説明

用紙折曲装置および画像形成装置

【課題】より簡素な構成で用紙の厚さを検出することが可能な用紙折曲装置あるいは画像形成装置を得る。
【解決手段】用紙折曲装置は、プレス圧解除カムがコロと接触してプレス板が離間し始める接触位置Pc1,Pc2の違いによって、シートまたはシート束の厚さを検出することができる。接触位置Pc1,Pc2は、プレス圧解除カムにプレス板からの負荷が作用して、プレス圧解除カムの駆動源としてのモータのモータ電流値Iが増大して閾値Ithを超えた位置として、検出することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙折曲装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機等の画像形成装置の後段に設けられて、用紙にステイプル処理や折曲処理を実行する用紙後処理装置が知られている。折曲処理では、一対の挟み込み部材により、折曲された用紙(シートあるいはシート束)に対して挟み込み処理(プレス処理)が施される場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−193284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の装置では、用紙(用紙束)の厚さを検出するために、センサが設けられている。しかし、センサが設けられた分、装置の構成が複雑化するとともに、製造コストが増大するという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、より簡素な構成で用紙の厚さを検出することが可能な用紙折曲装置および画像形成装置を得ることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる用紙折曲装置にあっては、用紙を挟み込む一対の挟み込み部材と、所定方向に向けて移動することにより、前記一対の挟み込み部材のうち少なくとも一方を動かして、当該少なくとも一方を、他方とともに前記用紙を挟み込んだ挟み込み位置から他方と離間した離間位置に向けて移動させる離間部材と、前記離間部材を移動させる駆動源としてのモータと、前記モータの駆動電流が所定の閾値と同じかあるいは超えたことを示す電気信号を検出する信号検出部と、前記電気信号の検出結果に応じて所定の制御を行う制御部と、を備えたことを特徴の一つとする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、センサを設けた場合に比べて、より簡素な構成で用紙の厚さを検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の実施形態にかかる用紙折曲装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態にかかる用紙折曲装置の折曲機構の斜視図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態にかかる用紙折曲装置の折曲機構の側面図である。
【図4】図4は、図2から折曲機構の部品を一部取り外した状態を示す斜視図である。
【図5】図5は、図4の側面図である。
【図6】図6は、図4から折曲機構の部品をさらに取り外した状態を示す斜視図である。
【図7】図7は、図5,6のVII部の側面図である。
【図8】図8は、本発明の実施形態にかかる用紙折曲装置の折曲機構に含まれるプレス部の内部構成を示す斜視図である。
【図9】図9は、図8の側面図である。
【図10】図10は、本発明の実施形態にかかる用紙折曲装置の折曲機構に含まれるプレス部の一例を簡略化して示した側面図であって、(a)は、挟み込み部材による用紙の挟み込みのある時点での状態を示す図、(b)は、(a)より後の段階を示す図、(c)は、(b)より後の段階を示す図である。
【図11】図11は、本発明の実施形態にかかる用紙折曲装置の離間機構の概略の構成および動作の一例を示す側面図であって、(a)は、離間部材が初期位置にある状態を示す図、(b)は、離間部材がコロとの接触位置にあるとともに一対の挟み込み部材が用紙を挟み込む挟み込み位置にある状態を示す図、(c)は、(b)より後の段階で一対の挟み込み部材が相互に離間した離間位置にある状態を示す図である。
【図12】図12は、本発明の実施形態にかかる用紙折曲装置の制御回路の一部の一例を示すブロック図である。
【図13】図13は、図12の制御回路に含まれるCPUの一部の一例を示すブロック図である。
【図14】図14は、本発明の第1実施形態にかかる用紙折曲装置の離間部材を駆動するモータの駆動電流を検出するモータ電流値検出部の回路構成の一例を示す図である。
【図15】図15は、本発明の第1実施形態にかかる用紙折曲装置で用紙の厚さによって離間部材とコロとが接触するタイミング(位置)が相違することを示す説明図であって、(a)は、離間部材によって比較的薄い用紙を離間させる場合に離間部材がコロとの接触位置にある状態を示す図、(b)は、離間部材によって比較的厚い用紙を離間させる場合に離間部材がコロとの接触位置の手前にある状態を示す図、(c)は、離間部材によって比較的厚い用紙を離間させる場合に離間部材がコロとの接触位置にある状態を示す図である。
【図16】図16は、本発明の第1実施形態にかかる用紙折曲装置の離間部材の位置とモータの駆動電流の電流値との相関関係の一例を示す図である。
【図17】図17は、本発明の第1実施形態にかかる用紙折曲装置による用紙の厚さに応じた制御の一例を示すフローチャートである。
【図18】図18は、本発明の第1実施形態にかかる用紙折曲装置での用紙の厚さおよび枚数に応じたパルス数の参照値の設定の一例を示す図である。
【図19】図19は、本発明の実施形態にかかる用紙折曲装置の離間部材を駆動するモータの駆動電流を検出するモータ電流値検出部の回路構成の変形例1を示す図である。
【図20】図20は、本発明の実施形態にかかる用紙折曲装置の離間部材を駆動するモータの駆動電流を検出するモータ電流値検出部の回路構成の変形例2を示す図である。
【図21】図21は、本発明の第2実施形態にかかる用紙折曲装置による用紙の厚さに応じた制御の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の複数の実施形態および変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素については、共通の符号を付すとともに、重複する説明を省略する。
【0010】
(第1実施形態)
<用紙の経路>
図1は、第1実施形態にかかる用紙折曲装置としての用紙後処理装置1の概略構成を示す説明図である。図1に示すように、用紙後処理装置1には、画像形成装置2から排出された画像形成済みの用紙としてのシートSを受け入れる導入経路Pt1と、シートSを排紙トレイ22に積載するための搬送経路Pt2と、シートSにステイプル処理等が行われる搬送経路Pt3と、搬送経路Pt3からシートSまたはシート束B(図2,3等参照)を折曲機構4へ搬送する搬送経路Pt4と、が設けられている。
【0011】
<用紙の導入>
導入経路Pt1には、入口ローラ10と入口センサ13とが配置されている。入口センサ13は、シートSが用紙後処理装置1内へ搬入されたことを検知する。入口ローラ10の下流にはシートSに穿孔を形成する穿孔形成機構3が配置されており、さらに、その下流には搬送ローラ11,12が配置されている。シートSは、これらを経て搬送経路Pt3へ搬送される。
【0012】
<プルーフ排出>
搬送経路Pt2はシートSを排紙トレイ22へ搬送する経路である。導入経路Pt1から分岐爪20で進行方向を変えられたシートSが、排出ローラ21によって排紙トレイ22へと搬送される。
【0013】
<シフト、スタック>
搬送経路Pt3には、排紙ローラ31,33や排紙センサ35等が配置されている。ソートモード時には、シフト機構(図示せず)を有する搬送ローラ12が搬送ローラ駆動モータ403(図12参照)等を含む駆動機構によってシートSの搬送中にその搬送方向と直角方向に一定量移動することにより、シートSが、一定量シフトし、排紙ローラ33によって排紙トレイ32に排出されて、順次スタックされる。排紙トレイ32への排出口部では、排紙ローラ33と従動ローラ(排紙ローラ)31とで用紙としてのシートSまたは用紙としてのシート束Bが挟持され、排出される。すなわち、排紙ローラ33に対する従動ローラ31を備えた排出ガイド31aの接離動作によって、シートSまたはシート束Bが挟持されて排出可能な閉状態と、挟持されない開状態とが選択され、シートSまたはシート束Bのシフト動作が完了した後、シートSまたはシート束Bが挟持され、排出される。
【0014】
<シフトトレイの上下動作>
排紙口の上方付近には、フィラー34が設けられている。フィラー34は、スタックされたときのシートSの中央付近位置に回動自由に配置され、フィラー34の先端は、シートSの上面に接している。フィラー34の根元付近には、フィラー34の先端の高さ位置を検知する上面検知センサ(図示せず)があり、これによりスタックされたシートSの紙面高さが検知される。排紙トレイ32上の堆積枚数の増大によりシートSの高さが上昇するにしたがって、上面検知センサがONすると、制御部としてのCPU401(図12等参照)は排紙トレイ32を上下動させる駆動機構(図示せず)を制御して排紙トレイ32を下降させる。CPU401は、排紙トレイ32が下降して上面検知センサがOFFすると、排紙トレイ32の下降を停止させる。この動作が繰り返され、排紙トレイ32が規定のトレイ満杯高さまで達すると、用紙後処理装置1から画像形成装置2に停止信号が送出され、画像形成装置2における画像形成動作が停止する。
【0015】
<ステイプル処理>
搬送経路Pt3には、ステイプルトレイ36と叩きローラ30とが配置される。搬送経路Pt3の終端位置には、紙面と直交する方向へ進退するドライバ、クリンチャとで分割されたステイプラ41が配置されている。また、搬送経路Pt3には、紙面と直交する方向に進退してステイプルトレイ36上のシートSの整合を行うジョガーフェンス37,38が設けられている。搬送経路Pt3に搬送されたシートSは、ステイプルトレイ36上に排出され、ジョガーフェンス37,38によって幅方向位置が揃えられる。また、叩きローラ30は、振り子運動を行ってシートSの上面に当接することでステイプラ41方向にスイッチバックする。これにより、基準フェンス39,40にシートSの後端が突き当てられ、シート束Bの縦方向位置が揃えられる。
【0016】
端綴じモードでは、ステイプラ41が紙面と直交する方向に移動してシート束Bの下縁部の適所をステイプルすることによって、基準フェンス39,40に突き当てられて揃えられたシート束Bが綴じられ、排紙ローラ31,33が挟持することで排紙トレイ32上に排紙される。
【0017】
一方、中綴じモードでは、シートS(シート束B)の揃えが完了した後に、クランプ可動フェンス120,121によって、シート束Bの後端が挟持される。基準フェンス39,40はシート束Bの搬送に支障を来さないよう、シート束Bの幅方向の外側に待避する。クランプ可動フェンス120,121は、筐体の側板外に配置されたクランプ縦軸106に取り付けられて縦方向および湾曲した搬送経路Pt4に沿って横方向に移動する。クランプ可動フェンス120,121は、縦方向にはクランプ縦軸106によって移動し、横方向には、搬送経路Pt4と同一の軌跡である側板にあるガイドレール110に沿って移動し、シート束Bを搬送経路Pt4に沿って搬送する。後端を挟持されたシート束Bはガイドレール110に沿ってシートサイズに対応した所定位置まで搬送され、シート束Bの長手方向中央部の所定位置をステイプルされて中綴じされる。ここで、シートサイズに対応した所定位置とは、クランプ可動フェンスホームポジションセンサ49より所定パルス分送られた位置である。
【0018】
<折曲処理>
シートSまたはシート束Bは、クランプ可動フェンス120,121によってさらに下方へ搬送され、折曲機構4内へ導入される。クランプ可動フェンス120,121は、シートSまたはシート束Bの長手方向中央部が押し込み部材としてのブレード203に対向する位置で停止する。この後、シートSまたはシート束Bの折曲工程が実施される。シートSまたはシート束Bが停止した位置Pb(図2,3等参照)は、例えば、シートSまたはシート束Bの後端が位置センサ50によって検知され、シートサイズに対応した所定距離分を搬送ローラ駆動モータ403等を含む駆動機構により送られた位置であることができる。ブレード203は、図1の右から左へ移動して、位置Pbに停止したシートSまたはシート束Bの長手方向中央部を、一対の搬送ローラ206,207の間に押し込み、プレス部5へ導入する。
【0019】
次に、搬送ローラ206,207が回転して、それらの間隙に押し込まれたシートSまたはシート束Bを折り曲げながら、プレス部5内へ搬送する。このとき、折り曲げられたシートSまたはシート束Bのプレス部5への押し込み量、すなわち、折れ曲がったシートSまたはシート束Bの搬送ローラ206,207による搬送量は、シートSまたはシート束Bの枚数および厚さによって可変される。具体的には、例えば、折り先端検知センサ300(図10参照)によってシートSまたはシート束Bの折り先端Bt(図10参照)が検知された位置から、搬送ローラ駆動モータ403等を含む駆動機構によって搬送ローラ206,207を所定回数(角度)回転させることで、シートSまたはシート束Bが位置Pv(図10参照)に搬送される。
【0020】
そして、プレス部5内に導入され、折り先端Btが所定位置Pvに停止したシートSまたはシート束Bは、挟み込み部材としてのプレス板219,220によって、上下からプレスされる。プレスされたシートSまたはシート束Bは、搬送ローラ206,207と排紙ローラ58によって中綴じトレイ62上に排紙される。
【0021】
中綴じトレイ62に排出されたシートSまたはシート束Bは、シート押さえ60に取り付けられたシート押さえコロ61によって押さえられる。これにより、折られたシートSまたはシート束Bが膨らんで次のシートSまたはシート束Bが排出されにくくなるのが抑制される。なお、穿孔形成機構3および折曲機構4は、用紙後処理装置1に着脱可能に装着される。用紙後処理装置1では、これら穿孔形成機構3および折曲機構4による機能は、使用者のニーズに応じて提供されうる。
【0022】
<折曲機構の構成>
図2は、折曲機構4の斜視図、図3は、折曲機構4の側面図である。折曲機構4は、プレス板駆動カム201、ブレード駆動カム202、ブレード203、ブレード支持棒204、および側板205を有している。ブレード駆動カム202が回動すると、ブレード駆動カム202に設けられた溝202aに沿ってブレード支持棒204が水平移動し、ブレード203が図2,3中のX方向に移動してシートSまたはシート束Bの長手方向中央部をプレス部5内へ押し込む。
【0023】
図4は、図2の折曲機構4の部品を一部取り外した状態を示す図、図5は、図4の側面図である。プレス部5は、ブレード203によってプレス部5へ導入されたシートSまたはシート束Bをプレスする。プレス部5は、搬送ローラ206,207、移動プレート208、プレスガイドローラ211,212、プレス圧解除カム209,210を備えている。ブレード203によって一対の搬送ローラ206,207間に導入されたシートSまたはシート束Bは、図5には図示しない折り先端検知センサ300(図10参照)によって折り先端Bt(図10参照)が検知されるまで、搬送ローラ206,207によって搬送される。さらに、シートSまたはシート束Bは、搬送ローラ206,207の回転によって、プレス部5内の、挟み込み部材としてのプレス板219,220(図1,8〜10等参照)によってプレスが実行される位置Pv(図10参照)まで、搬送される。シートSまたはシート束Bは、このように一対の搬送ローラ206,207によって挟持されながらプレス部5内に搬送されることで、より深く折り曲げられる。なお、搬送ローラ206,207によるシートSまたはシート束Bの搬送量(移動量)は、制御部としてのCPU401(図12参照)によって制御される。また、本実施形態では、移動プレート208が図5の左右方向に移動可能に構成されており、さらに、この移動プレート208に接続されているプレスガイドローラ211,212ならびにプレス圧解除カム209,210が移動可能に構成されている。
【0024】
図6は、図4に示す折曲機構4からさらに移動プレート208を取り外した状態を示す斜視図である。図7は、図5,6のVII部の側面図である。上側のプレスユニット217の上側の左右端部、および下側のプレスユニット218の下側の左右端部には、スプリング(図示せず)によって押圧力が印加され、上側のプレスユニット217および下側のプレスユニット218は、相互に図6,7の上下方向に近接するように付勢されている。待機状態では、移動プレート208(図4,5参照)の内側に設けられたプレス圧解除カム209,210により、上側のプレスユニット217および下側のプレスユニット218は図6,7の上下方向に相互に離間された状態となっている。この待機状態で、プレス部5内にシートSまたはシート束Bを導入することができる。
【0025】
移動プレート208が図7中のX方向に移動すると移動プレート208に接続されているプレス圧解除カム209,210が移動し、上側のプレスユニット217のコロ213,215および下側のプレスユニット218のコロ214,216が、プレス圧解除カム209,210の傾斜面によって、それぞれ図7中のA方向およびB方向に移動し、これにより、シートSまたはシート束Bの折曲部が、プレス板219,220(図1,8〜10等参照)によってプレスされる。
【0026】
図8は、プレス部5の内部構成を示す斜視図である。図9は、図8の側面図である。上側および下側のプレスユニット217,218の内側には、それぞれ、挟み込み部材としてのプレス板219,220が接続されている。プレス圧解除カム209,210の移動により、上側および下側のプレスユニット217,218のそれぞれと連動して、プレス板219が図9中のA方向に、また、プレス板220が図9中のB方向に移動することにより、シートSまたはシート束Bが、プレス板219,220によって挟まれて、プレスされる。移動プレート208に接続されているプレスガイドローラ211,212は、移動プレート208の図9中のX方向への移動と連動してプレス板219,220上を移動することにより、プレスユニット217,218の側面の溝(図7の221,222,223,224)により回動可能なプレス板219,220の湾曲形状によって、シートSまたはシート束Bの折り先端Bt(図9,10参照)に向けて、挟み込みおよびプレスが施される。
【0027】
図10は、プレス部5の一部を簡略化して示した側面図である。プレス板219,220に対してシートSまたはシート束Bの搬入方向の上流側(図10では右側)に、折り先端検知センサ300が配置されている。湾曲したプレス板219,220は、図10では図示しないプレスモータ404(図12参照)によって駆動される。プレス板219,220は、まず、図10の(a)の状態に配置され、シートSまたはシート束Bをプレスする。さらに、プレス板219,220は、図10の(b)の状態から図10の(c)の状態となり、プレスされる位置が、図10の右側から左側へ向けて徐々に移動する。プレス区間の長さは、シートSまたはシート束Bの厚さや枚数等に応じて適宜に変更されうる。
【0028】
図11は、離間機構の概略の構成および動作を示す側面図である。上述したプレス処理が終了すると、プレス処理が終了したシートSまたはシート束Bの搬出、ならびに次のシートSまたはシート束Bの搬入のため、プレス板219,220が上下に離間する。具体的には、プレス圧解除カム209,210が駆動され、離間部材としてのプレス圧解除カム209,210が、図11の(a)〜(c)に順を追って示すように、図11の左側から右側へ移動する。そして、上側のプレスユニット217(図7参照)のコロ213,215および下側のプレスユニット218(図7参照)のコロ214,216が、プレス圧解除カム209,210の傾斜面209a,210aによって、上下に押し広げられ、これにより、プレス板219,220が上下に離間する。すなわち、離間部材としてのプレス圧解除カム209,210の移動によって、プレス板219,220は、図11の(a),(b)に示すシートSまたはシート束Bを挟み込んだ挟み込み位置Psから、図11の(c)に示す相互に離間した離間位置Paに移動する。
【0029】
<制御回路の構成>
図12は、用紙後処理装置1の制御回路400の一部を示すブロック図、図13は、制御回路400に含まれるCPU(Central Processing Unit)401のブロック図である。用紙後処理装置1は、図12に示すように、CPU401や、ROM(Read Only Memory)402a、RAM(Random Access Memory)402b、NVRAM(Non Volatile Ram)402c、センサコントローラ402d,402h,402k、モータコントローラ402e,402f,402g、通信インタフェース402i等を有している。これら各構成要素は、アドレスバス、データバス等のバスライン402jを介して相互に電気的に接続されている。
【0030】
CPU401は、ROM402a等の記憶部に記憶されたコンピュータ読み取り可能な各種プログラムを実行することにより、用紙後処理装置1を制御する。ROM402aは、CPU401が実行する各種データや、各種プログラム(BIOS(Basic Input Output System)プログラム、アプリケーションプログラム、デバイスドライバプログラム等)等を記憶する。RAM402bは、CPU401が各種プログラムを実行する際に一時的にデータやプログラムを記憶する。また、NVRAM402cは、電源がオフされた状態でも、後述する鍵(データ)等の各種データを記憶することができる。
【0031】
本実施形態では、プログラムに、プレス部5でプレスされるシートSの枚数を取得するモジュールや、シートSの厚さを取得するモジュール、プレス圧解除カム209,210とコロ213,214,215,216との接触位置を決定するモジュール、離間機構駆動モータ405(モータ、図12参照)を制御するモジュール、所定のパルスあるいは経過時間をカウントするモジュール、閾値を決定するモジュール、電気信号を検出するモジュール、電気信号の閾値に対する大小を判断するモジュール、異常信号を生成するモジュール等が含まれている。よって、用紙後処理装置1のCPU401は、図13に示すように、シート枚数取得部401aや、シート厚さ取得部401b、接触位置決定部401c、モータ制御部401d、カウント部401e、閾値決定部401f、信号検出部401g、判断部401h、異常制御部401i等として機能する。
【0032】
図14は、離間機構駆動モータ405の駆動電流を検出するモータ電流値検出部406の回路構成の一例を示す図である。図14に示すように、モータ電流値検出部406は、DCモータとして構成された離間機構駆動モータ405を制御するモータコントローラ402gとグラウンドGNDとの間に配置されて電流Iが流れる抵抗R1の両端間の電圧V1として、電流Iの検出結果を示す電気信号を得ることができる。
【0033】
また、用紙後処理装置1には離間機構駆動モータ405の回転角度に応じてパルスを出力するエンコーダ(ロータリエンコーダ等、図示せず)を設けることができ、その場合には、図12に示すように、制御回路400に、エンコーダから出力されたパルスを検出するエンコーダパルス検出部407を含めることができる。
【0034】
<モータの駆動電流によるシートあるいはシート束の厚さの検出>
図15は、シートSまたはシート束Bの厚さによって離間部材としてのプレス圧解除カム209,210とコロ213,214,215,216とが接触するタイミング(位置)が相違することを示す説明図、図16は、プレス圧解除カム209,210の位置と離間機構駆動モータ405の駆動電流の電流値との相関関係を示す図である。
【0035】
図15の(a)と(b),(c)とを比較参照すれば明らかとなるように、プレス板219,220によって挟み込まれるシートSまたはシート束Bの厚さによって、プレス板219,220およびコロ213,214,215,216の位置(間隔)が変化し、プレス圧解除カム209,210がコロ213,214,215,216に最初に当接する接触位置Pc1,Pc2が変化することが理解できよう。シートSまたはシート束Bの厚さが厚い(大きい)ほど、プレス圧解除カム209,210の初期位置Po(図11の(a)参照)から接触位置Pc1,Pc2までの距離が長くなるとともに、初期位置Poから接触位置Pc1,Pc2に到達するまでに要する時間が長くなる。なお、このような状況は、図15の構成に限らず、他の構成でも得られる。例えば、図示しないが、プレス板219をプレス板220から離れる方向に動かす離間部材(図示せず)が設けられた構成にあっても、シートSまたはシート束Bの厚さが大きいほど、その離間部材の初期位置から接触位置までの距離が長くなるとともに、その離間部材が初期位置から接触位置に到達するまでに要する時間が長くなる。
【0036】
また、離間機構駆動モータ405がDCモータ(直流モータ)である場合、負荷が高くなるほど、離間機構駆動モータ405を駆動する電流の電流値(モータ電流値)が高くなる。したがって、図15の構成の場合、図16に示すように、初期位置Poから所定方向に移動したプレス圧解除カム209,210がコロ213,214,215,216と接触するまでの間は、負荷が比較的小さいため、モータ電流値Iが比較的低く、プレス圧解除カム209,210がコロ213,214,215,216と接触した時点から負荷が高くなってモータ電流値Iが急峻に立ち上がる。なお、コロ213,214,215,216が設けられるプレスユニット217,218(図7参照)には、スプリング等の付勢機構によって相互に近接する方向に付勢力が作用するため、プレス圧解除カム209,210がコロ213,214,215,216と接触した以降は、プレス圧解除カム209,210の移動に伴って負荷(付勢力)は線形的に増大し、モータ電流値Iも線形的に増大する。
【0037】
このような現象を利用して、本実施形態にかかる用紙後処理装置1のCPU401は、モータ電流値Iをモニタすることでプレス圧解除カム209,210によってコロ213,214,215,216が押圧され、プレス板219,220がシートSまたはシート束Bから離間し始めたことを検出する。そして、CPU401は、プレス圧解除カム209,210が初期位置Poから移動し始めてからプレス板219,220がシートSまたはシート束Bから離間し始めるまでの所要時間、プレス圧解除カム209,210の移動距離、あるいは離間機構駆動モータ405の回転角度(回転回数)によって、シートSまたはシート束Bの厚さを検出する。この場合、所要時間が大きいほど、移動距離が長いほど、回転角度が大きいほど、シートSあるいはシート束Bの厚さが厚い(大きい)ことになる。
【0038】
<シートあるいはシート束の厚さに応じた制御>
図17は、第1実施形態にかかる用紙後処理装置1によるシートSまたはシート束Bの厚さに応じた制御の一例を示すフローチャートである。また、図18は、シートの厚さ(厚さ区分T:T1〜T4)およびシートSの枚数nに応じたパルス数Mの設定例を示す。
【0039】
CPU401は、まず、シート枚数取得部401aおよびシート厚さ取得部401bとして動作し、折曲されるシートSの枚数nおよびシートSの厚さを取得する(ステップS1)。このステップS1では、CPU401は、例えば、画像形成装置2から、通信インタフェース402iを介してシートSの枚数nあるいはシートSの厚さを取得することができる。なお、シートSの厚さは、厚さによって複数の区分(図18の例では、T1〜T4の4区分、区分T1の厚さ<区分T2の厚さ<区分T3の厚さ<区分T4の厚さ)に分けられている。
【0040】
次に、CPU401は、接触位置決定部401cとして動作し、プレス圧解除カム209,210が初期位置Poから移動を開始してコロ213,214,215,216に接触するまで、すなわち接触位置Pcに到達するまでの間にエンコーダから出力されるパルス数の参照値Mを決定する(ステップS2)。このステップS2では、接触位置決定部401cは、図18に示すように、ステップS1で取得した折曲されるシートSの枚数nおよびシートSの厚さ(厚さ区分T)に対応した値として、パルス数の参照値Mを決定する。この参照値Mは、後のステップS9で、折曲状態が正常であるか異常であるかを判断できる値として、シートSの枚数nおよびシートSの厚さ(厚さ区分T)毎に、実験結果等に基づいて、予め適宜に設定される。参照値Mは、例えば、装置やシート等のばらつき等を考慮したマージンを含んだ値であって、正常な状態でプレス圧解除カム209,210が初期位置Poから接触位置Pcに到達するまでにエンコーダから出力されるパルス数の平均値より大きな値に、設定される。参照値Mは、例えば、図18に示すテーブル等として、NVRAM402c等の記憶部に予め格納されている。図18から明らかとなるように、参照値Mは、シートSの枚数nが多いほど、またシートSの厚さが厚い(大きい)ほど、大きくなる。
【0041】
次に、CPU401は、カウント部401eとして動作して、パルス数mをクリアする(ステップS3)。そして、CPU401は、モータ制御部401dとして動作して、離間機構駆動モータ405の駆動を開始するとともに、カウント部401eとして動作して、パルスのカウントを開始する(ステップS4)。
【0042】
次に、CPU401は、閾値決定部401fとして動作し、プレス圧解除カム209,210の移動開始当初のモータ電流値I0(図16参照)を取得し(ステップS5)、このモータ電流値I0に基づいて、閾値Ithを決定する(ステップS6)。このステップS6では、例えば、当初のモータ電流値I0に所定の係数を乗算した値として、閾値Ithを決定することができる。
【0043】
次に、CPU401は、ステップS7で、信号検出部401gならびに判断部401hとして動作し、検出されたモータ電流値Iと設定された閾値Ithとを比較し、例えば、モータ電流値Iが閾値Ithを超えた場合には(ステップS7でYes)、パルスのカウントを停止する(ステップS8)。そして、CPU401は、判断部401hとして動作し、ステップS8で得られたパルス数mと、ステップS2で得られたパルス数の参照値Mとを比較して(ステップS9)、例えば、m>Mであった場合(ステップS9でYes)、すなわち、折曲されたシートSまたはシート束Bの折曲厚さが、正常な状態での許容範囲よりも大きくなっていると推定される場合には、異常制御部401iとして動作し、異常信号を生成する(ステップS10)。このステップS10では、CPU401は、異常信号に基づいて、出力部(例えば、表示出力部としてのディスプレイ、LED、ランプ等や、音声出力部としてのスピーカ、ブザー等)に、異常出力を行わせることができる。あるいは、CPU401は、通信インタフェース402iを介して、画像形成装置2やその他の外部装置(例えば、電気通信回線を介して接続されたパーソナルコンピュータや、サービスセンタのコンピュータ等)に向けて、異常が生じた旨を報知する信号を送信することができる。
【0044】
なお、ステップS7は、I>Ithの条件を満たすまで反復的に実行されるが(ステップS7でNo)、所定の時間が経過しても条件を満たさない場合には、ステップS10へ移行することができる。
【0045】
また、CPU401は、ステップS9で、m>Mでなかった場合(ステップS9でNo)、正常であると判断できるため、異常制御を実行することなく、この制御を終了する。
【0046】
以上説明したように、本実施形態では、一対の挟み込み部材としてのプレス板219,220を離間させる離間部材としてのプレス圧解除カム209,210に負荷が作用した場合には、離間機構駆動モータ405の駆動電流としてのモータ電流値Iが増大するという現象を利用して、シートSまたはシート束Bの折り厚さを検出するセンサ等を設けることなく、離間部材209,210とコロ213,214,215,216とが接触したか否かを判断することができる。そして、離間部材209,210が初期位置Poから接触位置Pc1に移動するまでに要した時間に応じてシートSまたはシート束Bの厚さを判断することができる。このような構成により、シートSまたはシート束Bの折り厚さを検出するセンサを設けた場合に比べて、より簡素な構成で、シートSまたはシート束Bの厚さを検出することができる。また、本実施形態にかかる構成は、離間機構モータの駆動電流の電流値を検出する機構や離間機構駆動モータのエンコーダを他の用途のために有している場合には、特に有利である。
【0047】
(変形例1)
図19は、離間機構駆動モータ405の駆動電流を検出するモータ電流値検出部406の回路構成の別の一例を示す図である。図19の例では、モータコントローラ402g内に、図14の抵抗R1を含むモータ電流値検出部406が設けられている。この変形例によっても、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0048】
(変形例2)
図20は、離間機構駆動モータ405の駆動電流を検出するモータ電流値検出部406の回路構成のさらに別の一例を示す図である。図20の例では、抵抗R1を流れる電流Iによる電力の無駄な消費を解消するため、抵抗R1と並列なスイッチSW1が設けられている。このような回路構成によれば、CPU401は、モータ電流値Iを検出する必要がない状態では、スイッチSW1をオンすることで、スイッチSW1を含む回路で電流Iを流すことで、抵抗R1によって電力が無駄に消費されるのを抑制することができる。スイッチSW1は、例えば、CPU401からの信号でオンオフされるトランジスタとして構成することができる。なお、当然ながら、この変形例によって、上記第1実施形態と同様の効果も得られる。
【0049】
(第2実施形態)
図21は、第2実施形態にかかる用紙後処理装置1によるシートSまたはシート束Bの厚さに応じた制御の一例を示すフローチャートである。
【0050】
上記第1実施形態では、プレス圧解除カム209,210が初期位置Poからコロ213,214,215,216に接触するまでにエンコーダから出力されるパルス数、すなわち離間機構駆動モータ405の回転角度でシートSあるいはシート束Bの折り厚さを検出あるいは判断した。これに対し、第2実施形態では、プレス圧解除カム209,210が初期位置Poからコロ213,214,215,216に接触するまでに要した時間で、シートSあるいはシート束Bの折り厚さを検出あるいは判断する。このため、図21に示す第2実施形態のフローでは、図17に示す第1実施形態のフローのステップS2,S3,S4,S8,S9に替えて、ステップS12,S13,S14,S18,S19が実行される。同じ処理が実行されるステップについては、同じ符号が付与され、重複する説明が省略される。
【0051】
ステップS1に引き続き実行されるステップS12で、CPU401は、接触位置決定部401cとして動作し、プレス圧解除カム209,210が初期位置Poから移動を開始してコロ213,214,215,216に接触するまで、すなわち接触位置Pcに到達するまでの時間の参照値Trを決定する(ステップS12)。この参照値Trは、後のステップS9で、折曲状態が正常であるか異常であるかを判断できる値として、シートSの枚数nおよびシートSの厚さ(厚さ区分T)毎に、実験結果等に基づいて予め適宜に設定される。参照値Trは、例えば、装置やシート等のばらつき等を考慮したマージンを含んだ値であって、正常な状態でプレス圧解除カム209,210が初期位置Poから接触位置Pcに到達するまでの時間の平均値より大きな値に、設定される。参照値Trは、パルス数の参照値Mと同様、テーブル等として、NVRAM402c等の記憶部に予め格納されており、シートSの枚数nが多いほど、またシートSの厚さが厚い(大きい)ほど、大きくなる。
【0052】
ステップS12に引き続き実行されるステップS13で、CPU401は、カウント部401eとして動作して、時間tをクリアする(ステップS13)。そして、CPU401は、モータ制御部401dとして動作して、離間機構駆動モータ405の駆動を開始するとともに、計時を開始する(ステップS14)。なお、このステップS14での計時は、一定の時間間隔で出力されるクロックパルスをカウントすることで実行されうる。その場合、カウント部401eが計時を実行する計時部となり、参照値Trは、クロックパルスの出力間隔(出力周期)に対応したカウント数の参照値となる。
【0053】
ステップS7に引き続き実行されるステップS18で、CPU401は、タイマによる計時、あるいは計時部としてのカウント部401eによるカウントを停止する(ステップS18)。ステップS18に引き続き実行されるステップS19で、CPU401は、判断部401hとして動作し、ステップS18で得られた時間tと、ステップS12で得られた時間の参照値Trとを比較して(ステップS19)、例えば、t>Tであった場合(ステップS19でYes)、すなわち、折曲されたシートSまたはシート束Bの折曲厚さが、正常な状態での許容範囲よりも大きくなっていると推定される場合には、異常制御部401iとして動作し、異常信号を生成する(ステップS10)。一方、CPU401は、ステップS19で、t>Tでなかった場合(ステップS19でNo)、正常であると判断できるため、異常制御を実行することなく、この制御を終了する。
【0054】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、折曲機構は画像形成装置の後段の一部に設けることができる。また、用紙後処理装置の他の部分の構成を、適宜変更して実施することができる。また、本発明は、ステイプルを施していないシートを折曲する場合にも適用することができる。また、制御部は、検出された折り厚さに基づいて他の制御を実行してもよい。また、用紙後処理装置や、画像形成装置、離間機構、離間部材、ローラ、挟み込み部材、モータ、信号検出部等のスペック(方式、構成、形状、材質、数、配置、大きさ、長さ、幅、厚さ、回路構成等)は、適宜に変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
以上のように、本発明は、用紙折曲装置や、折曲機構を有した用紙後処理装置および画像形成装置等に有用である。
【符号の説明】
【0056】
1…用紙後処理装置(用紙折曲装置)
2…画像形成装置
206,207…搬送ローラ(ローラの)
219,220…プレス板(挟み込み部材)
209,210…離間部材
401…CPU(制御部)
401g…信号検出部
405…離間機構駆動モータ(モータ)
B…シート束(用紙の一例)
Po…初期位置(所定位置)
Pc,Pc1,Pc2…接触位置
Ps…挟み込み位置
Pa…離間位置
S…シート(用紙の一例)
SW1…スイッチ
R1…抵抗

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙を挟み込む一対の挟み込み部材と、
所定方向に向けて移動することにより、前記一対の挟み込み部材のうち少なくとも一方を動かして、当該少なくとも一方を、他方とともに前記用紙を挟み込んだ挟み込み位置から他方と離間した離間位置に向けて移動させる離間部材と、
前記離間部材を移動させる駆動源としてのモータと、
前記モータの駆動電流が所定の閾値と同じかあるいは超えたことを示す電気信号を検出する信号検出部と、
前記電気信号の検出結果に応じて所定の制御を行う制御部と、
を備えたことを特徴とする用紙折曲装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記離間部材が所定位置から移動を開始してから前記電気信号が検出された時点までに要した時間に応じて所定の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の用紙折曲装置。
【請求項3】
前記モータの回転角度を検出する回転角度検出部を備え、
前記制御部は、前記離間部材が所定位置から移動を開始してから前記電気信号が検出された時点までの前記回転角度に応じて所定の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の用紙折曲装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記電気信号の検出結果に応じて、異常が生じたことを示す異常信号を生成することを特徴とする請求項2または3に記載の用紙折曲装置。
【請求項5】
前記電気信号は、前記駆動電流が流れる抵抗の両端間電圧であり、
前記抵抗と並列に、前記両端間電圧が検出されるときにはオフされるとともに前記両端間電圧が検出されないときにはオンされるスイッチが設けられたことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の用紙折曲装置。
【請求項6】
用紙を挟み込む一対の挟み込み部材と、
所定方向に向けて移動することにより、前記一対の挟み込み部材のうち少なくとも一方を動かして、当該少なくとも一方を、他方とともに前記用紙を挟み込んだ挟み込み位置から他方と離間した離間位置に向けて移動させる離間部材と、
前記離間部材を移動させる駆動源としてのモータと、
前記モータの駆動電流が所定の閾値と同じかあるいは超えたことを示す電気信号を検出する信号検出部と、
前記電気信号の検出結果に応じて所定の制御を行う制御部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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