説明

椅子等の脚端具

【課題】簡素な構造でテーブルや椅子等の脚からの荷重を安定して支持でき、かつ合成樹脂製の接地部材と金属製の接続部材との異なる2つの材料の分離作業を迅速かつ容易に行え、しかも外部からの見栄えも良い椅子等の脚端具を提供すること。
【解決手段】椅子等の脚の下端に設けられる下方が開口する溝部に、軸部5を嵌合することにより、脚の下端に取り付けられる椅子等の脚端具3であって、前記軸部5と、この軸部5の下端に取り付けられた円盤状金具8とからなる金属製の接続部材4と、上面中央に前記円盤状金具8の受部14を有する床面に接地する合成樹脂製の接地部材10と、中央に前記軸部5が挿通する孔15aを有し、かつ前記円盤状金具8の上面を覆う合成樹脂製のカバー部材15とを備える脚端具3。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子等の荷重を受ける金属製の接続部材と、該金属製の接続部材の下面に配置した床面に接地する合成樹脂製の接地部材とから成る脚の下端に取り付けられる椅子等の脚端具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のテーブルや椅子等に取り付けられる脚端具は、床面に設置される上方が開口した有底円筒状の合成樹脂材からなる接地部材と、天板を支持する支柱の下端に連結する金属製の接続部材とで構成されている。接地部材の内周面には、接続部材の下端に設けられた円盤状金具周縁の4箇所の凹部と係合する回転防止部と、円盤状金具を接地部材の受部との協働で挟持する凸部が上面視等間隔で各4箇所に設けられている。そして、凹部を凸部に遊嵌したのち円盤状金具を回動して、回転防止部に凹部が係合され接続部材と接地部材との相対回転が確実に規制されるとともに、円盤状金具が凸部で上方への移動を係止することで、接続部材の接地部材からの取り外れが防止されている。この脚端具は、円盤状金具から上方に向けて立設される雄ネジ部を支柱下端の内部に設けられた雌ネジ部に螺合することで脚に取り付けられている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また他の脚端具として、上部にナットの回転規制部としての凹部が設けられ、下部にボルトの頭部を収容可能な収納凹部を備える接地部材に相当する合成樹脂製の基部と、接続部材に相当する金属製のボルトと金属製のナットから構成される脚端部がある。この脚端部においては、基部内の挿通路にボルトを挿通してナットに締め込むことで、基部がボルト頭部とナットで強く挟持されて強固に一体化される。そして、ナットから突出するボルトの雄ネジ部を支柱下端の内部に設けられた雌ネジ部に向けて螺入することで支柱に連結されている。基部の下部には、床面に当接する複数リブが中央から放射線状に形成されており、このリブを介して脚端具が支柱からの荷重に対しても安定して支持されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2000−245554号公報(段落0012〜0015、図1,2)
【特許文献2】特開2000−270942号公報(段落0011〜0016、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1にあっては、接地部材には接続部材の取り外れを規制する凸部および回転防止部が多く形成されていることから、接地部材の構造が複雑となり脚端具の製造コストが掛かる難点があった。またこの脚端具を分別破棄する際には、支柱から取り外した脚端具をドライバー等の工具先端で各回転防止部を下方に押圧して各凹部との係合を解除したのち、円盤状金具の凹部を凸部をに重ね合う位置まで回動して正確に位置合わせを行い、接地部材から接続部材を引き上げて分離する必要があり、分離作業に手間が掛かっていた。しかも接続部材を外部から見えないようにするためには、接地部材の有底円筒状の背丈を高く構成する必要があった。
【0006】
特許文献2にあっては、基部の下部に複数リブを設けなければならず基部の構造が複雑であるばかりでなく、ボルトから基部を分離する際には、ボルトに強い回転力を加えてナットから解除する必要があり、さらにナットを凹部から取り外して、基部と分離しなければならず分離作業に手間と時間が掛かっていた。また、脚端具の長期の使用によってボルトが緩むと基部の安定性が悪くなるとともに、脚端具の下部から露出するボルトの頭部が床面に当接する虞もあった。しかもボルトを外部から見えないようにするためには、支柱下端にカバー体を設ける必要があった。
【0007】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、簡素な構造でテーブルや椅子等の脚からの荷重を安定して支持でき、かつ合成樹脂製の接地部材と金属製の接続部材との異なる2つの材料の分離作業を迅速かつ容易に行え、しかも外部からの見栄えも良い椅子等の脚端具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の椅子等の脚端具は、椅子等の荷重を受ける金属製の接続部材と、該金属製の接続部材の下面に配置した床面に接地する合成樹脂製の接地部材とから成る脚の下端に取り付けられる椅子等の脚端具であって、前記金属製の接続部材は、脚の下端開口に設けた溝部に嵌合する軸部と、該軸部下端に設けた拡大平坦部とで構成され、前記接地部材は前記拡大平坦部の下面を被覆すると共に、前記軸部が挿通する孔を有しかつ前記拡大平坦部の上面を覆う合成樹脂製のカバー部材と係脱自在に嵌合していることを特徴としている。
この特徴によれば、合成樹脂製の接地部材と合成樹脂製のカバー部材との係合を外すだけで、金属製の接続部材と、接地部材と、カバー部材の三者を分離することができ、異なる材料別の分別廃棄を容易に行える。また、カバー部材によって接続部材の上部となる軸部が覆われるので外部からの見栄えも良い。そして、椅子等の荷重を軸部を介して拡大平坦部より接地部材で支持されることから、支持強度の高い安定して支持可能な脚端具が提供できる。
【0009】
本発明の請求項2に記載の椅子等の脚端具は、請求項1に記載の椅子等の脚端具であって、前記接地部材の外周縁から円筒状の上向き片を立設し、該上向き片の外周に係合部を設け、前記カバー部材の外周縁から前記上向き片に外嵌する円筒状の下向き片を垂設し、該下向き片の内周に前記係合部と係合する被係合部を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、接地部材の上向き片に、カバー部材の下向き片が外嵌した状態で、両者の対向面に設けた係合部と被係合部とが係合することで、脚端具の組み立てが簡便に行え、しかも、例えば脚端具の使用時に椅子等の利用者の足等に踏まれたり、引っ掛かりが生じた場合でもカバー部材の接地部材からの取り外れが強固に防止される。
【0010】
本発明の請求項3に記載の椅子等の脚端具は、請求項1または2に記載の椅子等の脚端具であって、前記接地部材に前記拡大平坦部の外周の位置決めをする位置決め部を立設したことを特徴としている。
この特徴によれば、接地部材における接続部材の拡大平坦部外周に位置決め部を立設することで、拡大平坦部が位置決め部に沿って案内でき、接続部材の位置決めを容易に行え脚端具の組み立ての効率が向上する。しかも、位置決め部により接続部材の外方への移動が確実に規制され安定して接地部材に支持される。
【0011】
本発明の請求項4に記載の椅子等の脚端具は、請求項1乃至3のいずれかに記載の椅子等の脚端具であって、前記カバー部材の下面中央に、下端が前記拡大平坦部の上面に当接する支持部を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、支持部によって拡大平坦部の上面が抑えられるので、接続部材の上方への移動が確実に規制され安定して接地部材に支持される。しかも、カバー部材が足で踏まれた場合等において上面からの強い負荷が加えられても、支持部が補強材として拡大平坦部の上面で支持されるので、カバー部材の破損を避けることができる。
【0012】
本発明の請求項5に記載の椅子等の脚端具は、請求項1乃至4のいずれかに記載の椅子等の脚端具であって、前記軸部の下部を、脚の溝部に嵌合する軸部の上部より大径とし、前記軸部の下部と上部の間に形成された段部に脚の下端を当接させると共に、段部の位置を前記カバー部材の上面より上方としたことを特徴としている。
この特徴によれば、脚からの荷重を軸部の段部で直に受けることができ、しかもカバー部材の上面が段部より下方位置にあるので、脚からの荷重によってカバー部材に破損を生じることはない。
【0013】
本発明の請求項6に記載の椅子等の脚端具は、請求項1乃至5のいずれかに記載の椅子等の脚端具であって、前記接地部材の外周縁に、工具挿入用の切欠部を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、接地部材の外周縁に設けた切欠部に、例えば工具の先端を挿し込みこじるだけで、容易に接地部材とカバー部材との分離を簡便に行えるので、分別廃棄における作業時間も総合的に短縮される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例】
【0015】
図1は、本発明の実施例における椅子の脚端具の全体像を示す斜視図であり、図2は、図1のA−A断面線による要部拡大断面図であり、図3(a)は、脚端具を構成する接地部材と接続部材とカバー部材を示す分解組立斜視図であり、図3(b)は、図3(a)の接続部材のB−B断面線による抜け止リングの取り付け過程を示す要部拡大概略図であり、図3(c)は、接地部材を下方から見上げた斜視図であり、図4は、図3(a)の接地部材のC−C断面線による接地部材の断面図であり、図5は、図3(a)のカバー部材のD−D断面線による断面図であり、図6(a)は、脚端具を組み立てた状態から工具により
接地部材からカバー部材を取り外す前の断面図であり、図6(b)は、工具の操作によって接地部材からカバー部材を取り外した状態を示す断面図である。
【0016】
図1に示されるように、椅子1の脚2の各下端2a,・・・には、脚端具3が各々取り付けられており、これら脚端具3を介して椅子1が床面21に設置されている。以下、本実施例の説明において、脚端具3の床面21との接地側を下方とし、脚端具3の脚2との取り付け側を上方として説明する。
【0017】
図2および図3(a)に示されるように、脚2の下端2aには下方が開口する溝部2bが形成されている。脚端具3は、上方に突出する軸部5を有する金属製の接続部材4と、床面21に接地される合成樹脂製の接地部材10と、軸部5の下部7の一部および接地部材10の周縁を覆う合成樹脂製のカバー部材15と、から構成されている。軸部5の下部7からは溝部2bに嵌合する上部6が形成され、さらに上部6の上端部には環状溝6aが形成されている。下部7は上部6よりも大径とし、下部7と上部6との間に形成された段部7aの位置がカバー部材15の中央から凸設する凸状部15bの上面の位置よりも上方位置となるように配置される(図6参照)。
【0018】
図3(b)に示されるように、予め環状溝6aには回動可能な抜け止リング9が取り付けられている。そこで図2に示されるように、溝部2bに軸部5の上部6を嵌入して脚端具3が取り付けられた状態においては、脚2の下端2aが段部7aに当接され脚端具3に支持されている。環状溝6aに設けられた抜け止リング9は溝部2bに対してきつめに嵌合されており、通常使用時における脚端具3の溝部2bからの取り外れが防止されている。
【0019】
次いで、脚端具3について図3(a)および図3(c)と、図4、図5に基づいて、具体的に説明する。まず図3(a)に示されるように、前述した接続部材4の軸部5の下端には、大径の拡大平坦部として構成した円盤状金具8が形成されている。接地部材10の上面中央には、円盤状金具8の径と略同形の受部14が形成され、この受部14の外周に上方に向けて円筒状の位置決め部14aが立設されている。接地部材10の外周縁からは、円筒状の上向き片12が立設され、この上向き片12および外周縁の一部には、後述する工具挿入用の切欠部11aが形成されている。
【0020】
図4に示されるように、上向き片12には外周12aに沿って外方に向けて係合部13が凸設され上面視で切欠部11aを除いて環状に形成されている。上向き片12と位置決め部14aの上面の高さは面一で形成されており、後述するカバー部材15との当接面となっている。接地部材10の下面は中央に向けて滑らかに湾曲した面となるように形成されており、例えば、椅子1からの荷重により脚2に撓みが生じて、脚端具3の角度に傾斜が生じても接地部材10の下面の接地当接面が湾曲面に沿って柔軟に移動して、常に床面21に対して安定した接地状態を保つことができる(図2参照)。
【0021】
図3(a)および(c)に示されるように、カバー部材15には中央位置から上方に向けて、軸部5の下部7の外周を覆う凸状部15bが凸設され、カバー部材15の外周縁16からは、前述した接地部材10の上向き片12に外嵌する円筒状の下向き片17が下向きに垂設されている。凸状部15bの中央には、軸部5の下部7を上下方向に挿通可能な孔15aが形成されている。
【0022】
カバー部材15の中央には、支持部に相当する複数のリブ19が、孔15aの下端縁から凸状部15bの内周下端縁に向けて、上面視放射線状に等間隔で形成されている。これらリブ19の下端の高さ位置は、図5にも示されるように、後述において説明する脚端具3の組み立て後に円盤状金具8の上面に当接するように面一な高さで形成されている。カバー部材15の下向き片17には内周17aに沿って、接地部材10の係合部13と嵌合可能な被係合部18が外方に向けて凹設され上面視で環状に形成されている。
【0023】
次いで、脚端部3の組み立てについて説明する。図3(a)に示すように、接地部材10の受部14に向けて、接続部材4の円盤状金具8を位置決め部14aの内周面に摺接させながら設置する。このように、受部14の外周に位置決め部8を立設することで、脚端具3の組み立てを効率良く行うことができる。
【0024】
そして、カバー部材15の孔15aに軸部5を挿通したのち、円盤状金具8を覆うように軸部5に沿って下方に移動し、カバー部材15の下向き片17を接地部材10の上向き片12に外嵌していく。すると、図6(a)に示されるように、下向き片17の被係合部18が上向き片12の係合部13に凹凸係合されるとともに、内周17aが外周12aの径より若干大きく形成されていることから、係合時に接地部材10とカバー部材15との連結強度が高められている。したがって、脚端具3が椅子1等の利用者の足等に踏まれたり、引っ掛かりが生じた場合でもカバー部材15が接地部材10から取り外れることはない。
【0025】
このように、接地部材10の上向き片12に、カバー部材15の下向き片17が外嵌することで、接続部材4の円盤状金具8と軸部5の一部(下部7)とを内包して取り付けることができる。そして、円盤状金具8が接地部材10の受部14で支持されることから、軸部5を介して円盤状金具8に加わる椅子1の荷重を接地部材10で安定して支持することができる。
【0026】
このカバー部材15が接地部材10に取り付けられた状態においては、カバー部材15の凸状部15bの外周枠15cが面一に形成された上向き片12と位置決め部14aで安定して支持され、凸状部15bに設けられた複数のリブ19の下端で円盤状金具8の上面が当接して抑えられるので、接続部材4の上方への移動が確実に規制されるとともに、位置決め部14aにより接続部材4の外方への移動が確実に規制されることで、安定して接地部材10に支持される。また、カバー部材15によって円盤状金具8の上面が覆われるので外部からの見栄えも良い。
【0027】
しかも、カバー部材15が足で踏まれた場合等において上面からの強い負荷が加えられても、リブ19が補強材として円盤状金具8の上面で支持されるので、カバー部材15の破損を避けることができる。さらに、軸部5の脚2の荷重を受ける段部7aの位置を凸状部15bの上面の位置よりも上方位置としたことで、脚2からの荷重を軸部5の段部7aで直に受けることができ、脚2からの荷重によってカバー部材15に破損を生じることはない(図2参照)。
【0028】
次に、例えば椅子1を破棄する際に、脚端具3を脚2から取り外し分別廃棄するには、先ず脚端具3を抜け止めリング9の抵抗に抗して下方に引っ張り、脚2の下端2aから取り出す。そして図6(a)に示されるように、接地部材10の外周縁に形成された切欠部11aとカバー部材15の下向き片17との間隙にドライバー等の工具20の先端を挿し込みこじるだけで、接地部材10の外周縁を支点とした矢視の如く回動することで、下向き片17が下端から外方に向けて押し広げられる。
【0029】
これにより、図6(b)に示されるように、係合部13から被係合部18の係合が解除され、接地部材10からカバー部材15が取り外される。また、接続部材4はカバー部材15に対して軸部5が孔15aに挿通されるとともに、接地部材10に対して円盤状金具8が受部14に設置されているだけなので、合成樹脂から成る接地部材10及びカバー部材15と、金属製の接続部材4の3者を分離して分別廃棄を迅速かつ容易に行うことができる。
【0030】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれ、例えば上記実施例では、上向き片12の外周12aに係合部13が凸設され、下向き片17の内周17aに被係合部18が凹設されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、係合部を外周12aから内方に向けて凹設し、且つ被係合部を内方に向けて凸設した構成でも良く、この係合部と被係合部との係合によりカバー部材15の接地部材10からの取り外れが強固に防止され、かつ取り外しできる構造であればよい。
【0031】
また、上記実施例では、位置決め部14aを受部14の外周に立設した事で円盤状金具の位置決め行えることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、受部14の外周に位置決め部14aを立設することなく上向き片12を位置決め部として兼ねさせることもできる。
【0032】
また、上記実施例では、カバー部材15に設けられた複数のリブ19で円盤状金具8の上面を抑えることで、接続部材4が安定して接地部材10に保持されることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、円盤状金具8の上面をカバー部材15の外周枠15cで抑えるようにしてもよい。
【0033】
また、上記実施例では、軸部5の上部6に環状溝6aを形成し、その環状溝6aに抜け止リング9を設けたことで、脚2の溝部2bからの安易な抜けが防止されていることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、抜け止リング9を設けずに軸部5を溝部2bに圧入して取り付けるだけでもよい。
【0034】
さらに、上記実施例では、拡大平坦部として円盤状金具8を使用して説明してきたが、軸部5の断面積よりも面積が大きい平坦状のものであればよく、円板でなくて角形状のものであっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施例における椅子の脚端具の全体像を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A断面線による要部拡大断面図である。
【図3】図3(a)は、脚端具を構成する接地部材と接続部材とカバー部材を示す分解組立斜視図であり、図3(b)は、図3(a)の接続部材のB−B断面線による抜け止リングの取り付け過程を示す要部拡大概略図であり、図3(c)は、接地部材を下方から見上げた斜視図である。
【図4】図3(a)の接地部材のC−C断面線による接地部材の断面図である。
【図5】図3(a)のカバー部材のD−D断面線による断面図である。
【図6】図6(a)は、脚端具を組み立てた状態から工具により接地部材からカバー部材を取り外す前の断面図であり、図6(b)は、工具の操作によって接地部材からカバー部材を取り外した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 椅子
2 脚
2a 下端
2b 溝部
3 脚端具
4 接続部材(金属製)
5 軸部
6 上部
6a 環状溝
7 下部
7a 段部
8 円盤状金具(拡大平坦部)
9 抜け止リング(金属製)
10 接地部材(合成樹脂製)
11 外周縁
11a 切欠部
12 上向き片
12a 外周
13 係合部
14 受部
14a 位置決め部
15 カバー部材(合成樹脂製)
15a 孔
15b 凸状部
15c 外周枠
16 外周縁
17 下向き片
17a 内周
18 被係合部
19 リブ(支持部)
20 工具
21 床面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
椅子等の荷重を受ける金属製の接続部材と、該金属製の接続部材の下面に配置した床面に接地する合成樹脂製の接地部材とから成る脚の下端に取り付けられる椅子等の脚端具であって、
前記金属製の接続部材は、脚の下端開口に設けた溝部に嵌合する軸部と、該軸部下端に設けた拡大平坦部とで構成され、前記接地部材は前記拡大平坦部の下面を被覆すると共に、前記軸部が挿通する孔を有しかつ前記拡大平坦部の上面を覆う合成樹脂製のカバー部材と係脱自在に嵌合していることを特徴とする椅子等の脚端具。
【請求項2】
前記接地部材の外周縁から円筒状の上向き片を立設し、該上向き片の外周に係合部を設け、前記カバー部材の外周縁から前記上向き片に外嵌する円筒状の下向き片を垂設し、該下向き片の内周に前記係合部と係合する被係合部を設けた請求項1に記載の椅子等の脚端具。
【請求項3】
前記接地部材に前記拡大平坦部の外周の位置決めをする位置決め部を立設した請求項1または2に記載の椅子等の脚端具。
【請求項4】
前記カバー部材の下面中央に、下端が前記拡大平坦部の上面に当接する支持部を設けた請求項1乃至3のいずれかに記載の椅子等の脚端具。
【請求項5】
前記軸部の下部を、脚の溝部に嵌合する軸部の上部より大径とし、前記軸部の下部と上部の間に形成された段部に脚の下端を当接させると共に、段部の位置を前記カバー部材の上面より上方とした請求項1乃至4のいずれかに記載の椅子等の脚端具。
【請求項6】
前記接地部材の外周縁に、工具挿入用の切欠部を設けた請求項1乃至5のいずれかに記載の椅子等の脚端具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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