説明

渦流量計

【課題】流量測定時のノイズや圧力損失が抑えられ、管路から流体漏れが起こることを防止し、成形や加工が容易で組み立て易い渦流量計を提供する。
【解決手段】管路と、該管路に直交して設けられた渦発生体と、該渦発生体によって発生されるカルマン渦の発生周期を測定する測定手段とを具備し、該測定手段によって測定されたカルマン渦の発生周期から該管路内を流れる流体の流量を演算する渦流量計において、該渦発生体の流体の流れに正対した面の輪郭が鼓状であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学工場、半導体製造分野、食品分野、バイオ分野などの各種産業における流体輸送において、流路中に渦発生体を設け、渦発生体の下流に発生するカルマン渦を検出して流量を測定する渦流量計に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の渦流量計は、図8に示すように本体ハウジング101に形成された管流路102を横切って延在する柱状の渦発生体103と、管流路102を流れる流体の流れ方向において渦発生体103より下流側に配置された渦検出器104とを有し、管流路102を流れる流体の流量を管流路102に発生するカルマン渦によって測定する渦流量計であり、管流路102のうち、渦発生体103及び渦検出器104が配置される測定流路部105の流路断面形状が、渦発生体103の長手方向と同方向に短軸を渦発生体103の長手方向に直交する方向に長軸を有する楕円形状とするものであった。この渦流量計は、圧力損失を低減させ、測定流路部105におけるカルマン渦の発生を安定させ、低流量測定を再現性よく行うことができるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−34405号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の渦流量計は図9より渦発生体103の測定流路部105内周面付近の段差部分があり、また本体ハウジング101と渦発生体103との繋ぎ目の部分に僅かなズレや凹凸が生じやすく、流体が流れたときにこれらの段差や凹凸によって流路内に流量測定に邪魔な流体の乱れが起こるためノイズの発生や圧力損失の原因となり、精度の良い流量測定の妨げになるという問題があった。また、渦発生体103は本体ハウジング101とは別体で形成されており、本体ハウジング101に形成された管流路102を横切るように柱状の渦発生体103を配置させた構成のものであるため、管流路102と渦発生体103とのシールが十分に行われていなかったり位置ずれが生じると流体が渦流量計内部に漏れ、流体による装置の破損の恐れがあった。また、渦発生体103を本体ハウジング101に組み込む際、流体の流れ方向に対する渦発生体103の角度のずれがないように設置位置を調整するなど組み立てが煩雑であり、組立工程も多く時間が掛かるという問題があった。さらに小型の流量計を形成する場合では渦発生体103の機械的強度が不足する問題もあった。
【0005】
本発明の目的は、上記従来技術に存する問題を解消して、流量測定時のノイズや圧力損失が抑えられ、管路から流体漏れが起こることを防止し、成形や加工が容易で組み立て易い渦流量計を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的に鑑み、管路と、該管路に直交して設けられた渦発生体と、該渦発生体によって発生されるカルマン渦の発生周期を測定する測定手段とを具備し、該測定手段によって測定されたカルマン渦の発生周期から該管路内を流れる流体の流量を演算する渦流量計において、該渦発生体の流体の流れに正対した面の輪郭が鼓状であることを第1の特徴とする。
【0007】
前記渦発生体の流体の流れに正対した面の両縁部が円弧状を有し対称的に形成されてなることを第2の特徴とする。
【0008】
前記管路内の前記渦発生体が配置された流路の断面が円形状を有し対称的に設けられることを第3の特徴とする。
【0009】
前記渦発生体が切削加工または射出成形により前記管路と一体的に成形されてなることを第4の特徴とする。
【0010】
前記測定手段が、前記渦発生体の下流側の前記管路の管壁に、所定周期の送信信号により超音波を送信する超音波送信器と、該超音波送信器から送信されかつ前記管路内に発生するカルマン渦によって変調する超音波を受信する超音波受信器と、を対向させて配置したものであることを第5の特徴とする。
【0011】
前記渦発生体の流体の流れに正対した面の最小幅Wが、該正対した面の両縁部の円弧の半径Rの0.8〜1.3倍であり、且つ該渦発生体の流体の流れ方向の厚みTが該半径Rの1.2〜1.5倍であることを第6の特徴とする。
【0012】
本発明において鼓(つづみ)状とは、渦発生体12の流体の流れに正対した面の輪郭が、その両縁部22、23の中央が括れた形状であることを言う。このとき、渦発生体12の両縁部22、23は各々段差のない直線または曲線で形成されるが、スムーズな流体の流れのために円弧状を有し対称的に形成されてなることが望ましい。さらに渦発生体12が配置された測定部流路15の流路断面、すなわち渦発生体12を挟んだ2つの流路16、17の断面形状が円形状で対称的に設けられていることが望ましい(図2、図4参照)。渦発生体12の両縁部22、23が円弧状になることで渦発生体12が配置された測定部流路15の流路断面が円形状や略楕円形状となる。これは、渦発生体12の流体の流れに正対した面の輪郭が鼓状であることにより、渦発生体12の両側の流路16、17を流れる流体を安定させて良好なカルマン渦Kを発生させるものである。渦発生体12の縁部22、23が円弧状を有して対称的に形成されると、流路16、17の流路断面が円形状や長円形状や楕円形状となって流体の乱れの原因となる段差や凹凸がなくなるのでノイズや圧力損失が低減される。特に流路16、17の断面形状が円形状で対称的に設けられていると、スムーズに流体が流れるのでカルマン渦Kの発生以外の流体の乱れが抑えられ、より安定したカルマン渦Kの発生が行われ、より精度の良い流量の測定を行うことができるため好適である。
【0013】
なお、本体1、振動子押さえ4、5、バネ押さえ8、9の材質はポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと記す)、ポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂が好適に使用されるが、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂などのその他のプラスチック或いは金属でも良く特に限定されない。
【発明の効果】
【0014】
本発明は以上のような構成をしており、これを用いることにより以下の優れた効果が得られる。
(1)渦発生体の両側の流路を円形状や長円形状や楕円形状に形成し、流体の乱れの原因となる段差や凹凸をなくしてノイズや圧力損失を低減させることができる。
(2)渦発生体の両側の流路が、スムーズに流体が流れるのでカルマン渦の発生以外の流体の乱れが抑えられて安定したカルマン渦の発生が行われ、より精度の良い流量の測定を行うことができる。
(3)渦発生体と本体とが一つの部品で形成されているので組立手間が簡略化されて組立時間を短縮できる。
(4)渦発生体と本体とが一つの部品で形成されているので渦発生体の機械的強度が高く、より小型の流量計を作ることができる。
(5)切削加工や射出成形で成形しやすい形状であり、加工手順と加工時間を大幅に短縮して製造することができる。
(6)切削加工や射出成形で成形しやすい形状であり、流量調節弁等と一体化してコンパクトな流量制御装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の渦流量計を入口流路側から見たときの平面図である。
【図2】図1のA−A縦断面図である。
【図3】図2のB−B縦断面図である。
【図4】渦発生体の形状を示す拡大斜視図である。
【図5】本体の第1の加工途中を示す縦断面図である。
【図6】本体の第2の加工途中を示す縦断面図である。
【図7】本体の加工後を示す縦断面図である。
【図8】従来の渦流量計を示す部分断面図である。
【図9】従来の渦流量計を示す要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面に示す実施例を参照して説明するが、本発明が本実施例に限定されないことは言うまでもない。以下、本発明の渦流量計の実施形態について説明する。
【0017】
本体1はPTFE製であり、両側面に各々開口した流路断面が円形状の入口流路13と出口流路14とが形成されている。本体1中央部には入口流路13と出口流路14に各々連通する流路断面が略長円形状の測定部流路15が設けられ、入口流路13から測定部流路15に滑らかに連通させるテーパ状の縮径部18と測定部流路15から出口流路14へ滑らかに連通させるテーパ状の拡径部19が設けられている。測定部流路15の上流側には流体の流れに正対した面の輪郭が鼓状である渦発生体12が配置されている。
渦発生体12の流れに正対した面の両縁部22、23は円弧状を有して対称的に形成され、測定部流路15の内壁と渦発生体12の両側面とによって流路断面が円形状となる流路16、17が各々対称的に形成されている。
【0018】
本体1の中央部上面には円筒形状の凹部20が設けられ、凹部20上部には雌ねじ部が形成されている。また本体1の中央部下面には円筒形状の凹部21が設けられ、凹部21下部には雌ねじ部が形成されている。凹部20、21の中心軸は測定部流路15の軸線方向と直交した同一軸線上に位置するように設けられ、且つ渦発生体12の下流側に凹部20、21底面が測定部流路15を挟んで対向し測定部流路15内面に対して等距離になるように設けられている。凹部20、21の底面には超音波振動子2、3が音響接合剤(図示せず)を介して密着するように配置されている。両超音波振動子2、3は背面をそれぞれ振動子押さえ4、5、バネ6、7の順でバックアップされており、バネ6、7は本体1の凹部20、21の雌ねじ部に螺合固定されたバネ押さえ8、9によって保持されることにより、バネ6、7の弾性力で振動子押さえ4、5を介して超音波振動子2、3は各々凹部20、21底面に付勢された状態で固定されている。
【0019】
超音波振動子2はリード線10を介して制御回路(図示せず)内の発信回路(図示せず)と接続されて超音波送信器となる。超音波振動子3はリード線11を介して制御回路(図示せず)内の受信回路(図示せず)と接続され超音波受信器となる。
【0020】
次に、本発明の第一の実施形態である渦流量計の作動について説明する。
【0021】
図2において入口流路13より流入した流体は縮径部18を通過し、測定部流路15まで流れる。そして流体が渦発生体12を通過するときに渦発生体12の流体の流れに正対した面にぶつかる。このとき渦発生体12の下流側にはカルマン渦と呼ばれる渦が発生する。カルマン渦Kは渦発生体12の両縁部22、23から渦巻き方向が異なって交互に発生するが、その発生周期は流体の流速に依存しており、流体の流速に比例した周期となる。超音波は、カルマン渦Kの渦巻き方向によってカルマン渦Kを通過する際に進行方向に加速、または減速される。そのため超音波受信器である超音波振動子3で受信される超音波は、カルマン渦Kによって周波数(周期)が変調する。この変調する周波数を測定することで流体の流速を知ることができ、さらに流速から流体の流量を演算することが可能となる。その後、カルマン渦Kを発生させた流体は拡径部19を通って出口流路14から流出される。
【0022】
本実施形態において、発信回路に接続された超音波送信器である超音波振動子2から発振された超音波は、本体1の凹部20底面から測定部流路15の内壁へ伝播して、測定部流路15内を流れる流体中を伝播した後、測定部流路15の反対側の内壁から凹部21の底面へ伝播して凹部21底面に密着した超音波受信器である超音波振動子3に到達して受信される。このとき、超音波が伝播する流体中にカルマン渦Kが発生していれば、超音波振動子3によって受信される超音波は変調されて測定され、制御回路(図示せず)でカルマン渦Kの発生周期が演算される。
【0023】
制御回路(図示せず)には、カルマン渦Kの発生周期(周波数)から測定部流路15を流れる流体の流速を求め、流体の流量を演算する演算部(図示せず)が設けられており、演算部には、超音波振動子2に一定周期の駆動信号を出力する発信回路と、超音波振動子3からの検出信号を受信する受信回路と、駆動信号と検出信号との位相を比較する位相比較回路と、位相比較回路から出力されたカルマン渦検出信号を積算して流量を演算する流量演算回路とを有している。
【0024】
本発明の渦流量計に流入する流体が渦発生体12を通過する際には、渦発生体12の下流側に整然とカルマン渦Kを発生させることができる。また、渦発生体12の流体の流れ方向に直交した面の両縁部22、23は円弧状に形成され、渦発生体12の両側面の流路16、17の流路断面が円形状であるため、流路16、17内は段差や凹凸などの流体流れを乱す要因がなくなり、測定部流路15を流れるときの圧力損失が低減すると共にカルマン渦Kの発生以外の流体の乱れが低減され、流量測定時のノイズの発生を抑えることができる。これらのことから、測定誤差を低減させてより正確な流量測定、特に低流量の測定時の精度の良い測定を行うことができる。
【0025】
また、渦発生体12が本体1とは一つの部材で一体的に形成された構成であり、超音波振動子2、3は測定部流路15から管壁を隔てて凹部底面に配置されているので直接流体に接液しておらず、流路内は一体的に形成されるため、本体1内部への流体漏れが防止される。特に流体が腐食性流体の場合、流体漏れにより本体1内部へ侵入した腐食性流体で渦流量計が破損するという二次被害を防止できる。また、本体1と渦発生体12が一つの部材で一体的に形成されているのに加えて渦発生体12の根元部分が厚肉になるので、渦発生体12の強度が得られる。さらに、別体の部品を組み合わせた時に繋ぎ目の部分にできる僅かなズレや凹凸がないため凹凸によるノイズの発生や圧力損失が防止される。
【0026】
本発明の渦発生体12は、流量の広い範囲で安定してカルマン渦Kを発生させるために渦発生体12の流体の流れに正対した面の両縁部22、23が鋭角になるように形成することが望ましい。また、渦発生体12の断面形状は下流側が縮小した台形であることが望ましく、三角形、四角形などであっても良い。このときの縁部22、23の角度は60°から90°で先端が鋭くエッジが立っている状態が望ましい。なお、渦発生体12の下流側の縁部には曲面部や面取部を設けても良い。
【0027】
ここで渦発生体12の最も括れた箇所の最小幅Wは渦発生体12の流体の流れに正対した面の両縁部22、23の円弧の半径Rの0.8〜1.3倍であり、渦発生体12の流体の流れ方向の厚みTは半径Rの1.2〜1.5倍であることが望ましい。カルマン渦Kの発生周期は渦発生体12の幅と流速に比例し、一般的には幅が狭いほど発生周期が短くなり、また流量が増しても発生周期が短くなるが、超音波送受信器を用いて発生周期を精度良く測定するためには発生周期が1ms以上であることが望ましく、発生周期を1ms以上にするために渦発生体12の幅Wは0.8R以上が良い。また、幅Wが大きくなると渦発生体12の両縁部22、23から発生する渦同士の相互作用が弱くなってしまい安定したカルマン渦Kが困難となるため、安定したカルマン渦Kを発生させるために幅Wは1.3R以下が良い。カルマン渦Kは渦発生体12の上流側の縁部22、23からの流れが剥離することによって発生しており、厚みTが小さくなると発生したカルマン渦Kがすぐに渦発生体12の後ろ側へ回り込もうとするために流れが乱れて安定した渦の発生の維持が困難となるため、安定した渦の発生を維持させるために厚みTは1.2R以上が良く、また厚みTが大きくなると下流側の縁部と発生したカルマン渦が干渉すると渦が消失してしまうため、カルマン渦の干渉を起こさないように厚みTは1.5R以下が良い。
【0028】
また、発生させたカルマン渦Kを検出する手段は、流体の流量を測定できるためのパラメータを得ることができる物であれば圧力素子など用いても良い。特に本実施形態のように超音波振動子2、3を使用すれば超音波の伝播によって流量を測定できるので、測定部流路15内に測定端子を設置させなくても良く、測定端子を接液させないで流量を測定できるので好適である。
【0029】
以上のようにしてカルマン渦Kの発生周期を測定することができ、発生周期からの演算により流体の流量が測定可能となる。
【0030】
次に、図5〜7に基づいて本発明の実施形態の渦流量計の本体の切削加工による内部流路の成形方法について説明する。
【0031】
流路以外は切削加工済みの本体1において、本体1の一端面から入口流路13となる有底孔を本体1中央部手前まで形成する。入口流路13の有底孔の奥部には、奥部に向かって漸次縮径するテーパを設けて縮径部18を形成する。続いて本体1の他端面から出口流路14となる有底孔を本体1中央部手前まで形成する。出口流路14の有底孔の奥部には、奥部に向かって漸次縮径するテーパを設けて拡径部19を形成する(図5の状態)。
【0032】
次に、後に渦発生体12になる部分の壁24を残して縮径部18と拡径部19の奥部に断面楕円状の測定部流路15となる有底孔を各々形成する(図6の状態)。このとき、残った渦発生体12となる壁24は測定部流路15の入口流路側の位置で凹部20、21底面の超音波振動子2、3が配置される位置より上流側に位置する場所に設けられる。
【0033】
次に、楕円状に残った壁24の長手方向の両側面側に沿って円形状を形成する貫通孔を各々設ける。この貫通孔が流路16、17となり、流路16、17間に渦発生体12が形成される。流路16、17となる貫通孔は共に同一の形状となるように形成される。これにより渦発生体12の流体の流れ方向に正対した面の輪郭が鼓状に形成され、その両縁部22、23が円弧状に形成される。渦流量計においては渦発生体12の縁部22、23は鋭いエッジが立っている状態となる。この製造方法であれば縁部22、23は容易で確実に鋭いエッジを立てることができるので好適である。また、必要に応じて渦発生体12の下流側を縮小して台形形状や三角形状にしても良く、出口流路14側から漸次縮径するテーパを形成するように切削することで容易に形成することができる。なお、流路16、17は通常のドリル加工によっても形成しても良い。
【0034】
以上の手順により、本発明の渦流量計の流路が切削加工によって容易で短時間に製造することができる。この製造方法で成形した本体1の流路は、渦発生体12と共に一つの部材で一体的に形成されているので水漏れの心配がなく使用することができ、段差や凹凸などがないため流体の流れの乱れが低減されて安定したカルマン渦の発生を行うことができる。この切削加工による成形方法は、渦発生体が配置された流路の部分を形成する貫通孔を切削が可能な範囲にまで小さく設けることができ、小口径の渦流量計の製造に好適である。なお、本体1を射出成形で形成する場合、管路内の渦発生体12が配置された流路の部分は円柱状のピンで形成することができ、金型製造が容易となる。この射出成形による成形方法は比較的口径の大きい渦流量計の製造に好適である。
【符号の説明】
【0035】
1 本体
2 超音波振動子
3 超音波振動子
4 振動子押さえ
5 振動子押さえ
6 バネ
7 バネ
8 バネ押さえ
9 バネ押さえ
10 リード線
11 リード線
12 渦発生体
13 入口流路
14 出口流路
15 測定部流路
16 流路
17 流路
18 縮径部
19 拡径部
20 凹部
21 凹部
22 縁部
23 縁部
24 壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管路と、該管路に直交して設けられた渦発生体と、該渦発生体によって発生されるカルマン渦の発生周期を測定する測定手段とを具備し、該測定手段によって測定されたカルマン渦の発生周期から該管路内を流れる流体の流量を演算する渦流量計において、該渦発生体の流体の流れに正対した面の輪郭が鼓状であることを特徴とする渦流量計。
【請求項2】
前記渦発生体の流体の流れに正対した面の両縁部が円弧状を有し対称的に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の渦流量計。
【請求項3】
前記管路内の前記渦発生体が配置された流路の断面が円形状を有し対称的に設けられることを特徴とする請求項2記載の渦流量計。
【請求項4】
前記渦発生体が切削加工または射出成形により前記管路と一体的に成形されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の渦流量計。
【請求項5】
前記測定手段が、
前記渦発生体の下流側の前記管路の管壁に、
所定周期の送信信号により超音波を送信する超音波送信器と、
該超音波送信器から送信されかつ前記管路内に発生するカルマン渦によって変調する超音波を受信する超音波受信器と、
を対向させて配置したものであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の渦流量計。
【請求項6】
前記渦発生体の流体の流れに正対した面の最小幅Wが、該正対した面の両縁部の円弧の半径Rの0.8〜1.3倍であり、且つ該渦発生体の流体の流れ方向の厚みTが該半径Rの1.2〜1.5倍であることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の渦流量計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−185856(P2010−185856A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−31915(P2009−31915)
【出願日】平成21年2月13日(2009.2.13)
【出願人】(000117102)旭有機材工業株式会社 (235)