説明

植物育成用炭酸ガスハイドレート、及び植物育成剤等の供給装置

【課題】簡単、且つ小型の構成でありながら、植物の生育に不可欠な二酸化炭素と栄養成分を効率的に、且つ同時に供給することができる植物育成用炭酸ガスハイドレート、及び植物育成剤等の供給装置を提供することを目的とする。
【解決手段】炭酸ガスハイドレートに対して、植物育成用の栄養成分を添加した構成を備えた植物育成用炭酸ガスハイドレート及び、この植物育成用炭酸ガスハイドレートを使用した二酸化炭素、及び栄養剤液の供給装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭酸ガスハイドレートと栄養成分を混合し、植物育成のための肥料・栄養剤として利用できる植物育成用炭酸ガスハイドレート、及びこれを利用した植物育成剤の供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
植物の育成には二酸化炭素が必要不可欠であり、二酸化炭素を多く供給することにより植物の育成が助長される。しかし、屋外に配置される鉢植えの植物や庭木等に対して必要量の二酸化炭素を安定して供給するためには炭素ガスボンベを含む二酸化炭素供給設備を設ける必要があり、設備の大型化、高コスト化を招くため、家庭用には不向きである。
また、鉢植えの植物や庭木に対して、肥料、その他の栄養剤を供給するための手法が種々提案されている(特許文献1乃至4)。
しかし、植物に対して必要十分な量の二酸化炭素と栄養剤を同時に供給するためには、二酸化炭素供給設備と栄養剤供給設備を夫々別個に用意する必要があり、構成の複雑、大型化、及び高コスト化を招く虞があった。
【特許文献1】特開平8−026876号公報
【特許文献2】特開平11−056055号公報
【特許文献3】特開2003−040406公報
【特許文献4】特開2004−236509公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上のように従来家庭等において鉢や庭に植えた植物に対して必要十分な量の二酸化炭素と栄養剤を供給するためには、二酸化炭素供給設備と栄養剤供給設備を夫々別個に用意する必要があり、構成の複雑、大型化、及び高コスト化を招く虞があった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、簡単、且つ小型の構成でありながら植物の生育に不可欠な二酸化炭素と栄養成分を効率的に、且つ同時に供給することができる植物育成用炭酸ガスハイドレート、及び植物育成剤等の供給装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するために請求項1の発明に係る植物育成用炭酸ガスハイドレートは、炭酸ガスハイドレートに対して、植物育成用の栄養成分を添加した構成を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記栄養成分中には、アルカリ性の無機物が含有されていることを特徴とする。
【0005】
請求項3の発明に係る植物育成剤等の供給装置は、請求項1又は2に記載の植物育成用炭酸ガスハイドレートと、この植物育成用炭酸ガスハイドレートを収容する容器と、を備え、前記容器は、内部を前記植物育成用炭酸ガスハイドレートを保持するメッシュ部材によって仕切ることにより形成したハイドレート収容室と、前記メッシュ部材を挟んで前記ハイドレート収容室と隣接配置されて植物育成用炭酸ガスハイドレートが分解することによって生成された植物育成用の栄養剤液を収容する栄養剤液収容室と、該栄養剤液収容室に設けた栄養剤液抽出口と、植物育成用炭酸ガスハイドレートが分解することによって生成された炭酸ガスを排出する穴と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項4の発明に係る植物育成剤等の供給装置は、炭酸ガスハイドレートと、この炭酸ガスハイドレートを収容する容器と、を備え、前記容器は、内部を前記炭酸ガスハイドレートを保持するメッシュ部材によって仕切ることにより形成したハイドレート収容室と、前記メッシュ部材を挟んで前記ハイドレート収容室と隣接配置されて植物育成用の栄養剤を予め収容した栄養剤液収容室と、該栄養剤液収容室に設けた栄養剤液抽出口と、植物育成用炭酸ガスハイドレートが分解することによって生成された炭酸ガスを排出する穴と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項5の発明に係る植物育成剤等の供給装置は、請求項1又は2に記載の植物育成用炭酸ガスハイドレートと、この植物育成用炭酸ガスハイドレートを収容し、熱を加えて分解することにより炭酸ガス、及び栄養成分を含んだ栄養剤液を生成するハイドレート分解槽と、該ハイドレート分解槽内に生成された前記炭酸ガスと前記栄養剤液とを該ハイドレート分解槽外へ夫々散布する散布手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項6の発明に係る植物育成剤等の供給装置は、請求項5において、前記各散布手段は、前記炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給管と、前記栄養剤液を供給する栄養剤液供給管と、前記炭酸ガス供給管及び前記栄養剤液供給管に夫々設けた圧力調整弁と、前記炭酸ガス及び前記栄養剤液を夫々噴霧する噴霧器と、を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば炭酸ガスハイドレート自体に植物の栄養成分を添加した植物育成用炭酸ガスハイドレートを提供できるので、単一の装置構成でありながら、栽培している植物に対する二酸化炭素と栄養成分の供給を簡易、且つ確実に実施できる。
即ち、植物育成用炭酸ガスハイドレートが分解すると、酸ガスと植物の栄養成分を含んだ栄養剤液が得られ、これを植物に与えることで植物を育成することができる。炭酸ガスボンベ等の大掛かりな設備を必要とせずに、簡便に植物の育成を促進できる。
また、この植物育成用炭酸ガスハイドレートを分解することにより生成した二酸化炭素と栄養剤液を植物に供給するための簡易な供給装置により植物の育成を低コスト、省スペースにて増進することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る植物育成用炭酸ガスハイドレートの概念図である。
植物育成用炭酸ガスハイドレート1は、炭酸ガス分子(二酸化炭素分子)と水分子が結合した氷状物質である炭酸ガスハイドレート(CO2ハイドレート)に対して、植物育成用の栄養成分を添加した構成を備えており、高圧、低温度で二酸化炭素と栄養成分からなる水溶液の撹拌を行い、シャーベット状にした後、脱水、押し固める等の工程を経ることにより製造される。
この植物育成用炭酸ガスハイドレート1を加熱するか、或いは常温下に配置すると、分解が始まり、二酸化炭素と栄養成分を含有した水溶液(栄養剤液)が生成される。
本発明では、育成対象となる植物5に対して、植物育成用炭酸ガスハイドレート1から生成された二酸化炭素と、栄養成分及び二酸化炭素を含んだ水を共に供給することが可能となり、炭酸ガス供給設備と、栄養成分供給設備を別個に設ける必要がなくなる。
【0011】
図2は植物育成用炭酸ガスハイドレートを使用した植物育成剤等の供給装置の構成例を示す図である。
この実施形態に係る供給装置10においては、植物5の根本近くの土の上に、植物育成用炭酸ガスハイドレート1を容器等に収容することなく直接載置する。植物育成用炭酸ガスハイドレート1は低温であるため、図示しないメッシュ板等を介して土上に載置することにより、土との間に間隙を設けて土に対する悪影響を回避することが好ましい。
【0012】
外気に曝された植物育成用炭酸ガスハイドレート1が自然分解することにより、二酸化炭素の他に、二酸化炭素と栄養成分が溶解した水溶液である栄養剤液が生成される。栄養剤液は直接土に吸収される。なお、生成された二酸化炭素が大気中に拡散、散逸すると、二酸化炭素を植物に与えることによる効果が充分に得られないため、一定期間、植物5の周りをビニール袋等のカバー11で覆っておくことにより二酸化炭素が植物周辺で滞留し続けるように構成することが好ましい。
【0013】
なお、植物育成用炭酸ガスハイドレート1を構成する栄養成分中にあらかじめ炭酸カルシウム等のアルカリ性の無機物を混合しておくことにより、土壌の酸性化を回避することが可能となる。
本発明の供給装置は、植木、野菜、草花等、植物全般に適用できるが、ハイドレートが低温であるため、低温での育成に強い植物に適用するのが好ましい。例えば、ほうれん草、キャベツ等の低温に強い野菜を育成するのに好ましい。
【0014】
次に、図3(a)は本発明の他の実施形態に係る植物育成用炭酸ガスハイドレートを使用した植物育成剤等の供給装置の構成例を示す断面図、(b)はその使用状態を示す図である。
この供給装置10は、上記の如き構成、性質を備えた植物育成用炭酸ガスハイドレートと、この植物育成用炭酸ガスハイドレート1を収容する容器20と、を備えている。
容器20は、その内部を植物育成用炭酸ガスハイドレート1を保持するメッシュ部材22によって仕切ることにより形成したハイドレート収容室21と、メッシュ部材22を間に挟んでハイドレート収容室21の下方に設けられて植物育成用炭酸ガスハイドレートが分解することによって生成された植物育成用の栄養剤液26を収容する栄養剤液収容室25と、栄養剤液収容室25に設けた栄養剤液抽出口25aと、栄養剤液抽出口25aを封止するキャップ27と、を備えている。また、ハイドレート収容室21の壁面には二酸化炭素放出用の穴21aを設けると共にこれをキャップ28により封止しておく。
容器20は図3(b)に示すように鉢6内の土に対して栄養剤液抽出口25a側を下向きにして突き刺すようにして設置される。
【0015】
この供給装置10を保管する場合には、植物育成用炭酸ガスハイドレート1を栄養剤添加用の容器20のハイドレート収容室21内に収容した状態で栄養剤液抽出口25aをキャップ27により封止すると共に、二酸化炭素放出用の穴21aをキャップ28により封止しておき、図示しない冷凍庫内に保管しておく。供給装置10を使用する場合には冷凍庫から取出して常温下に置くと、容器内の植物育成用炭酸ガスハイドレート1が自然分解し、二酸化炭素と栄養成分が溶解した栄養剤液が生成される。キャップ28を外すことにより、二酸化炭素は容器に設けた穴21aから外部に放出される。ただし、二酸化炭素が大気中に拡散すると二酸化炭素を植物に与えることによる効果が失われるため、一定期間、容器と植物の周りをビニール袋等のカバー30で覆っておくのが好ましい。これにより、植物の周囲を二酸化炭素濃度が高い雰囲気に保つことができる。一方、ハイドレート収容室21内で生成された栄養剤液26はメッシュ部材22を通過して栄養剤液収容室25内に移動し、キャップ27を外すことにより開放した容器下部の栄養剤液抽出口25aを経て土中に排出され、植物5に添加される。
【0016】
なお、二酸化炭素の水に対する溶解度は高いため、栄養剤液26中には二酸化炭素が多く溶解している。このため、栄養剤の添加により土壌が酸性化する可能性があるが、栄養剤中にあらかじめ炭酸カルシウム等のアルカリ性を示す無機物を混合しておくことで、このような不具合は回避できる。
なお、本発明の供給装置は、植木、野菜、草花等、植物全般に適用できる。植物育成用炭酸ガスハイドレート1から生成される栄養剤液は比較的低温なので、低温での育成に強い植物に適用するのが好ましい。例えば、ほうれん草、キャベツ等の低温に強い野菜を育成するのに好ましい。
【0017】
次に、上記実施形態に係る供給装置10では、植物育成用炭酸ガスハイドレート1を使用したが、栄養剤を含まない単なる炭酸ガスハイドレートと栄養剤を予め容器内に収容した構成の供給装置であってもよい。
即ち、図4に示した供給装置10は、栄養剤を含まない単なる炭酸ガスハイドレート1Aを容器20のハイドレート収容室21内に収容すると共に、メッシュ部材22の下方に位置する栄養剤収容室29内に予め粉体、液体等から成る栄養剤26Aを収容している。
この実施形態に係る供給装置10によれば、供給装置10を冷凍庫から取り出して外気に曝すことにより容器内の炭酸ガスハイドレート1Aの昇温、分解が始まり、二酸化炭素と、二酸化炭素を含んだ水が生成される。生成された水はメッシュ部材22を通過して栄養剤収容室25内に流下して予め収容されていた栄養剤26Aと混合して栄養剤液となる。各キャップ27、28を取り外すことにより、二酸化炭素は穴21aから外部に排出され、栄養剤液は栄養剤液抽出口29aから土中に供給される。
【0018】
次に、図5は本発明の他の実施形態に係る植物育成用炭酸ガスハイドレートを使用した植物育成剤等の供給装置の構成例を示す図である。
この供給装置10は、植物育成用炭酸ガスハイドレート1と、この植物育成用炭酸ガスハイドレート1を収容し、熱を加えて分解することにより二酸化炭素44、及び栄養成分を含んだ水溶液である栄養剤液43を生成するハイドレート分解槽40と、ハイドレート分解槽40により生成された二酸化炭素と栄養剤液とをハイドレート分解槽外へ夫々散布する散布手段50と、を備えている。
【0019】
ハイドレート分解槽40は、密閉された容器によって構成される分解槽41と、分解槽41内を上下に仕切るように配置されて植物育成用炭酸ガスハイドレート1を載置するメッシュ部材42と、を備え、常温に維持された分解槽41内のメッシュ部材42上に植物育成用炭酸ガスハイドレート1を載置することにより昇温、分解させて、高い圧力を持つ栄養剤及び二酸化炭素を含有した栄養剤液43と、二酸化炭素44とを生成する。メッシュ部材42よりも上方に位置するハイドレート収容室は、二酸化炭素供給管51と連結されて外部に二酸化炭素44を排出する。メッシュ部材42の下方に位置する栄養剤液収容室は栄養剤液供給管52と連結されて外部に栄養剤液43を排出する。
散布手段50は、二酸化炭素供給管51、栄養剤液供給管52、二酸化炭素供給管51及び栄養剤液供給管52に夫々設けた圧力調整弁51a、52aと、噴霧器51b、52bと、を備えている。
【0020】
この供給装置10を使用して植物5に対して二酸化炭素44と栄養剤液43を同時に供給する場合には、冷凍庫内に収容してあった植物育成用炭酸ガスハイドレート1を取り出してハイドレート分解槽40内のメッシュ部材42上に適量供給すればよい。植物育成用炭酸ガスハイドレート1は自然分解し、二酸化炭素及び栄養成分が溶解した栄養剤液43と、二酸化炭素44とが生成される。生成された二酸化炭素44により分解槽内の圧力が一定値以上となると、圧力調整弁51a、52aが自動的に開放して噴霧器51b、52bより二酸化炭素、栄養剤液がそれぞれ噴霧される。
二酸化炭素は大気中に拡散しやすいので、ビニールハウス等の閉鎖された室内での植物の育成に好ましく適用できる。
【0021】
本発明によれば、二酸化炭素、水、栄養成分を一度で供給することができ、別途植物に水を与えるなどの手間を省くことができる。特に、二酸化炭素を多く供給できるので植物の育成を促進する効果もある。
栄養剤液を噴霧する際には、噴霧対象となる植物の種類等の違いに応じて、栄養剤液の温度を調整することが好ましい。例えば水道水と混合させることで、温度調整することが可能となる。
【0022】
このように本発明に係る植物育成用炭酸ガスハイドレート、及び植物育成剤等の供給装置によれば、簡単、且つ小型の構成でありながら植物の生育に不可欠な二酸化炭素と栄養成分を効率的に、且つ同時に供給することができる。
即ち、本発明によれば炭酸ガスハイドレート自体に植物の栄養成分を添加した植物育成用炭酸ガスハイドレートを提供できるので、栽培している植物に対する二酸化炭素と栄養成分の供給を簡易、且つ確実に実施できる。炭酸ガスボンベ等の大掛かりな設備を必要とせずに、簡便に植物の育成を促進できる。
また、この植物育成用炭酸ガスハイドレートを分解することにより生成した二酸化炭素と栄養剤液を植物に供給するための簡易な供給装置により植物の育成を低コスト、省スペースにて増進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態に係る植物育成用炭酸ガスハイドレートの概念図である。
【図2】植物育成用炭酸ガスハイドレートを使用した植物育成剤等の供給装置の構成例を示す図である。
【図3】(a)は本発明の他の実施形態に係る植物育成用炭酸ガスハイドレートを使用した植物育成剤等の供給装置の構成例を示す図、(b)はその使用状態を示す図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係る供給装置の構成説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る植物育成用炭酸ガスハイドレートを使用した植物育成剤等の供給装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0024】
1…植物育成用炭酸ガスハイドレート、1A…炭酸ガスハイドレート、5…植物、6…鉢、10…供給装置、11…カバー、20…容器、21…ハイドレート収容室、21a…穴、22…メッシュ部材、25…栄養剤液収容室、25a…栄養剤液抽出口、26…栄養剤液、26A…栄養剤、27、28…キャップ、30…カバー、40…ハイドレート分解槽、41…分解槽、42…メッシュ部材、43…栄養剤液、44…二酸化炭素、50…散布手段、51…二酸化炭素供給管、51a、52a…圧力調整弁、51b、52b…噴霧器、52…栄養剤液供給管、52…栄養剤液供給管。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭酸ガスハイドレートに対して、植物育成用の栄養成分を添加した構成を備えたことを特徴とする植物育成用炭酸ガスハイドレート。
【請求項2】
前記栄養成分中には、アルカリ性の無機物が含有されていることを特徴とする請求項1に記載の植物育成用炭酸ガスハイドレート。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の植物育成用炭酸ガスハイドレートと、この植物育成用炭酸ガスハイドレートを収容する容器と、を備え、
前記容器は、内部を前記植物育成用炭酸ガスハイドレートを保持するメッシュ部材によって仕切ることにより形成したハイドレート収容室と、前記メッシュ部材を挟んで前記ハイドレート収容室と隣接配置されて植物育成用炭酸ガスハイドレートが分解することによって生成された植物育成用の栄養剤液を収容する栄養剤液収容室と、該栄養剤液収容室に設けた栄養剤液抽出口と、植物育成用炭酸ガスハイドレートが分解することによって生成された炭酸ガスを排出する穴と、を備えたことを特徴とする植物育成剤等の供給装置。
【請求項4】
炭酸ガスハイドレートと、この炭酸ガスハイドレートを収容する容器と、を備え、
前記容器は、内部を前記炭酸ガスハイドレートを保持するメッシュ部材によって仕切ることにより形成したハイドレート収容室と、前記メッシュ部材を挟んで前記ハイドレート収容室と隣接配置されて植物育成用の栄養剤を予め収容した栄養剤液収容室と、該栄養剤液収容室に設けた栄養剤液抽出口と、植物育成用炭酸ガスハイドレートが分解することによって生成された炭酸ガスを排出する穴と、を備えたことを特徴とする植物育成剤等の供給装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の植物育成用炭酸ガスハイドレートと、この植物育成用炭酸ガスハイドレートを収容し、熱を加えて分解することにより炭酸ガス、及び栄養成分を含んだ栄養剤液を生成するハイドレート分解槽と、該ハイドレート分解槽内に生成された前記炭酸ガスと前記栄養剤液とを該ハイドレート分解槽外へ夫々散布する散布手段と、を備えたことを特徴とする植物育成剤等の供給装置。
【請求項6】
前記各散布手段は、前記炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給管と、前記栄養剤液を供給する栄養剤液供給管と、前記炭酸ガス供給管及び前記栄養剤液供給管に夫々設けた圧力調整弁と、前記炭酸ガス及び前記栄養剤液を夫々噴霧する噴霧器と、を備えていることを特徴とする請求項5に記載の植物育成剤等の供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−319044(P2007−319044A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−150820(P2006−150820)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】