説明

球技用レッグガード

【課題】装着者の脚脛形状への対応性が高くて、装着者によって所期の動作性能や身体防護性能が得られない不都合を効果的に抑止する。
【解決手段】下脚の足脛を被覆可能な足脛プロテクタ4と、足脛プロテクタ4とともに下脚を囲い込み拘束する状態で下脚に対する装着を可能にする装着用の締め付け部材6とが備えられ、足脛プロテクタ4が、下脚の足脛を含む高さ領域の略前半部に対応する大きさの内側の軟質素材製のベース部材4Bと、外側の硬質素材製のプロテクタ部材4Aとの積層体から構成されているとともに、プロテクタ部材4Aが、下脚長さ方向で分かれた複数の分存プロテクタ部材14、15から構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、球技(例えば、野球やソフトボール等)を行う際に下脚に装着して使用される球技用レッグガードに関し、詳しくは、下脚の足脛を被覆可能な足脛プロテクタと、前記足脛プロテクタとともに下脚を囲い込み拘束する状態で下脚に対する装着を可能にする装着用の締め付け部材とが備えられている球技用レッグガードに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の球技用レッグガードは、前記足脛プロテクタが、下脚の足脛を含む高さ領域の略前半部に対応する大きさの内側の軟質素材製のベース部材と、外側の硬質素材製のプロテクタ部材との積層体から構成されている。そして、従来では、前記プロテクタ部材が一体成形された一体物から構成されていた(例えば、下記特許文献1〜3参照)。
【0003】
【特許文献1】特公昭2007−159966号公報
【特許文献2】特開2003−180905号公報
【特許文献3】特開平8−191915号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、下脚の脚脛が下脚長さ方向に沿って直線状に伸びるのではなく装着者毎の曲率でやや湾曲していることや、装着者毎に足脛の下脚長さ方向での太さの変化率も異なることから、プロテクタ部材が一体物から構成されている上記従来の球技用プロテクタでは、前記締め付け部材による締め付け力でプロテクタ部材がある程度は装着者に応じて姿勢変形するとしても、装着者毎における脚脛の下脚長さ方向での湾曲率や太さの変化率に応じた適正な位置や適正な姿勢(傾き姿勢や下脚周方向での湾曲姿勢)にまではなり難く、そのため、装着者によって所期の動作性能や身体防護性能が得られない不都合が生じていた。
【0005】
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであって、その主たる課題は、装着者の脚脛形状への対応性が高くて、装着者によって所期の動作性能や身体防護性能が得られない不都合を効果的に抑止し得る球技用レッグガードを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1特徴構成は、球技用レッグガードに係り、その特徴は、
下脚の足脛を被覆可能な足脛プロテクタと、前記足脛プロテクタとともに下脚を囲い込み拘束する状態で下脚に対する装着を可能にする装着用の締め付け部材とが備えられ、
前記足脛プロテクタが、下脚の足脛を含む高さ領域の略前半部に対応する大きさの内側の軟質素材製のベース部材と、外側の硬質素材製のプロテクタ部材との積層体から構成されているとともに、
前記プロテクタ部材が、下脚長さ方向で分かれた複数の分存プロテクタ部材から構成されている点にある。
【0007】
上記構成によれば、前記プロテクタ部材が、下脚長さ方向で分かれた複数の分存プロテクタ部材から構成されているから、前記締め付け部材の締め付け力による複数の分存プロテクタ部材の下脚長さ方向での足脛湾曲率に応じた相対的な位置変化や傾き変化を許容することができるとともに、下脚長さ方向での足脛各部位の太さの変化率に応じた分存プロテクタ部材それぞれの下脚周方向での湾曲率変化も許容することができ、これにより、下脚に対する装着状態において前記プロテクタ部材を装着者毎の足脛形状に応じた適正な位置・姿勢になり易くすることができる。
【0008】
さらに、ボールや足等が足脛プロテクタに衝突した場合における軟質素材製のベース部材を変形させる形態でのプロテクタ部材の位置変更量(すなわち、各分存プロテクタ部材の下脚長さ方向や下脚周方向での位置変更量)を大きくすることができるから、その分、位置変更による衝撃力の逃がし効果を高めることができて、基本的な身体防護性能も高めることができる。
【0009】
したがって、装着者によって所期の動作性能や身体防護性能が得られない不都合を効果的に抑止することができる。
【0010】
また、上述の如く、下脚に対する装着状態において前記プロテクタ部材を足脛形状に応じた適正な位置・姿勢になり易くすることができるから、右足の足脛と左足の足脛では略左右対称に近い異なる形状になっていることに対する左足用と右足用の兼用化も図ることが可能になる。
【0011】
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記締め付け部材が、前記分存プロテクタ部材の各々に重合する高さ領域の夫々に設けられている点にある。
【0012】
上記構成によれば、前記分存プロテクタ部材に作用する前記締め付け部材の締め付け力を分存プロテクタ部材単位で調整することができるから、各分存プロテクタ部材の変形量を分存プロテクタ部材夫々に応じて調整することができて、これにより、下脚に対する装着状態において前記プロテクタ部材を装着者毎の足脛形状に応じた適正な姿勢に一層なり易くすることができる。
【0013】
本発明の第3特徴構成は、第2特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記締め付け部材が、複数の前記分存プロテクタ部材の各々に設けられている点にある。
【0014】
上記構成によれば、例えば、前記締め付け部材が、前記ベース部材における前記分存プロテクタ部材の各々に重合する高さ領域の夫々に設けられている場合に比べ、締め付け部材による締め付け力を分存プロテクタ部材の各々に効率的に作用させることができ、これにより、下脚に対する装着状態において前記プロテクタ部材を装着者毎の足脛形状に応じた適正な姿勢にさらに一層なり易くすることができる。
【0015】
本発明の第4特徴構成は、第1〜第3特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、その特徴は、
複数の前記分存プロテクタ部材が互いに間隔を空けた状態で前記ベース部材に配設されている点にある。
【0016】
上記構成によれば、前記分存プロテクタ部材が接触状態で前記ベース部材に配設されている場合に比べ、分存プロテクタ部材の位置変更範囲や姿勢変更範囲を分存プロテクタ部材どうしの隙間の分だけ大きくすることができて、下脚に対する装着状態において前記プロテクタ部材を装着者毎の足脛形状に応じた適正な位置・姿勢にさらに一層なり易くすることができる。
【0017】
本発明の第5特徴構成は、第4特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記分存プロテクタ部材どうしの間の隙間が下脚周方向の中央部位よりも下脚周方向の両側部位ほど徐々に幅広になる状態で、複数の前記分存プロテクタ部材が前記ベース部材に配設されている点にある。
【0018】
上記構成によれば、前記分存プロテクタ部材どうしの相対的な傾動範囲を大きくすることができるから、分存プロテクタ部材の姿勢変更範囲を一層大きくすることができる。
【0019】
本発明の第6特徴構成は、第1〜第5特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、その特徴は、
上側の前記分存プロテクタ部材の下片部が、下脚周方向の両側部位よりも下脚周方向の中央部位が下方に位置する形状に形成され、
上側の前記分存プロテクタ部材の下片部に対向する下側の前記分存プロテクタ部材の上片部が、下脚周方向の中央部位よりも下脚周方向の両側部位が上方に位置する形状に形成されているとともに、
上側の前記分存プロテクタ部材の下片部の中央部位が下側の前記分存プロテクタ部材の上辺部の両側部位の間から下方に入り込む相対配置で、上側の分存プロテクタ部材と下側の分存プロテクタ部材が配設されている点にある。
【0020】
つまり、下脚の足脛は、下方ほど細くなるために下方ほど損傷し易くなっているが、上記構成によれば、上側の分存プロテクタ部材の中央部と下側の分存プロテクタ部材の中央部とに亘る部位にボールや足等が衝突した場合において、下側の分存プロテクタの上辺部における中央部位よりも上方に位置する両側部位が支えになる状態で下側の分存プロテクタ部材の中央部が内方側に変形するのを抑止することができ、これにより、ボールや足等の衝突による足脛の損傷を効果的に抑止することができる。
【0021】
本発明の第7特徴構成は、球技用レッグガードに係り、その特徴は、
下脚の足脛を被覆可能な足脛プロテクタが、下脚の足脛を含む高さ領域の略前半部に対応する大きさの内側の軟質素材製のベース部材と、外側の硬質素材製のプロテクタ部材との積層体から構成されているとともに、
前記プロテクタ部材が、下脚長さ方向で分かれた複数の分存プロテクタ部材から構成されている点にある。
【0022】
上記構成によれば、前記プロテクタ部材が、下脚長さ方向で分かれた複数の分存プロテクタ部材から構成されているから、靴下や結束バンド等の別途の装着用の締め付け手段の締め付け力による複数の分存プロテクタ部材の下脚長さ方向での足脛湾曲率に応じた相対的な位置変化や傾き変化を許容することができるとともに、下脚長さ方向での足脛各部位の太さの変化率に応じた分存プロテクタ部材それぞれの下脚周方向での湾曲率変化も許容することができ、これにより、下脚に対する装着状態において前記プロテクタ部材を装着者毎の足脛形状に応じた適正な位置・姿勢になり易くすることができる。
【0023】
さらに、ボールや足等が足脛プロテクタに衝突した場合における軟質素材製のベース部材を変形させる形態でのプロテクタ部材の位置変更量(すなわち、各分存プロテクタ部材の下脚長さ方向や下脚周方向での位置変更量)を大きくすることができるから、その分、位置変更による衝撃力の逃がし効果を高めることができて、基本的な身体防護性能も高めることができる。
【0024】
したがって、装着者によって所期の動作性能や身体防護性能が得られない不都合を効果的に抑止することができる。
【0025】
また、上述の如く、下脚に対する装着状態において前記プロテクタ部材を足脛形状に応じた適正な位置・姿勢になり易くすることができるから、右足の足脛と左足の足脛では略左右対称に近い異なる形状になっていることに対する左足用と右足用の兼用化も図ることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1〜図3は、野球又はソフトボールのキャッチャー用レッグガード(本発明に係る球技用レッグガードの一例)を示す。なお、左足用のレッグガードと右足用のレッグガードとは左右対称であるので一方(右足用)だけを取り上げて説明する。
【0027】
前記レッグガードTは、図1〜図3に示すように、大腿下部から足の甲に至る下脚の略前半部に対応して、大腿下部プロテクタ1、大腿下部−足膝架橋プロテクタ2、足膝プロテクタ3、足脛プロテクタ4、足甲プロテクタ5が隣接プロテクタ間で屈曲自在に一連に連結して構成されている。
【0028】
また、当該レッグガードには、各プロテクタ1、3、4とともに下脚を囲い込み拘束する状態で下脚に対する装着を可能にする複数(本例では、4つ)の装着用の締め付け部材6が備えられている。
【0029】
各プロテクタ1、2、3、4、5は、軟質素材からなる内側のマット状の各ベース部材1B、2B、3B、4B、5Bと、プラスチックなどの硬質素材からなる外側の各プロテクタ部材1A、2A、3A、4A、5Aとの積層体から構成されている。
【0030】
当該各ベース部材1B、2B、3B、4B、5Bの各々と各プロテクタ部材1A、2A、3A、4A、5Aの各々は、連結糸17(連結手段の一例)によって積層状態で止着されている。
【0031】
各ベース部材1B、2B、3B、4B、5Bは、図6、図7の4Bに例示するように、スポンジ材やシリコン材などの軟質弾性素材からなる衝撃緩衝体7と、これの外面部の全面を被覆する皮、合成皮革、布生地などの軟質素材からなるカバー体8とから構成されている。
【0032】
前記足膝プロテクタ3のプロテクタ部材3Aの下部中央位置には、換気用の通気孔9が形成されているとともに、足膝プロテクタ3のベース部材3Bの両側部位には、前記通気孔9に連通する一対の通気口(図示しない)が形成されている。
【0033】
また、前記足脛プロテクタ4のプロテクタ部材4Aの上方両側部位と下方両脇部位の夫々には、換気用の複数(本例では3つ)の通気孔11が下脚長さ方向に並ぶ分散配置で形成されているとともに、足脛プロテクタ4のベース部材4Bの上方両側部位と下方両側部位の夫々には、前記通気孔の列に連通する通気口12が形成されている。なお、上述の各通気口は、図5〜図7に示すように、メッシュ生地13(通気性素材の一例)で裏側から被覆されている。
【0034】
前記大腿下部プロテクタ1と大腿下部−足膝架橋プロテクタ2との間、大腿下部−足膝架橋プロテクタ2と足膝プロテクタ3との間、足膝プロテクタ3と足脛プロテクタ4との間は、ベルトなどの関節体16を介して屈曲自在に連結されているとともに、足脛プロテクタ4と足甲プロテクタは、直接、屈曲自在に連結されている。当該足膝プロテクタ3と足脛プロテクタ4は、足膝プロテクタ3のベース部材3Bの下端部と足脛プロテクタ4のプロテクタ部材4Aの上端部とが重なる状態で連結されている。
【0035】
そして、図4〜図7に示すように、前記足脛プロテクタ4の前記ベース部材4Bは、下脚の足脛を含む高さ領域の略前半部に対応する大きさで形成されているとともに、足脛プロテクタ4の前記プロテクタ部材4Aは、正面視の輪郭形状が略楔形状で且つ下脚周方向に沿って湾曲した上側分存プロテクタ部材14と、正面視の輪郭形状が略兎頭状で且つ下脚周方向に沿って湾曲した下側分存プロテクタ部材15(下脚長さ方向で分かれた複数の分存プロテクタ部材の一例)から構成されている。
【0036】
前記上側分存プロテクタ部材14の下片部14Aは、下脚周方向の両側部位よりも下脚周方向の中央部位が下方に位置する形状に形成されている。具体的には、上側分存プロテクタ部材14の下片部14Aの両側方には、外側ほど徐々に上方に位置する左右対称の一対の傾斜辺部14a、14bが形成されている。
【0037】
一方、前記下側分存プロテクタ部材15の上辺部15Aは、下脚周方向の中央部位よりも下脚周方向の両側部位が上方に位置する形状に形成されている。具体的には、下側分存プロテクタ部材15の上片部15Aの両側方には、中央側ほど徐々に下方に位置する左右対称の一対の傾斜辺部15a、15bが形成されている。
【0038】
前記下側分存プロテクタ部材15の傾斜辺部15a、15bは、後述する前記ベース部材4Bへの配設状態において上側分存プロテクタ部材14と下側分存プロテクタ部材15との間の隙間Sが下脚周方向の両側ほど広幅になるように、前記上側分存プロテクタ部材14の傾斜辺部14a、14bよりも緩傾斜に構成されている。
【0039】
また、下側分存プロテクタ部材15の傾斜辺部15a、15bは、上側分存プロテクタ部材14の傾斜辺部14a、14bよりも短寸法に構成されている。
【0040】
そして、当該上側分存プロテクタ部材14と下側分存プロテクタ部材15は、上側分存プロテクタ部材14の下片部14Aの中央部位が下側分存プロテクタ部材15の上辺部15Aの両脇部位の間から下方に入り込み且つ互いに間隔を空けた状態、換言すれば、上側分存プロテクタ部材14と下側分存プロテクタ部材15との間に略V字状の隙間Sが形成される状態で前記ベース部材4Bに配設されている。
【0041】
前記締め付け部材6は、大腿下部プロテクタ1に1組、足膝プロテクタ3に1組、足脛プロテクタ4に2組の計4組が備えられている。
【0042】
当該締め付け部材6は、先端にサイドリリース型のワンタッチバックル(脱着操作自在な連結手段の一例)のうちの雄型係止体6aを備え且つ中間に長さ調整が可能な調節具6bを備えた長尺の第1バンド部材6Aと、先端にサイドリリース型のワンタッチバックルのうちの雌型係止体6dを備えた短尺の第2バンド部材6Bとから構成されている。
【0043】
前記各バンド部材6A、6Bは、大腿下部プロテクタ1のプロテクタ部材1Aの裏面、及び、足膝プロテクタ3のプロテクタ部材3Aの裏面、並びに、足脛プロテクタ4のプロテクタ部材4Aの裏面(具体的には、上側分存プロテクタ部材14と下側分存プロテクタ部材15の各々の裏面)にリベット18(連結手段の一例)によって連結されている。
【0044】
〔その他の実施形態〕
(1)前述の実施形態では、レッグガードが、大腿下部プロテクタ1、大腿下部−足膝架橋プロテクタ2、足膝プロテクタ3、足脛プロテクタ4、足甲プロテクタ5から構成されている場合を例に挙げて説明したが、例えば、大腿下部プロテクタ1、足膝プロテクタ3、足脛プロテクタ4、足甲プロテクタ5から構成されていたり、或いは、足膝プロテクタ3、足脛プロテクタ4、足甲プロテクタ5から構成されていたり、或いは、足脛プロテクタのみから構成されていたりしてもよい。
【0045】
(2)前述の実施形態では、前記プロテクタ部材が、上側分存プロテクタ部材14と下側分存プロテクタ部材15の2つの分存プロテクタ部材から構成されている場合を例に示したが、3つ以上の分存プロテクタ部材から構成されていてもよい。
【0046】
(3)分存プロテクタ部材の形状等の具体的構成は、種々の構成変更が可能であり、例えば、前述の実施形態で示した上側分存プロテクタ14と下側分存プロテクタ15の形状が逆であってもよく、また、正面視の輪郭形状が角形状や円形状等であってもよい。
【0047】
(4)前述の実施形態では、前記締め付け部材6が、前記分存プロテクタ部材の各々に取り付けられている場合を例に示したが、前記ベース部材4Bにおける分存プロテクタ部材の各々に重合する高さ領域の夫々に設けられていてもよい。
【0048】
(5)締め付け部材6の素材・形状・個数等の具体的構成は、種々の構成変更が可能である。例えば、前述の実施形成では、締め付け部材6が複数個設けられている場合を例に示したが、締め付け部材6が1個だけ設けられていてもよい。
【0049】
また、例えば、前述の実施形態では、締め付け部材6がバンド部材6A、6Bから構成されている場合を例に示したが、柔軟なマット状の部材又は板状の部材などから構成されていたりしてもよい。
【0050】
(6)前述の実施形態では、脱着操作自在な連結手段の一例として、ワンタッチバックルを例に示したが、例えば、フック等であってもよい。
【0051】
(7)前述の実施形態では、連結手段の一例としてリベットや連結紐を例に示したが、接着剤や粘着テープ等であってもよい。
【0052】
(8)前述の実施形態では、複数の前記分存プロテクタ部材が互いに間隔を空けた状態で前記ベース部材4Aに配設されている場合を例に示したが、複数の前記分存プロテクタ部材が接触する状態で前記ベース部材4Aに配設されていてもよい。
【0053】
(9)前述の実施形態では、各プロテクタ1〜5が、ベース部材とプロテクタ部材との2層の積層体から構成されている場合を例に示したが、3層以上の積層体から構成されていてもよい。
(10)前述の実施形態では、プロテクタ部材を構成する硬質素材としてプラスチックを例に示し、各ベース部材を構成する軟質素材としてスポンジ、シリコン、合成皮革、布生地を例に示したが、これに限らず、硬質素材としては、金属、木、FRPなどであってもよく、軟質素材としては、ゴムやプラスチックよりも軟らかい樹脂などであってもよい。
【0054】
(11)前述の実施形態では、レッグガードに締め付け部材6が備えられている場合を例に示したが、締め付け部材6が備えられておらず、例えば、靴下や結束バンド等の別途の締め付け手段により装着可能に構成されていてもよい。
【0055】
(12)前述の実施形態では、野球又はソフトボールのキャッチャー用レッグガードを例に示したが、ホッケーやフットボール(例えば、サッカー)等の種々の球技用のレッグガードであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】レッグガードの正面図
【図2】レッグガードの側面図
【図3】レッグガードの使用状態説明図
【図4】足脛プロテクタの正面図
【図5】足脛プロテクタの背面図
【図6】足脛プロテクタの縦断面図
【図7】図5のVII−VII断面図
【符号の説明】
【0057】
4 足脛プロテクタ
4A プロテクタ部材
4B ベース部材
6 締め付け部材
14 分存プロテクタ部材(上側分存プロテクタ部材)
14A 下辺部
15 分存プロテクタ部材(下側分存プロテクタ部材)
15A 上辺部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下脚の足脛を被覆可能な足脛プロテクタと、前記足脛プロテクタとともに下脚を囲い込み拘束する状態で下脚に対する装着を可能にする装着用の締め付け部材とが備えられ、
前記足脛プロテクタが、下脚の足脛を含む高さ領域の略前半部に対応する大きさの内側の軟質素材製のベース部材と、外側の硬質素材製のプロテクタ部材との積層体から構成されているとともに、
前記プロテクタ部材が、下脚長さ方向で分かれた複数の分存プロテクタ部材から構成されている球技用レッグガード。
【請求項2】
前記締め付け部材が、前記分存プロテクタ部材の各々に重合する高さ領域の夫々に設けられている請求項1記載の球技用レッグガード。
【請求項3】
前記締め付け部材が、複数の前記分存プロテクタ部材の各々に取り付けられている請求項2記載の球技用レッグガード。
【請求項4】
複数の前記分存プロテクタ部材が互いに間隔を空けた状態で前記ベース部材に配設されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の球技用レッグガード。
【請求項5】
前記分存プロテクタ部材どうしの間の隙間が下脚周方向の中央部位よりも下脚周方向の両側部位ほど徐々に幅広になる状態で、複数の前記分存プロテクタ部材が前記ベース部材に配設されている請求項4記載の球技用レッグガード。
【請求項6】
上側の前記分存プロテクタ部材の下片部が、下脚周方向の両側部位よりも下脚周方向の中央部位が下方に位置する形状に形成され、
上側の前記分存プロテクタ部材の下片部に対向する下側の前記分存プロテクタ部材の上片部が、下脚周方向の中央部位よりも下脚周方向の両側部位が上方に位置する形状に形成されているとともに、
上側の前記分存プロテクタ部材の下片部の中央部位が下側の前記分存プロテクタ部材の上辺部の両側部位の間から下方に入り込む相対配置で、上側の分存プロテクタ部材と下側の分存プロテクタ部材が配設されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の球技用レッグガード。
【請求項7】
下脚の足脛を被覆可能な足脛プロテクタが、下脚の足脛を含む高さ領域の略前半部に対応する大きさの内側の軟質素材製のベース部材と、外側の硬質素材製のプロテクタ部材との積層体から構成されているとともに、
前記プロテクタ部材が、下脚長さ方向で分かれた複数の分存プロテクタ部材から構成されている球技用レッグガード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−12038(P2010−12038A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−174807(P2008−174807)
【出願日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(000108258)ゼット株式会社 (36)