説明

浴槽用手摺り

【課題】把手の高さを容易に、かつ、安全に調節することが可能な浴槽用手摺りを提供する。
【解決手段】浴槽用手摺りは、上部グリップと複数の孔221が形成された支柱220とを含む手摺り部材と、浴槽の側壁に配置されて支柱220を支持する本体と、本体と支柱220とを連結する連結部300とを備える。連結部300は、複数の孔221の少なくとも1つに抜き差し可能に挿入されるロックピン310と、ロックピン310を支柱220の孔221の外側から孔221の内側に向かって付勢するスプリング330と、使用者が操作してスプリング330によるロックピン310の付勢の方向と逆の向きに沿ってスプリング330に力を加えるための高さ調節スイッチ340とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には浴槽用手摺りに関し、特定的には、浴槽に着脱可能に取り付けられる浴槽用手摺りに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、浴槽の側壁に着脱可能に取り付けられる浴槽用手摺りがある。このような浴槽用手摺りには、手摺りの握りの高さを調節することができるものがある。
【0003】
例えば、特開2010−246691号公報(特許文献1)には、浴槽の側壁の上端部に取り付けて使用される浴槽用手摺りが記載されている。この浴槽用手摺りでは、手摺りは、一対の支柱と、支柱の上端間に掛け渡して取り付けられる環状の握りとから形成されている。各支柱には上下複数個所に等間隔で取付孔が穿設してあり、この取付孔を通して、本体具の側片に固定ねじをねじ込むことによって、側片に支柱を固定する。取付孔は支柱の上下複数個所において設けられているので、固定ねじを通す取付孔を選択することによって、手摺りの握りの高さが調節される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−246691号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の浴槽用手摺りでは、手摺りの握りの高さを調節するとき、取付孔に固定ねじを通して、本体具の側片に固定ねじをねじ込む必要がある。固定ねじをねじ込む作業の間、手摺りは固定されないので、使用者が手で手摺りを支えながら作業する必要がある。このように、従来の浴槽用手摺りでは、手摺りの握りの高さの調節においては、作業性が悪く、また、安全性をより高める必要があった。
【0006】
そこで、この発明の目的は、把手部の高さを容易に、かつ、安全に調節することが可能な浴槽用手摺りを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に従った浴槽用手摺りは、手摺り部と、本体と、連結部とを備える。手摺り部は、把手部と、複数の孔が形成された把手支持部とを含む。本体は、浴槽の側壁に配置されて把手支持部を支持するものである。連結部は、本体と把手支持部とを連結するものである。連結部は、挿入部と、付勢部と、付勢解除部とを含む。挿入部は、複数の孔の少なくとも1つに抜き差し可能に挿入されるものである。付勢部は、挿入部を把手支持部の孔の外側から孔の内側に向かって付勢するものである。付勢解除部は、使用者が操作して付勢部による挿入部の付勢の方向と逆の向きに沿って付勢部に力を加えるためのものである。
【0008】
このように構成される浴槽用手摺りにおいては、把手支持部は、連結部によって本体と連結される。すなわち、連結部の挿入部が把手支持部の複数の孔の少なくとも1つに挿入された状態では、把手支持部は連結部の挿入部を介して本体に連結される。一方、挿入部が把手支持部の孔に挿入されていない状態では把手支持部が本体に連結されない。
【0009】
挿入部は、付勢部によって把手支持部の孔の外側から孔の内側に向かって付勢されている。そのため、使用者が把手部の高さを調節し、把手部の高さを固定するために挿入部を把手支持部の孔に挿入するとき、把手支持部を支えながら、挿入部に力を掛けたり、挿入部をねじ込むなどの操作をする必要がない。また、使用者は付勢解除部を操作して、付勢部による挿入部の付勢の方向と逆の向きに沿って付勢部に力を加えることができるので、挿入部を把手支持部の孔から抜くことも容易である。
【0010】
このようにすることにより、把手部の高さを容易に、かつ、安全に調節することが可能な浴槽用手摺りを提供することができる。
【0011】
この発明に従った浴槽用手摺りは、把手支持部を本体に固定する固定部を備えることが好ましい。
【0012】
このようにすることにより、把手支持部のガタツキを防止することができる。
【0013】
この発明に従った浴槽用手摺りにおいては、固定部は、本体の上部に取り付けられることが好ましい。
【0014】
このようにすることにより、把手支持部のガタツキをより効果的に防止することができる。
【0015】
この発明に従った浴槽用手摺りにおいては、本体は、把手支持部を内部に収容する把手支持部収容部を含むことが好ましい。把手支持部収容部の最上部には把手支持部収容部を縮径するための縮径部が形成されていることが好ましい。縮径部は、固定部が縮径部に取り付けられることによって、把手支持部収容部を縮径するように構成されていることが好ましい。
【0016】
このようにすることにより、把手支持部収容部内に収容された把手支持部を強固に固定し、把手支持部のガタツキをより効果的に防止することができる。
【0017】
この発明に従った浴槽用手摺りにおいては、縮径部はスリットであることが好ましい。
【0018】
このようにすることにより、縮径部を簡単に形成することができる。
【0019】
この発明に従った浴槽用手摺りにおいては、付勢部はバネであることが好ましい。また、付勢解除部は、付勢部の端部に配置される押さえ部と、使用者が押さえ部を移動させるために保持するつまみ部とを有することが好ましい。
【0020】
このようにすることにより、付勢部による付勢を解除することが容易になる。
【0021】
この発明に従った浴槽用手摺りは、2つの把手支持部を備え、付勢部は、2つの把手支持部の間に配置されることが好ましい。付勢解除部は2つの押さえ部を有し、押さえ部は、付勢部の両端にそれぞれ配置されることが好ましい。つまみ部は2つの押さえ部のそれぞれに形成されていることが好ましい。
【0022】
このようにすることにより、把手部を2つの把手支持部でより安定に支持することができる。また、把手支持部収容部の上端からの2つの把手支持部の高さの調節を、簡単な構成の1つの連結部で行うことができる。また、使用者は、把手支持部収容部の上端からの2つの把手支持部の高さの調節を、つまみ部を操作することによって、簡単に行うことができる。
【発明の効果】
【0023】
以上のように、この発明によれば、把手部の高さを容易に、かつ、安全に調節することが可能な浴槽用手摺りを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一つの実施形態の浴槽用手摺りの全体を示す斜視図である。
【図2】浴槽用手摺りのカバーを取り外した状態を示す斜視図である。
【図3】図2に示す浴槽用手摺りをIII−III線で示す方向から見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
図1に示すように、本発明の一つの実施形態の浴槽用手摺り1は、主に、手摺り部として手摺り部材200と、本体100とを備える。
【0027】
手摺り部材200は、把手部として上部グリップ210と、把手支持部として2本の支柱220とから構成されている。支柱220は、略鉛直方向に延びるように本体100に支持されている。支柱220には、軸に沿って複数の孔221が形成されている。上部グリップ210は2本の支柱220の上端に掛け渡されるようにして支柱220に固着されている。
【0028】
本体100は、浴槽壁の外側に配置される外側本体部材110と浴槽壁の内側に配置される内側本体部材120とを含む。外側本体部材110には第1の押圧板111が取り付けられ、内側本体部材120には第2の押圧板121が取り付けられている。外側本体部材110は、後述する筒状の手摺り収容部を含む。手摺り収容部には、手摺り部材200の支柱220の一部が抜き差し可能に収容される。手摺り収容部は把手支持部収容部の一例である。
【0029】
外側本体部材110と内側本体部材120とは、第1の押圧板111と第2の押圧板121とが浴槽壁(図示しない)を挟んで対向するように配置される。内側本体部材120は、外側本体部材110上でスライドして第1の押圧板111と第2の押圧板121との間隔を調整することができるように、浴槽壁の上端部に配置される部分において外側本体部材110に嵌合されている。
【0030】
本体100の上部はフレーム隠しカバー131によって覆われ、本体100において浴槽の外側に配置される側面はハンドルノブ隠しカバー132によって覆われている。フレーム隠しカバー131とハンドルノブ隠しカバー132は着脱可能に外側本体部材110のフレーム支持部112に取り付けられている。内側本体部材120において浴槽の内側に配置される側面には、側部グリップ122が取り付けられている。
【0031】
本体100の上面と上部グリップ210との間において、2本の支柱220は、それぞれ固定部として固定ナット400によって外側本体部材110に固定されている。なお、固定部はナットの他、Cリングやその他の部材によって形成されていてもよい。
【0032】
図2に示すように、固定ナット400(図1)を緩め、フレーム隠しカバー131(図1)と、ハンドルノブ隠しカバー132(図1)と、連結部300を覆うベースカバーとがフレーム支持部112から取り外されると、外側本体部材110に取り付けられたハンドルノブ113と手摺り収容部114と連結部300とが露出する。手摺り収容部114は、外側本体部材110の水平方向の両端に1つずつ配置されている。手摺り収容部114は略鉛直方向に延びる筒状に形成されている。手摺り収容部114には、支柱220の軸に沿って、上下方向の複数の位置に孔221が形成された支柱220が収容されている。支柱220は、軸に沿ってスライド可能に手摺り収容部114に収容されている。ハンドルノブ113は、外側本体部材110の中央において、ボルト軸によって第1の押圧板111に連結されている。
【0033】
固定ナット400(図1)は、手摺り収容部114の最上部114aに着脱可能に取り付けられる。最上部114aには、縮径部としてスリット(切り欠き)116が形成されている。
【0034】
連結部300は、挿入部として2本のロックピン310と、スプリング支持部材320と、付勢部としてスプリング(バネ)330と、付勢解除部として高さ調節スイッチ340とを含む。高さ調節スイッチ340は、2つのつまみ部341と、2つのスプリング押さえ部342とを含む。スプリング支持部材320は筒状に形成され、外側本体部材110の下部において水平方向中央に、筒の両端の開口部が水平に並ぶように配置されている。スプリング330は、スプリング支持部材320に配置されており、スプリング支持部材320の開口部のそれぞれからスプリング220が水平方向に突出している。高さ調節スイッチ340のスプリング押さえ部342は、スプリング330の両端に1つずつ、スプリング330を両端から挟み込むように配置されている。高さ調節スイッチ340のつまみ部341は、それぞれのスプリング押さえ部342から突出するように形成されている。
【0035】
図3に示すように、ベースカバー133が取り付けられると、連結部300のロックピン310とスプリング支持部材320とスプリング330はベースカバー133によって覆われ、外部に露出しなくなる。つまみ部341は、使用者が操作可能であるようにベースカバー133の外に露出されている。2本のロックピン310は、図3においてスプリング支持部材320の左右に配置されており、スプリング支持部材320から支柱220に向かう方向に沿って延びている。スプリング330は、左右のロックピン310を、図中に矢印Pで示すように、スプリング支持部材320から手摺り収容部114に向かって付勢している。図3に示す状態では、ロックピン310は、端部が支柱220の孔221と、手摺り収容部114の孔115に挿入されている。この状態では、左右の支柱220のそれぞれは、ロックピン310を介して、連結部300が取り付けられている外側本体部材110に連結されてロック状態になる。
【0036】
使用者は、つまみ部341をつまんで、高さ調節スイッチ340のスプリング押さえ部342をスプリング330の両端側からスプリング330の中央側へ押さえるように移動させることができる。使用者が高さ調節スイッチ340の2つのつまみ部341をつまんで、矢印Qの方向に押さえると、スプリング330が縮んで左右のロックピン310のそれぞれが支柱220の孔221と手摺り収容部114の孔115から抜け出て、ロック解除状態になる。
【0037】
2つの手摺り収容部114は、連結部300に対して対称の位置に配置されている。すなわち、図3において、連結部300はフレーム支持部112の左右方向中央部に配置され、2つの手摺り収容部114はフレーム支持部112の左右の両端部に配置されている。また、連結部300の高さ調節スイッチ340の2つのつまみ部341は、スプリング330に対して対称の位置に配置されている。2つのロックピン310もまた、スプリング330に対して対称の位置に配置されている。スプリング330は連結部300の左右方向中央部に配置され、2つのつまみ部341はスプリング330の左右の両端部よりも外側に、スプリング330の中心からの距離が等しくなるように配置されている。2つのロックピン310はスプリング330の左右の両端部に配置されている。
【0038】
このようにすることにより、手摺り収容部114の上端からの2つの支柱220の高さの調節を、簡単な構成の1つの連結部300で行うことができる。また、使用者は、手摺り収容部114の上端からの2つの支柱220の高さの調節を、つまみ部341を操作することによって、簡単に行うことができる。
【0039】
以上のように構成される浴槽用手摺り1の使用方法について説明する。
【0040】
浴槽壁に浴槽用手摺り1を取り付けるときには、まず、外側本体部材110と内側本体部材120とが組み合され、第1の押圧板111と第2の押圧板121との間隔が浴槽壁の厚みよりも広くされた状態で、本体100が浴槽壁上に配置される。このとき、フレーム隠しカバー131とハンドルノブ隠しカバー132とは取り外しておく。外側本体部材110は、第1の押圧板111が浴槽の外側の浴槽壁面(浴槽壁の外側面)に対向するように配置される。内側本体部材120は、第2の押圧板121が浴槽の内側の浴槽壁面(浴槽壁の内側面)に対向するように配置される。
【0041】
次に、使用者が内側本体部材120の側部グリップ122を保持して、内側本体部材120を、浴槽壁面に直交する方向に沿ってスライドさせる。このようにして、第1の押圧板111が浴槽壁の外側面に接触し、第2の押圧板121が浴槽壁の内側面に接触するように、外側本体部材110と内側本体部材120との位置を調整する。
【0042】
外側本体部材110と内側本体部材120との位置を調整した後、使用者は、必要があれば、ハンドルノブ113を回して、第1の押圧板111と第2の押圧板121とが浴槽壁に完全に接触するように、微調整することができる。このようにすることにより、浴槽用手摺り1を浴槽壁上に強固に固定することができる。
【0043】
使用者は、フレーム隠しカバー131を本体100に取り付ける。フレーム隠しカバー131は、外側本体部材110側から内側本体部材120側に向かって、外側本体部材110の水平部に沿ってスライドするように取り付けられる。
【0044】
このようにして本体100を浴槽壁上に固定した後、上部グリップ210の高さを調節する。使用者は、まず、固定ナット400を緩める。また、高さ調節スイッチ340のつまみ部341をつまんで、図3の矢印Qで示す方向に押す。使用者が高さ調節スイッチ340をこのように操作すると、スプリング330が縮められて、左右のロックピン310のそれぞれが支柱220の孔221から抜け出て、ロック解除状態になる。
【0045】
次に、使用者は、つまみ部341を図3の矢印Qで示す方向に押したままで、上部グリップ210を握り、上部グリップ210の高さを調節する。使用者がつまみ部341から手を離すと、スプリング330の付勢力によってロックピン310を支柱220の孔221の内部に挿入される。支柱220はロックピン310を介して、連結部300が取り付けられている外側本体部材110に連結されてロック状態になる。最後に、ハンドルノブ隠しカバー132が、ハンドルノブ113を覆うように外側本体部材100に取り付けられ、固定ナット400が手摺り収容部114の最上部114aに締め付けられる。
【0046】
最上部114aにおいて固定ナット400が締められると、スリット116の幅が縮んで、手摺り収容部114が縮径される。手摺り収容部114が縮径されると、手摺り収容部114の内周面と、手摺り収容部114に収容されている支柱220の外周面とが接触し、互いに押圧される。このようにして、支柱220が手摺り収容部114に強固に支持される。
【0047】
以上のように、浴槽用手摺り1は、手摺り部材200と、本体100と、連結部300とを備える。手摺り部材200は、上部グリップ210と、複数の孔221が形成された支柱220とを含む。本体100は、浴槽の側壁に配置されて支柱220を支持するものである。連結部300は、本体100と支柱220とを連結するものである。連結部300は、ロックピン310と、スプリング330と、高さ調節スイッチ340とを含む。ロックピン310は、複数の孔221の少なくとも1つに抜き差し可能に挿入されるものである。スプリング330は、ロックピン310を支柱220の孔221の外側から孔221の内側に向かって付勢するものである。高さ調節スイッチ340は、使用者が操作してスプリング330によるロックピン310の付勢の方向と逆の向きに沿ってスプリング330に力を加えるためのものである。
【0048】
このように構成される浴槽用手摺り1においては、支柱220は、連結部300によって本体100と連結される。すなわち、連結部300のロックピン310が支柱220の複数の孔221の少なくとも1つに挿入された状態では、支柱220は連結部300のロックピン310を介して本体100に連結される。一方、ロックピン310が支柱220の孔221に挿入されていない状態では支柱220が本体100に連結されない。
【0049】
ロックピン310は、スプリング330によって支柱220の孔221の外側から孔221の内側に向かって付勢されている。そのため、使用者が上部グリップ210の高さを調節し、上部グリップ210の高さを固定するためにロックピン310を支柱220の孔221に挿入するとき、支柱220を支えながら、ロックピン310に力を掛けたり、ロックピン310をねじ込むなどの操作をする必要がない。また、使用者は高さ調節スイッチ340を操作して、スプリング330によるロックピン310の付勢の方向と逆の向きに沿ってスプリング330に力を加えることができるので、ロックピン310を支柱220の孔221から抜くことも容易である。
【0050】
このようにすることにより、上部グリップ210の高さを容易に、かつ、安全に調節することが可能な浴槽用手摺り1を提供することができる。
【0051】
また、浴槽用手摺り1は、支柱220を本体100に固定する固定ナット400を備える。
【0052】
このようにすることにより、支柱220のガタツキを防止することができる。
【0053】
また、浴槽用手摺り1においては、固定ナット400は、本体100の上部に取り付けられる。
【0054】
このようにすることにより、支柱220のガタツキをより効果的に防止することができる。
【0055】
また、浴槽用手摺り1においては、本体100は、支柱220を内部に収容する手摺り収容部114を含む。手摺り収容部114の最上部114aには手摺り収容部114を縮径するためのスリット116が形成されている。スリット116は、固定部がスリット116に取り付けられることによって、手摺り収容部114を縮径するように構成されている。
【0056】
このようにすることにより、手摺り収容部114内に収容された支柱220を強固に固定し、支柱220のガタツキをより効果的に防止することができる。また、縮径部をスリットで形成することによって、縮径部を簡単に形成することができる。
【0057】
また、浴槽用手摺り1においては、スプリング330はバネである。高さ調節スイッチ340は、スプリング330の端部に配置されるスプリング押さえ部342と、使用者がスプリング押さえ部342を移動させるために保持するつまみ部341とを有する。
【0058】
このようにすることにより、スプリング330による付勢を解除することが容易になる。
【0059】
また、浴槽用手摺り1は、2つの支柱220を備え、スプリング330は、2つの支柱220の間に配置される。高さ調節スイッチ340は2つのスプリング押さえ部342を有し、スプリング押さえ部342は、スプリング330の両端にそれぞれ配置される。つまみ部341は2つのスプリング押さえ部342のそれぞれに形成されている。
【0060】
このようにすることにより、上部グリップ210を2つの支柱220でより安定に支持することができる。また、手摺り収容部114の上端からの2つの支柱220の高さの調節を、簡単な構成の1つの連結部300で行うことができる。また、使用者は、手摺り収容部114の上端からの2つの支柱220の高さの調節を、つまみ部341を操作することによって、簡単に行うことができる。
【0061】
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変形を含むものである。
【符号の説明】
【0062】
1:浴槽用手摺り、100:本体、114:手摺り収容部、114a:最上部、116:スリット、200:手摺り部材、210:上部グリップ、220:支柱、221:孔、300:連結部、310:ロックピン、330:スプリング、340:高さ調節スイッチ、341:つまみ部、342:スプリング押さえ部、400:固定ナット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
把手部と複数の孔が形成された把手支持部とを含む手摺り部と、
浴槽の側壁に配置されて前記把手支持部を支持する本体と、
前記本体と前記把手支持部とを連結する連結部とを備え、
前記連結部は、前記複数の孔の少なくとも1つに抜き差し可能に挿入される挿入部と、前記挿入部を前記把手支持部の孔の外側から孔の内側に向かって付勢する付勢部と、使用者が操作して前記付勢部による前記挿入部の付勢の方向と逆の向きに沿って前記付勢部に力を加えるための付勢解除部とを含む、浴槽用手摺り。
【請求項2】
前記把手支持部を前記本体に固定する固定部を備える、請求項1に記載の浴槽用手摺り。
【請求項3】
前記固定部は、前記本体の上部に取り付けられる、請求項2に記載の浴槽用手摺り。
【請求項4】
前記本体は、前記把手支持部を内部に収容する把手支持部収容部を含み、
前記把手支持部収容部の最上部には前記把手支持部収容部を縮径するための縮径部が形成されており、
前記縮径部は、前記固定部が前記縮径部に取り付けられることによって、前記把手支持部収容部を縮径するように構成されている、請求項3に記載の浴槽用手摺り。
【請求項5】
前記縮径部はスリットである、請求項4に記載の浴槽用手摺り。
【請求項6】
前記付勢部はバネであり、
前記付勢解除部は、前記付勢部の端部に配置される押さえ部と、使用者が前記押さえ部を移動させるために保持するつまみ部とを有する、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の浴槽用手摺り。
【請求項7】
2つの前記把手支持部を備え、
前記付勢部は、前記2つの把手支持部の間に配置され、
前記付勢解除部は、2つの前記押さえ部を有し、
前記押さえ部は、前記付勢部の両端にそれぞれ配置され、
前記つまみ部は2つの前記押さえ部のそれぞれに形成されている、請求項6に記載の浴槽用手摺り。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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