突出部(9)と整合し、その状態で、弾性撓曲させていたブラケット(3)の後部を元の状態に戻すと、係合孔(11)は突出部(9)と係合する。
【0031】
係合孔(11)が突出部(9)と係合した後は、ブラケット(3)は、突出部(8)(9)と係合孔(10)(11)との係合により、前後および上下方向の移動が阻止され、また中間部が、側板(7)と阻止手段(B)である押え片(12)とにより挟まれていることにより、左右方向への移動が阻止され、棚板(5)から脱落することはない。
【0032】
したがって、棚板(5)の両側部に、ブラケット(3)を上記のようにして装着した状態で、運搬したり保管したりすることができるので、ブラケット(3)が紛失したり、他の種類のブラケットと混在して、区別がつかなくなったりするおそれを防止することができるとともに、両側部にブラケット(3)(3)が装着されたままの状態で、左右のブラケット(3)(3)を、左右の支柱(1)(1)の係止孔(2)(2)に係合させることにより、棚板(5)を簡単に支柱(1)(1)に装着することができる。
【0033】
ブラケット(3)を、新しいものと交換したり、または棚板(5)から外したい場合には、上述したのと逆の要領で、すなわち、ブラケット(3)の後部を、後部の係合孔(11)が後部の突出部(9)より離脱しうるまで、内方に弾性撓曲させた後、前部の係合孔(10)を中心として、ブラケット(3)の後部を、棚板(5)に対して、下向きに回動させ、ブラケット(3)の上端が押え片(12)より下方に外れた後、ブラケット(3)全体を、棚板(5)の内方に移動させ、前部の係合孔(10)を、前部の突出部(8)から内方に外せばよい。
【0034】
なお、上記実施形態では、側板(7)に突出部(8)(9)を設け、ブラケット(3)に係合孔(10)(11)を設けているが、その逆、すなわち、側板(7)に係合孔(10)(11)を設け、ブラケット(3)に突出部(8)(9)を設けてもよい(以下の実施形態においても同じ)。
【0035】
図7および図8は、本発明の第2の実施形態を示す。
第2の実施形態では、前部の突出部(8a)(8b)(8c)および後部の係合孔(11a)(11b)(11c)を、前後方向に離間させて複数個(図示では3個)設け、その突出部(8a)(8b)(8c)のいずれかと係合孔(10)を、また係合孔(11a)(11b)(11c)のいずれかと突出部(9)を、選択的に係合させることにより、側板(7)とブラケット(3)との前後位置を調節しうるようにしてある。
【0036】
図8に示す例では、中間の突出部(8b)と係合孔(10)、および中間の係合孔(11b)と突出部(9)とを係合させてある。
ブラケット(3)における係合孔(10)より後方の上部には、係合孔(10)を突出部(8a)(8b)(8c)のいずれかに選択的に係合させたときの残りの突出部が嵌合するようにした切欠き(13)(13)が設けられている。
これにより、ブラケット(3)と突出部(8b)(8c)との干渉を避けることができる。
【0037】
図9は、本発明の第3の実施形態を示す。
第3の実施形態においては、側板(7)およびブラケット(3)の前部の構成は、第2の実施形態と同一とし、かつ後部の係合孔(11)を、側板(7)とブラケット(3)との前後位置調節可能範囲において、対向する突出部(9)が常時係合しうる前後方向に長い長孔(11d)としてある。
なお、側板(7)およびブラケット(3)の後部の構成は、第2の実施形態と同一とし、かつ前部の係合孔(10)を、側板(7)とブラケット(3)との前後位置調節可能範囲において、対向する突出部(8)(第1の実施形態と同一)が常時係合しうる前後方向に長い長孔としてもよい。
【0038】
図10は、本発明の第4の実施形態を示す。
この例では、阻止手段(B)を、側板(7)の取付片(7a)より垂設され、かつブラケット(3)の中間部を側板(7)に向かって押圧する正面視く字状の板ばね(14)としてある。
このように、阻止手段(B)を板ばね(14)とすると、板ばね(14)により、ブラケット(3)を側板(7)に向かって押圧し、ブラケット(3)をがたつくことなく棚板(5)に取り付けることができるとともに、この板ばね(14)を弾性変形させて、ブラケット(3)を着脱することができるので、ブラケット(3)を剛体とすることができる。
【0039】
図11は、本発明の第5の実施形態を示す。
この例では、阻止手段(B)を、ブラケット(3)の外側面に形成した凹部(15)内に設けられ、かつ磁性体とした側板(7)に磁力により吸着するようにした永久磁石(16)としてある。
なお、永久磁石(16)を、側板(7)に取り付けて、ブラケット(3)を吸着するようにしてもよい。
【0040】
このように、阻止手段(B)を永久磁石(16)とすると、ブラケット(3)を側板(7)に磁力により吸着し、ブラケット(3)をがたつくことなく、棚板(7)に取り付けることができる。
【0041】
また、この場合にも、図10に示すものの場合と同様に、連結操作時にブラケット(3)を変形させる必要がないので、ブラケット(3)を弾性変形しない剛体とすることができる。
【0042】
以上のように、本発明の連結構造によると、ブラケット(3)は、その前部と後部とが、突出部(8)(9)と係合孔(10)(11)とをもって互いに係合し、かつ中間部の内方への移動が、阻止手段(B)により阻止されているので、棚板(5)の側板(7)の内面に沿うように安定して保持され、振動等が加わっても、棚板(5)から脱落することはない。
【0043】
また、阻止手段(B)の阻止力に抗して、ブラケット(3)の前部または後部を内方に移動させて、前部または後部の突出部(8)(9)と係合孔(10)(11)とを係脱させることにより、ブラケット(3)と棚板(5)とを、連結部品や工具等を使用することなく、簡単に連結することができるとともに、必要に応じて、簡単に分離することもできる。
したがって、常時は、ブラケット(3)を棚板(5)に連結しておくことにより、ブラケット(3)の紛失や、種類の異なるものとの混在等を防止することができるとともに、支柱(1)等への組み付け作業が容易となる。
【0044】
本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で、幾多の変形が可能である。
例えば、ブラケット(3)の後部の係合孔(11)を後部の突出部(9)に係合させた状態で、前部の突出部(8)が係合孔(10)より離脱しうるまで、ブラケット(3)の前部を内方に弾性撓曲させて、下方に回動させることにより、ブラケット(3)を棚板(5)から外したり、その逆の操作で、ブラケット(3)を棚板(5)に装着させるようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施形態を備える陳列棚の一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図2】要部の分解斜視図である。
【図3】棚板とブラケットとの組付け要領を示す側面図である。
【図4】図3のIV-IV線拡大断面図である。
【図5】図3のV−V線拡大断面図である。
【図6】図3のVI-VI線拡大断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の分解斜視図である。
【図8】同じく、棚板とブラケットとの組付け要領を示す側面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態における棚板とブラケットとの組付け要領を示す側面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態における要部の縦断正面図である。
【図11】本発明の第5の実施形態における要部の縦断正面図である。
【符号の説明】
【0046】
(A)陳列棚
(B)阻止手段
(1)支柱
(2)係止孔
(3)ブラケット
(4)係止部
(5)棚板
(6)面板
(6a)垂下片
(7)側板
(7a)取付片
(8) (8a)(8b)(8c)(9)突出部
(10)(11) (11a)(11b)(11c)(11d)係合孔
(12)押え片(阻止手段)
(13)切欠き
(14)板ばね(阻止手段)
(15)凹部
(16)永久磁石(阻止手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚板における面板の側端より垂下する側板と、その内方に対向するようにして配設され、かつ後端に設けた係止部を、支柱に係止することにより、棚板を支柱に支持するようにしたブラケットとの前部と後部との対向面のいずれか一方に突出部を、かつ他方に、前記突出部が係合するようにした係合孔を設け、前記棚板に、前記ブラケットの中間部が、前記側板の内面に接触するか、または近接する位置から内方に移動するのを阻止する阻止手段を設けたことを特徴とする棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項2】
前部または後部の突出部と係合孔とのいずれか一方を、前後方向に離間させて複数個設け、かつ同じく他方を、そのいずれかに選択的に係合させることにより、側板とブラケットとの前後位置を調節可能とした請求項1記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項3】
前部または後部の突出部を、前後方向に離間させて複数個設け、かつそのいずれかを係合孔に係合させたときの残りの突出部が嵌合するようにした切欠きを、側板またはブラケットに設けた請求項2記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項4】
前部または後部の係合孔を、側板とブラケットとの前後位置調節可能範囲において、対向する突出部が常時係合しうる前後方向に長い長孔とした請求項2または3記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項5】
ブラケットの前部または後部を、前部または後部の突出部が係合孔より離脱しうるまで、内方に弾性撓曲可能とした請求項1〜4のいずれかに記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項6】
阻止手段を、側板の上端部の一部を倒立U字状に折り返して形成した請求項1〜5のいずれかに記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項7】
阻止手段を、ブラケットの中間部を側板に向かって押圧する板ばねにより形成した請求項1〜5のいずれかに記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項8】
阻止手段を、側板とブラケットとのいずれか一方に設けられ、かつ磁性体とした他方のものを磁力により吸着する永久磁石とした請求項1〜5のいずれかに記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項9】
ブラケットを剛体とした請求項1〜4のいずれかに従属する請求項7または8記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項1】
棚板における面板の側端より垂下する側板と、その内方に対向するようにして配設され、かつ後端に設けた係止部を、支柱に係止することにより、棚板を支柱に支持するようにしたブラケットとの前部と後部との対向面のいずれか一方に突出部を、かつ他方に、前記突出部が係合するようにした係合孔を設け、前記棚板に、前記ブラケットの中間部が、前記側板の内面に接触するか、または近接する位置から内方に移動するのを阻止する阻止手段を設けたことを特徴とする棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項2】
前部または後部の突出部と係合孔とのいずれか一方を、前後方向に離間させて複数個設け、かつ同じく他方を、そのいずれかに選択的に係合させることにより、側板とブラケットとの前後位置を調節可能とした請求項1記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項3】
前部または後部の突出部を、前後方向に離間させて複数個設け、かつそのいずれかを係合孔に係合させたときの残りの突出部が嵌合するようにした切欠きを、側板またはブラケットに設けた請求項2記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項4】
前部または後部の係合孔を、側板とブラケットとの前後位置調節可能範囲において、対向する突出部が常時係合しうる前後方向に長い長孔とした請求項2または3記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項5】
ブラケットの前部または後部を、前部または後部の突出部が係合孔より離脱しうるまで、内方に弾性撓曲可能とした請求項1〜4のいずれかに記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項6】
阻止手段を、側板の上端部の一部を倒立U字状に折り返して形成した請求項1〜5のいずれかに記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項7】
阻止手段を、ブラケットの中間部を側板に向かって押圧する板ばねにより形成した請求項1〜5のいずれかに記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項8】
阻止手段を、側板とブラケットとのいずれか一方に設けられ、かつ磁性体とした他方のものを磁力により吸着する永久磁石とした請求項1〜5のいずれかに記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【請求項9】
ブラケットを剛体とした請求項1〜4のいずれかに従属する請求項7または8記載の棚板とブラケットとの連結構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−151695(P2007−151695A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−348569(P2005−348569)
【出願日】平成17年12月2日(2005.12.2)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月2日(2005.12.2)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
[ Back to top ]