機能ポール
【課題】 1つのポールで様々な住宅の敷地に合った設置が可能な機能ポールの提供。
【解決手段】 第1の側面1と、第1の側面1に対して傾斜した第2及び第3の側面2,3を備え、第1の側面1を正面にしたときに見込み寸法bが見付け寸法aよりも小さく、敷地の状況に応じて任意の向きで設置可能であると共に、第1〜第3の側面1〜3にインターホンやポスト等の機能部品7,8,9,10を選択的に取付け可能である。
【解決手段】 第1の側面1と、第1の側面1に対して傾斜した第2及び第3の側面2,3を備え、第1の側面1を正面にしたときに見込み寸法bが見付け寸法aよりも小さく、敷地の状況に応じて任意の向きで設置可能であると共に、第1〜第3の側面1〜3にインターホンやポスト等の機能部品7,8,9,10を選択的に取付け可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅の門から玄関までのアプローチ等に設けられる機能ポールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の住宅では、門から玄関までのアプローチや玄関先などに、インターホンやポスト等を備えた機能ポールがよく設置される。従来の機能ポールは、断面が正方形や長方形の柱状のものが主流であった。
玄関へのアプローチの形態は家ごとにまちまちであり、例えば図10(a)に示すように、短いストレートなアプローチ14もあれば、図10(b)に示すように、塀16等と家とに挟まれた幅が狭く長いアプローチ14や、図10(c)に示すように、家に沿ってL字型に曲がったアプローチ14もある。従来の正方形や長方形断面の機能ポールでは、単一の機能ポールでそのような様々な敷地の状況に対応するのは困難であり、デザインの異なる多種類のものから敷地の状態に適したものを適宜選択して設置していた。また図11に示すように、塀16等と家に挟まれた狭いアプローチ14に四角形断面の機能ポールを設置する場合に、機能ポールを正面に向けてまっすぐに設置するとインターホン等の操作が非常にしづらくなるため、機能ポール90の正面が斜め前方を向くように傾けて設置し、敷地に無理矢理合わせていた。
【0003】
多角形断面の機能ポールとしては、特許文献1に示すような、山形となった一方及び他方の傾斜面と、各傾斜面から家側に向けて連続した左右の見込み面を有し、各傾斜面と見込み面とにインターホン等を取り付け可能とした、二世帯住宅用のものがあった。しかしこの機能ポールは、せいぜい前後を逆に設置することで一世帯住宅にも対応できるぐらいで、様々な敷地の状況に対応できるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−349165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、1つのポールで様々な住宅の敷地に合った設置が可能な機能ポールの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明による機能ポールは、第1の側面と、第1の側面に対して傾斜した第2及び第3の側面を備え、第1の側面を正面にしたときに見込み寸法が見付け寸法よりも小さく、敷地の状況に応じて任意の向きで設置可能であると共に、第1〜第3の側面にインターホンやポスト等の機能部品を選択的に取付け可能であることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明による機能ポールは、請求項1記載の発明の構成に加え、第1の側面と第2の側面とのコーナー部、第1の側面と第3の側面とのコーナー部に傾斜面をそれぞれ有し、第2及び第3の側面と傾斜面との成す角度が90°以下であることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明による機能ポールは、請求項1又は2記載の発明の構成に加え、第2の側面と第3の側面との成す角度が90°であり、第2の側面と第3の側面との間に第1の側面と平行な第4の側面を有し、第4の側面にも機能部品を取付け可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明による機能ポールは、第1の側面を正面に向けて設置することで、短くストレートなアプローチ等に適したものになり、細く長いアプローチやL形のアプローチ等の狭小地に設置する場合には、第2の側面又は第3の側面を正面に向けて設置したり、第1の側面を見込み方向に対して平行に設置したりすることで、狭小地に合ったスリムな設置が可能である。さらに、第1の側面を背面に向けて設置し、第2及び第3の側面にインターホンや表札等をそれぞれ取付けることで、二世帯住宅用の機能ポールとすることもできる。また、塀等と家に挟まれた狭いアプローチに設置する場合に、第1の側面を塀等に沿わせて設置し、傾斜した第2又は第3の側面にインターホン等の機能部品を取付けることで、インターホン等の操作がしやすくなる。
【0010】
請求項2記載の発明による機能ポールは、第1の側面と第2の側面とのコーナー部、第1の側面と第3の側面とのコーナー部に傾斜面をそれぞれ有し、第2及び第3の側面と傾斜面との成す角度が90°以下であることで、機能ポールをスリム化し意匠性を高める効果があり、特に第2の側面または第3の側面を正面に向けて設置した場合に、コーナー部が出っ張らず且つ傾斜面が正面から見えないため、狭小地への設置が一層容易になると共にスリムで意匠性の良い機能ポールになる。
【0011】
請求項3記載の発明による機能ポールは、第2の側面と第3の側面との成す角度が90°であることで、第2の側面又は第3の側面を正面に向けて設置する場合に、これらの側面を利用してインターホンやポスト等を直角に取付けできるので都合が良く、さらに第2の側面と第3の側面との間に第1の側面と平行な第4の側面を有しているので、第1の側面を見込み方向に沿って設置した場合に機能ポールの見付け寸法がよりスリムになり、しかも第4の側面にも機能部品を取付け可能であるため、敷地の状況に対する自由度がより一層高められる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】(a)は本発明の機能ポールの一実施形態を示す平面図であり、(b)は同正面図である。
【図2】(a)は本発明の機能ポールの第1使用状態を示す平面図であり、(b)は同斜視図である。
【図3】(a)は本発明の機能ポールの第2使用状態を示す平面図であり、(b)は同斜視図である。
【図4】(a)は本発明の機能ポールの第3使用状態を示す平面図であり、(b)は同斜視図である。
【図5】(a)は本発明の機能ポールの第4使用状態を示す平面図であり、(b)は同斜視図である。
【図6】(a)は本発明の機能ポールの第5使用状態を示す平面図であり、(b)は同斜視図である。
【図7】(a)は本発明の機能ポールの第6使用状態を示す平面図であり、(b)は同斜視図である。
【図8】第2使用状態の機能ポールの設置例を示す平面図である。
【図9】第4使用状態の機能ポールの設置例を示す平面図である。
【図10】住宅の見取り図である。
【図11】従来の機能ポールの設置例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の機能ポール11の一実施形態を示しており、図2〜7はこの機能ポール11の使用状態の例を示している。
本機能ポール11は、図1に示すように、第1の側面1と、第1の側面1に対して傾斜した第2及び第3の側面2,3を備える。第1の側面1と第2の側面2との成す角度α、第1の側面1と第3の側面3との成す角度αは、いずれも45°となっており、第2の側面2と第3の側面3とのなす角度βは90°である。第1の側面1と第2の側面2とのコーナー部5、第1の側面1と第3の側面3とのコーナー部5は、それぞれ傾斜面6,6により面取りしてある。第2の側面2と傾斜面6との成す角度γ、第3の側面3と傾斜面6との成す角度γは、いずれも90°よりも小さい角度(67°)となっている。さらに、第2の側面2と第3の側面3との間には、第1の側面1と平行な第4の側面4を備える。第1の側面1を正面としたときの見付け寸法aは200mm、見込み寸法bは90mmである。また、第2の側面2又は第3の側面3を正面にしたときの見付け寸法cは約140mmである。本機能ポール11は、アルミニウム合金の押出形材で中空状に形成され、上面に蓋体12を取付けてある。
【0014】
本機能ポール11は、以上に述べたような特殊な多角形の断面形状となっており、向きを変えて設置し、インターホン等の機能部品を各側面1〜4に選択的に取付けることで、住宅の敷地の状況に応じて多様な使用状態を選択できる。
【0015】
図2は本機能ポール11の第1使用状態を示しており、第1の側面1を正面に向けて設置し、第1の側面1に門灯7、表札8、インターホン9、ポスト10を取付けている。この使用状態は、機能ポール11の見付け寸法x(=a)が200mmと一番大きくなり、見込寸法y(=b)が90mmと一番小さくなる。したがって、正面から見てどっしりした感じになる。この使用状態は、図10(a)に示すように、玄関が道路と近くアプローチ14が短い場合に好適である。
【0016】
図3は本機能ポール11の第2使用状態を示しており、第2の側面2を正面に向けて設置し、第2の側面2に門灯7とインターホン9を取付け、第2の側面2と直角な第3の側面3に表札8とポスト10を取付けている。この使用状態では、機能ポール11の見付け寸法x(=c)が約140mmと第1使用状態よりも小さくなり(見込み寸法yは見付け寸法xと同じ)、スリムな印象になる。この使用状態は、図8に示すように、玄関13へのアプローチ14が家15と塀16等に挟まれ、人の動線がL字形に曲がっているようなスペースに設置する場合に適している。本機能ポール11は、第1の側面1と第2の側面2とのコーナー部5が傾斜面6で面取りしてあり、且つ第2の側面2と傾斜面6との成す角度γが90°より小さいことで、このように斜めに傾けて設置すると傾斜面6が正面から見えずスリムになり、狭小地への設置を一層容易にしている。なお、第3の側面3を正面に向ければ、左右勝手違いになる。表札8は、正面の第2の側面2に取付けることもできる。
【0017】
図4は本機能ポール11の第3使用状態を示しており、第2の側面2を正面に向けて設置し、第2の側面2に門灯7とインターホン9とポスト10を取付け、第3の側面3に表札8を取付けている。この使用状態は、第2使用状態と同様に、機能ポール11の見付け寸法xが小さくスリムな印象になり、またポスト10を正面の第2の側面2に取付けることで全体の奥行き寸法も抑えられる。なお、第3の側面3を正面に向ければ、左右勝手違いになる。表札8は、正面の第2の側面2に取付けることもできる。
【0018】
図5は本機能ポール11の第4使用状態を示しており、第1の側面1を見込み方向と平行に設置し、第2の側面2に門灯7とインターホン9を取付け、第4の側面4に表札8とポスト10を取付けている。本使用状態では、機能ポール11の見付け寸法x(=b)が第2・第3使用状態よりもさらに小さく90mmとなり、幅の狭いスペースへの設置も容易である。特に図9に示すように、玄関13へのアプローチ14が塀16等と家15とに挟まれて狭くなっている場合に、第1の側面1を塀16等に沿わせて設置するのに有効であり、インターホン9が斜め前を向いて取付けられるため、インターホン9の操作がしやすい。機能ポール11の向きを180°回転して設置すれば、左右勝手違いになる。
【0019】
図6は本機能ポール11の第5使用状態を示しており、ポスト10を第1の側面1に取付けている点が第4使用状態と異なっている。本使用状態によれば、第4使用状態のときと同様に機能ポール11の見付け寸法xを極力小さくでき、また塀16等に沿わせて設置した場合でもインターホン9の操作がしやすい。
【0020】
図7は本機能ポール11の第6使用状態であって、二世帯住宅用としたものを示している。本使用状態は、第4の側面4を正面に向けて設置し、第2の側面2と第3の側面3とに門灯7とインターホン9をそれぞれ取付け、第1の側面1より表札8を左右に突出して取付けている。また、機能ポール11の左右両脇にポスト10が取付金具(図示省略)により取付けてある。本使用状態によれば、二世帯のインターホン9等を左右に振り分けて体裁良く取り付けでき、インターホン9等の視認性・操作性が良好で、来訪者が世帯を間違えることもない。
【0021】
以上に述べたように本機能ポール11は、敷地の状況に応じて適宜向きを変えて設置し、インターホン等の機能部品7,8,9,10を第1〜第4の側面1〜4に選択的に取付けることで、敷地の状況に合った使用状態を一つの機能ポール11でまかなうことができる。いずれの使用状態を選択した場合でも意匠性が良好で、機能部品7,8,9,10を使いやすい状態で効率良く取付けできる。
【0022】
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。インターホン等の機能部品7,8,9,10の取付け方は、適宜変更することができる。第1の側面1と第2・第3の側面2,3との成す角度αを違わせたもの、第1の側面1と第2・第3の側面2,3とのコーナー部5をR状に面取りしたもの、第2の側面2と第3の側面3との成す角度βが直角でないものであってもよい。
【符号の説明】
【0023】
1 第1の側面
2 第2の側面
3 第3の側面
4 第4の側面
5 コーナー部
6 傾斜面
7 門灯(機能部品)
8 表札(機能部品)
9 インターホン(機能部品)
10 ポスト(機能部品)
11 機能ポール
a 第1の側面を正面にしたときの見付け寸法
b 第1の側面を正面にしたときの見込み寸法
α 第1の側面と第2・第3の側面との成す角度
β 第2の側面と第3の側面との成す角度
γ 第2・第3の側面と傾斜面との成す角度
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅の門から玄関までのアプローチ等に設けられる機能ポールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の住宅では、門から玄関までのアプローチや玄関先などに、インターホンやポスト等を備えた機能ポールがよく設置される。従来の機能ポールは、断面が正方形や長方形の柱状のものが主流であった。
玄関へのアプローチの形態は家ごとにまちまちであり、例えば図10(a)に示すように、短いストレートなアプローチ14もあれば、図10(b)に示すように、塀16等と家とに挟まれた幅が狭く長いアプローチ14や、図10(c)に示すように、家に沿ってL字型に曲がったアプローチ14もある。従来の正方形や長方形断面の機能ポールでは、単一の機能ポールでそのような様々な敷地の状況に対応するのは困難であり、デザインの異なる多種類のものから敷地の状態に適したものを適宜選択して設置していた。また図11に示すように、塀16等と家に挟まれた狭いアプローチ14に四角形断面の機能ポールを設置する場合に、機能ポールを正面に向けてまっすぐに設置するとインターホン等の操作が非常にしづらくなるため、機能ポール90の正面が斜め前方を向くように傾けて設置し、敷地に無理矢理合わせていた。
【0003】
多角形断面の機能ポールとしては、特許文献1に示すような、山形となった一方及び他方の傾斜面と、各傾斜面から家側に向けて連続した左右の見込み面を有し、各傾斜面と見込み面とにインターホン等を取り付け可能とした、二世帯住宅用のものがあった。しかしこの機能ポールは、せいぜい前後を逆に設置することで一世帯住宅にも対応できるぐらいで、様々な敷地の状況に対応できるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−349165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、1つのポールで様々な住宅の敷地に合った設置が可能な機能ポールの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明による機能ポールは、第1の側面と、第1の側面に対して傾斜した第2及び第3の側面を備え、第1の側面を正面にしたときに見込み寸法が見付け寸法よりも小さく、敷地の状況に応じて任意の向きで設置可能であると共に、第1〜第3の側面にインターホンやポスト等の機能部品を選択的に取付け可能であることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明による機能ポールは、請求項1記載の発明の構成に加え、第1の側面と第2の側面とのコーナー部、第1の側面と第3の側面とのコーナー部に傾斜面をそれぞれ有し、第2及び第3の側面と傾斜面との成す角度が90°以下であることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明による機能ポールは、請求項1又は2記載の発明の構成に加え、第2の側面と第3の側面との成す角度が90°であり、第2の側面と第3の側面との間に第1の側面と平行な第4の側面を有し、第4の側面にも機能部品を取付け可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明による機能ポールは、第1の側面を正面に向けて設置することで、短くストレートなアプローチ等に適したものになり、細く長いアプローチやL形のアプローチ等の狭小地に設置する場合には、第2の側面又は第3の側面を正面に向けて設置したり、第1の側面を見込み方向に対して平行に設置したりすることで、狭小地に合ったスリムな設置が可能である。さらに、第1の側面を背面に向けて設置し、第2及び第3の側面にインターホンや表札等をそれぞれ取付けることで、二世帯住宅用の機能ポールとすることもできる。また、塀等と家に挟まれた狭いアプローチに設置する場合に、第1の側面を塀等に沿わせて設置し、傾斜した第2又は第3の側面にインターホン等の機能部品を取付けることで、インターホン等の操作がしやすくなる。
【0010】
請求項2記載の発明による機能ポールは、第1の側面と第2の側面とのコーナー部、第1の側面と第3の側面とのコーナー部に傾斜面をそれぞれ有し、第2及び第3の側面と傾斜面との成す角度が90°以下であることで、機能ポールをスリム化し意匠性を高める効果があり、特に第2の側面または第3の側面を正面に向けて設置した場合に、コーナー部が出っ張らず且つ傾斜面が正面から見えないため、狭小地への設置が一層容易になると共にスリムで意匠性の良い機能ポールになる。
【0011】
請求項3記載の発明による機能ポールは、第2の側面と第3の側面との成す角度が90°であることで、第2の側面又は第3の側面を正面に向けて設置する場合に、これらの側面を利用してインターホンやポスト等を直角に取付けできるので都合が良く、さらに第2の側面と第3の側面との間に第1の側面と平行な第4の側面を有しているので、第1の側面を見込み方向に沿って設置した場合に機能ポールの見付け寸法がよりスリムになり、しかも第4の側面にも機能部品を取付け可能であるため、敷地の状況に対する自由度がより一層高められる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】(a)は本発明の機能ポールの一実施形態を示す平面図であり、(b)は同正面図である。
【図2】(a)は本発明の機能ポールの第1使用状態を示す平面図であり、(b)は同斜視図である。
【図3】(a)は本発明の機能ポールの第2使用状態を示す平面図であり、(b)は同斜視図である。
【図4】(a)は本発明の機能ポールの第3使用状態を示す平面図であり、(b)は同斜視図である。
【図5】(a)は本発明の機能ポールの第4使用状態を示す平面図であり、(b)は同斜視図である。
【図6】(a)は本発明の機能ポールの第5使用状態を示す平面図であり、(b)は同斜視図である。
【図7】(a)は本発明の機能ポールの第6使用状態を示す平面図であり、(b)は同斜視図である。
【図8】第2使用状態の機能ポールの設置例を示す平面図である。
【図9】第4使用状態の機能ポールの設置例を示す平面図である。
【図10】住宅の見取り図である。
【図11】従来の機能ポールの設置例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の機能ポール11の一実施形態を示しており、図2〜7はこの機能ポール11の使用状態の例を示している。
本機能ポール11は、図1に示すように、第1の側面1と、第1の側面1に対して傾斜した第2及び第3の側面2,3を備える。第1の側面1と第2の側面2との成す角度α、第1の側面1と第3の側面3との成す角度αは、いずれも45°となっており、第2の側面2と第3の側面3とのなす角度βは90°である。第1の側面1と第2の側面2とのコーナー部5、第1の側面1と第3の側面3とのコーナー部5は、それぞれ傾斜面6,6により面取りしてある。第2の側面2と傾斜面6との成す角度γ、第3の側面3と傾斜面6との成す角度γは、いずれも90°よりも小さい角度(67°)となっている。さらに、第2の側面2と第3の側面3との間には、第1の側面1と平行な第4の側面4を備える。第1の側面1を正面としたときの見付け寸法aは200mm、見込み寸法bは90mmである。また、第2の側面2又は第3の側面3を正面にしたときの見付け寸法cは約140mmである。本機能ポール11は、アルミニウム合金の押出形材で中空状に形成され、上面に蓋体12を取付けてある。
【0014】
本機能ポール11は、以上に述べたような特殊な多角形の断面形状となっており、向きを変えて設置し、インターホン等の機能部品を各側面1〜4に選択的に取付けることで、住宅の敷地の状況に応じて多様な使用状態を選択できる。
【0015】
図2は本機能ポール11の第1使用状態を示しており、第1の側面1を正面に向けて設置し、第1の側面1に門灯7、表札8、インターホン9、ポスト10を取付けている。この使用状態は、機能ポール11の見付け寸法x(=a)が200mmと一番大きくなり、見込寸法y(=b)が90mmと一番小さくなる。したがって、正面から見てどっしりした感じになる。この使用状態は、図10(a)に示すように、玄関が道路と近くアプローチ14が短い場合に好適である。
【0016】
図3は本機能ポール11の第2使用状態を示しており、第2の側面2を正面に向けて設置し、第2の側面2に門灯7とインターホン9を取付け、第2の側面2と直角な第3の側面3に表札8とポスト10を取付けている。この使用状態では、機能ポール11の見付け寸法x(=c)が約140mmと第1使用状態よりも小さくなり(見込み寸法yは見付け寸法xと同じ)、スリムな印象になる。この使用状態は、図8に示すように、玄関13へのアプローチ14が家15と塀16等に挟まれ、人の動線がL字形に曲がっているようなスペースに設置する場合に適している。本機能ポール11は、第1の側面1と第2の側面2とのコーナー部5が傾斜面6で面取りしてあり、且つ第2の側面2と傾斜面6との成す角度γが90°より小さいことで、このように斜めに傾けて設置すると傾斜面6が正面から見えずスリムになり、狭小地への設置を一層容易にしている。なお、第3の側面3を正面に向ければ、左右勝手違いになる。表札8は、正面の第2の側面2に取付けることもできる。
【0017】
図4は本機能ポール11の第3使用状態を示しており、第2の側面2を正面に向けて設置し、第2の側面2に門灯7とインターホン9とポスト10を取付け、第3の側面3に表札8を取付けている。この使用状態は、第2使用状態と同様に、機能ポール11の見付け寸法xが小さくスリムな印象になり、またポスト10を正面の第2の側面2に取付けることで全体の奥行き寸法も抑えられる。なお、第3の側面3を正面に向ければ、左右勝手違いになる。表札8は、正面の第2の側面2に取付けることもできる。
【0018】
図5は本機能ポール11の第4使用状態を示しており、第1の側面1を見込み方向と平行に設置し、第2の側面2に門灯7とインターホン9を取付け、第4の側面4に表札8とポスト10を取付けている。本使用状態では、機能ポール11の見付け寸法x(=b)が第2・第3使用状態よりもさらに小さく90mmとなり、幅の狭いスペースへの設置も容易である。特に図9に示すように、玄関13へのアプローチ14が塀16等と家15とに挟まれて狭くなっている場合に、第1の側面1を塀16等に沿わせて設置するのに有効であり、インターホン9が斜め前を向いて取付けられるため、インターホン9の操作がしやすい。機能ポール11の向きを180°回転して設置すれば、左右勝手違いになる。
【0019】
図6は本機能ポール11の第5使用状態を示しており、ポスト10を第1の側面1に取付けている点が第4使用状態と異なっている。本使用状態によれば、第4使用状態のときと同様に機能ポール11の見付け寸法xを極力小さくでき、また塀16等に沿わせて設置した場合でもインターホン9の操作がしやすい。
【0020】
図7は本機能ポール11の第6使用状態であって、二世帯住宅用としたものを示している。本使用状態は、第4の側面4を正面に向けて設置し、第2の側面2と第3の側面3とに門灯7とインターホン9をそれぞれ取付け、第1の側面1より表札8を左右に突出して取付けている。また、機能ポール11の左右両脇にポスト10が取付金具(図示省略)により取付けてある。本使用状態によれば、二世帯のインターホン9等を左右に振り分けて体裁良く取り付けでき、インターホン9等の視認性・操作性が良好で、来訪者が世帯を間違えることもない。
【0021】
以上に述べたように本機能ポール11は、敷地の状況に応じて適宜向きを変えて設置し、インターホン等の機能部品7,8,9,10を第1〜第4の側面1〜4に選択的に取付けることで、敷地の状況に合った使用状態を一つの機能ポール11でまかなうことができる。いずれの使用状態を選択した場合でも意匠性が良好で、機能部品7,8,9,10を使いやすい状態で効率良く取付けできる。
【0022】
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。インターホン等の機能部品7,8,9,10の取付け方は、適宜変更することができる。第1の側面1と第2・第3の側面2,3との成す角度αを違わせたもの、第1の側面1と第2・第3の側面2,3とのコーナー部5をR状に面取りしたもの、第2の側面2と第3の側面3との成す角度βが直角でないものであってもよい。
【符号の説明】
【0023】
1 第1の側面
2 第2の側面
3 第3の側面
4 第4の側面
5 コーナー部
6 傾斜面
7 門灯(機能部品)
8 表札(機能部品)
9 インターホン(機能部品)
10 ポスト(機能部品)
11 機能ポール
a 第1の側面を正面にしたときの見付け寸法
b 第1の側面を正面にしたときの見込み寸法
α 第1の側面と第2・第3の側面との成す角度
β 第2の側面と第3の側面との成す角度
γ 第2・第3の側面と傾斜面との成す角度
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の側面と、第1の側面に対して傾斜した第2及び第3の側面を備え、第1の側面を正面にしたときに見込み寸法が見付け寸法よりも小さく、敷地の状況に応じて任意の向きで設置可能であると共に、第1〜第3の側面にインターホンやポスト等の機能部品を選択的に取付け可能であることを特徴とする機能ポール。
【請求項2】
第1の側面と第2の側面とのコーナー部、第1の側面と第3の側面とのコーナー部に傾斜面をそれぞれ有し、第2及び第3の側面と傾斜面との成す角度が90°以下であることを特徴とする請求項1記載の機能ポール。
【請求項3】
第2の側面と第3の側面との成す角度が90°であり、第2の側面と第3の側面との間に第1の側面と平行な第4の側面を有し、第4の側面にも機能部品を取付け可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の機能ポール。
【請求項1】
第1の側面と、第1の側面に対して傾斜した第2及び第3の側面を備え、第1の側面を正面にしたときに見込み寸法が見付け寸法よりも小さく、敷地の状況に応じて任意の向きで設置可能であると共に、第1〜第3の側面にインターホンやポスト等の機能部品を選択的に取付け可能であることを特徴とする機能ポール。
【請求項2】
第1の側面と第2の側面とのコーナー部、第1の側面と第3の側面とのコーナー部に傾斜面をそれぞれ有し、第2及び第3の側面と傾斜面との成す角度が90°以下であることを特徴とする請求項1記載の機能ポール。
【請求項3】
第2の側面と第3の側面との成す角度が90°であり、第2の側面と第3の側面との間に第1の側面と平行な第4の側面を有し、第4の側面にも機能部品を取付け可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の機能ポール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−117125(P2011−117125A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−272672(P2009−272672)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000175560)三協立山アルミ株式会社 (529)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000175560)三協立山アルミ株式会社 (529)
【Fターム(参考)】
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