説明

物品の注文製作方法及び装置

【課題】 グラフィック転写アッセンブリで一組の物品にグラフィックを適用する方法を提供する。
【解決手段】 本方法は、様々な種類の物品を含む一組の物品から一つの物品を選択する工程を含む。物品と関連する一つの靴型を選択した後、この靴型をグラフィック転写アッセンブリの靴型アッセンブリに取り付ける。物品がグラフィック転写アッセンブリに取り付けられた状態で、変形可能なメンブレンによりグラフィックを物品の湾曲部分に適用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品製造方法に関し、詳細には、グラフィックを物品に適用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、履物を注文製作する方法が提案されてきた。Abrams等(米国特許第7,166,249号)は、インモールド装飾法に関する。Abramsらは、グラフィックが印刷された成形品を形成するため、グラフィックが印刷されたシートを金型に適用する方法を教示する。Abramsらは、深い寸法を持つ立体的な成形部品をインモールド法で装飾できる方法を教示している。
【0003】
Abramsらは、あひるデコイ成形品に画像を適用するための一実施例を教示している。先ず最初に、画像を設計領域内に圧縮するディストーション印刷を使用してあひるの左右の写真画像を形成する。次いで、印刷し且つコーティングを施したシートをあひるデコイの寸法に合わせて真空形成し、ディストーション印刷した領域を通常の色彩及び割合にする。真空形成した印刷シートを左右のピースに切断し、これらを吹込み成形金型の適当なキャビティに配置し、ポリエチレンで型成形する。金型を開放したとき、写真品質の画像を備えたあひるデコイの二つの半部を取り出し、互いに合わせて完成したデコイにする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,166,249号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、物品の注文製作を行うための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、一態様では、グラフィックを物品に適用するための方法において、グラフィックを物品の湾曲表面と関連する工程と、変形可能なメンブレンを、変形可能なメンブレンの形態が湾曲表面と一致するように、物品の一部に押し付ける工程と、変形可能なメンブレンを加熱する工程と、これによってグラフィックを湾曲表面に転写する工程とを含む、方法を提供する。
【0007】
別の態様では、接着剤を使用してグラフィックを湾曲表面と関連した。
【0008】
別の態様では、変形可能なメンブレンは、布材料を含む。
【0009】
別の態様では、変形可能なメンブレンは熱伝導性材料である。
【0010】
別の態様では、変形可能なメンブレンを物品の一部に押し付ける工程は、変形可能なメンブレンと湾曲表面との間に真空を適用する工程を含む。
【0011】
別の態様では、変形可能なメンブレンを、外部分及び内部分を含むグラフィック転写アッセンブリと関連し、変形可能なメンブレンは、外部分と内部分との間に配置される。
【0012】
別の態様では、外部分及び内部分は、シリコーンを含む材料で形成されている。
【0013】
別の態様では、変形可能なメンブレンがグラフィック転写アッセンブリと関連しており、グラフィック転写アッセンブリは、更に、変形可能なメンブレンを支持するように形成されたハウジング部分と、一組の加熱エレメントと、熱伝達流体で充填した、変形可能なメンブレンと一組の加熱エレメントとの間に配置されたプレナムとを含む。
【0014】
別の態様では、変形可能なメンブレンは、ゴム製耐熱ブラダーである。
【0015】
別の態様では、本発明は、グラフィック転写アッセンブリの使用方法において、種類が異なる少なくとも二つの物品を含む一組の物品から一つの物品を選択する工程と、一組の靴型から、物品の大きさ及び形状に従って一つの靴型を選択し、靴型をグラフィック転写アッセンブリの靴型アッセンブリと関連する工程と、物品を靴型アッセンブリと関連する工程と、グラフィック転写アッセンブリを使用してグラフィックを物品の湾曲部分に転写する工程とを含む、方法を提供する。
【0016】
別の態様では、グラフィック転写アッセンブリは、物品の湾曲部分と形態が一致するように形成された変形可能なメンブレンを含む。
【0017】
別の態様では、グラフィック転写アッセンブリは、物品の両側と形態が一致し、これによって、物品の全体形状と形態が一致するように形成された二つの変形可能なメンブレンを含む。
【0018】
別の態様では、本発明は、グラフィック転写アッセンブリにおいて、グラフィック転写アッセンブリを支持するように形成されたベース部分と、変形可能な第1メンブレンを含む移動可能な第1部分及び変形可能な第2メンブレンを含む移動可能な第2部分と、一つの靴型をベース部分に取り付けるように形成された靴型アッセンブリと、移動可能な第1部分及び移動可能な第2部分を制御するように形成されたアクチュエータとを含み、変形可能な第1メンブレン及び変形可能な第2メンブレンは、物品の湾曲部分と形態が一致するように形成されており、これによってグラフィックを湾曲部分に転写する、グラフィック転写アッセンブリを提供する。
【0019】
別の態様では、移動可能な第1部分は、変形可能な第1メンブレンを支持するように形成されたフレームを含む。
【0020】
別の態様では、移動可能な第2部分は、変形可能な第2メンブレンを支持するように形成されたフレームを含む。
【0021】
別の態様では、グラフィック転写アッセンブリは、変形可能な第1メンブレンと変形可能な第2メンブレンとの間に真空を適用するように形成されたバルブを含む。
【0022】
別の態様では、移動可能な第1部分及び移動可能な第2部分は、移動可能な第1部分と移動可能な第2部分との間に進入する空気を大幅に減少するための少なくとも一つのシールを含む。
【0023】
別の態様では、変形可能な第1メンブレン及び変形可能な第2メンブレンは、熱伝導性材料を含む。
【0024】
別の態様では、変形可能な第1メンブレン及び変形可能な第2メンブレンは、物品のほぼ全体と形態が一致するように形成されている。
【0025】
別の態様では、靴型は、物品の形状及び大きさに従って選択される。
【0026】
本発明のこの他のシステム、方法、特徴、及び利点は、添付図面及び詳細な説明を検討することにより、当業者に明らかになるであろう。このような追加のシステム、方法、特徴、及び利点は全て、この説明に含まれ、本発明の範囲内にあり、特許請求の範囲によって保護される。
【0027】
本発明は、添付図面を参照して以下の説明を読むことにより更によく理解されるであろう。添付図面に示す構成要素は、必ずしも縮尺通りではなく、本発明の原理を例示するにあたり誇張がなされている。更に、これらの図面では、様々な図に亘り、対応する部分に同様の参照番号が付してある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、物品の一実施例の斜視図である。
【図2】図2は、関連したグラフィックを備えた物品の一実施例の斜視図である。
【図3】図3は、関連したグラフィックを備えた物品の一実施例の斜視図である。
【図4】図4は、関連したグラフィックを備えた物品の一実施例の斜視図である。
【図5】図5は、関連したグラフィックを備えた物品の一実施例の斜視図である。
【図6】図6は、グラフィック転写アッセンブリに取り付けられた靴型と関連した物品の一実施例の斜視図である。
【図7】図7は、変形可能なメンブレンが、物品の部分に押し付けられるように形成された、グラフィック転写アッセンブリに配置された物品の一実施例の概略図である。
【図8】図8は、変形可能なメンブレンが物品の湾曲部分を包囲した、グラフィック転写アッセンブリに配置された物品の一実施例の概略図である。
【図9】図9は、物品が変形可能なメンブレン間に配置され、これらの変形可能なメンブレンが物品の湾曲部分を包囲した実施例の側面図である。
【図10】図10は、変形可能なメンブレンの形態が物品の湾曲部分と一致した、グラフィック転写アッセンブリに配置された物品の一実施例の概略図である。
【図11】図11は、物品の湾曲部分と形態が一致した変形可能なメンブレン間に配置された、物品の一実施例の側面図である。
【図12】図12は、グラフィック転写アッセンブリの変形可能なメンブレンの一実施例の、物品から遠ざけた状態の概略図である。
【図13】図13は、グラフィックが湾曲部分に適用された物品の一実施例の概略図である。
【図14】図14は、靴型と関連し、グラフィック転写アッセンブリに配置された物品の一実施例の概略図である。
【図15】図15は、物品を取り囲むグラフィック転写アッセンブリの変形可能なメンブレンの一実施例の概略図である。
【図16】図16は、物品の湾曲部分と形態が一致したグラフィック転写アッセンブリの変形可能なメンブレンの一実施例の側面図である。
【図17】図17は、グラフィック転写アッセンブリの例示の実施例の斜視図である。
【図18】図18は、グラフィック転写アッセンブリの例示の実施例の斜視図である。
【図19】図19は、一組の靴型と関連させることができ、グラフィック転写アッセンブリの靴型アッセンブリに取り付けることができる一組の物品の一実施例の概略図である。
【図20】図20は、グラフィックを物品の湾曲部分に適用できるグラフィック転写アッセンブリの例示の実施例の分解図である。
【図21】図21は、グラフィックを物品に適用しているグラフィック転写アッセンブリの一実施例の概略図である。
【図22】図22は、グラフィックを物品の湾曲部分に適用しているグラフィック転写アッセンブリの一実施例の断面図である。
【図23】図23は、二つのグラフィックを物品の二つの湾曲部分に適用するように形成されたグラフィック転写アッセンブリの例示の実施例の断面図である。
【図24】図24は、二つのグラフィックを物品の二つの湾曲部分に適用しているグラフィック転写アッセンブリの例示の実施例の断面図である。
【図25】図25は、グラフィックを変形可能なメンブレンに取り付けるのを阻止するように形成されたグラフィック転写アッセンブリの例示の実施例の分解図である。
【図26】図26は、グラフィックを物品の湾曲部分に適用する、グラフィック転写アッセンブリの一実施例の概略図である。
【図27】図27は、グラフィックを物品に適用した後のグラフィック転写アッセンブリの一実施例の概略図である。
【図28】図28は、二つのグラフィックを物品の二つの湾曲部分に適用するように形成されたグラフィック転写アッセンブリの一実施例の断面図である。
【図29】図29は、二つのグラフィックを物品の二つの湾曲部分に適用している、グラフィック転写アッセンブリの一実施例の断面図である。
【図30】図30は、履物及び保護部材の例示の実施例の分解斜視図である。
【図31】図31は、履物及び保護部材の例示の実施例の斜視図である。
【図32】図32は、グラフィック転写アッセンブリの例示の実施例の斜視図である。
【図33】図33は、グラフィック転写アッセンブリの例示の実施例の斜視図である。
【図34】図34は、グラフィック転写アッセンブリの例示の実施例の斜視図である。
【図35】図35は、グラフィック転写アッセンブリの例示の実施例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1及び図2は、着用される形体の物品100の一実施例の概略図である。この例示の実施例では、物品100は履物である。しかしながら、この詳細な説明全体に亘って教示した原理は、他の物品にも適用できるということは理解されるべきである。一般的には、これらの原理は、着用される任意の物品に適用できる。幾つかの実施例では、物品には、移動するように形成された関節連結された一つ又はそれ以上の部分を含む物品が含まれる。他の場合では、物品は、着用者の部分と形態が立体的に一致する形態を備えていてもよい。着用されるように形成された物品の例には、履物、手袋、シャツ、パンツ、靴下、スカーフ、帽子、上着、並びに他の物品が含まれるが、これらに限定されない。物品のこの他の例には、臑当て、膝当て、肘当て、肩パッド、並びに任意の他の種類の防具が含まれるが、これらに限定されない。更に、幾つかの実施例では、物品には、着用されるように形成されていない別の種類の物品が含まれる。このような物品には、ボール、バッグ、財布、バックパック、並びに着用されるようになっていないこの他の物品が含まれるが、これらに限定されない。
【0030】
一つの例示の実施例では、物品100は、ハイトップシューズであってもよい。しかしながら、他の実施例では、物品100は、ランニングシューズ、バスケットボールシューズ、ハイヒール、ブーツ、スリッポン、低トップシューズ、並びにこの他の種類の履物を含むが、これらに限定されない任意の種類の履物であってもよい。更に、本実施例では、履物の片方しか示してないが、この詳細な説明に教示したのと同じ原理を、履物のもう片方に適用してもよい。
【0031】
様々な実施例において、物品100は様々な部分を含んでいてもよい。この実施例では、物品100は、甲皮即ちアッパー102を含む。一般的には、アッパー102は任意の種類のアッパーであってもよい。詳細には、アッパー102には、任意のデザイン、形状、大きさ、及び/又は色のアッパーが含まれる。例えば、物品100がバスケットボールシューズである実施例では、物品100は、足首に高度の支持を提供するように形成されたハイトップアッパーを含んでいてもよい。物品100がランニングシューズである場合には、物品100は、ランニング中に可撓性を提供するように形成された低トップアッパーを含んでいてもよい。
【0032】
物品100は、着用者の足を受け入れるように形成されている。幾つかの実施例では、物品100は、着用者の足を受け入れるように形成されたスロート103を含む。代表的には、スロート103により、足を物品100の内部分に挿入できる。
【0033】
物品100は、外側部分106を含んでいてもよい。更に、物品100は、外側部分106とは反対側に配置された内側部分107を含んでいてもよい。更に、外側部分106は、足の外側と関連していてもよい。同様に、内側部分107は足の内側と関連していてもよい。
【0034】
幾つかの実施例では、物品100は、靴底システム即ちソールシステムと関連している。幾つかの場合では、物品100用のソールシステムは、アウトソール(地面と接触する靴底の一番外側の部分)を含む。他の場合には、ソールシステムは、ミッドソールを含む。更に他の場合では、ソールシステムはインソールを含む。一つの例示の実施例では、物品100は、ソールシステム105を含んでいてもよい。ソールシステム105は、ミッドソール及びアウトソールを含んでいてもよい。
【0035】
図1及び図2を参照すると、一つ又はそれ以上のグラフィックが物品100の部分に適用されてもよい。「グラフィック」という用語は、この詳細な説明の全体に亘って、及び特許請求の範囲において使用されているように、任意の画像、絵、テキスト、又は印に関する。幾つかの場合では、グラフィックは、装飾を目的として使用されてもよい。他の場合では、グラフィックは、様々な種類の情報を表示するのに使用されてもよい。別の場合では、グラフィックには、物品の一部又はほぼ全体への色の適用が含まれる。幾つかの場合では、単一の無地の色を物品の一部又はほぼ全体に適用してもよい。他の場合には、様々な色を様々な方法で物品の一部又はほぼ全体に適用してもよい。更に他の場合には、グラフィックには、画像、色、及び他の種類のデザインの組み合わせが含まれる。例えば、この実施例では、グラフィック109は、物品100と関連していてもよい。
【0036】
一般的には、グラフィックは、任意の大きさ及び形状であってもよく、これらの形状には、正方形形状、矩形形状、楕円形形状、三角形形状、規則的形状、不規則な形状、並びに他の種類の形状が含まれるが、これらの形状に限定されない。幾つかの場合ではグラフィックは立体的であってもよい。他の場合では、グラフィックは実質的に平面的であってもよい。一実施例では、グラフィック109は全体に矩形形状を備えて形成されている。更に、グラフィック109は実質的に平面的である。換言すると、グラフィック109は比較的平らである。更に、一つの例示の実施例において、グラフィック109は、物品100を着用する運動選手のチーム番号を表示するのに使用してもよい。例えば、一実施例では、グラフィック109は、番号「18」を含んでいてもよい。
【0037】
様々な実施例において、グラフィックは、様々な方法を使用して適用されてもよい。一実施例では、アッパーの材料と適合性のフィルムにグラフィックを印刷してもよい。詳細には、グラフィックのインクがアッパーの材料と接触するようにグラフィックを反転してフィルムに印刷してもよい。この構成では、インクはフィルムによって保護される。幾つかの場合ではフィルムはアッパーのポリウレタン(PU)コーティングと適合性のフィルムであってもよい。しかしながら、他の実施例では、グラフィックを物品に適用するためのこの他の方法を使用してもよい。
【0038】
様々な実施例において、物品100の様々な部分に一つ又はそれ以上のグラフィックを適用してもよい。例えば、この実施例では、グラフィック109を物品100の外側部分106に適用してもよい。幾つかの場合では、追加のグラフィックを物品100の他の部分に適用してもよい。
【0039】
幾つかの実施例では、グラフィックを物品の湾曲部分に適用してもよい。例えば、履物は、爪先部分、紐編み(lacing)部分、及び履物側部を含むがこれらに限定されない湾曲部分を含んでいてもよい。幾つかの実施例では、グラフィックを物品の実質的に平らな部分に適用してもよい。
【0040】
一実施例では、物品100は、アッパー102及びソールシステム105の部分を組み立てて物品100を形成することにより実質的に完成する。実質的に組み立てられた物品100では、外側部分106は、物品100の湾曲部分を形成する。詳細には、外側部分106は、物品100に挿入される足の一部と同一形態をとるように湾曲していてもよい。
【0041】
幾つかの実施例では、グラフィックを物品に適用する前にグラフィックを物品の一部と関連してもよい。幾つかの場合では、グラフィックを物品に一時的に取り付け、グラフィックを物品と関連させてもよい。様々な実施例において、物品へのグラフィックの一時的取り付けは、テープを使用する方法、接着剤を使用する方法、及び当該技術分野で周知の任意の他の方法を含むがこれらの方法に限定されない様々な方法で行ってもよい。一実施例では、接着力が低い一時的テープを使用してグラフィックを物品に一時的に取り付ける。例えば、幾つかの場合では、フリスケット型(frisket-type)接着剤を使用してもよい。一実施例では、マイラーテープを使用してもよい。
【0042】
図1を参照すると、外側部分106に適用されるグラフィック109の位置を示すため、グラフィック109を外側部分106と関連させてもよい。この実施例では、外側部分106は、物品100の湾曲部分であってもよい。しかしながら、他の実施例では、外側部分106は物品100の実質的に平らな部分であってもよい。例示の実施例では、グラフィック109は、グラフィック109を図2に示すように物品100に適用する前にテープ111に一時的に取り付けられていてもよい。グラフィック109を物品100と関連した後、グラフィック転写アッセンブリを使用してグラフィック109を物品100に適用してもよい。
【0043】
幾つかの実施例では、グラフィックを物品の大きな部分に適用してもよい。幾つかの場合では、履物の一部又は全部に色を付けるため、グラフィックを使用してもよい。更に、履物の一部又は全部に所定のデザインを適用するため、グラフィックを使用してもよい。換言すると、グラフィックの使用は、物品の局所的領域に限定されない。
【0044】
図3、図4、及び図5は、履物に適用されてもよいグラフィックの様々な実施例を示す。図3を参照すると、グラフィック109及び着色グラフィック111を履物100に適用する。幾つかの場合では、着色グラフィック111は、外側部分106のほぼ全体に色を付けるため、物品100外側部分106に適用される。更に、グラフィック109を着色グラフィック111に直接適用してもよい。換言すると、幾つかの場合では多数のグラフィックを互いに組み合わせ、物品についての注文製作のデザインを形成してもよい。
【0045】
様々な実施例において、着色グラフィック111は、履物100のほぼ全体を覆う形体の任意の材料で形成されていてもよい。幾つかの場合では、例えば、着色グラフィックは、色付きフィルムであってもよい。他の場合には、着色グラフィックは、インクや染料の薄いコーティングであってもよく、これらは、別の方法で適用されてもよい。一実施例では、着色グラフィック111は、アッパー102の色を全体として変化するため、外側部分106に接合できる色付きフィルムであってもよい。
【0046】
図4及び図5を参照すると、グラフィック110は、二つの別個のフィルム部分を含む。詳細には、グラフィック110は、第1フィルム部分151及び第2フィルム部分152を含む。詳細には、第1フィルム部分151及び第2フィルム部分152は、物品用の着色剤として様々なインク又は他の染料が配置されたフィルムであってもよい。幾つかの場合では、フィルムは、グラフィック又はデザインに従って配置されたインク及び/又は染料を含んでいてもよい。この実施例では、第1フィルム部分151は、グラフィックの数字155を含む。更に、第1フィルム部分151は、複数のリングを含むグラフィックのデザイン部分157を含む。他の場合には、第1フィルム部分151は、形状、数字、文字、又は他の種類の画像の任意の他の組み合わせを含んでいてもよい。幾つかの場合では、第2フィルム部分152もまた、同様のグラフィック及び/又はデザインを含んでいてもよい。この構成では、色彩並びに別個のデザイン及びパターンを、グラフィック110を使用して履物100に適用できる。
【0047】
幾つかの場合では、注文製作のグラフィックを物品に適用できる。「注文製作のグラフィック」という用語は、一つ又はそれ以上の物品に適用するために顧客が選択した又は創作した任意のグラフィックに関する。幾つかの場合には、顧客には、製造者と関連したウェブサイトを使用して注文製作のグラフィックを創作又は選択するための用意が提供される。他の場合には、顧客は、注文製作のグラフィックを選択又は創作するプロセスに関わるため、小売店やキオスクに足を運んでもよい。更に他の場合には、顧客は、注文製作のグラフィックをメールやeメールで製造者に提出してもよい。物品に適用できる注文製作のグラフィックの創作及び/又は選択を行うための注文製作プロセスの例は、2006年12月18日に出願された米国特許出願第11/612,320号に記載されている。出典を明示することにより、この出願に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。この事例はここに、デジタル印刷の事例と呼ばれる。
【0048】
図6乃至図15は、グラフィック転写アッセンブリでグラフィックを物品に適用する方法の一実施例を示そうとするものである。例示の目的のため、図6乃至図15は、グラフィック110を物品100の外側部分106に適用する方法の一実施例を示す。しかしながら、この方法は、グラフィックを物品の任意の他の部分に適用するのにも使用できるということは理解されるべきである。例えば、物品が履物である実施例では、この方法は、アッパー、ソール、並びに物品の任意の他の部分にグラフィックを適用するのにも使用できる。更に、この方法は、後に互いに組み立てられて完成した物品を形成する物品の個々の部分にグラフィックを適用するのに使用してもよい。
【0049】
幾つかの実施例では、物品にグラフィックを適用する前に物品が靴型と関連してもよい。図6を参照すると、靴型301を物品100に挿入してもよい。靴型301を物品100に挿入した状態で、物品100の使用中に物品100がとるであろう形状と実質的に同じ形状に物品100を形成する。グラフィック110を物品100に適用する前に、靴型301をグラフィック転写アッセンブリ350と関連してもよい。グラフィック転写アッセンブリ350への靴型301の取り付けの詳細は、この詳細な説明中で、後に詳細に論じる。
【0050】
グラフィック転写アッセンブリは、グラフィックの形態が物品の湾曲部分と一致するようにグラフィックを物品の湾曲部分に適用するための手段を備えていてもよい。換言すると、グラフィック転写アッセンブリは、物品の湾曲部分又はグラフィックに皺や曲げを生じることなく、グラフィックを物品の湾曲部分に適用するように形成されていてもよい。これは、湾曲部分の様々な輪郭にグラフィックを押し込むことによって行われてもよい。幾つかの場合では、グラフィック転写アッセンブリは、物品の湾曲部分に押し付けることができる変形可能なメンブレンを含んでいてもよい。変形可能なメンブレンは、押し付けにより、物品の湾曲部分と同じ形態をとる。
【0051】
物品の湾曲部分と同じ形態をとるため、変形可能なメンブレンは、実質的に可撓性の材料から形成されていてもよい。可撓性材料の例には、天然ゴム、合成ゴム、シリコーン、シリコーンゴム等の他のエラストマー、並びに当該技術分野で周知の他の材料が含まれるが、これらの材料に限定されない。一実施例では、変形可能なメンブレンは、布材料から形成されていてもよい。
【0052】
幾つかの実施例では、グラフィック転写アッセンブリは、一つ以上の変形可能なメンブレンを含んでいてもよい。例示の実施例では、グラフィック転写アッセンブリ350は、二枚の変形可能なメンブレンを含む。詳細には、グラフィック転写アッセンブリ350は、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352を含む。
【0053】
一般的には、変形可能なメンブレンは、任意の大きさ及び形状に形成されていてもよい。こうした形状の例には、矩形形状、楕円形形状、三角形形状、規則的形状、不規則な形状、並びに他の種類の形状が含まれるが、これらの形状に限定されない。幾つかの実施例では、変形可能なメンブレンは、物品の一部のほぼ全体を覆う大きさ及び形状を備えて形成されていてもよい。例えば、変形可能なメンブレンは、物品の内側部分を覆う大きさ及び形状持つように形成されていてもよい。一実施例では、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352は、楕円形形状をなして形成されてもよい。
【0054】
幾つかの場合では、変形可能な第1メンブレン351は、図7に示すように、物品100の内側部分107と関連していてもよい。同様に、変形可能な第2メンブレン352は、物品100の外側部分106と関連していてもよい。他の場合では、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352は、物品100の他の部分と関連してもよい。例えば、変形可能な第1メンブレン351は、物品100の爪先部分と関連してもよい。同様に、変形可能な第2メンブレン352は、物品100の踵部分と関連してもよい。
【0055】
幾つかの実施例では、グラフィック転写アッセンブリは、変形可能なメンブレンを物品の一部に押し付ける手段を備えていてもよい。幾つかの場合では、グラフィック転写アッセンブリは、物品を移動して変形可能なメンブレンに押し付けてもよい。換言すると、変形可能なメンブレンが定置の位置に固定され、物品を変形可能なメンブレンに押し込んでもよい。他の場合では、グラフィック転写アッセンブリは、変形可能なメンブレンを移動して物品に押し付けてもよい。換言すると、物品が定置の位置に固定され、変形可能なメンブレンを物品に押し付けてもよい。例示の実施例では、グラフィック転写アッセンブリは、変形可能なメンブレンを移動して物品の部分に押し付ける移動可能な部分を備えていてもよい。
【0056】
図7を参照すると、グラフィック転写アッセンブリ350は、移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362を含む。移動可能な第1部分361は、変形可能な第1メンブレン351と関連していてもよい。同様に、移動可能な第2部分362は、変形可能な第2メンブレン352と関連していてもよい。
【0057】
一般的には、移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362は、正方形形状、矩形形状、楕円形形状、三角形形状、規則的形状、不規則な形状、並びに他の種類の形状を含むがこれらに限定されない任意の形状及び大きさを備えて形成されていてもよい。一実施例では、移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362は、楕円形形状をなして形成されていてもよい。
【0058】
一実施例では、移動可能な第1部分361は、図7に示すように、第1外フレーム371を含んでいてもよい。幾つかの場合では、移動可能な第1部分361の第1外フレーム371は、変形可能な第1メンブレン351の周囲に配置されていてもよい。詳細には、変形可能な第1メンブレン351は、第1外フレーム371のところで移動可能な第1部分361に取り付けられていてもよい。
【0059】
同様に、移動可能な第2部分362は、第2外フレーム372を含んでいてもよい。第2外フレーム372は、変形可能な第2メンブレン352の周囲に配置されていてもよい。詳細には、変形可能な第2メンブレン352は、第2外フレーム372のところで移動可能な第2部分362に取り付けられていてもよい。
【0060】
移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362は、更に、グラフィック転写アッセンブリ350の他の部分に取り付けられていてもよい。一実施例では、移動可能な第1部分361の第1外フレーム371及び変形可能な第2メンブレン352の第2外フレーム372がグラフィック転写アッセンブリ350のベース部分310に取り付けられていてもよい。この構成では、ベース部分310は、移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362に対して支持を提供する。
【0061】
幾つかの実施例では、第1外フレーム371及び第2外フレーム372は、移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362を互いに接合するための手段を含んでいてもよい。幾つかの実施例では、第1外フレーム371及び第2外フレーム372は、移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362を接合するためのシールを含んでいてもよい。図6を参照すると、第1外フレーム371はシール381を含む。例えば、一実施例では、シール381はガスケットシールであってもよい。幾つかの場合では、第2外フレーム372は、対応するシールを備えていてもよい。他の場合ではシール381だけを使用してもよい。この構成では、移動可能な第1部分361は、移動可能な第2部分362に実質的に気密をなして接合されてもよい。
【0062】
幾つかの実施例では、グラフィック転写アッセンブリ350は、移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362を制御するように形成されたアクチュエータと関連していてもよい。一実施例では、グラフィック転写アッセンブリ350はアクチュエータ320を含む。一般的には、アクチュエータ320は、移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362を制御するため、当該技術分野で周知の様々な方法で形成されていてもよい。例示の実施例では、アクチュエータ320は、移動可能な第1部分361を制御するための第1外側部分321を持つように形成されていてもよい。更に、アクチュエータ320は、移動可能な第2部分362を制御するための第2外側部分322を備えていてもよい。
【0063】
幾つかの場合では、第1外側部分321は、移動可能な第1部分361の第1外フレーム371に取り付けられていてもよい。詳細には、第1外側部分321の第1端部分331が第1外フレーム371に取り付けられていてもよい。同様に、第1外側部分321の第2端部分332がアクチュエータ320の中央部分323に取り付けられていてもよい。同様に、第2外側部分322は、移動可能な第2部分362の第2外フレーム372に取り付けられていてもよい。詳細には、第2外側部分322の第1端部分333が第2外フレーム372に取り付けられていてもよい。更に、第2外側部分322の第2端部分334がアクチュエータ320の中央部分323に取り付けられていてもよい。
【0064】
第1外フレーム371及び第2外フレーム372が第1外側部分321及び第2外側部分322の夫々並びにベース部分310に取り付けられる場合には、アクチュエータ320は、移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362を、二枚貝が殻を閉じるのと実質的に同様の方法で移動するように形成されていてもよい。一実施例では、アクチュエータ320は、中央部分323を押し下げ、第1外側部分321の第2端部分332及び第2外側部分322の第2端部分334を下方に引っ張る。第2端部分332及び第2端部分334が下方に引っ張られるとき、第1端部分331及び第1端部分333が上方及び内方に引っ張られる。この構成は、移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362を内方に引っ張る。この構成では、図8及び図9に示すように、移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362を第1外フレーム371及び第2外フレーム372のところで互いに押し付けてもよい。幾つかの場合では、第1外フレーム371及び第2外フレーム372が互いに押し付けられるとき、第1シール381及び第2シール382を接合してもよい。
【0065】
移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362が互いに押し付けられたとき、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352が物品100に押し付けられる。幾つかの実施例では、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352は、物品100のほぼ全体を構成しない物品100の幾つかの部分に押し付けられてもよい。他の実施例では、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352は、物品100のほぼ全体を形成する物品100の部分に押し付けられてもよい。
【0066】
幾つかの実施例では、変形可能なメンブレンが物品の一部に比較的緩く押し付けられてもよい。換言すると、変形可能なメンブレンは、変形可能なメンブレンを物品に押し付けるとき、物品の湾曲部分と同じ形態をとらなくてもよい。例示の実施例では、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352は、図8及び図9に示すように、物品100の部分に比較的緩く押し付けられる。
【0067】
グラフィック転写アッセンブリには、変形可能なメンブレンの形態を物品の湾曲部分と一致するのを補助する手段が設けられていてもよい。幾つかの実施例では、変形可能なメンブレンを物品の一部に当てて締め付け、物品の湾曲部分と形態を一致してもよい。幾つかの場合では変形可能なメンブレン間の空気を排出し、変形可能なメンブレンを物品の湾曲部分と同じ形態にしてもよい。
【0068】
一実施例では、グラフィック転写アッセンブリ350は空気バルブ340を含んでいてもよい。一般的には、バルブ340は、空気バルブ340により、変形可能な第1メンブレン351と変形可能な第2メンブレン352との間から空気を放出できるように、グラフィック転写アッセンブリ350と関連していてもよい。一実施例では、図7及び図9に示すように、空気バルブ340は、移動可能な第1部分361と移動可能な第2部分362との間に配置されている。空気バルブ340は、更に、真空タンク(図示せず)に取り付けられていてもよい。この構成では、空気バルブ340は、第1シール381及び第2シール382が接合されたとき、変形可能な第1メンブレン351と変形可能な第2メンブレン352との間の空間から空気を放出できる。
【0069】
図10及び図11を参照すると、変形可能な第1メンブレン351と変形可能な第2メンブレン352との間の空間から空気が放出してある。これにより、変形可能な第1メンブレン351と変形可能な第2メンブレン352の形態を、物品100の湾曲部分と同じにできる。詳細には、変形可能な第1メンブレン351の形態は、物品100の内側部分107の湾曲部分と一致する。同様に、変形可能な第2メンブレン352の形態は、物品100の外側部分106の湾曲部分と一致する。
【0070】
物品にグラフィックを適用するため、グラフィックを物品に取り付けるために熱を使用してもよい。幾つかの実施例では、変形可能なメンブレンと隣接して配置された加熱エレメントによって熱を加えてもよい。他の実施例では、変形可能なメンブレンから放射された熱によって熱を加えてもよい。幾つかの場合では、加熱ワイヤを変形可能なメンブレンに埋設してもよい。他の場合では、変形可能なメンブレンは、熱を物品に伝達するため、熱伝導性材料で形成されていてもよい。
【0071】
変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352の形態が物品100の湾曲部分と一致した状態で、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352に熱を伝達し、グラフィック110を物品100に適用する。例示の実施例では、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352に埋設された加熱ワイヤを加熱し、グラフィック110を物品100に適用する。
【0072】
グラフィック110を物品100に熱転写した後、グラフィック110を物品100に適用してもよい。グラフィック110が物品100に適用された状態で、アクチュエータ320は、移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362を、図12に示すように開放するように形成されていてもよい。移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362がもはや物品100に押し付けられていない状態で、図6でわかるように、物品100を靴型301及びグラフィック転写アッセンブリ350から取り出すことができる。
【0073】
図13を参照すると、グラフィック110は、物品100の外側部分106に適用されている。この例示の実施例ではグラフィックが物品100に一つしか適用されていないが、グラフィック110を外側部分106に適用したのとほぼ同時に、追加のグラフィックを物品100に適用してもよいということは理解されるべきである。例えば、物品100の内側部分107と関連したグラフィックを、グラフィック110とほぼ同時に適用してもよい。換言すると、多数のグラフィックを物品100の部分にほぼ同時に適用する上で、この方法を使用してもよい。
【0074】
グラフィック転写アッセンブリ350を使用してグラフィックを様々な種類の物品に適用してもよい。詳細には、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352は、様々な種類の物品と関連した様々な湾曲部分と形態が一致するように形成されていてもよい。例えば、図11、図12、及び図13は、低トップアッパーを持つ物品にグラフィックを適用する方法の一実施例を示す。
【0075】
図14を参照すると、物品1100と関連したグラフィックを、グラフィック転写アッセンブリ350によって物品1100に適用してもよい。一実施例では、物品1100は、低トップランニングシューズであってもよい。グラフィックを物品1100に適用するため、物品1100を靴型1101と関連してもよい。靴型1101は、グラフィック転写アッセンブリ350に取り付けられていてもよい。物品1100がグラフィック転写アッセンブリ350に配置された状態で、上述の実施例とほぼ同じ方法で、移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362を移動し、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352を物品1100に押し付けてもよい。
【0076】
移動可能な第1部分361及び移動可能な第2部分362を接合した後、変形可能な第1メンブレン351と変形可能な第2メンブレン352との間の空間から空気を除去してもよい。これにより、図15及び図16に示すように、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352の形態を物品1100の湾曲部分と一致できる。この構成では、グラフィックを物品1100に適用するため、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352によって熱を伝達してもよい。
【0077】
グラフィック転写アッセンブリは、開閉を自動的に行うための手段を備えていてもよい。例えば、幾つかの実施例では、グラフィック転写アッセンブリは、グラフィック転写アッセンブリの一つ又はそれ以上の移動可能な部分の開閉を行うための自動制御式アクチュエータを備えていてもよい。
【0078】
図17及び図18は、グラフィック転写アッセンブリの別の実施例を示す。図17及び図18を参照すると、グラフィック転写アッセンブリ1700は、ベース部分1702を含む。幾つかの場合では、グラフィック転写アッセンブリ1700は、更に、移動可能な第1部分1720及び移動可能な第2部分1722を含んでいてもよい。更に、移動可能な第1部分1720及び移動可能な第2部分1722は、変形可能な第1メンブレン1732及び変形可能な第2メンブレン(図示せず)と関連していてもよい。
【0079】
幾つかの実施例では、移動可能な第1部分1720は、第1枢動アタッチメント1742のところでベース部分1702に取り付けられていてもよい。同様に、移動可能な第2部分1722は、第1枢動アタッチメント1742と隣接して配置された同様の枢動アタッチメントのところでベース部分1702に取り付けられていてもよい。この構成では、靴型及び/又は物品を挿入するため、移動可能な第1部分1720及び移動可能な第2部分1722を引き離すことができ、更に、上文中に説明した方法でグラフィックを物品に適用するため、互いに引き寄せることができる。
【0080】
この実施例では、グラフィック転写アッセンブリ1700は、更に、作動システム1750を含む。詳細には、作動システム1750は、第1アクチュエータアッセンブリ1752及び第2アクチュエータアッセンブリ1754を含む。幾つかの場合では、第1アクチュエータアッセンブリ1752は、第1部分1761、第2部分1762、及び第3部分1763を含む。第1部分1761は、第1作動デバイス1771に連結されていてもよい。更に、第2部分1762は、第1部分1761から移動可能な第1部分1720まで延びていてもよい。同様に、第3部分1763は、第2部分1762から移動可能な第2部分1722まで延びていてもよい。幾つかの場合では、第2部分1762及び第3部分1763は、枢動連結部1767のところで第1部分1761に関して枢動できる。この構成では、第1部分1761を垂直方向に移動すると、第2部分1762及び第3部分1763が移動可能な第1部分1720及び移動可能な第2部分1722に力を加える。詳細には、第1部分1761を上方に移動すると、第2部分1762及び第3部分1763が互いから遠ざかる方向に回転し、図17でわかるように、移動可能な第1部分1720及び移動可能な第2部分1722を押し離す。同様に、第1部分1761を下方に引っ張ると、第2部分1762及び第3部分1763が互いに向かって回転し、図18でわかるように、移動可能な第1部分1720及び移動可能な第2部分1722を互いに引っ張る。
【0081】
例示の実施例では第1部分1761の移動は、第1作動デバイス1771によって制御される。異なる実施例において、第1作動デバイス1771は任意の種類の作動デバイスであってもよい。幾つかの場合では、第1作動デバイス1771は空気圧アクチュエータであってもよい。空気圧式作動デバイスの例には、回転式アクチュエータ、タイロッドアクチュエータ、グリッパ、機械式リンクを持つロッドレスアクチュエータ、磁気リンクを持つロッドレスアクチュエータ、並びに任意の他の種類の空気圧アクチュエータが含まれるが、これらのアクチュエータに限定されない。更に別の場合には、第1作動デバイス1771は、別の種類の作動デバイスであってもよく、これには、電気アクチュエータ、モータ、液圧シリンダ、線型アクチュエータ、又は任意の他の種類のアクチュエータが含まれるが、これらに限定されない。
【0082】
幾つかの実施例では、第2アクチュエータアッセンブリ1754は、第1アクチュエータアッセンブリ1752と同様に、移動可能な第1部分1720及び移動可能な第2部分1722の開閉を容易にするように形成されていてもよい。グラフィック転写アッセンブリ1700の両端に設けられた二つのアクチュエータアッセンブリを使用することにより、移動可能な第1部分1720及び移動可能な第2部分1722の開閉を容易に行うことができる。
【0083】
更に、本実施例は、グラフィック転写アッセンブリの開閉を行うために作動システムを使用するけれども、他の実施例では、種類が異なるシステムを使用してもよいということは理解されるべきである。例えば、一実施例では、グラフィック転写アッセンブリの移動可能な第1部分及び移動可能な第2部分は、これらの移動可能な部分を開放位置と閉鎖位置との間で持ち上げたり下げたりすることによって、手動で開閉を行ってもよい。別の例では、移動可能な部分の動きを制御するため、これらの移動可能な部分の一つ又はそれ以上の枢動部分にモータを取り付けてもよい。
【0084】
他の実施例では、グラフィック転写アッセンブリ350によってグラフィックを一組の様々な種類の物品に適用してもよい。図19は、グラフィック転写アッセンブリ350によって適用されてもよいグラフィックと関連した物品1400の組の例示の実施例を示す。一実施例では、物品の組1400は、第1物品1401、第2物品1402、第3物品1403、第4物品1404、及び第5物品1405を含む。物品の組1400は、種類が異なる少なくとも二種類の物品を含んでいてもよい。例えば、第1物品1401はブーツである。第2物品1402はバスケットボールシューズである。同様に、第3物品1403はランニングシューズである。更に、第4物品1404はバレエシューズである。最後に、第5物品1405はサンダルである。この形態では、物品の組1400は、種類が異なる少なくとも二種類の物品を含む。
【0085】
幾つかの実施例では、物品の組1400の物品は、様々な材料で形成されていてもよい。これらの様々な材料の例には、布、プラスチック、皮革、並びに物品に適した他の種類の材料が含まれるが、これらに限定されない。グラフィック転写アッセンブリ350は、様々な種類の材料で形成された物品にグラフィックを適用するように形成されていてもよい。詳細には、変形可能な第1メンブレン351及び変形可能な第2メンブレン352は、物品を形成する様々な種類の材料にグラフィックを適用するように形成されていてもよい。
【0086】
幾つかの実施例では、物品の組1400は、一組の靴型と関連していてもよい。一実施例では、靴型の組1410は、第1靴型1411、第2靴型1412、第3靴型1413、第4靴型1414、及び第5靴型1415を含む。靴型の組1410は、物品の組1400の物品の大きさ及び形状に従って、物品の組1400と関連していてもよい。例えば、第1靴型1411は第1物品1401と関連していてもよい。更に、第2靴型1412は第2物品1402と関連していてもよい。同様に、第3靴型1413は第3物品1403と関連していてもよい。同様に第4靴型1414は第4物品1404と関連していてもよい。最後に、第5靴型1415は第5物品1405と関連していてもよい。
【0087】
グラフィック転写アッセンブリは、様々な種類の物品へのグラフィックの適用を容易にするための手段を備えていてもよい。幾つかの実施例では、グラフィック転写アッセンブリは、様々な種類の物品へのグラフィックの適用を容易にする靴型アッセンブリを含んでいてもよい。幾つかの場合では、靴型アッセンブリは、一組の靴型をグラフィック転写アッセンブリに取り付けるように形成されたファスナを含んでいてもよい。靴型アッセンブリのファスナの例には、ボルトやねじ又は他の種類の当該技術分野で周知のファスナが含まれるがこれらに限定されない。この構成では、靴型アッセンブリは、様々な物品と関連した様々な靴型をグラフィック転写アッセンブリに取り付け可能にすることによって、グラフィック転写アッセンブリに対して相互交換可能である。
【0088】
例示の実施例では、グラフィック転写アッセンブリ350は、靴型アッセンブリ1440を含む。靴型アッセンブリ1440は、靴型をグラフィック転写アッセンブリ350のベース部分310に取り付けるように形成されている。詳細には、靴型アッセンブリ1440はファスナ1441を含む。幾つかの場合では、靴型を靴型アッセンブリ1440に取り付けるため、ファスナ1441を靴型の一部に挿入してもよい。この構成では、靴型アッセンブリ1440は、様々な物品と関連した様々な靴型をグラフィック転写アッセンブリ350に取り付け可能にすることによって、グラフィック転写アッセンブリ350に対して相互交換可能性を提供する。
【0089】
一実施例では、靴型の組1410の靴型には、ファスナ受け入れ穴1450が形成されている。ファスナ受け入れ穴1450は、靴型アッセンブリ1440のファスナ1441を受け入れるように形成されている。例えば、第1靴型1411は、第1ファスナ受け入れ穴1451を含む。ファスナ1441を第1ファスナ受け入れ穴1451に挿入することによって、第1靴型1411及び関連した第1物品1401を靴型アッセンブリ1440と関連させてもよい。第1物品1401が靴型アッセンブリ1440と関連した後、図4乃至図9に関して論じたのとほぼ同じ方法でグラフィックを第1物品1401に適用してもよい。更に、物品の組1400の残りの物品を靴型の組1410の靴型と関連し、靴型アッセンブリ1440に同様の方法で取り付けてもよいということは理解されるべきである。この形体では、グラフィック転写アッセンブリ350は、物品の組1400の物品の湾曲部分へのグラフィックの転写を行う。
【0090】
図20は、グラフィック転写アッセンブリ1550の一つの例示の実施例の分解図である。グラフィック転写アッセンブリ1550は、変形可能なメンブレン1560を含む。一実施例では、変形可能なメンブレン1560は耐熱ゴムで形成されている。この形体により、変形可能なメンブレン1560の形態を、変形可能なメンブレン1560に押し付けられる物品の部分と一致させることができる。
【0091】
グラフィック転写アッセンブリは、グラフィックを物品の湾曲部分に転写するために加熱エレメントを使用するための手段を含んでいてもよい。幾つかの実施例では、これらの加熱エレメントは、グラフィックを物品の湾曲部分に適用するため、変形可能なメンブレンに熱を伝達する。幾つかの場合では、変形可能なメンブレンに熱を伝達するため、加熱エレメントには、オイル、水、又は他の物質が入っていてもよい。一実施例では、変形可能なメンブレンに熱を加え、グラフィックを物品の湾曲部分に転写するため、加熱エレメントを使用してもよい。
【0092】
例示の実施例では、グラフィック転写アッセンブリ1550は、加熱エレメント1520を含む。この加熱エレメント1520はオイル加熱エレメントである。他の実施例では、加熱エレメント1520は別の種類の加熱エレメントであってもよい。加熱エレメント1520は、熱を発生し、この熱を変形可能なメンブレン1560に伝達するように形成されている。幾つかの場合では、加熱エレメント1520の一部がグラフィック転写アッセンブリ1550のハウジング部分1530によって覆われていてもよい。この構成は、加熱エレメント1520が発生した熱を保存するのに役立つ。
【0093】
上文中に論じたように、グラフィック転写アッセンブリは、変形可能なメンブレンの形態を物品の湾曲部分と一致するのを補助するための手段を備えていてもよい。例示の実施例では、グラフィック転写アッセンブリ1550は、チャンバ1570を含む。幾つかの場合では、チャンバ1570は、透熱性のオイル室(diathermic oil plenum) であってもよい。詳細には、チャンバ1570は、変形可能なメンブレンと一つ又はそれ以上の加熱エレメントとの間で熱の伝達を行うオイルで充填されていてもよい。チャンバ1570は変形可能なメンブレン1560と隣接して配置されていてもよい。幾つかの場合では、チャンバ1570は切り抜き部1571を含んでいてもよい。変形可能なメンブレン1560の外周が切り抜き部1571に取り付けられていてもよい。この構成では、チャンバ1570は、変形可能なメンブレン1560の形態を物品の一部と一致するのを補助するため、変形可能なメンブレン1560に圧力を加えてもよい。
【0094】
幾つかの実施例では、変形可能なメンブレン1560の形態を物品の湾曲部分と一致するのを補助する手段は、変形可能なメンブレン1560に熱を伝達するのを補助する。例えば、チャンバ1570は、物品へのグラフィックの転写を補助するため、加熱エレメント1520から変形可能なメンブレン1560に熱を効率的に伝達するのを補助する。一実施例では、これは、チャンバ1570をハウジング部分1530に取り付けることによって行ってもよい。加熱エレメント1520がチャンバ1570と隣接して配置された状態で、チャンバ1570は、加熱エレメント1520から変形可能なメンブレン1560に熱を伝達する。グラフィック転写アッセンブリ1550は、この形体を使用し、グラフィックを物品の一部に転写してもよい。
【0095】
一実施例では、グラフィック転写アッセンブリ1550は、グラフィック1510を物品1500に転写してもよい。グラフィック1510は、物品1500の外側部分1507と関連してもよい。グラフィック1510を外側部分1507に適用する前に、物品1500を靴型と関連してもよい。図21及び図22を参照すると、物品1500は靴型1501と関連していてもよい。更に、靴型1501が靴型アッセンブリ1540に取り付けられていてもよい。詳細には、靴型1501は、外側部分1507が変形可能なメンブレン1560と隣接して配置されるように靴型アッセンブリ1540に取り付けられていてもよい。
【0096】
グラフィック転写アッセンブリ1550は、物品1500を変形可能なメンブレン1560に押し付けてもよい。上文中に論じたように、これは様々な方法で行うことができる。一つの例示の実施例では、靴型アッセンブリ1540を移動し、物品1500の外側部分1507を変形可能なメンブレン1560に押し付けてもよい。図22に示すように、外側部分1507が変形可能なメンブレン1560に押し付けられた状態で、変形可能なメンブレン1560の形態が外側部分1507の湾曲部分と一致する。グラフィック転写アッセンブリ1550は、グラフィック1510及び外側部分1507に熱を加えることにより、グラフィック1510を物品1500の外側部分1507に転写する。
【0097】
多数のグラフィックを物品の様々な部分に適用する実施例では、グラフィック転写アッセンブリは、物品の様々な部分にグラフィックをほぼ同時に適用するように形成されていてもよい。幾つかの実施例では、グラフィック転写アッセンブリは、グラフィックを物品の様々な部分に適用するため、一つ又はそれ以上の変形可能なメンブレンを持つように形成されていてもよい。例えば、上述の実施例では、グラフィック転写アッセンブリ350は、物品の様々な部分にグラフィックを適用できる。他の実施例では、グラフィック転写アッセンブリは、物品の様々な部分にグラフィックを適用するため、一つ以上のグラフィック転写アッセンブリで形成されていてもよい。
【0098】
図23及び図24を参照すると、グラフィック転写アッセンブリ1950は、第1グラフィック転写アッセンブリ1951及び第2グラフィック転写アッセンブリ1952を含む。一実施例では、第1グラフィック転写アッセンブリ1951及び第2グラフィック転写アッセンブリ1952はほぼ同様に形成されている。幾つかの場合では、第1グラフィック転写アッセンブリ1951及び第2グラフィック転写アッセンブリ1952は、上述の実施例のグラフィック転写アッセンブリ1550とほぼ同様に形成されていてもよい。
【0099】
詳細には、第1グラフィック転写アッセンブリ1951は、変形可能な第1メンブレン1961を含む。第1グラフィック転写アッセンブリ1951は、変形可能な第1メンブレン1961と隣接し且つこれを取り囲むように配置された第1チャンバ1971を含む。更に、第1グラフィック転写アッセンブリ1951は、加熱エレメント(明瞭化を図るために図示せず)を含む。
【0100】
同様に、第2グラフィック転写アッセンブリ1952は、変形可能な第2メンブレン1962を含む。更に、第2グラフィック転写アッセンブリ1952は、変形可能な第2メンブレン1962と隣接し且つこれを取り囲むように配置された第2チャンバ1972を含む。更に、第2グラフィック転写アッセンブリ1952は、加熱エレメント(明瞭化を図るために図示せず)を含む。
【0101】
例示の実施例では、グラフィック転写アッセンブリ1950は、物品1900に第1グラフィック1911及び第2グラフィック1912を適用する。詳細には、第1グラフィック転写アッセンブリ1951が第1グラフィック1911を物品1900の外側部分1907に適用する。同様に、第2グラフィック転写アッセンブリ1952が第2グラフィック1912を物品1900の内側部分1906に適用する。内側部分1906及び外側部分1907は、物品1900に挿入される足の輪郭と形態が一致する湾曲部分を備えて形成されている。この構成では、第1グラフィック1911及び第2グラフィック1912は、物品1900の湾曲部分と関連していてもよい。
【0102】
第1グラフィック1911及び第2グラフィック1912の適用前に、靴型1901を物品1900に挿入してもよい。更に、靴型1901は靴型アッセンブリ1940に取り付けられていてもよい。この構成では、物品1900は、第1グラフィック転写アッセンブリ1951と第2グラフィック転写アッセンブリ1952との間に配置されてもよい。詳細には、第1グラフィック転写アッセンブリ1951は、物品1900の外側部分1907と隣接して配置されていてもよい。同様に、第2グラフィック転写アッセンブリ1952は、物品1900の内側部分1906と隣接して配置されていてもよい。
【0103】
図23を参照すると、第1グラフィック転写アッセンブリ1951及び第2グラフィック転写アッセンブリ1952を物品1900の外側部分1907及び内側部分1906に夫々押し付けてもよい。第1グラフィック転写アッセンブリ1951及び第2グラフィック転写アッセンブリ1952を物品1900に押し付けることによって、変形可能な第1メンブレン1961及び変形可能な第2メンブレン1962を物品1900に押し付けてもよい。この構成では、図24に示すように、変形可能な第1メンブレン1961の形態が外側部分1907と一致してもよい。同様に、変形可能な第2メンブレン1962の形態が内側部分1906と一致してもよい。更に、変形可能な第1メンブレン1961及び変形可能な第2メンブレン1962の形態が、物品1900のほぼ全体と一致してもよい。この形体を使用し、グラフィック転写アッセンブリ1950が第1グラフィック1911及び第2グラフィック1912を物品1900の湾曲部分にほぼ同時に転写してもよい。
【0104】
グラフィック転写アッセンブリと関連して真空を使用しない実施例では、グラフィック転写アッセンブリは、変形可能なメンブレンの形態を物品の湾曲部分と一致するための追加の手段を備えていてもよい。幾つかの実施例では、グラフィック転写アッセンブリを感圧媒体とともに使用してもよい。感圧媒体は、物品の湾曲と形態が一致し、変形可能なメンブレンの形態を物品の輪郭と一致するのを補助する。一つの例示の実施例では、グラフィック転写アッセンブリが一つ又はそれ以上のグラフィックを物品に適用するとき、物品の表面と形態が一致するように形成された、グラフィック転写アッセンブリの外部分とグラフィック転写アッセンブリの内部分との間に変形可能なメンブレンを配置してもよい。
【0105】
図25は、グラフィック転写アッセンブリ2050の例示の実施例の分解図である。例示の実施例では、グラフィック転写アッセンブリ2050は変形可能なメンブレン2060を含む。更に、グラフィック転写アッセンブリは、外部分2051を含む。外部分2051は、グラフィックを物品に適用するとき、変形可能なメンブレン2060と物品との間に配置される。
【0106】
外部分2051は、正方形形状、矩形形状、楕円形形状、三角形形状、規則的形状、不規則な形状、並びに他の種類の形状を含むがこれらに限定されない様々な大きさ及び形状を備えて形成されていてもよい。幾つかの実施例では、外部分2051は、変形可能なメンブレン2060とほぼ同じ大きさ及び形状を備えて形成されていてもよい。一実施例では、外部分2051及び変形可能なメンブレン2060は矩形形状を備えていてもよい。
【0107】
幾つかの実施例では、グラフィック転写アッセンブリは、物品の一部への熱伝達を改善するための手段を備えていてもよい。例えば、変形可能なメンブレンが物品の一部に熱を加える実施例では、物品の一部への熱伝達を改善するため、変形可能なメンブレンと隣接して断熱部分が配置されていてもよい。一実施例では、グラフィック転写アッセンブリ2050は、断熱部分2052を含む。幾つかの場合では、断熱部分2052は、変形可能なメンブレン2060と隣接して配置されていてもよい。この構成では、断熱部分2052は、物品への熱伝達率を向上する。
【0108】
一般的には、断熱部分2052は、任意の大きさ及び形状を備えて形成されていてもよい。こうした形状の例には、正方形形状、矩形形状、楕円形形状、三角形形状、規則的形状、不規則な形状、並びに他の種類の形状が含まれるが、これらの形状に限定されない。幾つかの場合では断熱部分2052は、変形可能なメンブレン2060とほぼ同じ大きさ及び形状を備えて形成されていてもよい。例示の実施例では、断熱部分2052は矩形形状を備えて形成されていてもよい。
【0109】
幾つかの実施例では、グラフィック転写アッセンブリ2050は、変形可能なメンブレンの形態を物品の湾曲部分と一致するのを補助するための追加の手段を備えていてもよい。幾つかの場合では、グラフィック転写アッセンブリ2050は内部分2053を含んでいてもよい。この内部分2053は、物品を外部分2051及び変形可能なメンブレン2060に押し付けるとき、変形可能なメンブレン2060に追加の圧力を提供できる。この構成では、内部分2053は、変形可能なメンブレン2060の形態を物品の湾曲部分と一致するのを補助する。
【0110】
別の実施例において、外部分2051及び内部分2053は、様々な適当な材料で形成されていてもよい。幾つかの場合では、外部分2051及び内部分2053に適した材料は、グラフィックを物品に適用するための熱を外部分2051が伝達するように、高い温度安定性を持ち且つ熱伝導性であってもよい。更に、外部分2051及び内部分2053は、物品の湾曲部分と形態を一致できる弾性材料で形成されていてもよい。外部分2051及び内部分2053に適した材料の例には、シリコーン、プラスチック、他のポリマー、並びに当該技術分野で周知の他の材料が含まれるが、これらの材料に限定されない。一実施例では、外部分2051は、デュロシリコーン(duro silicone) で形成されていてもよい。更に、第3部分2053は、シリコーンで形成されていてもよい。
【0111】
一般的には、断熱部分2052について様々な材料を使用してもよい。適当な材料の例には、合成ポリマー、綿、他の天然植物材料、羊毛、他の動物由来の繊維、ガラスファイバ、他の鉱質ウール、並びに他の材料が含まれるが、これらの材料に限定されない。例示の実施例では、断熱部分2052は、合成ポリマーで形成されていてもよい。
【0112】
別の実施例において、グラフィック転写アッセンブリ2050の制御は、様々な方法で行われてもよい。幾つかの実施例では、物品を外部分2051に押し付けてグラフィックを物品に適用する。他の実施例では、グラフィック転写アッセンブリ2050は、グラフィック転写アッセンブリ2050の部分を物品に押し付けてグラフィックを物品に適用するアクチュエータを備えていてもよい。
【0113】
例示の実施例では、グラフィック転写アッセンブリ2050はアクチュエータ2020を含む。このアクチュエータ2020は、内部分2053と隣接して配置されていてもよい。アクチュエータ2020は、内部分2053、断熱部分2052、変形可能なメンブレン2060、及び外部分2051を物品に押し付けてグラフィックを物品に適用するように形成されていてもよい。
【0114】
図26及び図27は、グラフィック2110を物品2100の外側部分2106に適用するグラフィック転写アッセンブリ2050の例示の実施例を示す。外側部分2106は、この外側部分2106の内部に配置された足の外側部分の輪郭に従う形体の湾曲部分を含む。換言すると、グラフィック2110は物品2100の湾曲部分と関連していてもよい。
【0115】
一実施例では、物品2100は靴型と関連していてもよい。更に、物品2100及び関連した靴型を靴型アッセンブリ2040に取り付けてもよい。詳細には、外側部分2106が外部分2051と隣接して配置されるように物品2100を靴型アッセンブリ2040に取り付けてもよい。
【0116】
物品2100を靴型アッセンブリ2040と関連した後、アクチュエータ2020が内部分2053、断熱部分2052、変形可能なメンブレン2060、及び外部分2051を物品2100の外側部分2106に押し付けてもよい。この形体により、内部分2053、断熱部分2052、変形可能なメンブレン2060、及び外部分2051の形態を物品2100の外側部分2106と一致させることができる。外側部分2106と形態を一致させることにより、外部分2051は、グラフィック2110を物品2100に適用するため、熱を変形可能なメンブレン2060から伝達できる。
【0117】
グラフィック2110を物品2100に適用した後、アクチュエータ2020が、内部分2053、断熱部分2052、変形可能なメンブレン2060、及び外部分2051を物品2100から遠ざかる方向に引っ張ってもよい。物品2100を靴型から取り出してもよい。この構成では、グラフィック転写アッセンブリ2050は、グラフィック2110を物品2100に適用できる。
【0118】
幾つかの場合では、物品2100を外部分2051から取り外した後、外部分2051に窪み2109が形成される。外部分2051の窪み2109は、グラフィック転写アッセンブリ2050の外部分2051並びに他の部分の形態が物品2100と一致したことを示す。窪み2109は、物品2100を取り外した後、所定時間に亘って保持される。
【0119】
上文中に論じたように、グラフィック転写アッセンブリは、物品の様々な部分にグラフィックをほぼ同時に適用するため、一つ以上のグラフィック転写アッセンブリを含むように形成されていてもよい。図28及び図29を参照すると、グラフィック転写アッセンブリ2150は、第1グラフィック転写アッセンブリ2151及び第2グラフィック転写アッセンブリ2152を含む。
【0120】
例示の実施例では、第1グラフィック転写アッセンブリ2151及び第2グラフィック転写アッセンブリ2152は、ほぼ同様に形成されている。幾つかの場合では、第1グラフィック転写アッセンブリ2151及び第2グラフィック転写アッセンブリ2152は、上述の実施例のグラフィック転写アッセンブリ2050とほぼ同様に形成されていてもよい。例えば、第1グラフィック転写アッセンブリ2151は、変形可能な第1メンブレン2181と隣接して配置された第1外部分2161を含む。更に、第1グラフィック転写アッセンブリ2151は、変形可能な第1メンブレン2181と隣接して配置された第1断熱部分2191を含む。更に、第1グラフィック転写アッセンブリ2151は、第1断熱部分2191と第1アクチュエータ2121との間に配置された第1内部分2192を含む。
【0121】
同様に、第2グラフィック転写アッセンブリ2152は、変形可能な第2メンブレン2182と物品との間に配置された第2外部分2162を含む。更に、第2グラフィック転写アッセンブリ2152は、変形可能な第2メンブレン2182と隣接して配置された第2断熱部分2193を含む。更に、第2グラフィック転写アッセンブリ2152は、第2断熱部分2193と第2アクチュエータ2122との間に配置された第2内部分2194を含む。
【0122】
例示の実施例では、グラフィック転写アッセンブリ2150は、第1グラフィック2216及び第2グラフィック2217を物品2200に適用する。詳細には、第1グラフィック転写アッセンブリ2151は、第1グラフィック2216を物品2200の内側部分2206に適用してもよい。更に、第2グラフィック転写アッセンブリ2152は、第2グラフィック2217を物品2200の外側部分2207に適用してもよい。
【0123】
第1グラフィック2216及び第2グラフィック2217の適用前に靴型2100を物品2200に挿入してもよい。更に靴型を靴型アッセンブリ2340に取り付けてもよい。この構成では、物品2200を第1グラフィック転写アッセンブリ2151と第2グラフィック転写アッセンブリ2152との間に配置してもよい。詳細には、第1グラフィック転写アッセンブリ2151は、内側部分2206と隣接して配置されてもよい。同様に、第2グラフィック転写アッセンブリ2152は外側部分2207と隣接して配置されてもよい。
【0124】
図28を参照すると、第1アクチュエータ2121が第1内部分2192、第1断熱部分2191、変形可能な第1メンブレン2181、及び第1外部分2161を物品2200の内側部分2206に押し付けてもよい。同様に、第2アクチュエータ2122が第2内部分2194、第2断熱部分2193、変形可能な第2メンブレン2182、及び第2外部分2162を物品2200の外側部分2207に押し付けてもよい。この構成では、図29に示すように、第1内部分2192、第1断熱部分2191、変形可能な第1メンブレン2181、及び第1外部分2161の形態が内側部分2206と一致してもよい。同様に、第2内部分2194、第2断熱部分2193、変形可能な第2メンブレン2182、及び第2外部分2162の形態が外側部分2207と一致してもよい。この形体を使用し、グラフィック転写アッセンブリ2150により第1グラフィック2216及び第2グラフィック2217を物品2200に転写してもよい。
【0125】
別の実施例において、グラフィック転写アッセンブリの任意の層を使用し、一つ又はそれ以上のグラフィックに熱を加えてもよい。幾つかの場合では、第1外部分2161及び第2外部分2162を熱源で直接加熱してもよい。他の場合には、変形可能な第1メンブレン2181及び変形可能な第2メンブレン2182を熱源で直接加熱してもよい。更に他の場合では、第1断熱部分2191及び第2断熱部分2192を熱源で直接加熱してもよい。更に他の実施例では、グラフィック転写アッセンブリ2150の他の部分を加熱してもよい。例示の実施例では、第1外部分2161及び第2外部分2162は、被加熱層であってもよい。更に、当該技術分野で周知の任意の方法を使用してこれらの層を加熱してもよい。例えば、幾つかの場合では、導線又は熱を発生するように形成された他の導体を使用してこれらの層を加熱してもよい。加熱がなされるこれらの導線は、層の表面に配置されていてもよいし、層内に埋設されていてもよい。
【0126】
この方法では、グラフィック転写アッセンブリは、グラフィックを様々な物品の湾曲部分に適用してもよい。詳細には、靴型アッセンブリにより、様々な種類の物品をグラフィック転写アッセンブリに取り付けることができるため、相互交換性が提供される。更に、グラフィック転写アッセンブリと関連した変形可能なメンブレンは、様々な物品の湾曲部分と形態が一致するようになっていてもよい。この形体では、グラフィックは、型成形プロセスなしで物品に適用される。これにより、グラフィックを製造後の物品に適用できる。
【0127】
グラフィック転写アッセンブリは、履物のソール又はツーリング(tooling) を保護するための手段を備えていてもよい。幾つかの場合では、転写プロセス中の加熱は、物品のソールの劣化又は変形の原因となる。例示の実施例では、望ましからぬソールの加熱を阻止するためにソールを覆うため、保護部材を使用してもよい。
【0128】
図30を参照すると、物品2700は、アッパー2702及びソール2704を含む。この時点で、第1グラフィック2710及び第2グラフィック2712(図31参照)がアッパー2702と関連していてもよい。物品2700をグラフィック転写アッセンブリと関連する前に、保護部材2720を使用してソール2704を覆ってもよい。一実施例では、保護部材2720は、ソール2704を受け入れるように形成されていてもよい。更に、保護部材2720は熱伝達率が低い材料で形成されていてもよい。
【0129】
図31を参照すると、第1グラフィック2710及び第2グラフィック2712を物品2700の一つ又はそれ以上の湾曲部分に転写するため、物品2700をグラフィック転写アッセンブリ2750に露呈してもよい。幾つかの場合では、グラフィック転写アッセンブリ2750は、上述の実施例のグラフィック転写アッセンブリ2150とほぼ同様であってもよい。この時点で、グラフィック転写アッセンブリ2750の複数の層2760のうちの一つ又はそれ以上の層の形状が物品2700と一致してもよい。更に、複数の層2760のうちの一つ又はそれ以上の層を加熱し、第1グラフィック2710及び第2グラフィック2712の転写を容易にしてもよい。保護部材2720を使用することにより、転写プロセス中にグラフィック転写アッセンブリ2750が発生する熱からソール2704を保護してもよい。
【0130】
グラフィック転写アッセンブリは、グラフィック転写プロセスでの使用を容易にするための手段を備えていてもよい。図32乃至図35は、グラフィック転写アッセンブリの別の実施例を示す。図32を参照すると、物品2500は、外側部分2506に配置されたグラフィック2510を含む。幾つかの場合では、物品2500用のグラフィック転写アッセンブリは、ベース部分2520を含んでいてもよい。一実施例では、ベース部分2520は、テーブル又はカウンターであってもよい。
【0131】
ベース部分2520は、物品2500を受け入れるための手段を備えていてもよい。幾つかの場合では、ベース部分2520は、キャビティ2530を含んでいてもよい。別の実施例では、キャビティ2530は任意の形状を備えていてもよい。この例示の実施例では、キャビティ2530は、物品2500の内側部分2504を受け入れる形状を備えていてもよい。
【0132】
図33を参照すると、物品2500の内側部分2504がキャビティ2530に挿入してある。この構成は、全体に上方に向いたグラフィック2510を含む外側部分2506を露呈する。
【0133】
グラフィック転写アッセンブリ2500は、更に、移動部分2550を含んでもよい。幾つかの場合では、移動部分2550は幾つかの層を含んでいてもよい。一実施例では、移動部分2550は、外層2552、内層2554、及び中間層2556を含んでいてもよい。更に、移動部分2550は、剛性層2558を含んでいてもよい。最後に、幾つかの場合では、移動部分2550は、作動部材2560を含んでいてもよい。幾つかの場合では、作動部材2560は、ロッドであってもよい。他の場合には、作動部材2560は、移動部分2550の移動を容易にするように形成された任意の構造を備えていてもよい。
【0134】
幾つかの実施例では、外層2552は、物品2500の湾曲部分2570と形態が一致ように形成されていてもよい。幾つかの場合では、外層2552は、軟質シリコーンを含む材料で形成されていてもよい。他の場合には、外層2552は、物品2500の湾曲部分2570に合わせて変形できる比較的軟質の別の材料で形成されていてもよい。更に、内層2554は、部分的に変形する材料で形成されていてもよい。幾つかの場合では、内層2554は、シリコーンを含む材料で形成されていてもよい。更に他の実施例では、内層2554は、変形する別の材料で形成されていてもよい。
【0135】
幾つかの実施例では、中間層2556は、変形可能なメンブレンで形成されていてもよい。詳細には、中間層2556は、ゴム等の材料で形成されていてもよい。他の場合には、中間層2556は、上文中に論じた、又は当該技術分野で周知のこの他の任意の種類の変形可能なメンブレンで形成されていてもよい。
【0136】
上文中に論じたように、移動部分2550の任意の層に加熱手段が設けられていてもよい。幾つかの場合では、外層2552は加熱層であってもよい。他の場合には、内層2554が加熱層であってもよい。更に他の場合には、中間層2556が加熱層であってもよい。その他の場合には、これらの層のうちの一つ以上の層が加熱層であってもよい。
【0137】
図34及び図35を参照すると、作動部材2560を使用して移動部分2550をベース部分2520に押し付けることができる。移動部分2550をベース部分2520に押し付けると、移動部分2550が物品2500の湾曲部分2530に圧力を加える。詳細には、外層2552、内層2554、及び中間層2556は、湾曲部分2530の輪郭に従って変形できる。この構成により、グラフィック2510を湾曲部分2530に適用できる。詳細には、移動部分2550の一つ又はそれ以上の層が加熱されたとき、グラフィック2510が湾曲部分2530に上文中に論じたように転写される。
【0138】
幾つかの場合では、本明細書中に論じた実施例は、大規模な製造プロセスに容易に適合できる。詳細には、関連したグラフィックを含む履物を、テーブル、カウンター、又は他の作業用表面に予備成形されたキャビティに手早く挿入できる。更に、プレス型の構成を使用することにより、変形可能な層を履物の湾曲部分に手早く且つ容易に適用できる。
【0139】
本発明の様々な実施例を説明したが、以上の説明は、限定でなく例示を目的としたものであり、本発明の範疇でこの他の多くの実施例が可能であるということは当業者には理解されるべきである。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその等価物による以外では制限されるものではない。更に、添付の特許請求の範囲内で様々な変形及び変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0140】
100 物品
106 外側部分
107 内側部分
110 グラフィック
155 グラフィック転写アッセンブリ
301 靴型
310 ベース部分
320 アクチュエータ
321 第1外側部分
322 第2外側部分
323 中央部分
331 第1端部分
332 第2端部分
333 第1端部分
334 第2端部分
340 空気バルブ
350 グラフィック転写アッセンブリ
351 変形可能な第1メンブレン
352 変形可能な第2メンブレン
361 移動可能な第1部分
362 移動可能な第2部分
371 第1外フレーム
372 第2外フレーム
381 第一シール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフィックが物品の湾曲表面と関連する工程、
変形可能なメンブレンを、前記変形可能なメンブレンの形態が前記湾曲表面と一致するように、前記物品の一部に押し付ける工程、
前記変形可能なメンブレンを加熱する工程、
を含み、
これによって前記グラフィックを前記湾曲表面に転写することを特徴とする、グラフィックを物品に適用するための方法。

【請求項2】
接着剤を使用して前記グラフィックを、前記湾曲表面と関連したことを特徴とする、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記変形可能なメンブレンが、布材料を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。

【請求項4】
前記変形可能なメンブレンが、熱伝導性材料であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

【請求項5】
前記変形可能なメンブレンを前記物品の一部に押し付ける前記工程が、前記変形可能なメンブレンと前記湾曲表面との間に真空を適用する工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。

【請求項6】
前記変形可能なメンブレンが、外部分及び内部分を含むグラフィック転写アッセンブリと関連し、前記変形可能なメンブレンが、前記外部分と前記内部分との間に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

【請求項7】
前記外部分及び前記内部分が、シリコーンを含む材料で形成されていることを特徴とする、請求項6に記載の方法。

【請求項8】
変形可能なメンブレンが、グラフィック転写アッセンブリと関連していることを特徴とし、
前記グラフィック転写アッセンブリが、更に、
前記変形可能なメンブレンを支持するように形成されたハウジング部分、
一組の加熱エレメント、
熱伝達流体で充填した、前記変形可能なメンブレンと前記一組の加熱エレメントとの間に配置されたプレナム、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。

【請求項9】
前記変形可能なメンブレンが、ゴム製耐熱ブラダーであることを特徴とする請求項8に記載の方法。

【請求項10】
種類が異なる少なくとも二つの物品を含む一組の物品から一つの物品を選択する工程、
一組の靴型から、前記物品の大きさ及び形状に従って一つの靴型を選択し、前記靴型が前記グラフィック転写アッセンブリの靴型アッセンブリと関連する工程、
前記物品が前記靴型アッセンブリと関連する工程、
前記グラフィック転写アッセンブリを使用してグラフィックを前記物品の湾曲部分に転写する工程、
を含む、グラフィック転写アッセンブリの使用方法。

【請求項11】
前記グラフィック転写アッセンブリが、前記物品の湾曲部分と形態が一致するように形成された変形可能なメンブレンを含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。

【請求項12】
前記グラフィック転写アッセンブリが、
前記物品の両側と形態が一致し、これによって、前記物品の全体形状と形態が一致するように形成された二つの変形可能なメンブレンを含むことを特徴とする、請求項11に記載の方法。

【請求項13】
前記グラフィック転写アッセンブリを支持するように形成されたベース部分、
変形可能な第1メンブレンを含む移動可能な第1部分、及び変形可能な第2メンブレンを含む移動可能な第2部分、
一つの靴型を前記ベース部分に取り付けるように形成された靴型アッセンブリ、
前記移動可能な第1部分及び前記移動可能な第2部分を制御するように形成されたアクチュエータ、
を含み、
前記変形可能な第1メンブレン及び前記変形可能な第2メンブレンが、物品の湾曲部分と形態が一致するように形成されており、これによってグラフィックを前記湾曲部分に転写することを特徴とする、グラフィック転写アッセンブリ。

【請求項14】
前記移動可能な第1部分が、前記変形可能な第1メンブレンを支持するように形成されたフレームを含むことを特徴とする、請求項13に記載のグラフィック転写アッセンブリ。

【請求項15】
前記移動可能な第2部分が、前記変形可能な第2メンブレンを支持するように形成されたフレームを含むことを特徴とする、請求項13に記載のグラフィック転写アッセンブリ。

【請求項16】
前記グラフィック転写アッセンブリが、前記変形可能な第1メンブレンと前記変形可能な第2メンブレンとの間に真空を適用するように形成されたバルブを含むことを特徴とする、請求項13に記載のグラフィック転写アッセンブリ。

【請求項17】
前記移動可能な第1部分及び前記移動可能な第2部分が、前記移動可能な第1部分と前記移動可能な第2部分との間に進入する空気を大幅に減少するための少なくとも一つのシールを含むことを特徴とする、請求項13に記載のグラフィック転写アッセンブリ。

【請求項18】
前記変形可能な第1メンブレン及び前記変形可能な第2メンブレンが、熱伝導性材料を含むことを特徴とする、請求項13に記載のグラフィック転写アッセンブリ。

【請求項19】
前記変形可能な第1メンブレン及び前記変形可能な第2メンブレンが、前記物品のほぼ全体と形態が一致するように形成されていることを特徴とする、請求項13に記載のグラフィック転写アッセンブリ。

【請求項20】
前記靴型が、前記物品の形状及び大きさに従って選択されることを特徴とする、請求項13に記載のグラフィック転写アッセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公表番号】特表2012−504511(P2012−504511A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530172(P2011−530172)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/059018
【国際公開番号】WO2010/039826
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(505424859)ナイキ インターナショナル リミテッド (249)
【Fターム(参考)】