説明

汚染土壌の浄化方法及びシステム

【課題】汚染物質の粒径に関わらず、汚染土壌を浄化できる汚染土壌の浄化方法を提供する。
【解決手段】タールガラ2を含む汚染土壌1の浄化方法であって、汚染土壌1を所定の粒径を境に分級し、かつ、タールガラを土から分離させる分級洗浄工程と、前記所定の粒径以上に分級された汚染土壌を、液体中の網44上に投入し、該液体の上下方向の脈動流を利用した湿式比重選別処理により、比重別に選別する比重選別工程と、前記所定の粒径未満に分級された汚染土壌を、界面活性剤を添加し気泡を発生させた液体中に投入し、疎水性物質を界面活性剤の作用で気泡に付着させて気泡と共に浮上させる浮遊選別処理により、疎水度別に選別する浮遊選別工程とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚染土壌の浄化方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
汚染土壌の浄化方法として、汚染土壌を洗浄槽内で化学洗浄することにより汚染物質を土から分離させた後、洗浄槽内に微細気泡を発生させ、この微細気泡に汚染物質を付着させることにより汚染物質を水面に浮遊させて回収する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−216693号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の方法では、汚染物質の粒径によっては、汚染物質の重量が微細気泡に作用する浮力との関係において過大になり、汚染物質を水面に浮遊させることができずに、汚染物質を回収できない場合がある。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、汚染物質の粒径に関わらず、汚染土壌を浄化できる汚染土壌の浄化方法及びシステムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る汚染土壌の浄化方法は、疎水性を有する汚染物質を含む汚染土壌の浄化方法であって、前記汚染土壌を所定の粒径を境に分級し、前記汚染物質を土から分離させた後に、前記所定の粒径以上に分級された前記汚染土壌を、液体中に設置した網上に投入し、該液体の上下方向の脈動流を利用した湿式比重選別処理により、比重別に選別する比重選別工程と、前記所定の粒径未満に分級された前記汚染土壌を、界面活性剤を添加し気泡を発生させた液体中に投入し、疎水性物質を前記界面活性剤の作用で前記気泡に付着させて前記気泡と共に浮上させる浮遊選別処理により、疎水度別に選別する浮遊選別工程と、を実施する。
【0007】
前記汚染土壌の浄化方法において、前記比重選別工程の前に、前記所定の粒径以上に分級された前記汚染土をさらに分級する分級工程を実施し、前記比重選別工程において、前記分級工程で分級された各汚染土壌毎に前記比重選別処理を実施してもよい。
【0008】
前記汚染土壌の浄化方法において、前記汚染物質は、コールタールであってもよい。
【0009】
また、本発明に係る汚染土壌の浄化システムは、疎水性を有する汚染物質を含む汚染土壌の浄化システムであって、前記汚染土壌を所定の粒径を境に分級し、前記汚染物質を土から分離させる分級洗浄部と、前記所定の粒径以上に分級された前記汚染土壌を、液体中に設置された網上で、該液体の上下方向の脈動流を利用した湿式比重選別処理により、比重別に選別する比重選別機と、前記所定の粒径未満に分級された前記汚染土壌を、界面活性剤が添加され気泡が発生された液体中で、疎水性物質を前記界面活性剤の作用で前記気泡に付着させて前記気泡と共に浮上させる浮遊選別処理により、疎水度別に選別する浮遊選別機と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、汚染物質の粒径に関わらず、汚染土壌を浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一実施形態に係る汚染土壌の浄化方法のフロー、及び汚染土壌の浄化システムを示す図である。
【図2】一実施形態に係る汚染土壌の浄化方法のフロー、及び汚染土壌の浄化システムを示す図である。
【図3】比重選別機の概略構成を示す図である。
【図4】比重選別処理の原理を説明するための図である。
【図5】比重選別処理の原理を説明するための図である。
【図6】比重選別処理の原理を説明するための図である。
【図7】浮遊選別機の概略構成を示す図である。
【図8】浮遊選別処理の原理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係る汚染土壌の浄化方法のフロー、及び汚染土壌の浄化システム10を示す図である。本実施形態に係る汚染土壌の浄化方法では、例えば、ガス製造跡地において、シアン汚染土1を浄化する。
【0013】
ここで、シアン汚染土1には、疎水性を有する汚染物質たるコールタールを含む有機分(以下、タールガラという)2が含まれており、このタールガラ2にシアン化物が含有されている。そこで、本実施形態に係る汚染土壌の浄化方法では、タールガラ2をシアン汚染土1から除去することにより、シアン化物を除去して浄化土3を得る。
【0014】
図1及び図2に示すように、汚染土壌の浄化システム10は、定量供給機12と、分級洗浄処理部20と、分級機30と、比重選別機40と、浮遊選別機50と、凝集分離部60とを備えている。定量供給機12は、ベルトコンベア式の定量供給フィーダであり、粒径が100mm以下のシアン汚染土1を、分級洗浄処理部20へ連続的に定量供給する。
【0015】
分級洗浄処理部20は、泥土洗浄機22と、分級・篩い分け機24と、分級機26とを備えている。泥土洗浄機22は、内部に送り羽根が設けられたドラムを備えており、このドラムにシアン汚染土1と水とが供給される。そして、泥土洗浄機22は、ドラムを回転させてその中でシアン汚染土1を攪拌すると共に土の粒子の表面に磨砕作用を与える。これにより、シアン汚染土1は解きほぐされると共に、土の粒子の表面に付着しているタールガラ等の汚染物質が剥離(分離)され、後に分級・篩い分け機24や分級機26によって分級し易い状態となる。
【0016】
分級・篩い分け機24は、上段のスクリーン(網)及び下端のスクリーン(網)の網目の大きさがそれぞれ5mm、0.5mmの二床式の振動スクリーンであり、泥土洗浄機22で攪拌されたシアン汚染土1を、上下のスクリーンで移送しながら分級すると共に、シアン汚染土1の粒子に対して磨砕作用を与えて粒子の表面からコールタール等の汚染物質を剥離させる。この分級・篩い分け機24では、粒径が5mm〜100mmの粒子が、上段のスクリーン上で移送され、粒径が5mm未満の粒子が上段のスクリーンで篩い落とされ、そして、粒径が0.5mm〜5mmの粒子が下段のスクリーン上で移送され、粒径が0.5mm未満の粒子が下段のスクリーンで篩い落とされる。
【0017】
そして、粒径が5mm〜100mmの粒子は、上段のスクリーンによりベルトコンベア23上に移送され、ベルトコンベア23により堆積場に移送される。また、粒径が0.5mm〜5mmの粒子は、下段のスクリーンによりベルトコンベア25上に移送され、ベルトコンベア25により分級機30へ移送される。また、粒径が0.5mm未満の粒子は、分級機26へ移送される。
【0018】
なお、泥土洗浄機22で処理したシアン汚染土1を磨砕処理する磨砕処理機を設置して、この磨砕処理機で磨砕処理したシアン汚染土1を分級・篩い分け装置24へ送ってもよい。この場合、磨砕処理機での磨砕処理によりタールガラの粒径を5mm以下に調整することにより、分級・篩い分け装置24の上段のスクリーンによりベルトコンベア23上に移送される粒径が5mm〜100mmの粒子に、タールガラが含まれないようにすることができ、以って、ベルトコンベア23により移送されて堆積場に堆積する土を、タールガラを含まない浄化土にすることができる。
【0019】
分級機26は、網目の大きさが0.075mmのスクリーン(網)で粒子を移送しながら分級する微粒分回収装置であり、0.5mm未満の粒子を移送しながら分級すると共に、この粒子に対して磨砕作用を与えて粒子の表面からコールタール等の汚染物質を剥離させる。この分級機26では、粒径が0.075mm〜0.5mmの粒子が、スクリーン上で移送され、粒径が0.075mm未満の粒子がスクリーンで篩い落とされる。そして、粒径が0.075mm〜0.5mmの粒子は、浮遊選別機50へ移送され、粒径が0.075mm未満の粒子は、不図示の所定の処理部を経て凝集分離部60へ移送される。
【0020】
分級機30は、網目の大きさが2.0mmのスクリーン(網)の振動スクリーンであり、0.5mm〜5mmの粒子を、スクリーンで移送しながら分級すると共に、土の粒子に対して磨砕作用を与えて土の粒子の表面からコールタール等の汚染物質を剥離させる。この分級機30では、粒径が2.0mm〜5.0mmの粒子が、スクリーン上で移送され、粒径が0.5mm〜2.0mmの粒子がスクリーンで篩い落とされる。そして、2.0mm〜5.0mmの粒子と、0.5mm〜2.0mmの粒子とを別々に比重選別機40にベルトコンベア32により移送し、夫々を別々に比重選別機40で処理する。
【0021】
図2に示すように、凝集分離部60は、凝集沈降槽(シックナー槽)62とスラリー槽64と濾過脱水機(フィルタープレス)66とを備えている。凝集沈降槽62には、分級機26で分級された0.075mm以下の粒子が分散した泥水が供給され、該粒子が、凝集沈降槽62において凝集されて沈降する。
【0022】
スラリー槽64は、凝集沈降槽62で凝集された粒子が分散したスラリーを貯留する。スラリー槽64に貯留されるスラリーは、濾過脱水機66へ供給される。この濾過脱水機66は、スラリーを濾板と濾布とを重ねたものの中にポンプで圧入することにより強制的に濾過を行う圧濾器であり、凝集沈降槽62で粒子が凝集された汚染土4と水とを分離する。そして、汚染土4は回収し、分離した水は放流、もしくは本処理システム10内で循環させて再利用する。
【0023】
図3は、比重選別機40の概略構成を示す図である。この図に示すように、比重選別機40は、水が貯留された処理槽42を備えている。この処理槽42内は、網44により、下側の脈動室46と、上側の選別室48とに仕切られている。ここで、脈動室46と選別室48との隔壁が網44であることから、脈動室46と選別室48との間では、水が網44の開口を通して流通する。
【0024】
脈動室46には、給排気口47と、給排気口47から空気が給排される空気室49とが設けられている。空気室49は、下側が開放された縦長の空間であり、この空気室49には、脈動室46の水が下側から流入可能である。
【0025】
選別室48には、被選別物質、即ち、2.0mm〜5.0mmの粒子A,B、又は、0.5mm〜2.0mmの粒子A,Bが投入される。粒子Aは、土であり、粒子Bは、タールガラである。ここで、網44の開口径は、0.5mm未満に設定されており、0.5mm以上の粒子A,Bが網44の上に溜まるようになっている。
【0026】
図4から図6までは、比重選別処理の原理を説明するための図である。図4に示すように、給排気口47から空気室49に空気が供給されると、空気室49内の水が押し下げられることにより脈動室46及び選別室48内の水が押し上げられる。また、図5に示すように、給排気口47から空気室49の空気が排出されると、空気室49内に水が流入することにより脈動室46及び選別室48内の水が引き下げられる。
【0027】
図6に示すように、比重選別機40では、空気室49の給気及び排気を交互に繰返すことにより、選別室48内の水位が昇降する脈動流を発生させて、被選別物質たる粒子A,Bを振動させる。ここで、土の比重は一般に2.6〜2.7であるのに対し、本実施形態のタールガラの比重は2.0であり、土の比重よりも小さい。このため、選別室48内に脈動流を発生させて粒子A,Bを振動させると、土よりも比重が小さいタールガラの粒子Bが上の層に集まり、土の粒子Aが下層に集まる。これにより、土の粒子Aとタールガラの粒子Bとが選別される。そして、下層に集まった土の粒子Aと上層に集まったタールガラの粒子Bとを別々に、比重選別機40から取り出すことにより、土の粒子Aとタールガラの粒子Bとを分けて回収する。
【0028】
ここで、比重選別機40では、複数種類の被選別物質を、これらの比重の差を利用して上層と下層とに分けることにより選別するが、比重が小さい粒子の粒径が、比重が大きい粒子の粒径に比して大き過ぎる場合には、これらの重量が均等になることにより、これらを上層と下層とに分けることができずに選別不能になることがある。
【0029】
そこで、本実施形態に係る汚染土壌の浄化システム10では、比重選別機40を用いて土の粒子Aとタールガラの粒子Bとを比重選別する前に、分級機30で、2.0〜5.0mmの粒子A,Bと0.5〜2.0mmの粒子A,Bとに分級し、これらを別々に比重選別機40に投入して比重選別処理を行っている。これにより、被選別物質たる粒子A,Bの粒径差を許容範囲内(例えば、最大粒径が最小粒径の4倍程度)に収めることができ、比重選別機40により、粒子A,Bを、これらの比重の差を利用して、上層と下層とに分けて選別することができる。
【0030】
ところで、比重選別機40において、脈動室46と選別室48との間で水を流通させるためには、網44の開口が被選別物質たる粒子A,Bにより塞がれていないことが条件となるが、粒子A,Bの粒径が小さ過ぎる場合には、網44上での粒子A,Bの密度が高くなり過ぎることによって網44の開口が粒子A,Bにより塞がれてしまうことがある。
【0031】
そこで、本実施形態に係る汚染土壌の浄化システム10では、0.5mm以上の粒子A,Bを比重選別機40に投入して比重選別処理を行い、0.5mm未満の粒子については、浮遊選別機50に投入して浮遊選別処理を行っている。これにより、比重選別機40において、網44の開口が被選別物質により塞がれることによって脈動室46と選別室48との間での水の流通が阻害されることを防止でき、以って、粒子A,Bの比重選別処理を良好に実施できる。
【0032】
図7は、浮遊選別機50の概略構成を示す図である。この図に示すように、浮遊選別機50は、水が充填された処理槽52と、処理槽52内に回転可能に設けられた攪拌羽根54と、処理槽52内の水中に気泡Cを発生させる気泡発生機構56とを備えている。処理槽52に充填された水には、タールガラの粒子Eを気泡Cに付着させるための界面活性剤(例えば、脱墨剤)が添加されている。
【0033】
処理槽52の下部には、処理前の0.075mm〜0.5mmの粒子を供給するための供給口57と、処理後の0.075mm〜0.5mmの粒子(即ち、浄化土)を排出するための排出口58とが設けられている。また、攪拌羽根54は、処理槽52の中央下部に配されており、鉛直の回転軸周りに回転されて処理槽52内の粒子や気泡Cを攪拌する。そして、気泡発生機構56は、処理槽52の底部に吐出口が配されたダクト59を備えており、このダクト59から処理槽52の底部に空気を供給することにより、処理槽52内の水中に気泡Cを発生させる。この気泡Cは浮力により処理槽52の水面まで浮上する。
【0034】
図8は、浮遊選別処理の原理を示す図である。この図に示すように、気泡Cの表面には親水性を有する膜Dが形成される。ここで、タールガラは土壌に比して疎水性(親油性)が高いため、タールガラの粒子Eの表面には界面活性剤Fの親油基F1が付着する。一方、気泡Cの膜Dには界面活性剤Fの親水基F2が付着する。このように、タールガラの粒子Eが界面活性剤Fを介して気泡Cの表面に付着する。そして、タールガラの粒子Eは、分級洗浄処理部20で分級されることにより粒径が0.5mm未満であり重量が気泡Cの浮力に対して十分に小さいため、気泡Cの浮力により処理槽52の水面まで浮上される。一方、土の粒子は、タールガラよりも疎水性(親油性)が低いことから気泡Cに付着しないため、浮上することなく処理槽52の底に溜まる。
【0035】
従って、処理槽52の水面に浮いたタールガラを回収し、処理槽52の底に溜まった土を排出口58から排出して回収することにより、タールガラが除去された浄化土を得ることができる。
【0036】
以上説明したように、本実施形態に係る汚染土壌の浄化方法及び浄化システム10では、まず、汚染土壌を所定の粒径たる0.5mmを境に分級し、かつ、汚染物質を土から分離させる分級洗浄工程を実施する。そして、所定の粒径たる0.5mm以上に分級された汚染土壌を、処理槽42内の水中に設置された網44上に投入し、水の上下方向の脈動流を利用した湿式比重選別処理により、比重別に選別する比重選別工程を実施する。一方、所定の粒径たる0.5mm未満に分級された汚染土壌を、界面活性剤を添加し気泡を発生させた処理槽52内の水中に投入し、疎水性物質を界面活性剤の作用で気泡に付着させて気泡と共に浮上させる浮遊選別処理により、疎水度別に選別する浮遊選別工程を実施する。
【0037】
即ち、本実施形態に係る汚染土壌の浄化方法及び浄化システム10では、気泡の浮力との関係で浮遊選別処理に不適な粒径の汚染土壌については、土とタールガラとの比重の差を利用した比重選別方法により処理し、網44の開口径との関係で比重選別処理に不適な粒径の汚染土壌については、土とタールガラとの疎水性の差を利用した浮遊選別方法により処理する。従って、汚染土壌を、その粒径に関わらず処理することができる。
【0038】
また、本実施形態に係る汚染土壌の浄化方法及び浄化システム10では、分級洗浄処理工程と比重選別工程との間に、所定の粒径たる0.5mm以上に分級された汚染土壌を、さらに、2.0mmを境に分級する分級工程を実施し、この分級工程で分級された各汚染土壌毎に比重選別処理を実施する。即ち、汚染土壌の粒径の差を比重選別処理における許容範囲内に収めた状態で、汚染土壌の比重選別処理を実施する。従って、汚染土壌の比重選別処理を良好に実施できる。
【0039】
なお、上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。例えば、上述の実施形態では、疎水性を有する汚染物質としてシアン化物を含有するコールタールを例に挙げて本発明を説明したが、シアン化物を含有しないコールタールやコールタール以外の疎水性を有する汚染物質を含む汚染土壌にも本発明を適用できる。
【符号の説明】
【0040】
1 シアン汚染土、2 タールガラ、3 浄化土、4 汚染土、10 汚染土壌の浄化システム、12 定量供給機、20 分級洗浄処理部、22 泥土洗浄機、23 ベルトコンベア、24 分級・篩い分け機、25 ベルトコンベア、26 分級機、30 分級部、32 分級機、34 ベルトコンベア、40 比重選別機、42 処理槽、44 網、46 脈動室、47 給排気口、48 選別室、49 空気室、50 浮遊選別機、52 処理槽、54 攪拌羽根、56 気泡発生機構、57 供給口、58 排出口、59 ダクト、60 凝集分離部、62 凝集沈降槽、64 スラリー槽、66 濾過脱水機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
疎水性を有する汚染物質を含む汚染土壌の浄化方法であって、
前記汚染土壌を所定の粒径を境に分級し、前記汚染物質を土から分離させた後に、
前記所定の粒径以上に分級された前記汚染土壌を、液体中に設置した網上に投入し、該液体の上下方向の脈動流を利用した湿式比重選別処理により、比重別に選別する比重選別工程と、
前記所定の粒径未満に分級された前記汚染土壌を、界面活性剤を添加し気泡を発生させた液体中に投入し、疎水性物質を前記界面活性剤の作用で前記気泡に付着させて前記気泡と共に浮上させる浮遊選別処理により、疎水度別に選別する浮遊選別工程と、
を実施する汚染土壌の浄化方法。
【請求項2】
前記比重選別工程の前に、前記所定の粒径以上に分級された前記汚染土をさらに分級する分級工程を実施し、
前記比重選別工程において、前記分級工程で分級された各汚染土壌毎に前記比重選別処理を実施する請求項1に記載の汚染土壌の浄化方法。
【請求項3】
前記汚染物質は、コールタールである請求項1又は請求項2に記載の汚染土壌の浄化方法。
【請求項4】
疎水性を有する汚染物質を含む汚染土壌の浄化システムであって、
前記汚染土壌を所定の粒径を境に分級し、前記汚染物質を土から分離させる分級洗浄部と、
前記所定の粒径以上に分級された前記汚染土壌を、液体中に設置された網上で、該液体の上下方向の脈動流を利用した湿式比重選別処理により、比重別に選別する比重選別機と、
前記所定の粒径未満に分級された前記汚染土壌を、界面活性剤が添加され気泡が発生された液体中で、疎水性物質を前記界面活性剤の作用で前記気泡に付着させて前記気泡と共に浮上させる浮遊選別処理により、疎水度別に選別する浮遊選別機と、
を備える汚染土壌の浄化システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−10063(P2013−10063A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−143279(P2011−143279)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【Fターム(参考)】