照明操作端末

【課題】照明される領域およびその明るさを容易に把握することができる照明操作端末を提供する。
【解決手段】照明操作端末1は、タッチパネル装置10を備え、タッチパネル装置10には照明が行われる領域を示す画像111が表示される。入力部12である右ボタン112や左ボタン113が操作されると、対応する画像111が示す領域の照明装置の明るさが変更される。同時に、表示制御部により、画像111の明るさが変更され、明度表示114および消費電力表示115も更新される。画像111により、操作する照明装置が照明を行う領域を容易に把握することができ、さらに、画像111の明るさにより、照明される領域の明るさも容易に把握することができる。照明操作端末1により照明装置の色合いが操作され、同時に画像111の色合いが変更されてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置を操作するための入力を受け付ける照明操作端末に関する。
【背景技術】
【0002】
広いオフィスや工場等では、照明のON/OFFを操作するために、多数のスイッチが配列された操作盤が設けられる。近年、節電や作業効率向上等を目的として、多数の照明装置の明るさを個別に操作するボタン等が配列された操作端末も提案されている。このような操作盤や操作端末では、多数のスイッチやボタン(以下、「操作要素」と総称する。)が設けられるため、各操作要素がいずれの照明装置に対応しているのか把握することが容易でない場合がある。また、照明される領域と操作する場所とが離れている場合、操作要素を操作しても照明が操作される領域を把握することが容易でない場合もある。
【0003】
誤って消灯が行われると、消灯された領域にいる人の作業が妨げられる。特に、危険な作業を行っている場合、消灯や減光は未然に防ぐことが求められる。そこで、多くの場合、照明装置と操作要素との対応関係を明りょうとするために、例えば、各操作要素に照明領域の名称が付記される。
【0004】
また、特許文献1では、操作端末にフロアーの平面図を表示することが提案されている(図3参照)。特許文献1では、さらに、各照明機器の点消灯の状況が表示され、電力の消費状況も表示される。特許文献2では、写真やコンピュータ・グラフィックの援助により、モニタ上に各種の照明器具が配置された室内状況が再現される。そして、マウスを用いて照明器具の指定や調光設定が行われ、画像上の照明器具の表示状態が変更される。なお、調光の程度は、メニュー内の表示エリアに表示される(図4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−145169号公報
【特許文献2】特開平7−73978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、操作要素に名称を付しても、その名称を把握していない者にとっては操作要素と照明装置との対応関係は不明である。操作要素を平面図上に設ける場合においても、平面図と実際に見えるフロアのレイアウトの向きとが一致しない場合、やはり操作要素と照明装置との対応関係とを容易に把握することができない。
【0007】
加えて、照明装置の明るさを多段階に変化させる場合、操作端末に対する操作と照明される領域の明るさとの関係が容易には把握できず、好ましい明るさに容易に調整することができない。色合いが変更可能な照明装置の場合においても同様に、好ましい色合いに容易に調整することができない。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、明るさや色合いを調整する領域を容易に把握することができ、また、その領域の調光状態も容易に把握することができる照明操作端末の提供を主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、照明装置を操作するための入力を受け付ける照明操作端末であって、表示部と、照明装置の明るさおよび色合いの少なくとも一方である調光状態を指示する入力を受け付ける入力部と、前記入力部への入力に従って、指示された調光状態に対応する信号を前記照明装置に直接的または間接的に出力する信号出力部と、前記入力部への入力に従って、前記照明装置にて照明が行われる領域を前記指示された調光状態に応じた状態にて示す画像を、前記表示部に表示させる表示制御部とを備える。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の照明操作端末であって、前記表示部、前記入力部、前記信号出力部および前記表示制御部が、前記照明装置の場合と同様に、前記他の照明装置に関して機能する。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の照明操作端末であって、前記照明装置にて照明が行われる前記領域を示し、前記領域の明るさおよび色合いの少なくとも一方が互いに異なる画像群のデータが記憶可能な記憶部をさらに備え、前記表示制御部が、前記指示された調光状態に対応する画像を前記画像群から選択して前記表示部に表示させる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の照明操作端末であって、前記記憶部が、前記画像群に含まれる各画像を前記照明装置の調光状態に関連づけるための参照テーブルを記憶する。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の照明操作端末であって、外部の装置と通信を行うことにより、前記画像群および前記参照テーブルを前記外部の装置から前記記憶部に記憶させる通信部をさらに備える。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項3ないし5のいずれかに記載の照明操作端末であって、前記画像群が、1つの画像から少なくとも明度または色相を変更することにより生成されたものである。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の照明操作端末であって、前記表示制御部が、前記照明装置の調光状態を示す数値、記号または図形である補助表示を前記表示部に表示させる。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の照明操作端末であって、前記表示部および前記入力部が、1つのタッチパネル装置の一部である。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の照明操作端末であって、時計部をさらに備え、前記表示制御部が、前記時計部から入力される現在の時計情報に基づいて、前記現在の時計情報に対応し、かつ、前記指示された調光状態に対応する画像を前記表示部に表示させる。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、表示部に表示される画像により、照明される領域およびその調光状態を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】照明操作端末の正面図である。
【図2】画像の明るさが変化する様子を示す図である。
【図3】照明操作端末の構成を示す図である。
【図4】コンピュータの機能構成を示す図である。
【図5】他の例に係る照明操作端末の構成の一部を示す図である。
【図6】さらに他の例に係る照明操作端末の構成の一部を示す図である。
【図7】表示部の一部を示す図である。
【図8】コンピュータの機能構成の一部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の一の実施の形態に係る照明操作端末1の正面図である。照明操作端末1は、照明装置を操作するための入力を受け付ける。照明操作端末1は、タッチパネル装置10を備え、タッチパネル装置10は、表示部11および入力部12として機能する。図1では、表示部11に6個の画像111が表示され、各画像111の下には、右ボタン112および左ボタン113が表示される。ボタン112,113は、上の画像111が示す領域を照明する照明装置の明るさの操作に用いられる。すなわち、ボタン112,113が表示される領域が、照明装置の明るさを指示する入力を受け付ける入力部12として機能する。
【0021】
ボタン112,113の間には、照明装置の明るさの程度を示す図形である明度表示114が設けられる。右ボタン112の上側には、照明装置の最大消費電力に対する現在の概略消費電力を示す消費電力表示115が配置される。
【0022】
右ボタン112に操作者の指が触れると、対応する画像111が示す領域の照明装置の明るさが増大する。同時に、画像111が明るい画像へと変化し、明度表示114の表示量が増大し、消費電力表示115が表示する消費電力も増大する。左ボタン113に操作者の指が触れると、対応する画像111が示す領域の照明装置の明るさが減少する。同時に、画像111が暗い画像へと変化し、明度表示114の表示量が減少し、消費電力表示115が表示する消費電力も減少する。図2は、画像111の明るさが変化する様子を示す図である。本実施の形態では、消灯状態を含めて明るさは6段階に変化するが、より多段階に変化してもよい。なお、ボタン112,113に対応する領域を常に把握可能とするために、画像111は、消灯した状態であっても画像111が示す領域を把握することができる程度の明るさを有する。
【0023】
図1に示すように、表示部11の下部には、3つのボタン116〜118が設けられる。これらのボタンも入力部12の一部として機能する。左側の全消灯ボタン116が操作されると、全ての照明装置が消灯する。右側の全点灯ボタン118が操作されると、全ての照明装置が最も明るい状態で点灯する。中央の節電ボタン117が操作されると、全ての照明装置の明るさが1段階下がる。全点灯ボタン118は、例えば、職場における始業前に使用される。全消灯ボタン116は、例えば、最後に退社する人が利用する。節電ボタン117は、例えば、フロアの管理者が強制的に節電を行う際に利用される。
【0024】
図3は、照明操作端末1の構成を示す図である。図3において、表示部11および入力部12は、既述のように、タッチパネル装置10の一部として実現される。照明操作端末1は、表示制御部21、記憶部22、通信部23および信号出力部24をさらに備える。表示制御部21は、演算装置やその周辺デバイスにより実現される。記憶部22は、例えば、不揮発性メモリである。
【0025】
通信部23は、外部の装置であるコンピュータ8と通信を行うインタフェースであり、例えば、通信用の端子とその周辺デバイスである。コンピュータ8と照明操作端末1との接続は必要な時のみ行われる。照明操作端末1とコンピュータ8との通信は、メモリカード等の媒体を介して行われてもよい。信号出力部24は、入力部12への入力に従って、指示された明るさに対応する信号を、複数の照明制御装置91へと個別に出力する。各照明制御装置91は、制御対象である照明装置92に接続され、照明制御装置91から供給される電力が制御されることにより、照明装置92の明るさが変更される。照明制御装置91の機能は、照明操作端末1に組み込まれてもよい。照明操作端末1にて操作される照明装置92の数は、変更可能である。
【0026】
記憶部22には、複数の画像群データ221が記憶可能である。各画像群データ221は、図2に例示するように、照明装置92にて照明が行われる領域を示す明るさの異なる一連の画像のデータの集合である。図1の照明操作端末1の場合、6つの画像群データ221が記憶部22に記憶される。記憶部22には参照テーブル222も記憶される。参照テーブル222は、表示部11の複数の画像111の明るさ(または消費電力)と、複数の画像群データ221が示す画像との対応関係を示す。すなわち、記憶部22では、各画像のデータは、明るさ(または消費電力)と関連づけられた状態で記憶される。なお、実質的に明るさを示す情報であれば、各画像のデータは、様々な情報に関連づけられた状態で記憶されてよい。
【0027】
図1において、右上の画像111の右ボタン112に操作者の指が触れた場合、その信号が入力部12から表示制御部21へと送られる。表示制御部21は、表示部11の右上の表示領域に現在表示されている画像111を特定する情報を記憶しており、参照テーブル222を参照して、右上の表示領域に対応する画像群データ221から現在の画像111よりも1段階明るい画像を示す画像データを特定する。そして、この画像が右上の表示領域に表示される。同時に、表示制御部21の制御により、明度表示114が更新され、参照テーブル222を参照して消費電力表示115も更新される。また、入力部12から信号出力部24へと信号が送られ、右上の表示領域に対応する照明装置92の明るさが1段階明るくなる。
【0028】
もちろん、右ボタン112の操作前の状態において表示されている画像111が最も明るい状態を示す画像の場合、右ボタン112が操作されても、画像111、明度表示114および消費電力表示115の更新は行われない。照明装置92の明るさの変更も行われない。
【0029】
右上の画像111の左ボタン113に操作者の指が触れると、表示制御部21は、参照テーブル222を参照して、右上の表示領域に対応する画像群データ221から現在の画像111よりも1段階暗い画像を示す画像データを特定する。そして、この画像が右上の表示領域に表示される。また、明度表示114が更新され、参照テーブル222を参照して消費電力表示115も更新される。入力部12から信号出力部24へと信号が送られ、右上の表示領域に対応する照明装置92の明るさが1段階暗くなる。
【0030】
左ボタン113の操作前の状態において表示されている画像111が最も暗い状態を示す画像の場合、左ボタン113が操作されても、画像111、明度表示114および消費電力表示115の更新は行われない。照明装置92も消灯状態が維持される。
【0031】
全点灯ボタン118が操作された場合、その信号が入力部12から表示制御部21へと送られ、表示制御部21は、参照テーブル222を参照して、各画像群データ221から最も明るい画像を示す画像データを特定する。そして、これらの画像が対応する表示領域に表示される。同時に、明度表示114が更新され、参照テーブル222を参照して消費電力表示115も更新される。入力部12から信号出力部24へと信号が送られ、全照明装置92の明るさが最も明るくなる。
【0032】
全消灯ボタン116が操作された場合は、全点灯ボタン118の場合の動作に準じて、全ての画像111、明度表示114および消費電力表示115が更新され、全照明装置92が消灯する。節電ボタン117が操作された場合は、表示制御部21により全ての左ボタン113が押された場合と同様の動作が行われ、全ての画像111、明度表示114および消費電力表示115が1段階下げられ、信号出力部24により、全照明装置92の明るさが1段階下がる。
【0033】
以上のように、照明操作端末1では、入力部12への入力に従って、信号出力部24が、指示された明るさに対応する信号を照明装置92に向けて出力し、これに同期して、表示制御部21が、照明装置92にて照明が行われる領域を指示された明るさに応じた明るさにて示す画像111を、表示部11に表示させる。具体的には、表示制御部21が、指示された明るさに対応する画像を画像群データ221が示す一連の画像から選択して表示部11に表示させる。表示部11、入力部12、信号出力部24および表示制御部21は、各照明装置92に対して個別かつ同様に機能する。
【0034】
図4は、コンピュータ8の機能構成を示す図である。コンピュータ8は、画像生成部81、記憶部82および通信部83を備える。画像生成部81は、CPU、メモリ、これらの周辺デバイス等により実現される。記憶部82は、メモリや固定ディスク装置等に対応する。通信部83は、通信用の端子やその周辺デバイス等に対応する。
【0035】
画像生成部81は、明度変更部811およびコントラスト変更部812を含む。明度変更部811は画像の明度を変更する。コントラスト変更部812は画像のコントラストを変更する。
【0036】
記憶部82は、最初の段階において基準画像データ31を記憶する。基準画像データ31は、照明装置92により照明が行われる領域を示す画像のデータであり、例えば、デジタルカメラにより撮影された画像データがメモリカード等を介してコンピュータ8に取り込まれることにより、記憶部82に記憶される。図1の照明操作端末1の場合、6つの基準画像データ31が準備される。
【0037】
コンピュータ8の操作者が専用のアプリケーションを起動して操作を行うことにより、明度変更部811およびコントラスト変更部812が基準画像データ31が示す基準画像の明度およびコントラストを変更し、複数の変更画像データ32が生成される。変更画像データ32が示す変更画像は、図2の一連の画像111に対応し、複数の変更画像データ32は、図3の1つの画像群データ221に対応する。画像生成部81による処理では、原則として、明度の高い画像ほどコントラストが高くなるように画像処理が行われる。
【0038】
コンピュータ8では、複数の基準画像データ31のそれぞれに対して一連の変更画像データ32の生成が行われる。また、各基準画像に対応する照明装置92の最大消費電力が操作者によりコンピュータ8に入力され、画像生成部81は、各変更画像と、対応する明度および消費電力との関係を示す参照テーブル33を生成する。変更画像データ32の複数の集合および参照テーブル33は、通信部83を介して照明操作端末1へと転送され、図3の記憶部22に複数の画像群データ221および参照テーブル222として記憶される。これにより、各画像群データ221が示す各画像が、照明装置92の明るさに関連づけられて記憶部22に記憶される。
【0039】
以上に説明したように、照明操作端末1では、照明装置92の明るさを操作するための操作要素である右ボタン112および左ボタン113の各組み合わせに対応付けられるようにして照明装置92が照明を行う領域の画像111が表示されるため、操作要素がいずれの領域の明るさの変更に用いられるか容易に把握することができる。これにより、操作経験のない人が操作を行う場合であっても的確に操作を行うことができる。誤った消灯により照明領域における作業者の作業が妨げられることも防止される。
【0040】
特に、画像111を照明操作端末1の位置から撮影した画像とすることにより、より容易に照明領域を把握することができる。その結果、子供やお年寄りであっても照明領域を一目瞭然にて把握することが可能となる。なお、画像111を表示することにより、照明操作端末1から見えない領域を照明する照明装置92の操作も容易に行うことができる。
【0041】
また、照明装置92の明るさの変更に合わせて画像111の明るさも変化するため、調光される領域の明るさを容易に把握することができる。その結果、調光操作を速やかに行うことができる。特に、照明操作端末1から照明領域が見えない場合であっても、およその調光状態を把握することができる。さらに、各照明装置92の消費電力の表示も行われるため、効率よく消費電力を削減することができる。明度表示114が設けられることにより、明るさを正確に把握することも実現される。消費電力の表示からも明るさを正確に把握することができる。
【0042】
画像群データ221は、1つの基準画像データ31からコンピュータ8によりほぼ自動的に生成されるため、照明装置92の明るさ毎に撮影を行う必要がなく、容易に画像群データ221を準備することができる。また、フロアの模様替え等が行われた場合であっても、撮影を行って基準画像データ31を更新することにより、容易に画像111の表示を新たなレイアウトに対応したものへと更新することができる。
【0043】
表示部11および入力部12は、タッチパネル装置10により実現されるため、照明操作端末1の外観を簡素化することができる。また、画像111や各種ボタンの配置も自在に変更することができる。
【0044】
図1では、6つの画像111が表示されるが、表示制御部21のレイアウト決定部211(図3参照)により、画像群データ221の数に応じて画像111の表示個数および表示位置は自動的に変更される。例えば、画像群データ221の数が4の場合、4組の画像111、ボタン112,113、明度表示114および消費電力表示115が2行2列に表示される。画像群データ221の数が3の場合、2行2列の4個の領域のうちの3つに画像111等が表示される。
【0045】
表示部11の各領域に表示される画像111と照明装置92との対応関係は、コンピュータ8にて変更画像データ32が生成される際に操作者により入力され、参照テーブル33に記録される。もちろん、照明操作端末1に対して操作者が操作を行うことにより、各領域に表示される画像111と照明装置92との対応関係が決定されてもよい。
【0046】
図5は、他の例に係る照明操作端末1の一部を示す図である。図5の照明操作端末1では、図3の各画像群データ221に代えて、朝画像群データ221a、昼画像群データ221b、夕画像群データ221cおよび夜画像群データ221dの組み合わせが記憶部22に記憶される。また、表示制御部21には時計部25から現在の時計情報(年、月、日、曜日、時刻)が入力される。照明操作端末1のその他の構成および機能は図3と同様である。
【0047】
朝画像群データ221aは、対応する照明装置92が照明を行う領域の朝の様子を示す一連の画像のデータである。昼画像群データ221b、夕画像群データ221cおよび夜画像群データ221dはそれぞれ同じ領域の昼、夕方、夜の様子を示す。各画像群データは、図4の場合と同様に、朝の様子を示す基準画像データ、昼の様子を示す基準画像データ、夕方の様子を示す基準画像データ、および、夜の様子を示す基準画像データからコンピュータ8により生成される。
【0048】
表示制御部21は、時計部25から入力される現在時刻が属する時間帯に応じて、表示部11への表示に用いられる画像群データを、朝画像群データ221a、昼画像群データ221b、夕画像群データ221cおよび夜画像群データ221dから選択する。例えば、6〜10時の間は朝画像群データ221aから画像111が選択され、10〜15時の間は昼画像群データ221bから画像111が選択され、15〜18時の間は夕画像群データ221cから画像111が選択され、18〜翌朝6時までの間は夜画像群データ221dから画像111が選択される。もちろん、これらの時間帯は、季節や月、週、曜日に応じて変更されてよい。
【0049】
照明装置92が照明を行う領域を示す画像111として、現在時刻を含む時間帯に対応し、かつ、指示された明るさに対応する画像が選択されて表示されることにより、照明される領域の様子を時間帯に合わせて容易に確認することができる。その結果、例えば、日光が室内に入り込むにも関わらず照明を明るくし過ぎることが防止され、消費電力の削減をより効率よく行うことができる。また、調光状態をより正確に把握することができる。
【0050】
なお、季節に応じて照明の色合いや明るさを変化させる制御が行われる場合、季節毎の画像群データを準備し、季節に応じた画像群データが選択された上で画像111が表示されてもよい。例えば、照明装置92の発光素子として、発光色が白色のLEDと発光色が温白色のLEDとを組み合わせ、夏場は白色のLEDの輝度を高め、冬場は温白色のLEDの輝度を高める等して季節に応じて混合光の色合いを変化させる制御が行われる場合において、春画像群データ、夏画像群データ、秋画像群データおよび冬画像群データが準備される。そして、季節に応じた画像群データを選択して画像111を表示することにより、季節に応じた調光状態をより正確に把握することが実現される。もちろん、これらの制御は、季節だけでなく、月、週、曜日に応じて制御されてもよい。
【0051】
図6は、さらに他の例に係る照明操作端末1の一部を示す図である。図6の照明操作端末1では、記憶部22と表示制御部21との間に画像生成部26が設けられ、入力部12からの信号は画像生成部26にも入力される。記憶部22には基準画像データ31のみが記憶される。照明操作端末1のその他の構成および機能は図3と同様である。画像生成部26は、図4の画像生成部81と同様に、明度変更部およびコントラスト変更部を含む。
【0052】
照明操作端末1では、図1に示すいずれかの画像111に対応する右ボタン112が操作されると、画像生成部26が対応する基準画像データ31を取り込んで現在表示されている画像111よりも明るい画像111のデータを生成する。そして、表示制御部21によりこの新しい画像111、並びに、更新された明度表示114および消費電力表示115が表示部11に表示される。左ボタン113が操作された場合は、画像生成部26が対応する基準画像データ31を取り込んで現在表示されている画像111よりも暗い画像111のデータを生成し、表示制御部21により新しい画像111等が表示部11に表示される。
【0053】
このように、照明操作端末1では、図3の場合と異なり、ボタン112,113が操作される度に更新される画像のデータが画像生成部26により生成される。これにより、フロアの模様替え等の際に、各照明装置92が照明を行う領域を示す画像を照明操作端末1に入力するのみでフロアの新たなレイアウトに対応することができる。その結果、照明操作端末1に対する作業を大幅に簡素化することができる。
【0054】
なお、全消灯ボタン116、節電ボタン117および全点灯ボタン118が操作された場合も、画像生成部26が、表示すべき画像のデータを生成して表示部11の各領域に画像111が表示される。
【0055】
上記実施の形態では、照明操作端末1にて照明装置92の明るさのみが操作されるが、LED照明装置のように色合いが変更可能な場合、照明操作端末1により、明るさと色合いの双方が操作されてもよい。また、照明操作端末1により、照明装置92の色合いのみが操作されてもよい。すなわち、照明装置92の調光状態として、明るさおよび色合いの少なくとも一方が操作される。以下、照明装置92の調光状態として明るさおよび色合いが操作される場合について説明する。
【0056】
照明操作端末1にて照明装置92の明るさおよび色合いが操作される場合、図1の照明操作端末1には、例えば、図7に示すように、各画像111に対応して、色合いを操作するための右ボタン132および左ボタン133が、明るさを操作するための右ボタン112および左ボタン113の下に追加される。そして、色合い用の左右ボタン132,133が、照明装置92の色合いを指示する入力を受け付ける入力部12として機能する。また、照明装置92の色合いを示す図形である色合い表示134が、明るさを示す明度表示114の下に設けられる。
【0057】
色合い用の右ボタン132に操作者の指が触れると、例えば、対応する画像111が示す領域の照明装置92の色合いが、1段階暖色側へと変化する。同時に、画像111が1段階暖色側に偏った画像へと変化し、色合い表示134も変化する。左ボタン133に操作者の指が触れると、対応する画像111が示す領域の照明装置92の色合いが、1段階寒色側へと変化する。同時に、画像111が1段階寒色側に偏った画像へと変化し、色合い表示134も変化する。
【0058】
上記操作が行われる場合、図3に示す照明操作端末1の構成では、記憶部22に、照明装置92にて照明が行われる領域を示し、かつ、明るさおよび色合いが互いに異なる画像のデータの集合である画像群データ221が記憶される。また、参照テーブル222は、画像111の明るさおよび色合いと、画像群データ221が示す画像との対応関係を示す。これにより、各画像のデータは、明るさおよび色合いと関連づけられた状態で記憶される。
【0059】
照明操作端末1の動作は、調光状態の操作として、明るさおよび色合いが操作されるという点を除いて図3の場合と同様である。入力部12に対する操作に応じて表示制御部21は、各表示領域に現在表示されている画像111の明るさおよび/または色合いを変更する。すなわち、表示制御部21は、照明領域を指示された調光状態に応じた状態にて示す画像のデータを画像群データ221から選択し、当該画像を表示部11に表示させる。また、入力部12から信号出力部24を介して照明制御装置91へと、指示された調光状態に対応する信号が送られ、照明装置92の明るさおよび/または色合いも同様に変更される。
【0060】
コンピュータ8の構成および動作は、明るさおよび色合いに関して画像処理が行われるという点を除いて図4の場合と同様である。図8に示すように、画像生成部81は、明度変更部811およびコントラスト変更部812に加えて、色相変更部813を含む。画像処理としては、輝度、彩度等の色変換の他の処理が含まれてもよい。画像生成部81が少なくとも明度変更部811および色相変更部813を含むことにより、基準画像から明るさおよび色合いを変更した変更画像のデータを生成することができる。
【0061】
以上に説明したように、照明操作端末1では、照明装置92の調光状態を操作するためのボタンである操作要素に対応付けられるようにして照明装置92が照明を行う領域の画像111が表示されるため、操作要素がいずれの領域の調光状態の操作に用いられるか容易に把握することができる。また、照明装置92の調光状態の変更に合わせて画像111の明るさおよび色合いも変化するため、調光される領域の明るさのみならず、色合いも容易に把握することができる。その結果、調光操作を速やかに行うことができる。画像群データ221は、1つの基準画像データ31からコンピュータ8によりほぼ自動的に生成されるため、容易に画像群データ221を準備することができる。
【0062】
なお、図7に示すように消費電力表示115が設けられることにより、色合いが異なる場合であっても、消費電力を正確に把握することができる。
【0063】
図5に示す他の例に係る照明操作端末1の構成においても、照明装置92の明るさおよび色合いの操作が行われてよい。この場合、朝画像群データ221a、昼画像群データ221b、夕画像群データ221cおよび夜画像群データ221dのそれぞれが、明るさおよび色合いを変更した画像群のデータとなる。既述のように、時計部25から入力される現在の時計情報は、季節、月、週、曜日等であり、季節に応じて画像群データが選択されてもよい。表示制御部21は、現在の時計情報に基づいて、現在の時計情報に対応し、かつ、指示された調光状態に対応する画像111を表示部11に表示する。
【0064】
図6に示すさらに他の例に係る照明操作端末1の構成においても、照明装置92の明るさおよび色合いの操作が行われてよい。この場合、記憶部22には基準画像データ31のみが記憶され、操作要素が操作されると、画像生成部26が対応する基準画像データ31を取り込んで現在表示されている画像111の明るさおよび/または色合いを変更した画像のデータを生成し、表示制御部21によりこの新しい画像111、並びに、更新された明度表示や色合い表示等が表示部11に表示される。
【0065】
なお、既述のように、照明操作端末1が照明装置92の色合いのみ(正確には、色合い並びに点灯および消灯)を操作してもよい。この場合、上記説明における明るさの操作に係る構成および動作は適宜省略される。
【0066】
以上のように、照明操作端末1は、照明装置92の明るさおよび色合いの少なくとも一方の指示の入力を受け付ける。記憶部22に画像データが準備される場合は、照明領域の明るさおよび色合いの少なくとも一方が互いに異なる画像群のデータが記憶される。
【0067】
照明操作端末1には、コンピュータ8が行う全ての機能が設けられてもよい。すなわち、照明操作端末1にて、基準画像データ31の記憶、複数の変更画像データ32の生成、および、参照テーブル33の生成が行われてもよい。
【0068】
以上、照明操作端末1の構成および動作について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0069】
表示部11および入力部12は、タッチパネル装置10を利用することなく実現されてもよい。例えば、表示部11がFPD(フラットパネルディスプレイ)であり、入力部12がFPDの周囲に配置されたボタンであってもよい。入力部12は、レバーやダイヤルでもよい。
【0070】
画像群データ221が示す画像群は、1つの基準画像から生成されたものでなくてもよい。画像群よりも少ない数の画像のデータから画像群データ221をコンピュータ8や画像生成部26により生成することより、画像群データ221をある程度容易に生成することができる。また、画像群は、基準画像のコントラストを変更することなく生成されてもよい。少なくとも明度または色相を変更することにより、適切な画像群データ221を生成することができる。
【0071】
画像111は撮像により取得されたものでなくてもよい。例えば、CG(コンピュータグラフィックス)を利用して生成されたもの、あるいは、写真とCG画像とを合成したものでもよい。
【0072】
図5に示す構成において、昼画像群データ221bおよび夜画像群データ221dのみが用いられてもよい。同一照明領域を示す画像群データが少なくとも2つ準備されることにより、的確な画像表示が実現される。
【0073】
画像群データ221が示す各画像と、明るさ(または消費電力)や色合いである調光状態は、参照テーブル222以外の手法により関連づけられてもよい。例えば、各画像のデータに明るさ、消費電力、色合い等の情報が含められてよい。また、各画像と調光状態との関連づけは、コンピュータ8ではなく、照明操作端末1にて行われてもよい。
【0074】
照明装置92の調光状態を示す補助表示は、表示制御部21により表示部11に、照明装置92の明るさや色合いを示す数値、記号または図形等として表示されるのであれば、図1に示す明度表示114、色合い表示134、消費電力表示115等には限定されない。
【0075】
上記実施の形態では、指示された調光状態に対応する信号が、信号出力部24から照明制御装置91を介して照明装置92へと間接的に出力されるが、照明制御装置91の機能が照明操作端末1内に設けられ、信号出力部24から照明制御装置91に信号が直接的に出力されてもよい。
【0076】
上記実施形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
【符号の説明】
【0077】
1 照明操作端末
8 コンピュータ
10 タッチパネル装置
11 表示部
12 入力部
21 表示制御部
22 記憶部
23 通信部
24 信号出力部
25 時計部
31 基準画像データ
92 照明装置
111 画像
114 明度表示
115 消費電力表示
221 画像群データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明装置を操作するための入力を受け付ける照明操作端末であって、
表示部と、
照明装置の明るさおよび色合いの少なくとも一方である調光状態を指示する入力を受け付ける入力部と、
前記入力部への入力に従って、指示された調光状態に対応する信号を前記照明装置に直接的または間接的に出力する信号出力部と、
前記入力部への入力に従って、前記照明装置にて照明が行われる領域を前記指示された調光状態に応じた状態にて示す画像を、前記表示部に表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする照明操作端末。
【請求項2】
請求項1に記載の照明操作端末であって、
前記表示部、前記入力部、前記信号出力部および前記表示制御部が、前記照明装置の場合と同様に、前記他の照明装置に関して機能することを特徴とする照明操作端末。
【請求項3】
請求項1または2に記載の照明操作端末であって、
前記照明装置にて照明が行われる前記領域を示し、前記領域の明るさおよび色合いの少なくとも一方が互いに異なる画像群のデータが記憶可能な記憶部をさらに備え、
前記表示制御部が、前記指示された調光状態に対応する画像を前記画像群から選択して前記表示部に表示させることを特徴とする照明操作端末。
【請求項4】
請求項3に記載の照明操作端末であって、
前記記憶部が、前記画像群に含まれる各画像を前記照明装置の調光状態に関連づけるための参照テーブルを記憶することを特徴とする照明操作端末。
【請求項5】
請求項4に記載の照明操作端末であって、
外部の装置と通信を行うことにより、前記画像群および前記参照テーブルを前記外部の装置から前記記憶部に記憶させる通信部をさらに備えることを特徴とする照明操作端末。
【請求項6】
請求項3ないし5のいずれかに記載の照明操作端末であって、
前記画像群が、1つの画像から少なくとも明度または色相を変更することにより生成されたものであることを特徴とする照明操作端末。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の照明操作端末であって、
前記表示制御部が、前記照明装置の調光状態を示す数値、記号または図形である補助表示を前記表示部に表示させることを特徴とする照明操作端末。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の照明操作端末であって、
前記表示部および前記入力部が、1つのタッチパネル装置の一部であることを特徴とする照明操作端末。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の照明操作端末であって、
時計部をさらに備え、
前記表示制御部が、前記時計部から入力される現在の時計情報に基づいて、前記現在の時計情報に対応し、かつ、前記指示された調光状態に対応する画像を前記表示部に表示させることを特徴とする照明操作端末。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図1】
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【図2】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−65465(P2013−65465A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−203517(P2011−203517)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(000000309)IDEC株式会社 (188)
【Fターム(参考)】