説明

歯ブラシの毛先形状修正器

【課題】歯ブラシの毛先が丸まったり、変形した歯ブラシの毛一本一本を直毛状態にに復帰し再使用可能な状態に復帰する方法を提供する。
【解決手段】はさみ形状の操作アーム1a1bを握り、歯ブラシの毛を挟む修正くちばし3a3bを支点軸2で支える。修正くちばし3a3bの下側にヒーター4を取り付け加熱する。
修正くちばし3a3bの温度は毛の耐熱温度より20℃程度高くコントロールする。挟み式の器具の修正くちばし3a3bで変形した毛を挟み、しごき動作を加えながら直毛状に復帰する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用して毛先が丸まったり、開いてしまった歯ブラシの再生、復元に関するものである。
【背景の技術】
【0002】
歯ブラシは毛の部分が変形して毛先が開いただけで、本来の能力を損なってしまう。その為、変形し毛先の開いてしまった歯ブラシは新しい物に交換するようメーカー等により推奨されている。
【0003】
大事な毛先部分とフレームである取手部分での重量比で採ってみると、ブラシの毛の部分が少し変形しただけで1本の歯ブラシを廃棄するのは非常に資源使用効率も悪く環境問題が叫ばれる中、資源効率向上の取り組みが望まれる。
【0004】
近年の取り組み例としては、水蒸気を利用した「ブラシ再生装置」やマイクロウエーブを利用した「歯ブラシ再生器」提案されているが、これらは比較的大きな装置を必要とする。
【特許文献1】特許公開平7−100015号
【特許文献2】登録実用新案第3066259号
【0005】
最近になり熱風を利用した「歯ブラシの再生方法、毛先整列装置及び歯ブラシの再生装置」(特許公開2003−33229)がより簡単な方法で提案された。この提案は変形した歯ブラシの毛を矯正箱に押し込め熱により再整形するが、新品時と同様に毛一本一本の方向を整えて再生する事は難しいと考えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来の問題を解決すべくなされたもので歯ブラシの毛先をさらに、安価に確実に再生する歯ブラシの毛先形状修正器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するために、図1の如くはさみの形状のもので、従来の刃先部分を歯ブラシの毛を挟める形状とし、修正くちばし3a、3bの形にする。修正くちばし3a、3bは上下方向に開閉し、毛を掴む面は平面でぴったりあわさる。修正くちばし3bはヒーター4で加熱しておき、修正くちばし3a、3bで曲がってしまった毛をはさみ熱により直毛状態に伸ばす。
挟むだけで修正不可能な時は、挟みながらしごく事によりさらに効果を上げられる。
【0008】
プラスチック材である歯ブラシの毛束に使用している飽和ポリエステル樹脂の耐熱温度は60℃であり、曲がり修正最適な温度実績は80℃〜85℃であった。又 ポリプチレンテレフタレートは耐熱温度80℃であり曲がり修正最適な温度実績は約100℃である。この適正温度に達しなければ曲がり修正は満足に出来ず、温度が高すぎれば毛を溶かしてしまう結果になる。
【0009】
歯ブラシの毛の耐熱温度が同じ60℃の歯ブラシであればサーモスタットで80℃で温度コントロールを行えば良い。
【0010】
耐熱温度の異なる歯ブラシを何本も使用していれば、ヒーターコントロールにより修正くちばし部の温度コントールを行えば、ほぼ全種類の歯ブラシを再生させる事が出来る。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、歯ブラシの重量比で7パーセントしか占めない毛の少々の変形理由で廃棄していた歯ブラシを再活用する事が出来、資源の有効活用に繋げる事が出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
様々な毛の材質に対応するために、温度設定が簡単にできる機能の有る事が望ましい。ヒーターコントロールにより80℃〜100℃の温度調整が出来るものが望ましく毛の耐熱温度に対し20℃高く設定する。
【0013】
くちばし設定温度が100℃のもので 耐熱温度60℃のものを使用する時は毛に水を含ませ修正くちばしの温度を下げたり 又 素早く修正作業を行えば毛を溶かす事も無く、修正する事も出来る。
【0014】
ヒーター部分は熱く火傷の危険が有るため、火傷防止の保温カバーを取り付ける事が望ましい。
【実施例1】
【0015】
図2は本発明の1実施例で毛を挟み修正するものである。
【0016】
図5は1実施例で修正くちばしの下にサーモスタットを組み込み温度コントロールをするタイプのものである。
【0017】
図7は温度コントロールを、電圧調整器にてヒートコントロールを行うものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】何度も歯磨きに使用し毛先が広がり交換時期に達した歯ブラシ
【図2】本発明の歯ブラシの毛先形状修正器を使用し復元しようとしている写真である.
【図3】本発明の歯ブラシの毛先形状修正器を使用し復元した側面写真である。
【図4】本発明の歯ブラシ毛先形状修正器具を使用し復元した斜め上方正面写真である。
【図5】本発明の実施形態を示す斜視図である。
【図6】本発明の修正くちばし方向からの図でくちばしを開いた状態である。
【図7】電圧調整式温度コントローラーを組み入れた図である。
【符号の説明】
【0019】
1a…操作アーム
1b…操作アーム
2 …支点軸
3a…修正くちばし
3b…修正くちばし
4 …ヒーター
5 …サーモスタット
6 …電源コード
7 …変形した毛先の歯ブラシ
8 …毛挟み面(平らな面である)
9 …ヒーターコントローラー(電圧調整器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛先の開いた歯ブラシの毛(以下 毛)を温度コントロールした修正くちばしで毛を挟み元の形の直毛状態に復帰する方法。
【請求項2】
前記の修正くちばしは操作アームと連動作動し、支点軸で支える。
温度コントロール方法は、修正くちばしに熱が伝わる位置にヒーターを取り付け、修正くちばしとヒーター間にサーモスタットを取り付けくちばしの温度コントロールを行う。温度コントロールした修正くちばしで変形した毛を挟み直毛状に修正する歯ブラシの毛先形状修正器。
【請求項3】
前記の温度コントロール方法として、電圧調整器にてヒーターの出力調整を行い温度調整を行う歯ブラシの毛先形状修正器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−23299(P2008−23299A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−223619(P2006−223619)
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【出願人】(596107316)
【Fターム(参考)】