献立提案システム、その方法およびプログラム
【課題】所定のメニューを中心とするバランスの良い献立を利用者に提供する。
【解決手段】メニューに関する情報を格納するメニュー情報記憶手段211と、食材の情報を格納する食材情報記憶手段212と、メニューが各パーツに該当するか否かを示すメニューフレーム情報を格納するメニューフレーム情報記憶手段213と、前記メニューフレーム情報を構成するパーツのうちメニューが決定していないパーツについて、前記メニュー情報記憶手段211からメニューを検索して決定するメニュー決定手段219と、決定されたメニューの栄養情報を算出する栄養情報算出手段220と、前記決定されたメニューを提示する表示手段221とを備え、前記メニュー決定手段219は、前記栄養情報が所定の基準を満たしていない場合、決定したメニューの決定を解除して、メニューが決定していないパーツについて、前記メニュー情報記憶手段211から再度メニューを決定する。
【解決手段】メニューに関する情報を格納するメニュー情報記憶手段211と、食材の情報を格納する食材情報記憶手段212と、メニューが各パーツに該当するか否かを示すメニューフレーム情報を格納するメニューフレーム情報記憶手段213と、前記メニューフレーム情報を構成するパーツのうちメニューが決定していないパーツについて、前記メニュー情報記憶手段211からメニューを検索して決定するメニュー決定手段219と、決定されたメニューの栄養情報を算出する栄養情報算出手段220と、前記決定されたメニューを提示する表示手段221とを備え、前記メニュー決定手段219は、前記栄養情報が所定の基準を満たしていない場合、決定したメニューの決定を解除して、メニューが決定していないパーツについて、前記メニュー情報記憶手段211から再度メニューを決定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、献立提案システム、その方法およびプログラムに関し、より詳細には、所定のメニューを中心とするバランスの良い献立を利用者に提案する献立提案システム、その方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、利用者にメニューを選択させ、その栄養を表示することにより、バランスの良い献立の決定を支援するシステムが多数提案されていた。例えば、特許文献1には、厚生労働省及び農林水産省により策定される食事バランスガイドに基づいて、選択した所望のメニューの栄養価を表示する技術が開示されている。
【0003】
このような技術により、利用者は、所望のメニューを選択するだけでメニューの栄養価を確認することができ、バランスの取れた食事の摂取を支援することができる。
【0004】
また、特許文献2には、1日あたりの食事制限条件を記憶して、朝食・昼食・夕食毎に食事制限条件を重み付けすることにより、利用者に時間帯に応じた食事1回あたりの食事制限条件の情報を提供する技術が開示されている。特許文献2の食事管理装置では、さらに、食事制限条件についての摂取量情報を有するメニューを、グループ(主食、主菜、副菜、デザート)に分類し、各グループについては最高でも1つしか選ばないようにして、かつ、1回あたりの食事制限範囲内でメニューを組み合わせる技術が開示されている。
【0005】
特許文献2の食事管理装置では、さらに、主食、主菜、副菜、デザート各々のグループ毎に、未選択のグループを利用者が選択できる選択肢として決定し、特定のグループについて利用者がメニューを選択した場合(例えば、主菜についてぶりの照り焼きを選択した場合)に、選択したメニューと組み合わせて1回あたりの食事制限条件範囲内に収まるように、未選択のグループの選択肢(メニュー)を絞る技術が開示されている。
【0006】
このような技術により、利用者は1回あたりの食事制限条件を満足する範囲内で、例えば主食、主菜、副菜、デザートなどのグループ毎にバランス良くメニューを組み合わせることができる。特に、選択したメニューおよび1回あたりの食事制限条件範囲に基づいて、各グループの選択肢を絞ることにより、利用者は、献立全体が一定の食事制限条件範囲内となるような選択肢の中から、メニューを選択することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−84155号公報
【特許文献2】特開2008−204319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の食事バランス表示システム、および特許文献2の食事管理装置では、利用者が主菜、副菜などのメニューをそれぞれ選択する必要があった。そのため、利用者がメニューを選択する労力については、軽減するものではなかった。
【0009】
また、特許文献1の食事バランス表示システムでは、選択するメニューがすべて利用者にゆだねられており、所望の栄養バランスを満たすために必要なメニュー数が、多くなる可能性、および少なくなる可能性があった。特許文献2の食事管理装置では、メニューをグループに分類し、各グループについては最高でも1つしか選ばないように制御することにより、メニュー数が多くなることはないが、メニュー数が少なくなる可能性があった。
【0010】
さらには、メニューを特定のグループに分類することにより、複数の分類にまたがるようなメニューが選択された場合に、どのように対処すべきか、という新たな問題が発生するが、この点については検討がなされていなかった。
【0011】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、利用者の負担をさらに軽減した、所定のメニューを中心とするバランスの良い献立を提案できるシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明に係る献立提案システムは、メニューに関する情報を格納するメニュー情報記憶手段と、前記メニュー情報記憶手段に格納されるメニューに関連付けて、食材の情報を格納する食材情報記憶手段と、前記メニュー情報記憶手段に格納されたメニューが、各パーツに該当するか否かを示すメニューフレーム情報を格納するメニューフレーム情報記憶手段であって、前記メニューフレーム情報は、メニューを特徴付ける複数のパーツにより構成され、メニューは、1または複数のパーツに該当することを示す、メニューフレーム情報記憶手段と、メニューを選択する指示を受信して、前記メニューフレーム情報を構成するパーツについてメニューが決定しているか否かを判定し、メニューが決定していないパーツについて、前記メニューフレーム情報記憶手段を参照して、前記メニュー情報記憶手段からメニューを検索して決定するメニュー決定手段と、決定されたメニューからなる献立について、前記食材情報記憶手段を参照して、栄養情報を算出する栄養情報算出手段と、前記決定されたメニューを提示する表示手段とを備え、前記メニュー決定手段は、前記栄養情報算出手段が算出した前記栄養情報が、所定の基準を満たしているか否かを判定し、所定の基準を満たしていない場合、前記メニュー決定手段が決定したメニューの決定を解除して、メニューが決定していないパーツについて、前記メニュー情報記憶手段から再度メニューを決定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本願発明は、所定のメニュー選択に応じて、特定のメニューが各パーツ(主菜、主食、汁物、副菜など)に該当するか否かを示すメニューフレーム情報を用いてメニューを組み合わせることにより、好みのメニューを中心とするバランスの良い献立を提案することができる。メニューをメニューフレームに関連付けることにより、単一のメニューだけでなく、複数のメニューを組み合わせたメニュー情報を格納することもできる。さらに、提案した献立の編集を可能とすることにより、メニューを選択する利用者の労力を軽減しながらも、メニューを選択する一定の自由を提供することができる。
【0014】
さらに、また、本願発明は、決定した献立に含まれるメニューの食材を特定の商品名に置換した買い物リストを表示することにより、メニュー提供者にインセンティブを与えることができる。そのようなインセンティブにより、メニュー提供者から、利用者の期待に応え得る豊富なメニューを取得することができ、ひいては、利用者の期待に沿ったサービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る献立提案システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る献立提案サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るメニュー情報記憶手段に格納された情報の一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るメニューフレーム情報記憶手段に格納された情報の一例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る利用者情報記憶手段に格納された情報の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る家族情報記憶手段に格納された情報の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る献立を提案する工程を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係る買い物リストを提供する工程を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態に係る献立作成画面の一例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る献立作成画面の一例を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る買い物リスト画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る献立提案システムの構成を示す図である。献立提案システムは、複数のクライアントコンピュータ101a、101b、・・・、101n(以下、クライアントコンピュータ101と呼ぶ)を備え、各クライアントコンピュータ101は、通信回線102を介して献立提案サーバ103と相互に通信可能に接続される。
【0017】
クライアントコンピュータ101は、利用者によって使用される端末である。利用者は、利用者に関する身体情報、嗜好情報、家族情報などを、クライアントコンピュータ101を介して入力する。本実施例では、クライアントコンピュータ101は、一般的なパーソナルコンピュータである。
【0018】
献立提案サーバ103は、献立を提案するために必要なデータを格納し、これらのデータに基づき、所定のメニューを中心とするバランスの良い献立を提案する。各利用者は、クライアントコンピュータ101を介して、所定のメニューを選択することにより、献立提案サーバが出力する献立提案結果を取得することができる。
【0019】
なお、セキュリティ面に関しては本願の要旨と直接の関係を有しないので、ここでは考慮していないが、各利用者は、他の利用者に関するデータへのアクセスは許可されないように制御されることは、当業者には理解されるところである。
【0020】
次に、図2のブロック図を参照して、上記した献立提案サーバの構成を詳細に説明する。なお、図2では、単一のコンピュータシステムを想定し、必要な機能構成だけを示しているが、献立提案サーバ103を、複数のコンピュータシステムによる多機能の分散システムの一部として構成することもできる。
【0021】
献立提案サーバ103は、CPU201に、システムバス202を介してRAM203、入力装置204、出力装置205、通信制御装置206および不揮発性記憶媒体(ROMやHDDなど)で構成される記憶装置207が接続された構成を有する。記憶装置207は、上記した機能を奏するためのソフトウェアプログラムを格納するプログラム格納領域と、随時取得するデータや処理結果としてのデータ等を格納するデータ格納領域とを備えている。以下に説明するプログラム格納領域の各手段は、実際は独立したソフトウェアプログラム、そのルーチンやコンポーネントなどであり、CPU201によって記憶装置207から呼び出されRAM203のワークエリアに展開されて、データベース等を適宜参照しながら順次実行されることで、各機能を奏するものである。
【0022】
データ格納領域は、メニュー情報記憶手段211、食材情報記憶手段212、メニューフレーム情報記憶手段213、組み合わせ条件記憶手段214、利用者情報記憶手段215、家族情報記憶手段216、および嗜好情報記憶手段217を備える。何れも、記憶媒体207内に確保された一定の記憶領域である。
【0023】
メニュー情報記憶手段211は、図3に示すように、メニューID、メニュー名、メニューの国籍(和食、洋食、中華など)を示すジャンルID、メニューの調理方法(炒める、揚げる、蒸す、煮るなど)を示す調理方法ID、メニューの旬の季節(春、夏、秋、冬など)を示す季節ID、ならびに食材とその分量、および調理手順を記載するレシピなどのメニューに関する情報を格納する。本実施形態では、メニュー情報記憶手段211は、メニューの提供元を示す企業IDも格納する。さらに、メニュー情報記憶手段211は、メニュー特性も格納する。メニュー特性については、後述のメニューフレーム情報記憶手段213の説明において詳述する。
【0024】
食材情報記憶手段212は、メニューID、食品ID、食品群ID、食材名、および分量を格納する。食材情報記憶手段212により、メニュー情報記憶手段211に格納されるメニューに関連付けて、食材の情報を格納することができる。食品IDは、食品を一意に識別し、メニューにより異なる食材名が設定される場合であっても、同一の食品を識別することができる。食品群IDは、食品成分表に使用される18の食品群を一意に識別する。
【0025】
メニューフレーム情報記憶手段213は、図4に示すように、メニューの提供元を示す企業ID、企業毎にメニューフレームを一意に識別するフレームID、メニュー特性、および各パーツに該当するか否かを示す主菜フラグ、主食フラグ、汁物フラグ、および副菜フラグ(該当する場合は「1」、該当しない場合は「0」)を格納する。パーツには、メニューを特徴付ける主菜、主食、汁物、副菜、デザートなどが含まれ、本実施形態では、主菜、主食、汁物、および副菜を含む。
【0026】
メニュー特性は、企業が独自で設定しているメニューの分類情報である。本実施形態では、図4に示すように、企業ID「001」のA食品会社は、丼もの、炊き込みご飯、まぜご飯、すし、炒飯、雑炊、おにぎりの計7つのメニュー特性を有し、各特性について、各パーツ(主菜、主食、汁物、副菜)に該当するか否かが設定されている。また、企業ID「002」のB食品会社は、肉料理、魚料理、みそ汁、スープ、炊き込みご飯の計5つのメニュー特性を有し、同様に、各特性について、パーツに該当するか否かが設定されている。ここで、企業ID「001」が有するフレームID「1」、「5」の「丼もの」、「炒飯」に示されるように、特定のメニュー特性が、複数のパーツに該当する場合もある。メニューフレーム情報記憶手段213により、特定のメニュー特性を有するメニューが、各パーツに該当するか否かを判定することができる。
【0027】
組み合わせ条件記憶手段214は、複数のメニューを組み合わせる際の条件を格納する。本実施形態では、メニュー情報に含まれるジャンルが洋食であるメニューと中華であるメニューとの組み合わせを禁止する条件、メニュー情報に含まれる調理方法が揚げるメニュー同士の組み合わせを禁止する条件などが格納されている。
【0028】
利用者情報記憶手段215は、図5に示すように、利用者ID、利用者名、年齢、性別、身長を格納する。本実施形態では、利用者情報記憶手段215は、身体活動レベルも格納する。身体活動レベルは、低い、普通、および高い、の3つのレベルを有し、日常生活の内容(座位中心である、座位中心であるが軽い運動を含む、立位中心であるなど)に応じて定められる。身体活動レベルは、厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準」に基づいて、推定エネルギー必要量を算出するために用いられる。
【0029】
家族情報記憶手段216は、図6に示すように、利用者ID、家族ID、家族名、年齢、性別、身長、身体活動レベルを格納する。家族情報記憶手段216により、利用者情報記憶手段215に格納される利用者に関連付けて、家族の情報を格納することができる。
【0030】
嗜好情報記憶手段217は、利用者ID、家族ID、食品ID、対象の食品が好きであるか否かを示すフラグ(好きである場合は「1」、嫌いである場合は「0」)を格納する。
【0031】
プログラム格納領域に格納されているソフトウェアプログラムは、本発明に関連するものだけを列挙すると、メニュー検索手段218、メニュー決定手段219、栄養情報算出手段220、表示手段221、献立編集手段222、および買い物リスト作成手段223を備えている。
【0032】
メニュー検索手段218は、クライアントコンピュータ101を介した利用者からの検索指示を受信して、検索条件に基づいて、メニュー情報記憶手段211からメニューを検索する。本実施形態では、メニュー情報に含まれるジャンル、季節、およびメニューが該当するパーツなどを検索条件として指定することができる。本実施形態では、メニュー情報に含まれるメニュー名、食材情報に含まれる食材名について、キーワードを指定することもできる。さらに、本実施形態では、「塩分ひかえめ」「油少なめ」「野菜多め」など、食材情報の分量について、条件を指定することもできる。
【0033】
メニュー決定手段219は、クライアントコンピュータ101を介した利用者からのメニュー選択指示を受信して、メニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューが決定しているか否かを判定する。メニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューが決定していない場合、メニュー決定手段219は、メニューが決定していないパーツについて、決定済みのメニューおよび組み合わせ条件記憶手段214に基づいて、メニュー情報記憶手段211からメニューを検索して決定する。
【0034】
栄養情報算出手段220は、利用者のメニュー選択指示によって選択されたメニュー、およびメニュー決定手段219によって決定されたメニューからなる献立について、メニューに関連付けられた食材情報に基づいて、栄養情報を算出する。
【0035】
表示手段221は、メニュー検索エリアおよび献立作成エリアを含む。メニュー検索エリアは、検索条件を指定する領域、およびメニュー検索手段211によって検索されたメニューを提示する領域を有する。献立作成エリアは、メニューフレームを構成するパーツ毎に、該当するメニューを配置する領域を有する。本実施形態では、献立作成エリアは、図9に示すように、主菜、主食、汁物についてそれぞれ1つ、および副菜について3つの領域を有する。
【0036】
表示手段221は、メニュー検索エリアに提示されたメニューを選択候補として指定する指示を受信して、メニュー情報記憶手段211およびメニューフレーム情報記憶手段213を参照して、選択候補のメニューが該当するパーツを判定する。表示手段221はまた、献立作成エリアのメニューを配置する領域のうち、選択候補のメニューが該当するパーツの領域をハイライト表示する。さらに、表示手段221は、選択候補のメニューを、ハイライト表示以外の領域に配置することができないように制御する。
【0037】
献立編集手段222は、クライアントコンピュータ101を介した利用者からの編集指示を受信して、表示手段221の献立作成エリアに配置された献立を編集する。本実施形態では、献立編集手段222は、特定のメニューを削除する編集指示を受信して、指示されたメニューを献立作成エリアから削除する。献立編集手段222はまた、特定のメニューを追加する編集指示を受信して、指示されたメニューを献立作成エリアに追加する。
【0038】
買い物リスト作成手段223は、買い物リストを作成する指示を受信して、献立作成エリアに提示されたメニューそれぞれについて、食材情報記憶手段212から、メニューIDに関連付けられた食材情報を取得する。買い物リスト作成手段223は、取得した食材情報の食品IDが同一の食材について、メニューをまたいでその分量を合算し、買い物リストに出力する食材名を決定する。買い物リスト作成手段223はまた、分量について、買い物リストに出力する単位を決定する。本実施形態では、食品IDに関連付けて事前に設定した、「表示しない」、「グラム」、および「単位変換」のいずれかを、買い物リストに出力する分量として決定する。
【0039】
さらに、買い物リスト作成手段223は、食材について、対応する商品があるか否か判定する。例えば、本実施形態では、メニュー情報に含まれる企業IDに基づいて、メニューの提供元に関する情報を参照して、対応する商品を検索する。対応する商品がある場合、買い物リスト作成手段223は、買い物リストに出力する食材名を、検索した特定の商品名に置換する。買い物リスト作成手段223は、家族情報記憶手段216を参照して、人数分の分量を算出する。
【0040】
(事前準備)
所定のメニューを中心とするバランスの良い献立を利用者に提案するための事前準備として、データ格納領域の各記憶手段に情報を格納する必要がある。
【0041】
本実施形態では、メニューの提供元からメニューデータを取得して、図3に示されるようなメニュー情報が、メニュー情報記憶手段211に格納されているものとする。提供元から取得したメニューデータからメニュー情報記憶手段211が規定するフォーマットへの変換は、取得したメニューデータに含まれる特定の属性をメニュー情報記憶手段211に含まれる特定の属性に関連付けることによって容易に処理できることは、当業者には理解されるところである。食材情報記憶手段212についても、提供元から取得したメニューデータに基づいて、食材情報が格納されているものとする。
【0042】
メニューフレーム情報記憶手段213は、前述の通り、企業が独自で設定しているメニュー特性を、本願発明の特徴であるメニューフレームに関連付ける情報を格納する。本実施形態では、メニューフレームを構成するパーツとして主菜、主食、汁物、副菜を設けており、図4に示されるようなメニューフレーム情報が、メニューフレーム情報記憶手段213に格納されているものとする。別の実施形態では、メニューフレームを構成するパーツとして主菜、主食、汁物、副菜に加えて、デザートを設けることもできる。
【0043】
なお、メニュー情報記憶手段211へのメニュー情報の追加に伴い、新たなメニュー特性が必要となる場合には、メニューフレーム情報記憶手段213に、対応するメニューフレーム情報を追加する必要がある。
【0044】
組み合わせ条件記憶手段214は、前述の通り、メニュー情報に含まれるジャンルが洋食であるメニューと中華であるメニューとの組み合わせを禁止する条件、メニュー情報に含まれる調理方法が揚げるメニュー同士の組み合わせを禁止する条件が格納されているものとする。本実施形態では詳述しないが、利用者がクライアントコンピュータ101を介して、格納されている組み合わせ条件情報を編集できること、および新たな組み合わせ条件情報を格納できることは、当業者には理解されるところである。
【0045】
利用者情報記憶手段215は、利用者がクライアントコンピュータ101を介して入力した利用者に関する情報を格納する。本実施形態では、図5に示すように、利用者ID「001」の利用者に関する年齢、性別、身長、身体活動レベルが、利用者情報記憶手段215に格納されているものとする。
【0046】
家族情報記憶手段216は、利用者がクライアントコンピュータ101を介して入力した家族情報を、利用者情報記憶手段215の利用者IDに関連付けて格納する。本実施形態では、図6に示すように、利用者ID「001」の利用者に関連付けて、家族ID「1」のお父さんと、家族ID「2」の子供とが格納されているものとする。本実施形態では、家族情報記憶手段216の家族情報および嗜好情報記憶手段217の嗜好情報は、任意の情報とする。
【0047】
(献立を提案する処理)
次に、図7のフローチャートを参照して、本実施形態に係る献立を提案する方法の処理工程を説明する。本実施形態では、図10に示されるような献立を、利用者に対して提案する場合について説明する。
【0048】
利用者ID「001」の利用者Aがクライアントコンピュータ101を介して献立提案サーバ103にアクセスすると、表示手段221が、図9に示されるような初期画面を表示する(S701)。表示手段221の献立作成エリアには、特定のメニューは配置されていない。また、メニュー検索エリアには、所定の条件を満たすメニューが提示されている。例えば、初期画面のメニュー検索エリアには、メニュー情報に含まれる季節の情報に基づいて、旬のメニューを提示することができ、また、利用者Aの嗜好情報に含まれる食品の情報に基づいて、利用者Aが好きな食品を含むメニューを提示することもできる。
【0049】
利用者Aがメニュー検索エリアの検索条件において、パーツに「主菜」を指定し、および食材名のキーワードに「豚肉」を入力して検索指示を行ったものとする。メニュー検索手段218は、検索条件に基づいて、メニュー情報記憶手段211からメニューを検索する(S702)。本実施形態では、検索結果として、メニュー検索エリアに、「豚肉のしょうが焼き」、「ゆで豚のごまだれあえ」、「豚丼」および「豚の角煮」が提示されているものとする。
【0050】
利用者Aがマウスを用いて、メニュー検索エリアに提示された4つのメニューの中から「ゆで豚のごまだれあえ」をドラッグするなど、選択候補として指定すると、表示手段221は、メニュー情報記憶手段211およびメニューフレーム情報記憶手段213を参照して、「ゆで豚のごまだれあえ」が該当するパーツを判定する(S703)。本実施形態では、「ゆで豚のごまだれあえ」が該当するパーツとして「主菜」が判定される。なお、例えば、利用者Aが「豚丼」を選択候補として指定すると、表示手段221は、「豚丼」が該当するパーツとして「主菜」および「主食」を判定する。
【0051】
表示手段221は、献立作成エリアのメニューを配置する領域のうち、選択候補として指定された「ゆで豚のごまだれあえ」が該当する「主菜」の領域を、選択候補の配置先としてハイライト表示する(S704)。さらに、表示手段221は、選択候補のメニューを、ハイライト表示以外の領域に配置することができないように制御する(S705)。
【0052】
利用者Aが選択候補である「ゆで豚のごまだれあえ」をハイライト表示された「主菜」の領域に配置することにより、「主菜」パーツについて「ゆで豚のごまだれあえ」を選択すると、メニュー決定手段219は、メニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューが決定しているか否かを判定する(S706)。本実施形態では、メニューフレームを構成するパーツのうち、「ゆで豚のごまだれあえ」が該当しない「主食」、「汁物」、「副菜」についてメニューが決定していないので、「いいえ」と判定される。従って、メニュー決定手段219は、「主食」について、決定済みのメニューおよび組み合わせ条件記憶手段214に基づいて、メニュー情報記憶手段211からメニューを検索して決定する(S707)。本実施形態では、「主食」として「ご飯(白米)」を決定するものとする。
【0053】
「主食」について決定すると、メニュー決定手段219は、再度、メニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューが決定しているか否かを判定する(S706)。本実施形態では、「汁物」、「副菜」についてメニューが決定していないので、メニュー決定手段219は、「汁物」について、メニューを検索して決定する(S707)。本実施形態では、「汁物」として「ターツァイのかきたまスープ」を決定するものとする。同様に、「汁物」について決定すると、メニュー決定手段219は、「副菜」について、メニューを検索して決定する(S707)。本実施形態では、「副菜」として「野菜の揚げびたし」を決定するものとする。
【0054】
ここで、本実施形態では、利用者Aが「主菜」を選択し、その後、メニュー決定手段219が、「主食」、「汁物」、「副菜」について処理を行ったが(S707)、利用者Aが「副菜」を選択し、その後、メニュー決定手段219が、「主菜」、「主食」、「副菜」について処理することもできる。また、本実施形態では、メニュー決定手段219は、「主菜」→「主食」→「汁物」→「副菜」の順で処理しているが、これに限定されるものではない。
【0055】
本実施形態では、メニュー決定手段219は、メニューフレームを構成するすべてのパーツについて、それぞれメニューを決定しているが、メニューフレーム情報記憶手段213が規定するメニューフレームの構成パーツと、メニュー決定手段219がメニューを決定するパーツとを、必ずしも一致させる必要はない。例えば、メニューフレームを「主菜」、「主食」、「汁物」および「副菜」とし、メニュー決定手段219がメニューを決定するパーツを、「主菜」、「主食」、「汁物」、「副菜」および「副菜」とすることにより、メニュー数を多くしたい利用者にあった献立を提案することができる。
【0056】
また、メニューフレームを「主菜」、「主食」、「汁物」、「副菜」および「デザート」とし、メニュー決定手段219がメニューを決定するパーツを、「主菜」、「主食」、「汁物」および「副菜」とすることにより、「デザート」を含まない献立を提案することもできる。
【0057】
再度、図7を参照し、S706において、メニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューが決定していると判定されると、栄養情報算出手段220は、決定した献立について、栄養情報を算出する(S708)。本実施形態では、栄養情報算出手段220は、エネルギー量、野菜のグラム数、脂質エネルギー比、たんぱく質のグラム数、塩分のグラム数を算出する。
【0058】
野菜のグラム数の算出にあたっては、食品成分表に使用される18の食品群のうち、食品群ID6(野菜類)、ID8(きのこ類)、ID9(藻類)を野菜に該当する食材とし、廃棄率を考慮するものとする。脂質エネルギー比は、以下の数式によって算出する。
脂質エネルギー比(%)=脂質量(g)×9(kcal/g)÷エネルギー量(kcal)×100
【0059】
次に、メニュー決定手段219は、栄養情報算出手段220が算出した栄養情報が、所定の基準を満たしているか否かを判定する(S709)。本実施形態では、(1)エネルギー量が基準値(1食分)の±30%以内である、(2)野菜のグラム数が105g以上である、(3)脂質エネルギー比が20〜30%以内である、(4)たんぱく質のグラム数が基準値の±30%以内である、(5)塩分が基準値の+30%以内である、の計5つを基準として判定を行う。
【0060】
エネルギー量の基準値(1食分)は、日本人の食事摂取基準に従って、以下の数式によって算出する。本実施形態では、基礎代謝量の算出にあたって、体重には、利用者の身長に基づいて算出した標準体重を用いる。
基準値(1食分)=推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル係数×40%
基礎代謝量(kcal/日)=基礎代謝基準値(kcal/kg/日)×体重(kg)
【0061】
タンパク質の基準値、塩分の基準値についても、日本人の食事摂取基準に従って、年齢、性別、身長に基づいて定めたものとする。
【0062】
本実施形態では、栄養情報算出手段220が算出した栄養情報が、エネルギー量(500kcal)、野菜のグラム数(107g)、脂質エネルギー比(23%)、たんぱく質のグラム数(7g)、塩分(5g)であったとする。また、日本人の食事摂取基準に従って算出された利用者Aの基準値が、エネルギー量の基準値(650kcal)、たんぱく質の基準値(10g)であったとする。
【0063】
この場合、栄養情報算出手段220が算出した栄養情報は所定の基準を満たしていると判定されるので、表示手段221は、決定した献立を献立作成エリアに提示する(S711)。本実施形態では、図10に示すように、表示手段221は、決定した献立と共に、その栄養情報も提示する。栄養情報は、献立のエネルギー量(カロリー)、たんぱく質、塩分、脂質、および炭水化物を含み、基準値を100%とした場合の献立の栄養値を提示することもできる。この栄養情報の基準値は、利用者Aの利用者情報(年齢、性別、身長、身体活動レベル)に基づいた基準値とすることもできるし、利用者Aに関連づけられた「お父さん」または「子供」の家族情報(年齢、性別、身長、身体活動レベル)に基づいた基準値とすることもできる。
【0064】
栄養情報算出手段220が算出した栄養情報が、所定の基準を満たしていないと判定される場合は、メニュー決定手段219が、決定したメニューを解除して(S710)、S706に戻る。
【0065】
このように、所定のメニュー選択に応じて、メニューフレーム情報を用いてメニューを組み合わせることにより、好みのメニューを中心とするバランスの良い献立を提案することができる。利用者は、例えば、「主菜」について好みのメニューを選択するだけで、バランスの良い献立情報を得ることができる。また、メニュー決定手段219がメニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューを決定するので、栄養バランスを重視することによりメニュー数が少ない献立となる、従来の問題に対処することができる。
【0066】
さらに、以下で詳述するように、メニューフレーム情報を用いることにより、メニューを特定のグループに分類することで発生していた従来の問題にも対処することができる。
【0067】
前述した実施形態と同様に、利用者ID「001」の利用者Aがクライアントコンピュータ101を介して献立提案サーバ103にアクセスし、表示手段221が、初期画面を表示する(S701)。さらに、利用者Aが検索条件において「豚肉」を含む「主菜」を指定し、メニュー検索手段218は、メニュー情報記憶手段211から「豚肉のしょうが焼き」、「ゆで豚のごまだれあえ」、「豚丼」および「豚の角煮」を検索する(S702)。
【0068】
ここで、利用者Aが選択候補である「豚丼」をハイライト表示された「主菜」の領域に配置することにより、「主菜」パーツについて「豚丼」を選択したものとする。メニュー決定手段219は、メニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューが決定しているか否かを判定する(S706)。本実施形態では、メニューフレームを構成するパーツのうち、「豚丼」が該当しない「汁物」、「副菜」についてメニューが決定していないので、「いいえ」と判定される。
【0069】
「ゆで豚のごまだれあえ」を選択する例では、メニュー決定手段219は、「主食」について、メニュー情報記憶手段211からメニューを検索して決定する(S707)処理を行ったが、「豚丼」を選択する例では、すでに「主食」についてもメニューが決定していると判定されるので、重複して「主食」が提案されることはない。同様に、利用者Aが「豚丼」を「主食」の領域に配置した場合であっても、重複して「主菜」が提案されることはない。
【0070】
その後、メニュー決定手段219は、「汁物」および「副菜」についてメニューを検索して決定し(S707)、処理を終了する。
【0071】
このように、メニューをメニューフレームに関連付けることにより、複数の分類にまたがるようなメニューが選択された場合であっても、バランスの良い献立を提案することができる。また、このような構成とすることにより、メニュー情報記憶手段211には、例えば、焼き魚定食(さんまの塩焼き、白米、あさりのみそ汁、切り干し大根)など、「主菜」、「主食」、「汁物」および「副菜」を含む情報を格納することもできる。メニュー情報記憶手段211に格納することができる情報の自由度を向上させることにより、メニュー提供者は、専門知識に基づき、より良いメニューの組み合わせを提案することができる。
【0072】
(献立を編集する処理)
続いて、本実施形態に係る献立を編集する方法の処理工程を説明する。本実施形態では、利用者が、図10に示されるような献立を編集する場合について説明する。
【0073】
利用者Aがマウスを用いて、献立作成エリアに提示された「野菜の揚げびたし(副菜)」の右上の「×」ボタンをクリックするなど、特定のメニューを削除する指示を行うと、献立編集手段222は、指示された「野菜の揚げびたし」を献立作成エリアの「副菜」の領域から削除する。その後、利用者Aは、メニュー検索エリアの検索条件で検索条件を指定して検索し、提示された「揚げ出し豆腐(副菜)」を献立作成エリアの「副菜」の領域にドラッグ&ドロップで配置することにより、献立を編集することができる。
【0074】
また、利用者Aがメニュー検索エリアに提示された「菜の花のおひたし(副菜)」を、メニュー検索エリア内のメニューが配置されていない領域にドラッグ&ドロップで配置するなど、特定のメニューを追加する指示を行うと、献立編集手段222は、指示された「菜の花のおひたし」を献立作成エリアの「副菜」の領域に追加する。本実施形態では、メニュー決定手段217によって献立作成エリアの「主菜」、「主食」、「汁物」および「副菜」が決定されるので、メニューが配置されていない残り2つの「副菜」の領域に、副菜に該当するメニューを配置することができる。
【0075】
このように、提案した献立の編集を可能とすることにより、メニューを選択する利用者の労力を軽減しながらも、メニューを選択する一定の自由を提供することができる。
【0076】
(買い物リストを提供する処理)
次に、図8のフローチャートを参照して、本実施形態に係る買い物リストを提供する方法の処理工程を説明する。本実施形態では、図11に示されるような買い物リストを、利用者に対して提供する場合について説明する。
【0077】
利用者Aは、献立の決定にあたり、メニューの詳細を確認することができる。例えば、本実施形態では、利用者Aがマウスを用いて、献立作成エリアに提示されたメニューの写真をクリックすることにより、表示手段221は、メニュー情報に含まれる情報を提示する。また、メニュー検索エリアに提示されたメニューについては、図10に示す「詳細を見る」ボタンをクリックすることにより、表示手段221は、メニュー情報に含まれる情報を提示する。
【0078】
利用者Aが図10に示す「買い物リストを表示する」ボタンをクリックするなど、献立作成エリアに提示された献立の買い物リストを作成する指示を行うと、買い物リスト作成手段223は、献立作成エリアに提示されたメニューそれぞれについて、食材情報記憶手段212から、メニューIDに関連付けられた食材情報を取得する(S801)。
【0079】
次に、買い物リスト作成手段223は、取得した食材情報の食品IDが同一の食材について、メニューをまたいでその分量を合算する(S802)。例えば、「ゆで豚のごまだれあえ」に関連付けられた食材情報として、食材名「しょうが」の食材情報があり、「ターツァイのかきたまスープ」に関連付けられた食材情報として、食材名「しょうがのみじん切り」の食材情報がある場合、いずれの食材情報も、同じ食品IDが設定されているので、その分量を合算する。買い物リスト作成手段223はまた、合算した食材情報について、買い物リストに出力する食材名を決定する(S803)。本実施形態では、食品IDに関連付けて事前に設定した食品名を、買い物リストに出力する食材名として決定する。
【0080】
さらに、買い物リスト作成手段223は、分量について、買い物リストに出力する単位を決定する(S804)。本実施形態では、食品IDに関連付けて事前に設定した、「表示しない」、「グラム」、および「単位変換」のいずれかを、買い物リストに出力する分量として決定する。例えば、調味料や香辛料の場合、買い物する際に詳細な分量は必要でないため、分量は表示しない。豚肉やパスタの場合、買い物する際の実情を考慮して、グラムで表示する。また、魚や野菜の場合、買い物する際の実情を考慮して、グラムから所定の単位に変換して表示する。魚であれば尾または匹、野菜であれば本または個に変換することにより、利用者は円滑に買い物を行うことができる。
【0081】
ここで、買い物リスト作成手段223は、食材について、対応する商品があるか否か判定する(S805)。例えば、本実施形態では、メニュー情報に含まれる企業IDに基づいて、メニューの提供元に関する情報を参照して、対応する商品を検索する。対応する商品がある場合、買い物リスト作成手段223は、買い物リストに出力する食材名を、検索した特定の商品名に置換する(S806)。
【0082】
最後に、買い物リスト作成手段223は、利用者に関連付けて格納された家族情報を参照して、人数分の分量を算出し(S807)、表示手段221は、食材名(または特定の商品名)とその分量を提示する(S808)。本実施形態では、利用者Aに関連付けて2人の家族情報が格納されているため、3人分の買い物リストが提供される。
【0083】
このように、メニューの食材を特定の商品に置換した買い物リストを提供することにより、メニュー提供者にインセンティブを与えることができる。そのようなインセンティブにより、メニュー提供者から、利用者の期待に応え得る豊富なメニューを取得することができ、ひいては、利用者の期待に沿ったサービスを提供することができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、献立提案システム、その方法およびプログラムに関し、より詳細には、所定のメニューを中心とするバランスの良い献立を利用者に提案する献立提案システム、その方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、利用者にメニューを選択させ、その栄養を表示することにより、バランスの良い献立の決定を支援するシステムが多数提案されていた。例えば、特許文献1には、厚生労働省及び農林水産省により策定される食事バランスガイドに基づいて、選択した所望のメニューの栄養価を表示する技術が開示されている。
【0003】
このような技術により、利用者は、所望のメニューを選択するだけでメニューの栄養価を確認することができ、バランスの取れた食事の摂取を支援することができる。
【0004】
また、特許文献2には、1日あたりの食事制限条件を記憶して、朝食・昼食・夕食毎に食事制限条件を重み付けすることにより、利用者に時間帯に応じた食事1回あたりの食事制限条件の情報を提供する技術が開示されている。特許文献2の食事管理装置では、さらに、食事制限条件についての摂取量情報を有するメニューを、グループ(主食、主菜、副菜、デザート)に分類し、各グループについては最高でも1つしか選ばないようにして、かつ、1回あたりの食事制限範囲内でメニューを組み合わせる技術が開示されている。
【0005】
特許文献2の食事管理装置では、さらに、主食、主菜、副菜、デザート各々のグループ毎に、未選択のグループを利用者が選択できる選択肢として決定し、特定のグループについて利用者がメニューを選択した場合(例えば、主菜についてぶりの照り焼きを選択した場合)に、選択したメニューと組み合わせて1回あたりの食事制限条件範囲内に収まるように、未選択のグループの選択肢(メニュー)を絞る技術が開示されている。
【0006】
このような技術により、利用者は1回あたりの食事制限条件を満足する範囲内で、例えば主食、主菜、副菜、デザートなどのグループ毎にバランス良くメニューを組み合わせることができる。特に、選択したメニューおよび1回あたりの食事制限条件範囲に基づいて、各グループの選択肢を絞ることにより、利用者は、献立全体が一定の食事制限条件範囲内となるような選択肢の中から、メニューを選択することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−84155号公報
【特許文献2】特開2008−204319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の食事バランス表示システム、および特許文献2の食事管理装置では、利用者が主菜、副菜などのメニューをそれぞれ選択する必要があった。そのため、利用者がメニューを選択する労力については、軽減するものではなかった。
【0009】
また、特許文献1の食事バランス表示システムでは、選択するメニューがすべて利用者にゆだねられており、所望の栄養バランスを満たすために必要なメニュー数が、多くなる可能性、および少なくなる可能性があった。特許文献2の食事管理装置では、メニューをグループに分類し、各グループについては最高でも1つしか選ばないように制御することにより、メニュー数が多くなることはないが、メニュー数が少なくなる可能性があった。
【0010】
さらには、メニューを特定のグループに分類することにより、複数の分類にまたがるようなメニューが選択された場合に、どのように対処すべきか、という新たな問題が発生するが、この点については検討がなされていなかった。
【0011】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、利用者の負担をさらに軽減した、所定のメニューを中心とするバランスの良い献立を提案できるシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明に係る献立提案システムは、メニューに関する情報を格納するメニュー情報記憶手段と、前記メニュー情報記憶手段に格納されるメニューに関連付けて、食材の情報を格納する食材情報記憶手段と、前記メニュー情報記憶手段に格納されたメニューが、各パーツに該当するか否かを示すメニューフレーム情報を格納するメニューフレーム情報記憶手段であって、前記メニューフレーム情報は、メニューを特徴付ける複数のパーツにより構成され、メニューは、1または複数のパーツに該当することを示す、メニューフレーム情報記憶手段と、メニューを選択する指示を受信して、前記メニューフレーム情報を構成するパーツについてメニューが決定しているか否かを判定し、メニューが決定していないパーツについて、前記メニューフレーム情報記憶手段を参照して、前記メニュー情報記憶手段からメニューを検索して決定するメニュー決定手段と、決定されたメニューからなる献立について、前記食材情報記憶手段を参照して、栄養情報を算出する栄養情報算出手段と、前記決定されたメニューを提示する表示手段とを備え、前記メニュー決定手段は、前記栄養情報算出手段が算出した前記栄養情報が、所定の基準を満たしているか否かを判定し、所定の基準を満たしていない場合、前記メニュー決定手段が決定したメニューの決定を解除して、メニューが決定していないパーツについて、前記メニュー情報記憶手段から再度メニューを決定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本願発明は、所定のメニュー選択に応じて、特定のメニューが各パーツ(主菜、主食、汁物、副菜など)に該当するか否かを示すメニューフレーム情報を用いてメニューを組み合わせることにより、好みのメニューを中心とするバランスの良い献立を提案することができる。メニューをメニューフレームに関連付けることにより、単一のメニューだけでなく、複数のメニューを組み合わせたメニュー情報を格納することもできる。さらに、提案した献立の編集を可能とすることにより、メニューを選択する利用者の労力を軽減しながらも、メニューを選択する一定の自由を提供することができる。
【0014】
さらに、また、本願発明は、決定した献立に含まれるメニューの食材を特定の商品名に置換した買い物リストを表示することにより、メニュー提供者にインセンティブを与えることができる。そのようなインセンティブにより、メニュー提供者から、利用者の期待に応え得る豊富なメニューを取得することができ、ひいては、利用者の期待に沿ったサービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る献立提案システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る献立提案サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るメニュー情報記憶手段に格納された情報の一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るメニューフレーム情報記憶手段に格納された情報の一例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る利用者情報記憶手段に格納された情報の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る家族情報記憶手段に格納された情報の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る献立を提案する工程を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係る買い物リストを提供する工程を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態に係る献立作成画面の一例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る献立作成画面の一例を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る買い物リスト画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る献立提案システムの構成を示す図である。献立提案システムは、複数のクライアントコンピュータ101a、101b、・・・、101n(以下、クライアントコンピュータ101と呼ぶ)を備え、各クライアントコンピュータ101は、通信回線102を介して献立提案サーバ103と相互に通信可能に接続される。
【0017】
クライアントコンピュータ101は、利用者によって使用される端末である。利用者は、利用者に関する身体情報、嗜好情報、家族情報などを、クライアントコンピュータ101を介して入力する。本実施例では、クライアントコンピュータ101は、一般的なパーソナルコンピュータである。
【0018】
献立提案サーバ103は、献立を提案するために必要なデータを格納し、これらのデータに基づき、所定のメニューを中心とするバランスの良い献立を提案する。各利用者は、クライアントコンピュータ101を介して、所定のメニューを選択することにより、献立提案サーバが出力する献立提案結果を取得することができる。
【0019】
なお、セキュリティ面に関しては本願の要旨と直接の関係を有しないので、ここでは考慮していないが、各利用者は、他の利用者に関するデータへのアクセスは許可されないように制御されることは、当業者には理解されるところである。
【0020】
次に、図2のブロック図を参照して、上記した献立提案サーバの構成を詳細に説明する。なお、図2では、単一のコンピュータシステムを想定し、必要な機能構成だけを示しているが、献立提案サーバ103を、複数のコンピュータシステムによる多機能の分散システムの一部として構成することもできる。
【0021】
献立提案サーバ103は、CPU201に、システムバス202を介してRAM203、入力装置204、出力装置205、通信制御装置206および不揮発性記憶媒体(ROMやHDDなど)で構成される記憶装置207が接続された構成を有する。記憶装置207は、上記した機能を奏するためのソフトウェアプログラムを格納するプログラム格納領域と、随時取得するデータや処理結果としてのデータ等を格納するデータ格納領域とを備えている。以下に説明するプログラム格納領域の各手段は、実際は独立したソフトウェアプログラム、そのルーチンやコンポーネントなどであり、CPU201によって記憶装置207から呼び出されRAM203のワークエリアに展開されて、データベース等を適宜参照しながら順次実行されることで、各機能を奏するものである。
【0022】
データ格納領域は、メニュー情報記憶手段211、食材情報記憶手段212、メニューフレーム情報記憶手段213、組み合わせ条件記憶手段214、利用者情報記憶手段215、家族情報記憶手段216、および嗜好情報記憶手段217を備える。何れも、記憶媒体207内に確保された一定の記憶領域である。
【0023】
メニュー情報記憶手段211は、図3に示すように、メニューID、メニュー名、メニューの国籍(和食、洋食、中華など)を示すジャンルID、メニューの調理方法(炒める、揚げる、蒸す、煮るなど)を示す調理方法ID、メニューの旬の季節(春、夏、秋、冬など)を示す季節ID、ならびに食材とその分量、および調理手順を記載するレシピなどのメニューに関する情報を格納する。本実施形態では、メニュー情報記憶手段211は、メニューの提供元を示す企業IDも格納する。さらに、メニュー情報記憶手段211は、メニュー特性も格納する。メニュー特性については、後述のメニューフレーム情報記憶手段213の説明において詳述する。
【0024】
食材情報記憶手段212は、メニューID、食品ID、食品群ID、食材名、および分量を格納する。食材情報記憶手段212により、メニュー情報記憶手段211に格納されるメニューに関連付けて、食材の情報を格納することができる。食品IDは、食品を一意に識別し、メニューにより異なる食材名が設定される場合であっても、同一の食品を識別することができる。食品群IDは、食品成分表に使用される18の食品群を一意に識別する。
【0025】
メニューフレーム情報記憶手段213は、図4に示すように、メニューの提供元を示す企業ID、企業毎にメニューフレームを一意に識別するフレームID、メニュー特性、および各パーツに該当するか否かを示す主菜フラグ、主食フラグ、汁物フラグ、および副菜フラグ(該当する場合は「1」、該当しない場合は「0」)を格納する。パーツには、メニューを特徴付ける主菜、主食、汁物、副菜、デザートなどが含まれ、本実施形態では、主菜、主食、汁物、および副菜を含む。
【0026】
メニュー特性は、企業が独自で設定しているメニューの分類情報である。本実施形態では、図4に示すように、企業ID「001」のA食品会社は、丼もの、炊き込みご飯、まぜご飯、すし、炒飯、雑炊、おにぎりの計7つのメニュー特性を有し、各特性について、各パーツ(主菜、主食、汁物、副菜)に該当するか否かが設定されている。また、企業ID「002」のB食品会社は、肉料理、魚料理、みそ汁、スープ、炊き込みご飯の計5つのメニュー特性を有し、同様に、各特性について、パーツに該当するか否かが設定されている。ここで、企業ID「001」が有するフレームID「1」、「5」の「丼もの」、「炒飯」に示されるように、特定のメニュー特性が、複数のパーツに該当する場合もある。メニューフレーム情報記憶手段213により、特定のメニュー特性を有するメニューが、各パーツに該当するか否かを判定することができる。
【0027】
組み合わせ条件記憶手段214は、複数のメニューを組み合わせる際の条件を格納する。本実施形態では、メニュー情報に含まれるジャンルが洋食であるメニューと中華であるメニューとの組み合わせを禁止する条件、メニュー情報に含まれる調理方法が揚げるメニュー同士の組み合わせを禁止する条件などが格納されている。
【0028】
利用者情報記憶手段215は、図5に示すように、利用者ID、利用者名、年齢、性別、身長を格納する。本実施形態では、利用者情報記憶手段215は、身体活動レベルも格納する。身体活動レベルは、低い、普通、および高い、の3つのレベルを有し、日常生活の内容(座位中心である、座位中心であるが軽い運動を含む、立位中心であるなど)に応じて定められる。身体活動レベルは、厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準」に基づいて、推定エネルギー必要量を算出するために用いられる。
【0029】
家族情報記憶手段216は、図6に示すように、利用者ID、家族ID、家族名、年齢、性別、身長、身体活動レベルを格納する。家族情報記憶手段216により、利用者情報記憶手段215に格納される利用者に関連付けて、家族の情報を格納することができる。
【0030】
嗜好情報記憶手段217は、利用者ID、家族ID、食品ID、対象の食品が好きであるか否かを示すフラグ(好きである場合は「1」、嫌いである場合は「0」)を格納する。
【0031】
プログラム格納領域に格納されているソフトウェアプログラムは、本発明に関連するものだけを列挙すると、メニュー検索手段218、メニュー決定手段219、栄養情報算出手段220、表示手段221、献立編集手段222、および買い物リスト作成手段223を備えている。
【0032】
メニュー検索手段218は、クライアントコンピュータ101を介した利用者からの検索指示を受信して、検索条件に基づいて、メニュー情報記憶手段211からメニューを検索する。本実施形態では、メニュー情報に含まれるジャンル、季節、およびメニューが該当するパーツなどを検索条件として指定することができる。本実施形態では、メニュー情報に含まれるメニュー名、食材情報に含まれる食材名について、キーワードを指定することもできる。さらに、本実施形態では、「塩分ひかえめ」「油少なめ」「野菜多め」など、食材情報の分量について、条件を指定することもできる。
【0033】
メニュー決定手段219は、クライアントコンピュータ101を介した利用者からのメニュー選択指示を受信して、メニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューが決定しているか否かを判定する。メニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューが決定していない場合、メニュー決定手段219は、メニューが決定していないパーツについて、決定済みのメニューおよび組み合わせ条件記憶手段214に基づいて、メニュー情報記憶手段211からメニューを検索して決定する。
【0034】
栄養情報算出手段220は、利用者のメニュー選択指示によって選択されたメニュー、およびメニュー決定手段219によって決定されたメニューからなる献立について、メニューに関連付けられた食材情報に基づいて、栄養情報を算出する。
【0035】
表示手段221は、メニュー検索エリアおよび献立作成エリアを含む。メニュー検索エリアは、検索条件を指定する領域、およびメニュー検索手段211によって検索されたメニューを提示する領域を有する。献立作成エリアは、メニューフレームを構成するパーツ毎に、該当するメニューを配置する領域を有する。本実施形態では、献立作成エリアは、図9に示すように、主菜、主食、汁物についてそれぞれ1つ、および副菜について3つの領域を有する。
【0036】
表示手段221は、メニュー検索エリアに提示されたメニューを選択候補として指定する指示を受信して、メニュー情報記憶手段211およびメニューフレーム情報記憶手段213を参照して、選択候補のメニューが該当するパーツを判定する。表示手段221はまた、献立作成エリアのメニューを配置する領域のうち、選択候補のメニューが該当するパーツの領域をハイライト表示する。さらに、表示手段221は、選択候補のメニューを、ハイライト表示以外の領域に配置することができないように制御する。
【0037】
献立編集手段222は、クライアントコンピュータ101を介した利用者からの編集指示を受信して、表示手段221の献立作成エリアに配置された献立を編集する。本実施形態では、献立編集手段222は、特定のメニューを削除する編集指示を受信して、指示されたメニューを献立作成エリアから削除する。献立編集手段222はまた、特定のメニューを追加する編集指示を受信して、指示されたメニューを献立作成エリアに追加する。
【0038】
買い物リスト作成手段223は、買い物リストを作成する指示を受信して、献立作成エリアに提示されたメニューそれぞれについて、食材情報記憶手段212から、メニューIDに関連付けられた食材情報を取得する。買い物リスト作成手段223は、取得した食材情報の食品IDが同一の食材について、メニューをまたいでその分量を合算し、買い物リストに出力する食材名を決定する。買い物リスト作成手段223はまた、分量について、買い物リストに出力する単位を決定する。本実施形態では、食品IDに関連付けて事前に設定した、「表示しない」、「グラム」、および「単位変換」のいずれかを、買い物リストに出力する分量として決定する。
【0039】
さらに、買い物リスト作成手段223は、食材について、対応する商品があるか否か判定する。例えば、本実施形態では、メニュー情報に含まれる企業IDに基づいて、メニューの提供元に関する情報を参照して、対応する商品を検索する。対応する商品がある場合、買い物リスト作成手段223は、買い物リストに出力する食材名を、検索した特定の商品名に置換する。買い物リスト作成手段223は、家族情報記憶手段216を参照して、人数分の分量を算出する。
【0040】
(事前準備)
所定のメニューを中心とするバランスの良い献立を利用者に提案するための事前準備として、データ格納領域の各記憶手段に情報を格納する必要がある。
【0041】
本実施形態では、メニューの提供元からメニューデータを取得して、図3に示されるようなメニュー情報が、メニュー情報記憶手段211に格納されているものとする。提供元から取得したメニューデータからメニュー情報記憶手段211が規定するフォーマットへの変換は、取得したメニューデータに含まれる特定の属性をメニュー情報記憶手段211に含まれる特定の属性に関連付けることによって容易に処理できることは、当業者には理解されるところである。食材情報記憶手段212についても、提供元から取得したメニューデータに基づいて、食材情報が格納されているものとする。
【0042】
メニューフレーム情報記憶手段213は、前述の通り、企業が独自で設定しているメニュー特性を、本願発明の特徴であるメニューフレームに関連付ける情報を格納する。本実施形態では、メニューフレームを構成するパーツとして主菜、主食、汁物、副菜を設けており、図4に示されるようなメニューフレーム情報が、メニューフレーム情報記憶手段213に格納されているものとする。別の実施形態では、メニューフレームを構成するパーツとして主菜、主食、汁物、副菜に加えて、デザートを設けることもできる。
【0043】
なお、メニュー情報記憶手段211へのメニュー情報の追加に伴い、新たなメニュー特性が必要となる場合には、メニューフレーム情報記憶手段213に、対応するメニューフレーム情報を追加する必要がある。
【0044】
組み合わせ条件記憶手段214は、前述の通り、メニュー情報に含まれるジャンルが洋食であるメニューと中華であるメニューとの組み合わせを禁止する条件、メニュー情報に含まれる調理方法が揚げるメニュー同士の組み合わせを禁止する条件が格納されているものとする。本実施形態では詳述しないが、利用者がクライアントコンピュータ101を介して、格納されている組み合わせ条件情報を編集できること、および新たな組み合わせ条件情報を格納できることは、当業者には理解されるところである。
【0045】
利用者情報記憶手段215は、利用者がクライアントコンピュータ101を介して入力した利用者に関する情報を格納する。本実施形態では、図5に示すように、利用者ID「001」の利用者に関する年齢、性別、身長、身体活動レベルが、利用者情報記憶手段215に格納されているものとする。
【0046】
家族情報記憶手段216は、利用者がクライアントコンピュータ101を介して入力した家族情報を、利用者情報記憶手段215の利用者IDに関連付けて格納する。本実施形態では、図6に示すように、利用者ID「001」の利用者に関連付けて、家族ID「1」のお父さんと、家族ID「2」の子供とが格納されているものとする。本実施形態では、家族情報記憶手段216の家族情報および嗜好情報記憶手段217の嗜好情報は、任意の情報とする。
【0047】
(献立を提案する処理)
次に、図7のフローチャートを参照して、本実施形態に係る献立を提案する方法の処理工程を説明する。本実施形態では、図10に示されるような献立を、利用者に対して提案する場合について説明する。
【0048】
利用者ID「001」の利用者Aがクライアントコンピュータ101を介して献立提案サーバ103にアクセスすると、表示手段221が、図9に示されるような初期画面を表示する(S701)。表示手段221の献立作成エリアには、特定のメニューは配置されていない。また、メニュー検索エリアには、所定の条件を満たすメニューが提示されている。例えば、初期画面のメニュー検索エリアには、メニュー情報に含まれる季節の情報に基づいて、旬のメニューを提示することができ、また、利用者Aの嗜好情報に含まれる食品の情報に基づいて、利用者Aが好きな食品を含むメニューを提示することもできる。
【0049】
利用者Aがメニュー検索エリアの検索条件において、パーツに「主菜」を指定し、および食材名のキーワードに「豚肉」を入力して検索指示を行ったものとする。メニュー検索手段218は、検索条件に基づいて、メニュー情報記憶手段211からメニューを検索する(S702)。本実施形態では、検索結果として、メニュー検索エリアに、「豚肉のしょうが焼き」、「ゆで豚のごまだれあえ」、「豚丼」および「豚の角煮」が提示されているものとする。
【0050】
利用者Aがマウスを用いて、メニュー検索エリアに提示された4つのメニューの中から「ゆで豚のごまだれあえ」をドラッグするなど、選択候補として指定すると、表示手段221は、メニュー情報記憶手段211およびメニューフレーム情報記憶手段213を参照して、「ゆで豚のごまだれあえ」が該当するパーツを判定する(S703)。本実施形態では、「ゆで豚のごまだれあえ」が該当するパーツとして「主菜」が判定される。なお、例えば、利用者Aが「豚丼」を選択候補として指定すると、表示手段221は、「豚丼」が該当するパーツとして「主菜」および「主食」を判定する。
【0051】
表示手段221は、献立作成エリアのメニューを配置する領域のうち、選択候補として指定された「ゆで豚のごまだれあえ」が該当する「主菜」の領域を、選択候補の配置先としてハイライト表示する(S704)。さらに、表示手段221は、選択候補のメニューを、ハイライト表示以外の領域に配置することができないように制御する(S705)。
【0052】
利用者Aが選択候補である「ゆで豚のごまだれあえ」をハイライト表示された「主菜」の領域に配置することにより、「主菜」パーツについて「ゆで豚のごまだれあえ」を選択すると、メニュー決定手段219は、メニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューが決定しているか否かを判定する(S706)。本実施形態では、メニューフレームを構成するパーツのうち、「ゆで豚のごまだれあえ」が該当しない「主食」、「汁物」、「副菜」についてメニューが決定していないので、「いいえ」と判定される。従って、メニュー決定手段219は、「主食」について、決定済みのメニューおよび組み合わせ条件記憶手段214に基づいて、メニュー情報記憶手段211からメニューを検索して決定する(S707)。本実施形態では、「主食」として「ご飯(白米)」を決定するものとする。
【0053】
「主食」について決定すると、メニュー決定手段219は、再度、メニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューが決定しているか否かを判定する(S706)。本実施形態では、「汁物」、「副菜」についてメニューが決定していないので、メニュー決定手段219は、「汁物」について、メニューを検索して決定する(S707)。本実施形態では、「汁物」として「ターツァイのかきたまスープ」を決定するものとする。同様に、「汁物」について決定すると、メニュー決定手段219は、「副菜」について、メニューを検索して決定する(S707)。本実施形態では、「副菜」として「野菜の揚げびたし」を決定するものとする。
【0054】
ここで、本実施形態では、利用者Aが「主菜」を選択し、その後、メニュー決定手段219が、「主食」、「汁物」、「副菜」について処理を行ったが(S707)、利用者Aが「副菜」を選択し、その後、メニュー決定手段219が、「主菜」、「主食」、「副菜」について処理することもできる。また、本実施形態では、メニュー決定手段219は、「主菜」→「主食」→「汁物」→「副菜」の順で処理しているが、これに限定されるものではない。
【0055】
本実施形態では、メニュー決定手段219は、メニューフレームを構成するすべてのパーツについて、それぞれメニューを決定しているが、メニューフレーム情報記憶手段213が規定するメニューフレームの構成パーツと、メニュー決定手段219がメニューを決定するパーツとを、必ずしも一致させる必要はない。例えば、メニューフレームを「主菜」、「主食」、「汁物」および「副菜」とし、メニュー決定手段219がメニューを決定するパーツを、「主菜」、「主食」、「汁物」、「副菜」および「副菜」とすることにより、メニュー数を多くしたい利用者にあった献立を提案することができる。
【0056】
また、メニューフレームを「主菜」、「主食」、「汁物」、「副菜」および「デザート」とし、メニュー決定手段219がメニューを決定するパーツを、「主菜」、「主食」、「汁物」および「副菜」とすることにより、「デザート」を含まない献立を提案することもできる。
【0057】
再度、図7を参照し、S706において、メニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューが決定していると判定されると、栄養情報算出手段220は、決定した献立について、栄養情報を算出する(S708)。本実施形態では、栄養情報算出手段220は、エネルギー量、野菜のグラム数、脂質エネルギー比、たんぱく質のグラム数、塩分のグラム数を算出する。
【0058】
野菜のグラム数の算出にあたっては、食品成分表に使用される18の食品群のうち、食品群ID6(野菜類)、ID8(きのこ類)、ID9(藻類)を野菜に該当する食材とし、廃棄率を考慮するものとする。脂質エネルギー比は、以下の数式によって算出する。
脂質エネルギー比(%)=脂質量(g)×9(kcal/g)÷エネルギー量(kcal)×100
【0059】
次に、メニュー決定手段219は、栄養情報算出手段220が算出した栄養情報が、所定の基準を満たしているか否かを判定する(S709)。本実施形態では、(1)エネルギー量が基準値(1食分)の±30%以内である、(2)野菜のグラム数が105g以上である、(3)脂質エネルギー比が20〜30%以内である、(4)たんぱく質のグラム数が基準値の±30%以内である、(5)塩分が基準値の+30%以内である、の計5つを基準として判定を行う。
【0060】
エネルギー量の基準値(1食分)は、日本人の食事摂取基準に従って、以下の数式によって算出する。本実施形態では、基礎代謝量の算出にあたって、体重には、利用者の身長に基づいて算出した標準体重を用いる。
基準値(1食分)=推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル係数×40%
基礎代謝量(kcal/日)=基礎代謝基準値(kcal/kg/日)×体重(kg)
【0061】
タンパク質の基準値、塩分の基準値についても、日本人の食事摂取基準に従って、年齢、性別、身長に基づいて定めたものとする。
【0062】
本実施形態では、栄養情報算出手段220が算出した栄養情報が、エネルギー量(500kcal)、野菜のグラム数(107g)、脂質エネルギー比(23%)、たんぱく質のグラム数(7g)、塩分(5g)であったとする。また、日本人の食事摂取基準に従って算出された利用者Aの基準値が、エネルギー量の基準値(650kcal)、たんぱく質の基準値(10g)であったとする。
【0063】
この場合、栄養情報算出手段220が算出した栄養情報は所定の基準を満たしていると判定されるので、表示手段221は、決定した献立を献立作成エリアに提示する(S711)。本実施形態では、図10に示すように、表示手段221は、決定した献立と共に、その栄養情報も提示する。栄養情報は、献立のエネルギー量(カロリー)、たんぱく質、塩分、脂質、および炭水化物を含み、基準値を100%とした場合の献立の栄養値を提示することもできる。この栄養情報の基準値は、利用者Aの利用者情報(年齢、性別、身長、身体活動レベル)に基づいた基準値とすることもできるし、利用者Aに関連づけられた「お父さん」または「子供」の家族情報(年齢、性別、身長、身体活動レベル)に基づいた基準値とすることもできる。
【0064】
栄養情報算出手段220が算出した栄養情報が、所定の基準を満たしていないと判定される場合は、メニュー決定手段219が、決定したメニューを解除して(S710)、S706に戻る。
【0065】
このように、所定のメニュー選択に応じて、メニューフレーム情報を用いてメニューを組み合わせることにより、好みのメニューを中心とするバランスの良い献立を提案することができる。利用者は、例えば、「主菜」について好みのメニューを選択するだけで、バランスの良い献立情報を得ることができる。また、メニュー決定手段219がメニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューを決定するので、栄養バランスを重視することによりメニュー数が少ない献立となる、従来の問題に対処することができる。
【0066】
さらに、以下で詳述するように、メニューフレーム情報を用いることにより、メニューを特定のグループに分類することで発生していた従来の問題にも対処することができる。
【0067】
前述した実施形態と同様に、利用者ID「001」の利用者Aがクライアントコンピュータ101を介して献立提案サーバ103にアクセスし、表示手段221が、初期画面を表示する(S701)。さらに、利用者Aが検索条件において「豚肉」を含む「主菜」を指定し、メニュー検索手段218は、メニュー情報記憶手段211から「豚肉のしょうが焼き」、「ゆで豚のごまだれあえ」、「豚丼」および「豚の角煮」を検索する(S702)。
【0068】
ここで、利用者Aが選択候補である「豚丼」をハイライト表示された「主菜」の領域に配置することにより、「主菜」パーツについて「豚丼」を選択したものとする。メニュー決定手段219は、メニューフレームを構成するすべてのパーツについてメニューが決定しているか否かを判定する(S706)。本実施形態では、メニューフレームを構成するパーツのうち、「豚丼」が該当しない「汁物」、「副菜」についてメニューが決定していないので、「いいえ」と判定される。
【0069】
「ゆで豚のごまだれあえ」を選択する例では、メニュー決定手段219は、「主食」について、メニュー情報記憶手段211からメニューを検索して決定する(S707)処理を行ったが、「豚丼」を選択する例では、すでに「主食」についてもメニューが決定していると判定されるので、重複して「主食」が提案されることはない。同様に、利用者Aが「豚丼」を「主食」の領域に配置した場合であっても、重複して「主菜」が提案されることはない。
【0070】
その後、メニュー決定手段219は、「汁物」および「副菜」についてメニューを検索して決定し(S707)、処理を終了する。
【0071】
このように、メニューをメニューフレームに関連付けることにより、複数の分類にまたがるようなメニューが選択された場合であっても、バランスの良い献立を提案することができる。また、このような構成とすることにより、メニュー情報記憶手段211には、例えば、焼き魚定食(さんまの塩焼き、白米、あさりのみそ汁、切り干し大根)など、「主菜」、「主食」、「汁物」および「副菜」を含む情報を格納することもできる。メニュー情報記憶手段211に格納することができる情報の自由度を向上させることにより、メニュー提供者は、専門知識に基づき、より良いメニューの組み合わせを提案することができる。
【0072】
(献立を編集する処理)
続いて、本実施形態に係る献立を編集する方法の処理工程を説明する。本実施形態では、利用者が、図10に示されるような献立を編集する場合について説明する。
【0073】
利用者Aがマウスを用いて、献立作成エリアに提示された「野菜の揚げびたし(副菜)」の右上の「×」ボタンをクリックするなど、特定のメニューを削除する指示を行うと、献立編集手段222は、指示された「野菜の揚げびたし」を献立作成エリアの「副菜」の領域から削除する。その後、利用者Aは、メニュー検索エリアの検索条件で検索条件を指定して検索し、提示された「揚げ出し豆腐(副菜)」を献立作成エリアの「副菜」の領域にドラッグ&ドロップで配置することにより、献立を編集することができる。
【0074】
また、利用者Aがメニュー検索エリアに提示された「菜の花のおひたし(副菜)」を、メニュー検索エリア内のメニューが配置されていない領域にドラッグ&ドロップで配置するなど、特定のメニューを追加する指示を行うと、献立編集手段222は、指示された「菜の花のおひたし」を献立作成エリアの「副菜」の領域に追加する。本実施形態では、メニュー決定手段217によって献立作成エリアの「主菜」、「主食」、「汁物」および「副菜」が決定されるので、メニューが配置されていない残り2つの「副菜」の領域に、副菜に該当するメニューを配置することができる。
【0075】
このように、提案した献立の編集を可能とすることにより、メニューを選択する利用者の労力を軽減しながらも、メニューを選択する一定の自由を提供することができる。
【0076】
(買い物リストを提供する処理)
次に、図8のフローチャートを参照して、本実施形態に係る買い物リストを提供する方法の処理工程を説明する。本実施形態では、図11に示されるような買い物リストを、利用者に対して提供する場合について説明する。
【0077】
利用者Aは、献立の決定にあたり、メニューの詳細を確認することができる。例えば、本実施形態では、利用者Aがマウスを用いて、献立作成エリアに提示されたメニューの写真をクリックすることにより、表示手段221は、メニュー情報に含まれる情報を提示する。また、メニュー検索エリアに提示されたメニューについては、図10に示す「詳細を見る」ボタンをクリックすることにより、表示手段221は、メニュー情報に含まれる情報を提示する。
【0078】
利用者Aが図10に示す「買い物リストを表示する」ボタンをクリックするなど、献立作成エリアに提示された献立の買い物リストを作成する指示を行うと、買い物リスト作成手段223は、献立作成エリアに提示されたメニューそれぞれについて、食材情報記憶手段212から、メニューIDに関連付けられた食材情報を取得する(S801)。
【0079】
次に、買い物リスト作成手段223は、取得した食材情報の食品IDが同一の食材について、メニューをまたいでその分量を合算する(S802)。例えば、「ゆで豚のごまだれあえ」に関連付けられた食材情報として、食材名「しょうが」の食材情報があり、「ターツァイのかきたまスープ」に関連付けられた食材情報として、食材名「しょうがのみじん切り」の食材情報がある場合、いずれの食材情報も、同じ食品IDが設定されているので、その分量を合算する。買い物リスト作成手段223はまた、合算した食材情報について、買い物リストに出力する食材名を決定する(S803)。本実施形態では、食品IDに関連付けて事前に設定した食品名を、買い物リストに出力する食材名として決定する。
【0080】
さらに、買い物リスト作成手段223は、分量について、買い物リストに出力する単位を決定する(S804)。本実施形態では、食品IDに関連付けて事前に設定した、「表示しない」、「グラム」、および「単位変換」のいずれかを、買い物リストに出力する分量として決定する。例えば、調味料や香辛料の場合、買い物する際に詳細な分量は必要でないため、分量は表示しない。豚肉やパスタの場合、買い物する際の実情を考慮して、グラムで表示する。また、魚や野菜の場合、買い物する際の実情を考慮して、グラムから所定の単位に変換して表示する。魚であれば尾または匹、野菜であれば本または個に変換することにより、利用者は円滑に買い物を行うことができる。
【0081】
ここで、買い物リスト作成手段223は、食材について、対応する商品があるか否か判定する(S805)。例えば、本実施形態では、メニュー情報に含まれる企業IDに基づいて、メニューの提供元に関する情報を参照して、対応する商品を検索する。対応する商品がある場合、買い物リスト作成手段223は、買い物リストに出力する食材名を、検索した特定の商品名に置換する(S806)。
【0082】
最後に、買い物リスト作成手段223は、利用者に関連付けて格納された家族情報を参照して、人数分の分量を算出し(S807)、表示手段221は、食材名(または特定の商品名)とその分量を提示する(S808)。本実施形態では、利用者Aに関連付けて2人の家族情報が格納されているため、3人分の買い物リストが提供される。
【0083】
このように、メニューの食材を特定の商品に置換した買い物リストを提供することにより、メニュー提供者にインセンティブを与えることができる。そのようなインセンティブにより、メニュー提供者から、利用者の期待に応え得る豊富なメニューを取得することができ、ひいては、利用者の期待に沿ったサービスを提供することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メニューに関する情報を格納するメニュー情報記憶手段と、
前記メニュー情報記憶手段に格納されるメニューに関連付けて、食材の情報を格納する食材情報記憶手段と、
前記メニュー情報記憶手段に格納されたメニューが、各パーツに該当するか否かを示すメニューフレーム情報を格納するメニューフレーム情報記憶手段であって、前記メニューフレーム情報は、メニューを特徴付ける複数のパーツにより構成され、メニューは、1または複数のパーツに該当することを示す、メニューフレーム情報記憶手段と、
メニューを選択する指示を受信して、前記メニューフレーム情報を構成するパーツについてメニューが決定しているか否かを判定し、メニューが決定していないパーツについて、前記メニューフレーム情報記憶手段を参照して、前記メニュー情報記憶手段からメニューを検索して決定するメニュー決定手段と、
決定されたメニューからなる献立について、前記食材情報記憶手段を参照して、栄養情報を算出する栄養情報算出手段と、
前記決定されたメニューを提示する表示手段と
を備え、
前記メニュー決定手段は、前記栄養情報算出手段が算出した前記栄養情報が、所定の基準を満たしているか否かを判定し、所定の基準を満たしていない場合、前記メニュー決定手段が決定したメニューの決定を解除して、メニューが決定していないパーツについて、前記メニュー情報記憶手段から再度メニューを決定することを特徴とする献立提案サーバ。
【請求項2】
前記メニュー情報記憶手段は、メニューの提供元を示す企業ID、および前記提供元により設定されるメニューの分類情報であるメニュー特性を含み、
前記メニューフレーム情報記憶手段は、前記企業IDおよび前記メニュー特性の組み合わせに関連付けて、前記メニューフレーム情報を格納することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
買い物リストを作成する指示を受信して、前記表示手段によって提示されたメニューについて、前記食材情報記憶手段から、メニューに関連づけられた食材情報を取得し、前記取得した食材情報について、対応する商品があるか否かを判定し、対応する商品がある場合、買い物リストに出力する食材名を、前記食材情報に含まれる食材名から前記対応する商品の名称に置換する買い物リスト作成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項4】
前記食材情報記憶手段は、食品を一意に識別する食品ID、食材名、および分量を含み、
前記買い物リスト作成手段は、同一の食品IDを有する食材情報の分量を合算し、前記合算した食材情報について、前記買い物リストに出力する食材名を決定することを特徴とする請求項3に記載のサーバ。
【請求項5】
前記表示手段によって提示されたメニューのうちの1つを削除する指示を受信して、前記指示されたメニューを前記表示手段から削除し、および特定のメニューを追加する指示を受信して、前記特定のメニューを前記表示手段に追加する献立編集手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項6】
前記メニューフレーム情報は、主菜パーツ、主食パーツ、汁物パーツ、および副菜パーツにより構成され、
前記メニュー決定手段は、前記メニューフレーム情報を構成する主菜パーツ、主食パーツ、汁物パーツ、および副菜パーツのうち、メニューが決定していないすべてのパーツについて、メニューを決定することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項7】
前記メニュー決定手段は、前記副菜パーツについては、2つのメニューを決定することを特徴とする請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
前記メニューフレーム情報は、主菜パーツ、主食パーツ、汁物パーツ、副菜パーツ、およびデザートパーツにより構成され、
前記メニュー決定手段は、前記メニューフレーム情報を構成する主菜パーツ、主食パーツ、汁物パーツ、および副菜パーツのうち、メニューが決定していないすべてのパーツについて、メニューを決定することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項9】
メニューに関する情報を格納するメニュー情報記憶手段と、前記メニュー情報記憶手段に格納されるメニューに関連付けて、食材の情報を格納する食材情報記憶手段と、前記メニュー情報記憶手段に格納されたメニューが、各パーツに該当するか否かを示すメニューフレーム情報を格納するメニューフレーム情報記憶手段であって、前記メニューフレーム情報は、メニューを特徴付ける複数のパーツにより構成され、メニューは、1または複数のパーツに該当することを示す、メニューフレーム情報記憶手段と、決定するメニュー決定手段と、栄養情報を算出する栄養情報算出手段と、メニューを提示する表示手段とを備えた献立提供サーバにおいて、
前記メニュー決定手段が、メニューを選択する指示を受信して、前記メニューフレーム情報を構成するパーツについてメニューが決定しているか否かを判定するステップと、
前記メニュー決定手段が、メニューが決定していないパーツについて、前記メニューフレーム情報記憶手段を参照して、前記メニュー情報記憶手段からメニューを検索して決定するステップと、
前記栄養情報算出手段が、決定されたメニューからなる献立について、前記食材情報記憶手段を参照して、栄養情報を算出するステップと、
前記メニュー決定手段が、前記栄養情報算出手段が算出した前記栄養情報が、所定の基準を満たしているか否かを判定するステップと、
前記表示手段が、前記決定されたメニューを提示するステップと
を含み、
前記栄養情報算出手段が算出した前記栄養情報が所定の基準を満たしていない場合、前記メニュー決定手段が、前記メニュー決定手段が決定したメニューの決定を解除して、メニューが決定していないパーツについて、前記メニュー情報記憶手段から再度メニューを決定することを特徴とする方法。
【請求項10】
メニューに関する情報を格納するメニュー情報記憶手段と、前記メニュー情報記憶手段に格納されるメニューに関連付けて、食材の情報を格納する食材情報記憶手段と、前記メニュー情報記憶手段に格納されたメニューが、各パーツに該当するか否かを示すメニューフレーム情報を格納するメニューフレーム情報記憶手段であって、前記メニューフレーム情報は、メニューを特徴付ける複数のパーツにより構成され、メニューは、1または複数のパーツに該当することを示す、メニューフレーム情報記憶手段と、決定するメニュー決定手段と、栄養情報を算出する栄養情報算出手段と、メニューを提示する表示手段とを備えた献立提供サーバに、献立を提案させるためのプログラムであって、
前記メニュー決定手段が、メニューを選択する指示を受信して、前記メニューフレーム情報を構成するパーツについてメニューが決定しているか否かを判定するステップと、
前記メニュー決定手段が、メニューが決定していないパーツについて、前記メニューフレーム情報記憶手段を参照して、前記メニュー情報記憶手段からメニューを検索して決定するステップと、
前記栄養情報算出手段が、決定されたメニューからなる献立について、前記食材情報記憶手段を参照して、栄養情報を算出するステップと、
前記メニュー決定手段が、前記栄養情報算出手段が算出した前記栄養情報が、所定の基準を満たしているか否かを判定するステップと、
前記表示手段が、前記決定されたメニューを提示するステップと
を前記献立提案サーバに実行させ、
前記栄養情報算出手段が算出した前記栄養情報が所定の基準を満たしていない場合、前記メニュー決定手段が、前記メニュー決定手段が決定したメニューの決定を解除して、メニューが決定していないパーツについて、前記メニュー情報記憶手段から再度メニューを決定することを特徴とするプログラム。
【請求項1】
メニューに関する情報を格納するメニュー情報記憶手段と、
前記メニュー情報記憶手段に格納されるメニューに関連付けて、食材の情報を格納する食材情報記憶手段と、
前記メニュー情報記憶手段に格納されたメニューが、各パーツに該当するか否かを示すメニューフレーム情報を格納するメニューフレーム情報記憶手段であって、前記メニューフレーム情報は、メニューを特徴付ける複数のパーツにより構成され、メニューは、1または複数のパーツに該当することを示す、メニューフレーム情報記憶手段と、
メニューを選択する指示を受信して、前記メニューフレーム情報を構成するパーツについてメニューが決定しているか否かを判定し、メニューが決定していないパーツについて、前記メニューフレーム情報記憶手段を参照して、前記メニュー情報記憶手段からメニューを検索して決定するメニュー決定手段と、
決定されたメニューからなる献立について、前記食材情報記憶手段を参照して、栄養情報を算出する栄養情報算出手段と、
前記決定されたメニューを提示する表示手段と
を備え、
前記メニュー決定手段は、前記栄養情報算出手段が算出した前記栄養情報が、所定の基準を満たしているか否かを判定し、所定の基準を満たしていない場合、前記メニュー決定手段が決定したメニューの決定を解除して、メニューが決定していないパーツについて、前記メニュー情報記憶手段から再度メニューを決定することを特徴とする献立提案サーバ。
【請求項2】
前記メニュー情報記憶手段は、メニューの提供元を示す企業ID、および前記提供元により設定されるメニューの分類情報であるメニュー特性を含み、
前記メニューフレーム情報記憶手段は、前記企業IDおよび前記メニュー特性の組み合わせに関連付けて、前記メニューフレーム情報を格納することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
買い物リストを作成する指示を受信して、前記表示手段によって提示されたメニューについて、前記食材情報記憶手段から、メニューに関連づけられた食材情報を取得し、前記取得した食材情報について、対応する商品があるか否かを判定し、対応する商品がある場合、買い物リストに出力する食材名を、前記食材情報に含まれる食材名から前記対応する商品の名称に置換する買い物リスト作成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項4】
前記食材情報記憶手段は、食品を一意に識別する食品ID、食材名、および分量を含み、
前記買い物リスト作成手段は、同一の食品IDを有する食材情報の分量を合算し、前記合算した食材情報について、前記買い物リストに出力する食材名を決定することを特徴とする請求項3に記載のサーバ。
【請求項5】
前記表示手段によって提示されたメニューのうちの1つを削除する指示を受信して、前記指示されたメニューを前記表示手段から削除し、および特定のメニューを追加する指示を受信して、前記特定のメニューを前記表示手段に追加する献立編集手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項6】
前記メニューフレーム情報は、主菜パーツ、主食パーツ、汁物パーツ、および副菜パーツにより構成され、
前記メニュー決定手段は、前記メニューフレーム情報を構成する主菜パーツ、主食パーツ、汁物パーツ、および副菜パーツのうち、メニューが決定していないすべてのパーツについて、メニューを決定することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項7】
前記メニュー決定手段は、前記副菜パーツについては、2つのメニューを決定することを特徴とする請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
前記メニューフレーム情報は、主菜パーツ、主食パーツ、汁物パーツ、副菜パーツ、およびデザートパーツにより構成され、
前記メニュー決定手段は、前記メニューフレーム情報を構成する主菜パーツ、主食パーツ、汁物パーツ、および副菜パーツのうち、メニューが決定していないすべてのパーツについて、メニューを決定することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項9】
メニューに関する情報を格納するメニュー情報記憶手段と、前記メニュー情報記憶手段に格納されるメニューに関連付けて、食材の情報を格納する食材情報記憶手段と、前記メニュー情報記憶手段に格納されたメニューが、各パーツに該当するか否かを示すメニューフレーム情報を格納するメニューフレーム情報記憶手段であって、前記メニューフレーム情報は、メニューを特徴付ける複数のパーツにより構成され、メニューは、1または複数のパーツに該当することを示す、メニューフレーム情報記憶手段と、決定するメニュー決定手段と、栄養情報を算出する栄養情報算出手段と、メニューを提示する表示手段とを備えた献立提供サーバにおいて、
前記メニュー決定手段が、メニューを選択する指示を受信して、前記メニューフレーム情報を構成するパーツについてメニューが決定しているか否かを判定するステップと、
前記メニュー決定手段が、メニューが決定していないパーツについて、前記メニューフレーム情報記憶手段を参照して、前記メニュー情報記憶手段からメニューを検索して決定するステップと、
前記栄養情報算出手段が、決定されたメニューからなる献立について、前記食材情報記憶手段を参照して、栄養情報を算出するステップと、
前記メニュー決定手段が、前記栄養情報算出手段が算出した前記栄養情報が、所定の基準を満たしているか否かを判定するステップと、
前記表示手段が、前記決定されたメニューを提示するステップと
を含み、
前記栄養情報算出手段が算出した前記栄養情報が所定の基準を満たしていない場合、前記メニュー決定手段が、前記メニュー決定手段が決定したメニューの決定を解除して、メニューが決定していないパーツについて、前記メニュー情報記憶手段から再度メニューを決定することを特徴とする方法。
【請求項10】
メニューに関する情報を格納するメニュー情報記憶手段と、前記メニュー情報記憶手段に格納されるメニューに関連付けて、食材の情報を格納する食材情報記憶手段と、前記メニュー情報記憶手段に格納されたメニューが、各パーツに該当するか否かを示すメニューフレーム情報を格納するメニューフレーム情報記憶手段であって、前記メニューフレーム情報は、メニューを特徴付ける複数のパーツにより構成され、メニューは、1または複数のパーツに該当することを示す、メニューフレーム情報記憶手段と、決定するメニュー決定手段と、栄養情報を算出する栄養情報算出手段と、メニューを提示する表示手段とを備えた献立提供サーバに、献立を提案させるためのプログラムであって、
前記メニュー決定手段が、メニューを選択する指示を受信して、前記メニューフレーム情報を構成するパーツについてメニューが決定しているか否かを判定するステップと、
前記メニュー決定手段が、メニューが決定していないパーツについて、前記メニューフレーム情報記憶手段を参照して、前記メニュー情報記憶手段からメニューを検索して決定するステップと、
前記栄養情報算出手段が、決定されたメニューからなる献立について、前記食材情報記憶手段を参照して、栄養情報を算出するステップと、
前記メニュー決定手段が、前記栄養情報算出手段が算出した前記栄養情報が、所定の基準を満たしているか否かを判定するステップと、
前記表示手段が、前記決定されたメニューを提示するステップと
を前記献立提案サーバに実行させ、
前記栄養情報算出手段が算出した前記栄養情報が所定の基準を満たしていない場合、前記メニュー決定手段が、前記メニュー決定手段が決定したメニューの決定を解除して、メニューが決定していないパーツについて、前記メニュー情報記憶手段から再度メニューを決定することを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−203834(P2012−203834A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−70400(P2011−70400)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000102728)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (438)
【出願人】(508039870)株式会社ウィット (1)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000102728)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (438)
【出願人】(508039870)株式会社ウィット (1)
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