説明

焼成鉛筆芯

【課題】従来より焼成鉛筆芯に用いられている可塑剤は、合成樹脂との相溶性や、移行性の問題で焼成芯体の構造が不均一になり、曲げ強さのばらつきの要因であった。そこで、より曲げ強さのばらつきが小さい焼成鉛筆芯を提供する。
【解決手段】少なくとも黒鉛と含塩素樹脂とを配合材料として使用する焼成鉛筆芯において、前記含塩素樹脂に、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体を全量に対し15wt%以上使用する焼成鉛筆芯。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも黒鉛と合成樹脂とを配合し、混練、細線状に押出成形後、焼成温度まで熱処理を施し得られる焼成鉛筆芯に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な焼成鉛筆芯は、黒鉛と合成樹脂とを配合し、フタル酸エステル等の可塑剤、メチルエチルケトン等の溶剤、更にステアリン酸塩、ステアリン酸、カーボンブラック、無定形シリカ等も必要に応じて併用し、これらの配合材料を分散混合および混練して、細線状に押出成形した後、焼成温度まで熱処理を施し、得られた焼成芯体の気孔中に必要に応じて油状物を含浸させて完成する。
【0003】
押出成形時の芯径を種々選択することにより目的の芯径の芯体を得ることができ、また配合や焼成温度を変えることなどにより、目的の筆記濃度(硬度)の芯体を得ることもできるが、目的とする筆記濃度(硬度)を満足しつつ、筆記時に加わる力や落下した際の衝撃などで折れない強さ、すなわち曲げ強さとの両立が求められる。
【0004】
焼成鉛筆芯の主材は前述したように、黒鉛と合成樹脂であるが、合成樹脂は熱処理で炭化物となることで、黒鉛を芯体として固定する結合材としての役割をする。合成樹脂の中でも含塩素樹脂は、成形性やコスト等の使い易さの面からも好まれて焼成鉛筆芯の材料として使われている。可塑剤は、各種合成樹脂を成形し易くするために併用される。例えば、合成樹脂が含塩素樹脂の場合にはフタル酸エステルなどの可塑剤が、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂の場合には水などの可塑剤が好ましく併用されている。
また可塑剤は、熱処理時に分解することで、焼成鉛筆芯体中に油状物が入る気孔を形成する。一般に芯体中の気孔率が少なければ、潤滑剤としての油状物の含浸量が少なくなり、筆記時に摩耗し難くなり、曲げ強さは大きいが、筆記濃度が薄い焼成鉛筆芯となり易く、気孔率が多くなれば、潤滑剤としての油状物の含浸量が多くなり筆記時の摩耗量が増えるため、曲げ強さは小さいが、筆記濃度が濃い焼成鉛筆芯となり易い。このように曲げ強さと筆記濃度には負の相関がある。
この負の相関を改善し、筆記濃度のわりに曲げ強さが大きい焼成鉛筆芯を得るため、使用する可塑剤に関する様々な発明があり、例えば安息香酸とグリコールのエステルを可塑剤として焼成鉛筆芯に使用する方法(特許文献1)が例示できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
(特許文献1)特開2003−105248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の可塑剤を鉛筆芯の配合材料として使用することで、配合材料全体の分散性が向上し、確かに曲げ強さは向上する。しかし鉛筆芯数十本の曲げ強さを測定した平均値が向上するもので、鉛筆芯1本1本個々の曲げ強さにはばらつきが生じる。更なる鉛筆芯の性能向上のためには、曲げ強さのばらつきを少なくすることが課題となる。
曲げ強さのばらつきの要因は多岐にわたるが、主に含塩素樹脂の可塑剤である特許文献1記載の安息香酸とグリコールのエステルや、従来より焼成鉛筆芯に使われている一般的な可塑剤であるフタル酸エステル等は、樹脂の分子鎖間に浸透することで分子鎖間の距離を広げ、分子間力を弱めることで樹脂に可塑性をもたらす可塑剤で、樹脂とは分子レベルの相溶はしない。
更に移行性があり、黒鉛や樹脂と混練・成形後も樹脂の分子鎖間を移動し、可塑剤同士が集合したり、芯体表面に滲み出したり、黒鉛粒子間に移動したりするため、芯体中での可塑剤の分布が不均一になり、可塑剤が熱分解して出来る芯体の気孔は分布、大きさのばらつきが大きく、曲げ強さのばらつきの要因となる。可塑剤の使用量を少なくすると、可塑剤による樹脂の分子鎖間の広がりも小さくなる。樹脂の分子鎖間が密になると、樹脂が炭化して得られる気孔も小さくなったり少なくなるなどして油状物の含浸量が少なくなり、筆記時に摩耗し難く筆記濃度の薄い芯となる。更には、使用する樹脂の可塑性が得難くなって成形が出来なくなる等の不具合が発生する。したがって、単に可塑剤の使用量を少なくすることにより曲げ強さのばらつきを小さくすることは困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
少なくとも黒鉛と含塩素樹脂を配合材料とし、混練、細線状に押出成形後、焼成温度まで熱処理を施し得られる焼成鉛筆芯において、前記含塩素樹脂の少なくとも一部に、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体を使用することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体は、ポリ塩化ビニルとポリアクリル酸ブチルが分子レベルで相溶したポリマーアロイであり、柔軟なアクリル酸ブチル分子鎖により塩化ビニル樹脂が内部可塑化された状態である。したがって、成形性が良い等、焼成鉛筆芯の結合材として好適な塩化ビニルの性質と柔軟性とを併せ持つ。従来の樹脂及びその可塑剤の全部又は一部を、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体に置き換えることで、従来の樹脂及びその可塑剤の配合量を少なくして、焼成鉛筆芯を成形することができる。
塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体は、熱処理することで熱分解し芯体中に気孔を形成するが、移行性が無いことから、従来の可塑剤を用いた芯と比較して、大きさや分布が均一な気孔が形成される。更に、グラフト共重合により樹脂の分子鎖間は広がっている状態であるので、樹脂が炭化して得られる気孔が小さくなったり少なくなるなどして油状物の含浸量が少なくなることは無い。以上のことから、芯体が均一な構造となり、曲げ強さのばらつきが少ない焼成鉛筆芯が得られると思われる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体は常温固体の物質で、塩化ビニルポリマー主鎖に対して、アクリル酸ブチルポリマーが側鎖についた構造のポリマーアロイである。特に、純粋な塩化ビニルポリマーは塩素原子由来の強い極性を持ち、分子間力が強く凝集しやすいため固く柔軟性に乏しい。これに対し塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体は、ガラス転移点が低く柔軟なアクリル酸ブチルポリマーが側鎖として入ることにより、塩化ビニルポリマー分子鎖の間隔が広がって凝集が妨げられ、アクリル酸ブチルポリマーの性質と相まって柔軟性が得られる。
市販品の具体例としては、プリクトマーGX(カネカ(株)製)等が挙げられる。プリクトマーGXは、塩化ビニルに対しアクリル酸ブチルが20wt%導入されたグラフト共重合体であり、鉛筆芯の成形のし易さに繋がるメルトフローインデックスによるB法フロー値は、塩化ビニルの0.7×10−2ml/sに対して60.1×10−2ml/s、柔軟性を示すシェアA硬度は塩化ビニルの100.5に対して80.1との物性を有する。
【0010】
塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体は熱処理で熱分解することで焼成芯体に気孔を形成する。この際の気孔率は熱処理条件により変化するが、焼成鉛筆芯の気孔率は筆記濃度(硬度)を左右する重要な要因となる。このため所望の筆記濃度(硬度)が得られるように、従来の樹脂及びその可塑剤と併用しても良い。従来の樹脂及びその可塑剤と併用しても曲げ強さのばらつき低減効果を発揮するが、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体の比率が少なくなると、曲げ強さのばらつき低減効果も小さくなる。顕著な曲げ強さのばらつき低減効果を得るには、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体の配合量が、このグラフト共重合体及び併用する樹脂とこれに必要な可塑剤を併せた全量に対し、15wt%以上であることが好ましい。
【0011】
また、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体及び併用する樹脂の黒鉛に対する配合量は特に限定されるものではなく、焼成鉛筆芯を製造するにあたり細線状に押し出し成形する際の成形温度との兼ね合いで、成形体の柔軟性等を考慮して、適宜設定すればよい。黒鉛に対する樹脂の配合量が少なすぎると、黒鉛同士を芯体として固定・結合する樹脂としての働きが弱まり成形できなかったり、配合量が多すぎると黒鉛同士を芯体として固定・結合する樹脂としての働きが強まり、摩耗が起き難く筆記に適さない芯体となる等の不具合が発生する。
【0012】
上記以外の使用材料としては、従来用いられている焼成鉛筆芯の構成材料を限定なく用いることができる。また、従来公知の製造方法を限定なく用いて製造することができる。
黒鉛や各種無機物、各種合成樹脂を配合原料として使用しニーダー、ヘンシェルミキサー、3本ロールなどで均一分散させ、押し出し成形後、800℃〜1300℃で高温焼成して得られる。
具体的には、黒鉛としては鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土壌黒鉛、人造黒鉛等が挙げられる。黒鉛以外の無機物としては窒化硼素、タルク、雲母、葉片状シリカ、無定形シリカ、カーボンブラック等も用いることが出来る。合成樹脂としては含塩素樹脂の他に、ポリ酢酸ビニル、フラン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、尿素樹脂等を必要に応じて塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体と併用できる。更に、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)などの従来公知の可塑剤の他、ステアリン酸、ステアリン酸塩、アルコール、ケトン、エステル、芳香族炭化水素なども併用できる。これら配合材料をニーダー、ヘンシェルミキサー、3本ロールなどで均一分散させた後に細線状に成形し、空気中で300℃前後までの熱処理を施し、更に非酸化雰囲気中で800℃〜1300℃の焼成処理を施し焼成鉛筆芯を得る。その後必要に応じて、シリコーン油、流動パラフィン、スピンドル油、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、モンタンワックス、カルナバワックスといった油状物を含浸させて製造する。
【実施例】
【0013】
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0014】
<実施例1>
塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体
(商品名:プリクトマーGX(カネカ(株)製)) 30重量部
黒鉛 55重量部
ステアリン酸塩 2重量部
ステアリン酸 2重量部
メチルエチルケトン 30重量部
上記材料をヘンシェルミキサーによる分散混合処理、3本ロールによる混練処理をした後、細線状に押出成形し、空気中で室温から300℃まで約10時間かけて昇温し、300℃で約1時間保持する加熱処理をし、更に、密閉容器中で1000℃を最高とする焼成処理を施し、冷却後、流動パラフィンを含浸させて、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0015】
<実施例2>
実施例1において、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体を20重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0016】
<実施例3>
実施例1において、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体を40重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0017】
<実施例4>
塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体
(商品名:プリクトマーGX(カネカ(株)製)) 15重量部
ポリ塩化ビニル 15重量部
フタル酸エステル 5重量部
黒鉛 55重量部
ステアリン酸塩 2重量部
ステアリン酸 2重量部
メチルエチルケトン 30重量部
上記材料をヘンシェルミキサーによる分散混合処理、3本ロールによる混練処理をした後、細線状に押出成形し、空気中で室温から300℃まで約10時間かけて昇温し、300℃で約1時間保持する加熱処理をし、更に、密閉容器中で1000℃を最高とする焼成処理を施し、冷却後、流動パラフィンを含浸させて、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0018】
<実施例5>
実施例4において、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体を10重量部に、ポリ塩化ビニルを20重量部に、フタル酸エステルを6.7重量部に変更した以外は、実施例4と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0019】
<実施例6>
実施例4において、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体を6重量部に、ポリ塩化ビニルを24重量部に、フタル酸エステルを8重量部に変更した以外は、実施例4と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0020】
<実施例7>
実施例4において、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体を4.5重量部に、ポリ塩化ビニルを25.5重量部に、フタル酸エステルを8.5重量部に変更した以外は、実施例4と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0021】
<実施例8>
実施例4において、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体を3重量部に、ポリ塩化ビニルを27重量部に、フタル酸エステルを9.0重量部に変更した以外は、実施例4と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0022】
<実施例9>
実施例4において、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体を25重量部に、ポリ塩化ビニルを5重量部に、フタル酸エステルを1.7重量部に変更した以外は、実施例4と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0023】
<実施例10>
実施例4において、ポリ塩化ビニルをポリ塩化ビニリデンに変更した以外は、実施例4と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0024】
<実施例11>
実施例4において、ポリ塩化ビニルを塩素化ポリエチレンに変更した以外は、実施例4と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0025】
<実施例12>
実施例4において、ポリ塩化ビニルを塩素化パラフィンに変更した以外は、実施例4と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0026】
<実施例13>
実施例4において、ポリ塩化ビニルをエチレン−塩化ビニル共重合体に変更した以外は、実施例4と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0027】
<実施例14>
実施例4において、ポリ塩化ビニルを酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体に変更した以外は、実施例4と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0028】
<実施例15>
実施例4において、ポリ塩化ビニルを塩素化塩化ビニル共重合体に変更した以外は、実施例4と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0029】
<実施例16>
実施例4において、ポリ塩化ビニルをポリ酢酸ビニルに変更した以外は、実施例4と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0030】
<比較例1>
ポリ塩化ビニル 22.5重量部
黒鉛 55重量部
フタル酸エステル 7.5重量部
ステアリン酸塩 2重量部
ステアリン酸 2重量部
メチルエチルケトン 30重量部
上記材料用いて、実施例1と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0031】
<比較例2>
比較例1において、ポリ塩化ビニルを塩素化ポリエチレンに変更した以外は、比較例1と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0032】
<比較例3>
比較例1において、ポリ塩化ビニルをポリ酢酸ビニルに変更した以外は、比較例1と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0033】
<比較例4>
比較例1において、フタル酸エステルをジプロピレングリコールジベンゾエート(安息
香酸とグリコールのエステル:可塑剤)としたこと以外、実施例1と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0034】
<比較例5>
比較例2において、フタル酸エステルをジプロピレングリコールジベンゾエート(安息
香酸とグリコールのエステル:可塑剤)としたこと以外、比較例2と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0035】
<比較例6>
比較例1において、ポリ塩化ビニルを15重量部に、フタル酸エステルを5重量部にしたこと以外、比較例1と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0036】
<比較例7>
比較例1において、ポリ塩化ビニルを30重量部に、フタル酸エステルを10重量部にしたこと以外、比較例1と同様にして、呼び径0.7の鉛筆芯を得た。
【0037】
以上、各実施例及び比較例で得た鉛筆芯各々100本ずつについて、JIS S 6005に準じて曲げ強さと筆跡濃度測定した。尚、曲げ強さについては、ばらつきの評価として標準偏差σも算出した。塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体の、このグラフト共重合体及び併用する樹脂とこれに必要な可塑剤とを併せた全量に対する配合量と共に、その結果を表1に示す。
塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体を配合材料として使用することにより、焼成鉛筆芯の曲げ強さのばらつきを低減できる。
【0038】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも黒鉛と含塩素樹脂とを配合材料として使用する焼成鉛筆芯において、前記含塩素樹脂の少なくとも一部に、塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体を使用することを特徴とする焼成鉛筆芯。
【請求項2】
前記塩化ビニルとアクリル酸ブチルとのグラフト共重合体の配合量が、このグラフト共重合体を含む樹脂とこれに必要な可塑剤とを併せた全量に対し、15wt%以上であることを特徴とする請求項1の焼成鉛筆芯。


【公開番号】特開2012−72337(P2012−72337A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220216(P2010−220216)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000005511)ぺんてる株式会社 (899)
【Fターム(参考)】