説明

植物栽培ハウス

【課題】
植物栽培ハウスにおいて、太陽熱をハウス内に有効的に集熱してハウス内の温度上昇を確保し、多量の化石燃料を使わず、通年に亘って農作物等の植物栽培が可能な植物栽培ハウスを提供する。
【解決手段】
全体が断面半円のかまぼこ型の植物栽培ハウスであって、該かまぼこ型の長手方向の側壁面は二重の透明及び/又は半透明の枠形成フィルムからなり、 該枠形成フィルムと地表との中間部分には、夜間に地表を覆うことが可能な保護フィルムを配備し、日中に大部分が日陰となる側壁面部分には内部に太陽光を反射する反射鏡を設け、ハウスの内側の側壁下部に沿って熱吸収蓄積板を配置するとともに、該熱吸収蓄積板上に熱水蓄積装置から熱水を巡回させる熱水巡回ホースを配置した植物栽培ハウス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽熱を効率よく利用し、積雪時でも農作物等の植物を栽培可能とする植物栽培ハウスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、積雪寒冷地帯の東北、北海道の冬期間は、露地では農作物等の植物栽培はほとんど不可能であり、透明なガラスやビニールフィルムでハウスを構築し、太陽光線の熱エネルギーを有効利用するビニールハウスを用いて農作物を栽培している。しかし、積雪寒冷地帯の11月から2月までの4ヶ月間の気象条件はほとんど従来のビニールハウスではハウス栽培が不可能な気象条件である。
ところで、従来の単にビニールで覆ったビニールハウスでは、温度上昇が十分ではなく、ビニールフィルムを二重にして温度上昇を図ったハウスも、特許文献1、本出願人による特許文献2に開示されている。
また、北海道の釧路や稚内などの寒冷地帯では、夏期間栽培に従来のハウスを活用してもイチゴやメロンなどの収穫は難しかった。このため、夜間に零度以下の低温になることを防ぐために化石燃料を用いてハウスの通年栽培を試みている。
なお、太陽熱による温水装置も特許文献3に提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−285662号公報
【特許文献2】特開2010−38459号公報
【特許文献3】特開平5−322319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、積雪時での従来のビニールハウスでのハウス内の温度上昇は十分ではなく、特に、積雪寒冷地帯の11月から2月までの4ヶ月間の気象条件はほとんど従来のビニールハウスではハウス栽培が不可能な気象条件であり、更に、夜間の保温状態も十分ではないという問題点があった。また、寒冷時での加熱手段も化石燃料を用いており、維持費が高く採算が難しいといった問題点があった。
本発明の課題は、植物栽培ハウスにおいて、太陽熱をハウス内に有効的に集熱してハウス内の温度上昇を確保し、多量の化石燃料を使わず、通年に亘って農作物等の植物栽培が可能な植物栽培ハウスを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、全体が断面半円のかまぼこ型の植物栽培ハウスであって、該かまぼこ型の長手方向の側壁面は二重の透明及び/又は半透明の枠形成フィルムで覆い、 該枠形成フィルムと地表との中間部分には、夜間に地表を覆うことが可能な保護フィルムを配備し、日中に大部分が日陰となる側壁面部分には内部に太陽光を反射する反射フィルムを設け、ハウスの内側の側壁下部に沿って熱吸収蓄積板を配置するとともに、該熱吸収蓄積板上に熱水蓄積装置から熱水を巡回させる熱水巡回ホースを配置したことを特徴とする植物栽培ハウスである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の植物栽培ハウスにおいて、前記上部の反射フィルムの外周部分を防寒素材のフィルムで覆うようにしたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の植物栽培ハウスにおいて、前記側壁面の地上から所定の高さの内側全周には低位置反射フィルムを設けることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の記載から選択される植物栽培ハウスにおいて、前記熱水蓄積装置の熱水蓄積は、夜間電力による加熱手段又は昼間の太陽熱蓄熱手段であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至4の記載から選択される植物栽培ハウスにおいて、前記熱吸収蓄積板は笹を粉砕した繊維を黒染料を含有したアクリル樹脂で練り合わせて硬化させたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
以上のような構成であるので、本発明の植物栽培ハウスは、太陽光線は冬期間といえどもハウス内に届いているので、その太陽熱をハウスの側壁を2重フィルムとし、殆ど日の当たらない側壁部分には内壁に反射フィルムを設けたので、外部の気象条件にあまり左右されずに、より多くの太陽熱を吸収し集熱する。更に、黒色選択吸収材で集熱蓄熱するので、夜間でも必要な温度を保ち、思わぬ外気の冷却の影響を受ける冷害を防止するために開閉可能な保護フィルムを設置して植物栽培ハウス内の地表を覆い、また、必要に応じて、熱水を熱循環設備で循環させることにより、10度以上の温度を確保することが可能であるので、冷害に対して安全に植物物栽培が可能で、通年に亘って農作物等の植物栽培が可能となる。
また、従来型ハウスの夜間等の暖房は化石燃料が主であり栽培コストが高かったが、太陽熱の有効利用で従来装置よりも基礎室温が高く栽培コストが低くなる。また、従来栽培不適地であった積雪寒冷地でも栽培が可能になるため地域生産性が高められ、地場生産物を消費者に供給が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の植物栽培ハウスの全体を説明する断面図、
【図2】図1の植物栽培ハウスの部分平面図、
【図3】図1の矩形基礎枠体11の平面図、
【図4】図3の矩形基礎枠体の角部の拡大斜視図、
【図5】図3の矩形基礎枠体11の側面図、
【図6】図1のビニールハウスの完成部分斜視図、
【図7】本発明の実施例での実測の[表1]の図、
【図8】同実測の[表2]の図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
効率良く太陽熱を吸収し蓄積する植物栽培ハウスにより、通年に亘って農作物等の植物栽培が可能となる。
【実施例】
【0009】
本発明の好適な植物栽培ハウスの実施例を図面に沿って説明する。
図1、図2に示すように、本実施例の植物栽培ハウス1の全体の概略は、全体が断面半円のかまぼこ型で長手方向を東西(EW)に向けた細長いビニールハウスで、基本的には、ハウスの地表に全体として矩形基礎枠体11を施工して、これに半円形の外枠縦ポール12を等間隔に立てて、これに直線状の外枠横ポール13を掛け渡して骨組みを作り、この骨組みに、枠形成フイルムである二重の内側フィルム3と外側フィルム2で覆い、日中に大部分が日陰となる側壁面部分には内部に太陽光を反射する反射フィルム4(反射鏡)を貼り付け、植物栽培ハウス1の内側の側壁下部に沿って熱吸収蓄積板6を配置し、熱吸収蓄積板6上に熱水蓄積装置7から熱水を巡回させる熱水巡回ホース71を配置している。
【0010】
前記矩形基礎枠体11は、図3の平面図に示すように全体が大きな矩形であって、図4の矩形基礎枠体11の角部の拡大斜視図に示すように、矩形基礎枠体11の適所にはアンカーボルト用の固定部材114が設けられ、アンカーボルト15等によって地表Gに固定する。更に、この矩形基礎枠体11は図5の右側側面図に示すように多数の50cm程度のポール支持部材111がほぼ等間隔に垂直に設けられており、この対向する一対のポール支持部材111にかまぼこ状の外枠縦ポール12を順次挿入して外枠縦ポール12の骨組みを完成させ、この外枠縦ポール12に外枠横ポール13(図6参照)を差し渡して全体の骨組みを完成させる。また、外矩形基礎枠体11の外側縁に沿って、図3、図4に示すように、矩形基礎枠体11に設けられた留め具161にフィルム止め用ワイヤー16が張り巡らされており、前述した各種フィルム2,3,4,5を骨組みに覆った後にそれらフィルム2,3,4,5等の下部端を挟み込んで固定する。その完成した状態が図6の斜視図に示すような外観を呈する。
【0011】
なお、図4での矩形基礎枠体11は結合金具112、ボルト113によって現地で大きな矩形に組み立て可能となっている。この矩形基礎枠体11の使用により、従来、外枠縦ポール12の下端を地表Gに直接刺してしたが、ポール支持部材111に外枠縦ポール12を順次挿入するだけの簡単な作業で外枠縦ポール12の骨組みができ、かつ、整然と全体の外枠縦ポール12を設置することができ、また、コンクリート上でも硬い岩盤上でも容易にビニールハウスを施工することができ、フィルムの固定もフィルム止め用ワイヤー16に挟むだけで、簡単な作業で済む等の幾多の利点がある。
【0012】
ここで、太陽光が照射される南(S)側は二重フィルムは、外周面側には透明シート21を張り巡らすが、この透明シートとしては厚さ0.1mm(MKVドリーム(株):ダンビーノ(商標))のものを使用した。透明シートは太陽光線を取り込む性能が高いものが良く、透明、或いは、ほぼ透明(透明率90%以上)に近いものがよい。
また、内周面側には遠赤外線を抑える半透明シート3を張り巡らすが、この半透明としては0.075mm(MKVドリーム(株):ダンビーノ(商標))のものを使用した。この半透明シートの透明性は直進光線(550mm)透過率75%で全光線(550mm)透過率90%程度であるが、保温性に関する遠赤外線(5〜25μ)透過率は15%(一般農度25%)であり保温性を有するものである。この二重のシートの間には、間隔0〜3cm(平均1cm)程度の空気層が存在する。
また、前記植物栽培ハウス1の北側の太陽光線が照射されない部分の外側には防寒素材の外側フィルム2で覆い、その内側の内側フィルム3の内周面には熱反射の鏡部(反射板)として、内側フィルム3の内壁に反射フィルム4を貼り付けてある。この反射フィルム4としては本実施例では0.03mmの(日立エーアイシー(株):ポリシャインNF(商標))のものを使用した。この反射フィルム4及び後述する低位置反射フィルム41の上端部には、別途保護フィルム用横ポール14を補強のため設けてある。
【0013】
両側の側壁面Sの地上Gから20から50cmの高さの内側全周31の低位置にも低位置反射フィルム41を巡らし反射鏡を形成している。これは、植物栽培ハウス1の外側には冬場には積雪し、これが日陰を作って植物の生育を妨げるからで、この内側全周31の低位置にもアルミ箔によって、隅まで光が照射されて、驚くほど、この部分での植物の生育が順調となる。なお、20から50cmの高さにしたのは、20cm以下であると基礎枠体11の影等が影響し、50cmにするのは、植物栽培ハウス1の周りの積雪が通常この範囲でありからであり、必要に応じて80cm程度にしてもよい。勿論、積雪でなくても、雑草や建造物が有る場所では、それに応じて低位置反射フィルム41の高さを決めればよい。
また、枠形成フィルム2,3と地表Gとの中間部分には、夜間に地表を覆うことが可能な保護フィルム5を配備する。この保護フィルム5は巻き上げ可能な構成で、手動或いは巻き上げ機で、昼間は保護フィルム5を巻き上げて(図1での5’)、太陽光が地表Gまで照射するようにし、夜間は植物栽培ハウス1内の地表Gを覆うようにする。この保護フィルム5で植物栽培ハウス1内の地表面を覆うことにより、昼間に蓄積される熱吸収蓄積板6の熱や、地熱の放出を少なくして、保護フィルム5内の室温がより下がるのを防止している。なお、フィルムの素材は半透明シートで0.1mm(シーアイ化成(株):ハイホット(商標))のものを使用した。
【0014】
植物栽培ハウス1の内側の側壁面Sの下部に沿って熱吸収蓄積板6を配置するが、これは日中に太陽熱を吸収して蓄積するもので、黒色染料を含有した水性アクリル樹脂とシリカと笹ファイバーとを混合して硬化させた多孔素材であり、水が透過する多孔質の素材であるが、極めて熱蓄積効果が高く、この製法を更に詳しく説明する。
原材料内容、
(1)笹ファイバー:
クマイ笹の葉から一般栄養成分(エキス)を抽出した後の乾燥笹であり、腐敗や劣化のしなくなった植物繊維を主成分とするものを用いる。笹の葉、特に、クマイ笹の葉は、一般栄養成分(エキス)を抽出した後は、従来は廃棄しているものであり、これを用いることで、環境負荷を軽減する。
(2)シリカゲル:
砂上粒子で神天石(黒色天然鉱物)と呼ばれている(製造元:上の国町観光振興公社)
(3)合成樹脂塗料(水性黒色アクリル樹脂(製造元:大日本塗料(株))
上記の原料を20cm×30cm×(2〜6cm:高さ)の枠に、重量比笹ファイバー28%、シリカ22%、水性アクリル15%、水35%を混合して流し込み乾燥させて笹ファイバー黒色板を製造する(熱吸収蓄積板としての大きさは、施工面積に応じて適宜の大きさに設定すればよい。)。
【0015】
次に、熱吸収蓄積板6上に導熱性素材の熱水巡回ホース71を配置する。この熱水巡回ホース71は熱水蓄積装置7に蓄積されている熱水をポンプPにより巡回させるように配置され、熱水蓄積装置7の出口72のポンプPより巡回させ、吸入口73から回収して、熱吸収蓄積板6及び植物栽培ハウス1内、また、夜間等では保護フィルム5内の温度を上昇させることができる。なお、熱吸収蓄積板6は、側壁面Sの下部ばかりではなく、植物を栽培しない箇所(図1・2のY1,Y2)に熱吸収蓄積板6を配置しても良い。
【0016】
熱水蓄積装置7への熱水の蓄積は、料金が安価な夜間電力を利用して加熱ヒーターで水を加熱しておく加熱手段によってでもよく、或いは、前掲の特許文献3のような従来の太陽光による温水製造装置により、昼間の太陽熱蓄熱手段であってもよい。勿論、従来のような石炭や石油を燃焼させて熱水を得てもよく、本発明の植物栽培ハウス1ではこれら化石燃料も従来のように大量は必要なく、エネルギーを節約できる。
また、実施例の植物栽培ハウス1は長手方向を東西(EW)に向けたが、場合によっては、長手方向を東西(EW)に向けなければならない場合もあるが、この場合には天井部分Tは常に太陽光が照射されるので、日があまり注さない両側の側壁面S2(図1、6)の内側だけに反射フィルム4’を配置するようにすればよく、要するに、昼間に約10%から20%以下の日照時間しかない部分に反射フィルムを施せばよい。
【0017】
以上のような植物栽培ハウス1を幅が5m、長さが15m、高さ2mとして、同様な規模で従来のビニールフィルムが1重の植物栽培ハウスとの室内温度を比較して、その作動・稼働状況を実験した結果を説明する。
図7の[表1]は、外気状況が最高気温2.5℃で、最低気温−7.2℃で、晴れ時々曇りであった場合の実験値であり、この外気状況は南北海道の冬季気象の90%程度に当たるものである。また、これらの実験で、保護フィルム5は巻き上げたまま行った。
この[表1]から判ることは、従来型のビニールハウスに比べて、最低温度で14.9℃も高く、最高温度でも16.3℃も高く、昼間の植物栽培ハウス1内に蓄積された太陽熱だけで、夜間の植物栽培ハウス1内の温度を高め、作物栽培に冷害を与えない良好な状況が得られた。
【0018】
次に、図8の[表2]は、外気状況が最高気温−6.5℃で、最低気温−11.8℃で、雪時々曇りであった場合の実験値である。
この[表1]から判ることは、従来型のビニールハウスに比べて、最低温度で3.3℃高く、最高温度でも7.0℃高く、昼間の植物栽培ハウス1内に蓄積された太陽熱だけでは、作物に冷害のおそれがあるので、ハウス内夜間温度を熱水蓄積装置7と熱水巡回ホース71とによって、必要な温度まで上昇させる必要があるが、[表2]に示されるように、従来のビニールハウスに比べて基礎となる室温自体が高いので、その分だけ熱エネルギーを節約できる。
【0019】
以上のように、本発明の実施例の植物栽培ハウスによれば、側壁面を2重フィルムとし、殆ど日の当たらない側壁部分には内壁に反射鏡を設けたので、外部の気象条件にあまり左右されずにより多くの太陽熱を吸収し集熱して、更に、黒色選択吸収材で集熱蓄熱するので、保温効率が向上し、冷害の虞のある場合には保護フィルムで植物栽培ハウス1内の地表を覆い、必要に応じて、熱水を熱循環設備で循環させることにより、10度以上の温度を確保することが可能であるので、冷害に対して安全な植物栽培が可能、通年に亘って農作物等の植物栽培が可能となる。
また、従来型ハウスの夜間等の暖房は化石燃料が主であり栽培コストが高かったが、太陽熱の有効利用で栽培コストが低くなる。また、従来栽培不適地であった積雪寒冷地でも栽培が可能になるため地域生産性が高められ、地場生産物を消費者に供給が出来る。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、上記の実施例に限定されるものでないことは勿論である。
【符号の説明】
【0020】
G・・地表、S・・側壁面、
S2・・ハウスの長手方向が東西に設置されている場合の反射フィルムの位置、
T・・天井部分、Y1,Y2・・植物を栽培しない箇所(熱吸収蓄積板)、
1・・植物栽培ハウス、11・・基礎枠体、111・・ポール支持部材、
112・・結合金具、113・・ボルト、
114・・アンカーボルト用の固定部材、
12・・外枠縦ポール、13・・外枠横ポール、
14・・保護フィルム用横ポール、15・・アンカーボルト、
16・・フィルム止め用ワイヤー、161・・留め具、
2・・外側フィルム(枠形成フィルム)、
21・・防寒素材外側フィルム、
3・・内側フィルム(枠形成フィルム)
4,4’・・反射フィルム(反射鏡)、41・・低位置反射フィルム、
5・・保護フィルム、5’・・巻き上げ状態の保護フィルム、
6・・熱吸収蓄積板、
7・・熱水蓄積装置、71・・熱水巡回ホース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全体が断面半円のかまぼこ型の植物栽培ハウスであって、
該かまぼこ型の長手方向の側壁面を二重の透明及び/又は半透明の枠形成フィルムで覆い、
該枠形成フィルムと地表との中間部分には、夜間に地表を覆うことが可能な保護フィルムを配備し、
日中に大部分が日陰となる側壁面部分には内部に太陽光を反射する反射フィルムを設け、
ハウスの内側の側壁下部に沿って熱吸収蓄積板を配置するとともに、該熱吸収蓄積板上に熱水蓄積装置から熱水を巡回させる熱水巡回ホースを配置したことを特徴とする植物栽培ハウス。
【請求項2】
前記反射フィルムの外周部分は防寒素材のフィルムで覆うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の植物栽培ハウス。
【請求項3】
前記側壁面の地上から所定の高さの内側全周には低位置反射フィルムを設けることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の植物栽培ハウス。
【請求項4】
前記熱水蓄積装置の熱水蓄積は、夜間電力による加熱手段又は昼間の太陽熱蓄熱手段であることを特徴とする請求項1乃至3の記載から選択される植物栽培ハウス。
【請求項5】
前記熱吸収蓄積板は笹を粉砕した繊維を黒染料を含有したアクリル樹脂で練り合わせて硬化させたことを特徴とする請求項1乃至4の記載から選択される植物栽培ハウス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−182657(P2011−182657A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−48420(P2010−48420)
【出願日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(500097692)株式会社コスモバイオス (7)
【Fターム(参考)】