説明

水処理設備の制御装置

【課題】濁度が所定値以上となったとしてもすべての系列を停止することなく、異常でない系列を起動して運転を継続可能とすることである。
【解決手段】工業用水をろ過器でろ過したろ過水を純水装置で純水にする複数の系列を有した水処理設備を運転制御するにあたり、起動順判定部32は、各系列のろ過器の通水時間、各系列の起動後または洗浄後からの経過時間に基づいて、自己の系列が起動すべき順番になったかを判定し、自己の系列が起動すべき順番になったときは、ろ過水製造制御部35は自己の系列のろ過水の製造制御を開始し、各系列のろ過器19でろ過し合流したろ過水の濁度が所定値以上となったときは自己の系列の運転を停止し、洗浄制御部37は、自己の系列の通水時間をリセットして自己のろ過器19の洗浄制御を開始し、洗浄が完了すると洗浄後の経過時間を新たにカウント開始し、停止中の系列に自己の通水時間及び洗浄後の経過時間を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原水である工業用水を水処理して発電所の所内用水や純水を得る水処理設備の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
火力発電所や原子力発電所等の発電所では、工業用水が原水として供給され、工業用水を水処理設備で水処理して所内用水や純水を得るようにしている。例えば、ボイラに使用する水は純水を利用しており、純水は周辺地域から供給を受けた工業用水を水処理設備で純水に変換して使用する。
【0003】
水処理設備は、工業用水をろ過器でろ過して得られたろ過水をろ過水タンクに貯蔵し、ろ過水タンクに貯蔵されたろ過水を純水装置で純水にする系列で構成され、通常、2系列を有している。すなわち、使用している系列と予備の系列とを有し、使用している系列に異常が生じた場合などに、予備の系列に切り替えて使用できるようにしている。また系列の切り替えは、異常がなくても定期的に切り替え各系列の点検や修理をしたり、一つの系列に使用が偏らないように各系列の使用時間の均一化も図っている。
【0004】
使用している系列の異常は、従来においては、ろ過器の差圧を測定し、ろ過器の差圧が所定値以上となると、そのろ過器の系列の運転を停止し、停止中の系列に切り替えていた。これは、ろ過器の差圧が所定値以上となったときはろ過器の不良である可能性が高く系列を切り替えれば運転を継続できる可能性があるからである。このように、従来においては、濁度が所定値以上となったときは、停止中の系列に切り替えることなく、すべての系列の運転を停止している。
【0005】
一方、原水の濁度は、一般に降雨量の少ない時期に大きくなるが、原水の濁度が所定値以上となったときは、停止中の系列に切り替えることなく、すべての系列の運転を停止していた。これは、ろ過器の差圧が所定値以内で、濁度が所定値以上となった場合には、原水の異常や凝集剤の注入不良などの原因であると判断でき、系列のろ過器をいくら動かしても無駄だという考え方による。
【0006】
ここで、検査対象物に不活性な充填物が充填された測定用カラムと、検査対象物に活性な充填物が充填された比較用カラムとを設け、原水の水質の変化が生じた場合においても、その水処理ユニットにおける処理水の水質異常に関して正確に異常を検出することができるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−139205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、濁度が所定値以上となるのは原水が原因ではなく、ろ過器自体の原因で濁度高となるケースも想定でき、予備のろ過器に切り替えれば濁度高を防げるケースもあることが想定できる。
【0009】
また、ろ過水の濁度を検出する濁度計は、試料水をオーバーフローさせながら散乱度合いを測定するという構造であることから、濁度計の測定部に濁質が一時的に付着すると、ある瞬間で濁度指示値が突変して濁度高となることがあり、従来では、そのような場合であっても、すべての系列の運転が停止してしまう。
【0010】
また、濁度計は、すべてのろ過器の出口の集合管に1箇所だけ設置されているので、各々のろ過器からのろ過水の濁度を個別に測定することができない。このことから、いずれのろ過器からのろ過水の濁度が所定値を超えているのかを容易に判別することができないものであった。
【0011】
本発明の目的は、濁度が所定値以上となったとしてもすべての系列を停止することなく、異常でない系列を起動して運転を継続できる水処理設備の制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1の発明に係る水処理設備の制御装置は、原水である工業用水をろ過して得られたろ過水をろ過水タンクに貯蔵するろ過器と、前記ろ過水タンクに貯蔵されたろ過水を純水にする純水装置とを有した系列を複数備えた水処理設備を制御する水処理設備の制御装置において、前記水処理設備の前記ろ過水を製造する工業用水処理装置を制御する工業用水処理装置マスタは、前記系列毎に設けられ、各系列のろ過器に工業用水が通水された通水時間、各系列の起動後または洗浄後からの経過時間に基づいて、自己の系列が起動すべき順番になったか否かを判定する起動順判定部と、前記起動順判定部で自己の系列が起動すべき順番になったと判定されたときは工業用水を自己の系列のろ過器に通水してろ過水の製造制御を開始するろ過水製造制御部と、前記ろ過水製造制御部により自己の系列のろ過水製造制御が開始されたときは自己の系列のろ過器に工業用水が通水される通水時間を演算する通水時間演算部と、前記ろ過器を洗浄制御する洗浄制御部と、自己の系列の起動後、洗浄後から経過時間及び自己の系列の通水時間を他の系列の起動順判定部に送信する送信部とを備え、前記ろ過水製造制御部は、前記通水時間演算部で演算された自己の系列の通水時間が予め定めた定収時間となったとき、または運転中の系列の前記ろ過器でろ過し合流したろ過水の濁度を検出する濁度計で検出された前記ろ過水の濁度が所定値以上となったときは自己の系列の運転を停止し、前記洗浄制御部は、前記ろ過水製造制御部が自己の系統を運転停止したときは自己の系列の通水時間をリセットして前記ろ過器の洗浄制御を開始し、洗浄が完了すると洗浄後の経過時間を新たにカウント開始することを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明に係る水処理設備の制御装置は、請求項1の発明において、前記起動順判定部は、所定時間内に所定回数以上自己の系統が起動すべき順番になったと判定したときは、前記ろ過水製造制御部のろ過水製造制御の開始を阻止することを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明に係る水処理設備の制御装置は、請求項1または2の発明において、前記濁度計の測定部を清掃する清掃機構部と、前記清掃機構部を所定時間毎に駆動する清掃制御部とを備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明に係る水処理設備の制御装置は、請求項3の発明において、前記清掃機構部は、前記濁度計の測定部の側壁に蓄積された濁質をパージするための圧水を噴射させる機構であることを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明に係る水処理設備の制御装置は、請求項3の発明において、前記清掃機構部は、前記濁度計の測定部の側壁に蓄積された濁質を除去するブラシを回転させる機構であることを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明に係る水処理設備の制御装置は、請求項1乃至5のいずれか1項の発明において、前記各ろ過器でろ過して得られた個別のろ過水の濁度を前記濁度計で測定するための個別測定ラインを設け、運転中の系列の前記ろ過器でろ過し合流したろ過水の濁度が所定値以上となったと判定されたときは、前記濁度計が自己のろ過器のみでろ過して得られたろ過水の濁度を検出できるように前記個別測定ラインを切り替える測定ライン切替部を設け、前記ろ過水製造制御部は、前記測定ライン切替部で切り替えられ自己のろ過水の濁度が所定値以上となったときは自己の系列の運転を停止し、前記洗浄制御部は、前記ろ過水製造制御部が自己の系統を運転停止したときは自己の系列の通水時間をリセットして前記ろ過器の洗浄制御を開始し、洗浄が完了すると洗浄後の経過時間を新たにカウント開始することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の発明によれば、ろ過水の濁度が所定値以上となったときは、運転中の系列を停止してろ過器を洗浄するとともに、停止中の系列は、自己の系列が起動すべき順番になったときは、工業用水を自己の系列のろ過器に通水してろ過水の製造制御を開始するので、ろ過水の濁度が所定値以上となったとしてもすべての系列を停止することなく、異常でない系列を起動して運転を継続できる。
【0019】
請求項2の発明によれば、所定時間内に所定回数以上自己の系統が起動すべき順番になったときは、ろ過水製造制御の開始を阻止するので、原水の異常や凝集剤の注入不良などの原因でろ過水の濁度が所定値以上となっている場合には、無駄なろ過水製造制御を防止できる。
【0020】
請求項3の発明によれば、濁度計の測定部を所定時間毎に清掃するので、濁度計の測定部への濁質の付着による濁度測定値の突変を防止でき、不要に水処理設備を停止することを防止できる。
【0021】
請求項4の発明によれば、濁度計の測定部の側壁に圧水を噴射させて濁質をパージするので、容易に濁質を除去できる。
【0022】
請求項5の発明によれば、濁度計の測定部の側壁をブラシで擦って濁質をパージするので、より確実に濁質を除去できる。
【0023】
請求項6の発明によれば、個別測定ラインを切り替えて各々のろ過器からのろ過水を濁度計に導くので、濁度計がすべてのろ過器の出口の集合管に1箇所だけ設置されている場合であっても、各々のろ過器からのろ過水の濁度を個別に測定でき、ろ過水の濁度が所定値を超えている系列のみを停止できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1実施形態に係る水処理設備の処理設備の制御装置を3系列の水処理設備に適用した一例を示す系統構成図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る水処理設備の制御装置におけるNo.1マスタのNo.1工業用水処理装置マスタの一例を示す構成図。
【図3】本発明の第1実施形態に係る水処理設備の制御装置におけるNo.1マスタのNo.1工業用水処理装置マスタの他の一例を示す構成図。
【図4】本発明の第1実施形態に係る水処理設備の制御装置におけるNo.1マスタのNo.1工業用水処理装置マスタの別の他の一例を示す構成図。
【図5】本発明の第1実施形態における濁度計の清掃機構部としての圧水噴射機構部を取り付けた濁度計の構成図。
【図6】本発明の第1実施形態における濁度計の清掃機構部としてのブラシを取り付けた濁度計の構成図。
【図7】本発明の第2実施形態に係る水処理設備の処理設備の制御装置を3系列の水処理設備に適用した一例を示す系統構成図。
【図8】本発明の第2実施形態に係る水処理設備の制御装置におけるNo.1マスタのNo.1工業用水処理装置マスタの一例を示す構成図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る水処理設備の制御装置を3系列の水処理設備に適用した一例を示す系統構成図である。水処理設備は、原水である工業用水を水処理して純水を得る設備である。周辺地域から供給を受けた工業用水は工業用水地下水槽11に貯蔵され、工業用水地下水槽11から3系列の水処理系統で純水に変換され、変換された純水は純水タンク12に貯蔵される。
【0026】
各系列の水処理系統は、工業用水処理装置13、ろ過水装置14、純水装置15からなる。工業用水処理装置13は、工業用水汲上ポンプ16a〜16c、凝集反応槽17a〜17c、工業用水ろ過器入口調節弁18a〜18c、ろ過器19a〜19cからなり、ろ過水装置14は、ろ過器19a〜19cで得られたろ過水を貯蔵するろ過水地下水槽20、ろ過水汲上ポンプ21a〜21c、ろ過水タンク22からなり、純水装置15は、純水装置送水ポンプ23a〜23c、純水装置入口調節弁24a〜24c、樹脂塔25a、25b、25cからなる。
【0027】
いま、工業用水汲上ポンプ16a〜樹脂塔25aの系列をNo.1系列、工業用水汲上ポンプ16b〜樹脂塔25bの系列をNo.2系列、工業用水汲上ポンプ16c〜樹脂塔25cの系列をNo.3系列とする。
【0028】
工業用水汲上ポンプ16a〜16cは、工業用水地下水槽11からの工業用水を工業用水ろ過器入口調節弁18a〜18cを介して凝集反応槽17a〜17cに供給するものである。
【0029】
凝集反応槽17a〜17cは工業用水に含まれる有機物、無機物あるいは細菌やばい菌などを凝集剤の添加などで凝集し、ろ過器19a〜19cは凝集反応槽17a〜17cで凝集された凝集物をろ布で取り除き、ろ布でろ過されたろ過水をろ過水地下水槽20に貯蔵する。ろ過水汲上ポンプ21a〜21cは、ろ過水地下水槽20に貯蔵されたろ過水をろ過水タンク22に貯蔵する。
【0030】
ろ過水タンク22に貯蔵されたろ過水は、純水装置送水ポンプ23a〜23c及び純水装置入口調節弁24a〜24cを介して樹脂塔25a〜25cに導かれる。樹脂塔25a〜25cは、ろ過水タンク22に貯蔵されたろ過水を樹脂を通して純水にし純水タンク12に貯蔵する。純水タンクから12は、図示省略の純水送水ポンプにより純水を必要とするユニットに導かれる。
【0031】
水処理設備の各系列は、制御装置26により制御される。制御装置26は、No.1マスタ27a〜No.3マスタ27c、ろ過水地下水槽マスタ28を有する。そして、No.1マスタ27aはNo.1工業用水処理装置マスタ29a及びNo.1純水装置マスタ30aを有し、No.2マスタ27bはNo.2工業用水処理装置マスタ29b及びNo.2純水装置マスタ30bを有し、No.3マスタ27cはNo.3工業用水処理装置マスタ29c及びNo.3純水装置マスタ30cを有する。
【0032】
No.1マスタ27aのNo.1工業用水処理装置マスタ29aは、No.1系列の工業用水処理装置13の工業用水汲上ポンプ16aや工業用水ろ過器入口調節弁18aを操作してNo.1系列の工業用水処理装置13の制御を行うものである。No.1マスタ27aのNo.1純水装置マスタ30aは、No.1系列の純水装置15の純水装置送水ポンプ23aや純水装置入口調節弁24aを操作してNo.1系列の純水装置15の制御を行うものである。
【0033】
No.2マスタ27bのNo.2工業用水処理装置マスタ29bは、No.2系列の工業用水処理装置13の工業用水汲上ポンプ16bや工業用水ろ過器入口調節弁18bを操作してNo.2系列の工業用水処理装置13の制御を行うものである。No.2マスタ27bのNo.2純水装置マスタ30bは、No.2系列の純水装置15の純水装置送水ポンプ23bや純水装置入口調節弁24bを操作してNo.2系列の純水装置15の制御を行うものである。
【0034】
同様に、No.3マスタ27cのNo.3工業用水処理装置マスタ29cは、No.3系列の工業用水処理装置13の工業用水汲上ポンプ16cや工業用水ろ過器入口調節弁18cを操作してNo.3系列の工業用水処理装置13の制御を行うものである。No.3マスタ27cのNo.3純水装置マスタ30cは、No.3系列の純水装置15の純水装置送水ポンプ23cや純水装置入口調節弁24cを操作してNo.3系列の純水装置15の制御を行うものである。
【0035】
ここで、工業用水処理装置13と純水装置15とは独立して動作する。たまたま、工業用水処理装置13と純水装置15とが同じタイミングで動いていることはあるが、工業用水処理装置13と純水装置15とは独立して動作する。また、工業用水処理装置13の系列と純水装置13の系列とは、同じ系列を使用しても良いし、別の系列を使用しても良い。すなわち、工業用水処理装置13の系列と純水装置14の系列とはそれぞれ独立して制御される。
【0036】
例えば、No.1系列の工業用水処理装置13(工業用水汲上ポンプ16a、凝集反応槽17a、工業用水ろ過器入口調節弁18a、ろ過器19a)とNo.1系列の純水装置15(純水装置送水ポンプ23a、純水装置入口調節弁24a、樹脂塔25a)とは、たまたま、No.1工業用水処理装置13とNo.1純水装置15とが同じタイミングで動いていることはあるが、工業用水処理装置13と純水装置15とは原則として独立して動作する。同期して動作させる必要はない。
【0037】
次に、No.1マスタ27aのNo.1工業用水処理装置マスタ29a、No.2マスタ27bのNo.2工業用水処理装置マスタ29b、No.3マスタ27cのNo.3工業用水処理装置マスタ29cには、濁度計31で検出されたろ過水濁度が入力され、各系列の運転制御に利用される。濁度計31は、各系列のろ過器19a〜19cでろ過したろ過水を合流させた配管ラインに設けられている。従って、濁度計31はろ過器19a〜19cのろ過水の濁度を個別に検出するのではなく、運転中の系列のろ過器19でろ過し合流したろ過水の濁度を検出することになる。
【0038】
ろ過水地下水槽マスタ28は、ろ過水地下水槽20からろ過水タンク22にろ過水を送水制御するものである。ろ過水地下水槽20の水位が送水開始水位以上となると、ろ過水汲上ポンプ21a〜21cを起動してろ過水タンクに送水し、ろ過水地下水槽20の水位が送水停止水位以下となると、ろ過水汲上ポンプ21a〜21cを停止してろ過水タンクへの送水を停止するものである。また、ろ過水タンク22の水位が所定水位以上となったときは、ろ過水汲上ポンプ21a〜21cを停止する。
【0039】
次に、水処理設備の各系列の起動指令は、上位装置から制御装置26のNo.1マスタ27a〜No.3マスタ27cのNo.1工業用水処理装置マスタ29a〜No.3工業用水処理装置マスタ29cに入力される。No.1マスタ27a〜No.3マスタ27cは、同一構成であるので、以下の説明では、No.1系列のNo.1マスタ27aの動作について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る水処理設備の制御装置におけるNo.1マスタ27aのNo.1工業用水処理装置マスタ29aの一例を示す構成図である。いま、上位装置からの起動指令はNo.1系列〜No.3系列のうちの1系列のみの起動指令であるとし、No.1系列〜No.3系列の起動順序はNo.1系列が1番目であるとする。
【0040】
図2に示すように、上位装置からの起動指令は、No.1の工業用水処理装置マスタ29aの起動順判定部32及び起動順判定時間記憶部34に入力される。起動順判定時間記憶部34は起動指令を入力すると、起動指令からの経過時間を記憶するとともに、後述のろ過水19aを洗浄制御する洗浄制御部37の洗浄後からの経過時間を記憶する。
【0041】
起動順判定部32は、No.1系列〜No.3系列のうちの自己の系列(No.1系列)が起動の順番になったことを判定するものである。その起動の順番になったことの判定は、起動指令による起動すべき系統の数、各系列(No.1系列〜No.3系列)のろ過器19a〜19cに工業用水が通水された通水時間、各系列(No.1系列〜No.3系列)の起動後または洗浄後からの経過時間に基づいて、自己の系列(No.1系列)が起動すべき順番になったか否かで判定する。
【0042】
すなわち、起動順判定部32は、自己の系列(No.1系列)のろ過器19aに工業用水が通水された通水時間を通水時間記憶部33から入力するとともに、自己の系列(No.1系列)の起動後または洗浄後からの経過時間を起動順判定時間記憶部34に入力する。また、他の系列(No.2系列、No.3系列)のNo.2工業用水処理装置マスタ29b、No.3工業用水処理装置マスタ29cから、ろ過器19b、19cに工業用水が通水された通水時間、No.2系列、No.3系列の起動後または洗浄後からの経過時間を入力する。
【0043】
そして、例えば、各系列(No.1系列〜No.3系列)のろ過器19a〜19cに工業用水が通水された通水時間が長い順で起動するようにする。起動指令が1系列のみのときは通水時間が最も長い系列が起動され、起動指令が2系列のときは、通水時間が最も長い系列及びその次に通水時間が長い系列が起動される。そして、通水時間が同じである場合には、各系列(No.1系列〜No.3系列)の起動後または洗浄後からの経過時間が長い順に起動するようにし、さらに、起動後または洗浄後からの経過時間も同じである場合には若番を起動するようにする。
【0044】
ろ過水製造制御部35は、起動順判定部32で自己の系列が起動すべき順番になったと判定されたときは、工業用水を自己の系列(No.1系列)のろ過水19aに通水してろ過水の製造制御を開始する。すなわち、No.1系列の工業用水処理装置13の工業用水汲上ポンプ16a及び工業用水ろ過器入口調節弁18aを操作して、No.1系列の工業用水処理装置13のろ過器19aに通水してろ過水の製造制御を行う。
【0045】
通水時間演算部36は、ろ過水製造制御部35により自己の系列(No.1系列)のろ過水製造制御が開始されたときは、自己の系列(No.1系列)のろ過器19aに工業用水が通水される通水時間を演算開始し、その通水時間を通水時間記憶部33に記憶する。
【0046】
ここで、ろ過水製造制御部35は、通水時間演算部36で演算され通水時間記憶部33に記憶された自己の系列(No.1系列)の通水時間と定収時間設定部38に予め設定された定収時間とを比較し、自己の系列(No.1系列)の通水時間が予め定めた定収時間となったときは、自己の系列(No.1系列)の運転を停止し、洗浄制御部37を起動して、ろ過器19aの洗浄制御を開始する。この場合、通水時間記憶部33に記憶された自己の系列(No.1系列)の通水時間リセットする。
【0047】
また、濁度計31で検出されたろ過水の濁度は濁度判定部39に入力され、濁度判定部39は、濁度計31で検出されたろ過水の濁度が所定値以上となったか否かを判定し、その判定結果をろ過水製造制御部35に入力する。ろ過水製造制御部35は、濁度判定部39にて、濁度計31で検出されたろ過水の濁度が所定値以上となったと判定されたときは、自己の系列(No.1系列)の運転を停止し、洗浄制御部37を起動して、ろ過器19aの洗浄制御を開始する。この場合、洗浄制御部37は、洗浄が完了すると洗浄後の経過時間を新たにカウント開始し、記憶順判定時間記憶部34に記憶する。
【0048】
また、送信部40は、起動順判定時間記憶部34に記憶された自己の系列(No.1系列)の起動後からの経過時間、洗浄後からの経過時間、及び通水時間記憶部33に記憶された自己の系列(No.1系列)の通水時間を、他の系列のNo.2工業用水処理装置マスタ29a、No.3工業用水処理装置マスタ29bに送信する。他の系列のNo.2工業用水処理装置マスタ29a、No.3工業用水処理装置マスタ29bでは、これらの経過時間や通水時間を起動順判定部32で他の系列からの経過時間や通水時間として起動順判定部32で受信する。
【0049】
これにより、No.2工業用水処理装置マスタ29a、No.3工業用水処理装置マスタ29bでは、No.1系列が停止した場合、自己の系列が停止中であるときは、他の系列からの経過時間や通水時間に基づき、自己の系列の起動すべき順番になったことを起動順判定部32で判定し、自己の系列の起動すべき順番になったときは自己の系列を起動する。
【0050】
このように、ろ過水の濁度が所定値以上となったときは、運転中の系列を停止してろ過器を洗浄するとともに、停止中の系列は、自己の系列が起動すべき順番になったときは、工業用水を自己の系列のろ過器に通水してろ過水の製造制御を開始するので、ろ過水の濁度が所定値以上となったとしてもすべての系列を停止することなく、異常でない系列を起動して運転を継続できる。
【0051】
図3は、本発明の第1実施形態に係る水処理設備の制御装置におけるNo.1マスタ27aのNo.1工業用水処理装置マスタ29aの他の一例を示す構成図である。この他の一例は、図2に示した一例に対し、起動順判定部32は、所定時間内に所定回数以上自己の系統が起動すべき順番になったと判定したときはろ過水製造制御部35のろ過水製造制御の開始を阻止する制御阻止部41を有したものである。図2と同一要素には、同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0052】
原水の異常や凝集剤の注入不良などの原因である場合には、ろ過器19が正常な系列を起動しても、ろ過水の濁度が所定値以内に回復しない場合がある。そのような場合、停止中の系列は、起動してはすぐに停止することになる。そこで、起動順判定部32の制御阻止部41は、所定時間内に所定回数以上自己の系統が起動すべき順番になったときは、ろ過水製造制御部35のろ過水製造制御の開始を阻止し、そのような無駄な系列の起動を防止する。
【0053】
このように、ろ過水濁度が所定値以上となった場合に、運転中の系列を停止し、停止中の系列の起動を行って運転の継続を目指し、ろ過器19以外の原因でろ過水濁度が所定値以上となっている場合には、停止中の系列を起動しても無駄であるので、停止中の系列の起動を行わない。
【0054】
従って、ろ過器19が原因でろ過水濁度が所定値以上となっている場合は、水処理設備の運転の継続が可能となり、一方、原水の異常や凝集剤の注入不良などの原因でろ過水の濁度が所定値以上となっている場合には、無駄な系列の切り替えを防止できる。
【0055】
図4は、本発明の第1実施形態に係る水処理設備の制御装置におけるNo.1マスタ27aのNo.1工業用水処理装置マスタ29aの別の他の一例を示す構成図である。この別の他の一例は、図3に示した他の一例に対し、濁度計31の測定部を清掃する清掃機構部42を設け、この清掃機構部42を所定時間毎に駆動する清掃制御部43を設けたものである。図3と同一要素には、同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0056】
図4に示すように、濁度計31には清掃機構部42が設けられ、この清掃機構部42は清掃制御部43により駆動制御される。濁度計31は、試料水をオーバーフローさせながら散乱度合いを測定するという構造であることから、濁度計31の測定部に濁質が一時的に付着すると、ある瞬間で濁度指示値が突変して濁度高となることがある。そこで、濁度計31に清掃機構部42を設け、清掃制御部43により清掃機構部42を所定時間毎に駆動して、濁度計31の測定部を清掃するようにした。
【0057】
図5は、清掃機構部42としての圧水噴射機構部を取り付けた濁度計31の構成図である。図5では圧水噴射機構部として洗浄ノズル44を設けた場合を示している。濁度計31は、試料水をオーバーフローさせる測定部45を有し、通常状態では試料水供給弁46及び試料水排水弁47が開いており、試料水供給弁46から試料水が測定部45に供給され、試料水排水弁47から試料水が排出される。このようにして、試料水が通水している測定部45に対して、測定用光源48から光を透過させ、測定部45の透過光を受光部49で受光する。そして、受光部49で受光した信号を濁度に変換する。
【0058】
測定部45の測定部の側壁45aに濁質50が一時的に付着すると、ある瞬間で濁度指示値が突変して濁度高となることがある。そこで、濁度計31を清掃するときは、清掃制御部43は、試料水供給弁46を閉じて試料水が測定部45に供給されることを停止し、測定部45の試料水を試料水排水弁47から排水した後に試料水排水弁47を閉じる。そして、洗浄水排水弁51を開き、洗浄ノズル44から測定部45の側壁45aに洗浄水を噴射する。これにより、測定部45の側壁45aに蓄積された濁質50をパージする。
【0059】
図5では、洗浄ノズル44の圧水で濁度計31の測定部の側壁45aに蓄積された濁質50をパージするようにしたが、図6に示すように、洗浄ノズル44に代えて、清掃機構部42としてのブラシ52を設け、ブラシ52を濁度計31の測定部45の側壁45aを擦るように回転させ、濁度計31の測定部45の側壁45aに蓄積された濁質50を除去するようにしてもよい。
【0060】
この場合、洗浄水を供給する洗浄水供給弁53を設けるとともに、ブラシ52を駆動するモータ54を設ける。通常状態では、ブラシ52は測定部45の外側に収納されている。濁度計31を清掃するときは、清掃制御部43は、試料水供給弁46を閉じて試料水が測定部45に供給されることを停止し、測定部45の試料水を試料水排水弁47から排水した後に試料水排水弁47を閉じる。そして、洗浄水排水弁51を開き、洗浄水供給弁53を開いて洗浄水を測定部に供給し、モータ54を駆動して、ブラシ52を測定部45に挿入し、測定部45の側壁45aを擦るように回転させる。これにより、測定部45の側壁45aに蓄積された濁質50をパージする。
【0061】
これにより、濁度計31の測定部45を所定時間毎に清掃するので、濁度計31の測定部45への濁質50の付着による濁度測定値の突変を防止でき、不要に水処理設備を停止することを防止できる。
【0062】
以上の説明では、図3に示した他の一例に対し、濁度計31の測定部を清掃する清掃機構部42を設け、この清掃機構部42を所定時間毎に駆動する清掃制御部43を設けたが、図2に示した一例に対して、清掃機構部42及び清掃制御部43を設けるようにしてもよい。
【0063】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。図7は本発明の第2実施形態に係る水処理設備の処理設備の制御装置を3系列の水処理設備に適用した一例を示す系統構成図である。図1に示した第1実施形態に対し、各ろ過器19a〜19cでろ過して得られた個別のろ過水の濁度を、各ろ過器19a〜19cの出口の集合管に1箇所だけ設置されている濁度計31で測定するための個別測定ライン55を設けたものである。図1と同一要素には、同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0064】
個別測定ライン55は、各ろ過器19a〜19cからのろ過水を濁度計31を介してろ過水地下水槽20に導くろ過水弁56a〜56cと、ろ過水弁56a〜56c及び濁度計31をバイパスして各ろ過器19a〜19cからのろ過水をろ過水地下水槽20に直接的に導くろ過水バイパス弁57a〜57cとを有する。
【0065】
例えば、No.1系列とNo.2系列とが通常の運転中であるとすると、ろ過水バイパス弁57a〜57cはすべて閉じており、運転中のNo.1系列のろ過水弁56a、56bが開き、停止中のろ過水弁56cは閉じている。従って、ろ過器19a、19bからのろ過水が各ろ過器19a〜19cの出口の集合管に1箇所だけ設置されている濁度計31に導かれる。
【0066】
一方、各ろ過器19a〜19cの個別のろ過水濃度を測定するときは、運転中の系列のうち、ろ過水濃度の測定対象の系列については、ろ過水弁56は開いたままとしろ過水バイパス弁57は閉じたままとし、測定対象でない系列のろ過水弁56を閉じ、ろ過水バイパス弁57は開く。
【0067】
例えば、No.1系列とNo.2系列とが通常の運転中であるときに、No.1系列のろ過器19aのろ過水濃度を測定するときは、測定対象でないNo.2系列のろ過水弁56bが閉じられ、ろ過水バイパス弁57bが開かれる。従って、測定対象でないNo.2系列のろ過器19bのろ過水は濁度計31をバイパスしてろ過水地下水槽20に供給される。
【0068】
また、測定対象のNo.1系列のろ過水弁56aはそのまま開かれた状態であり、ろ過水バイパス弁57aも閉じられたままである。従って、測定対象のNo.1系列のろ過器19aからのろ過水のみが濁度計31に供給される。同様に、運転中のNo.1系列のろ過器19aのろ過水濃度も測定する。
【0069】
図8は、本発明の第2実施形態に係る水処理設備の制御装置におけるNo.1マスタのNo.1工業用水処理装置マスタの一例を示す構成図である。図2に示した第1実施形態に対し、個別測定ライン55を切り替える測定ライン切替部58を追加して設けたものである。図2と同一要素には、同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0070】
測定ライン切替部58は、濁度判定部39の判定結果を入力する。すなわち、濁度計31で検出された運転中の系列のろ過器19a〜19cでろ過し合流したろ過水の濁度が所定値以上となったとの判定結果を濁度判定部39から入力したときは、濁度計31が各ろ過器19aでろ過して得られた個別のろ過水の濁度を検出できるように、個別測定ライン55を切り替える。この切り替えは、前述したように、運転中の系列のろ過水弁56a、ろ過水バイパス弁57aの開閉操作で行う。この切替操作は手動で行ってもよいし、測定ライン切替部58により自動で行ってもよい。測定ライン切替部58は切り替え操作をしたときは、その切替情報を濁度判定部39に通知する。
【0071】
濁度判定部39は、測定ライン切替部58から切替情報を入力すると、自己のろ過器19aでろ過して得られた個別のろ過水の濁度が所定値以上か否かを判定し、その判定結果をろ過水製造制御部35に出力する。
【0072】
ろ過水製造制御部35は、自己のろ過器19aでろ過して得られた自己のろ過水の濁度が所定値以上であるときは、自己の系列を停止して洗浄制御部37により自己の系列のろ過器19aを洗浄する。一方、自己のろ過水の濁度が所定値以上でないときは、自己の系統の運転を継続する。これにより、ろ過水の濁度が所定値を超えている系列のみを停止できるので、無駄な洗浄を抑制できる。
【符号の説明】
【0073】
11…工業用水地下水槽、12…純水タンク、13…工業用水処理装置、14…ろ過水装置、15…純水装置、16…工業用水汲上ポンプ、17…凝集反応槽、18…工業用水ろ過器入口調節弁、19…ろ過器、20…ろ過水地下水槽、21…ろ過水汲上ポンプ、22…ろ過水タンク、23…純水装置送水ポンプ、24…純水装置入口調節弁、25…樹脂塔、26…制御装置、27…マスタ、28…ろ過水地下水槽マスタ、29…工業用水処理装置マスタ、30…純水装置マスタ、31…濁度計、32…起動順判定部、33…通水時間記憶部、34…起動順判定時間記憶部、35…ろ過水製造制御部、36…通水時間演算部、37…洗浄制御部、38…定収時間設定部、39…濁度判定部、40…送信部、41…制御阻止部、42…清掃機構部、43…清掃制御部、44…洗浄ノズル、45…測定部、46…試料水供給弁、47…試料水排水弁、48…測定用光源、49…受光部、50…濁質、51…洗浄水排水弁、52…ブラシ、53…洗浄水供給弁、54…モータ、55…個別測定ライン、56…ろ過水弁、57…ろ過水バイパス弁、58…測定ライン切替部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原水である工業用水をろ過して得られたろ過水をろ過水タンクに貯蔵するろ過器と、前記ろ過水タンクに貯蔵されたろ過水を純水にする純水装置とを有した系列を複数備えた水処理設備を制御する水処理設備の制御装置において、
前記水処理設備の前記ろ過水を製造する工業用水処理装置を制御する工業用水処理装置マスタは、前記系列毎に設けられ、
各系列のろ過器に工業用水が通水された通水時間、各系列の起動後または洗浄後からの経過時間に基づいて、自己の系列が起動すべき順番になったか否かを判定する起動順判定部と、
前記起動順判定部で自己の系列が起動すべき順番になったと判定されたときは工業用水を自己の系列のろ過器に通水してろ過水の製造制御を開始するろ過水製造制御部と、
前記ろ過水製造制御部により自己の系列のろ過水製造制御が開始されたときは自己の系列のろ過器に工業用水が通水される通水時間を演算する通水時間演算部と、
前記ろ過器を洗浄制御する洗浄制御部と、
自己の系列の起動後や洗浄後からの経過時間及び自己の系列の通水時間を他の系列の起動順判定部に送信する送信部とを備え、
前記ろ過水製造制御部は、前記通水時間演算部で演算された自己の系列の通水時間が予め定めた定収時間となったとき、または運転中の系列の前記ろ過器でろ過し合流したろ過水の濁度を検出する濁度計で検出された前記ろ過水の濁度が所定値以上となったときは自己の系列の運転を停止し、
前記洗浄制御部は、前記ろ過水製造制御部が自己の系統を運転停止したときは自己の系列の通水時間をリセットして前記ろ過器の洗浄制御を開始し、洗浄が完了すると洗浄後の経過時間を新たにカウント開始することを特徴とする水処理設備の制御装置。
【請求項2】
前記起動順判定部は、所定時間内に所定回数以上自己の系統が起動すべき順番になったと判定したときは、前記ろ過水製造制御部のろ過水製造制御の開始を阻止することを特徴とする請求項1記載の水処理設備の制御装置。
【請求項3】
前記濁度計の測定部を清掃する清掃機構部と、前記清掃機構部を所定時間毎に駆動する清掃制御部とを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の水処理設備の制御装置。
【請求項4】
前記清掃機構部は、前記濁度計の測定部の側壁に蓄積された濁質をパージするための圧水を噴射させる機構であることを特徴とする請求項3記載の水処理設備の制御装置。
【請求項5】
前記清掃機構部は、前記濁度計の測定部の側壁に蓄積された濁質を除去するブラシを回転させる機構であることを特徴とする請求項3記載の水処理設備の制御装置。
【請求項6】
前記各ろ過器でろ過して得られた個別のろ過水の濁度を前記濁度計で測定するための個別測定ラインを設け、
運転中の系列の前記ろ過器でろ過し合流したろ過水の濁度が所定値以上となったと判定されたときは、前記濁度計が自己のろ過器のみでろ過して得られたろ過水の濁度を検出できるように前記個別測定ラインを切り替える測定ライン切替部を設け、
前記ろ過水製造制御部は、前記測定ライン切替部で切り替えられ自己のろ過水の濁度が所定値以上となったときは自己の系列の運転を停止し、
前記洗浄制御部は、前記ろ過水製造制御部が自己の系統を運転停止したときは自己の系列の通水時間をリセットして前記ろ過器の洗浄制御を開始し、洗浄が完了すると洗浄後の経過時間を新たにカウント開始することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水処理設備の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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