説明

物掛け用フック

【課題】重量を有する鞄等を掛けても十分な耐力を有し、色や氏名等でフックの識別を行うことができ、必要に応じて手軽に取り外したり、取り付けたりすることができる構造の物掛け用フックを提供する。
【解決手段】長押本体のフック受けレールに嵌合する嵌合フック部と、長押本体の凹溝に係合する凸片を形成した後方延長部とを備え、フック本体の嵌合フック部と後方延長部とを連結する垂直連結部の下部にて前方へ張り出すと共に先端が上方へ折曲された前方フック部と、垂直連結部の下部にて後方へ折曲されると共に上方へ折曲された後方フック部とを有し、垂直連結部には長押本体の前面に向けてビスで捩じ込み可能なビス穴が形成されると共に、ビス穴に捩じ込んだビスの頭部を目隠しするキャップ部材に形成された嵌合凸部を嵌合凹部に着脱自在に嵌め込むようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、幼稚園の施設等において、室内の壁面に固定したフック受けレールに夫々の鞄等を掛けることができるようにした物掛け用フックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、幼稚園の施設等においては、室内の壁面に夫々の園児の鞄等を掛けるための物掛け用フックが取り付けられている。このような従来の物掛け用フックは、壁面にネジを捩じ込むことによって取付けるフックや、フック本体のネジ穴に挿通したネジで壁面に固定する構造のフック等が一般的であった。
【0003】
また、幼稚園の施設等に設けられたフックを園児が各人ごとに使用する際、夫々のフックを区別するために、フックの近くに園児の氏名を書いたシールを貼る等によって識別することが行われている。
【0004】
ところで、上記のように、壁面等にフックを取付けると共に、フックごとに氏名を記載するようにした従来の技術として、特許文献1のフック付ネームプレートが開発されている。このフック付ネームプレートは、可撓性基板の裏面に接着剤層を設けると共に、基板の表面に折曲可能なフックを形成し、この基板の表面に書き込み可能な氏名記入欄や住所記入欄を設け、基板を壁面等に貼り付けた状態でフックを起立することによって、このフックに物を掛けるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平3−114870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記した特許文献1のフック付ネームプレートは、可撓性基板の裏面に設けた接着剤で壁面等に接着するものであるため、接着後は容易に取り外すことが困難である。また、接着剤が剥離した際には、可撓性基板が壁面から外れてしまうおそれがあった。
【0007】
また、上記のフック付ネームプレートは、可撓性基板に折曲可能なフックを形成した構成であるため、重量を有する鞄等をフックに掛けると、フックが変形するおそれがあった。
【0008】
本発明は、上記のような強度的に弱い構造のフックではなく、重量を有する鞄等を掛けても十分な耐力を有し、色彩や氏名等でフックの識別を行うことができ、また必要に応じて手軽に取り外したり、取り付けたりすることができる物掛け用フックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明における請求項1の物掛け用フックは、壁面に水平状に固定した長尺板材の上方前部に沿って形成したフック受けレールと、長尺板材の下方後端に沿って形成した凹溝と、長尺板材の前面に設けられ、ビスの捩じ込みを可能とする前面部とを備えた長押本体に着脱自在に取付けるフック本体を有する物掛け用フックにおいて、該フック本体の上部に形成され、長押本体のフック受けレールに嵌合する嵌合フック部と、該フック本体の下部に形成され、長押本体の凹溝に係合する凸片を形成した後方延長部とを備えることによってフック本体を長押本体に取付け、該フック本体の嵌合フック部と後方延長部とを連結する垂直連結部の下部にて前方へ張り出すと共に先端が上方へ折曲された前方フック部と、該垂直連結部の下部にて後方へ折曲されると共に上方へ折曲された後方フック部とを有し、該垂直連結部には長押本体の前面に向けてビスで捩じ込み可能なビス穴が形成され、該ビス穴の周りに嵌合凹部が形成されると共に、該嵌合凹部にビス穴に捩じ込んだビスの頭部を目隠しするキャップ部材に形成された嵌合凸部を着脱自在に嵌め込むようにしたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明における請求項2の物掛け用フックは、請求項1において、フック本体の上部に形成した嵌合フック部で長押本体のフック受けレールに引掛けた部位を支点として、該フック本体を回動しながら、フック本体の下部に形成された後方延長部の凸片を長押本体の下方後端の下部凹溝に係合することによって、フック本体を長押本体に取付けるようにしたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明における請求項3の物掛け用フックは、請求項1又は2において、キャップ部材は異なる色の着色によって識別することができるようにしたことを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明における請求項4の物掛け用フックは、請求項1、2又は3において、キャップ部材を所定形状に拡大し又は変形することによって、氏名等の個人を識別する表示内容を書き込み可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の物掛け用フックによれば、壁面に水平状に固定した長尺板材の上方前部に沿って形成したフック受けレールに、物掛け用フックのフック本体の嵌合フック部を引っ掛けると共に、この引っ掛けた部位を支点としてフック本体を回動することができる。次いで、フック本体の下部に形成された後方延長部の凸片を長押本体の下方後端の下部凹溝に係合することによって、容易に、フック本体を長押本体に取付けることが可能となる。また、このようにフック本体を長押本体に取付けた状態で、フック本体をフック受けレールに沿って横方向に移動することができ、所望の位置に位置決めすることが可能となる。
【0014】
また、物掛け用フックのフック本体を長押本体から取り外す際、上記の逆の操作として、垂直連結部の下部に設けられた後方フック部に手の指を掛けて前方へ引き出すことにより、長尺板材のフック受けレールにフック本体の嵌合フック部を引っ掛けた部位を支点として、フック本体を回動することができる。このようにして、フック本体の後方延長部の凸片を長押本体の下方後端の下部凹溝から離脱することによって、容易に、フック本体を長押本体から取り外すことができる。
【0015】
また、上記のように長押本体に物掛け用フックのフック本体を取付けると共に、物掛け用フックを横方向に移動して固定すべき位置を決めた後、垂直連結部に設けられたビス穴に挿入したビスを長押本体の前面に捩じ込むことにより、所定位置に物掛け用フックを固定することが可能となる。このため、本発明の物掛け用フックを幼稚園の施設等で使用する場合、長押本体に複数の物掛け用フックを所定間隔をあけて所定位置に固定することが可能となる。
【0016】
また、上記のように長押本体の所定位置に物掛け用フックを固定した後、ビス穴の周りの嵌合凹部にキャップ部材の嵌合凸部を着脱自在に嵌め込むことにより、ビス穴に捩じ込んだビスの頭部を目隠し状態にすることが可能となる。
【0017】
さらに、本発明においては、フック本体をABSグラスファイバー合成樹脂等の硬質合成樹脂によって形成することによって、物掛け用フックの前方フック部等の強度を確保することができ、この前方フック部に重量のある鞄等の荷物を掛けることが可能となる。
【0018】
また、本発明の物掛け用フックのフック本体には後方フック部が形成されているため、氏名等を表示した表示具に紐を取付け、この紐を後方フック部に引掛けることによって、氏名等を表示した表示具を常時吊り下げた状態で表示することが可能となる。
【0019】
また、本発明において、上記のキャップ部材を色の異なる着色によって識別することにより、本発明の物掛け用フックを幼稚園の施設等で使用する場合に、夫々の物掛け用フックを一目で識別することが可能となる。また、長押本体に多様な色彩のキャップ部材が並んで配列されるため、見た目にも綺麗で楽しい物掛け用フックを提供することが可能となる。
【0020】
さらに、上記の物掛け用フックに使用したキャップ部材の形状を拡大し、又は多様なデザインにすることによって、例えば、幼稚園児の氏名等を書き込むことが可能となり、また幼稚園児等に好まれる意匠をデザイン化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施例における物掛け用フックの斜視図である。
【図2】本発明における実施例の物掛け用フックを長押本体に取り付けた状況を示す斜視図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明における実施例の物掛け用フックを長押本体に取り付ける作業手順を示す断面図である。
【図4】(a)〜(c)は、本発明における実施例の物掛け用フックを長押本体に取り付ける作業手順を示す斜視図である。
【図5】本発明における実施例の物掛け用フックに用いたキャップ部材の一例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は側面図である。
【図6】本発明における実施例の物掛け用フックに用いたキャップ部材の他の例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は側面図である。
【図7】本発明の物掛け用フックの他の実施例のキャップ部材をフック本体の嵌合凹部に取り付けた状況を示す斜視図である。
【図8】本発明の物掛け用フックのさらに他の実施例のキャップ部材をフック本体の嵌合凹部に取り付けた状況を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例】
【0023】
本発明の物掛け用フック1は、図3(a)〜(d)に示すような壁部材Wの壁面に水平状に固定した長押本体10に取付けるフック本体2を備えた物掛け用フック1を構成したものである。上記の長押本体10は、長尺板材11の上方前部に沿って形成したフック受けレール12と、長尺板材11の下方後端に沿って形成した下部凹溝13と、長尺板材11の前面に設けられ、ビス14の捩じ込みを可能とする前面部15とを備えた構成とされている。
【0024】
また、このような長押本体10は、図3(a)、(b)に示すように、壁部材Wの壁面に接着剤21を介して接着することによって仮止めし、次いで壁部材Wの背面に設けられた木製又は鉄骨等の下地材20に向けて長押本体10の表面から長ネジ22を捩じ込んで固定する。このとき、長ネジ22の頭部22aの上面に、後述する化粧シート17を接着することによって長ネジ22の頭部22aの目隠しをすることが可能となる。
【0025】
また、このような長押本体10は、ABSグラスファイバー合成樹脂等の高剛性硬質樹脂によって形成することが可能であるが、後述するように、ビス14を捩じ込む長押本体10の前面部15(図3(c)、(d)参照)は、ビス14やその他の画鋲等を挿し込み易いように多孔質体とするのが好ましい。
【0026】
また、図3(a)、(b)に示すように、上記の長押本体10の前面には溝面16が形成され、この溝面16に軟質の合成樹脂シート等による化粧シート17(図2参照)が接着剤等で固定されている。このため、上記のように長押本体10の前面部15に挿し込んだビス14や画鋲等を引き抜いた状態で、軟質の化粧シート17にはビス14や画鋲等の引抜き穴が生じ難く、この化粧シート17で長押本体10に生じた傷穴等を隠した状態にすることが可能となる。
【0027】
また、本発明の物掛け用フック1は、図1又は図3(b)〜(d)に示すように、後述する垂直連結部3を胴部として構成するフック本体2の後方に向けて形成され、上記の長押本体10のフック受けレール12に嵌合する嵌合フック部4と、該フック本体2の下部に形成され、長押本体10の下部凹溝13に係合する凸片5aを形成した後方延長部5とが設けられ、これらの嵌合フック部4と後方延長部5とによってフック本体2を長押本体10に取付ける構成とされている。
【0028】
なお、上記の垂直連結部3において後方延長部5のやや上部の背面に後方へ突出した凸条部2aが形成されている。この凸条部2aは、図3(b)、(c)に示すように、物掛け用フック1を長押本体10に取り付ける際に、長押本体10の下端枠部10aに当接させて物掛け用フック1を支持するために形成されたものである。
【0029】
さらに、フック本体2の嵌合フック部4と後方延長部5とを連結する垂直連結部3の下部にて前方へ張り出すと共に先端が上方へ折曲された前方フック部6と、垂直連結部3の下部にて後方へ折曲されると共に上方へ折曲された後方フック部7とが形成されている。
【0030】
上記のように構成された物掛け用フック1のフック本体2は、全体構成をABSグラスファイバー合成樹脂等の高剛性硬質樹脂で形成してあるため、特に、重量を有する鞄等を掛けるための前方フック部6の強度を確保することが可能とされている。なお、物掛け用フック1のフック本体2及びキャップ部材8等に抗菌剤を混入して使用上の衛生を図るようにしても良い。
【0031】
また、物掛け用フック1のフック本体2に設けられた垂直連結部3には、長押本体10の前面に向けてビス14で捩じ込み可能なビス穴3aが形成されると共に、ビス穴3aの周りに円形状の嵌合凹部3bが形成されている。また、ビス穴3aに捩じ込んだビス14の頭部14aを目隠しするキャップ部材8に形成された嵌合凸部8aを嵌合凹部3bに着脱自在に嵌め込むようにしている。
【0032】
このような構成により、図3(b)に示すように、フック本体2の上部に形成された嵌合フック部4を長押本体10のフック受けレール12に引っ掛けた部位、即ち嵌合フック部4の先端がフック受けレール12の後方上部に形成された上部凹溝12aに当接する部位を支点として、該フック本体2を回動しながら、フック本体2の下部に形成された後方延長部5の凸片5aを長押本体10の下方後端の下部凹溝13に係合することによって、フック本体2を長押本体10に取付けることが可能となる。
【0033】
また、本実施例において、図4(a)〜(c)に示すように、長押本体10の所定位置に物掛け用フック1を取付けると共に、フック受けレール12に沿って横方向に移動し、ビス穴3aにビス14を捩じ込んで固定した後、ビス穴3aの周りの嵌合凹部3bにキャップ部材8の嵌合凸部8aを着脱自在に嵌め込むことにより、ビス14の頭部14aを目隠しすることが可能となる。
【0034】
このようなキャップ部材8は、前面形状が、図4(a)〜(c)、及び図5(a)に示す円形に形成され、その内側に突出形成された嵌合部8aはフック本体2の垂直連結部3に形成された嵌合凹部3bの形状に応じて円形のリング状に形成されている。
【0035】
また、このキャップ部材8は異なる色を着色することによって、複数種類のキャップ部材8を作成することができ、フック本体2は同一の色であっても、キャップ部材8の着色によって、物掛け用フック1を容易に識別することが可能となる。また、長押本体10に多様な色彩のキャップ部材8を配列することができるため、見た目にも綺麗で楽しい複数の物掛け用フック1を形成することが可能となる。
【0036】
さらに、本実施例においては、キャップ部材8の形状を拡大し又は変形することによって、多様なデザインにし、これによって、例えば、幼稚園児の氏名等を書き込む広さを確保することが可能となる。また、幼稚園児等に好まれる意匠性をデザイン化することも可能となる。
【0037】
本実施例において、キャップ部材8の具体的な形状としては、図5(a)に示すように、キャップ部材8の前面形状が円形に形成されたもののほか、図6(a)及び図7に示すように横方向に長い長方形状、さらには、図8に示すような、横方向に長い任意の形状に形成したものを用いることも可能である。いずれにしても、キャップ部材8の内側面に形成する嵌合凸部8a、9a、19aは、物掛け用フック1のフック本体2に形成した嵌合凹部3bに着脱自在に嵌合し得る形状とする。
【0038】
また、図5(a)に示すキャップ部材8の円形の前面部を、図6(a)及び図7に示すように横方向に長いキャップ部材9、図8に示すように横方向に長い任意形状のキャップ部材19とすることにより、幼稚園児等の氏名等を表示し、または他の絵柄を書くことによって幼稚園児等に好まれる意匠性をデザイン化することが可能となる。
【0039】
上記のように形成された物掛け用フック1のフック本体2を長押本体10の所定箇所に取り付けるには、図3(a)〜(d)、又は図4(a)〜(c)に示すように、壁部材Wの壁面に水平状に固定した長尺板材11のフック受けレール12に、フック本体2の嵌合フック部4を引掛けると共に、フック本体2を回動しながらフック本体2の後方延長部5における凸片5aを長押本体10の下部凹溝13に係合し、容易に、フック本体2を長押本体10に取付けることが可能となる。また、このようにフック本体2を長押本体10に取付けた状態で、フック本体2をフック受けレール12に沿って横方向に移動することができ、所望の位置に位置決めすることが可能となる。
【0040】
なお、この物掛け用フック1のフック本体2を長押本体10に取り付けるには、長押本体10の端部が露呈した状態であれば、長押本体10の端部から物掛け用フック1のフック本体2を挿入するようにしても良い。
【0041】
また、物掛け用フック1を長押本体10から取り外す際、上記の逆の操作によって垂直連結部3の後方フック部7に手の指を掛けて前方へ引き出すと共に、物掛け用フック1のフック本体2を回動するようにして、フック本体2の後方延長部5の凸片5aを長押本体10の下方後端の下部凹溝13から離脱することにより、容易にフック本体2を長押本体10から取り外すことができる。
【0042】
また、上記のように長押本体10に物掛け用フック1のフック本体2を取付け、長押本体10に取り付けた物掛け用フック1の固定位置を決めた後、垂直連結部3に設けられたビス穴3aに挿入したビス14を長押本体10の前面に捩じ込むことにより、所望の位置に物掛け用フック1を固定することが可能となる。このため、物掛け用フック1を幼稚園の施設等で使用する場合、長押本体10に対して複数の物掛け用フック1を所定間隔をあけて固定状態で取付けることが可能となる。
【0043】
また、上記のように長押本体10の所定位置に物掛け用フック1を固定した後、ビス穴3aの周りの嵌合凹部3bにキャップ部材8の嵌合凸部8aを着脱自在に嵌め込むことにより、ビス穴3aに捩じ込んだビス14の頭部14aを目隠しすることが可能となる。
【0044】
さらに、図2に示すように、壁面に固定した長押本体10に本発明の物掛け用フック1を取り付けた状態で、物掛け用フック1の前方フック部6に重量のある鞄等の荷物を掛けることが可能となる。さらに、氏名等を表示した表示具18に紐18aを取付け、この紐18aを物掛け用フック1の後方フック部7に引掛けることによって、物掛け用フック1ごとに氏名等を表示した表示具18を常時吊り下げた状態で表示することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の物掛け用フックは、重量を有する鞄等を掛けても十分な耐力を有し、色や氏名等でフックの識別を行うことができ、また必要に応じて手軽に取り外したり、取り付けたりすることができる構造の物掛け用フックとして利用することが可能である。
【符号の説明】
【0046】
1 物掛け用フック
2 フック本体
2a 凸条部
3 垂直連結部
3a ビス穴
3b 嵌合凹部
4 嵌合フック部
5 後方延長部
5a 凸片
6 前方フック部
7 後方フック部
8 キャップ部材
8a 嵌合凸部
9 横方向に長いキャップ部材
9a 嵌合凸部
10 長押本体
10a 下端枠部
11 長尺板材
12 フック受けレール
12a 上部凹溝
13 下部凹溝
14 ビス
14a 頭部
15 前面部
16 溝面
17 化粧シート
18 表示具
18a 紐
19 任意形状のキャップ部材
19a 嵌合凸部
21 接着剤
20 下地材
22 ネジ
22a 頭部
W 壁部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に水平状に固定した長尺板材の上方前部に沿って形成したフック受けレールと、長尺板材の下方後端に沿って形成した凹溝と、長尺板材の前面に設けられ、ビスの捩じ込みを可能とする前面部とを備えた長押本体に着脱自在に取付けるフック本体を有する物掛け用フックにおいて、
該フック本体の上部に形成され、長押本体のフック受けレールに嵌合する嵌合フック部と、
該フック本体の下部に形成され、長押本体の凹溝に係合する凸片を形成した後方延長部とを備えることによってフック本体を長押本体に取付け、
該フック本体の嵌合フック部と後方延長部とを連結する垂直連結部の下部にて前方へ張り出すと共に先端が上方へ折曲された前方フック部と、
該垂直連結部の下部にて後方へ折曲されると共に上方へ折曲された後方フック部とを有し、
該垂直連結部には長押本体の前面に向けてビスで捩じ込み可能なビス穴が形成され、該ビス穴の周りに嵌合凹部が形成されると共に、該嵌合凹部にビス穴に捩じ込んだビスの頭部を目隠しするキャップ部材に形成された嵌合凸部を着脱自在に嵌め込むようにしたことを特徴とする物掛け用フック。
【請求項2】
フック本体の上部に形成した嵌合フック部で長押本体のフック受けレールに引掛けた部位を支点として、該フック本体を回動しながら、フック本体の下部に形成された後方延長部の凸片を長押本体の下方後端の下部凹溝に係合することによって、フック本体を長押本体に取付けるようにしたことを特徴とする請求項1記載の物掛け用フック。
【請求項3】
キャップ部材は異なる色の着色によって識別することができるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の物掛け用フック。
【請求項4】
キャップ部材を所定形状に拡大し又は変形することによって、氏名等の個人を識別する表示内容を書き込み可能としたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の物掛け用フック。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−17643(P2013−17643A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−153211(P2011−153211)
【出願日】平成23年7月11日(2011.7.11)
【特許番号】特許第4870238号(P4870238)
【特許公報発行日】平成24年2月8日(2012.2.8)
【出願人】(390000170)株式会社カイダー技研 (6)
【Fターム(参考)】