説明

水中油型乳化皮膚化粧料

【課題】(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーを配合した皮膚化粧料は独特の弾力感を有するため、美容液などに活用されているが、塗布後のべたつきがあるため、当該べたつきを改善し、かつ弾力感を有する皮膚化粧料の提供。
【解決手段】下記(a)〜(f)を含有することを特徴とする水中油型乳化皮膚化粧料。(a)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー(b)シリコーンポリマー(c)ジェランガム、キサンタンガム、サクシノグルカン、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、(アクリル酸/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス−25)クロスポリマーからなる群から選択される1種又は2種以上(d)乳化剤(e)シリコーン油(f)水

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水中油型乳化皮膚化粧料に関する。さらに詳しくは、(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーを配合した皮膚化粧料は独特の弾力感を有するため、美容液などに活用されているが、塗布後のべたつきがあるため、当該べたつきを改善し、かつ弾力感を有する水中油型乳化皮膚化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
水中油型乳化皮膚化粧料はさっぱりした使用感を有するため、皮膚化粧料として多用されている。
【0003】
一方、(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー(商品名:アデカノールGT−700:ADEKA)を配合した皮膚化粧料は独特の弾力感を有するため、美容液などに活用されている。アデカノールGT−700を使用した増粘剤組成物は特許文献1に開示されているが、上述したように、皮膚化粧料に配合すると独特の弾力感を有する使用感を発揮するため、美容液などに活用されている。
【0004】
また、特許文献2には、α−ヒドロキシ酸を1.0〜7.0質量%含む皮膚外用剤を皮膚に塗布後、所定時間経過後に洗い流す操作を2〜3日おいて繰り返すことを特徴とする美肌を目的とする美容方法において、アデカノールGT−700を当該皮膚外用剤に配合することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−234085号公報
【特許文献2】特開2011−006372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーを配合した皮膚化粧料は塗布後のべたつきがあるため、当該べたつきを改善し、かつ弾力感を有する水中油型乳化皮膚化粧料の開発が期待されていた。
【0007】
本発明者は上述の課題に鑑み、(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーを配合した皮膚化粧料に関して鋭意研究した結果、(a)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーと、(b)シリコーンポリマーと、(c)ジェランガム、キサンタンガム、サクシノグルカン、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、(アクリル酸/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス−25)クロスポリマーからなる群から選択される1種又は2種以上と、(d)乳化剤と、(e)シリコーン油と、(f)水とを含有する水中油型乳化皮膚化粧料が、(a)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーに起因するべたつきを改善し、かつ弾力感を有し、さらに乳化安定性にも優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明の目的は、(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーを配合した皮膚化粧料において、べたつきを改善し、かつ弾力感を有し、さらには、乳化安定性にも優れる水中油型乳化皮膚化粧料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明は、下記(a)〜(f)を含有することを特徴とする水中油型乳化皮膚化粧料を提供するものである。
(a)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー
(b)シリコーンポリマー
(c)ジェランガム、キサンタンガム、サクシノグルカン、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、(アクリル酸/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス−25)クロスポリマーからなる群から選択される1種又は2種以上
(d)乳化剤
(e)シリコーン油
(f)水
【0010】
また、本発明は、前記(d)乳化剤が、POE(20)イソステアリン酸グリセリル及び/又はポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体であることを特徴とする上記の水中油型乳化皮膚化粧料を提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の水中油型乳化皮膚化粧料は、(a)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーによるべたつきを改善し、かつ弾力感を有する、優れた使用感を有する皮膚化粧料である。
さらに、本発明の水中油型乳化皮膚化粧料は、乳化安定性にも優れている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を詳述する。
【0013】
「(a)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー」
本発明に用いる(a)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーは、化粧料中にて少量の配合で優れた増粘効果を示す会合性増粘剤である。
本発明においては、市販品のアデカノールGT−700(ADEKA)を好ましく使用できる。その構造は合成高分子であるポリエチレングリコールの両末端をデシルテトラデシルアルコールで修飾した構造を有し、平均重量分子量は約5万(GPC法)である。
本発明の水中油型乳化皮膚化粧料においては、成分(a)により、皮膚化粧料の製剤としての弾力感を付与することができる。
さらに、本発明においては、主に(b)シリコーンポリマーの配合により、成分(a)により引き起こされる塗布後のべたつきを改善した。
以上から、本発明の水中油型乳化皮膚化粧料は、弾力感があり、かつべたつきが抑制されるという優れた使用感を発揮するという顕著な効果を有する新規有用な発明である。
【0014】
(a)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーの配合量は、水中油型乳化皮膚化粧料全量に対して、通常、0.5〜5質量%、好ましくは、1〜3質量%、さらに好ましくは、1.2〜2質量%である。
【0015】
「(b)シリコーンポリマー」
本発明に用いる(b)シリコーンポリマーは、(a)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーのべたつきを抑制する成分であり、当該効果は本発明者により見出された予期せぬ顕著な効果である。
(b)シリコーンポリマーとしては、「高重合度ジメチルシリコーン(重合度5000〜8000)(商品名:シリコーン G−10、信越化学工業)」や、「アミノ変性高分子シリコーン/ジメチルポリシロキサン20CS(10%)(商品名:APS−10−DMS、不二化成)」や、「アルキル架橋ポリメチルシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン(商品名:Dow CorningR 9045 Silicone Elastomer Blend、東レ・ダウコーニング)」や、「ジメチコン/ビニルメチコンクロスポリマー(商品名:KSG−15AP、信越化学工業)」が好ましく使用される。これらのポリマーは複数併用してもよい。
なお、「アルキル架橋ポリメチルシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン(商品名:Dow CorningR 9045 Silicone Elastomer Blend、東レ・ダウコーニング)」の組成は、主ポリマー(表示名称:ジメチコンクロスポリマー)が12.5質量%であり、環状ジメチルポリシロキサン(5量体、表示名称:シクロペンタシロキサン)が87.5質量%である。
本発明に用いる(b)シリコーンポリマーとしては高重合度ジメチルシリコーンとアミノ変性高分子シリコーン/ジメチルポリシロキサン20CS(10%)が特に好ましく、高重合度ジメチルシリコーンが最も好ましい。
【0016】
(b)シリコーンポリマーの配合量は、水中油型乳化皮膚化粧料全量に対して、通常、ポリマー純分として、0.001〜2質量%、好ましくは、0.01〜1質量%、さらに好ましくは、0.01〜0.5質量%である。
【0017】
「(c)ジェランガム、キサンタンガム、サクシノグルカン、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、(アクリル酸/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス−25)クロスポリマーからなる群から選択される1種又は2種以上」
成分(c)の化合物は増粘剤であり、本発明においては、主に、製剤である水中油型乳化組成物の乳化安定性に寄与する成分である。
上記の化合物はいずれも市販品を使用することができる。
上記化合物の中では特にジェランガムが好ましい。
【0018】
成分(c)ジェランガム、キサンタンガム、サクシノグルカン、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、(アクリル酸/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス−25)クロスポリマーからなる群から選択される1種又は2種以上の配合量は、水中油型乳化皮膚化粧料全量に対して、通常、0.05〜0.5質量%、好ましくは、0.1〜0.3%、さらに好ましくは、0.1〜0.25質量%である。
【0019】
「(d)乳化剤」
本発明に用いる乳化剤は、POE(20)イソステアリン酸グリセリル及び/又はポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体が好ましい。通常はどちらか一種の乳化剤を用いるが、場合によっては併用しても良い。これらの乳化剤は市販品を使用することが出来る。
【0020】
(d)乳化剤の配合量は、水中油型乳化皮膚化粧料全量に対して、通常、0.01〜2質量%、好ましくは、0.05〜1%、さらに好ましくは、0.1〜0.5質量%である。
【0021】
「(e)シリコーン油」
本発明に用いるシリコーン油は、例えば、低重合ジメチルポリシロキサンや環状ポリシロキサン(オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)などの揮発性シリコーンや、メチフェニルポリシロキサンを好ましく使用できる。
当該油分は、水中油型乳化皮膚化粧料の油相を構成する油分である。
本発明において、油相を構成する主成分はシリコーン油であるが、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の任意の油分を適宜配合することも可能である。
例えば、炭化水素油、液体油脂、固体油脂、ロウ、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル油、シリコーン油などを適宜配合することが可能である。
【0022】
(e)シリコーン油の配合量は、水中油型乳化皮膚化粧料全量に対して、通常、0.1〜20質量%、好ましくは、1〜10%、さらに好ましくは、3〜7質量%である。
【0023】
「(f)水」
本発明に用いる(f)水は、水中油型乳化皮膚化粧料の水相を構成する成分である。水相には、エタノールや、グリセリン、1,3−ブチレングリコール等の水溶性保湿剤を配合することが好ましい。
【0024】
(f)水の配合量は、水中油型乳化皮膚化粧料全量に対して、通常、50〜95質量%、好ましくは、60〜90%、さらに好ましくは、70〜85質量%である。
【0025】
本発明の水中油型乳化皮膚化粧料は、上記必須成分の他、本発明の効果を損なわない範囲で、保湿剤、粉末、エタノール、天然高分子、合成高分子、糖類、酸化防止剤、緩衝剤、各種抽出液、安定化剤、防腐剤、色素、香料等の通常化粧料に配合される成分を適宜配合して、常法により製造することができる。
【実施例】
【0026】
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、配合量は全量に対する質量%を表す。
【0027】
「表1」〜「表3」に示す処方にて、常法により、水中油型乳化皮膚化粧料である美容液を製造し、以下の評価を行った。
【0028】
「製剤の弾力感」
実施例及び比較例の皮膚化粧料からなる製剤の弾力感を、専門パネル10名で実使用試験を行い(実施例及び比較例の化粧料を顔面に塗布する)、優れた弾力感か否かを評価した。
<評価基準>
◎:10名中7名以上が優れた弾力感と答えた。
○:10名中3名以上6名以下が優れた弾力感と答えた。
×:10名中2名以下が優れた弾力感と答えた。
【0029】
「塗布後のべたつき」
実施例及び比較例の皮膚化粧料からなる塗布後のべたつきを、専門パネル10名で実使用試験を行い(実施例及び比較例の化粧料を顔面に塗布する)、塗布後のべたつきについて評価した。
<評価基準>
◎:10名中7名以上が塗布後のべたつきを感じないと答えた。
○:10名中3名以上6名以下が塗布後のべたつきを感じないと答えた。
×:10名中2名以下が塗布後のべたつきを感じないと答えた。
【0030】
「乳化安定性」
実施例及び比較例の皮膚化粧料をサンプル管に充填し、50℃の恒温槽に1ヶ月静置後、目視にてその外観を観察した。
<評価基準>
○:油相と水相が分離せず、安定した乳化状態を維持している。
×:油相と水相が分離して、乳化状態が崩壊している。
―:油分と乳化剤を配合せず、乳化組成物を製造していないので、試験をしていない。
【0031】
【表1】

【0032】
「表1」の結果から、(a)会合性増粘剤の(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーが0.5〜2質量%配合された実施例1〜4及び比較例1〜3は、本発明の水中油型乳化皮膚化粧料の全てにおいて、製剤の弾力感を有することが判明した。
また、(b)シリコーンポリマーを配合した実施例1〜4が塗布後のべたつきを抑制する効果を発揮することが判明した。
さらに、乳化安定性は、(d)乳化剤としてPOE(20)イソステアリン酸グリセリル又はPOE(20)イソステアリン酸グリセリル及び/又はポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体を配合した実施例1〜4は優れた乳化安定性を示すことが判明した。なお、(e)シリコーン油及び(d)乳化剤を配合していない比較例1及び比較例2は乳化物を形成しないので、乳化安定性の試験を行っていない。





































【0033】
【表2】

【0034】
「表2」の結果から、(a)会合性増粘剤の(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーが0.5〜2質量%配合された実施例5〜8及び比較例4〜5は、本発明の水中油型乳化皮膚化粧料の全てにおいて、製剤の弾力感を有することが判明した。
また、(b)シリコーンポリマーを配合した実施例5〜8及び比較例4〜5が塗布後のべたつきを抑制する効果を発揮することが判明した。
さらに、乳化安定性は、乳化剤としてPOE(20)イソステアリン酸グリセリル又はPOE(20)イソステアリン酸グリセリル及び/又はポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体を配合した実施例5〜8は優れた乳化安定性を示すことが判明した。 なお、(b)増粘剤を配合せず、(a)会合性増粘剤のみで増粘させた比較例4は粘度の温度依存性が大きく、50℃で乳化粒子が浮上するいわゆるクリーミング現象が発生し乳化安定性に劣ることが判明した。









































【0035】
【表3】

*1:商品名 アデカノールGT−700(ADEKA)
*2:商品名 ケルトロール(kelco)
*3:商品名 PEMULEN TR-2
*4:商品名 シリコーンKF-96A-6T(信越化学工業)
*5:商品名 シリコーンKF56(信越化学工業)
*6:商品名 シリコーンG−10(信越化学工業)
*7:商品名 APS−10−DMS(不二化成)
*8:商品名 Dow Corning(R)9045 Silicone Elastomer Blend(東レ・ダウコーニング)
*9:商品名 KSG−15AP(信越化学工業)
*10:商品名 エマレックスGWIS-120(日本エマルジョン)
*11:商品名 KF−6028(信越化学工業)
【0036】
「表3」の結果から、(a)会合性増粘剤の(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーが0.4〜4質量%配合された実施例9〜12は、本発明の水中油型乳化皮膚化粧料の全てにおいて、製剤の弾力感を有することが判明した。
また、(b)シリコーンポリマーを配合した実施例9〜12が塗布後のべたつきを抑制する効果を発揮することが判明した。
さらに、乳化剤としてPOE(20)イソステアリン酸グリセリル又はPOE(20)イソステアリン酸グリセリル及び/又はポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体を配合した実施例9〜12は、優れた乳化安定性を示すことが判明した。
【0037】
以下に本発明のその他の実施例を示す。
【0038】
実施例13 美容液(水中油型乳化皮膚化粧料)
配合成分 質量%
(1)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー

(2)ブチレングリコール 8
(3)フェノキシエタノール 0.5
(4)イオン交換水 残余
(5)ジメチルポリシロキサン(6cs) 2
(6)アミノ変性高分子シリコーン/ジメチルポリシロキサン20CS(10%)

(7)(アクリル酸/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー
0.3
製造方法
(1)〜(3)を80℃にて溶解し、ホモジナイザーなどで攪拌しながら(4)に添加、(5)〜(7)を混合し(1)〜(4)の混合物に添加しホモジナイザーなどで攪拌し最終組成物を得た。
【0039】
実施例14 美容液(水中油型乳化皮膚化粧料)
配合成分 質量%
(1)イオン交換水 残余
(2)ジェランガム 0.25
(3)水酸化カリウム 0.04
(4)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー
1.5
(5)ブチレングリコール 8
(6)フェノキシエタノール 0.5
(7)ジメチルポリシロキサン(6cs) 5
(8)アルキル架橋ポリメチルシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン

製造方法
(1)と(2)を常温で攪拌して溶解した後、(3)を加えて中和し、80℃で混合溶解した(4)〜(6)をホモジナイザーなどで攪拌しながら添加、更に(7)と(8)を添加してホモジナイズ処理を行い最終組成物を得た。
【0040】
実施例15 美容液(水中油型乳化皮膚化粧料)
配合成分 質量%
(1)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー

(2)ブチレングリコール 8
(3)フェノキシエタノール 0.5
(4)イオン交換水 残余
(5)(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー
0.2
(6)(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/
メタクリル酸ベヘネス−25)クロスポリマー 0.1
(7)ジメチルポリシロキサン(6cs) 2
(8)ジメチルポリシロキサン(重合度5000〜8000) 0.1
製造方法
(4)〜(6)を常温で攪拌して溶解した後、(1)〜(3)を80℃にて溶解し、ホモジナイザーなどで攪拌しながら(4)〜(6)の混合物に添加、(7)と(8)を混合し(1)〜(6)の混合物に添加しホモジナイザーなどで攪拌し最終組成物を得た。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマーを配合した皮膚化粧料において、べたつきを改善し、かつ弾力感を有し、さらには優れた乳化安定性を有する水中油型乳化皮膚化粧料に好適に利用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(a)〜(f)を含有することを特徴とする水中油型乳化皮膚化粧料。
(a)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー
(b)シリコーンポリマー
(c)ジェランガム、キサンタンガム、サクシノグルカン、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、(アクリル酸/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス−25)クロスポリマーからなる群から選択される1種又は2種以上
(d)乳化剤
(e)シリコーン油
(f)水
【請求項2】
前記(d)乳化剤が、POE(20)イソステアリン酸グリセリル及び/又はポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体であることを特徴とする請求項1記載の水中油型乳化皮膚化粧料。

【公開番号】特開2013−82663(P2013−82663A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−56162(P2012−56162)
【出願日】平成24年3月13日(2012.3.13)
【出願人】(000001959)株式会社 資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】