椅子
【課題】連結作業が極めて容易であるとともに、互いの係合部と被係合部との連結部を目立たなくして、体裁よく連結することができるようにした椅子を提供すること。
【解決手段】椅子本体1の左右両側部のいずれか一方に、上端に前後方向を向く係合部9cを有する連結部材9を設けるとともに、椅子本体のいずれか他方に、前後方向を向く肘当て部7aと垂下部7bとを有する側面視倒立L字状の肘掛け部7を設け、前記肘当て部7aの下面に、隣接する他の椅子本体1における連結部材9の係合部9cに上方より係合可能な被係合部を設ける。
【解決手段】椅子本体1の左右両側部のいずれか一方に、上端に前後方向を向く係合部9cを有する連結部材9を設けるとともに、椅子本体のいずれか他方に、前後方向を向く肘当て部7aと垂下部7bとを有する側面視倒立L字状の肘掛け部7を設け、前記肘当て部7aの下面に、隣接する他の椅子本体1における連結部材9の係合部9cに上方より係合可能な被係合部を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右方向に互いに隣接させて連結しうるようにした椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
会議室やコンサートホール等においては、多数の椅子を前後左右方向に整列させて規則的に配置するために、椅子同士を左右方向に互いに隣接させて連結することがある。
【0003】
このように、椅子同士を左右方向に隣接させて簡易的に連結可能とした椅子は、例えば、特許文献1〜5に記載されており、公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公昭35−24042号公報
【特許文献2】実公昭50−27369号公報
【特許文献3】実用新案登録第2513966号公報
【特許文献4】実用新案登録第3008990号公報
【特許文献5】実開昭57−107445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に記載されている椅子は、側脚の上端の外側面に突設した逆U字状の係合部(鉤)に、隣接する椅子における側脚の上端部の被係合部を、単に上方より落とし込んで連結するので、連結部が外部に露出して目立ち、外観的体裁が悪い。
【0006】
特許文献2に記載されている椅子は、椅子の側脚に設けた係合部(係合部片)を外側方に摺動させて、この係合部片に、隣接する椅子の側脚に下向き突設した被係合部(係止部片)を上方より係合させて連結するため、その都度、係合部をスライドさせる必要があり、係合作業が繁雑である。
【0007】
特許文献3に記載されている椅子は、互いに隣接する椅子の肘掛けと、脚の下端部との両方に設けた係合部と被係合部同士を、互いに位置決めして係合させなければならないので、多数の椅子を連結する際に多くの時間を要する。
【0008】
特許文献4に記載されている椅子は、特許文献3と同様に、隣接する肘掛け同士を前後方向に位置決めして、それらに設けた係合部と被係合部とを互いに係合させなければならないので、多数の椅子を連結する際に多くの時間を要する。
【0009】
特許文献5に記載されている椅子は、常時不使用位置に弾性付勢された連結ピンを、連結の都度、下方に引き出して回動操作し、隣接する椅子の係止孔に係合させなければならないので、前述と同様、多数の椅子を連結する際に多くの時間を要する。
【0010】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、連結作業が極めて容易であるとともに、互いの係合部と被係合部との連結部を目立たなくして、体裁よく連結することができるようにした椅子を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、本発明の椅子は、
左右方向に互いに隣接させて連結可能とした椅子であって、
椅子本体の左右両側部のいずれか一方に、上端に前後方向を向く係合部を有する連結部材を設けるとともに、前記椅子本体の左右両側部のいずれか他方に、前記係合部と対向する前後方向を向く肘当て部とその前端より下方に延出する垂下部とを有する側面視倒立L字状の肘掛け部を設け、この肘掛け部における前記肘当て部の下面に、隣接する他の椅子本体における連結部材の係合部に上方より係合可能な被係合部を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、椅子本体の肘当て部の下面に設けた被係合部を、隣接する他方の椅子本体の連結部材の係合部に、上方より嵌合して係合させるだけで、椅子本体同士を極めて容易に連結することができる。また、係合部は、肘当て部の下面において被係合部と係合するので、連結部が目立ちにくく、椅子本体同士を体裁よく連結することができる。さらに、係合部と被係合部は前後方向に長いので、椅子本体同士を安定的に連結することができる。係合部は、座の上方の肘当て部の下面において被係合部と係合するので、係合部を視認しながら容易に連結することができる。
【0012】
本発明の椅子は、
連結部材が、外側方を向く外向部と、この外向部の外側端より前向き延出する、係合部としての前向部と、この前向部の前端より下方に向かって延出する下向部と、この下向部の下端より内側方に延出する内向部とを備える側面視倒立L字状をなすものとし、この連結部材を、椅子本体の左右両側部に設けたいずれか一方の肘掛け部に、その肘当て部と垂下部の外側面に沿うように設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、連結部材の係合部を、単一の部材を折曲するだけで容易に形成することができる。また、連結部材を側面視倒立L字状として、肘掛け部における肘当て部と垂下部の外側面に沿うように設けてあるので、椅子の見栄えがよくなる。
【0013】
本発明の椅子は、
肘当て部の被係合部を、下方に開口するコ字状断面の係合溝としたことを特徴としている。
この特徴によれば、連結部材の係合部が係合溝に嵌合して係合され、連結部が外部に露呈しないので、外観的体裁がより向上する。また、係合部と係合溝との係合作業が容易となる。
【0014】
本発明の椅子は、
連結部材における外向部の外側端に起立部を連設し、この起立部の上端に、係合部としての前向部を連設したことを特徴としている。
この特徴によれば、前向部が、起立部を介して外向部よりも上方に位置するので、前向部全体を係合溝の奥部まで嵌合することができ、椅子本体同士を安定的に連結することができる。
【0015】
本発明の椅子は、
外向部と内向部の左右寸法を、隣接する椅子本体同士を係合部と被係合部により連結したとき、互いに対向する肘掛け部との間に隙間が形成される長さとしたことを特徴としている。
この特徴によれば、互いに対向する肘掛け部との間に形成された隙間に、冊子等を挿入して、これを、連結部材の外向部と内向部とにより支持することができる。
【0016】
本発明の椅子は、
肘掛け部の垂下部の後面に、第2の被係合部を設けるとともに、連結部材の下向部を第2の係合部とし、この第2の係合部に、隣接する他の椅子本体の肘掛け部における垂下部の第2の被係合部を係合しうるようにしたことを特徴としている。
この特徴によれば、係合領域が、L字状をなして拡大するので、椅子本体同士をより安定的に連結することができる。
【0017】
本発明の椅子は、
肘掛け部の垂下部の第2の被係合部を、肘当て部の係合溝と連続する後方に開口するコ字状断面の係合溝としたことを特徴としている。
この特徴によれば、連結部材の下向部も、肘掛け部の垂下部の係合溝に嵌合して係合されるので、係合部が露呈せず、外観的体裁が向上する。また、係合作業も容易となる。
【0018】
本発明の椅子は、
連結部材における下向部の下端に後向部を連設し、この後向部の後端に内向部を連設し、前記後向部より上方の前記下向部を第2の係合部としたことを特徴としている。
この特徴によれば、下向部が、後向部を介して内向部よりも前方に位置するので、後向部より上方の下向部全体を係合溝の奥部まで嵌合することができ、椅子本体同士を安定的に連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例1の椅子とその連結例を示す斜視図である。
【図2】同じく、側面図である。
【図3】連結部材の拡大斜視図である。
【図4】連結部材の取付部を下方より見た斜視図である。
【図5】図1のV−V線に沿う拡大縦断正面図である。
【図6】肘当て部における係止溝形成部を下方より見た斜視図である。
【図7】椅子をスタッキングした状態の側面図である。
【図8】本発明の実施例2の椅子とその連結例を示す斜視図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿う拡大縦断正面図である。
【図10】本発明の実施例3の椅子に用いる連結部材の拡大斜視図である。
【図11】同じく、実施例3の椅子に用いる肘掛け部を下方より見た斜視図である。
【図12】本発明の実施例4の椅子の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る椅子を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例1】
【0021】
実施例1に係る椅子につき、図1から図7を参照して説明する。図1は、本発明の実施例1の椅子とその連結例の斜視図、図2は、同じく側面図で、椅子本体1は、左右1対の木製よりなる前脚2、2及び後脚3、3と、座4と、背凭れ5とを備えている。
【0022】
左右の後脚3、3の上端には、背凭れ5を支持する背凭れ支持部6、6が一体的に連設され、この背凭れ支持部6、6の対向面に、背凭れ5の両側面が取り付けられている。左右の前脚2、2における座4よりも上方の部分には、側面視倒立L字状の左右1対の肘掛け部7、7が一体的に連設されている。左右の肘掛け部7は、前後方向を向く肘当て部7aと、その前端より垂下し、前脚2の上端と連続する垂下部7bとからなり、肘当て部7aの後端に連設された上向部7cが、背凭れ支持部6の外側面にねじ止めされている。
【0023】
座4の後端部の両側面は、左右の後脚3の上端部の対向面に固定され、また座4の前端部下面は、左右の前脚2の上端部の対向面同士を連結している連結杆8の上面に固定されている。
【0024】
隣接する各椅子本体1の一方の肘掛け部7には、椅子本体1同士を連結するための連結部材9が、次のようにして取り付けられている。
【0025】
図5に示すように、連結部材9は、外側方を向く外向部9aと、この外向部9aの外側端より起立する短寸の起立部9bと、この起立部9bの上端より前向き延出する前向部9cと、この前向部9cの前端より下方に向かって延出する下向部9dと、この下向部9dの下端より内側方に向かって延出する内向部9eとを備え、1本の金属製丸棒状ロッドを前記の形状に折曲することより、側面視倒立L字状に形成されている。なお、前記前向部9cは、隣接する他の椅子本体1における一方の肘掛け部7の肘当て部7aの下面に設けられた後記する係合溝14に係合する係合部とされている。
【0026】
外向部9aと内向部9eの内端部には、それぞれ前後方向を向くほぼ水平の取付板10と、上下方向を向くほぼ垂直の取付板11とが、溶接により固着されている。両取付板10、11には、それぞれ2個の取付孔12、12が穿設されている。
【0027】
図4に示すように、水平の取付板10を、肘掛け部7における肘当て部7aの前後方向の中央部下面に、垂直の取付板11を、垂下部7bの下端部の後面に、それぞれの取付孔12に挿入した皿ねじ13をもって固定することにより、連結部材9は、肘掛け部7の外側面に沿うように、すなわち、前向部9cは肘当て部7aにおける前半部の下部外側面と若干離間するように、下向部9dは垂下部7bの後端部外側面と若干離間するように取り付けられている(図2参照)。
【0028】
図5に示すように、隣接する各椅子本体1の一方の肘掛け部7(図5の紙面左側の肘掛け部7)における肘当て部7aの前半部下面には、被係合部としての下方に開口する下向コ字状断面の係合溝14が、垂下部7bの連設部付近まで形成されている(図6参照)。
【0029】
椅子本体1同士を連結するには、図5に示すように、一方の椅子本体1の肘当て部7a(図5の紙面右側の肘当て部7a)に取り付けた連結部材9の前向部9cに、隣接する他方の椅子本体1を若干持ち上げて、この椅子本体1における肘当て部7a(図5の紙面左側の肘当て部7a)の下面に設けた係合溝14を、上方より嵌合して係合させればよい。これにより、複数の椅子本体1を、順次左右方向に互いに隣接させて極めて容易に連結することができる。
【0030】
なお、前向部9cは、起立部9bの上端に連設されているので、前向部9c全体を、係合溝14に奥部まで嵌合することができるとともに、前向部9cの後端を、係合溝14の後端と近接または当接させることができ、また連結部材9の下向部9dは、垂下部7bの後面と近接または当接するので、連結後において隣接する椅子本体が前後方向に相対的移動するのを防止することができる。
【0031】
また、肘掛け部7における肘当て部7aの後端部を、背凭れ支持部6の外側面に固定してあるので、図7に示すように、上方の椅子本体1の後脚3を、下方の椅子本体1における左右の肘当て部7aの後端部間に挿入させてスタッキングすることができる。この際、連結部材9は肘掛け部7の外側面に沿うように取り付けてあるので、スタッキングの妨げになることはない。
【0032】
以上説明したように、前記実施例1の椅子においては、一方の椅子本体1の肘当て部7aの下面に設けた係合溝14を、他方の椅子本体1の肘当て部7aに取り付けた連結部材9の前向部9cに、上方より嵌合して係合させることにより、椅子本体1同士を連結しているので、係合溝14や前向部9cはもとより、椅子本体1同士の連結部が外部に露呈しないので、外観的体裁がよくなる。
【0033】
また、係合部である前向部9c、及びそれへの被係合部である係合溝14は、前後方向に長いので、椅子本体1同士を安定的に連結することができる。
【0034】
さらに、連結部材9と係合溝14は、共に肘掛け部7に取り付けられ、前向部9cと係合溝14は座4の上方に位置しているので、前向部9を視認しながら容易に連結することができる。
【0035】
連結部材9を、肘掛け部7に、その肘当て部7aと垂下部7bの外側面に沿うように取り付けてあるので、見栄えがよい。
【0036】
連結部材9が金属製であっても、前脚2と一体をなす肘掛け部7は木製であるので、連結時に不快な金属音を発することはない。
【実施例2】
【0037】
図8及び図9は、本発明の実施例2の椅子とその連結例を示すもので、この実施例2においては、連結部材9の外向部9aと内向部9eの左右寸法を、前記実施例1のものよりも長寸としたものである。
【0038】
このようにすると、図9に示すように、椅子本体1同士を連結した際でも、互いに対向する肘掛け部7、7との間に所要大きさの隙間Sが形成されるので、この隙間Sに冊子R等を挿入して、この冊子R等の後縁と下縁を、連結部材9の外向部9aと内向部9eにより支持することができる。
【実施例3】
【0039】
図10及び図11は、本発明の実施例3の椅子に用いる連結部材9と、肘掛け部7を示すもので、この実施例3の連結部材9は、その下向部9dの下端に、後方に延出する短寸の後向部9fを連設し、この後向部9fの後端に内向部9eを連設することにより、後向部9fよりも上方の下向部9dを、第2の係合部としてある。
【0040】
一方、他方の椅子本体1における肘掛け部7の垂下部7bの後面には、前記下向部9dが嵌合して係合可能な第2の被係合部、すなわち後方に開口するコ字状断面の係合溝15が、肘当て部7aの下面の係合溝14と連続するようにして形成されている。
【0041】
このように、下向部9dも、肘掛け部7の垂下部7bの後面に設けた係合溝15に係合させると、係合領域が、L字状をなして拡大するので、椅子本体1同士を安定的に連結することができる。
【0042】
また、下向部9dの下端に後向部9fを連設してあるので、下向部9d全体を、垂下部7bの係合溝15に奥部まで嵌合することができる。
【実施例4】
【0043】
図12は、本発明の実施例4の椅子を示すもので、この実施例4においては、前記実施例1〜3と同様の肘掛け部7を、椅子本体1の一方の側部(図12の紙面右上側)のみに設け、他方の側部(図12の紙面左下側)の前脚2の上端に連設された、後端部が後脚3の外側面に固定された後向部16の下面に、側面視下向コ字状の連結部材17の下端部を取り付けたものである。
【0044】
椅子本体1同士を連結するには、連結部材17の上端部の前後方向を向く係合部17aに、隣接する他方の椅子本体1における肘掛け部7の前向部7aの下面に設けた、前記と同様の係合溝14(この実施例4では図示略)を上方より嵌合して係合させればよい。
【0045】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0046】
例えば、前記実施例1〜4では、いずれも、肘当て部7aの下面の被係合部を、コ字状断面の係止溝14としてあるが、これに代えて、肘当て部7aの下面に、コ字状断面の被係合部材を別途取り付けてもよい。この際、被係合部材は、長手方向に連続するものか、長手方向に複数に分割したもののいずれでもよい。このような被係合部材を取り付けても、肘当て部7aの下面に位置しているので、目立ちにくい。
【0047】
また、前記実施例1〜4においては、前向部9c全体が係合溝14に嵌合されるように、外向部9aの外側端に起立部9bを連設し、この起立部9bの上端に前向部9cの後端を連設しているが、起立部9bを省略し、外向部9aの外側端に前向部9cを連設してもよい。この際には、係合溝14の深さを、後端に向かって漸次浅くして、その後端が肘当て部7aの下面に連続するようにすればよい。さらに、前向き部9cの長手方向における所定部位を屈曲させて上方に起立される起立片を形成し、この起立片を係合溝14に係合される係合部として構成してもよい。さらにまた、前向き部9cの長手方向における所定部位に上方に起立される起立片を別部材として取り付け、この起立片を係合溝14に係合される係合部として構成してもよい。
【0048】
実施例1の椅子において、垂下部7bの後面に、図11に示すような係合溝15を設け、この係合溝15に、連結部材9の下向部9dを係合させるようにしてもよい。この際には、係合溝15の深さを、下端に向かって漸次浅くして、その下端が垂下部7bの後面に連続するようにすればよい。
【符号の説明】
【0049】
1 椅子本体
7 肘掛け部
7a 肘当て部
7b 垂下部
9 連結部材
9a 外向部
9b 起立部
9c 前向部(係合部)
9d 下向部(第2の係合部)
9e 内向部
14 係合溝(被係合部)
15 係合溝(第2の被係合部)
16 後向部
17 連結部材
17a 係合部
S 隙間
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右方向に互いに隣接させて連結しうるようにした椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
会議室やコンサートホール等においては、多数の椅子を前後左右方向に整列させて規則的に配置するために、椅子同士を左右方向に互いに隣接させて連結することがある。
【0003】
このように、椅子同士を左右方向に隣接させて簡易的に連結可能とした椅子は、例えば、特許文献1〜5に記載されており、公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公昭35−24042号公報
【特許文献2】実公昭50−27369号公報
【特許文献3】実用新案登録第2513966号公報
【特許文献4】実用新案登録第3008990号公報
【特許文献5】実開昭57−107445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に記載されている椅子は、側脚の上端の外側面に突設した逆U字状の係合部(鉤)に、隣接する椅子における側脚の上端部の被係合部を、単に上方より落とし込んで連結するので、連結部が外部に露出して目立ち、外観的体裁が悪い。
【0006】
特許文献2に記載されている椅子は、椅子の側脚に設けた係合部(係合部片)を外側方に摺動させて、この係合部片に、隣接する椅子の側脚に下向き突設した被係合部(係止部片)を上方より係合させて連結するため、その都度、係合部をスライドさせる必要があり、係合作業が繁雑である。
【0007】
特許文献3に記載されている椅子は、互いに隣接する椅子の肘掛けと、脚の下端部との両方に設けた係合部と被係合部同士を、互いに位置決めして係合させなければならないので、多数の椅子を連結する際に多くの時間を要する。
【0008】
特許文献4に記載されている椅子は、特許文献3と同様に、隣接する肘掛け同士を前後方向に位置決めして、それらに設けた係合部と被係合部とを互いに係合させなければならないので、多数の椅子を連結する際に多くの時間を要する。
【0009】
特許文献5に記載されている椅子は、常時不使用位置に弾性付勢された連結ピンを、連結の都度、下方に引き出して回動操作し、隣接する椅子の係止孔に係合させなければならないので、前述と同様、多数の椅子を連結する際に多くの時間を要する。
【0010】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、連結作業が極めて容易であるとともに、互いの係合部と被係合部との連結部を目立たなくして、体裁よく連結することができるようにした椅子を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、本発明の椅子は、
左右方向に互いに隣接させて連結可能とした椅子であって、
椅子本体の左右両側部のいずれか一方に、上端に前後方向を向く係合部を有する連結部材を設けるとともに、前記椅子本体の左右両側部のいずれか他方に、前記係合部と対向する前後方向を向く肘当て部とその前端より下方に延出する垂下部とを有する側面視倒立L字状の肘掛け部を設け、この肘掛け部における前記肘当て部の下面に、隣接する他の椅子本体における連結部材の係合部に上方より係合可能な被係合部を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、椅子本体の肘当て部の下面に設けた被係合部を、隣接する他方の椅子本体の連結部材の係合部に、上方より嵌合して係合させるだけで、椅子本体同士を極めて容易に連結することができる。また、係合部は、肘当て部の下面において被係合部と係合するので、連結部が目立ちにくく、椅子本体同士を体裁よく連結することができる。さらに、係合部と被係合部は前後方向に長いので、椅子本体同士を安定的に連結することができる。係合部は、座の上方の肘当て部の下面において被係合部と係合するので、係合部を視認しながら容易に連結することができる。
【0012】
本発明の椅子は、
連結部材が、外側方を向く外向部と、この外向部の外側端より前向き延出する、係合部としての前向部と、この前向部の前端より下方に向かって延出する下向部と、この下向部の下端より内側方に延出する内向部とを備える側面視倒立L字状をなすものとし、この連結部材を、椅子本体の左右両側部に設けたいずれか一方の肘掛け部に、その肘当て部と垂下部の外側面に沿うように設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、連結部材の係合部を、単一の部材を折曲するだけで容易に形成することができる。また、連結部材を側面視倒立L字状として、肘掛け部における肘当て部と垂下部の外側面に沿うように設けてあるので、椅子の見栄えがよくなる。
【0013】
本発明の椅子は、
肘当て部の被係合部を、下方に開口するコ字状断面の係合溝としたことを特徴としている。
この特徴によれば、連結部材の係合部が係合溝に嵌合して係合され、連結部が外部に露呈しないので、外観的体裁がより向上する。また、係合部と係合溝との係合作業が容易となる。
【0014】
本発明の椅子は、
連結部材における外向部の外側端に起立部を連設し、この起立部の上端に、係合部としての前向部を連設したことを特徴としている。
この特徴によれば、前向部が、起立部を介して外向部よりも上方に位置するので、前向部全体を係合溝の奥部まで嵌合することができ、椅子本体同士を安定的に連結することができる。
【0015】
本発明の椅子は、
外向部と内向部の左右寸法を、隣接する椅子本体同士を係合部と被係合部により連結したとき、互いに対向する肘掛け部との間に隙間が形成される長さとしたことを特徴としている。
この特徴によれば、互いに対向する肘掛け部との間に形成された隙間に、冊子等を挿入して、これを、連結部材の外向部と内向部とにより支持することができる。
【0016】
本発明の椅子は、
肘掛け部の垂下部の後面に、第2の被係合部を設けるとともに、連結部材の下向部を第2の係合部とし、この第2の係合部に、隣接する他の椅子本体の肘掛け部における垂下部の第2の被係合部を係合しうるようにしたことを特徴としている。
この特徴によれば、係合領域が、L字状をなして拡大するので、椅子本体同士をより安定的に連結することができる。
【0017】
本発明の椅子は、
肘掛け部の垂下部の第2の被係合部を、肘当て部の係合溝と連続する後方に開口するコ字状断面の係合溝としたことを特徴としている。
この特徴によれば、連結部材の下向部も、肘掛け部の垂下部の係合溝に嵌合して係合されるので、係合部が露呈せず、外観的体裁が向上する。また、係合作業も容易となる。
【0018】
本発明の椅子は、
連結部材における下向部の下端に後向部を連設し、この後向部の後端に内向部を連設し、前記後向部より上方の前記下向部を第2の係合部としたことを特徴としている。
この特徴によれば、下向部が、後向部を介して内向部よりも前方に位置するので、後向部より上方の下向部全体を係合溝の奥部まで嵌合することができ、椅子本体同士を安定的に連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例1の椅子とその連結例を示す斜視図である。
【図2】同じく、側面図である。
【図3】連結部材の拡大斜視図である。
【図4】連結部材の取付部を下方より見た斜視図である。
【図5】図1のV−V線に沿う拡大縦断正面図である。
【図6】肘当て部における係止溝形成部を下方より見た斜視図である。
【図7】椅子をスタッキングした状態の側面図である。
【図8】本発明の実施例2の椅子とその連結例を示す斜視図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿う拡大縦断正面図である。
【図10】本発明の実施例3の椅子に用いる連結部材の拡大斜視図である。
【図11】同じく、実施例3の椅子に用いる肘掛け部を下方より見た斜視図である。
【図12】本発明の実施例4の椅子の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る椅子を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例1】
【0021】
実施例1に係る椅子につき、図1から図7を参照して説明する。図1は、本発明の実施例1の椅子とその連結例の斜視図、図2は、同じく側面図で、椅子本体1は、左右1対の木製よりなる前脚2、2及び後脚3、3と、座4と、背凭れ5とを備えている。
【0022】
左右の後脚3、3の上端には、背凭れ5を支持する背凭れ支持部6、6が一体的に連設され、この背凭れ支持部6、6の対向面に、背凭れ5の両側面が取り付けられている。左右の前脚2、2における座4よりも上方の部分には、側面視倒立L字状の左右1対の肘掛け部7、7が一体的に連設されている。左右の肘掛け部7は、前後方向を向く肘当て部7aと、その前端より垂下し、前脚2の上端と連続する垂下部7bとからなり、肘当て部7aの後端に連設された上向部7cが、背凭れ支持部6の外側面にねじ止めされている。
【0023】
座4の後端部の両側面は、左右の後脚3の上端部の対向面に固定され、また座4の前端部下面は、左右の前脚2の上端部の対向面同士を連結している連結杆8の上面に固定されている。
【0024】
隣接する各椅子本体1の一方の肘掛け部7には、椅子本体1同士を連結するための連結部材9が、次のようにして取り付けられている。
【0025】
図5に示すように、連結部材9は、外側方を向く外向部9aと、この外向部9aの外側端より起立する短寸の起立部9bと、この起立部9bの上端より前向き延出する前向部9cと、この前向部9cの前端より下方に向かって延出する下向部9dと、この下向部9dの下端より内側方に向かって延出する内向部9eとを備え、1本の金属製丸棒状ロッドを前記の形状に折曲することより、側面視倒立L字状に形成されている。なお、前記前向部9cは、隣接する他の椅子本体1における一方の肘掛け部7の肘当て部7aの下面に設けられた後記する係合溝14に係合する係合部とされている。
【0026】
外向部9aと内向部9eの内端部には、それぞれ前後方向を向くほぼ水平の取付板10と、上下方向を向くほぼ垂直の取付板11とが、溶接により固着されている。両取付板10、11には、それぞれ2個の取付孔12、12が穿設されている。
【0027】
図4に示すように、水平の取付板10を、肘掛け部7における肘当て部7aの前後方向の中央部下面に、垂直の取付板11を、垂下部7bの下端部の後面に、それぞれの取付孔12に挿入した皿ねじ13をもって固定することにより、連結部材9は、肘掛け部7の外側面に沿うように、すなわち、前向部9cは肘当て部7aにおける前半部の下部外側面と若干離間するように、下向部9dは垂下部7bの後端部外側面と若干離間するように取り付けられている(図2参照)。
【0028】
図5に示すように、隣接する各椅子本体1の一方の肘掛け部7(図5の紙面左側の肘掛け部7)における肘当て部7aの前半部下面には、被係合部としての下方に開口する下向コ字状断面の係合溝14が、垂下部7bの連設部付近まで形成されている(図6参照)。
【0029】
椅子本体1同士を連結するには、図5に示すように、一方の椅子本体1の肘当て部7a(図5の紙面右側の肘当て部7a)に取り付けた連結部材9の前向部9cに、隣接する他方の椅子本体1を若干持ち上げて、この椅子本体1における肘当て部7a(図5の紙面左側の肘当て部7a)の下面に設けた係合溝14を、上方より嵌合して係合させればよい。これにより、複数の椅子本体1を、順次左右方向に互いに隣接させて極めて容易に連結することができる。
【0030】
なお、前向部9cは、起立部9bの上端に連設されているので、前向部9c全体を、係合溝14に奥部まで嵌合することができるとともに、前向部9cの後端を、係合溝14の後端と近接または当接させることができ、また連結部材9の下向部9dは、垂下部7bの後面と近接または当接するので、連結後において隣接する椅子本体が前後方向に相対的移動するのを防止することができる。
【0031】
また、肘掛け部7における肘当て部7aの後端部を、背凭れ支持部6の外側面に固定してあるので、図7に示すように、上方の椅子本体1の後脚3を、下方の椅子本体1における左右の肘当て部7aの後端部間に挿入させてスタッキングすることができる。この際、連結部材9は肘掛け部7の外側面に沿うように取り付けてあるので、スタッキングの妨げになることはない。
【0032】
以上説明したように、前記実施例1の椅子においては、一方の椅子本体1の肘当て部7aの下面に設けた係合溝14を、他方の椅子本体1の肘当て部7aに取り付けた連結部材9の前向部9cに、上方より嵌合して係合させることにより、椅子本体1同士を連結しているので、係合溝14や前向部9cはもとより、椅子本体1同士の連結部が外部に露呈しないので、外観的体裁がよくなる。
【0033】
また、係合部である前向部9c、及びそれへの被係合部である係合溝14は、前後方向に長いので、椅子本体1同士を安定的に連結することができる。
【0034】
さらに、連結部材9と係合溝14は、共に肘掛け部7に取り付けられ、前向部9cと係合溝14は座4の上方に位置しているので、前向部9を視認しながら容易に連結することができる。
【0035】
連結部材9を、肘掛け部7に、その肘当て部7aと垂下部7bの外側面に沿うように取り付けてあるので、見栄えがよい。
【0036】
連結部材9が金属製であっても、前脚2と一体をなす肘掛け部7は木製であるので、連結時に不快な金属音を発することはない。
【実施例2】
【0037】
図8及び図9は、本発明の実施例2の椅子とその連結例を示すもので、この実施例2においては、連結部材9の外向部9aと内向部9eの左右寸法を、前記実施例1のものよりも長寸としたものである。
【0038】
このようにすると、図9に示すように、椅子本体1同士を連結した際でも、互いに対向する肘掛け部7、7との間に所要大きさの隙間Sが形成されるので、この隙間Sに冊子R等を挿入して、この冊子R等の後縁と下縁を、連結部材9の外向部9aと内向部9eにより支持することができる。
【実施例3】
【0039】
図10及び図11は、本発明の実施例3の椅子に用いる連結部材9と、肘掛け部7を示すもので、この実施例3の連結部材9は、その下向部9dの下端に、後方に延出する短寸の後向部9fを連設し、この後向部9fの後端に内向部9eを連設することにより、後向部9fよりも上方の下向部9dを、第2の係合部としてある。
【0040】
一方、他方の椅子本体1における肘掛け部7の垂下部7bの後面には、前記下向部9dが嵌合して係合可能な第2の被係合部、すなわち後方に開口するコ字状断面の係合溝15が、肘当て部7aの下面の係合溝14と連続するようにして形成されている。
【0041】
このように、下向部9dも、肘掛け部7の垂下部7bの後面に設けた係合溝15に係合させると、係合領域が、L字状をなして拡大するので、椅子本体1同士を安定的に連結することができる。
【0042】
また、下向部9dの下端に後向部9fを連設してあるので、下向部9d全体を、垂下部7bの係合溝15に奥部まで嵌合することができる。
【実施例4】
【0043】
図12は、本発明の実施例4の椅子を示すもので、この実施例4においては、前記実施例1〜3と同様の肘掛け部7を、椅子本体1の一方の側部(図12の紙面右上側)のみに設け、他方の側部(図12の紙面左下側)の前脚2の上端に連設された、後端部が後脚3の外側面に固定された後向部16の下面に、側面視下向コ字状の連結部材17の下端部を取り付けたものである。
【0044】
椅子本体1同士を連結するには、連結部材17の上端部の前後方向を向く係合部17aに、隣接する他方の椅子本体1における肘掛け部7の前向部7aの下面に設けた、前記と同様の係合溝14(この実施例4では図示略)を上方より嵌合して係合させればよい。
【0045】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0046】
例えば、前記実施例1〜4では、いずれも、肘当て部7aの下面の被係合部を、コ字状断面の係止溝14としてあるが、これに代えて、肘当て部7aの下面に、コ字状断面の被係合部材を別途取り付けてもよい。この際、被係合部材は、長手方向に連続するものか、長手方向に複数に分割したもののいずれでもよい。このような被係合部材を取り付けても、肘当て部7aの下面に位置しているので、目立ちにくい。
【0047】
また、前記実施例1〜4においては、前向部9c全体が係合溝14に嵌合されるように、外向部9aの外側端に起立部9bを連設し、この起立部9bの上端に前向部9cの後端を連設しているが、起立部9bを省略し、外向部9aの外側端に前向部9cを連設してもよい。この際には、係合溝14の深さを、後端に向かって漸次浅くして、その後端が肘当て部7aの下面に連続するようにすればよい。さらに、前向き部9cの長手方向における所定部位を屈曲させて上方に起立される起立片を形成し、この起立片を係合溝14に係合される係合部として構成してもよい。さらにまた、前向き部9cの長手方向における所定部位に上方に起立される起立片を別部材として取り付け、この起立片を係合溝14に係合される係合部として構成してもよい。
【0048】
実施例1の椅子において、垂下部7bの後面に、図11に示すような係合溝15を設け、この係合溝15に、連結部材9の下向部9dを係合させるようにしてもよい。この際には、係合溝15の深さを、下端に向かって漸次浅くして、その下端が垂下部7bの後面に連続するようにすればよい。
【符号の説明】
【0049】
1 椅子本体
7 肘掛け部
7a 肘当て部
7b 垂下部
9 連結部材
9a 外向部
9b 起立部
9c 前向部(係合部)
9d 下向部(第2の係合部)
9e 内向部
14 係合溝(被係合部)
15 係合溝(第2の被係合部)
16 後向部
17 連結部材
17a 係合部
S 隙間
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右方向に互いに隣接させて連結可能とした椅子であって、
椅子本体の左右両側部のいずれか一方に、上端に前後方向を向く係合部を有する連結部材を設けるとともに、前記椅子本体の左右両側部のいずれか他方に、前記係合部と対向する前後方向を向く肘当て部とその前端より下方に延出する垂下部とを有する側面視倒立L字状の肘掛け部を設け、この肘掛け部における前記肘当て部の下面に、隣接する他の椅子本体における連結部材の係合部に上方より係合可能な被係合部を設けたことを特徴とする椅子。
【請求項2】
連結部材が、外側方を向く外向部と、この外向部の外側端より前向き延出する、係合部としての前向部と、この前向部の前端より下方に向かって延出する下向部と、この下向部の下端より内側方に延出する内向部とを備える側面視倒立L字状をなすものとし、この連結部材を、椅子本体の左右両側部に設けたいずれか一方の肘掛け部に、その肘当て部と垂下部の外側面に沿うように設けたことを特徴とする請求項1記載の椅子。
【請求項3】
肘当て部の被係合部を、下方に開口するコ字状断面の係合溝としたことを特徴とする請求項1または2に記載の椅子。
【請求項4】
連結部材における外向部の外側端に起立部を連設し、この起立部の上端に、係合部としての前向部を連設したことを特徴とする請求項2または3に記載の椅子。
【請求項5】
外向部と内向部の左右寸法を、隣接する椅子本体同士を係合部と被係合部により連結したとき、互いに対向する肘掛け部との間に隙間が形成される長さとしたことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の椅子。
【請求項6】
肘掛け部の垂下部の後面に、第2の被係合部を設けるとともに、連結部材の下向部を第2の係合部とし、この第2の係合部に、隣接する他の椅子本体の肘掛け部における垂下部の第2の被係合部を係合しうるようにしたことを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の椅子。
【請求項7】
肘掛け部の垂下部の第2の被係合部を、肘当て部の係合溝と連続する後方に開口するコ字状断面の係合溝としたことを特徴とする請求項6に記載の椅子。
【請求項8】
連結部材における下向部の下端に後向部を連設し、この後向部の後端に内向部を連設し、前記後向部より上方の前記下向部を第2の係合部としたことを特徴とする請求項6または7に記載の椅子。
【請求項1】
左右方向に互いに隣接させて連結可能とした椅子であって、
椅子本体の左右両側部のいずれか一方に、上端に前後方向を向く係合部を有する連結部材を設けるとともに、前記椅子本体の左右両側部のいずれか他方に、前記係合部と対向する前後方向を向く肘当て部とその前端より下方に延出する垂下部とを有する側面視倒立L字状の肘掛け部を設け、この肘掛け部における前記肘当て部の下面に、隣接する他の椅子本体における連結部材の係合部に上方より係合可能な被係合部を設けたことを特徴とする椅子。
【請求項2】
連結部材が、外側方を向く外向部と、この外向部の外側端より前向き延出する、係合部としての前向部と、この前向部の前端より下方に向かって延出する下向部と、この下向部の下端より内側方に延出する内向部とを備える側面視倒立L字状をなすものとし、この連結部材を、椅子本体の左右両側部に設けたいずれか一方の肘掛け部に、その肘当て部と垂下部の外側面に沿うように設けたことを特徴とする請求項1記載の椅子。
【請求項3】
肘当て部の被係合部を、下方に開口するコ字状断面の係合溝としたことを特徴とする請求項1または2に記載の椅子。
【請求項4】
連結部材における外向部の外側端に起立部を連設し、この起立部の上端に、係合部としての前向部を連設したことを特徴とする請求項2または3に記載の椅子。
【請求項5】
外向部と内向部の左右寸法を、隣接する椅子本体同士を係合部と被係合部により連結したとき、互いに対向する肘掛け部との間に隙間が形成される長さとしたことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の椅子。
【請求項6】
肘掛け部の垂下部の後面に、第2の被係合部を設けるとともに、連結部材の下向部を第2の係合部とし、この第2の係合部に、隣接する他の椅子本体の肘掛け部における垂下部の第2の被係合部を係合しうるようにしたことを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の椅子。
【請求項7】
肘掛け部の垂下部の第2の被係合部を、肘当て部の係合溝と連続する後方に開口するコ字状断面の係合溝としたことを特徴とする請求項6に記載の椅子。
【請求項8】
連結部材における下向部の下端に後向部を連設し、この後向部の後端に内向部を連設し、前記後向部より上方の前記下向部を第2の係合部としたことを特徴とする請求項6または7に記載の椅子。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−217549(P2012−217549A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−84548(P2011−84548)
【出願日】平成23年4月6日(2011.4.6)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月6日(2011.4.6)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】
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