棚板
【課題】通常の棚板を、外観的に化粧鋼板と同様のものに容易に変更しうるようにする。
【解決手段】長方形をなし、かつ下面に補強部材が溶接された基板12の少なくとも両側端縁と後端縁とに、側片15と後片14とを下向きに折曲形成してなる鋼板製の棚板本体10に、上部カバー17の両側端縁と後端縁とに側部カバー18と後部カバー19が下向き折曲された化粧鋼板製の棚板カバー11を、棚板本体10における基板12と両側片15と後片14の表面を、棚板カバー11の上部カバー17と側部カバー18と後部カバー19により覆うようにして嵌合し、棚板本体10の後片14と、棚板カバー11の後部カバー19とを、止着手段20により固定する。
【解決手段】長方形をなし、かつ下面に補強部材が溶接された基板12の少なくとも両側端縁と後端縁とに、側片15と後片14とを下向きに折曲形成してなる鋼板製の棚板本体10に、上部カバー17の両側端縁と後端縁とに側部カバー18と後部カバー19が下向き折曲された化粧鋼板製の棚板カバー11を、棚板本体10における基板12と両側片15と後片14の表面を、棚板カバー11の上部カバー17と側部カバー18と後部カバー19により覆うようにして嵌合し、棚板本体10の後片14と、棚板カバー11の後部カバー19とを、止着手段20により固定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば商品陳列棚等に用いられる棚板に関する。
【背景技術】
【0002】
商品陳列棚に用いられる通常の棚板は、鋼板を所定の大きさの長方形に切断し、周縁部を下向に折曲したのち、下面に補強部材を溶接し、最後に塗装を施して製作されるのが一般的である(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−14948号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、各種の内装材や建材を、意匠性やインテリア性に配慮して、表面に予め木目等の模様が印刷または塗装により形成されている化粧鋼板(プレコート鋼板)を用いて製作する傾向にある。
しかし、上記特許文献に記載されているような棚板を、化粧鋼板により製作し、意匠性や商品のディスプレイ効果等を高めようとすると、補強部材の溶接工程において、表面の印刷面や塗装面が溶接熱により剥離するため、それができないという問題がある。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、通常の鋼板製の棚板を、外観的に化粧鋼板と同様のものに容易に変更しうるようにし、意匠性や商品のディスプレイ効果等を高めうるようにした棚板を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)長方形をなし、かつ下面に補強部材が溶接された基板の少なくとも両側端縁と後端縁とに、それぞれ側片と後片とを下向きに形成してなる鋼板製の棚板本体と、前記基板とほぼ同形の上部カバーの両側端縁と後端縁とに、それぞれ、側部カバーと後部カバーが下向き折曲された化粧鋼板製の棚板カバーとからなり、前記棚板本体における基板と両側片と後片の表面を、前記棚板カバーの上部カバーと側部カバーと後部カバーにより覆うようにして、棚板本体に棚板カバーを嵌合し、かつそれらの後片と後部カバーとを、止着手段により固定する。
【0006】
(2)上記(1)項において、棚板本体の後片と、棚板カバーの後部カバーとに、取付孔を、互いに前後に整合するように穿設し、両取付孔に挿入した止着手段により、棚板カバーを棚板本体に固定する。
【0007】
(3)上記(2)項において、止着手段を、取付孔に後方より圧嵌したリベット状の止め具とする。
【0008】
(4)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、棚板カバーにおける両側部カバーの下端に、棚板本体の両側片の下端に後方より嵌合される正面視内向きL字状断面をなす内向カバー片を連設する。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によれば、鋼板製の棚板本体に、化粧鋼板よりなる棚板カバーを嵌合し、止着手段により固定するだけで、従来、化粧鋼板での製作が困難であった、下面に補強部材が溶接される一般的な棚板を、外観的に化粧鋼板により形成したと同様のものに容易に変更することができ、棚板の意匠性や、それに載置される商品のディスプレイ効果等を高めることができる。
しかも、下面に補強部材が予め溶接された棚板本体に、棚板カバーを嵌合して固定するのみであるため、その表面に印刷または塗装された模様等が、溶接熱により剥離する恐れはない。
【0010】
また、棚板は、棚板本体と棚板カバーとの二重構造となり、強度が大となるため、棚板の耐荷重量が増大する。
さらに、棚板本体と棚板カバーとは、互いに後端同士で固定されているので、止着手段が前方より目立たず、棚板の体裁が向上する。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、棚板本体の後片と棚板カバーの後部カバーとに設けた取付孔に、止着手段を挿入するだけの簡単な作業で、棚板カバーを棚板本体に容易に固定することができる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、止め具を後方より取付孔に圧嵌するだけで、棚板カバーを容易に棚板本体に固定しうるとともに、止め具を抜き外すことにより、棚板カバーを簡単に取り外すことができる。
【0013】
請求項4記載の発明によれば、棚板カバーの両側部カバーの下端に連設された内向きL字状の内向カバー片が、棚板本体の両側片の下端に嵌合されているので、棚板カバーが浮き上がる恐れはなく、安定して棚板本体に取り付けられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した商品陳列棚の斜視図で、この商品陳列棚は、下端に前方を向く水平脚杆(1)が固着された左右1対の支柱(2)(2)と、両支柱(2)における上端部同士と下端部同士を連結している上部連結杆(3)及び下部連結杆(4)と、左右の支柱(2)と上下の連結杆(3)(4)間の枠状空間に嵌め込まれた背板(5)とを備えている。
【0015】
左右の支柱(2)の前面に列設された係合孔(6)には、左右1対のブラケット(7)(7)を介して、複数の棚板(8)が取付けられている。左右の水平脚杆(1)(1)の上面にも、ベース棚板(9)が取付けられている。
【0016】
図2〜図4に示すように、棚板(8)とベース棚板(9)(ベース棚板については、大きさが異なるのみで同一構造であるため、図示を省略する)は、鋼板よりなる一般的な棚板本体(10)と、表面に木目等の模様が予め印刷又は塗装により形成された化粧鋼板よりなる棚板カバー(11)とからなっている。
棚板本体(10)は、左右方向に長い長方形をなす基板(12)の前後の端縁と左右の側端縁とに、それぞれ、下向きの前片(13)と後片(14)、及び側片(15)(15)を一体的に連設したものよりなり、全体に塗装が施されている。
【0017】
上記前片(13)の下端には、さらに、内端が上向きに折曲された内向片(13a)が、一体的に連設されている。また、両側片(15)の下端にも、短寸の内向片(15a)が連設されている。
基板(12)の下面中央には、左右方向を向く側面視逆ハット型断面をなす鋼製の補強部材(16)が、溶接により固着されている。
【0018】
棚板カバー(11)は、棚板本体(10)の基板(12)の大きさとほぼ等しい大きさの上部カバー(17)と、その両側端縁に下向きに連設された、上下寸法が棚板本体(10)の側片(15)のそれとほぼ等しい側部カバー(18)(18)と、同じく上部カバー(17)の後端縁に下向きに連設された、上下寸法が棚板本体(10)の後片(14)のそれとほぼ等しい後部カバー(19)とを有し、前面は開放されている。なお、前面を開放しているのは、棚板カバー(11)を棚板本体(10)に後方より嵌合しうるようにするためと、棚板本体(10)の前片(13)に取り付けられるプライスレール(図示略)に、棚板カバー(11)の前端が干渉するのを防止するためである。
【0019】
両側部カバー(18)の下端には、図4に示すように、棚板本体(10)における側片(15)の内向片(15a)に後方より嵌合されてその下面を覆いうる、正面視内向きL字状の内向カバー片(18a)が連設されている。
後部カバー(19)の下端にも、棚板本体(10)の後片(14)の下端を覆いうる、側面視内向きL字状の内向カバー片(19a)が連設されている(図3参照)。
【0020】
棚板本体(10)の後片(14)と、棚板カバー(11)の後部カバー(19)とには、それらを固定するための合成樹脂製のプッシュリベット等よりなる止め具(20)嵌入用の取付孔(21)(21)が、互いに前後に整合するようにして複数穿設されている。
【0021】
棚板本体(10)の後方より、棚板カバー(11)を、その後部カバー(19)が棚板本体(10)の後片(14)に当接するまで嵌合したのち、後部カバー(19)と後片(14)に穿設された取付孔(21)に、後方より止め具(20)を圧嵌して、棚板カバー(11)を固定することにより、棚板本体(10)における前片(13)を除いた全表面が棚板カバー(11)により覆われた棚板(8)が形成される。
【0022】
以上説明したように、上記実施形態の棚板(8)(9)においては、棚板本体(10)に、化粧鋼板よりなる棚板カバー(11)を嵌着するだけで、従来、化粧鋼板での製作が困難であった、下面に補強部材が溶接される一般的な棚板を、外観的に化粧鋼板により形成したと同様のものに容易に変更することができ、棚板(8)(9)の意匠性や、それに載置した商品のディスプレイ効果等を高めることができる。
【0023】
また、棚板カバー(11)は、その両側部カバー(18)の内向カバー片(18a)が、棚板本体(10)における両側片(15)の内向片(15a)に嵌合されるようにして、棚板本体(10)の後方より嵌合されているので、棚板カバー(11)の固定部が後端のみであっても、その前部側が跳ね上がるなどする恐れはなく、安定して装着される。
【0024】
さらに、棚板(8)(9)は、棚板本体(10)と棚板カバー(11)との二重構造となり、強度が大となるため、棚板の耐荷重量が増大する。
なお、上記実施形態では、棚板カバー(11)を棚板本体(10)に固定する止着手段に、プッシュリベット等よりなる止め具(20)を用いているが、タッピングスクリュウ等の止めねじや、ボルトとナットにより固定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明を適用した商品陳列棚の斜視図である。
【図2】同じく、棚板の分解斜視図である。
【図3】図1のIII-III線拡大縦断側面図である。
【図4】図3のIV-IV線縦断正面図である。
【符号の説明】
【0026】
(1)水平脚杆
(2)支柱
(3)上部連結杆
(4)下部連結杆
(5)背板
(6)係合孔
(7)ブラケット
(8)棚板
(9)ベース棚板
(10)棚板本体
(11)棚板カバー
(12)基板
(13)前片
(13a)内向片
(14)後片
(15)側片
(15a)内向片
(16)補強部材
(17)上部カバー
(18)側部カバー
(18a)内向カバー片
(19)後部カバー
(19a)内向カバー片
(20)止め具
(21)取付孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば商品陳列棚等に用いられる棚板に関する。
【背景技術】
【0002】
商品陳列棚に用いられる通常の棚板は、鋼板を所定の大きさの長方形に切断し、周縁部を下向に折曲したのち、下面に補強部材を溶接し、最後に塗装を施して製作されるのが一般的である(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−14948号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、各種の内装材や建材を、意匠性やインテリア性に配慮して、表面に予め木目等の模様が印刷または塗装により形成されている化粧鋼板(プレコート鋼板)を用いて製作する傾向にある。
しかし、上記特許文献に記載されているような棚板を、化粧鋼板により製作し、意匠性や商品のディスプレイ効果等を高めようとすると、補強部材の溶接工程において、表面の印刷面や塗装面が溶接熱により剥離するため、それができないという問題がある。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、通常の鋼板製の棚板を、外観的に化粧鋼板と同様のものに容易に変更しうるようにし、意匠性や商品のディスプレイ効果等を高めうるようにした棚板を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)長方形をなし、かつ下面に補強部材が溶接された基板の少なくとも両側端縁と後端縁とに、それぞれ側片と後片とを下向きに形成してなる鋼板製の棚板本体と、前記基板とほぼ同形の上部カバーの両側端縁と後端縁とに、それぞれ、側部カバーと後部カバーが下向き折曲された化粧鋼板製の棚板カバーとからなり、前記棚板本体における基板と両側片と後片の表面を、前記棚板カバーの上部カバーと側部カバーと後部カバーにより覆うようにして、棚板本体に棚板カバーを嵌合し、かつそれらの後片と後部カバーとを、止着手段により固定する。
【0006】
(2)上記(1)項において、棚板本体の後片と、棚板カバーの後部カバーとに、取付孔を、互いに前後に整合するように穿設し、両取付孔に挿入した止着手段により、棚板カバーを棚板本体に固定する。
【0007】
(3)上記(2)項において、止着手段を、取付孔に後方より圧嵌したリベット状の止め具とする。
【0008】
(4)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、棚板カバーにおける両側部カバーの下端に、棚板本体の両側片の下端に後方より嵌合される正面視内向きL字状断面をなす内向カバー片を連設する。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によれば、鋼板製の棚板本体に、化粧鋼板よりなる棚板カバーを嵌合し、止着手段により固定するだけで、従来、化粧鋼板での製作が困難であった、下面に補強部材が溶接される一般的な棚板を、外観的に化粧鋼板により形成したと同様のものに容易に変更することができ、棚板の意匠性や、それに載置される商品のディスプレイ効果等を高めることができる。
しかも、下面に補強部材が予め溶接された棚板本体に、棚板カバーを嵌合して固定するのみであるため、その表面に印刷または塗装された模様等が、溶接熱により剥離する恐れはない。
【0010】
また、棚板は、棚板本体と棚板カバーとの二重構造となり、強度が大となるため、棚板の耐荷重量が増大する。
さらに、棚板本体と棚板カバーとは、互いに後端同士で固定されているので、止着手段が前方より目立たず、棚板の体裁が向上する。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、棚板本体の後片と棚板カバーの後部カバーとに設けた取付孔に、止着手段を挿入するだけの簡単な作業で、棚板カバーを棚板本体に容易に固定することができる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、止め具を後方より取付孔に圧嵌するだけで、棚板カバーを容易に棚板本体に固定しうるとともに、止め具を抜き外すことにより、棚板カバーを簡単に取り外すことができる。
【0013】
請求項4記載の発明によれば、棚板カバーの両側部カバーの下端に連設された内向きL字状の内向カバー片が、棚板本体の両側片の下端に嵌合されているので、棚板カバーが浮き上がる恐れはなく、安定して棚板本体に取り付けられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した商品陳列棚の斜視図で、この商品陳列棚は、下端に前方を向く水平脚杆(1)が固着された左右1対の支柱(2)(2)と、両支柱(2)における上端部同士と下端部同士を連結している上部連結杆(3)及び下部連結杆(4)と、左右の支柱(2)と上下の連結杆(3)(4)間の枠状空間に嵌め込まれた背板(5)とを備えている。
【0015】
左右の支柱(2)の前面に列設された係合孔(6)には、左右1対のブラケット(7)(7)を介して、複数の棚板(8)が取付けられている。左右の水平脚杆(1)(1)の上面にも、ベース棚板(9)が取付けられている。
【0016】
図2〜図4に示すように、棚板(8)とベース棚板(9)(ベース棚板については、大きさが異なるのみで同一構造であるため、図示を省略する)は、鋼板よりなる一般的な棚板本体(10)と、表面に木目等の模様が予め印刷又は塗装により形成された化粧鋼板よりなる棚板カバー(11)とからなっている。
棚板本体(10)は、左右方向に長い長方形をなす基板(12)の前後の端縁と左右の側端縁とに、それぞれ、下向きの前片(13)と後片(14)、及び側片(15)(15)を一体的に連設したものよりなり、全体に塗装が施されている。
【0017】
上記前片(13)の下端には、さらに、内端が上向きに折曲された内向片(13a)が、一体的に連設されている。また、両側片(15)の下端にも、短寸の内向片(15a)が連設されている。
基板(12)の下面中央には、左右方向を向く側面視逆ハット型断面をなす鋼製の補強部材(16)が、溶接により固着されている。
【0018】
棚板カバー(11)は、棚板本体(10)の基板(12)の大きさとほぼ等しい大きさの上部カバー(17)と、その両側端縁に下向きに連設された、上下寸法が棚板本体(10)の側片(15)のそれとほぼ等しい側部カバー(18)(18)と、同じく上部カバー(17)の後端縁に下向きに連設された、上下寸法が棚板本体(10)の後片(14)のそれとほぼ等しい後部カバー(19)とを有し、前面は開放されている。なお、前面を開放しているのは、棚板カバー(11)を棚板本体(10)に後方より嵌合しうるようにするためと、棚板本体(10)の前片(13)に取り付けられるプライスレール(図示略)に、棚板カバー(11)の前端が干渉するのを防止するためである。
【0019】
両側部カバー(18)の下端には、図4に示すように、棚板本体(10)における側片(15)の内向片(15a)に後方より嵌合されてその下面を覆いうる、正面視内向きL字状の内向カバー片(18a)が連設されている。
後部カバー(19)の下端にも、棚板本体(10)の後片(14)の下端を覆いうる、側面視内向きL字状の内向カバー片(19a)が連設されている(図3参照)。
【0020】
棚板本体(10)の後片(14)と、棚板カバー(11)の後部カバー(19)とには、それらを固定するための合成樹脂製のプッシュリベット等よりなる止め具(20)嵌入用の取付孔(21)(21)が、互いに前後に整合するようにして複数穿設されている。
【0021】
棚板本体(10)の後方より、棚板カバー(11)を、その後部カバー(19)が棚板本体(10)の後片(14)に当接するまで嵌合したのち、後部カバー(19)と後片(14)に穿設された取付孔(21)に、後方より止め具(20)を圧嵌して、棚板カバー(11)を固定することにより、棚板本体(10)における前片(13)を除いた全表面が棚板カバー(11)により覆われた棚板(8)が形成される。
【0022】
以上説明したように、上記実施形態の棚板(8)(9)においては、棚板本体(10)に、化粧鋼板よりなる棚板カバー(11)を嵌着するだけで、従来、化粧鋼板での製作が困難であった、下面に補強部材が溶接される一般的な棚板を、外観的に化粧鋼板により形成したと同様のものに容易に変更することができ、棚板(8)(9)の意匠性や、それに載置した商品のディスプレイ効果等を高めることができる。
【0023】
また、棚板カバー(11)は、その両側部カバー(18)の内向カバー片(18a)が、棚板本体(10)における両側片(15)の内向片(15a)に嵌合されるようにして、棚板本体(10)の後方より嵌合されているので、棚板カバー(11)の固定部が後端のみであっても、その前部側が跳ね上がるなどする恐れはなく、安定して装着される。
【0024】
さらに、棚板(8)(9)は、棚板本体(10)と棚板カバー(11)との二重構造となり、強度が大となるため、棚板の耐荷重量が増大する。
なお、上記実施形態では、棚板カバー(11)を棚板本体(10)に固定する止着手段に、プッシュリベット等よりなる止め具(20)を用いているが、タッピングスクリュウ等の止めねじや、ボルトとナットにより固定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明を適用した商品陳列棚の斜視図である。
【図2】同じく、棚板の分解斜視図である。
【図3】図1のIII-III線拡大縦断側面図である。
【図4】図3のIV-IV線縦断正面図である。
【符号の説明】
【0026】
(1)水平脚杆
(2)支柱
(3)上部連結杆
(4)下部連結杆
(5)背板
(6)係合孔
(7)ブラケット
(8)棚板
(9)ベース棚板
(10)棚板本体
(11)棚板カバー
(12)基板
(13)前片
(13a)内向片
(14)後片
(15)側片
(15a)内向片
(16)補強部材
(17)上部カバー
(18)側部カバー
(18a)内向カバー片
(19)後部カバー
(19a)内向カバー片
(20)止め具
(21)取付孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長方形をなし、かつ下面に補強部材が溶接された基板の少なくとも両側端縁と後端縁とに、それぞれ側片と後片とを下向きに形成してなる鋼板製の棚板本体と、前記基板とほぼ同形の上部カバーの両側端縁と後端縁とに、それぞれ、側部カバーと後部カバーが下向き折曲された化粧鋼板製の棚板カバーとからなり、前記棚板本体における基板と両側片と後片の表面を、前記棚板カバーの上部カバーと側部カバーと後部カバーにより覆うようにして、棚板本体に棚板カバーを嵌合し、かつそれらの後片と後部カバーとを、止着手段により固定したことを特徴とする棚板。
【請求項2】
棚板本体の後片と、棚板カバーの後部カバーとに、取付孔を、互いに前後に整合するように穿設し、両取付孔に挿入した止着手段により、棚板カバーを棚板本体に固定してなる請求項1記載の棚板。
【請求項3】
止着手段を、取付孔に後方より圧嵌したリベット状の止め具とした請求項2記載の棚板。
【請求項4】
棚板カバーにおける両側部カバーの下端に、棚板本体の両側片の下端に後方より嵌合される正面視内向きL字状断面をなす内向カバー片を連設してなる請求項1〜3のいずれかに記載の棚板。
【請求項1】
長方形をなし、かつ下面に補強部材が溶接された基板の少なくとも両側端縁と後端縁とに、それぞれ側片と後片とを下向きに形成してなる鋼板製の棚板本体と、前記基板とほぼ同形の上部カバーの両側端縁と後端縁とに、それぞれ、側部カバーと後部カバーが下向き折曲された化粧鋼板製の棚板カバーとからなり、前記棚板本体における基板と両側片と後片の表面を、前記棚板カバーの上部カバーと側部カバーと後部カバーにより覆うようにして、棚板本体に棚板カバーを嵌合し、かつそれらの後片と後部カバーとを、止着手段により固定したことを特徴とする棚板。
【請求項2】
棚板本体の後片と、棚板カバーの後部カバーとに、取付孔を、互いに前後に整合するように穿設し、両取付孔に挿入した止着手段により、棚板カバーを棚板本体に固定してなる請求項1記載の棚板。
【請求項3】
止着手段を、取付孔に後方より圧嵌したリベット状の止め具とした請求項2記載の棚板。
【請求項4】
棚板カバーにおける両側部カバーの下端に、棚板本体の両側片の下端に後方より嵌合される正面視内向きL字状断面をなす内向カバー片を連設してなる請求項1〜3のいずれかに記載の棚板。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2008−73472(P2008−73472A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−259485(P2006−259485)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】
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