照明モジュール
【課題】十分な輝度および照度が得られ、かつ検出感度を高めることができ、しかもコスト低減が可能な照明モジュールを提供する。
【解決手段】光源２と、光源２からの光が導入されるシート状の導光体３と、導光体３の一方の面３ａ側に設けられた静電容量式の検知センサ３０と、を備えた照明モジュール１０Ａ。導光体３には、光源２からの導入光を散乱させて他方の面３ｂ側から出射させる光取出部４が形成されている。導光体３は、検知センサ３０に対して厚さ方向に間隔をおいて設けられている。検知センサ３０の導光体３と対向する面であって、平面視において電極２４ａの少なくとも一部と重なる位置に、比誘電率が１より大きい介在層８が設けられている。介在層８と導光体３との間には空気層からなる隙間を有する。
【解決手段】光源２と、光源２からの光が導入されるシート状の導光体３と、導光体３の一方の面３ａ側に設けられた静電容量式の検知センサ３０と、を備えた照明モジュール１０Ａ。導光体３には、光源２からの導入光を散乱させて他方の面３ｂ側から出射させる光取出部４が形成されている。導光体３は、検知センサ３０に対して厚さ方向に間隔をおいて設けられている。検知センサ３０の導光体３と対向する面であって、平面視において電極２４ａの少なくとも一部と重なる位置に、比誘電率が１より大きい介在層８が設けられている。介在層８と導光体３との間には空気層からなる隙間を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、照明機能を有する照明モジュールに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、携帯電話などの電子機器では、照明機能を有するモジュールが用いられている（例えば特許文献１を参照）。
図８は、モジュールの一例を示すもので、このモジュール５０は、面状発光装置５１と、面状発光装置５１の上面側に設けられたタッチパッド５２と、面状発光装置５１の下面側に設けられた反射シート５３とを備えている。
面状発光装置５１は、ＬＥＤなどの光源２と、シート状の導光体３とを有する。光源２は、光を端面から導光体３に入射させることができる。入射した光は導光体３内を面方向に伝搬し、その一部は光取出部４での散乱により導光体３の上面側に出射し、矢印で示すように、タッチパッド５２を透過して利用者に視認される。
面状発光装置５１からの光を透過させるため、タッチパッド５２としては透明導電膜を用いた透明タイプのものが使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００２−１００２２３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
図８に示すモジュール５０は、導光体３からの光はタッチパッド５２を透過して利用者に視認されるため、輝度および照度は低くなりやすい。また、タッチパッド５２には透明性が求められるため、コスト面では不利になる。
【０００５】
モジュールとしては、図９に示す構造も考えられる。
図９に示すモジュール６０は、面状発光装置６１と、面状発光装置６１の下面側に設けられたタッチパッド６２とを備えている。
タッチパッド６２は、静電容量式の入力センサ６３を有するセンサ本体６４と、センサ本体６４の上面側に設けられた反射シート６５とを備えている。
入力センサ６３は、基板６６の上面に配線層６７が設けられた構成である。
面状発光装置６１の導光体３は、周縁部に形成された粘着層６８によって反射シート６５に接着されている。導光体３は、反射シート６５に対して厚さ方向に間隔をおいて設けられている。導光体３は下面側に空気層があるため、下面側での全反射が起こりやすくなる。
モジュール６０は、表面側に面状発光装置６１があるため、図８のモジュール５０に比べて輝度および照度が向上する。また、タッチパッド６２には透明であることが要求されないため、安価な非透明タイプを使用でき、低コスト化が可能になる。
しかしながら、モジュール６０では、タッチパッド６２の検出感度が不十分になるおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、十分な輝度および照度が得られ、かつ検出感度を高めることができ、しかもコスト低減が可能な照明モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、光源と、前記光源からの光が導入されて面方向に導かれるシート状の導光体と、前記導光体の一方の面側に設けられた静電容量式の検知センサと、を備え、前記導光体には、前記光源からの導入光を散乱させて他方の面側から出射させる光取出部が形成され、前記導光体は、前記検知センサに対して厚さ方向に間隔をおいて設けられ、前記検知センサの前記導光体と対向する面であって、平面視において前記検知センサの電極の少なくとも一部と重なる位置に、比誘電率が１より大きい介在層が設けられ、前記介在層と前記導光体との間に空気層からなる隙間を有する照明モジュールを提供する。
本発明は、前記検知センサの前記導光体と対向する面であって、前記介在層が形成されていない領域のうち、平面視において前記電極に重ならない領域の少なくとも一部に、前記導光体との間に空気層が形成されている構成としてよい。
前記介在層は、前記検知センサの前記導光体と対向する面の略全域に形成されていてもよい。
前記検知センサは、被検出体と前記電極との間の静電容量の変化を検出するセンサ本体と、前記導光体に対面して前記導光体からの漏光を反射するシート状の反射体とを備えた構成とすることができる。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、導光体と検知センサとの間に、比誘電率が１より大きい介在層が設けられているので、被検出体と電極との間の静電容量を大きくでき、検知センサの検出感度を高めることができる。
また、面状発光装置が上面側（表面側）にあるため、導光体からの光が検知センサによって遮られることがなく、十分な輝度、照度を確保できる。
また、検知センサが面状発光装置の下面側（裏面側）に設置されるため、高価な透明タイプのタッチパッドを使用する必要がないことから、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】本発明の第１実施形態の照明モジュールの概略構成を示す図である。
【図２】本発明の第２実施形態の照明モジュールの概略構成を示す図である。
【図３】本発明の第３実施形態の照明モジュールの概略構成を示す図である。
【図４】本発明の第４実施形態の照明モジュールの概略構成を示す図である。
【図５】前図の照明モジュールの化粧板を示す図であり、（Ａ）は断面図、（Ｂ）は平面図である。
【図６】入力センサの配線層の構成の一例を模式的に示す平面図である。
【図７】入力センサの配線層の構成の他の例を模式的に示す平面図である。
【図８】照明モジュールの一例の概略構成を示す図である。
【図９】照明モジュールの他の例の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
（第１実施形態）
図１は、本発明の第１実施形態である照明モジュール１０Ａの概略構成を示す図である。以下の説明において、上方および下方とは、図１における上方および下方をいう。照明モジュール１０Ａは、面状発光装置１と、面状発光装置１の下面側に設けられたタッチパッドユニット３０（検知センサ）とを備えている。
【００１０】
面状発光装置１は、光源２と、シート状（または板状）の導光体３とを備えている。
光源２としては、発光ダイオード（以下、ＬＥＤという）（発光素子）を使用できる。なお、光源２として使用される発光素子は、ＬＥＤに限らず、冷陰極管などでもよい。
【００１１】
導光体３は、透明な光透過性樹脂からなり、可撓性を有することが好ましい。
光透過性樹脂としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート（ＰＭＭＡ）のエラストマー、ウレタンアクリレート等を用いることができる。
【００１２】
導光体３の下面３ａ（一方の面、裏面）には、入射光を散乱させて導光体３の上面３ｂ（他方の面、表面）側に取り出す（出射させる）光取出部４を形成することができる。光取出部４によって、目的とする部分（例えばタッチパッド２０の操作キー部）を明るく表示することが可能となる。
光取出部４は、例えば印刷により形成された複数の微小ドット状のインク層（以下、単に微小ドットという）とすることができる。微小ドットはスクリーン印刷法、グラビア印刷法、パッド印刷法、インクジェット印刷法などの印刷法により形成することができる。
微小ドットを構成するインクとしては、例えば顔料として酸化チタンを用いた白色インクが好適である。
なお、光取出部４は、導光体表面に形成された切り欠き、サンドブラスト等によって形成した粗面部などであってもよい。また、光取出部は導光体の上面に設けることもできる。
【００１３】
光源２からの光は、一端部３ｃの端面３ｅから導光体３に導入され、上面３ｂ、下面３ａ等に反射しつつ他端部３ｄに向かって伝搬する。光の一部は、光取出部４で散乱して上面３ｂ側に取り出される。以下、一端部３ｃから他端部３ｄに向かう方向（図１の右方）を、導光方向（面方向）ということがある。
【００１４】
タッチパッドユニット３０は、タッチパッド２０（センサ本体）と、導光体３に対面して導光体３からの漏光を反射する反射シート２６（反射体）とを備えている。
タッチパッド２０（センサ本体）は、入力センサ２１と、その上に形成されたレジスト層２２（被覆樹脂層）とを備えている。
入力センサ２１は、人間の手指等の被検出体２５の近接または接触を検出するセンサである。ここでは、入力センサ２１は静電容量式の入力センサであって、基板２３の上面２３ｂに配線層２４が設けられた構成である。
基板２３は、例えばＰＥＴなどの樹脂で形成された板材である。基板２３は、ＰＥＮ(ポリエチレンナフタレート)、ポリイミド等からなるフレキシブル基板や、ガラスエポキシ樹脂等からなるリジッド基板であってもよい。
【００１５】
配線層２４は、例えば複数の電極２４ａを有する。人間の手指等の被検出体２５が近づくと、被検出体２５と電極２４ａとの間には静電容量が形成され、この静電容量は被検出体２５と電極２４ａとの間の対向面積や離間距離によって変化する。このため、被検出体２５と電極２４ａは可変容量部を形成する。
可変容量部の静電容量の変化は検出手段（図示略）で検出され、その検出値に基づいて制御部（図示略）で被検出体２５による入力操作、その位置等が把握される。
【００１６】
配線層２４は、例えば、銀粒子を含む銀ペーストを基板２３上にスクリーン印刷した後に加熱することで形成することができる。配線層２４は、基板２３に積層した銅箔をエッチングすることにより形成してもよい。
レジスト層２２は、配線層２４間の電気絶縁性を確保するとともに酸化を防止するもので、入力センサ２１の上面（導光体３側の表面）側に、基板２３の上面２３ｂおよび配線層２４を覆って形成される。レジスト層２２としては、例えば汎用のソルダレジストを使用できる。
【００１７】
入力センサ２１には、電極ごとの静電容量の変化量に基づいて検出を行う、いわゆる自己容量方式を採用してもよいし、電極の交差点ごとの静電容量の変化に伴う充放電電流の変化量に基づいて検出を行う、いわゆる相互容量方式を採用してもよい。
図６は、自己容量方式の入力センサ２１の一例を模式的に示す平面図であって、この入力センサ２１（２１Ａ）では、基板２３上に複数の電極２４ａが、一方向（図６の左右方向）に沿って一列に並んで形成されている。電極２４ａは、左右に間隔をおいて設けられている。
この入力センサ２１（２１Ａ）では、被検出体２５と、これに最も近い電極２４ａとの間に発生する静電容量の変化量に基づいて検出を行う。
【００１８】
図７は、相互容量方式の入力センサ２１の一例を模式的に示す平面図であって、この入力センサ２１（２１Ｂ）では、基板２３上に、一方向（図７の左右方向）に延在する複数の第１電極Ｘ１〜Ｘ８（電極２４ａ）と、これに交差する方向（図７の上下方向）に延在する複数の第２電極Ｙ１〜Ｙ８（電極２４ａ）が形成されている。
この入力センサ２１（２１Ｂ）では、第１電極Ｘ１〜Ｘ８と第２電極Ｙ１〜Ｙ８の交差点との静電容量の変化に伴う充放電電流の変化量に基づいて検出を行う。
【００１９】
図１に示すように、反射シート２６は、導光体３から下方に漏れた光を上面２６ｂで反射させ、導光体３に戻すためのものであって、例えばＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）などの樹脂からなるシート材である。反射シート２６は反射性の点から白色であることが望ましい。
反射シート２６は、タッチパッド２０の上面側に設けられ、上面２６ｂは導光体３の下面３ａに対向している。
反射シート２６の上面２６ｂのうち、粘着層５が形成された周縁部を除く領域は、導光体３の下面３ａに対面する対面領域７である。
【００２０】
導光体３と反射シート２６（詳しくは上面２６ｂ）とは、導光体３の下面３ａの周縁部に形成された粘着層５によって互いに接着されている。
反射シート２６とタッチパッド２０（詳しくはレジスト層２２）とは、反射シート２６の下面２６ａの全領域に形成された粘着層６によって互いに接着されている。
粘着層５、６は、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、天然ゴム系粘着材、合成ゴム系粘着材などの粘着材を用いることができる。粘着層５、６としては、シート状基材の両面に、粘着材料を塗布した粘着材層が形成された、いわゆる両面テープ状とされたものも使用可能である。
【００２１】
導光体３は、周縁部にて粘着層５を介して反射シート２６に接着されているため、反射シート２６に対し厚さ方向に一定の間隔をおいて設けられている。導光体３と反射シート２６の間隔は、例えば１０〜５０μｍである。
【００２２】
対面領域７の少なくとも一部と導光体３との間には、介在層８（介在物）が設けられている。
介在層８は、比誘電率が１より大きい材料からなる。介在層８を構成する材料としては、例えば導光体３に使用可能な材料、具体的にはウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート（ＰＭＭＡ）のエラストマー、ウレタンアクリレート等を用いることができる。
【００２３】
介在層８は、導光体３と同じ屈折率を有する材料で構成することができる。
介在層８の構成材料は、透明な材料でもよいし、不透明な材料であってもよい。
【００２４】
介在層８は、反射シート２６の上面２６ｂに、平面視で電極２４ａの少なくとも一部に重なる位置に形成されている。介在層８は、電極２４ａの全域に重なる位置に形成されていてもよいし、電極２４ａの一部領域のみに重なる位置に形成されていてもよい。
【００２５】
図１に示す介在層８は、対面領域７の全域ではなく一部領域に形成されている。介在層８は、平面視において電極２４ａに重なる領域にのみ形成してもよいし、電極２４ａに重なる領域より広い領域に形成してもよい。
【００２６】
介在層８がない領域のうち、電極２４ａに重ならない領域の少なくとも一部には、導光体３との間に空気層９が形成されている。図１では、電極２４ａに重ならない領域の略全域が空気層９となっている。
この例では、電極２４ａに重ならない領域が空気層９となっているため、この領域の比誘電率は、介在層８が形成された領域の比誘電率より低くなる。
このため、自己容量方式の入力センサ２１（２１Ａ）（図６参照）を採用する場合には、被検出体２５が電極２４ａに近接した位置にあるときと、それ以外の位置にあるときの静電容量の差が大きくなる。よって、検出感度を高めることができる。
【００２７】
介在層８と導光体３との間には、空気層からなる隙間（図示せず）が形成されている。このため、導光体３から介在層８への光の吸収は小さくなる。前記隙間は、介在層８上面の全域にわたって形成されていることが好ましいが、介在層８上面の一部のみに形成されていてもよい。
なお、導光体３からの光の吸収が小さければ、介在層８は、少なくとも一部が導光体３に接していてもよい。
【００２８】
介在層８の厚みは、例えば１０〜５０μｍである。介在層８は、粘着層５の厚みよりやや小さい、または粘着層５の厚みとほぼ等しい厚みとすることができる。
介在層８は、反射シート２６と導光体３との間隔に近い厚みとすると、介在層８によって導光体３の厚さ方向の変形を防ぐことができる。
なお、「介在層」は、タッチパッドユニット３０の構成要素と考えることもできる。
【００２９】
照明モジュール１０Ａは、導光体３とタッチパッドユニット３０との間に、比誘電率が１より大きい介在層８が設けられているので、介在層８が形成された領域における、被検出体２５と電極２４ａとの間の静電容量を大きくでき、タッチパッド２０の入力センサ２１の検出感度を高めることができる。
また、照明モジュール１０Ａは、面状発光装置１が上面側（表面側）にあるため、導光体３からの光がタッチパッドユニット３０によって遮られることがなく、十分な輝度、照度を確保できる。
また、タッチパッドユニット３０が面状発光装置１の下面側（裏面側）に設置されるため、高価な透明タイプのタッチパッドを使用する必要がないことから、低コスト化を図ることができる。
【００３０】
（第２実施形態）
図２は、本発明の第２実施形態である照明モジュール１０Ｂの概略構成を示す図である。以下の説明において、第１実施形態の照明モジュール１０Ａとの共通部分については同一符号を付してその説明を省略する場合がある。
照明モジュール１０Ｂは、対面領域７の略全域にわたって介在層１８が形成されている点で、図１の照明モジュール１０Ａと異なる。
介在層１８と導光体３との間には、空気層からなる隙間（図示せず）が形成されているため、導光体３から介在層１８への光の吸収は小さくなる。前記隙間は、介在層１８上面の全域にわたって形成されていることが好ましいが、介在層１８上面の一部のみに形成されていてもよい。
介在層１８は、上面２６ｂの大部分の領域（対面領域７）の略全域に形成されているため、上面２６ｂの略全域に形成されているといえる。
介在層１８の構成材料は、照明モジュール１０Ａにおける介在層８の構成材料と同様のものを使用できる。
照明モジュール１０Ｂは、対面領域７の広い範囲で静電容量を大きくできるため、相互容量方式の入力センサ２１（２１Ｂ）（図７参照）を採用する場合に好適である。
【００３１】
照明モジュール１０Ｂでは、対面領域７の略全域にわたって被検出体２５と電極２４ａとの間の静電容量を大きくできる。従って、タッチパッド２０の入力センサ２１の検出感度を高めることができる。
【００３２】
（第３実施形態）
図３は、本発明の第３実施形態である照明モジュール１０Ｃの概略構成を示す図である。
照明モジュール１０Ｃは、反射シート２６および粘着層６が形成されていない点で、図１の照明モジュール１０Ａと異なる。
介在層８は、タッチパッド２０（検知センサ）のレジスト層２２の上面（導光体３と対向する面）に、平面視において電極２４ａの少なくとも一部と重なるように設けられている。
介在層８と導光体３との間には、空気層からなる隙間（図示せず）が形成されているため、導光体３から介在層８への光の吸収は小さくなる。
レジスト層２２は、反射体として機能させることができる。レジスト層２２は白色材料で構成することが好ましい。
【００３３】
この照明モジュール１０Ｃは、反射シート２６および粘着層６が形成されていないため、薄型化を図ることができる。
また、反射シート２６がないため、入力センサ２１に近接した位置での入力が可能となることから、入力センサ２１の検出感度を高めることができる。
また、構造が簡略であるため、部品点数が少なく、コストおよび製造作業性の点で有利である。
【００３４】
（第４実施形態）
図４は、本発明の第４実施形態である照明モジュール１０Ｄの概略構成を示す図である。
この照明モジュール１０Ｄは、導光体３の上面３ｂ側に、化粧板４０（カバー板）が設けられている点で、図１の照明モジュール１０Ａと異なる。
化粧板４０は、平面視において導光体３の略全体を覆うことができる大きさとされ、周縁部に設けられた粘着層４１を介して導光体３の上面３ｂに接着されている。
化粧板４０は、ＰＥＴなどの樹脂材料からなる。化粧板４０には、導光体３から出射した光が外部から視認可能となるように、透明材料を使用するのが好ましい。
化粧板４０を設けることによって、導光体３に傷がついたり汚れが付着するのを防止し、照明モジュール１０Ｄの耐久性を高めることができる。
介在層８と導光体３との間には、空気層からなる隙間（図示せず）が形成されているため、導光体３から介在層８への光の吸収は小さくなる。
なお、図示例では、粘着層６は反射シート２６の下面全域に形成されているが、粘着層６は、反射シート２６の下面の一部のみ（例えば周縁部のみ）に形成されていてもよい。
【００３５】
図５（Ａ）および図５（Ｂ）に示すように、照明モジュール１０Ｄでは、化粧板４０を不透明材料で構成するとともに、化粧板４０に、導光体３からの光を外部から視認可能な開口部４２を形成することもできる。
開口部４２を、数字、文字、記号、図形、模様などを表す形状とすると、その形状に即した発光が得られる。図５（Ｂ）に示す例では、開口部４２は、数字の「１」を示す表示として機能する。
【符号の説明】
【００３６】
１・・・面状発光装置、２・・・光源、３・・・導光体、３ａ・・・下面（一方の面）、３ｂ・・・上面（他方の面）、４・・・光取出部、８・・・介在層、９・・・空気層、１０Ａ〜１０Ｄ・・・照明モジュール、２０・・・タッチパッド、２４ａ・・・電極、３０・・・タッチパッドユニット（検知センサ）。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、照明機能を有する照明モジュールに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、携帯電話などの電子機器では、照明機能を有するモジュールが用いられている（例えば特許文献１を参照）。
図８は、モジュールの一例を示すもので、このモジュール５０は、面状発光装置５１と、面状発光装置５１の上面側に設けられたタッチパッド５２と、面状発光装置５１の下面側に設けられた反射シート５３とを備えている。
面状発光装置５１は、ＬＥＤなどの光源２と、シート状の導光体３とを有する。光源２は、光を端面から導光体３に入射させることができる。入射した光は導光体３内を面方向に伝搬し、その一部は光取出部４での散乱により導光体３の上面側に出射し、矢印で示すように、タッチパッド５２を透過して利用者に視認される。
面状発光装置５１からの光を透過させるため、タッチパッド５２としては透明導電膜を用いた透明タイプのものが使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００２−１００２２３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
図８に示すモジュール５０は、導光体３からの光はタッチパッド５２を透過して利用者に視認されるため、輝度および照度は低くなりやすい。また、タッチパッド５２には透明性が求められるため、コスト面では不利になる。
【０００５】
モジュールとしては、図９に示す構造も考えられる。
図９に示すモジュール６０は、面状発光装置６１と、面状発光装置６１の下面側に設けられたタッチパッド６２とを備えている。
タッチパッド６２は、静電容量式の入力センサ６３を有するセンサ本体６４と、センサ本体６４の上面側に設けられた反射シート６５とを備えている。
入力センサ６３は、基板６６の上面に配線層６７が設けられた構成である。
面状発光装置６１の導光体３は、周縁部に形成された粘着層６８によって反射シート６５に接着されている。導光体３は、反射シート６５に対して厚さ方向に間隔をおいて設けられている。導光体３は下面側に空気層があるため、下面側での全反射が起こりやすくなる。
モジュール６０は、表面側に面状発光装置６１があるため、図８のモジュール５０に比べて輝度および照度が向上する。また、タッチパッド６２には透明であることが要求されないため、安価な非透明タイプを使用でき、低コスト化が可能になる。
しかしながら、モジュール６０では、タッチパッド６２の検出感度が不十分になるおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、十分な輝度および照度が得られ、かつ検出感度を高めることができ、しかもコスト低減が可能な照明モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、光源と、前記光源からの光が導入されて面方向に導かれるシート状の導光体と、前記導光体の一方の面側に設けられた静電容量式の検知センサと、を備え、前記導光体には、前記光源からの導入光を散乱させて他方の面側から出射させる光取出部が形成され、前記導光体は、前記検知センサに対して厚さ方向に間隔をおいて設けられ、前記検知センサの前記導光体と対向する面であって、平面視において前記検知センサの電極の少なくとも一部と重なる位置に、比誘電率が１より大きい介在層が設けられ、前記介在層と前記導光体との間に空気層からなる隙間を有する照明モジュールを提供する。
本発明は、前記検知センサの前記導光体と対向する面であって、前記介在層が形成されていない領域のうち、平面視において前記電極に重ならない領域の少なくとも一部に、前記導光体との間に空気層が形成されている構成としてよい。
前記介在層は、前記検知センサの前記導光体と対向する面の略全域に形成されていてもよい。
前記検知センサは、被検出体と前記電極との間の静電容量の変化を検出するセンサ本体と、前記導光体に対面して前記導光体からの漏光を反射するシート状の反射体とを備えた構成とすることができる。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、導光体と検知センサとの間に、比誘電率が１より大きい介在層が設けられているので、被検出体と電極との間の静電容量を大きくでき、検知センサの検出感度を高めることができる。
また、面状発光装置が上面側（表面側）にあるため、導光体からの光が検知センサによって遮られることがなく、十分な輝度、照度を確保できる。
また、検知センサが面状発光装置の下面側（裏面側）に設置されるため、高価な透明タイプのタッチパッドを使用する必要がないことから、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】本発明の第１実施形態の照明モジュールの概略構成を示す図である。
【図２】本発明の第２実施形態の照明モジュールの概略構成を示す図である。
【図３】本発明の第３実施形態の照明モジュールの概略構成を示す図である。
【図４】本発明の第４実施形態の照明モジュールの概略構成を示す図である。
【図５】前図の照明モジュールの化粧板を示す図であり、（Ａ）は断面図、（Ｂ）は平面図である。
【図６】入力センサの配線層の構成の一例を模式的に示す平面図である。
【図７】入力センサの配線層の構成の他の例を模式的に示す平面図である。
【図８】照明モジュールの一例の概略構成を示す図である。
【図９】照明モジュールの他の例の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
（第１実施形態）
図１は、本発明の第１実施形態である照明モジュール１０Ａの概略構成を示す図である。以下の説明において、上方および下方とは、図１における上方および下方をいう。照明モジュール１０Ａは、面状発光装置１と、面状発光装置１の下面側に設けられたタッチパッドユニット３０（検知センサ）とを備えている。
【００１０】
面状発光装置１は、光源２と、シート状（または板状）の導光体３とを備えている。
光源２としては、発光ダイオード（以下、ＬＥＤという）（発光素子）を使用できる。なお、光源２として使用される発光素子は、ＬＥＤに限らず、冷陰極管などでもよい。
【００１１】
導光体３は、透明な光透過性樹脂からなり、可撓性を有することが好ましい。
光透過性樹脂としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート（ＰＭＭＡ）のエラストマー、ウレタンアクリレート等を用いることができる。
【００１２】
導光体３の下面３ａ（一方の面、裏面）には、入射光を散乱させて導光体３の上面３ｂ（他方の面、表面）側に取り出す（出射させる）光取出部４を形成することができる。光取出部４によって、目的とする部分（例えばタッチパッド２０の操作キー部）を明るく表示することが可能となる。
光取出部４は、例えば印刷により形成された複数の微小ドット状のインク層（以下、単に微小ドットという）とすることができる。微小ドットはスクリーン印刷法、グラビア印刷法、パッド印刷法、インクジェット印刷法などの印刷法により形成することができる。
微小ドットを構成するインクとしては、例えば顔料として酸化チタンを用いた白色インクが好適である。
なお、光取出部４は、導光体表面に形成された切り欠き、サンドブラスト等によって形成した粗面部などであってもよい。また、光取出部は導光体の上面に設けることもできる。
【００１３】
光源２からの光は、一端部３ｃの端面３ｅから導光体３に導入され、上面３ｂ、下面３ａ等に反射しつつ他端部３ｄに向かって伝搬する。光の一部は、光取出部４で散乱して上面３ｂ側に取り出される。以下、一端部３ｃから他端部３ｄに向かう方向（図１の右方）を、導光方向（面方向）ということがある。
【００１４】
タッチパッドユニット３０は、タッチパッド２０（センサ本体）と、導光体３に対面して導光体３からの漏光を反射する反射シート２６（反射体）とを備えている。
タッチパッド２０（センサ本体）は、入力センサ２１と、その上に形成されたレジスト層２２（被覆樹脂層）とを備えている。
入力センサ２１は、人間の手指等の被検出体２５の近接または接触を検出するセンサである。ここでは、入力センサ２１は静電容量式の入力センサであって、基板２３の上面２３ｂに配線層２４が設けられた構成である。
基板２３は、例えばＰＥＴなどの樹脂で形成された板材である。基板２３は、ＰＥＮ(ポリエチレンナフタレート)、ポリイミド等からなるフレキシブル基板や、ガラスエポキシ樹脂等からなるリジッド基板であってもよい。
【００１５】
配線層２４は、例えば複数の電極２４ａを有する。人間の手指等の被検出体２５が近づくと、被検出体２５と電極２４ａとの間には静電容量が形成され、この静電容量は被検出体２５と電極２４ａとの間の対向面積や離間距離によって変化する。このため、被検出体２５と電極２４ａは可変容量部を形成する。
可変容量部の静電容量の変化は検出手段（図示略）で検出され、その検出値に基づいて制御部（図示略）で被検出体２５による入力操作、その位置等が把握される。
【００１６】
配線層２４は、例えば、銀粒子を含む銀ペーストを基板２３上にスクリーン印刷した後に加熱することで形成することができる。配線層２４は、基板２３に積層した銅箔をエッチングすることにより形成してもよい。
レジスト層２２は、配線層２４間の電気絶縁性を確保するとともに酸化を防止するもので、入力センサ２１の上面（導光体３側の表面）側に、基板２３の上面２３ｂおよび配線層２４を覆って形成される。レジスト層２２としては、例えば汎用のソルダレジストを使用できる。
【００１７】
入力センサ２１には、電極ごとの静電容量の変化量に基づいて検出を行う、いわゆる自己容量方式を採用してもよいし、電極の交差点ごとの静電容量の変化に伴う充放電電流の変化量に基づいて検出を行う、いわゆる相互容量方式を採用してもよい。
図６は、自己容量方式の入力センサ２１の一例を模式的に示す平面図であって、この入力センサ２１（２１Ａ）では、基板２３上に複数の電極２４ａが、一方向（図６の左右方向）に沿って一列に並んで形成されている。電極２４ａは、左右に間隔をおいて設けられている。
この入力センサ２１（２１Ａ）では、被検出体２５と、これに最も近い電極２４ａとの間に発生する静電容量の変化量に基づいて検出を行う。
【００１８】
図７は、相互容量方式の入力センサ２１の一例を模式的に示す平面図であって、この入力センサ２１（２１Ｂ）では、基板２３上に、一方向（図７の左右方向）に延在する複数の第１電極Ｘ１〜Ｘ８（電極２４ａ）と、これに交差する方向（図７の上下方向）に延在する複数の第２電極Ｙ１〜Ｙ８（電極２４ａ）が形成されている。
この入力センサ２１（２１Ｂ）では、第１電極Ｘ１〜Ｘ８と第２電極Ｙ１〜Ｙ８の交差点との静電容量の変化に伴う充放電電流の変化量に基づいて検出を行う。
【００１９】
図１に示すように、反射シート２６は、導光体３から下方に漏れた光を上面２６ｂで反射させ、導光体３に戻すためのものであって、例えばＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）などの樹脂からなるシート材である。反射シート２６は反射性の点から白色であることが望ましい。
反射シート２６は、タッチパッド２０の上面側に設けられ、上面２６ｂは導光体３の下面３ａに対向している。
反射シート２６の上面２６ｂのうち、粘着層５が形成された周縁部を除く領域は、導光体３の下面３ａに対面する対面領域７である。
【００２０】
導光体３と反射シート２６（詳しくは上面２６ｂ）とは、導光体３の下面３ａの周縁部に形成された粘着層５によって互いに接着されている。
反射シート２６とタッチパッド２０（詳しくはレジスト層２２）とは、反射シート２６の下面２６ａの全領域に形成された粘着層６によって互いに接着されている。
粘着層５、６は、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、天然ゴム系粘着材、合成ゴム系粘着材などの粘着材を用いることができる。粘着層５、６としては、シート状基材の両面に、粘着材料を塗布した粘着材層が形成された、いわゆる両面テープ状とされたものも使用可能である。
【００２１】
導光体３は、周縁部にて粘着層５を介して反射シート２６に接着されているため、反射シート２６に対し厚さ方向に一定の間隔をおいて設けられている。導光体３と反射シート２６の間隔は、例えば１０〜５０μｍである。
【００２２】
対面領域７の少なくとも一部と導光体３との間には、介在層８（介在物）が設けられている。
介在層８は、比誘電率が１より大きい材料からなる。介在層８を構成する材料としては、例えば導光体３に使用可能な材料、具体的にはウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート（ＰＭＭＡ）のエラストマー、ウレタンアクリレート等を用いることができる。
【００２３】
介在層８は、導光体３と同じ屈折率を有する材料で構成することができる。
介在層８の構成材料は、透明な材料でもよいし、不透明な材料であってもよい。
【００２４】
介在層８は、反射シート２６の上面２６ｂに、平面視で電極２４ａの少なくとも一部に重なる位置に形成されている。介在層８は、電極２４ａの全域に重なる位置に形成されていてもよいし、電極２４ａの一部領域のみに重なる位置に形成されていてもよい。
【００２５】
図１に示す介在層８は、対面領域７の全域ではなく一部領域に形成されている。介在層８は、平面視において電極２４ａに重なる領域にのみ形成してもよいし、電極２４ａに重なる領域より広い領域に形成してもよい。
【００２６】
介在層８がない領域のうち、電極２４ａに重ならない領域の少なくとも一部には、導光体３との間に空気層９が形成されている。図１では、電極２４ａに重ならない領域の略全域が空気層９となっている。
この例では、電極２４ａに重ならない領域が空気層９となっているため、この領域の比誘電率は、介在層８が形成された領域の比誘電率より低くなる。
このため、自己容量方式の入力センサ２１（２１Ａ）（図６参照）を採用する場合には、被検出体２５が電極２４ａに近接した位置にあるときと、それ以外の位置にあるときの静電容量の差が大きくなる。よって、検出感度を高めることができる。
【００２７】
介在層８と導光体３との間には、空気層からなる隙間（図示せず）が形成されている。このため、導光体３から介在層８への光の吸収は小さくなる。前記隙間は、介在層８上面の全域にわたって形成されていることが好ましいが、介在層８上面の一部のみに形成されていてもよい。
なお、導光体３からの光の吸収が小さければ、介在層８は、少なくとも一部が導光体３に接していてもよい。
【００２８】
介在層８の厚みは、例えば１０〜５０μｍである。介在層８は、粘着層５の厚みよりやや小さい、または粘着層５の厚みとほぼ等しい厚みとすることができる。
介在層８は、反射シート２６と導光体３との間隔に近い厚みとすると、介在層８によって導光体３の厚さ方向の変形を防ぐことができる。
なお、「介在層」は、タッチパッドユニット３０の構成要素と考えることもできる。
【００２９】
照明モジュール１０Ａは、導光体３とタッチパッドユニット３０との間に、比誘電率が１より大きい介在層８が設けられているので、介在層８が形成された領域における、被検出体２５と電極２４ａとの間の静電容量を大きくでき、タッチパッド２０の入力センサ２１の検出感度を高めることができる。
また、照明モジュール１０Ａは、面状発光装置１が上面側（表面側）にあるため、導光体３からの光がタッチパッドユニット３０によって遮られることがなく、十分な輝度、照度を確保できる。
また、タッチパッドユニット３０が面状発光装置１の下面側（裏面側）に設置されるため、高価な透明タイプのタッチパッドを使用する必要がないことから、低コスト化を図ることができる。
【００３０】
（第２実施形態）
図２は、本発明の第２実施形態である照明モジュール１０Ｂの概略構成を示す図である。以下の説明において、第１実施形態の照明モジュール１０Ａとの共通部分については同一符号を付してその説明を省略する場合がある。
照明モジュール１０Ｂは、対面領域７の略全域にわたって介在層１８が形成されている点で、図１の照明モジュール１０Ａと異なる。
介在層１８と導光体３との間には、空気層からなる隙間（図示せず）が形成されているため、導光体３から介在層１８への光の吸収は小さくなる。前記隙間は、介在層１８上面の全域にわたって形成されていることが好ましいが、介在層１８上面の一部のみに形成されていてもよい。
介在層１８は、上面２６ｂの大部分の領域（対面領域７）の略全域に形成されているため、上面２６ｂの略全域に形成されているといえる。
介在層１８の構成材料は、照明モジュール１０Ａにおける介在層８の構成材料と同様のものを使用できる。
照明モジュール１０Ｂは、対面領域７の広い範囲で静電容量を大きくできるため、相互容量方式の入力センサ２１（２１Ｂ）（図７参照）を採用する場合に好適である。
【００３１】
照明モジュール１０Ｂでは、対面領域７の略全域にわたって被検出体２５と電極２４ａとの間の静電容量を大きくできる。従って、タッチパッド２０の入力センサ２１の検出感度を高めることができる。
【００３２】
（第３実施形態）
図３は、本発明の第３実施形態である照明モジュール１０Ｃの概略構成を示す図である。
照明モジュール１０Ｃは、反射シート２６および粘着層６が形成されていない点で、図１の照明モジュール１０Ａと異なる。
介在層８は、タッチパッド２０（検知センサ）のレジスト層２２の上面（導光体３と対向する面）に、平面視において電極２４ａの少なくとも一部と重なるように設けられている。
介在層８と導光体３との間には、空気層からなる隙間（図示せず）が形成されているため、導光体３から介在層８への光の吸収は小さくなる。
レジスト層２２は、反射体として機能させることができる。レジスト層２２は白色材料で構成することが好ましい。
【００３３】
この照明モジュール１０Ｃは、反射シート２６および粘着層６が形成されていないため、薄型化を図ることができる。
また、反射シート２６がないため、入力センサ２１に近接した位置での入力が可能となることから、入力センサ２１の検出感度を高めることができる。
また、構造が簡略であるため、部品点数が少なく、コストおよび製造作業性の点で有利である。
【００３４】
（第４実施形態）
図４は、本発明の第４実施形態である照明モジュール１０Ｄの概略構成を示す図である。
この照明モジュール１０Ｄは、導光体３の上面３ｂ側に、化粧板４０（カバー板）が設けられている点で、図１の照明モジュール１０Ａと異なる。
化粧板４０は、平面視において導光体３の略全体を覆うことができる大きさとされ、周縁部に設けられた粘着層４１を介して導光体３の上面３ｂに接着されている。
化粧板４０は、ＰＥＴなどの樹脂材料からなる。化粧板４０には、導光体３から出射した光が外部から視認可能となるように、透明材料を使用するのが好ましい。
化粧板４０を設けることによって、導光体３に傷がついたり汚れが付着するのを防止し、照明モジュール１０Ｄの耐久性を高めることができる。
介在層８と導光体３との間には、空気層からなる隙間（図示せず）が形成されているため、導光体３から介在層８への光の吸収は小さくなる。
なお、図示例では、粘着層６は反射シート２６の下面全域に形成されているが、粘着層６は、反射シート２６の下面の一部のみ（例えば周縁部のみ）に形成されていてもよい。
【００３５】
図５（Ａ）および図５（Ｂ）に示すように、照明モジュール１０Ｄでは、化粧板４０を不透明材料で構成するとともに、化粧板４０に、導光体３からの光を外部から視認可能な開口部４２を形成することもできる。
開口部４２を、数字、文字、記号、図形、模様などを表す形状とすると、その形状に即した発光が得られる。図５（Ｂ）に示す例では、開口部４２は、数字の「１」を示す表示として機能する。
【符号の説明】
【００３６】
１・・・面状発光装置、２・・・光源、３・・・導光体、３ａ・・・下面（一方の面）、３ｂ・・・上面（他方の面）、４・・・光取出部、８・・・介在層、９・・・空気層、１０Ａ〜１０Ｄ・・・照明モジュール、２０・・・タッチパッド、２４ａ・・・電極、３０・・・タッチパッドユニット（検知センサ）。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
光源と、
前記光源からの光が導入されて面方向に導かれるシート状の導光体と、
前記導光体の一方の面側に設けられた静電容量式の検知センサと、を備え、
前記導光体には、前記光源からの導入光を散乱させて他方の面側から出射させる光取出部が形成され、
前記導光体は、前記検知センサに対して厚さ方向に間隔をおいて設けられ、
前記検知センサの前記導光体と対向する面であって、平面視において前記検知センサの電極の少なくとも一部と重なる位置に、比誘電率が１より大きい介在層が設けられ、
前記介在層と前記導光体との間に空気層からなる隙間を有することを特徴とする照明モジュール。
【請求項２】
前記検知センサの前記導光体と対向する面であって、前記介在層が形成されていない領域のうち、平面視において前記電極に重ならない領域の少なくとも一部には、前記導光体との間に空気層が形成されていることを特徴とする請求項１記載の照明モジュール。
【請求項３】
前記介在層は、前記検知センサの前記導光体と対向する面の略全域に形成されていることを特徴とする請求項１記載の照明モジュール。
【請求項４】
前記検知センサは、被検出体と前記電極との間の静電容量の変化を検出するセンサ本体と、前記導光体に対面して前記導光体からの漏光を反射するシート状の反射体とを備えていることを特徴とする請求項１〜３のうちいずれか１項記載の照明モジュール。
【請求項１】
光源と、
前記光源からの光が導入されて面方向に導かれるシート状の導光体と、
前記導光体の一方の面側に設けられた静電容量式の検知センサと、を備え、
前記導光体には、前記光源からの導入光を散乱させて他方の面側から出射させる光取出部が形成され、
前記導光体は、前記検知センサに対して厚さ方向に間隔をおいて設けられ、
前記検知センサの前記導光体と対向する面であって、平面視において前記検知センサの電極の少なくとも一部と重なる位置に、比誘電率が１より大きい介在層が設けられ、
前記介在層と前記導光体との間に空気層からなる隙間を有することを特徴とする照明モジュール。
【請求項２】
前記検知センサの前記導光体と対向する面であって、前記介在層が形成されていない領域のうち、平面視において前記電極に重ならない領域の少なくとも一部には、前記導光体との間に空気層が形成されていることを特徴とする請求項１記載の照明モジュール。
【請求項３】
前記介在層は、前記検知センサの前記導光体と対向する面の略全域に形成されていることを特徴とする請求項１記載の照明モジュール。
【請求項４】
前記検知センサは、被検出体と前記電極との間の静電容量の変化を検出するセンサ本体と、前記導光体に対面して前記導光体からの漏光を反射するシート状の反射体とを備えていることを特徴とする請求項１〜３のうちいずれか１項記載の照明モジュール。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【公開番号】特開２０１３−１１４６１７（Ｐ２０１３−１１４６１７Ａ）
【公開日】平成２５年６月１０日（２０１３．６．１０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−２６２８３１（Ｐ２０１１−２６２８３１）
【出願日】平成２３年１１月３０日（２０１１．１１．３０）
【出願人】（０００００５１８６）株式会社フジクラ (4,463)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年６月１０日（２０１３．６．１０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年１１月３０日（２０１１．１１．３０）
【出願人】（０００００５１８６）株式会社フジクラ (4,463)
【Ｆターム（参考）】
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