説明

湿式画像形成装置

【課題】オフセットと定着性との両立を図ることが可能な湿式画像形成装置を提供する。
【解決手段】加熱加圧手段8,9の間には、キャリア液塗布手段(ローラ)10が設けられている。また、加熱加圧手段8,9を覆うように揮発したキャリア液を収集する排気カバー12と、排気手段14とが設けられる。排気カバー12は、側壁部12A,12Hと、天板部を有し、天板部は、傾斜部12B,12D,12E,12Gとを含む。傾斜部12Bと傾斜部12Dとは頂点12Cで接続されており、傾斜部12B、12Dに付着した液化したキャリア液は、重力によって頂点12Cに収集され、頂点12Cから下方に滴下する。頂点12Cの下には、キャリア受け部材17が設けられる。キャリア受け部材17に滴下されたキャリア液は、重力に従ってキャリア液塗布手段10に搬送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置に関し、液体現像剤を用いてトナー像を形成する湿式画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置においては、現像装置を用いて感光体上に静電潜像がトナーにより現像される。そして、例えば、感光体上に現像された静電潜像が記録用紙に転写されて画像が形成されることになる。このような画像形成装置の転写プロセスでは、一般に静電転写方式が採用されている。
【0003】
トナー像を被転写体である用紙に転写する場合は、感光体に対向するように配置された用紙の裏面から転写ローラ等により電圧を印加し、感光体と記録用紙との間に電界を形成してこの電界によりトナー像を記録用紙に静電吸着させている。
【0004】
そして、その後、定着装置により加圧定着することにより転写されたトナー像を記録用紙に定着させている。
【0005】
一方で、近年、大量プリント用のオフィスプリンタやオンデマンド印刷装置などの、より高画質及び高解像度が要求される画像形成装置では、トナー粒子径が小さく、トナー像の乱れが生じにくい液体現像剤を用いた湿式現像装置が知られている。当該液体現像剤は、パラフィン系溶媒等をキャリア液にトナーを分散させたものが用いられており、現像や転写工程においては、キャリア液とトナーとで構成されるトナー層中において電界による泳動でトナーを移動させ記録用紙に画像を転写させている。
【0006】
この液体現像剤を用いた湿式画像形成装置の場合、定着性の確保のためにはトナー層中のキャリア液を取り除かなければならない。
【0007】
トナー層中のキャリア液は、揮発、定着部材での除去、用紙浸透により取り除かれるが、トナー層中のキャリア液量が少ないと定着ローラと接触するトナーがローラ表面に付着するオフセットという現象が生じ易いことが知られている。
【0008】
この点で、特開2007−163777号公報においては、トナー層に接触するローラを用いてキャリア液の除去量を調節してオフセットを抑制する方式が開示されている。
【0009】
また、特開平11−194621号公報、特開平11−272079号公報および特開2000−3061号公報においては、記録用紙に離型剤として機能するキャリア液として不揮発性のキャリア液を染み込ませておくことによりオフセットを抑制する方式を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2007−163777号公報
【特許文献2】特開平11−194621号公報
【特許文献3】特開平11−272079号公報
【特許文献4】特開2000−3061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記方式は、不揮発性のキャリア液を用いて記録用紙に染み込ませておく方式であり、記録用紙にキャリア液が残存することになる。そして、オフセットの抑制は可能である場合であってもキャリア液の残存の影響により定着性が阻害されることになり、上記の方式ではオフセットと定着性との両立を図ることは難しい。
【0012】
本発明は、上記のような問題を解決するためのものであって、オフセットと定着性との両立を図ることが可能な湿式画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のある局面に従う湿式画像形成装置は、キャリア液にトナーが分散された液体現像剤を用いる湿式画像形成装置であって、液体現像剤により現像された記録媒体について、熱定着する少なくとも1つの加熱手段と、記録媒体を加熱することにより揮発したキャリア液を回収する回収手段と、記録媒体を搬送する搬送手段と、揮発したキャリア液を収集するために設けられ、加熱手段を覆うように設けられた排気カバーと、排気カバーにより収集された揮発したキャリア液を回収手段へと送る排気手段と、排気カバーにより収集され温度低下により排気カバー内側に結露したキャリア液を収集し、収集したキャリア液を加熱手段よりも記録媒体の搬送方向の上流側において記録媒体に塗布するキャリア液塗布手段とを備える。
【0014】
好ましくは、複数の加熱手段を備え、キャリア液塗布手段は、複数の加熱手段のうち記録媒体の搬送方向の最も上流側に設けられた加熱手段と、最も下流側に設けられた加熱手段との間に設けられる。
【0015】
好ましくは、排気カバーを冷却する冷却手段をさらに備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明のある局面に従う湿式画像形成装置は、排気カバーにより収集され温度低下により排気カバー内側に結露したキャリア液を収集し、収集したキャリア液を加熱手段よりも記録媒体の搬送方向の上流側において記録媒体に塗布するキャリア液塗布手段とを設けることにより、加熱手段によりトナー層からキャリア液が揮発させて、定着強度を得るとともに、加熱手段よりも上流側でキャリア液を付着するため当該キャリア液を剥離材(離型剤)として作用させてオフセットを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態に従う湿式画像形成装置の主要部の構成を説明する図である。
【図2】本発明の実施の形態に従う定着装置の構成を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態に従う記録用紙Pに対するキャリア液の塗布を模式的に説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態の変形例1に従う定着装置7Aの構成を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態の変形例2に従う定着装置7Bの構成を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態の変形例3に従う定着装置7Cの構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明においては同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一であるものとする。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に従う湿式画像形成装置の主要部の構成を説明する図である。
【0020】
図1を参照して、本発明の実施の形態に従う画像形成装置は、電子写真方式により像担持体(感光体)1に形成されたトナー像を用紙等の記録用紙(媒体)に転写、定着によりトナー像を固定化して画像形成を行う。
【0021】
この画像形成装置は画像を担持するための像担持体である感光体1を有しており、感光体1の周辺には、帯電装置2、露光装置3、液体現像装置4、転写ローラ5、及びクリーナー6が、感光体1の回転方向Aに沿って順に配置されている。
【0022】
感光体1は、帯電装置2で帯電された後に、図中のE点の位置でレーザ発光器などを備えた露光装置3により露光されて、その表面に静電潜像が形成される。
【0023】
液体現像装置4は、キャリア液中に帯電したトナー粒子が分散された液体現像剤を用いて、静電潜像をトナー像に現像する。
【0024】
転写ローラ5は、この感光体1上のトナー像を記録用紙に転写する。転写された記録用紙は、図中の矢印C方向に搬送される。記録用紙上のトナー像は定着装置7によって定着された後に排出される。
【0025】
クリーナー6は、転写後の感光体1上の残留トナーを、その機械的な力で除去する。
画像形成装置に用いられる感光体1、帯電装置2、露光装置3、液体現像装置4、転写ローラ5、クリーナー6等は、周知の電子写真方式の技術を任意に使用してよい。
【0026】
また、本例においては、感光体1上のトナー像を記録用紙に転写する方式について説明したが、感光体1である像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体を介して記録用紙に転写する構成であってもよい。
【0027】
液体現像剤を用いる湿式画像形成装置においては、液体現像装置4によって現像された感光体1上のトナー層はトナー及びキャリア液から成り、転写ローラにより記録用紙に転写される。その際、トナーと共にキャリア液も記録用紙に転移し定着装置7に搬送される。
【0028】
定着装置7には余剰なキャリア液を除去し、十分な定着強度を得るために加熱加圧手段8,9を含む複数の加熱手段が設けられる。定着装置の構成については後述する。
【0029】
次に、現像に用いる液体現像剤について説明する。液体現像剤は、溶媒であるキャリア液体中に着色されたトナー粒子を高濃度で分散している。また、液体現像剤には、分散剤、荷電制御剤などの添加剤を適宜、選んで添加してもよい。
【0030】
液体現像剤は、キャリア液である絶縁性液体と、静電潜像を現像するトナーと、トナーを分散させる分散剤とを主要成分としている。
【0031】
キャリア液としては、一般に電子写真用液体現像剤に用いるものであれば特に制限することなく使用することができるが、例えば、キャリア液として、イソパラフィン系のアイソパー(G、H、L、Mなど)(エクソンモビール)、IPソルベント(1620、2028、2835など)(出光興産)や、パラフィン系のモレスコホワイト(P−40,P−70,P−120)(松村石油研究所)を挙げることができる。また、シリコンオイル、ミネラルオイルを用いることも可能である。
【0032】
トナー粒子は、主として、樹脂と着色のための顔料や染料からなる。樹脂には、顔料や染料を樹脂中に均一に分散させる機能と、記録用紙に定着させる際のバインダとしての機能がある。
【0033】
トナー粒子としては、一般に電子写真用液体現像剤に用いるものであれば、特に制限することなく使用することができる。トナー用結着樹脂としては、たとえばポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。またこれらの樹脂を複数、混合して用いることも可能である。
【0034】
また、トナーの着色に用いられる顔料および染料も一般に市販されているものを用いることができる。たとえば、顔料としては、カーボンブラック、ベンガラ、酸化チタン、シリカ、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、スカイブルー、ベンジジンイエロー、レーキレッドD等を用いることができる。染料としてはソルベントレッド27やアシッドブルー9等を用いることができる。
【0035】
液体現像剤の調整方法としては、一般に用いられる技法に基づいて調整することができる。たとえば、結着剤樹脂と顔料とを所定の配合比で、加圧ニーダ、ローラミルなどを用いて溶融混練して均一に分散させ、得られた分散体をたとえばジェットミルによって微粉砕する。得られた微粉末をたとえば風力分級機などにより分級することで、所望の粒径の着色トナーを得ることができる。そして、得られたトナー粒子をキャリア液としての絶縁性液体と所定の配合比で混合する。この混合物をボールミル等の分散手段により均一に分散させ、液体現像剤を得ることができる。
【0036】
トナーの平均粒径は、湿式画像形成方式を採用しているため、0.1μm〜5μmとすることが可能である。0.1μm未満では現像性が大きく低下し、5μmより大きい粒径では画像品位が低下するため、0.1〜5μmに設定することが望ましい。
【0037】
液体現像剤の質量に対するトナー粒子の質量の割合は、10〜50%程度が適当である。
【0038】
10%未満の場合、トナー粒子に沈降が生じやすく、長期保管時の経時的な安定性に問題があり、また、必要な画像濃度を得るため、多量の液体現像剤を供給する必要があり、記録用紙に付着するキャリア液が増加し、定着時に乾燥させた際の蒸気の処理が問題となる可能性がある。一方で、50%を超える場合には、液体現像剤の粘度が高くなりすぎ、製造上も取り扱いが困難になる可能性がある。
【0039】
液体現像剤の粘度は、25℃において、0.1mPa・s以上、10000mPa・s以下が望ましい。10000mPa・sより大きくなると液体現像剤の攪拌や送液等の取り扱いが困難となり、均一な液体現像剤を供給する装置の負担が大きくなる可能性がある。
【0040】
図2は、本発明の実施の形態に従う定着装置の構成を説明する図である。
図2を参照して、本発明の実施の形態に従う定着装置7には、一例として、複数の加熱手段として2つの加熱加圧手段8,9が設けられている。
【0041】
本例においては、加熱加圧手段8、9としてローラ対の例を示したが、これに限定されるものではなく、一方又は両方がベルト部材によって構成されていても良い。
【0042】
また、加熱加圧手段8,9の間には、キャリア液塗布手段(ローラ)10が設けられている。また、加熱加圧手段8,9を覆うように揮発したキャリア液を収集する排気カバー12と、排気手段(排気ダクト)14とが設けられている。
【0043】
排気手段14は蒸気回収装置16に接続されており、排気手段14で回収された気体は蒸気回収装置16に排出される。なお、ここでは、開閉可能な弁Bが設けられており、弁Bを開くことにより排気手段14と蒸気回収装置16とが排気経路として繋がるものとする。
【0044】
蒸気回収装置16は、排気中に含まれる揮発したキャリア液を分離回収する。
また、加熱加圧手段8,9の間には、記録用紙を搬送する搬送ベルト15が設けられる。
【0045】
排気カバー12の構成について説明する。
排気カバー12は、側壁部12A,12Hと、天板部を有し、天板部は、傾斜部12B,12D,12E,12Gとを含む。
【0046】
側壁部12Aは、天板部の傾斜部12Bの外周縁部から下方に垂れ下がるように形成される。また、側壁部12Hは、天板部の傾斜部12Gの外周縁部から下方に垂れ下がるように形成される。傾斜部12Bと傾斜部12Dとは頂点12Cで接続されている。また、傾斜部12Eと傾斜部12Gとは頂点12Fで接続されている。
【0047】
傾斜部12Bは、天板部の外周縁部から頂点12Cに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。排気手段14は、傾斜部12Dと傾斜部12Eとの間に設けられる。傾斜部12Dは、排気手段14の外周縁部から頂点12Cに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。傾斜部12Eは、排気手段14の外周縁部から頂点12Fに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。傾斜部12Gは、天板部の外周縁部から頂点12Fに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。
【0048】
また、頂点12Cの下には、キャリア受け部材17が配置される。また、頂点12Fの下にはキャリア受け部材18が配置される。キャリア受け部材17は、キャリア液塗布手段10に向かうにつれて下方に傾斜して配置される。キャリア受け部材18は、キャリア液塗布手段10に向かうにつれて下方に傾斜して配置される。
【0049】
転写ローラ5によってキャリア液を含むトナー層11が転写された記録用紙は上流側の加熱加圧手段8に搬送され、加熱される。
【0050】
記録用紙の昇温に伴い記録用紙上のトナー像が仮定着されると共に、トナー層中や記録用紙中に浸透しているキャリア液が揮発し、トナー層中のキャリア液が除去される。
【0051】
上流側の加熱加圧手段8を通過した記録用紙は搬送ベルト15によって下流側の加熱加圧手段9に向かって搬送される。
【0052】
また、これと同時に、上流側の加熱加圧手段8で揮発したキャリア液を多量に含む空気は排気カバー12によって収集される。
【0053】
揮発したキャリア液は、排気手段14から蒸気回収装置16に向かって排気される過程での温度低下によって一部は液化(ミスト化)し、排気カバー12の内側に付着する。
【0054】
排気カバー12の構造は、天板部が複数の傾斜部を有した構成である。すなわち、傾斜部12Bと傾斜部12Dとは頂点12Cで接続されており、傾斜部12B、12Dに付着した液化したキャリア液は、重力によって頂点12Cに収集され、頂点12Cから下方に滴下する。頂点12Cの下には、キャリア受け部材17が設けられている。キャリア受け部材17は、キャリア液塗布手段10に向かうように傾斜されて配置されているため、キャリア受け部材17に滴下されたキャリア液は、重力に従ってキャリア液塗布手段10に向かう方向に搬送される。これにより、キャリア液塗布手段10に液化したキャリア液が供給されることになる。
【0055】
同様に、傾斜部12Eおよび12Gに付着した液化したキャリア液は、重力によって頂点12Fに収集され、頂点12Fから下方に滴下する。頂点12Fの下には、キャリア受け部材18が設けられている。キャリア受け部材18は、キャリア液塗布手段10に向かうように傾斜されて配置されているため、キャリア受け部材18に滴下されたキャリア液は、重力に従ってキャリア液塗布手段10に向かう方向に搬送される。これにより、キャリア液塗布手段10に液化したキャリア液が供給されることになる。
【0056】
すなわち、排気カバー12に付着したキャリア液は収集されてキャリア液塗布手段10に供給され、キャリア液塗布手段10は、当該液化したキャリア液を記録用紙に塗布する。
【0057】
図3は、本発明の実施の形態に従う記録用紙Pに対するキャリア液の塗布を模式的に説明する図である。
【0058】
図3(A)を参照して、転写ローラ5によって、トナー層11は、トナーTとキャリア液CAとで構成され、記録用紙P上に転写される。
【0059】
次に、図3(B)を参照して、記録用紙P上のトナー層11は上流側の加熱加圧手段8を通過することでトナー層11中のキャリア液CAが揮発除去されてトナーTが残る。
【0060】
次に、図3(C)を参照して、液化したキャリア液は、キャリア液塗布手段10によって記録用紙に塗布され、トナー層11のトナーTや記録用紙Pの表面に付着する。
【0061】
そして、当該状態で記録用紙Pは、下流側の加熱加圧手段9に送られる。
その結果、トナー層11中のキャリア液量は少なく、下流側での加熱加圧手段9における記録用紙P上のトナーT同士の融着がキャリア液によって、阻害されることなく十分な定着強度が得られる。また、トナー層11の表面にはキャリア液塗布手段10によってキャリア液CAが塗布されるため、溶融したトナーTと加熱加圧手段9との間の剥離剤(離型剤)として作用し、オフセットを抑制することが可能となる。
【0062】
さらに、トナーTが付着していない記録用紙Pの表面にもキャリア液ミストとしてキャリア液が付着するため記録用紙を加熱し過ぎると発生するペーパーブリスタ等の問題も抑制することが可能である。
【0063】
図2においては、上流側の加熱加圧手段8として加熱加圧手段を用いているが、これに限定されるものではない。上流側の加熱加圧手段ではトナーとキャリア液とで構成されるトナー層が付着した記録用紙を加熱することが可能であれば、いかなる加熱手段であってもよく、例えば赤外線ヒータやキセノンフラッシュなどの輻射加熱手段や熱風など対流伝熱加熱手段、及びそれらを組合せても用いることも可能である。
【0064】
本発明の実施の形態においては、揮発性のキャリア液を用いた定着方式であり、不揮発性のキャリア液を記録用紙に染み込ませる方式を採用しないため裏抜けの画像不良を生じさせることを抑制し、さらにオフセットと定着性の両立を図ることが可能である。
【0065】
また、本発明の実施の形態においては、排気カバー12に付着したキャリア液を収集する構成であるため、排気カバー内で結露し、付着したキャリア液が液滴となって記録用紙等に落下して機内を汚す不具合を回避することも可能になる。
【0066】
なお、画像形成装置の立ち上げ直後など、キャリア液塗布手段10へのキャリア液の供給量が十分でない場合には、キャリア液塗布手段へのキャリア液供給手段を別途設けても良い。また、蒸気回収装置16で回収分離したキャリア液を再利用するようにすることも可能である。
【0067】
図4は、本発明の実施の形態の変形例1に従う定着装置7Aの構成を説明する図である。
【0068】
図4を参照して、定着装置7Aは、定着装置7と比較して、排気カバー12にさらに、冷却フィンおよび空冷ファンを設けた点が異なる。
【0069】
具体的には、本例においては、排気カバー12の傾斜部12B、12Gに冷却フィン28A,28Bをそれぞれ設けた場合が示されている。また、冷却フィン28A,28Bに対して送風する空冷ファン13A,13Bが設けられている。
【0070】
空冷ファン13A,13Bを駆動して冷却フィン28A,28Bに対して送風することにより傾斜部12B,12Dが空冷され、冷却が促進されて揮発したキャリア液の結露を促進することが可能となる。当該構成により、十分なキャリア液をキャリア液塗布手段10に供給することが可能となる。
【0071】
また、揮発したキャリア液を液化する量を増加させることにより、キャリア液を分離回収する蒸気回収装置16の負荷を軽減することが可能となる。
【0072】
図5は、本発明の実施の形態の変形例2に従う定着装置7Bの構成を説明する図である。
【0073】
図5を参照して、定着装置7Bは、1つの加熱加圧手段9を設けた構成である。
そして、加熱加圧手段9の記録用紙の搬送方向の上流側に、キャリア液塗布手段(ローラ)10が設けられている。また、加熱加圧手段9を覆うように揮発したキャリア液を収集する排気カバー22と、排気手段(排気ダクト)14とが設けられている。
【0074】
排気カバー22の構成について説明する。
排気カバー22は、側壁部22A,22Hと、天板部と下受け部22Iとを有し、天板部は、傾斜部22B,22D,22E,22Gとを含む。
【0075】
側壁部22Aは、天板部の傾斜部22Bの外周縁部から下方に垂れ下がるように形成される。また、側壁部22Hは、天板部の傾斜部22Gの外周縁部から下方に垂れ下がるように形成される。傾斜部22Bと傾斜部22Dとは頂点22Cで接続されている。また、傾斜部22Eと傾斜部22Gとは頂点22Fで接続されている。
【0076】
傾斜部22Bは、天板部の外周縁部から頂点22Cに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。排気手段14は、傾斜部22Dと傾斜部22Eとの間に設けられる。傾斜部22Dは、排気手段14の外周縁部から頂点22Cに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。傾斜部22Eは、排気手段14の外周縁部から頂点22Fに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。傾斜部22Gは、天板部の外周縁部から頂点22Fに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。
【0077】
また、下受け部22Iは、側壁部22Hの外周縁部からキャリア液塗布手段10に向かう方向に下方に傾斜して形成される。
【0078】
また、頂点22Cの下には、キャリア受け部材17が配置される。また、頂点22Fの下には下受け部22Iが配置されている。キャリア受け部材17は、キャリア液塗布手段10に向かうにつれて下方に傾斜して配置される。下受け部22Iは、キャリア液塗布手段10に向かうにつれて下方に傾斜して配置される。
【0079】
転写ローラ5によってキャリア液を含むトナー層11が転写された記録用紙は加熱加圧手段9に搬送され、加熱される。
【0080】
記録用紙の昇温に伴い記録用紙上のトナー像が仮定着されると共に、トナー層中や記録用紙中に浸透しているキャリア液が揮発し、トナー層中のキャリア液が除去される。
【0081】
加熱加圧手段9で揮発したキャリア液を多量に含む空気は排気カバー22によって収集される。
【0082】
揮発したキャリア液は、排気手段14から蒸気回収装置16に向かって排気される過程での温度低下によって一部は液化(ミスト化)し、排気カバー22の内側に付着する。
【0083】
排気カバー22の構造は、天板部が複数の傾斜部を有した構成である。すなわち、傾斜部22Bと傾斜部22Dとは頂点22Cで接続されており、傾斜部22B、22Dに付着した液化したキャリア液は、重力によって頂点22Cに収集され、頂点22Cから下方に滴下する。頂点22Cの下には、キャリア受け部材17が設けられている。キャリア受け部材17は、キャリア液塗布手段10に向かうように傾斜されて配置されているため、キャリア受け部材17に滴下されたキャリア液は、重力に従ってキャリア液塗布手段10に向かう方向に搬送される。これにより、キャリア液塗布手段10に液化したキャリア液が供給されることになる。
【0084】
同様に、傾斜部22Eおよび22Gに付着した液化したキャリア液は、重力によって頂点22Fに収集され、頂点22Fから下方に滴下する。頂点22Fの下には、下受け部22Iが設けられている。下受け部22Iは、キャリア液塗布手段10に向かうように傾斜されて配置されているため、下受け部22Iに滴下されたキャリア液は、重力に従ってキャリア液塗布手段10に向かう方向に搬送される。これにより、キャリア液塗布手段10に液化したキャリア液が供給されることになる。
【0085】
なお、下受け部22Iは、排気カバー22の一部であるため別途、キャリア受け部材18を設ける必要が無く構成が簡易となる。
【0086】
すなわち、排気カバー22に付着したキャリア液は収集されてキャリア液塗布手段10に供給され、キャリア液塗布手段10は、当該液化したキャリア液を記録用紙に塗布する。
【0087】
また、本例においては、排気カバー22にさらに、冷却フィンおよび空冷ファンを設けた構成となっている。
【0088】
具体的には、本例においては、排気カバー22の傾斜部22Bに冷却フィン28が設けられた場合が示されている。また、冷却フィン28に対して送風する空冷ファン13が設けられている。
【0089】
空冷ファン13を駆動して冷却フィン28に対して送風することにより傾斜部22Bが空冷され、冷却が促進されて揮発したキャリア液の結露を促進することが可能となる。
【0090】
さらに、本例においては、感光体1上のトナー像を記録用紙に転写する前に、感光体1上のキャリア液を除去後に記録用紙に転写する方式を採用している。具体的には、熱風発生装置27を感光体1に吹き付ける構成としている。
【0091】
そして、熱風発生装置27により感光体1に熱風を吹きつけることにより感光体1に形成されたトナー像(トナー層)から揮発したキャリア液を排気手段24で回収し、排気管23を介して蒸気回収装置16に排出する構成としている。
【0092】
排気管23は、排気部材23A,23B,23Dで構成されており、排気部材23A,23Bは、下方に傾斜して設けられ、排気部材23A,23Bの上縁部は、頂点23Cで接続されるように設けられている。また、排気部材23A,23Bの下縁部は、排気部材23Dと接続されるとともに、排気カバー22に対して下方に傾斜するように設けられる。排気部材23Dと排気カバー22の側壁部22Hとは連結されているものとする。排気管23において、回収したキャリア液は、蒸気回収装置16に向かって排気される過程で温度低下によって一部は液化(ミスト化)し、排気管23の内側に付着する。
【0093】
排気管23の構造は、排気部材23A,23Bが頂点23Cで下方に傾斜して接続されており、排気部材23A,23Bに付着した液化したキャリア液は、重力によって頂点23Cに収集され、頂点23Cから下方に滴下する。頂点23Cから滴下されたキャリア液は、排気部材23Dを介して搬送される。排気部材23Dは、排気カバー22に向かうように下方に傾斜して配置されているため液化したキャリア液は、連結された排気カバー22の側壁部22Hを介して下受け部22Iに搬送される。
【0094】
そして、上記したのと同様に下受け部22Iからキャリア液塗布手段10に対して当該キャリア液が供給される。
【0095】
当該構成においても、上記の実施の形態と同様に揮発したキャリア液について、液化したキャリア液を収集してキャリア液塗布手段10により記録用紙にキャリア液を塗布することによりオフセットと定着性の両立を図ることが可能である。
【0096】
図6は、本発明の実施の形態の変形例3に従う定着装置7Cの構成を説明する図である。
【0097】
図6を参照して、定着装置7Cは、3つの加熱加圧手段8,9,29を設けた構成である。
【0098】
本例においては、加熱加圧手段8、9,29としてローラ対の例を示したが、これに限定されるものではなく、一方又は両方がベルト部材によって構成されていても良い。
【0099】
また、加熱加圧手段8,9の間には、キャリア液塗布手段10Bが設けられている。また、加熱加圧手段9,29の間には、キャリア液塗布手段10Aが設けられている。
【0100】
また、加熱加圧手段8,9,29を覆うように揮発したキャリア液を収集する排気カバー32と、排気手段(排気ダクト)14A,14Bとが設けられている。
【0101】
排気手段14A、14Bは蒸気回収装置16に接続されており、排気手段14A,14Bで回収された気体は蒸気回収装置16に排出される。なお、ここでは、開閉可能な弁B1,B2が設けられており、弁B1,B2を開くことにより排気手段14A,14Bと蒸気回収装置16とが排気経路として繋がるものとする。
【0102】
また、加熱加圧手段8,9の間には、記録用紙を搬送する搬送ベルト15Bが設けられる。また、加熱加圧手段9,29の間には、記録用紙を搬送する搬送ベルト15Aが設けられる。
【0103】
排気カバー32の構成について説明する。
排気カバー32は、側壁部32A,32Lと、天板部を有し、天板部は、傾斜部32B,32D,32E,32G,32H,32I,32Kとを含む。
【0104】
側壁部32Aは、天板部の傾斜部32Bの外周縁部から下方に垂れ下がるように形成される。また、側壁部32Lは、天板部の傾斜部32Kの外周縁部から下方に垂れ下がるように形成される。傾斜部32Bと傾斜部32Dとは頂点32Cで接続されている。また、傾斜部32Eと傾斜部32Gとは頂点32Fで接続されている。
【0105】
また、傾斜部32Iと傾斜部32Kとは頂点32Jで接続されている。
傾斜部32Bは、天板部の外周縁部から頂点32Cに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。排気手段14Aは、傾斜部32Dと傾斜部32Eとの間に設けられる。傾斜部32Dは、排気手段14Aの外周縁部から頂点32Cに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。傾斜部32Eは、排気手段14Aの外周縁部から頂点32Fに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。傾斜部32Gは、天板部の外周縁部から頂点32Fに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。
【0106】
また、頂点32Cの下には、キャリア受け部材17が配置される。また、頂点32Fの下にはキャリア受け部材18が配置される。キャリア受け部材17は、キャリア液塗布手段10Aに向かうにつれて下方に傾斜して配置される。キャリア受け部材18は、キャリア液塗布手段10Aに向かうにつれて下方に傾斜して配置される。
【0107】
傾斜部32Hは、傾斜部32Gの外周縁部からキャリア液塗布手段10Bに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。排気手段14Bは、傾斜部32Hと傾斜部32Iとの間に設けられる。傾斜部32Iは、排気手段14Bの外周縁部から頂点32Jに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。傾斜部32Kは、側壁部32Lの外周縁部から頂点32Jに向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。
【0108】
また、頂点32Jの下には、キャリア受け部材19が配置される。
転写ローラ5によってキャリア液を含むトナー層11が転写された記録用紙は上流側の加熱加圧手段8に搬送され、加熱される。
【0109】
記録用紙の昇温に伴い記録用紙上のトナー像が仮定着されると共に、トナー層中や記録用紙中に浸透しているキャリア液が揮発し、トナー層中のキャリア液が除去される。
【0110】
上流側の加熱加圧手段8を通過した記録用紙は搬送ベルト15Bによって下流側の加熱加圧手段9に向かって搬送される。
【0111】
また、これと同時に、加熱加圧手段8で揮発したキャリア液を多量に含む空気は排気カバー32によって収集される。
【0112】
また、記録用紙は、搬送ベルト15Bによって下流側の加熱加圧手段9に搬送にされ、加熱加圧手段9によって加熱される。
【0113】
加熱加圧手段9を通過した記録用紙は搬送ベルト15Aによって下流側の加熱加圧手段29に向かって搬送される。
【0114】
また、これと同時に加熱加圧手段9で揮発したキャリア液を多量に含む空気は排気カバー32によって収集される。
【0115】
揮発したキャリア液は、排気手段14A,14Bから蒸気回収装置16に向かって排気される過程での温度低下によって一部は液化(ミスト化)し、排気カバー32の内側に付着する。
【0116】
排気カバー32の構造は、天板部が複数の傾斜部を有した構成である。すなわち、傾斜部32Bと傾斜部32Dとは頂点32Cで接続されており、傾斜部32B、32Dに付着した液化したキャリア液は、重力によって頂点32Cに収集され、頂点32Cから下方に滴下する。頂点32Cの下には、キャリア受け部材17が設けられている。キャリア受け部材17は、キャリア液塗布手段10Aに向かうように傾斜されて配置されているため、キャリア受け部材17に滴下されたキャリア液は、重力に従ってキャリア液塗布手段10Aに向かう方向に搬送される。これにより、キャリア液塗布手段10Aに液化したキャリア液が供給されることになる。
【0117】
同様に、傾斜部32Eおよび32Gに付着した液化したキャリア液は、重力によって頂点32Fに収集され、頂点32Fから下方に滴下する。頂点32Fの下には、キャリア受け部材18が設けられている。キャリア受け部材18は、キャリア液塗布手段10Aに向かうように傾斜されて配置されているため、キャリア受け部材18に滴下されたキャリア液は、重力に従ってキャリア液塗布手段10Aに向かう方向に搬送される。これにより、キャリア液塗布手段10Aに液化したキャリア液が供給されることになる。
【0118】
同様に、傾斜部32Hは、キャリア液塗布手段10Bに向かうように傾斜されて配置いるため傾斜部32Hに付着した液化したキャリア液は、重力に従ってキャリア液塗布手段10Bに向かう方向に搬送される。これにより、キャリア液塗布手段10Bに液化したキャリア液が供給されることになる。
【0119】
また、傾斜部32Iおよび32Kに付着した液化したキャリア液は、重力によって頂点32Jに収集され、頂点32Jから下方に滴下する。頂点32Jの下には、キャリア受け部材19が設けられている。キャリア受け部材19は、キャリア液塗布手段10Bに向かうように傾斜されて配置されているため、キャリア受け部材19に滴下されたキャリア液は、重力に従ってキャリア液塗布手段10Bに向かう方向に搬送される。これにより、キャリア液塗布手段10Bに液化したキャリア液が供給されることになる。
【0120】
すなわち、排気カバー32に付着したキャリア液は収集されてキャリア液塗布手段10A,10Bに供給され、キャリア液塗布手段10A,10Bは、当該液化したキャリア液を記録用紙に塗布する。
【0121】
また、本例においては、排気カバー32にさらに、冷却フィンおよび空冷ファンを設けた構成となっている。
【0122】
具体的には、本例においては、排気カバー32の傾斜部32B、32G、32Kに冷却フィン28A,28B,28Cが設けられた場合が示されている。また、冷却フィン28A,28B,28Cに対して送風する空冷ファン13A,13B,13Cが設けられている。
【0123】
空冷ファン13A,13B,13Cを駆動して冷却フィン28A,28B,28Cに対して送風することにより傾斜部32B,32G,32Kが空冷され、冷却が促進されて揮発したキャリア液の結露を促進することが可能となる。
【0124】
当該構成により、十分なキャリア液をキャリア液塗布手段10A,10Bに供給することが可能となる。
【0125】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0126】
1 感光体、2 帯電装置、3 露光装置、4 液体現像装置、5 転写ローラ、6 クリーナー、7,7A,7B,7C 定着装置、8,9,29 加熱加圧手段、12,22,32 排気カバー、13,13A,13B,13C 冷却手段、14,14A,14B,24 排気手段、15,15A,15B 搬送ベルト、16 蒸気回収装置、27熱風発生装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリア液にトナーが分散された液体現像剤を用いる湿式画像形成装置であって、
前記液体現像剤により現像された記録媒体について、熱定着する少なくとも1つの加熱手段と、
前記記録媒体を加熱することにより揮発したキャリア液を回収する回収手段と、
前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
前記揮発したキャリア液を収集するために設けられ、前記加熱手段を覆うように設けられた排気カバーと、
前記排気カバーにより収集された前記揮発したキャリア液を前記回収手段へと送る排気手段と、
前記排気カバーにより収集され温度低下により前記排気カバー内側に結露したキャリア液を収集し、収集したキャリア液を前記加熱手段よりも前記記録媒体の搬送方向の上流側において前記記録媒体に塗布するキャリア液塗布手段とを備える、湿式画像形成装置。
【請求項2】
複数の加熱手段を備え、
前記キャリア液塗布手段は、前記複数の加熱手段のうち前記記録媒体の搬送方向の最も上流側に設けられた加熱手段と、最も下流側に設けられた加熱手段との間に設けられる、請求項1記載の湿式画像形成装置。
【請求項3】
前記排気カバーを冷却する冷却手段をさらに備える、請求項1または2記載の湿式画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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