説明

洗車機用洗浄ブラシのブラシ片及び洗車機用洗浄ブラシ及び洗車機

【課題】ブラシ片が毛切れすることが無く、高い耐久性を有すると共に、ブラシ片が変形した時であっても洗浄性が劣化することが無く、高い洗浄性を有し、且つ被洗浄面に傷を付けることが無い洗車機用洗浄ブラシのブラシ片、及びそれを用いた洗車機用洗浄ブラシ、及びその洗車機用洗浄ブラシを搭載した洗車機を提供する。
【解決手段】自動車あるいは車両の外面の被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗車機に使用する洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、前記ブラシ片は少なくとも撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸にて形成されてあるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車あるいは車両の外面の被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗車機に使用する洗浄ブラシのブラシ片、及びそれを用いた洗車機用洗浄ブラシ、及びその洗車機用洗浄ブラシを搭載した洗車機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車あるいは車両の外面の被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗車機に使用する洗浄ブラシのブラシ片に関しては、使用目的に応じて、さまざまな改良がなされ、例えば、剛性度が1200kg/cm〜5000kg/cmの熱可塑性樹脂で構成された分岐形状の断面をなす発泡糸で、発泡倍率が1.1〜1.7倍であることを特徴とする回転ブラシ用発泡糸が、特公平6−21371号公報に開示されてある。
【0003】
また、見掛け密度が0.2〜1g/cmで、熱圧着面積が4〜45%で部分熱圧着され、かつ撥水度が50以上である合成長繊維不織布からなることを特徴とする洗車用ブラシが、特許第3191534号に開示されてある。
【0004】
【特許文献1】 特公平6−21371号公報
【特許文献2】 特許第3191534号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片は、例えば、上記の如くの特徴を有する技術が開示されてあるが、特公平6−21371号公報に開示されてある技術においては、熱可塑性樹脂を低発泡化している為、柔軟性の高いブラシ用毛材を実現しているものの、モノフィラメントであることから、発泡糸を回転ブラシに取り付けて、被洗浄面に接触させると、毛切れ、毛折れ等が発生しやすく、耐久性に劣るという課題を有していた。
【0006】
また、特許第3191534号に開示されてある技術においては、合成長繊維不織布が部分熱圧着されているので、熱圧着部分が硬くなり、ブラシ片として使用した場合、毛癖が付きやすく、毛癖が付いた部分から座屈して、破れ、切れ、ほつれ等が発生し、耐久性が低いという課題を有していた。また、熱が加えられて部分熱圧着された合成長繊維不織布は、熱圧着部分が硬い為、自動車あるいは車両の外面の被洗浄面に傷を付けやすくなるという課題も有していた。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決する為になされたもので、ブラシ片が毛切れすることが無く、高い耐久性を有すると共に、ブラシ片が変形した時であっても洗浄性が劣化することが無く、高い洗浄性を有し、且つ被洗浄面に傷を付けることが無い洗車機用洗浄ブラシのブラシ片、及びそれを用いた洗車機用洗浄ブラシ、及びその洗車機用洗浄ブラシを搭載した洗車機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そして、本発明は、上記目的を達成する為に、第1の課題解決手段は、前記ブラシ片は少なくとも撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸にて形成されてある構成としたものである。
【0009】
また、第2の課題解決手段は、前記ブラシ片は撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸からなる布帛にて形成されてある構成としたものである。
【0010】
また、第3の課題解決手段は、前記ブラシ片は起毛部を有すると共に、前記起毛部は撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸にて形成されてある構成としたものである。
【0011】
また、第4の課題解決手段は、前記ブラシ片は起毛部を有すると共に、前記起毛部は撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸にてループ状に形成されてある構成としたものである。
【0012】
また、第5の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段から第4の課題解決手段に記載の構成よりなる洗車機用洗浄ブラシのブラシ片と、前記ブラシ片と異なる材質のブラシ片が少なくとも一部重ね合わされて形成されてある構成としたものである。
【0013】
また、第6の課題解決手段は、前記撚り糸を構成する単糸の少なくとも1本以上の断面が多角形にて形成されてある構成としたものである。
【0014】
また、第7の課題解決手段は、前記撚り糸を構成する単糸の材質に、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スパンデックス、アクリル、フッ素等の内、少なくとも1種類以上の前記材質が使用されてある構成としたものである。
【0015】
また、第8の課題解決手段は、少なくとも前記撚り糸、前記単糸、あるいは前記撚り糸を構成する単糸のいずれかが極細繊維にて形成されてある構成としたものである。
【0016】
また、第9の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段から第8の課題解決手段のいずれか1項に記載の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシとしたものである。
【0017】
また、第10の課題解決手段は、上記第9の課題解決手段に記載の洗車機用洗浄ブラシを搭載した洗車機としたものである。
【0018】
上記第1の課題解決手段による作用は、次の通りである。すなわち、複数の単糸を撚り加工した撚り糸を有するブラシ片である為、被洗浄面からブラシ片が受ける衝撃力等の反力を、撚り糸を構成する複数の単糸が吸収、及び分散するので、毛切れ、毛折れ等が防止される。また、撚り糸を構成する複数の単糸は、撚りを加えたことにより、毛腰を発生させることができ、毛癖が付きにくい為、ブラシ片は長期間に渡って、被洗浄面に均一に当接する。
【0019】
また、第2の課題解決手段による作用は、前記ブラシ片は撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸からなる布帛にて形成されてある為、被洗浄面に撚り糸を有する布帛が接触するので、布帛の有する高い洗浄性が被洗浄面に付与されると共に、上記の如く、撚り糸を構成する複数の単糸が、被洗浄面から受ける衝撃力等の反力を吸収、及び分散することから、糸切れが防止され、布帛の破れ、ほつれ、切れが回避される。
【0020】
また、第3の課題解決手段による作用は、前記ブラシ片は起毛部を有すると共に、前記起毛部は撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸にて形成されてある為、被洗浄面にたいするブラシ片の接触面積が広がる。また、撚り糸はブラシ片が被洗浄面から受ける衝撃力等の反力を吸収、及び分散する為、ブラシ片は被洗浄面にたいする接触時間を長く保持することができる。その為、ブラシ片が被洗浄面に接触すると、ブラシ片の摩擦係数が向上する。
【0021】
また、第4の課題解決手段による作用は、前記ブラシ片は起毛部を有すると共に、前記起毛部は撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸にてループ状に形成されてある為、ブラシ片が被洗浄面に当接する際、穴部を有するループ状の撚り糸、あるいは穴部を有するループ状の撚り糸と単糸が連続的に変形するので、ブラシ片は被洗浄面にたいして柔軟に接触する。
【0022】
また、第5の課題解決手段による作用は、上記第1の課題解決手段から第4の課題解決手段に記載の構成よりなる洗車機用洗浄ブラシのブラシ片と、前記ブラシ片と異なる材質のブラシ片が少なくとも一部重ね合わされて形成されてある為、被洗浄面に撚り糸を有する布帛が接触するので、布帛の有する高い洗浄性が被洗浄面に付与されると共に、撚り糸は被洗浄面からの衝撃力等の反力を吸収、及び分散するので、布帛の切れ、破れ等の発生が無い。また、前記布帛と異なる材質のブラシ片として、例えば、合成樹脂発泡体が用いられている場合には、合成樹脂発泡体の有する高い弾力性がブラシ片に付与される。その為、前記布帛と前記合成樹脂発泡体が重ね合わされて接合されてある場合のブラシ片においては、撚り糸を有する布帛のみで形成されているブラシ片に比べて、ブラシ片の毛腰が強く設定される。
【0023】
また、第6の課題解決手段による作用は、前記撚り糸を構成する単糸の少なくとも1本以上の断面が多角形にて形成されてある為、単糸の有する多角形の角部が被洗浄面に接触して、汚れが掻き出される。
【0024】
また、第7の課題解決手段による作用は、前記撚り糸を構成する単糸の材質に、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スパンデックス、アクリル、フッ素等の内、少なくとも1種類以上の前記材質が使用されてある為、使用される材質に応じた特性が、ブラシ片に付与される。
【0025】
また、第8の課題解決手段による作用は、少なくとも前記撚り糸、前記単糸、あるいは前記撚り糸を構成する単糸が極細繊維にて形成されてある為、被洗浄面の細かな凹凸部分にたいして、極細繊維の撚り糸、あるいは単糸が接触する。
【0026】
また、第9の課題解決手段による作用は、上記第1の課題解決手段から第8の課題解決手段のいずれか1項に記載の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシである為、ブラシ片の毛切れ、毛折れ、破れ、ほつれ等が無く、洗車機用洗浄ブラシは長期間に渡って洗浄効果が劣化すること無く発揮される。
【0027】
また、第10の課題解決手段による作用は、上記第9の課題解決手段に記載の洗車機用洗浄ブラシを搭載した洗車機である為、ブラシ片が毛切れすることが無く、高い耐久性を有すると共に、ブラシ片が変形した時であっても洗浄性が劣化することが無く、高い洗浄性を有し、且つ被洗浄面に傷を付けることが無いブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシが搭載されてある。従って、高い耐久性、及び洗浄性を有する洗車機が提供される。
【発明の効果】
【0028】
本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片は、複数の単糸を撚り加工した撚り糸を有するブラシ片である為、毛切れ、毛折れ、破れ、ほつれ等の発生が無く、極めて高い耐久性を有するブラシ片であり、長期間に渡って高い洗浄性を発揮することができる非常に優れたものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
第1の発明は、複数の単糸を撚り加工した撚り糸を有するブラシ片である為、被洗浄面からブラシ片が受ける衝撃力等の反力を、撚り糸を構成する複数の単糸が吸収、及び分散するので、毛切れ、毛折れ等が防止される。また、撚り糸を構成する複数の単糸は、撚りを加えたことにより、毛腰を発生させることができ、毛癖が付きにくい為、ブラシ片は長期間に渡って、被洗浄面に均一に当接する。その為、極めて高い耐久性を有するブラシ片を、被洗浄面にたいして接触させることができる。
【0030】
第2の発明は、前記ブラシ片は撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸からなる布帛にて形成されてある為、被洗浄面に撚り糸を有する布帛が接触するので、布帛の有する高い洗浄性が被洗浄面に付与されると共に、上記の如く、撚り糸を構成する複数の単糸が、被洗浄面から受ける衝撃力等の反力を吸収、及び分散することから、糸切れが防止され、布帛の破れ、ほつれ、切れが回避される。その為、長期間に渡って、高い洗浄性を有するブラシ片を、被洗浄面に接触させることができる。
【0031】
第3の発明は、前記ブラシ片は起毛部を有すると共に、前記起毛部は撚り糸、あるいは撚り糸と単糸にて形成されてある為、被洗浄面にたいするブラシ片の接触面積が広がる。また、撚り糸はブラシ片が被洗浄面から受ける衝撃力等の反力を吸収、及び分散する為、ブラシ片は被洗浄面にたいする接触時間を長く保持することができる。その為、ブラシ片が被洗浄面に接触すると、ブラシ片の摩擦係数が向上する。その為、被洗浄面に付着している汚れを落とす洗浄機能が大幅に向上する。
【0032】
第4の発明は、前記ブラシ片は起毛部を有すると共に、前記起毛部は撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸にてループ状に形成されてある為、ブラシ片が被洗浄面に当接する際、穴部を有するループ状の撚り糸、あるいは穴部を有するループ状の撚り糸と単糸が連続的に変形するので、ブラシ片は被洗浄面にたいして柔軟に接触する。その為、被洗浄面にたいしてブラシ痕等の傷が入ることを防止することができる。また、ループ状の穴部による汚れの掻き上げ性能が発揮され、洗浄性が大幅に向上する。
【0033】
第5の発明は、上記第1の発明から第4の発明の構成よりなる洗車機用洗浄ブラシのブラシ片と、前記ブラシ片と異なる材質のブラシ片が少なくとも一部重ね合わされて形成されてある為、被洗浄面に撚り糸を有する布帛が接触するので、布帛の有する高い洗浄性が被洗浄面に付与されると共に、撚り糸は被洗浄面からの衝撃力等の反力を吸収、及び分散するので、布帛の切れ、破れ等の発生が無い。また、前記布帛と異なる材質のブラシ片として、例えば、合成樹脂発泡体が用いられている場合には、合成樹脂発泡体の有する高い弾力性がブラシ片に付与される。その為、前記布帛と前記合成樹脂発泡体が重ね合わされて接合されてある場合のブラシ片においては、撚り糸を有する布帛のみで形成されているブラシ片に比べて、ブラシ片の毛腰が強く設定される。その為、洗い残しの無いブラシ片の提供が可能となり、洗浄性が飛躍的に向上する。
【0034】
第6の発明は、前記撚り糸を構成する単糸の少なくとも1本以上の断面が多角形にて形成されてある為、単糸の有する多角形の角部が被洗浄面に接触して、汚れが掻き出される。その為、被洗浄面に付着している汚れの掻き出し性能が大幅に向上する。
【0035】
第7の発明は、前記撚り糸を構成する単糸の材質に、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スパンデックス、アクリル、フッ素等の内、少なくとも1種類以上の前記材質が使用されてある為、使用される材質に応じた特性が、ブラシ片に付与される。その為、使用目的に最適なブラシ片を提供することができる。
【0036】
第8の発明は、少なくとも前記撚り糸、前記単糸、あるいは前記撚り糸を構成する単糸が極細繊維にて形成されてある為、被洗浄面の細かな凹凸部分にたいして、極細繊維の撚り糸、あるいは単糸が接触する。その為、洗い残しの発生を防ぐことができる。
【0037】
第9の発明は、上記第1の発明から第8の発明のいずれか1項に記載の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシである為、ブラシ片の毛切れ、毛折れ、破れ、ほつれ等が無く、洗車機用洗浄ブラシは長期間に渡って洗浄効果が発揮される。その為、ブラシ片が自動車、あるいは車両のアンテナ、ワイパー等の装備品に絡み付いたり、纏わり付いたりして、装備品を破損させることが無く、極めて高い安全性を有する洗車機用洗浄ブラシを提供することができる。
【0038】
第10の発明は、上記第9の発明に記載の洗車機用洗浄ブラシを搭載した洗車機である為、ブラシ片が毛切れすることが無く、高い耐久性を有すると共に、ブラシ片が変形した時であっても洗浄性が劣化することが無く、高い洗浄性を有し、且つ被洗浄面に傷を付けることが無いブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシが搭載されてある。従って、高い耐久性、及び洗浄性を有する洗車機が提供される。その為、洗車機は、被洗浄面を傷付けること無く、長期間に渡って高い洗浄性を発揮できる。また、洗車機用洗浄ブラシの交換等に伴うメンテナンスの軽減を図ることができ、ランニングコストの削減を図ることができる。
【0039】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0040】
図1から図7、図10(A)、及び図12にて実施例1を示す。図1は、本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図である。図1において、1はブラシ片、2は布帛、3は撚り糸である。図2は、図1の撚り糸を前面側から見た斜視図である。図2において、4は単糸である。図3は、本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシを前面側から見た斜視図である。図3において、41は洗車機用洗浄ブラシ、42は台座、44は止め金具、45は溝部、46はスリットである。図4は、本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図である。図4において、11はブラシ片、12は基布、13は撚り糸である。図5は、図4のブラシ片の部分拡大図である。図6は、本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片の部分拡大図である。図6において、21はブラシ片、22は基布、23は撚り糸、25は穴部である。図7は、本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図である。図7において、61はブラシ片、62は布帛、63は合成樹脂発泡体、64は接合部、65は凹部である。図10(A)は、本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図である。図10(A)において、74は単糸である。図12は、図4の撚り糸の正面図である。図12(A)において、55は先端部である。図12(B)において、95は接着部である。
【0041】
ブラシ片1は、図1の如く、撚り糸3を有する平板形状の布帛2にて形成されてある。布帛2は、撚り糸3を平織した織布である。なお、布帛2は撚り糸3を綾織により織布として形成しても良いし、撚り糸3を水流絡合、熱圧着、ケミカルバインダー接着等により不織布として形成しても良いし、あるいは撚り糸3を編んで編布として形成しても良い。また、撚り糸3は、図2の如く、複数の単糸4を撚り加工することにより形成される。また、布帛2は、撚り糸3のみを用いて形成しても良いが、図10(A)の如くの単糸74を撚り糸3と混合して配合することにより、形成しても構わない。
【0042】
ブラシ片1は、撚り糸3を有する布帛2にて形成されてあるので、撚り糸3を構成する複数の単糸4が、被洗浄面から受ける衝撃力等の反力を吸収、及び分散することができる。その為、単糸74のみで形成されている布帛に比べて、糸が切れにくく、布帛2の破れ、ほつれ、切れを防止することができる。また、布帛2の有する高い洗浄性を被洗浄面に付与できる。
【0043】
また、撚り糸3を構成する単糸4の材質には、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スパンデックス、アクリル、フッ素等の内、少なくとも1種類以上の前記材質が使用されてある。ポリエステルが使用されてある場合には、ポリエステルの有する耐熱性、強酸から弱アルカリにおける耐薬品性の高さ、吸水率の低さ、価格の低さ等の特性をブラシ片1は有することができる。また、ナイロンが使用されてある場合には、ナイロンの有する耐摩耗性、耐熱性、弱酸から強アルカリにおける耐薬品性の高さ等の特性をブラシ片1は有することができる。また、ポリエチレンが使用されてある場合には、ポリエチレンの有する酸、及びアルカリにおける耐薬品性の高さ、吸水率が0%、価格の低さ等の特性をブラシ片1は有することができる。また、ポリプロピレンが使用されてある場合には、ポリプロピレンの有する吸水率が0%、価格の低さ、軽量等の特性をブラシ片1は有することができる。また、別名、ウレタン弾性糸とも呼ばれるスパンデックスが使用されてある場合には、ウレタンの有する耐摩耗性、高い弾力性、親油性の高さ等の特性をブラシ片1は有することができる。また、アクリルが使用されてある場合には、アクリルの有する高い耐溶剤性、及び耐候性等の特性をブラシ片1は有することができる。また、フッ素が使用されてある場合には、フッ素の有する高い防汚性、及び耐水性、強酸から強アルカリにおける耐薬品性等の特性をブラシ片1は有することができる。
【0044】
ところで、洗車機用洗浄ブラシのブラシ片には、合成樹脂繊維、布帛、フィルム状樹脂組成物、合成樹脂発泡体等がある。合成樹脂繊維は洗い残しが少なく、洗浄性が良好で、水を含まない為、冬場に凍結しにくいが、被洗浄面に傷を付けやすいという特徴を持っている。布帛は洗浄性が良好で、被洗浄面に柔らかく接触する為、被洗浄面に傷を付けにくいが、布帛を形成する繊維の間の空隙に水を含む為、冬場に凍結しやすく、破れ、切れ、ほつれが発生し、耐久性が劣るという特徴を持っている。フィルム状樹脂組成物は洗浄時の音が小さく、被洗浄面に傷を付けにくいが、毛腰が弱く、耐久性が低いという特徴を持っている。合成樹脂発泡体は耐久性が良好で、洗浄面に傷を付けにくいが、洗浄性が低いという特徴を持っている。
【0045】
また、ブラシ片1は、図3の如く、台座42、止め金具44、溝部45よりなる洗車機用洗浄ブラシ41として構成される。台座42は、略円筒形状からなり、外周の両端部には止め金具44が組み付けられてあると共に、溝部45が形成されてある。ブラシ片1は、スリット46を有し、溝部45に勘合挿入されてあり、止め金具44にて固定されてある。
【0046】
洗車機用洗浄ブラシ41は、上記の如くの構成となっているので、ブラシ片1に形成されてあるスリット46が被洗浄面の細部の凹凸部にたいしても接触することができ、長期間に渡って高い洗浄性を有することができる。また、ブラシ片1の使用枚数、及び台座42上の溝部45の間隔等を調整することにより、ブラシ片1を被洗浄面に連続的に当てることができる。また、溝部45を台座42の長手方向にたいして捩りを有して螺旋状に形成した場合にも、前記と同様にブラシ片1を連続的に被洗浄面に当てることができるという効果を発揮することができる。その為、被洗浄面の洗い残しを無くすことができると共に、ブラシ片1が被洗浄面に当接する際の接触音を低減させることができる。
【0047】
なお、ブラシ構造に関しては特に限定されるものではなく、上記の如くの構造以外にも使用目的に応じて、適時、設定することができる。
【0048】
次に、ブラシ片11について説明する。ブラシ片11は、図4、及び図5の如く、基布12の表面に撚り糸13が形成されてある。基布12は、繊維を平織した織布である。なお、綾織による織布、あるいは不織布、編布等の平板形状の布帛を用いることもできる。撚り糸13は、基布12を構成する繊維に波形状に織り込んで、基布12の表面より連続的に突出させ、突出した撚り糸13の先端部を切ることにより、形成されてある。また、基布12を構成する繊維にたいして、撚り糸13を概U字断面に形成して織り込み、前記概U字断面を有する撚り糸13の先端部の内、一方を基布12の表面から突出させても良いし、両方の先端部を基布12の表面から突出させて形成することもできる。また、基布12にたいして撚り糸13を縫い込むことにより、ブラシ片11を形成することもできる。さらに、撚り糸13は、基布12にたいして、一般的に静電植毛と呼ばれている方法で植え付けることもできる。静電植毛とは、直流電圧により静電界をつくり、静電吸引力により撚り糸13を飛ばし、接着剤を塗布した基布12に、撚り糸13を植え付ける加工方法のことである。また、基布12の表面に撚り糸13を形成する以外にも、基布12の側面に撚り糸13を形成しても構わない。また、撚り糸13のみを使用しても良いし、撚り糸13と単糸74を混合して使用することもできる。なお、基布12の代わりに、平板形状の合成樹脂発泡体、フィルム状樹脂組成物、熱可塑性エラストマーを有する軟質シート等、被洗浄面に傷を付けない材質なら何ら差し支えなく採用できる。
【0049】
また、図12(A)の如く、撚り糸13の撚りが一部分戻ることにより、先端部55が広がった場合においては、撚り糸13は、先端部55が被洗浄面にたいして、より広く、且つ柔軟に接触できる為、撚りが一部分戻っていない場合に比べて、より高い洗浄力が得られる。また、図12(B)の如く、撚り糸13の一部が接着剤による接着部95を有して形成されている場合においては、撚りが撚り糸13の全体に渡って戻ることを防止することができる。
【0050】
また、上記の如くの形状以外にも、図6の如く、撚り糸23を、穴部25を有するループ状に形成し、織布よりなる基布22の表面に、上記の如くの方法により織り込んでブラシ片21として形成することもできる。なお、撚り糸23は、基布22の表面に縫い込んだり、静電植毛により植え付けたりして形成することもできる。撚り糸23は、基布22の側面に形成しても良い。また、撚り糸23のみを使用しても良いし、撚り糸23と単糸74をループ状に形成し、混合して使用することもできる。なお、織布よりなる基布22の代わりに、平板形状の不織布、編布、合成樹脂発泡体、フィルム状樹脂組成物、熱可塑性エラストマーを有する軟質シート等、被洗浄面に傷を付けない材質なら何ら差し支えなく採用できる。
【0051】
次に、ブラシ片61について説明する。ブラシ片61は、図7の如く、撚り糸を有する平板形状の布帛62と、平板形状の合成樹脂発泡体63が、接合部64を介して重ね合わされてある。布帛62は織布にて形成されてあるが、不織布、編布等を採用しても構わない。布帛62と合成樹脂発泡体63の接合は、一般的に超音波溶着と呼ばれる溶着方法にて接合されてある。超音波溶着は、布帛62と合成樹脂発泡体63を重ね合わせ、重ね合わされた布帛62と合成樹脂発泡体63にたいして、超音波振動をしているホーンを押し付ける。この時、ホーンから発生した摩擦熱により、布帛62の上面が変形する為、凹部65が形成されると共に、布帛62、及び合成樹脂発泡体63が溶着されて、接合部64が形成される。布帛62と合成樹脂発泡体を接合させる方法は、前記の如くの超音波溶着以外にも、熱溶着、レーザー波溶着等の溶着、あるいは接着、縫製、ネジ止め、一体成形等の方法を用いることもできる。なお、合成樹脂発泡体63の代わりに、布帛62より毛腰の強い平板形状の布帛、フィルム状樹脂組成物、熱可塑性エラストマーを有する軟質シート等を採用することもできる。
【0052】
本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片1の動作、作用は下記の通りである。
【0053】
図1、及び図2の如く、前記ブラシ片1は撚り糸3からなる布帛2にて形成されてある為、被洗浄面に撚り糸3を有する布帛2が接触するので、布帛2の有する高い洗浄性が被洗浄面に付与されると共に、撚り糸3を構成する複数の単糸4が、被洗浄面から受ける衝撃力等の反力を吸収、及び分散することから、糸切れが防止され、布帛2の破れ、ほつれ、切れが回避される。その為、長期間に渡って、高い洗浄性を有するブラシ片1を、被洗浄面に接触させることができる。
【0054】
前記撚り糸3を構成する単糸4の材質に、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スパンデックス、アクリル、フッ素等の内、少なくとも1種類以上の前記材質が使用されてある為、使用される材質に応じた特性が、ブラシ片1に付与される。その為、使用目的に最適なブラシ片1を提供することができる。
【0055】
また、本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片11の動作、作用は下記の通りである。
【0056】
図4、図5、及び図12の如く、前記ブラシ片11は起毛部を有すると共に、前記起毛部は撚り糸13にて形成されてある為、被洗浄面にたいするブラシ片11の接触面積が広がる。また、撚り糸13はブラシ片11が被洗浄面から受ける衝撃力等の反力を吸収、及び分散する為、ブラシ片11は被洗浄面にたいする接触時間を長く保持することができる。その為、ブラシ片11が被洗浄面に接触すると、ブラシ片11の摩擦係数が向上する。その為、被洗浄面に付着している汚れを落とす洗浄機能が大幅に向上する。
【0057】
また、本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片21の動作、作用は下記の通りである。
【0058】
図6の如く、前記ブラシ片21は起毛部を有すると共に、前記起毛部は撚り糸23にてループ状に形成されてある為、ブラシ片21が被洗浄面に当接する際、穴部25を有するループ状の撚り糸23が連続的に変形するので、ブラシ片21は被洗浄面にたいして柔軟に接触する。その為、被洗浄面にたいしてブラシ痕等の傷が入ることを防止することができる。また、ループ状の穴部25による汚れの掻き上げ性能が発揮され、洗浄性が大幅に向上する。
【0059】
また、本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片61の動作、作用は下記の通りである。
【0060】
図7の如く、ブラシ片61は布帛62と、前記布帛62と異なる材質の合成樹脂発泡体63が少なくとも一部重ね合わされて形成されてある為、被洗浄面に撚り糸を有する布帛62が接触するので、布帛62の有する高い洗浄性が被洗浄面に付与されると共に、撚り糸は被洗浄面からの衝撃力等の反力を吸収、及び分散するので、布帛62の切れ、破れ等の発生が無い。また、前記布帛62と異なる材質の合成樹脂発泡体63が、前記布帛62と重ね合わされて接合されているので、合成樹脂発泡体63の有する高い弾力性がブラシ片61に付与される。その為、前記布帛62と前記合成樹脂発泡体63が重ね合わされて接合されてあるブラシ片61は、撚り糸を有する布帛62のみで形成されているブラシ片に比べて、ブラシ片61の毛腰が強く設定される。その為、洗い残しの無いブラシ片61の提供が可能となり、洗浄性が飛躍的に向上する。
【0061】
なお、ブラシ片1は、例えば、縦糸を撚り糸3、横糸を単糸74にて構成された織布でも良い。また、ブラシ片1に形成されてあるスリット46の代わりに、ブラシ片1の先端部を細かく先割れ加工しても良い。また、撚り糸3の撚り方向等の撚り形態については、撚り糸状であれば、いかなる形態も採用できる。また、撚り糸13は、基布12の表面であれば、いずれの面に形成されてあっても良い。また、ブラシ片61は、接合されるブラシ片が共に撚り糸を有する織布と不織布等の場合であっても、使用目的によっては、支障は無い。
【実施例2】
【0062】
図8から図10にて実施例2を示す。図8は、本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシを前面側から見た斜視図である。図8において、31は洗車機用洗浄ブラシ、32は台座、33はブラシ片、34は止め金具、35はチャンネルブラシである。図9は、図8のチャンネルブラシの拡大図である。図9において、38は帯状体、39は芯線である。図10は、本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図である。図10(A)において、74は単糸である。図10(B)において、73はブラシ片、77は集束体である。図10(C)において、83はブラシ片、84は単糸、85は角部である。
【0063】
洗車機用洗浄ブラシ31は、図8の如く、台座32、ブラシ片33、止め金具34、及びチャンネルブラシ35より構成されてある。台座32は、略円筒形状からなり、外周の両端部には、止め金具34が組み付けられて形成されてある。また、チャンネルブラシ35は、図9の如く、ブラシ片33を、芯線39、及び概U字断面を有する帯状体38にて折り込んだ後、図8の如く、台座32の外周の周りに捩りを加えて螺旋状に形成されてあり、止め金具34にて固定されてある。なお、ブラシ片33は複数の単糸を撚り加工した撚り糸にて形成されてある。
【0064】
また、ブラシ片33は、上記の如くの撚り糸のみを使用しても良いが、撚り糸と、図10(A)の如くの単糸74を所定重量%併用して用いても良い。単糸74を混ぜた場合においては、被洗浄面に付着している汚れを除去させる際のブラシ片33の接触性能を、撚り糸のブラシ片33と単糸74の2種類にて設定できるので、特に、汚れの付着量の多い被洗浄面にたいして有効である。前記の接触性能とは、例えば、撚り糸のブラシ片33の外径と単糸74の外径が同一の場合には、被洗浄面にたいする加圧力、衝撃力等は、単糸74の方が撚り糸のブラシ片33よりも大きく、被洗浄面にたいする加圧力、衝撃力等の反力の吸収力、分散力は、撚り糸のブラシ片33の方が、単糸74よりも大きく、破断等にたいする耐久性も、撚り糸のブラシ片33の方が、単糸74よりも高い耐久性を有しているということである。
【0065】
また、洗車機用洗浄ブラシ31は、図10(B)の如く、複数の繊維を束ねた後、捩りを加えて形成した集束体77を、複数、束ねた後、捩りを加えて撚り糸状になるように形成されてあるブラシ片73を使用することもできる。ブラシ片73を使用した場合には、洗車機用洗浄ブラシ31は、被洗浄面からブラシ片73が受ける衝撃力等の反力を、集束体77が吸収、及び分散させることができる。その為、ブラシ片73が、破断あるいは毛切れ、毛折れすることが無く、ブラシ片73が被洗浄面に接触して変形した時でも、接触性能が劣化すること無く、洗車機用洗浄ブラシ31は高い耐久性を有することができる。また、ブラシ片73は、複数の集束体77に撚りを加えて形成されてある為、上記実施例1に記載の撚り糸3に比べて、より高い衝撃吸収力、及び分散力を有することができると共に、より高い引張強度を右することができる。その為、ブラシ片73を使用した場合においては、洗車機用洗浄ブラシ31は、高い洗浄性と高い耐久性を有することができる。
【0066】
また、洗車機用洗浄ブラシ31は、図10(C)の如く、断面が四角形からなる多角形にて形成されてある複数の単糸84を束ねた後、捩りを加えて撚り糸状になるように形成されてあるブラシ片83を使用することもできる。ブラシ片83を使用した場合には、洗車機用洗浄ブラシ31は、単糸84の角部85により、被洗浄面にたいして汚れを掻き出すように接触させることができる。特に、汚れが強く付着した被洗浄面にたいして有効である。なお、多角形の断面形状は、前記の如くの四角形以外にも、三角形、五角形、六角形、星型、波型、三日月型等の異形形状等使用目的に応じて、適時、設定することができる。
【0067】
また、撚り糸、単糸74、あるいは撚り糸を構成する単糸は極細繊維にて形成しても良い。極細繊維とは、繊度1デニール未満のマイクロファイバーのことである。1デニールとは一般的に、繊維の長さが9000mで1gとなる繊維のことである。また、ブラシ片33、73、83、及び単糸74は先端部を細かく先割れ加工して使用することもできる。
【0068】
本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片33の動作、作用は下記の通りである。
【0069】
図9の如く、ブラシ片33は、複数の単糸を撚り加工した撚り糸にて形成されてある為、被洗浄面からブラシ片33が受ける衝撃力等の反力を、撚り糸を構成する複数の単糸が吸収、及び分散するので、毛切れ、毛折れ等が防止される。また、撚り糸を構成する複数の単糸は、撚りを加えたことにより、毛腰を発生させることができ、毛癖が付きにくい為、ブラシ片33は長期間に渡って、被洗浄面に均一に当接する。その為、極めて高い耐久性を有するブラシ片33を、被洗浄面にたいして接触させることができる。
【0070】
また、図10(C)の如く、ブラシ片33の代わりにブラシ片83を用いた場合においては、前記撚り糸を構成する単糸84の断面が多角形にて形成されてある為、単糸84の有する多角形の角部85が被洗浄面に接触して、汚れが掻き出される。その為、被洗浄面に付着している汚れの掻き出し性能が大幅に向上する。
【0071】
また、前記撚り糸、前記単糸74、あるいは前記撚り糸を構成する単糸が極細繊維にて形成されてある場合においては、被洗浄面の細かな凹凸部分にたいして、極細繊維の撚り糸、あるいは単糸74が接触する。その為、細部に付着した汚れにたいしても、洗い残しが無く、高い洗浄性が発揮できる。
【0072】
また、本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片33を配した洗車機用洗浄ブラシ31の動作、作用は下記の通りである。
【0073】
図8の如く、洗車機用洗浄ブラシ31は、洗車機用洗浄ブラシのブラシ片33を配している為、ブラシ片33の破断、毛切れ、毛折れ等が無く、洗車機用洗浄ブラシ31は長期間に渡って洗浄効果が発揮される。その為、ブラシ片33が自動車、あるいは車両のアンテナ、ワイパー等の装備品に絡み付いたり、纏わり付いたりして、装備品を破損させることが無く、極めて高い安全性を有する洗車機用洗浄ブラシ31を提供することができる。
【実施例3】
【0074】
図11にて、実施例3を示す。図11は、本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片が使用されてある洗車機用洗浄ブラシが搭載されてある洗車機の正面図である。図11において、50は洗車機、51は洗車機用洗浄ブラシ、52は駆動源、53はノズル、54は乾燥機である。
【0075】
洗車機50は、図11の如く、本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片が使用されてある洗車機用洗浄ブラシ51が搭載されてあり、前記洗車機用洗浄ブラシ51は駆動源52により回転される。ノズル53からは、被洗浄面にたいして、洗浄剤、及び水が散布され、洗車機用洗浄ブラシ51により、洗浄され、洗浄後は乾燥機54等の乾燥手段により被洗浄面が乾燥される。
【0076】
上記の如くの構成となっている実施例3の洗車機50の動作、作用は下記の通りである。
【0077】
洗車機50は、本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片が使用されてある洗車機用洗浄ブラシ51が搭載されてある為、ブラシ片が毛切れすることが無く、高い耐久性を有すると共に、ブラシ片が変形した時であっても洗浄性が劣化することが無く、高い洗浄性を有し、且つ被洗浄面に傷を付けることが無いブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシ51が搭載されてある。従って、高い耐久性、及び洗浄性を有する洗車機50が提供される。その為、洗車機50は、被洗浄面を傷付けること無く、長期間に渡って高い洗浄性を発揮できる。また、洗車機用洗浄ブラシ51の交換等に伴うメンテナンスの軽減を図ることができ、ランニングコストの削減を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片は、主に、自動車あるいは車両の外面の被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗車機に搭載する洗車機用洗浄ブラシのブラシ片として使用する。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】 本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図
【図2】 図1の撚り糸を前面側から見た斜視図
【図3】 本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシを前面側から見た斜視図
【図4】 本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図
【図5】 図4のブラシ片の部分拡大図
【図6】 本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片の部分拡大図
【図7】 本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図
【図8】 本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシを前面側から見た斜視図
【図9】 図8のチャンネルブラシの拡大図
【図10】 本発明の他の実施の形態における洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を前面側から見た斜視図
【図11】 本発明の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片が使用されてある洗車機用洗浄ブラシが搭載されてある洗車機の正面図
【図12】 図4の撚り糸の正面図
【符号の説明】
【0080】
1、11、21、33、61、73、83 ブラシ片
2、62 布帛
3、13、23 撚り糸
4、74、84 単糸
12、22 基布
25 穴部
31、41、51 洗車機用洗浄ブラシ
32、42 台座
34、44 止め金具
35 チャンネルブラシ
38 帯状体
39 芯線
45 溝部
46 スリット
50 洗車機
52 駆動源
53 ノズル
54 乾燥機
55 先端部
63 合成樹脂発泡体
64 接合部
65 凹部
77 集束体
85 角部
95 接着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車あるいは車両の外面の被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗車機に使用する洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、前記ブラシ片は少なくとも撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸にて形成されてあることを特徴とする洗車機用洗浄ブラシのブラシ片。
【請求項2】
請求項1記載の構成よりなる洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、前記ブラシ片は撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸からなる布帛にて形成されてあることを特徴とする洗車機用洗浄ブラシのブラシ片。
【請求項3】
請求項1から2記載の構成よりなる洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、前記ブラシ片は起毛部を有すると共に、前記起毛部は撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸にて形成されてあることを特徴とする洗車機用洗浄ブラシのブラシ片。
【請求項4】
請求項1から3記載の構成よりなる洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、前記ブラシ片は起毛部を有すると共に、前記起毛部は撚り糸のみ、あるいは撚り糸と単糸にてループ状に形成されてあることを特徴とする洗車機用洗浄ブラシのブラシ片。
【請求項5】
請求項1から4記載の構成よりなる洗車機用洗浄ブラシのブラシ片と、前記ブラシ片と異なる材質のブラシ片が少なくとも一部重ね合わされて形成されてあることを特徴とする洗車機用洗浄ブラシのブラシ片。
【請求項6】
請求項1から5記載の構成よりなる洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、前記撚り糸を構成する単糸の少なくとも1本以上の断面が多角形にて形成されてあることを特徴とする洗車機用洗浄ブラシのブラシ片。
【請求項7】
請求項1から6記載の構成よりなる洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、前記撚り糸を構成する単糸の材質に、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スパンデックス、アクリル、フッ素等の内、少なくとも1種類以上の前記材質が使用されてあることを特徴とする洗車機用洗浄ブラシのブラシ片。
【請求項8】
請求項1から7記載の構成よりなる洗車機用洗浄ブラシのブラシ片において、少なくとも前記撚り糸、前記単糸、あるいは前記撚り糸を構成する単糸のいずれかが極細繊維にて形成されてあることを特徴とする洗車機用洗浄ブラシのブラシ片。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の洗車機用洗浄ブラシのブラシ片を配した洗車機用洗浄ブラシ。
【請求項10】
駆動源と、被洗浄面に散布する洗浄剤及び水を噴出させるノズルと、洗浄後の被洗浄面を乾燥させる乾燥手段を備えると共に、請求項9記載の洗車機用洗浄ブラシを搭載した洗車機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−209735(P2007−209735A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−66702(P2006−66702)
【出願日】平成18年2月13日(2006.2.13)
【出願人】(391044797)株式会社コーワ (283)
【Fターム(参考)】