海苔抜取設備
【課題】ダンボール箱から海苔をキズ付けずに取り出すことができ、作業効率を向上させた海苔抜取設備を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明の海苔抜取設備10は、海苔16が箱詰めされたダンボール箱14の上面開口と底面を上下反転させる反転手段20と、前記ダンボール箱14を可動テーブル64まで移動し、前記可動テーブル64上から前記ダンボール箱14を持ち上げる移動手段40と、前記可動テーブル64に海苔の少なくとも一部を載置面から突出させた位置に調整する昇降手段60と、空のダンボール箱14を上下反転させて外部へ払い出す払出手段80と、を備えたことを特徴としている。
【解決手段】本発明の海苔抜取設備10は、海苔16が箱詰めされたダンボール箱14の上面開口と底面を上下反転させる反転手段20と、前記ダンボール箱14を可動テーブル64まで移動し、前記可動テーブル64上から前記ダンボール箱14を持ち上げる移動手段40と、前記可動テーブル64に海苔の少なくとも一部を載置面から突出させた位置に調整する昇降手段60と、空のダンボール箱14を上下反転させて外部へ払い出す払出手段80と、を備えたことを特徴としている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にダンボール箱などの容器に梱包された海苔を容器から取り出す海苔抜取設備に関する。
【背景技術】
【0002】
海苔の製造工場においてダンボール箱に箱詰めされた海苔は、出荷前に品質等の最終検査を行っている。検査後は再度、ダンボール箱に箱詰めされて倉庫に保管あるいは出荷される。
【0003】
このような最終検査において、箱詰めされた海苔をダンボール箱から取り出す装置として特許文献1,2が開示されている。
特許文献1の内収容物取出装置は、箱体搬送装置と、同箱体搬送装置の終端に一定空間を保持して上下に区画配設した箱体収容部と、同箱体収容部を180度反転させて箱体収容部の天井部が下底部に変位するように機能する反転装置と、反転した箱体を先方へ送り出す送り出し機構と、同送り出し機構の終端に収容物を残置したまま反転箱体を持ち上げる持上装置とを具備している。このような構成により作業スペースを狭めることなく効率的にレイアウトでき、省力化が図れ、作業効率を向上させることができる。
【0004】
特許文献2の取り出し装置は、海苔束が収納された箱の上面を閉鎖するカバー材及び箱を支持する支持部材と、カバー材と支持部材を上下方向に回転させることにより箱を上下反転させる上下反転機構と、上下反転されたカバー材上の箱をテーブル上に押送する押送機構と、テーブル上の押送された箱を上昇させて箱内の海苔束をテーブル上に取り出し、箱をテーブルの側方に回収する回収機構とから構成されている。このような構成により、乾海苔の品質検査などの段取りを容易化し、作業効率を著しく向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−199325号公報
【特許文献2】実開平6−55393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の装置は、反転したダンボール箱の側方にガードが配置され、ダンボールを抜き取った後の海苔束の荷崩れを防止している。ガードが突出した状態でガードで囲まれたスペースから海苔を取り出す場合、作業テーブルよりも高い位置で、かつガードの上から海苔束を取り出さなければならず作業性が悪くなるという問題がある。
また特許文献2の装置により反転してダンボール箱を取り除いた海苔束は、テーブル上で倒れ込み、海苔に新たなキズが生じてしまう問題があった。
【0007】
特許文献1,2に開示の反転装置は、反転軸にチェーンを介してモータと連結させている。このようなモータによる反転機構では、駆動力が強すぎるため、ダンボール箱が正しい位置に配置されていないまま、反転動作を行うとダンボール箱を押し潰してしまい、ダンボール箱が引っ掛かって装置が停止してしまい、海苔も破損してしまう。潰れたダンボール箱を取り出す復旧作業は煩雑な作業となっていた。またモータによる反転機構では、長時間稼動させると、チェーンの緩みによりダンボール箱の支持部材の停止位置がずれてしまい位置調整の再設定が必要となるという問題があった。
【0008】
特許文献1,2に開示の装置は、テーブル上で反転したダンボール箱を持ち上げて海苔を抜き取り、空ダンボール箱を側方のベルトコンベアまで水平方向に旋回移動させている。従ってテーブル周辺にダンボール箱を旋回させるスペースを空けなければならず、テーブル上の海苔を後方のコンベアに載せる作業を複数の作業者で行うことができず作業性が悪くなる。また特許文献1,2に開示の装置により反転させたダンボール箱は、底面と上蓋が逆転し、再度海苔の箱詰めを行う場合には、ダンボール箱を上下反転させなければならず、作業性が悪い問題があった。
【0009】
そこで本発明は、上記従来技術の問題点を解決するため、海苔箱から海苔をキズ付けずに取り出すことができ、作業効率を向上させた海苔抜取設備を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記従来技術の問題点を解決するため本発明の海苔抜取設備は、内部に海苔が箱詰めされたダンボール箱を反転して上蓋及び前記海苔が可動テーブルの載置面に載置された前記可動テーブルに海苔の少なくとも一部を前記載置面から突出させた位置に調整する昇降手段を備えたことを特徴としている。
【0011】
本発明の海苔抜取設備は、海苔が箱詰めされたダンボール箱の上蓋と底面を上下反転させる反転手段と、前記ダンボール箱を可動テーブルまで移動し、前記可動テーブル上から前記ダンボール箱を持ち上げる移動手段と、前記可動テーブルに前記海苔の少なくとも一部を前記載置面から突出させた位置に調整する昇降手段と、空の前記ダンボール箱を外部へ払い出す払出手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
この場合において、前記昇降手段には、前記海苔の移動方向と交差する側面に凸部及び凹部を設けているとよい。
上記構成により、可動テーブルと本体ケーシングの隙間に海苔が挟まれることがない。このため海苔束が引っかかり装置が停止することがなく、また海苔を傷つけるおそれがない。
【0013】
また前記昇降手段は、第1のシリンダ機構と、第2のシリンダ機構を備えているとよい。
上記構成により、昇降手段のケーシング本体の高さを低く設定することができる。
【0014】
また前記払出手段は、前記可動テーブルにストッパーを設けているとよい。
上記構成により、ストッパーの先端がダンボール箱の回転の支点となり空ダンボール箱の上蓋が上面となるように下部コンベアに載置することができる。
【0015】
また前記移動手段は、前記ダンボール箱の少なくとも上蓋を挟むアームを備えているとよい。
上記構成により、ダンボール箱を移動させる際に、上蓋の折り曲げ部分に海苔が接触して傷つけるおそれがない。
【0016】
また前記反転手段は、反転した前記ダンボール箱の前記上蓋を抑える押し出しバーを備えているとよい。
上記構成によりダンボール箱を移動させる際に、上蓋の折り曲げ部分に海苔が接触して傷つけるおそれがない。
【0017】
前記反転手段は、前記ダンボール箱を載置する反転ケージと、前記反転ケージの回転軸に設けたピニオンと、前記ピニオンと噛合するラックと、前記ラックを進退移動させるアクチュエータと、から構成されているとよい。
【0018】
上記構成により、従来のモータに比べて反転動作の駆動力が弱いため、ダンボール箱が正しい位置に配置されないまま反転動作に移行した場合、反転ケージがダンボール箱に接触した状態で停止し、ダンボール箱を押し潰すおそれがない。
【発明の効果】
【0019】
上記構成による本発明の海苔抜取設備によれば、海苔を傷つけることなくダンボール箱から抜き出すことができる。
反転させた空ダンボール箱を上下反転させて開口を上向きにするため、箱詰めの作業性が良くなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る海苔抜取設備の構成概略を示す図である。
【図2】ダンボール箱の説明図である。
【図3】反転手段の構成図であり、(1)は側面図を示し、(2)は正面図を示し、(3)は平面図を示している。
【図4】反転ケージの説明図である。
【図5】(1)は移動手段及び昇降手段の側面図を示し、(2)は移動手段の平面図を示している。
【図6】(1)は移動手段及び昇降手段の正面図を示し、(2)は移動手段のアームの側面図を示している。
【図7】可動テーブルの説明図である。
【図8】払出手段の構成概略図である。
【図9】本発明の海苔抜取設備の動作フロー図である。
【図10】反転手段の説明図である。
【図11】移動手段の説明図である。
【図12】移動手段の説明図である。
【図13】昇降手段の説明図である。
【図14】払出手段の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の海苔抜取設備の実施形態を添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1は本発明に係る海苔抜取設備の構成概略を示す図である。図示のように本発明に係る海苔抜取設備10は、反転手段20と、移動手段40と、昇降手段60と、払出手段80から構成されている。
【0022】
図2はダンボール箱の説明図である。ダンボール箱14は、内部に海苔16が箱詰めされた容器である。海苔16は複数枚を2つ折りにして外周をバンド止めにより固定された束状にしている。ダンボール箱14に箱詰めする海苔は、通常、海苔100枚を2つ折りにして1束とし、10束を1ブロックとして縦3列、横6列に並べて1段とし、2段積みで梱包されている。なお本実施形態では説明の便宜上ダンボール箱14の長辺側を正面14aとし、短辺側を側面14bとして以下説明する。ダンボール箱14の長辺側には、図2に示すように2つ折りにした海苔束が面するように配置される。
またダンボール箱14は予め上蓋15を開放した状態で設備に搬入される。
【0023】
図3は反転手段の構成図であり、(1)は側面図を示し、(2)は正面図を示し、(3)は平面図を示している。図4は反転ケージの説明図である。図3に示すように反転手段20は、ケーシング本体21と、反転部22と、押し出し部30から構成されている。本実施形態では反転手段20の側方に2つの搬送手段12が取り付けられている。搬送手段12は外部からダンボール箱14を海苔抜取設備10に搬送するベルトコンベアである。図1に示すように搬送手段12から中心の反転手段20に向かってダンボール箱14が搬送される(±X方向)。なお搬送手段12は、本実施形態のように2つ配置する構成のほか、反転手段20の何れか一方の側方に取り付ける構成であっても良い。
【0024】
反転部22は、反転ケージ24と、アクチュエータ26と、回転部28とから構成されている。反転ケージ24は、上面支持部材24a、側面支持部材24b、下面支持部材24cからなる。側面支持部材24bの上端には上面支持部材24aが直角に接続し、下端には下面支持部材24cが直角に接続している。これにより反転ケージ24は、側面視して断面コ字形の枠体となる。反転ケージ24は、側方に配置された搬送手段12から搬送されるダンボール箱14を受け入れるケージであり、ダンボール箱14の長手方向の側辺よりも短い幅に設定している。側面支持部材24bの上部及び上面支持部材24aには断面視L字形の上面カバー25が形成されている。上面カバー25は反転したダンボール箱14の開口面に露出した海苔束を支持するプレートであり、ダンボール箱14の長手方向の側辺よりも長い幅に設定している。
【0025】
回転部28は、シャフト28aと、軸受け28bと、ピニオン28cから構成されている。シャフト28aは、クランク状に形成されて、反転ケージ24の回転する支点となる位置に配置し、両端をケーシング本体21に一対の軸受け28bを介して回転可能に固定している。図4に示すように一対の軸受け28bの左側の軸受け28bには、ピニオン28cを形成している。ピニオン28cは後述するラック27と噛合し反転ケージ24を反転させることができる。
【0026】
アクチュエータ26は、反転ケージ24を反転させる支点となる回転部28の駆動源であり、一例としてシリンダ26a、ロッド26bを用いることができる。ロッド26bの先端には、ラック27が取り付けられている。ラック27はロッド26bの突出方向に沿ってギア面を前記ピニオン28c側に配置させている。図4(1)に示すように、反転ケージ24がダンボール箱の受け入れ位置にある場合、アクチュエータ26のロッド26bはシリンダ26aから突出している。図4(2)に示すようにアクチュエータ26のロッド26bを後退させると、ラック27が上方から下方に移動して、ピニオン28cが図中時計周りに回転する。シャフト28aの軸心を反転中心として、反転ゲージ24が搬送手段側から昇降手段側へ180度反転する。
【0027】
押し出し部30は、押し出しアーム32と、アクチュエータ36から構成されている。押し出しアーム32は、一対のシャフト33の先端にそれぞれ上下の支持部材34a,34bが取り付けられている。上下の支持部材34a,34bは、シャフト33の先端から反転ケージ24側へ反転ケージ24の反転動作に干渉しない位置に折り曲げて形成し、反転したダンボール箱14の上蓋15と背面に接触する部材である。アクチュエータ36は、押し出しアーム32を搬送手段12側から昇降手段60側方向(図3(3)の±Y軸方向)へ進退移動可能に駆動させる駆動源である。アクチュエータ36はケーシング本体21の上面に取り付けられている。アクチュエータ36は一例としてロッドレスシリンダを用いることができ、ロッドレスシリンダ36aを中心として一対のスライドベアリング及びシャフト36bを並行に形成した構成としている。
【0028】
図5(1)は移動手段及び昇降手段の側面図を示し、(2)は移動手段の平面図を示している。図6(1)は移動手段及び昇降手段の正面図を示し、(2)は移動手段のアームの側面図を示している。図示のように移動手段40は、アーム部42と駆動部50から構成されている。
【0029】
アーム部42はダンボール箱14の正面及び背面を挟持する一対のアーム43とアクチュエータ44から構成されている。アーム43はダンボール箱14の正面及び背面の底面側と上蓋側に接触するパッド43aを備えている。アクチュエータ44は一対のアーム43の離間距離を調整する駆動源であり、ダンボール箱14を挟持する際に予めダンボール箱14の側面14bの長さよりも僅かに短い離間距離となるように設定している。
【0030】
駆動部50は、第1のアクチュエータ52と第2のアクチュエータ54から構成されている。第1のアクチュエータ52は図5(1)に示すようにアーム部42を±Z軸方向へ進退移動させる駆動源となる。第1のアクチュエータ52は、アーム部42を平面視して中心に配置したエアシリンダ52aと、四隅に配置したスライドベアリング及びシャフト52bから構成されている。このような構成により第1のアクチュエータ52は図5(1)に示すように昇降手段60上のダンボール箱14をBからCの位置まで上昇させている。またDの位置から原点位置A(反転手段20の押し出し部30により押し出されたダンボール箱14の位置)までアーム43を下降させている。
【0031】
第2のアクチュエータ54は図5(2)に示すようにアーム部42を±Y軸方向へ進退移動させる駆動源となる。第2のアクチュエータ54は一例としてロッドレスシリンダを用いることができ、ロッドレスシリンダ54aを挟んで一対のスライドベアリング及びシャフト54bを並行に形成した構成としている。このような構成により第2のアクチュエータ54は図5(1)に示すように原点位置Aのダンボール箱14をアーム部42で握持したままBまで前進移動させている。またCの位置からDの位置まで空のダンボール箱14をアーム部42で握持したまま後退移動させている。
【0032】
昇降手段60は、ケーシング本体62と、可動テーブル64と、アクチュエータ70から構成されている。図7は可動テーブルの説明図である。可動テーブル64は、反転したダンボール箱14の上蓋15側の海苔16を受ける台であり、アクチュエータ70と接続して水平方向のテーブル面の高さ位置を可変に構成されている。
【0033】
アクチュエータ70は、第1のシリンダ機構72と、第2のシリンダ機構76から構成されている。第1のシリンダ機構72は、図7に示すように後述する第2のシリンダ機構76を挟むように稼動テーブル64の裏面に一対形成している。第1のシリンダ機構72は、シリンダ73とロッド74から構成されており、ロッド74の突出量は任意に設定変更することができる。第1のシリンダ機構72のロッド74の先端には支持部材75が取り付けられている。支持部材75は一対のロッド74の先端と接続している。支持部材75の中心付近には、第2のシリンダ機構76が形成されている。第2のシリンダ機構76は、シリンダ77とロッド78から構成されている。第2のシリンダ機構76のロッド78は、伸長と縮小の2段階の位置に移動するように構成されている。第2のシリンダ機構76のロッド78の先端には、可動テーブル64が取り付けられている。このような構成によりアクチュエータ70は、可動テーブル64のテーブル面をケーシング本体62の上面を上限として任意の位置に下降移動させることができる。また本体ケーシング62の上面から可動テーブル64を下方に配置させるアクチュエータを2種類のシリンダ機構で進退移動させる構成によって、昇降手段60のケーシング本体62の高さを低く設定することができる。
【0034】
昇降手段60は、移動手段40によるダンボール箱14の移動方向(第2のアクチュエータ54による進退方向)と交差するケーシング本体62の側面に凸部65aを設けている。また可動テーブル64の側面であって、前記凸部65aと対応する箇所には凹部65bを設けている。凹部65a及び凸部65bは、可動テーブル64の進退方向に沿って形成され、可動テーブル64とケーシング本体62の隙間に海苔束が挟まれないようにするための凹凸である。
【0035】
本体ケーシング62のダンボール箱の載置面の側面には、一対のダンボール箱検出センサー65cを取り付けている。ダンボール箱検出センサー65cは、一対のセンサー間で移動手段40により可動テーブル64上にダンボール箱が搬入されたことを確認するセンサーである。
【0036】
可動テーブル64が昇降するケーシング本体62の内側であって、凸部65b間の側面の上下には一対の海苔検出センサー65dが取り付けられている。海苔検出センサー65dは、一対のセンサー間で下降した可動テーブル64上の海苔束を検出するセンサーである。
【0037】
図8は払出手段の構成概略図であり、(1)は側面図であり、(2)はスライド機構の断面図である。図示のように払出手段80は、テーブル82と、ストッパー83と、スライド機構84と、回転部90と、アクチュエータ98から構成されている。テーブル82は、移動手段40により開放された反転したダンボール箱14を受け取る台である。テーブル82は、移動手段40のアーム部42が開放したダンボール箱14が落下する位置Aと、ダンボール箱14を払い出す位置B(原点位置)の間をスライド機構84により移動する。またテーブル82は、回転部90及びアクチュエータ98により水平方向から所定の角度まで傾斜する。
【0038】
スライド機構84は、原点位置Bと、移動手段40のアーム部42が開放したダンボール箱14が落下する位置Aとの間で、テーブル82を進退移動させるものであり、一例としてロッドレスシリンダ84aを用いることができ、ロッドレスシリンダ84aを挟んで一対のスライドベアリング84b及びシャフトを並行に形成した構成としている。
【0039】
ストッパー83は、傾斜したテーブル82上のダンボール箱14の側面を支持する部材であり、テーブル82面から直交方向(+Z軸方向)に突出させている。ストッパーの長さ(テーブル面からの突出量)は、テーブル82から回転しながら下方へ落下するダンボール箱14の開口面が上面に向く長さに設定している。
【0040】
回転軸90はテーブル82の払い出し位置Bから払い出し方向(+X軸方向)へダンボール箱14を払い出すため、テーブル82を水平方向から所定の角度まで傾斜させる支点となる。回転軸90はシャフト92と軸受け94から構成されている。
【0041】
アクチュエータ98はシリンダ99とロッド100から構成されている。ロッド100の先端はテーブル82の下面と接続させている。アクチュエータ98の進退移動により、テーブル82は回転部90を支点として水平方向から所定の角度まで傾斜することができる。
【0042】
次に上記構成による本発明に係る海苔抜取設備の作用について以下説明する。図9は本発明の海苔抜取設備の動作フロー図である。
複数の海苔束が多段(2段)に箱詰めされたダンボール箱14の上蓋15を開放し、搬送手段12によりダンボール箱14を反転手段20へ搬入する(ステップ100)。
【0043】
反転手段20によりダンボール箱14の上下を反転、即ち上蓋15と底面を逆転させる(ステップ120)。図10は反転手段の説明図である。図10(1)に示すように原点位置Cに配置された反転ケージ24の下面支持部材24cに上蓋15が開放されたダンボール箱14を搬入し停止させる。図10(2)に示すようにアクチュエータ26を駆動させて、回転部28を支点として反転ケージ24を180度反転させる。具体的にアクチュエータ26のロッド26bを縮小させると、先端と接続したラック27もロッド26bの縮小方向(−Z軸方向)に移動する。ラック27と噛合するピニオン28cは図中時計周りに回転する。ピニオン28cの回転と共にシャフト28aも時計周りに回転して反転ケージ24が矢印A方向(搬送手段側から移動手段側)へ180度反転する。反転ケージ24に載置されたダンボール箱14は、反転時に上面支持部材24aの上面カバー25と上蓋15及び海苔束が接触する。反転後は、図10(3)に示すように上面支持部材24a上に反転したダンボール箱14が載置された状態となる。次に反転したダンボール箱14を図示しない移動手段のアーム部まで前進移動させる。反転手段20の押し出し部30のアクチュエータ36を駆動して押し出しアーム32を原点位置Dから前進移動させる。ダンボール箱14の上蓋15は押し出しアーム32の支持部材34a,34bと接触した状態でケーシング本体21外の図示しない移動手段のアーム部まで押し出される。その後押し出し部30は、アクチュエータ36を逆転させて図10(4)に示すように原点位置Dまで後退させる。さらに反転ケージ24を反転させて原点位置Cに復帰させる。具体的には図10(5)に示すようにアクチュエータ26のロッド26bを伸長させると、先端と接続したラック27もロッド26bの伸長方向(+Z軸方向)に移動する。ラック27と噛合するピニオン28cは反時計周りに回転する。ピニオン28cの回転と共にシャフト28aも反時計周りに回転して反転ケージ24が矢印B方向へ180度反転する。
【0044】
次に反転したダンボール箱を昇降手段まで移動させる(ステップ140)。図11、12は移動手段の説明図である。図11(1)に示すように移動手段40のアーム部42は原点位置Eで待機している。アーム部42の下方にダンボール箱14が搬入されると、第1のアクチュエータ52を−Z軸方向へ前進させてアーム部42を下降させる。下降した後、アーム部42のアクチュエータ44を駆動させて一対のアーム43の離間距離を狭めてダンボール箱14を挟持する。
【0045】
次に図11(2)に示すように一対のアーム43でダンボール箱14を挟持した状態で、第2のアクチュエータ54を駆動させてアーム部42を昇降手段60の可動テーブル64上まで前進(+Y軸方向)させる。このときアーム43のパッド43aはダンボール箱14の正面及び背面の底面側と上蓋側に接触した状態で移動させているため、上蓋の折り曲げ部分に海苔が接触して傷つけるおそれがない。
【0046】
空ダンボール箱を払い出し手段へ移動と海苔を抜き取る(ステップ160)。
まず可動テーブル64が昇降するケーシング本体62の内側であって、凸部65bの側面の上下に取り付けた一対の海苔検出センサー65dが海苔16を検出すると、検出信号が移動手段40へ送られる。一方、海苔16が検出されない場合には、ダンボール箱14に海苔が詰まっているため、移動手段40のアーム部42によりダンボール箱14に振動を与えて、昇降手段60側へ海苔を落下させる。
【0047】
検出信号に基づいて図11(3)に示すように移動手段40の第1アクチュエータ52を+Z軸方向へ後退させてアーム部42を上昇させる。
図12(1)に示すように、さらに第2のアクチュエータ54を駆動させてアーム部42を原点位置Eまで後退させる(−Y軸方向)。なおアーム部42の前進移動の後、払出手段80のテーブル82がスライド移動してアーム部42の原点位置Eの下部に配置されている。
【0048】
次に図12(2)に示すようにアーム部42のアクチュエータ44を駆動させて一対のアーム43の離間距離を拡げてダンボール箱14を開放する。開放されたダンボール箱14は、払出手段80のテーブル82上に載置される。
【0049】
図13は抜取手段の説明図である。移動手段40により可動テーブル64上にダンボール箱14が載置されると、本体ケーシング62のダンボール箱の載置面の側面に設けた一対のダンボール箱検出センサー65cがダンボール箱14を検出し、検出信号が昇降手段60へ送られる。検出信号に基づいて昇降手段60の第1及び第2のシリンダ機構72、76はいずれのロッド74、78も後退する。これにより可動テーブル64は、ケーシング本体62の上面(図13(1))から最下層へ下降する(図13(2))。可動テーブル64上の海苔16は2段積みのうち上段の海苔束の先端部分がケーシング本体62の上面から突出した位置に配置される。次に海苔の状態を考慮して海苔16の突出量を調整している。
【0050】
なお海苔の状態は、硬度が高いときではダンボール箱から抜き取った状態で崩れ難く、支えが無くても海苔束は直立している。一方、海苔の硬度が柔らかいときではダンボール箱から抜き取った状態で崩れ易く、支えが無ければ海苔束は直立できない。
【0051】
まず海苔16の硬度が柔らかい状態で支えがなければ束ごと崩れ易い状態の場合、図13(3)に示すように、第1のシリンダ機構72のみ駆動させる。具体的には、上段の海苔束の下方がケーシング本体62内に収まる位置となるようにロッド74の突出量を調整する。これにより、上段の海苔束は、ケーシング本体62により外周を支えられて崩れることがない。従って作業者は上段の海苔束を容易に抜き取ることができる。上段の海苔束を抜き取りした後、図13(4)に示すように第2のシリンダ機構76のロッド78を前進させて、後段の海苔束の下方がケーシング本体62に収まる位置で停止させる。後段の海苔束を抜取した後、図13(5)に示すように第1のシリンダ機構72のロッド74を最大突出量まで前進させて、可動テーブル64をケーシング本体62の上面まで上昇させる。
【0052】
次に海苔の硬度が高い状態で崩れるおそれがない場合、図13(6)に示すように第1のシリンダ機構72のロッド74のみを最大突出量まで前進させる。ロッド74を最大突出量まで前進させた可動テーブル64の位置は、上段の海苔束の下面がケーシング本体62の上面と同じ高さに配置される位置に予め調整されている。これにより作業者は上段の海苔束を容易に抜き取ることができる。そして図13(5)に示すように第2のシリンダ機構76のロッド78を前進させると可動テーブル64はケーシング本体62の上面に配置され、後段の海苔束の下面がケーシング本体62の上面と同じ高さに配置される。
【0053】
空ダンボール箱を上下反転させながら払い出す。(ステップ180)。
図14は払出手段の説明図である。図14(1)に示すように移動手段40のアーム部42の下方で空ダンボール箱14を受けたテーブル82はスライダ機構により払い出し位置Gまで移動させる。
【0054】
次に図14(2)に示すようにアクチュエータ98を駆動させてロッド100を前進させる。ロッド100の前進移動に伴って、回転部90を支点としてテーブル82が図中時計方向に回転する。テーブル82上のダンボール箱14は、テーブル82上を下方へ移動して側面がストッパー83に支持される。
【0055】
そして図14(3)に示すようにテーブル82が水平方向から垂直方向まで回転し停止する。テーブル82上のダンボール箱14は、ストッパー83の先端を支点として反転する。
図14(4)に示すようにダンボール箱14は上蓋15が上面となるように下部コンベア101上に載置される。
【0056】
このような本発明の海苔抜取設備によれば、昇降手段により海苔の状態に合わせて載置面からの海苔の突出量を調整することにより、海苔を傷つけることなくダンボール箱から抜き出すことができる。
また反転させた空ダンボール箱を払い出し手段により上下反転させて上蓋を上向きにするため、箱詰めの作業性が良くなる。
【符号の説明】
【0057】
10………海苔抜取設備、12………搬送手段、14………ダンボール箱、15………上蓋、16………海苔、20………反転手段、21………ケーシング本体、22………反転部、24………反転ケージ、25………上面カバー、26………アクチュエータ、27………ラック、28………回転部、30………押し出し部、32………押し出しアーム、33………シャフト、34………支持部材、36………アクチュエータ、40………移動手段、42………アーム部、43………アーム、44………アクチュエータ、50………駆動部、52………第1のアクチュエータ、54………第2のアクチュエータ、60………昇降手段、62………ケーシング本体、64………可動テーブル、66………アクチュエータ、70………アクチュエータ、72………第1のシリンダ機構、73………シリンダ、74………ロッド、76………第2のシリンダ機構、77………シリンダ、78………ロッド、80………払出手段、82………テーブル、83………ストッパー、84………スライド機構、90………回転部、92………シャフト、94………軸受け、98………アクチュエータ、99………シリンダ、100………ロッド、101………下部コンベア。
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にダンボール箱などの容器に梱包された海苔を容器から取り出す海苔抜取設備に関する。
【背景技術】
【0002】
海苔の製造工場においてダンボール箱に箱詰めされた海苔は、出荷前に品質等の最終検査を行っている。検査後は再度、ダンボール箱に箱詰めされて倉庫に保管あるいは出荷される。
【0003】
このような最終検査において、箱詰めされた海苔をダンボール箱から取り出す装置として特許文献1,2が開示されている。
特許文献1の内収容物取出装置は、箱体搬送装置と、同箱体搬送装置の終端に一定空間を保持して上下に区画配設した箱体収容部と、同箱体収容部を180度反転させて箱体収容部の天井部が下底部に変位するように機能する反転装置と、反転した箱体を先方へ送り出す送り出し機構と、同送り出し機構の終端に収容物を残置したまま反転箱体を持ち上げる持上装置とを具備している。このような構成により作業スペースを狭めることなく効率的にレイアウトでき、省力化が図れ、作業効率を向上させることができる。
【0004】
特許文献2の取り出し装置は、海苔束が収納された箱の上面を閉鎖するカバー材及び箱を支持する支持部材と、カバー材と支持部材を上下方向に回転させることにより箱を上下反転させる上下反転機構と、上下反転されたカバー材上の箱をテーブル上に押送する押送機構と、テーブル上の押送された箱を上昇させて箱内の海苔束をテーブル上に取り出し、箱をテーブルの側方に回収する回収機構とから構成されている。このような構成により、乾海苔の品質検査などの段取りを容易化し、作業効率を著しく向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−199325号公報
【特許文献2】実開平6−55393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の装置は、反転したダンボール箱の側方にガードが配置され、ダンボールを抜き取った後の海苔束の荷崩れを防止している。ガードが突出した状態でガードで囲まれたスペースから海苔を取り出す場合、作業テーブルよりも高い位置で、かつガードの上から海苔束を取り出さなければならず作業性が悪くなるという問題がある。
また特許文献2の装置により反転してダンボール箱を取り除いた海苔束は、テーブル上で倒れ込み、海苔に新たなキズが生じてしまう問題があった。
【0007】
特許文献1,2に開示の反転装置は、反転軸にチェーンを介してモータと連結させている。このようなモータによる反転機構では、駆動力が強すぎるため、ダンボール箱が正しい位置に配置されていないまま、反転動作を行うとダンボール箱を押し潰してしまい、ダンボール箱が引っ掛かって装置が停止してしまい、海苔も破損してしまう。潰れたダンボール箱を取り出す復旧作業は煩雑な作業となっていた。またモータによる反転機構では、長時間稼動させると、チェーンの緩みによりダンボール箱の支持部材の停止位置がずれてしまい位置調整の再設定が必要となるという問題があった。
【0008】
特許文献1,2に開示の装置は、テーブル上で反転したダンボール箱を持ち上げて海苔を抜き取り、空ダンボール箱を側方のベルトコンベアまで水平方向に旋回移動させている。従ってテーブル周辺にダンボール箱を旋回させるスペースを空けなければならず、テーブル上の海苔を後方のコンベアに載せる作業を複数の作業者で行うことができず作業性が悪くなる。また特許文献1,2に開示の装置により反転させたダンボール箱は、底面と上蓋が逆転し、再度海苔の箱詰めを行う場合には、ダンボール箱を上下反転させなければならず、作業性が悪い問題があった。
【0009】
そこで本発明は、上記従来技術の問題点を解決するため、海苔箱から海苔をキズ付けずに取り出すことができ、作業効率を向上させた海苔抜取設備を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記従来技術の問題点を解決するため本発明の海苔抜取設備は、内部に海苔が箱詰めされたダンボール箱を反転して上蓋及び前記海苔が可動テーブルの載置面に載置された前記可動テーブルに海苔の少なくとも一部を前記載置面から突出させた位置に調整する昇降手段を備えたことを特徴としている。
【0011】
本発明の海苔抜取設備は、海苔が箱詰めされたダンボール箱の上蓋と底面を上下反転させる反転手段と、前記ダンボール箱を可動テーブルまで移動し、前記可動テーブル上から前記ダンボール箱を持ち上げる移動手段と、前記可動テーブルに前記海苔の少なくとも一部を前記載置面から突出させた位置に調整する昇降手段と、空の前記ダンボール箱を外部へ払い出す払出手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
この場合において、前記昇降手段には、前記海苔の移動方向と交差する側面に凸部及び凹部を設けているとよい。
上記構成により、可動テーブルと本体ケーシングの隙間に海苔が挟まれることがない。このため海苔束が引っかかり装置が停止することがなく、また海苔を傷つけるおそれがない。
【0013】
また前記昇降手段は、第1のシリンダ機構と、第2のシリンダ機構を備えているとよい。
上記構成により、昇降手段のケーシング本体の高さを低く設定することができる。
【0014】
また前記払出手段は、前記可動テーブルにストッパーを設けているとよい。
上記構成により、ストッパーの先端がダンボール箱の回転の支点となり空ダンボール箱の上蓋が上面となるように下部コンベアに載置することができる。
【0015】
また前記移動手段は、前記ダンボール箱の少なくとも上蓋を挟むアームを備えているとよい。
上記構成により、ダンボール箱を移動させる際に、上蓋の折り曲げ部分に海苔が接触して傷つけるおそれがない。
【0016】
また前記反転手段は、反転した前記ダンボール箱の前記上蓋を抑える押し出しバーを備えているとよい。
上記構成によりダンボール箱を移動させる際に、上蓋の折り曲げ部分に海苔が接触して傷つけるおそれがない。
【0017】
前記反転手段は、前記ダンボール箱を載置する反転ケージと、前記反転ケージの回転軸に設けたピニオンと、前記ピニオンと噛合するラックと、前記ラックを進退移動させるアクチュエータと、から構成されているとよい。
【0018】
上記構成により、従来のモータに比べて反転動作の駆動力が弱いため、ダンボール箱が正しい位置に配置されないまま反転動作に移行した場合、反転ケージがダンボール箱に接触した状態で停止し、ダンボール箱を押し潰すおそれがない。
【発明の効果】
【0019】
上記構成による本発明の海苔抜取設備によれば、海苔を傷つけることなくダンボール箱から抜き出すことができる。
反転させた空ダンボール箱を上下反転させて開口を上向きにするため、箱詰めの作業性が良くなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る海苔抜取設備の構成概略を示す図である。
【図2】ダンボール箱の説明図である。
【図3】反転手段の構成図であり、(1)は側面図を示し、(2)は正面図を示し、(3)は平面図を示している。
【図4】反転ケージの説明図である。
【図5】(1)は移動手段及び昇降手段の側面図を示し、(2)は移動手段の平面図を示している。
【図6】(1)は移動手段及び昇降手段の正面図を示し、(2)は移動手段のアームの側面図を示している。
【図7】可動テーブルの説明図である。
【図8】払出手段の構成概略図である。
【図9】本発明の海苔抜取設備の動作フロー図である。
【図10】反転手段の説明図である。
【図11】移動手段の説明図である。
【図12】移動手段の説明図である。
【図13】昇降手段の説明図である。
【図14】払出手段の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の海苔抜取設備の実施形態を添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1は本発明に係る海苔抜取設備の構成概略を示す図である。図示のように本発明に係る海苔抜取設備10は、反転手段20と、移動手段40と、昇降手段60と、払出手段80から構成されている。
【0022】
図2はダンボール箱の説明図である。ダンボール箱14は、内部に海苔16が箱詰めされた容器である。海苔16は複数枚を2つ折りにして外周をバンド止めにより固定された束状にしている。ダンボール箱14に箱詰めする海苔は、通常、海苔100枚を2つ折りにして1束とし、10束を1ブロックとして縦3列、横6列に並べて1段とし、2段積みで梱包されている。なお本実施形態では説明の便宜上ダンボール箱14の長辺側を正面14aとし、短辺側を側面14bとして以下説明する。ダンボール箱14の長辺側には、図2に示すように2つ折りにした海苔束が面するように配置される。
またダンボール箱14は予め上蓋15を開放した状態で設備に搬入される。
【0023】
図3は反転手段の構成図であり、(1)は側面図を示し、(2)は正面図を示し、(3)は平面図を示している。図4は反転ケージの説明図である。図3に示すように反転手段20は、ケーシング本体21と、反転部22と、押し出し部30から構成されている。本実施形態では反転手段20の側方に2つの搬送手段12が取り付けられている。搬送手段12は外部からダンボール箱14を海苔抜取設備10に搬送するベルトコンベアである。図1に示すように搬送手段12から中心の反転手段20に向かってダンボール箱14が搬送される(±X方向)。なお搬送手段12は、本実施形態のように2つ配置する構成のほか、反転手段20の何れか一方の側方に取り付ける構成であっても良い。
【0024】
反転部22は、反転ケージ24と、アクチュエータ26と、回転部28とから構成されている。反転ケージ24は、上面支持部材24a、側面支持部材24b、下面支持部材24cからなる。側面支持部材24bの上端には上面支持部材24aが直角に接続し、下端には下面支持部材24cが直角に接続している。これにより反転ケージ24は、側面視して断面コ字形の枠体となる。反転ケージ24は、側方に配置された搬送手段12から搬送されるダンボール箱14を受け入れるケージであり、ダンボール箱14の長手方向の側辺よりも短い幅に設定している。側面支持部材24bの上部及び上面支持部材24aには断面視L字形の上面カバー25が形成されている。上面カバー25は反転したダンボール箱14の開口面に露出した海苔束を支持するプレートであり、ダンボール箱14の長手方向の側辺よりも長い幅に設定している。
【0025】
回転部28は、シャフト28aと、軸受け28bと、ピニオン28cから構成されている。シャフト28aは、クランク状に形成されて、反転ケージ24の回転する支点となる位置に配置し、両端をケーシング本体21に一対の軸受け28bを介して回転可能に固定している。図4に示すように一対の軸受け28bの左側の軸受け28bには、ピニオン28cを形成している。ピニオン28cは後述するラック27と噛合し反転ケージ24を反転させることができる。
【0026】
アクチュエータ26は、反転ケージ24を反転させる支点となる回転部28の駆動源であり、一例としてシリンダ26a、ロッド26bを用いることができる。ロッド26bの先端には、ラック27が取り付けられている。ラック27はロッド26bの突出方向に沿ってギア面を前記ピニオン28c側に配置させている。図4(1)に示すように、反転ケージ24がダンボール箱の受け入れ位置にある場合、アクチュエータ26のロッド26bはシリンダ26aから突出している。図4(2)に示すようにアクチュエータ26のロッド26bを後退させると、ラック27が上方から下方に移動して、ピニオン28cが図中時計周りに回転する。シャフト28aの軸心を反転中心として、反転ゲージ24が搬送手段側から昇降手段側へ180度反転する。
【0027】
押し出し部30は、押し出しアーム32と、アクチュエータ36から構成されている。押し出しアーム32は、一対のシャフト33の先端にそれぞれ上下の支持部材34a,34bが取り付けられている。上下の支持部材34a,34bは、シャフト33の先端から反転ケージ24側へ反転ケージ24の反転動作に干渉しない位置に折り曲げて形成し、反転したダンボール箱14の上蓋15と背面に接触する部材である。アクチュエータ36は、押し出しアーム32を搬送手段12側から昇降手段60側方向(図3(3)の±Y軸方向)へ進退移動可能に駆動させる駆動源である。アクチュエータ36はケーシング本体21の上面に取り付けられている。アクチュエータ36は一例としてロッドレスシリンダを用いることができ、ロッドレスシリンダ36aを中心として一対のスライドベアリング及びシャフト36bを並行に形成した構成としている。
【0028】
図5(1)は移動手段及び昇降手段の側面図を示し、(2)は移動手段の平面図を示している。図6(1)は移動手段及び昇降手段の正面図を示し、(2)は移動手段のアームの側面図を示している。図示のように移動手段40は、アーム部42と駆動部50から構成されている。
【0029】
アーム部42はダンボール箱14の正面及び背面を挟持する一対のアーム43とアクチュエータ44から構成されている。アーム43はダンボール箱14の正面及び背面の底面側と上蓋側に接触するパッド43aを備えている。アクチュエータ44は一対のアーム43の離間距離を調整する駆動源であり、ダンボール箱14を挟持する際に予めダンボール箱14の側面14bの長さよりも僅かに短い離間距離となるように設定している。
【0030】
駆動部50は、第1のアクチュエータ52と第2のアクチュエータ54から構成されている。第1のアクチュエータ52は図5(1)に示すようにアーム部42を±Z軸方向へ進退移動させる駆動源となる。第1のアクチュエータ52は、アーム部42を平面視して中心に配置したエアシリンダ52aと、四隅に配置したスライドベアリング及びシャフト52bから構成されている。このような構成により第1のアクチュエータ52は図5(1)に示すように昇降手段60上のダンボール箱14をBからCの位置まで上昇させている。またDの位置から原点位置A(反転手段20の押し出し部30により押し出されたダンボール箱14の位置)までアーム43を下降させている。
【0031】
第2のアクチュエータ54は図5(2)に示すようにアーム部42を±Y軸方向へ進退移動させる駆動源となる。第2のアクチュエータ54は一例としてロッドレスシリンダを用いることができ、ロッドレスシリンダ54aを挟んで一対のスライドベアリング及びシャフト54bを並行に形成した構成としている。このような構成により第2のアクチュエータ54は図5(1)に示すように原点位置Aのダンボール箱14をアーム部42で握持したままBまで前進移動させている。またCの位置からDの位置まで空のダンボール箱14をアーム部42で握持したまま後退移動させている。
【0032】
昇降手段60は、ケーシング本体62と、可動テーブル64と、アクチュエータ70から構成されている。図7は可動テーブルの説明図である。可動テーブル64は、反転したダンボール箱14の上蓋15側の海苔16を受ける台であり、アクチュエータ70と接続して水平方向のテーブル面の高さ位置を可変に構成されている。
【0033】
アクチュエータ70は、第1のシリンダ機構72と、第2のシリンダ機構76から構成されている。第1のシリンダ機構72は、図7に示すように後述する第2のシリンダ機構76を挟むように稼動テーブル64の裏面に一対形成している。第1のシリンダ機構72は、シリンダ73とロッド74から構成されており、ロッド74の突出量は任意に設定変更することができる。第1のシリンダ機構72のロッド74の先端には支持部材75が取り付けられている。支持部材75は一対のロッド74の先端と接続している。支持部材75の中心付近には、第2のシリンダ機構76が形成されている。第2のシリンダ機構76は、シリンダ77とロッド78から構成されている。第2のシリンダ機構76のロッド78は、伸長と縮小の2段階の位置に移動するように構成されている。第2のシリンダ機構76のロッド78の先端には、可動テーブル64が取り付けられている。このような構成によりアクチュエータ70は、可動テーブル64のテーブル面をケーシング本体62の上面を上限として任意の位置に下降移動させることができる。また本体ケーシング62の上面から可動テーブル64を下方に配置させるアクチュエータを2種類のシリンダ機構で進退移動させる構成によって、昇降手段60のケーシング本体62の高さを低く設定することができる。
【0034】
昇降手段60は、移動手段40によるダンボール箱14の移動方向(第2のアクチュエータ54による進退方向)と交差するケーシング本体62の側面に凸部65aを設けている。また可動テーブル64の側面であって、前記凸部65aと対応する箇所には凹部65bを設けている。凹部65a及び凸部65bは、可動テーブル64の進退方向に沿って形成され、可動テーブル64とケーシング本体62の隙間に海苔束が挟まれないようにするための凹凸である。
【0035】
本体ケーシング62のダンボール箱の載置面の側面には、一対のダンボール箱検出センサー65cを取り付けている。ダンボール箱検出センサー65cは、一対のセンサー間で移動手段40により可動テーブル64上にダンボール箱が搬入されたことを確認するセンサーである。
【0036】
可動テーブル64が昇降するケーシング本体62の内側であって、凸部65b間の側面の上下には一対の海苔検出センサー65dが取り付けられている。海苔検出センサー65dは、一対のセンサー間で下降した可動テーブル64上の海苔束を検出するセンサーである。
【0037】
図8は払出手段の構成概略図であり、(1)は側面図であり、(2)はスライド機構の断面図である。図示のように払出手段80は、テーブル82と、ストッパー83と、スライド機構84と、回転部90と、アクチュエータ98から構成されている。テーブル82は、移動手段40により開放された反転したダンボール箱14を受け取る台である。テーブル82は、移動手段40のアーム部42が開放したダンボール箱14が落下する位置Aと、ダンボール箱14を払い出す位置B(原点位置)の間をスライド機構84により移動する。またテーブル82は、回転部90及びアクチュエータ98により水平方向から所定の角度まで傾斜する。
【0038】
スライド機構84は、原点位置Bと、移動手段40のアーム部42が開放したダンボール箱14が落下する位置Aとの間で、テーブル82を進退移動させるものであり、一例としてロッドレスシリンダ84aを用いることができ、ロッドレスシリンダ84aを挟んで一対のスライドベアリング84b及びシャフトを並行に形成した構成としている。
【0039】
ストッパー83は、傾斜したテーブル82上のダンボール箱14の側面を支持する部材であり、テーブル82面から直交方向(+Z軸方向)に突出させている。ストッパーの長さ(テーブル面からの突出量)は、テーブル82から回転しながら下方へ落下するダンボール箱14の開口面が上面に向く長さに設定している。
【0040】
回転軸90はテーブル82の払い出し位置Bから払い出し方向(+X軸方向)へダンボール箱14を払い出すため、テーブル82を水平方向から所定の角度まで傾斜させる支点となる。回転軸90はシャフト92と軸受け94から構成されている。
【0041】
アクチュエータ98はシリンダ99とロッド100から構成されている。ロッド100の先端はテーブル82の下面と接続させている。アクチュエータ98の進退移動により、テーブル82は回転部90を支点として水平方向から所定の角度まで傾斜することができる。
【0042】
次に上記構成による本発明に係る海苔抜取設備の作用について以下説明する。図9は本発明の海苔抜取設備の動作フロー図である。
複数の海苔束が多段(2段)に箱詰めされたダンボール箱14の上蓋15を開放し、搬送手段12によりダンボール箱14を反転手段20へ搬入する(ステップ100)。
【0043】
反転手段20によりダンボール箱14の上下を反転、即ち上蓋15と底面を逆転させる(ステップ120)。図10は反転手段の説明図である。図10(1)に示すように原点位置Cに配置された反転ケージ24の下面支持部材24cに上蓋15が開放されたダンボール箱14を搬入し停止させる。図10(2)に示すようにアクチュエータ26を駆動させて、回転部28を支点として反転ケージ24を180度反転させる。具体的にアクチュエータ26のロッド26bを縮小させると、先端と接続したラック27もロッド26bの縮小方向(−Z軸方向)に移動する。ラック27と噛合するピニオン28cは図中時計周りに回転する。ピニオン28cの回転と共にシャフト28aも時計周りに回転して反転ケージ24が矢印A方向(搬送手段側から移動手段側)へ180度反転する。反転ケージ24に載置されたダンボール箱14は、反転時に上面支持部材24aの上面カバー25と上蓋15及び海苔束が接触する。反転後は、図10(3)に示すように上面支持部材24a上に反転したダンボール箱14が載置された状態となる。次に反転したダンボール箱14を図示しない移動手段のアーム部まで前進移動させる。反転手段20の押し出し部30のアクチュエータ36を駆動して押し出しアーム32を原点位置Dから前進移動させる。ダンボール箱14の上蓋15は押し出しアーム32の支持部材34a,34bと接触した状態でケーシング本体21外の図示しない移動手段のアーム部まで押し出される。その後押し出し部30は、アクチュエータ36を逆転させて図10(4)に示すように原点位置Dまで後退させる。さらに反転ケージ24を反転させて原点位置Cに復帰させる。具体的には図10(5)に示すようにアクチュエータ26のロッド26bを伸長させると、先端と接続したラック27もロッド26bの伸長方向(+Z軸方向)に移動する。ラック27と噛合するピニオン28cは反時計周りに回転する。ピニオン28cの回転と共にシャフト28aも反時計周りに回転して反転ケージ24が矢印B方向へ180度反転する。
【0044】
次に反転したダンボール箱を昇降手段まで移動させる(ステップ140)。図11、12は移動手段の説明図である。図11(1)に示すように移動手段40のアーム部42は原点位置Eで待機している。アーム部42の下方にダンボール箱14が搬入されると、第1のアクチュエータ52を−Z軸方向へ前進させてアーム部42を下降させる。下降した後、アーム部42のアクチュエータ44を駆動させて一対のアーム43の離間距離を狭めてダンボール箱14を挟持する。
【0045】
次に図11(2)に示すように一対のアーム43でダンボール箱14を挟持した状態で、第2のアクチュエータ54を駆動させてアーム部42を昇降手段60の可動テーブル64上まで前進(+Y軸方向)させる。このときアーム43のパッド43aはダンボール箱14の正面及び背面の底面側と上蓋側に接触した状態で移動させているため、上蓋の折り曲げ部分に海苔が接触して傷つけるおそれがない。
【0046】
空ダンボール箱を払い出し手段へ移動と海苔を抜き取る(ステップ160)。
まず可動テーブル64が昇降するケーシング本体62の内側であって、凸部65bの側面の上下に取り付けた一対の海苔検出センサー65dが海苔16を検出すると、検出信号が移動手段40へ送られる。一方、海苔16が検出されない場合には、ダンボール箱14に海苔が詰まっているため、移動手段40のアーム部42によりダンボール箱14に振動を与えて、昇降手段60側へ海苔を落下させる。
【0047】
検出信号に基づいて図11(3)に示すように移動手段40の第1アクチュエータ52を+Z軸方向へ後退させてアーム部42を上昇させる。
図12(1)に示すように、さらに第2のアクチュエータ54を駆動させてアーム部42を原点位置Eまで後退させる(−Y軸方向)。なおアーム部42の前進移動の後、払出手段80のテーブル82がスライド移動してアーム部42の原点位置Eの下部に配置されている。
【0048】
次に図12(2)に示すようにアーム部42のアクチュエータ44を駆動させて一対のアーム43の離間距離を拡げてダンボール箱14を開放する。開放されたダンボール箱14は、払出手段80のテーブル82上に載置される。
【0049】
図13は抜取手段の説明図である。移動手段40により可動テーブル64上にダンボール箱14が載置されると、本体ケーシング62のダンボール箱の載置面の側面に設けた一対のダンボール箱検出センサー65cがダンボール箱14を検出し、検出信号が昇降手段60へ送られる。検出信号に基づいて昇降手段60の第1及び第2のシリンダ機構72、76はいずれのロッド74、78も後退する。これにより可動テーブル64は、ケーシング本体62の上面(図13(1))から最下層へ下降する(図13(2))。可動テーブル64上の海苔16は2段積みのうち上段の海苔束の先端部分がケーシング本体62の上面から突出した位置に配置される。次に海苔の状態を考慮して海苔16の突出量を調整している。
【0050】
なお海苔の状態は、硬度が高いときではダンボール箱から抜き取った状態で崩れ難く、支えが無くても海苔束は直立している。一方、海苔の硬度が柔らかいときではダンボール箱から抜き取った状態で崩れ易く、支えが無ければ海苔束は直立できない。
【0051】
まず海苔16の硬度が柔らかい状態で支えがなければ束ごと崩れ易い状態の場合、図13(3)に示すように、第1のシリンダ機構72のみ駆動させる。具体的には、上段の海苔束の下方がケーシング本体62内に収まる位置となるようにロッド74の突出量を調整する。これにより、上段の海苔束は、ケーシング本体62により外周を支えられて崩れることがない。従って作業者は上段の海苔束を容易に抜き取ることができる。上段の海苔束を抜き取りした後、図13(4)に示すように第2のシリンダ機構76のロッド78を前進させて、後段の海苔束の下方がケーシング本体62に収まる位置で停止させる。後段の海苔束を抜取した後、図13(5)に示すように第1のシリンダ機構72のロッド74を最大突出量まで前進させて、可動テーブル64をケーシング本体62の上面まで上昇させる。
【0052】
次に海苔の硬度が高い状態で崩れるおそれがない場合、図13(6)に示すように第1のシリンダ機構72のロッド74のみを最大突出量まで前進させる。ロッド74を最大突出量まで前進させた可動テーブル64の位置は、上段の海苔束の下面がケーシング本体62の上面と同じ高さに配置される位置に予め調整されている。これにより作業者は上段の海苔束を容易に抜き取ることができる。そして図13(5)に示すように第2のシリンダ機構76のロッド78を前進させると可動テーブル64はケーシング本体62の上面に配置され、後段の海苔束の下面がケーシング本体62の上面と同じ高さに配置される。
【0053】
空ダンボール箱を上下反転させながら払い出す。(ステップ180)。
図14は払出手段の説明図である。図14(1)に示すように移動手段40のアーム部42の下方で空ダンボール箱14を受けたテーブル82はスライダ機構により払い出し位置Gまで移動させる。
【0054】
次に図14(2)に示すようにアクチュエータ98を駆動させてロッド100を前進させる。ロッド100の前進移動に伴って、回転部90を支点としてテーブル82が図中時計方向に回転する。テーブル82上のダンボール箱14は、テーブル82上を下方へ移動して側面がストッパー83に支持される。
【0055】
そして図14(3)に示すようにテーブル82が水平方向から垂直方向まで回転し停止する。テーブル82上のダンボール箱14は、ストッパー83の先端を支点として反転する。
図14(4)に示すようにダンボール箱14は上蓋15が上面となるように下部コンベア101上に載置される。
【0056】
このような本発明の海苔抜取設備によれば、昇降手段により海苔の状態に合わせて載置面からの海苔の突出量を調整することにより、海苔を傷つけることなくダンボール箱から抜き出すことができる。
また反転させた空ダンボール箱を払い出し手段により上下反転させて上蓋を上向きにするため、箱詰めの作業性が良くなる。
【符号の説明】
【0057】
10………海苔抜取設備、12………搬送手段、14………ダンボール箱、15………上蓋、16………海苔、20………反転手段、21………ケーシング本体、22………反転部、24………反転ケージ、25………上面カバー、26………アクチュエータ、27………ラック、28………回転部、30………押し出し部、32………押し出しアーム、33………シャフト、34………支持部材、36………アクチュエータ、40………移動手段、42………アーム部、43………アーム、44………アクチュエータ、50………駆動部、52………第1のアクチュエータ、54………第2のアクチュエータ、60………昇降手段、62………ケーシング本体、64………可動テーブル、66………アクチュエータ、70………アクチュエータ、72………第1のシリンダ機構、73………シリンダ、74………ロッド、76………第2のシリンダ機構、77………シリンダ、78………ロッド、80………払出手段、82………テーブル、83………ストッパー、84………スライド機構、90………回転部、92………シャフト、94………軸受け、98………アクチュエータ、99………シリンダ、100………ロッド、101………下部コンベア。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に海苔が箱詰めされたダンボール箱を反転して上蓋及び前記海苔が可動テーブルの載置面に載置された前記可動テーブルに海苔の少なくとも一部を前記載置面から突出させた位置に調整する昇降手段を備えたことを特徴とする海苔抜取設備。
【請求項2】
海苔が箱詰めされたダンボール箱の上蓋と底面を上下反転させる反転手段と、
前記ダンボール箱を可動テーブルまで移動し、前記可動テーブル上から前記ダンボール箱を持ち上げる移動手段と、
前記可動テーブルに前記海苔の少なくとも一部を前記載置面から突出させた位置に調整する昇降手段と、
空の前記ダンボール箱を外部へ払い出す払出手段と、
を備えたことを特徴とする海苔抜取設備。
【請求項3】
前記昇降手段には、前記海苔の移動方向と交差する側面に凸部及び凹部を設けたことを特徴とする請求項2に記載の海苔抜取設備。
【請求項4】
前記昇降手段は、第1のシリンダ機構と、第2のシリンダ機構を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の海苔抜取設備。
【請求項5】
前記払出手段は、前記可動テーブルにストッパーを設けたことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の海苔抜取設備。
【請求項6】
前記移動手段は、前記ダンボール箱の少なくとも上蓋を挟むアームを備えたことを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の海苔抜取設備。
【請求項7】
前記反転手段は、反転した前記ダンボール箱の前記上蓋を抑える押し出しバーを備えたことを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載の海苔抜取設備。
【請求項8】
前記反転手段は、前記ダンボール箱を載置する反転ケージと、前記反転ケージの回転軸に設けたピニオンと、前記ピニオンと噛合するラックと、前記ラックを進退移動させるアクチュエータと、から構成されていることを特徴とする請求項2ないし請求項7のいずれか1項に記載の海苔抜取設備。
【請求項1】
内部に海苔が箱詰めされたダンボール箱を反転して上蓋及び前記海苔が可動テーブルの載置面に載置された前記可動テーブルに海苔の少なくとも一部を前記載置面から突出させた位置に調整する昇降手段を備えたことを特徴とする海苔抜取設備。
【請求項2】
海苔が箱詰めされたダンボール箱の上蓋と底面を上下反転させる反転手段と、
前記ダンボール箱を可動テーブルまで移動し、前記可動テーブル上から前記ダンボール箱を持ち上げる移動手段と、
前記可動テーブルに前記海苔の少なくとも一部を前記載置面から突出させた位置に調整する昇降手段と、
空の前記ダンボール箱を外部へ払い出す払出手段と、
を備えたことを特徴とする海苔抜取設備。
【請求項3】
前記昇降手段には、前記海苔の移動方向と交差する側面に凸部及び凹部を設けたことを特徴とする請求項2に記載の海苔抜取設備。
【請求項4】
前記昇降手段は、第1のシリンダ機構と、第2のシリンダ機構を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の海苔抜取設備。
【請求項5】
前記払出手段は、前記可動テーブルにストッパーを設けたことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の海苔抜取設備。
【請求項6】
前記移動手段は、前記ダンボール箱の少なくとも上蓋を挟むアームを備えたことを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の海苔抜取設備。
【請求項7】
前記反転手段は、反転した前記ダンボール箱の前記上蓋を抑える押し出しバーを備えたことを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載の海苔抜取設備。
【請求項8】
前記反転手段は、前記ダンボール箱を載置する反転ケージと、前記反転ケージの回転軸に設けたピニオンと、前記ピニオンと噛合するラックと、前記ラックを進退移動させるアクチュエータと、から構成されていることを特徴とする請求項2ないし請求項7のいずれか1項に記載の海苔抜取設備。
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図14】
【図4】
【図13】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図14】
【図4】
【図13】
【公開番号】特開2011−143991(P2011−143991A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−5228(P2010−5228)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【出願人】(000110952)ニッカ電測株式会社 (12)
【出願人】(510012636)株式会社高松オリオン (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【出願人】(000110952)ニッカ電測株式会社 (12)
【出願人】(510012636)株式会社高松オリオン (1)
【Fターム(参考)】
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