説明

洗浄ブラシ

【課題】 従来の洗浄ブラシは、シャンプー等の洗浄液をタオルやスポンジ等で泡立てて被洗浄体に付着させた後に、ブラシの毛で洗浄するため、すぐにブラシの毛から洗浄液が無くなり、更に発泡体が設けられたブラシにおいては、洗浄液を器具等を用いて圧力を加えて注入する手間のかかる洗浄ブラシであった。
【解決手段】 予め台座(2)部分に洗浄液を含浸、浸出させる穴(3)が複数個貫通して設けられ、該台座(2)の一方の面には複数のブラシの毛(4)が設けられており、反対面には、該穴(3)を通る洗浄液を含浸、浸出する発泡体(5)が接するように配置されているため、該台座(2)部分に洗浄液を含浸、浸出させる穴(3)により、ブラシの毛(4)側から洗浄液をタンクの機能として発泡体(5)に含浸させ、次にポンプの機能として発泡体(5)を手のひら等で握る事で、洗浄用の泡を持続して発生させる事が出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄ブラシに関し、特にブラシの毛の台座側から洗浄液を含浸、浸出させて泡立たせる事の出来る洗浄ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の洗浄ブラシとしては、犬やネコ等のペット用、人間の体、頭皮用、日用品である食器や車洗い用等の洗浄ブラシが知られている。
これはシャンプーや石鹸等の洗浄液をタオルやスポンジ等で泡立てて被洗浄体に付着させた後、ブラシ本体の発泡体に洗浄液を含浸させて洗浄するものがあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の洗浄ブラシでは、被洗浄体に泡等の洗浄液を付着させて洗浄しても、すぐにブラシの毛から洗浄液が無くなってしまう欠点があった。
【0004】
又、ブラシ本体の発泡体に洗浄液等を含浸させるものもあるが、こちらは圧力をかけて洗浄液を発泡体に注入しなくてはならなかったり、別に器具を用いなければならないため、作業工程が煩雑となり使いにくい欠点があった。
いずれにしても、洗浄液がブラシの毛の側から台座を通って含浸させる方法は無かった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明は、洗浄ブラシの台座部分に洗浄液を含浸、浸出させる穴が複数個貫通して設けられており、該台座の一方の面には、複数のブラシの毛が、反対面には、該穴を通る洗浄液を含浸、浸出する発泡体が接するように配置されている。
本発明は以上のような構成からなる洗浄ブラシである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の洗浄ブラシは、以上のような構成であるため、被洗浄体に泡等の洗浄液を付着させて洗浄し、ブラシの毛に洗浄液が無くなっても、台座部分に洗浄液を含浸、浸出させる穴が開いているため、ブラシの毛側から洗浄液を、まずはタンクの機能として発泡体に含浸させておく事が出来る。次にポンプの機能として発泡体を手のひら等で数回握る事により、洗浄用の泡を持続して発生させる事が出来る。
更には台座と接する部分以外の発泡体の表面を洗浄液が浸出しないようにカバーにて包み込む事で、手で握りやすく使いやすいものとなる。
その際、カバーの一部に指又は手のひらによって発泡体に圧力を加えるための穴を設けておけば、ブラッシング時に更に作業しやすい優れたものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明における洗浄ブラシの形状、大きさ、デザイン、構造、材質又は製造方法等は特に限定される事はない。
台座部分に洗浄液を含浸、浸出させる穴の大きさ、数、形状又は位置等も特に限定される事はなく、もちろん台座の一方の面に設けられるブラシの毛の大きさ、長さ、数、位置、形状又は材質等も限定される事はないが、特に台座と一体成形されたもので、シリコンゴム、合成ゴム又は合成樹脂等を用いるのが好ましい。なお、ブラシの毛は台座に動物の体毛、植物繊維又金属等を植え込んだものでも良い。
洗浄液を含浸、浸出する発泡体としては、天然スポンジ、ポリウレタン等のプラスチックを発泡成形して作られる合成スポンジ発泡体、合成ゴム発泡体又はシリコンゴム発泡体等があげられるが、大量生産用には合成スポンジ発泡体が好ましい。
その際、該発泡体が台座のブラシの毛の反対面に接するように配置されるが、この時、発泡体と台座とを取り外し出来る様にしても良いが、通常は接着剤等の手段により、予め接着一体化しておくのが好ましい。
発泡体の表面から洗浄液が浸出しないように包み込むカバーの材質、大きさ、形状、デザイン又は製造方法等も特に限定されないが、材質としては例えば合成樹脂、木材、合成ゴム又は金属等があげられるが、通常は発泡体の大きさに合わせて台座もはめ込む事の出来るデザイン等にするために、合成樹脂でモールド成形されるのが好ましい。
なお、カバーの一部に、指又は手のひらによって発泡体に圧力を加え、発泡体に滲みこんで保持されている洗浄液を浸出させて洗浄用に泡を連続して作り出す穴を設けておくのが好ましい。もちろんこの穴の大きさ、形状又設置位置等は限定される事はないが、通常はカバーのほぼ中央部に設けられる事が使用上好ましい。
本発明の洗浄ブラシは、人体、ペット更には日用品等に用いる事が出来る。
【実施例】
【0008】
以下、本発明の一実施例を、図1、図2、図3及び図4で説明するがこれによって本発明はなんら限定されるものではない。
【0009】
図1は本発明の一例を示した断面図である。
台座(2)部分には、洗浄液を含浸、浸出させる穴(3)が複数個貫通して設けられ、該台座(2)の一方の面には複数のブラシの毛(4)が台座(2)と一体成形で設けられている。このブラシの毛(4)と洗浄液を含浸、浸出する発泡体(5)として合成スポンジが接着して配置されている。
この洗浄ブラシ(1)は、ブラシの毛(4)側からでも、合成スポンジの発泡体(5)側からでも洗浄液を含浸させ、合成スポンジを握りしめる事で、洗浄用の泡を発生させ、台座(2)に設けた穴(3)を通って、継続して補給出来る。
図2は、図1で説明した洗浄ブラシ(1)の台座(2)と接する部分以外の発泡体(5)の表面をプラスチック製のカバー(6)にて包み込んでいる一例を示した断面図であり、カバー(6)の上面には穴(7)が設けられている。この穴(7)を指で押す事により、発泡体(5)を押す事となり、洗浄液の泡を発生させ、先と同様に台座(2)に設けられた穴(3)を通して、継続して泡を補給出来、このカバー(6)の存在により、発泡体(5)から浸出する洗浄液が、台座(2)の穴(3)から確実に洗浄用の泡となって発泡体(5)に溜め込まれた洗浄液が無くなるまで、長時間洗浄の出来るものとなる。
図3は、図2のカバー(6)の付いた洗浄ブラシ(1)の底面図で、図4は図2のカバー(6)の付いた洗浄ブラシ(1)を斜視方向からみたものである。
【産業上の利用の可能性】
【0010】
台座に設けられた含浸、浸出させる穴によってブラシの毛側から洗浄液を発泡体にタンクの機能として含浸し、更にポンプの機能として浸出させる事が出来るため、洗浄用の泡を持続して発生出来、更には発泡体に洗浄液を含浸させるために特別な器具や用いたり圧力を加える必要の無い、使いやすい非常に優れた洗浄用ブラシとなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】 本発明の一例を示す断面図である。
【図2】 本発明の一例を示す断面図である。
【図3】 本発明の一例を示す底面図である。
【図4】 本発明の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 洗浄ブラシ 2 台座 3 穴 4 ブラシの毛
5 発泡体 6 カバー 7 穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め台座(2)部分に洗浄液を含浸、浸出させる穴(3)が複数個貫通して設けられ、該台座(2)の一方の面には複数のブラシの毛(4)が設けられており、反対面には、該穴(3)を通る洗浄液を含浸、浸出する発泡体(5)が接するように配置される事を特徴とする洗浄ブラシ(1)。
【請求項2】
台座(2)と接する部分以外の発泡体(5)の表面を洗浄液が浸出しないように、カバー(6)にて包み込まれた事を特徴とする請求項1に記載の洗浄ブラシ(1)。
【請求項3】
カバー(6)の一部に指又は手のひらによって、発泡体(5)に圧力を加えるための穴(7)が設けられている事を特徴とする請求項2に記載の洗浄ブラシ(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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