説明

男性局部補助用具

有効男性性器を増大するための陰茎補助用具(2)。補助用具(2)は男性の陰茎(14)に装着でき、 陰茎サイズを増大及び/又は陰茎形状を増補し、及び/又は男性着用者の性的遂行能力を高める。補助用具(2)は亀頭に嵌るヘッド部(20)と、陰茎シャフト(14)を少なくとも部分的に覆い、着用者の陰茎サイズを増大する厚壁のある垂下フィンガ(24)を任意選択として有するボディ部(22)とを有する第1の部分(10)と、上記第1の部分(10)をシャフト(14)上に保持する保持手段として作用する第2の部分(12)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、男性局部又は性器、即ち陰茎のサイズ、形状及び/又は性的遂行能力を増大するための補助用具に関する。この発明は特に、複数部分を有する陰茎補助用具に関する。
【背景技術】
【0002】
以下、従来の提案又は製品に言及するが、この言及は当該技術における通常の一般的知識の言明又は容認を意図するものではなく、また解されるべきではない。特に、下に述べる先行技術の考察は当業者に一般的に又は周知のものとして知られているものではなく、関連する先行技術の提案の特定がその一部に過ぎない、本発明の進歩性の理解を助けるものにすぎない。
【0003】
遂行能力を高め、本人及び相手を満足させるため男性性器を増大することは、これまで相応の活動の対象であって、特定のものとしても、有意な商業的成長産業となっている。この分野の活動は強力であったものの、薬剤によらない陰茎の遂行能力を高める手段を提供する努力は成功していない。
【0004】
コンドームは性行為感染症の発生の低下のため利用可能であるが、そのような用具は本来陰茎の増大のためのものではない。実際、陰茎サイズの増大を求めるとしても、そのような用具は用具壁の厚さのため、性感を減損させ、その結果、男性の感覚を減じ、相手に失望を招く傾向があった。
【0005】
本発明が係わる男性性器は陰茎から成る。陰茎はシャフトを含み、シャフトは胴体から延び、その先端は亀頭と呼ばれる丸っこい頭部である。内部に陰茎は2つの背面及び1つの腹面の海面状管部又は組織柱状部があって、これ等は充血して勃起を生ずる。海綿状管部の1つ(海綿体)は尿道を含み、陰茎腹部に沿って延びている。尿道の端部は尿道口である。陰茎の敏感部は、未割礼の男性の包皮が付着する、繋帯と呼ばれる、亀頭とシャフト底面間の領域内の背面上の部位である。陰茎の両横半分間に見られるスジは、陰茎の腹部又は底部に沿って中央に延び、尿道から陰嚢を通って会陰(即ち、下って肛門にまで)に延びている縫線である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は従来技術の上記不都合を改良して、その有用な代替を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様において、
男性の陰茎に装着でき、該男性着用者の陰茎サイズを増大、及び/又は陰茎形状を増補し、及び/又は性的遂行能力を高めるための陰茎補助用具であって、
亀頭に嵌るヘッド部と、陰茎シャフトを少なくとも部分的に覆うボディ部とを有する第1の部分と
上記第1の部分を陰茎シャフト上に保持する第2の部分を含んで成る補助用具が提供される。
【0008】
第2の部分は第1の部分に対して別個であっても、一体形成又は付着されていても良く、或いは第1の部分の一部でも良い。補助用具により達成される増大は、陰茎と補助用具を含む性器全体が所有者の陰茎より大きく、厚く及び/又は長くなると云う点で、陰茎全体の有効サイズを増大させることで良い。
【0009】
陰茎のサイズはその長さを、亀頭及び尿道口を超えて長さ方向に延びるヘッド部の装着より増大させることができる。陰茎の厚みは、シャフトに沿って少なくとも部分的に拡がっていることで、性交中に相手の膣に入る男性性器の径を増大させることができる。
【0010】
陰茎の形状は、性戯及び性交中に相手に増大した刺激を与えることができる拡大亀頭部及び増厚シャフト部を設けることにより、増強させることができる。
【0011】
男性着用者の性的遂行能力は第1の部分により、尿道、小繁帯及び/又はシャフトに増大した刺激を生じさせることにより、高められる。
【0012】
陰茎補助用具は、第1及び第2の部分が一緒になった単一品で良い。例えば、第1の部分は、シャフトに嵌るスリーブがルーズ又はファームフィットの何れかのもので良い。スリーブは一般的に円筒状構造のもので良い。スリーブは、厚みが均一な1つ以上の壁から成る。だが、ボディ部は厚みが可変の部分を含むのが好ましい。好ましくは、これ等可変部は、相補溝形をもつ襞又は稜構造で良い。これ等可変部は長さ方向、横方向又は対角方向に(螺旋状等の)配置されて良い。これ等可変部は、格子又は他の規則的パターンで規則的に、又は無秩序(無作為)に配置されたこぶ又は節で良い。
【0013】
或いはまた、用具は分離された、又は分離可能な第1及び第2の部分から構成されるようにしても良い。用具は3つ以上の部分、例えば、シャフト部、ヘッド部及び保持部分から成るようにしても良い。
【0014】
男性着用者は好ましくは、健康な男性である。だが、着用者は勃起不全状態の者でも良く、この状態は、シャフト領域全体及び亀頭への刺激を増大して、背面海面管(海綿体)及び尿道海綿体の充血を促すことにより改善される。何れにせよ、健康な男性でも陰茎補助用具から高められた刺激を得、それにより高揚した、長時間持続する性的遂行を達成することができる。
【0015】
第1の部分は好ましくは、陰茎形状の増補を達成する。例えば、陰茎に追加の長さ及び/又は厚みを与えるようにして良い。通常陰茎上には無い形状に変化、特に筋又は塊、又は通常陰茎には見られない他の変化を用いることの等により輪郭に変更を付与することができる。
【0016】
ヘッド部は、輪郭が滑らかで着用者の相手に不快感を生じさせない、比較的堅い又は固い先端部を備えるようにしても良い。ヘッドは所望の種々の形状で設けることができる。ヘッド部は振動子を含んで、刺激を高めるようにしても良い。ヘッド部は柔らかく、丸っこく、且つ実際の陰茎と軟硬度が同様のものであって、任意選択としてより大きいものが良い。ヘッド部は好ましくは、コンドームと同様に精液を保持するための中空の溜部を含むようにする。ヘッド部は好ましくは、中空であって、一定幅の亀頭形状及びサイズを収容するのに順応性又は柔軟性が十分なものとする。或いはまた、ヘッド部は一定幅の寸法で設けられ、サイズの異なる陰茎を収容できるようにする。
【0017】
ヘッド部は、コンドームで見られるようなラテックス又はポリウレタンの薄膜等の薄い材料から成る壁又は壁等で構成されるようにして良い。ヘッド部は、好ましくは外部膜面がラテックス、ポリウレタン又はシリコーン樹脂、好ましくは医療用シリコーン樹脂等の精液不浸透性及び感染症抵抗性バリアから成ることに鑑み、内部層として天然又は合成ゴムから成る弾性海綿質材料の増厚壁を含むようにすることができる。ヘッド部は好ましくは、無孔性であって、液体に対して不浸透性のものとする。中空ヘッド部は潤性、殺精子性及び/又は他の殺微生物性液体、物質及び/又は層を含むことにより、刺激作用を高め、且つ/或いは疾患感染の危険を低減するようにすることができる。ヘッド部は着用者への刺激を強めるため、塊及び/又は筋等の輪郭又は面の形状変化を含むようにすることができる。
【0018】
ボディ部は好ましくは、ヘッド部から垂下する長さ方向の材料フィンガ又はストリップ1つ以上を画成する長さ方向のスリット又は拡大線を含むようにする。該1つ以上のスリットは、1フィンガの対向縁のフィンガ間の間隙少なくとも1つの形態のもので良く、男性局部のシャフトに当接するとフィンガ又はフィンガ等が拡がって亀頭に嵌り、且つ/或いは大きさの異なる男性局部を収容できるようにすることができる。1つ以上のフィンガは、筋、稜、こぶ又は突起等の輪郭形状を有する増圧長材料から成るようにしても良い。一実施態様において、これ等の形状を内側に面するように付与して、着用者の快感を高めるようすることができる。或いはまた、相手方のため、形状を外側に面するように設計しても良い。
【0019】
フィンガ等はシャフト基部に向かって延び、それ等夫々の端部を「自由端」とすることができる。フィンガ等はそれ等の「自由端」においてリングや円形リボンで結ばれ、フィンガ等の間隔を比較的均一にしても良い。或いはまた、フィンガ等の夫々の自由端は近接するフィンガ等とは無関係(無接触)にする。
【0020】
第2の部分は、亀頭をシャフトに至るまで覆う第1の部分上を有効に滑り、巻き延ばされるシース(鞘)であって良い。第2の部分は好ましくは、円筒状の形状である。それは着用者に巻き形態で提供され、亀頭からシャフト基部までコンドームと同様に巻き出されるようにして良い。第2の部分は、ヘッド部を覆うに適したヘッドカバーを含んで良い。第2の部分はコンドームで良い。
【0021】
第2の部分は好ましくは、第1の部分を所定位置に保持する保持手段である。これは、フィンガがそれ等の自由端で繋がれず、第1の部分が感染性接触又は移入に対して男性局部を封止しない場合に有用である。
【0022】
第1の部分は、より硬い内部芯層を覆う軟質カバーを含むことができる。軟質カバーは、第1の部分の一部又は全部の内外面に線を付すようにしても良い。第1の部分は、シリコーン樹脂、ポリウレタン、ラテックス及び/又は他の軟質プラスチック材料から成るようにしてもよいが、用いられるどんな材料も国際規格(ISO4074−1:1996(E))に従うべきことに鑑み、好ましくは医療用シリコーン樹脂で組成するようにする。第1の部分は、グリップを与え、第1の部分を所定位置に保持するのを助ける粘着性組織及び/又は面質を有するものが良い。好ましくは、第1及び第2の部分を潤滑性のものとする。亀頭の一部又は全体を覆う用具の最上又はヘッド部は、第1及び/又は第2の部分の何れを形成するかに拘わらず、硬化して強度を高めるのが良い。
【0023】
第1の部分を単体で用いても良いが、そのような場合、第1の部分が確実に所定位置に有効に固定されるように第2の部分が第1の部分の一部を形成することになることが注目される。だが、好ましくは第2の部分は第1の部分に対する弁別的部品であり、第1の部分のための保持手段として作用するように設けられる。それにもかかわらず、代替的態様では、フィンガ間に伸縮自在な弾性材料を設け、第2の部分保持手段として機能するようにする。フィンガ間に設ける橋絡保持手段は標準的コンドームと同様の軟度と厚みのもので、ラテックス又はポリウレタン、好ましくはシリコーン樹脂、より好ましくは医療用シリコーン樹脂で組成すると良い。第1の部分は均質材料から成るようにして良いが、部位の厚みの変化はフィンガ、橋絡保持手段及びヘッド部等の各部位の異なる機能性を達成する一次変数である。これに関連して、第1及び第2の部分は通常のコンドーム製造と同様に射出成形法により製造して良いが、可変厚みの複雑な曲線及び特徴は、対向縁で接合されてシームを形成することとなる別個の半体又は単一の実質的平面状ブランクの成形を要することにもなろう。だが、好適は実施態様においては、第1の部分は材料種の異なる、軟質で粘着質の内層とこれが接着される硬質層等の多層から形成される。好ましくは、第1と第2の部分は加圧下で成形される。用具の部分はシリコーン又はシリコーンベース材、好ましくは医療用シリコーン樹脂で構成すると良い。
【0024】
保持手段は、第1の部分を包むのに適したものとすることができる。保持手段は、グリップを与え、第1の部分を所定位置に保持するのを助けるような粘着性組織及び/又は面質を有するものが良い。保持手段は適宜の形状で設けることができる。例えば、保持手段はシート状、方形、矩形又は他の所望の形状で設け、第1の部分を包み、包囲し、覆い及び/又は他の様式で保持することができるそのような例では、繋がれるべき縦方向自由縁は、厚みが十分な感圧、再位置決め可能な接着剤でそれぞれライニングされ、過酷な使用に耐えるようにしても良い。
【0025】
或いはまた、保持手段は管状とすることにより、シャフト上の位置決めのため亀頭上に亘って伸びるようにする。
【0026】
保持手段は、ボディ部のみを覆ってヘッド部を自由のままにするか、第1の部分のボディ及びヘッド両部が保持手段により覆われるようにしても良い。ボディ部がシャフト全体を覆わない場合、例えばボディ部が、間隙で分離され、長さ方向に延びるフィンガを有する場合、保持手段はシャフトに直接接触して用具を所定位置に保持するのを助ける。
【0027】
保持手段は、シャフトに沿って巻かれ、又はシャフトの周りに巻き付けられ、保持手段の着脱を容易にするように、柔軟な伸縮性材料から組成されるのが好ましい。柔軟な伸縮性材料として、軟質ラテックス又は軟質プラスチックを用いることができ、シリコーン樹脂又はシリコーンベース材料、好ましくは医療用シリコーン樹脂で構成すると良い。
【0028】
保持手段は、亀頭及び/又はシャフトの周りのその有効径を均一又は選択的に拡げる物理構造を含むことができる。物理構造は、横方向、縦方向又は対角方向に延びる塊(lumps)、突起、こぶ(knobs)、襞(ribs)、稜、又はこれ等の2つ以上の組み合わせのもので良い。保持手段の物理構造は、ボディ部の物理構造に対して補完的なものとしても良い。或いはまた、保持手段の物理構造は、ボディ部及び/又はヘッド部の対応物理構造に対して補完的なものとしても良い。一例として、塊(こぶ)及び/又は襞(リブ)を第1の部分及び/又は保持手段の下、又は層間に設けても良い。

【0029】
物理構造は、クッション性を与え、快感を高めるための流理セル及び/又はコンジットの網状組織を含んでも良い。物理構造は、空気、水又は潤滑剤を保持、又はこれを適宜のバルブ及び/又は引入れ口を介して受容するのに適したものでも良い。
【0030】
保持手段は第1の部分に対して、接合したものでも、別個のものでも良い。保持手段は、保存中は巻き形式のものとして良く、ボディ部の最上部又は基部の何れかに接合されていても良い。保持手段を第1の部分とは別個のものとした場合には、保持手段は第1の部分と別包装にするか、一緒に包装するか何れでも良い。保持手段はコンドームでも良い。
【0031】
コンドームを、単独で用いられる第1又は第2の部分、又は共に用いられる第1及び第2の部分と共に用いるようにし、用具が確実に所定位置に留まり、精液の漏れ及び/又は微生物感染の機会を低減するのが好ましい。
【0032】
補助用具は、振動子等の無生物に取り付けて用いることができる。
本発明の好適な諸特徴を以下、特に添付図面を参照して述べる。だが、図面に関して例示、記載される諸特徴は本発明の範囲に付いて限定的に解釈されるべきでないと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1(a)】本発明の補助用具の第1の実施態様の側面図である。
【図1(b)】図1aの補助用具の第2の部分を裏返した状態で示した側面図である。
【図1(c)】本発明の一実施態様による第1の部分の側面図である。
【図2】本発明のもう一つの実施態様による第2(1)の部分の側面図である。
【図3】本発明のもう一つの実施態様による第2の部分の平面図である。
【図4】本発明の更にもう一つの実施態様の斜視図である。
【発明を実施するための形】
【0034】
これ等種々の図は必ずしも同一尺度で描かれていないものと、直ちに理解されるであろう。
【0035】
図1aに示すように、陰茎補助用具2は陰茎を覆うのに適する第1の部分10を含む。この実施態様では、用具2は亀頭(覆い隠されている)を覆うためのヘッド20を含む。第1の部分10はまた、陰茎シャフトに沿って延びるボディ部を有し、該ボディ部は使用中に、包皮状の第2の部分12で包まれる。第2の部分12はまた、第1の部分(ヘッド部20及びボディ部(覆い隠されている))全体を包むようにして良い。第2の部分12は管状で、亀頭上を滑り、シャフト上に固定されるようにすると良い。第1と第2の両部分をコンドーム(図示しない)と共に用いても良い。従って、使用において、第1の部分10を先ず陰茎上に装着して位置付けた後、第2の部分12を亀頭及び/又はシャフト上に滑らせ、巻くようにして第1の部分の保持手段として働くようにする。
【0036】
図1aに示すように、この実施態様ではヘッド部20は第2の部分12で覆われる。
【0037】
図1bに示すように、第2の部分12を、壁を厚くした管状として外面13をシャフト14から離間させることにより、第2の部分12の径が陰茎シャフト14の径より有意に大きくなるようにする。従って、第2の部分12はシャフト14の厚みを加えるのに用いることができる。或いはまた、第2の部分12を図3に示すようにシート状にしてシャフト14を巻き、厚みを増すようにしても良い。塊及び/又は襞、節、稜、段及び/又は溝を第2の部分の内面又は外面、又はそれ等層間に設け、この部位の感覚を所有者及び相手のために増大するようにしても良い。
【0038】
図1cにおいて、第1の部分10は亀頭(図示しない)を覆うヘッド部20を含み、ヘッド部20はボディ部22に、ラテックス又はポリウレタン、又はシリコーン樹脂、好ましくは医療シリコーン樹脂等の単一材料源から射出成形されて付着結合される。その結果、ヘッド部20とボディ部22を射出成形法により加圧下で一体に形成することができる。或いはまた、これ等部品を別々に形成し、次いで加熱溶接で結合させ、及び/又は非アレルギー性接着剤を用いて接合し、及び/又は多層が形成される多段工程で形成することができる。
【0039】
図1b及び1cを参照して、第2の部分12は図1bに示すように、その内部が外に面している。そこで、第2の部分12がその内部に第1の部分10を封入するようにする。そのため、第2の部分12を第1の部分10と一直線状に並べて、夫々の先端3及び4が相互に面するようにする。第2の部分12を第1の部分10に対して押し付けるに従い、内側が外に向いた第2の部分12は裏返しになって、第1の部分10のヘッド部20とボディ部22に亘って拡がって行く。その結果、先端カバー30の、初めに外側に面していた内側がヘッド部20を覆い、第2の部分12の外面13がボディ部22を覆うようになる。
【0040】
ボディ部22はシャフトに嵌るようにしてある。ボディ部22は、複数の垂下フィンガ24を含むものであり、隣接フィンガ24間に1つ以上のスリット26を形成して成る。第1の部分10の材料及び厚みは、陰茎に装着されたときフィンガ24が形状を保持できるが、乱暴な使用下ではそれ等自体の形状を保たないようにすると良い。これにより、保持手段12を嵌めたときのフィンガ24の位置付けが容易になる。フィンガ24は好ましくは、シャフトサイズの変更に応ずるのに十分な厚さ(例えば、1〜5mm、1〜10mm以上)とする。フィンガ24は間隔を広げて大サイズを収容でき、或いはこの間隔を詰めて又は重なり合うようにして小サイズを収容できるようにすると良い。この実施態様では、ヘッド20aを、任意選択として振動子を組み込んだ、医療用シリコーン樹脂から成る固体先端部として設ける。使用に際して、第2の部分12を第1の部分10に被せてフィンガ24を固定し、好ましくはフィンガ24がシャフトの周りに一定間隔で配置されるようにすると良い。
【0041】
図2に関して、ボディ部42の全体形状を変え、結果として、形状の異なる男性局部用具をもたらすようにした第1の部分のもう1つの態様40が示されている。第1の部分のこの態様40では、フィンガ44は大きな間隙46で分離され、結果としてこの用具の使用中にフィンガ44に対応する顕著な縦稜を有するようにする。第1の部分40には、精液の溜めを提供する小さい中空先端部48を有するヘッド部40aが含まれる。任意選択として、フィンガ44を可撓性材料の基部リング50で繋げ、使用中にフィンガ44が同一間隔で離間するようにする。第1の部分40のもう1つの変更例では、フィンガ44間にウェブ状に延びる橋絡フィルムを間隙46に充填して、第1の部分40を陰茎に亘って伸ばし、張力下で確実に固定するのに適した伸縮自在の弾性ウェブを設けるようにすることができる。このような実施態様においては、第2部分保持手段はウェブと見做される。リング50は平らなリボン状*として、その起こり得る圧迫帯効果を最小限にすることができる。
【0042】
ヘッド部40aは内部に潤滑膜又は物質及び/又は殺生物質を設けても良い。
【0043】
図2はまた、第1の部分40のボディ42は、これは第2の部分(図示せず)がシャフトに直接接触するのを可能にするので、シャフト全体を必ずしも覆わなくても良いことを示している。そのような配置では、位置46におけるウェブ材は勿論要しない。
【0044】
図3に示すように、第2の部分12を、第2の部分12がシャフトに、また第1の部分10に一たん巻かれると、第2の部分12の材料の残部に取り外し自在に付着するに適した一片の再位置決め自在の接着剤52を有する一矩形巻きの膜状材料としても良い。或いはまた、第2の部分12の材料は自己接着性高分子材料(低密度ポリエチレン等)であって、接着ストリップ52を要しないようにする。
【0045】
図4に、ヘッド部20bとボディ部22bから成る第1の部分10bを含むようにした、本発明のもう1つの実施態様を示す。ボディ部22bには4つの等間隔で離間されたフィンガ24bが含まれ、各フィンガ24bはその近接対から、亀頭30の基部近傍からシャフト28の基部に延びる縦スリット又は間隙26bにより分離されている。第1の部分10bは内部が中空で、内部壁32、34で画成されている。第1の部分10bは、着用者のシャフト(図示せず)の径を、0.5から10mmまで変化しても良い、壁36で示された厚みだけ増やすのに十分厚い。スリット又は間隙26bは拡大でき、異なる着用者のサイズを収容できるようにする。
【0046】
ヘッド部20bは比較的海綿状の組織の、任意選択として潤滑剤を含浸した、ポリウレタン等の高分子材料から成る球根状先端部38で構成されている。或いはまた、先端部38を、任意選択として小振動子を備えた、シリコーン樹脂、好ましくは医療用シリコーン樹脂等の硬質又は固体材料から成るようにしても良い。
【0047】
本明細書及び請求の範囲を通して、用語「構成される」「から成る」及びその派生語は、特記の無い限り、排他的ではなく包括的意味を有するようにする意図である。
【0048】
上下方向、水平方向、トップ、底部、上方及び下方等の、本明細書及び請求項を通しての配向用語は関係的なもの解釈されるべきあり、部品、品目、品物、用具、器具又は道具は通常、一般的にはヘッド部が最上部にあると云う特定の配向で考えられると云う前提に基づく。
【0049】
上記発明の方法には、発明の精神と範囲を逸脱することなく、種々の修正又は変更を加え得ることは当業者の理解するところであろう。
【符号の説明】
【0050】
2 陰茎補助用具
3 第2の部分の先端
4 第1の部分の先端
10 第1の部分
10b 第1の部分
12 第2の部分
13 第2の部分の外面
14 陰茎シャフト
20 ヘッド部
20b ヘッド部
22 ボディ部
22b ボディ部
24 フィンガ
24b フィンガ
26 スリット
26b スリット又は間隙
30 先端カバー
32 内部壁
34 内部壁
36 壁
38 丸っこい先端部
40 第1の部分
40a ヘッド部
42 ボディ部
44 フィンガ
46 大間隙
48 中空先端部
50 基部リング
52 接着材ストリップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
男性の陰茎に装着でき、該男性着用者の陰茎サイズを増大、及び/又は陰茎形状を増補し、及び/又は性的遂行能力を高めるための陰茎補助用具であって、
亀頭に嵌るヘッド部と、陰茎シャフトを少なくとも部分的に覆うボディ部とを有する第1の部分と
上記ボディ部を少なくとも覆って上記第1の部分をシャフト上に保持する第2の部分を含んで成る補助用具。
【請求項2】
前記ボディ部が、前記ヘッド部から所定長さ延びるフィンガ少なくとも1つを含んで成る、請求項1に記載の補助用具。
【請求項3】
所定長さの各フィンガ又はフィンガ縁部が各隣接フィンガ又はフィンガ縁部から間隙で離間されて成る、請求項1又は2に記載の補助用具。
【請求項4】
所定長さの各フィンガが各隣接フィンガからウェブで少なくとも部分的に離間されて成る、請求項1又は2に記載の補助用具。
【請求項5】
前記フィンガの少なくとも1つが厚壁を備えることにより、陰茎と補助用具から成る男性性器を有効に増厚して成る、請求項1〜4の何れか1つに記載の補助用具。
【請求項6】
前記フィンガの少なくとも1つ又は前記第2の部分が1つ以上の物理的構造を含んで成る、請求項1〜5の何れか1つに記載の補助用具。
【請求項7】
前記物理的構造1つ又は複数が節、こぶ、稜、襞、溝及び段の群からの形体少なくとも1つを含んで成る、請求項6に記載の補助用具。
【請求項8】
前記物理的構造が無作為に設置されて成る、請求項7に記載の補助用具。
【請求項9】
前記物理的構造複数が縦方向、横方向又は対角方向に配列されているか、又はこれら配列の組み合わせから成る、請求項7又は8に記載の補助用具。
【請求項10】
前記フィンガの少なくとも1つが縦方向に向き、前記シャフトに沿って設置されて成る、請求項2〜9の何れか1つに記載の補助用具。
【請求項11】
前記フィンガの少なくとも1つが横方向に配向されて成る、請求項2〜10の何れか1つに記載の補助用具。
【請求項12】
前記フィンガの少なくとも1つが対角方向に配向されて成る、請求項2〜11の何れか1つに記載の補助用具。
【請求項13】
前記体2の部分が、前記ボディ部に巻かれて該ボディ部を前記シャフトに付着保持する保持手段である、上記請求項何れか1つに記載の補助用具。
【請求項14】
前記保持手段が前記ヘッド部に巻かれて成る請求項13に記載の補助用具。
【請求項15】
前記第2の部分が管状である、請求項1〜14の何れか1つに記載の補助用具。
【請求項16】
前記第2の部分が前記第1の部分に結合されて成る、請求項1〜15の何れか1つに記載の補助用具。
【請求項17】
前記ヘッド部が中実先端部である、請求項1〜16の何れか1つに記載の補助用具。
【請求項18】
前記ヘッド部が中空である、請求項1〜17の何れか1つに記載の補助用具。
【請求項19】
前記ヘッド部が振動子を含んで成る、請求項1〜18の何れか1つに記載の補助用具。
【請求項20】
前記第2の部分がコンドームである、請求項1〜19の何れか1つに記載の補助用具。

【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図1(c)】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−515473(P2010−515473A)
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−544345(P2009−544345)
【出願日】平成20年1月9日(2008.1.9)
【国際出願番号】PCT/AU2008/000012
【国際公開番号】WO2008/083435
【国際公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願人】(509187783)ブライアリン プティ リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】BRIALIN PTY LTD
【Fターム(参考)】