説明

画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラム

【課題】印刷のやり直しを招くことなく適切に集約印刷を行って、記録紙の消費量削減に寄与することができる画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラムを提供する。
【解決手段】スキャナ101によって読み取られ画像メモリ104に格納された原稿の画像データに対して、画像処理部103の判定部111が画像データの精細度を判定する。そして、画像編集部112が、判定部111により精細度が所定の基準値以下となっていると判定された複数の画像データを、1枚の記録紙に集約して印刷できるように縮小および回転し、編集した画像データとして画像メモリ104に格納する。この編集した画像データに基づいて、プリンタ102が集約コピーによる印刷を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集約印刷機能を有する画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、経費削減や環境保護の観点から、コピー機やプリンタ等の画像形成装置が消費する記録紙の消費量を削減する取り組みが盛んに行われている。このような記録紙の消費量削減に有効な画像形成装置の機能として、例えば特許文献1〜3等に記載されている集約印刷機能が知られている。集約印刷機能は、複数枚の原稿の画像データを縮小し、1枚の記録紙に集約して印刷する機能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−78832号公報
【特許文献2】特開2009−10769号公報
【特許文献3】特開2004−214794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
集約印刷機能は、複数枚の原稿に対して1枚の記録紙のみを消費するため、印刷された画像がユーザにとって満足のいくものである場合には記録紙の消費量削減に極めて有効な手段となる。しかしながら、印刷された画像が、例えば文字の判別ができないようなものとなっている場合には、印刷のやり直しによって新たに記録紙が消費されるため、記録紙の消費量をかえって増大させてしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、印刷のやり直しを招くことなく適切に集約印刷を行って、記録紙の消費量削減に寄与することができる画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる画像形成装置は、原稿の画像データを取得する取得手段と、前記取得手段が取得した画像データの精細度を判定する判定手段と、前記精細度が所定の基準値以下の複数の画像データを縮小する縮小手段と、前記縮小手段が縮小した複数の画像データを同一の記録媒体に集約して出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明にかかる画像形成方法は、原稿の画像データを取得するステップと、取得した画像データの精細度を判定するステップと、前記精細度が所定の基準値以下の複数の画像データを縮小するステップと、縮小した複数の画像データを同一の記録媒体に集約して出力するステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明にかかる画像形成プログラムは、画像形成装置に、原稿の画像データを取得する機能と、取得した画像データの精細度を判定する機能と、前記精細度が所定の基準値以下の複数の画像データを縮小する機能と、縮小した複数の画像データを同一の記録媒体に集約して出力する機能と、を実現させるための画像形成プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、精細度が所定の基準値以下の複数の画像データを同一の記録媒体に集約して出力するようにしているので、印刷のやり直しを招くことなく適切に集約印刷を行って、記録媒体の消費量削減に寄与することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、実施の形態にかかる複写機の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、集約コピーの概要を説明する模式図である。
【図3】図3は、複写機の操作部に表示される集約設定画面の一例を示す図である。
【図4】図4は、文字サイズ認識の概要を説明する図である。
【図5】図5は、文字サイズ認識によって抽出した矩形サイズの出現数の分布の一例を示す図である。
【図6】図6は、集約コピー機能に関わる複写機の各部の繋がりを示すブロック図である。
【図7】図7は、集約コピーを実行する際の複写機の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、原稿の画像データを読み取るスキャナとスキャナで読み取った画像データに基づいて記録紙に画像を印刷するプリンタとを備えた複写機に対して本発明を適用した例である。
【0012】
(複写機の構成)
図1は、本実施の形態にかかる複写機の概略構成を示すブロック図である。本実施の形態にかかる複写機は、図1に示すように、スキャナ101、プリンタ102、画像処理部103、画像メモリ104、操作部105、制御部106、ROM107およびRAM108を備え、これら各部がバス109により相互に接続された構成である。
【0013】
スキャナ101は、CCD(Charge Coupled Device)もしくはCIS(Contact Image Sensor)を用いたイメージスキャナ等の画像読取装置であり、原稿を走査して、原稿の画像データを所定の解像度で読み取る。
【0014】
プリンタ102は、電子写真方式もしくはインクジェット方式の画像記録装置であり、スキャナ101によって読み取られた原稿の画像データに基づいて、トナーやインクによって記録紙(記録媒体)に画像を印刷(画像データを出力)する。
【0015】
画像処理部103は、制御部106による制御のもとで、スキャナ101によって読み取られた原稿の画像データに対して、黒補正やシェーディング補正などの所定の画像処理を行う。また、画像処理部103は、制御部106による制御のもとで、集約コピーに必要な画像データの変倍(縮小処理)や回転などの画像編集処理や、後述する画像データの精細度の判定処理などを実施する。
【0016】
画像メモリ104には、スキャナ101、プリンタ102、画像処理部103が処理を行う画像データが格納される。
【0017】
操作部105は、例えばタッチパネル式ディスプレイなどで構成され、ユーザの操作入力の受け付けと、ユーザに対する複写機の状態通知などを行う。
【0018】
制御部106は、CPUなどの演算装置を備えて構成され、画像形成プログラムに従って複写機の各部を制御して、印刷の基本動作や、集約コピー機能などの複写機に備えられた各種機能を実行する。
【0019】
ROM107には、制御部106のCPUが実行する各種の画像形成プログラムのプログラムコードや、各種の画像形成プログラムを実行させるための各種データが記憶されている。また、RAM108は、制御部106が各種の画像形成プログラムを実行するためのワークメモリとして利用される。
【0020】
(集約コピー機能)
次に、複写機の機能の1つである集約コピー機能(集約印刷機能)について説明する。集約コピー機能は、複数枚の原稿の画像データを各々縮小し、1枚の記録紙に集約して印刷する機能である。この集約コピー機能は、制御部106のCPUが、例えばROM107に格納されている集約コピー用の画像形成プログラムに従って、プリンタ102や画像処理部103の動作を制御することによって実現される。
【0021】
例えば、図2に示すように、2枚の原稿の画像データを1枚の記録紙に集約して印刷する場合(2in1印刷)、制御部106のCPUは、画像処理部103に対して、2枚の原稿の画像データを各々面積比で50%に縮小し、右90度回転させる画像編集処理を行うように指令する。また、制御部106のCPUは、プリンタ102に対して、画像処理部103によって以上のような画像編集処理が行われた画像データに基づいて1枚の記録紙に2枚の原稿の画像データを出力するように指令する。
【0022】
集約コピー機能の設定は、例えば操作部105に表示される集約設定画面を通じて行われる。操作部105に表示される集約設定画面の一例を図3に示す。この図3に示す集約設定画面は、例えば複写機の初期設定を行う際の設定画面の1つとして表示され、集約コピー機能の動作モードの設定を行うためのものである。
【0023】
本実施の形態にかかる複写機では、図3に示すように、集約コピー機能の動作モードとして、「ユーザ選択」、「集約しない」、「集約する(固定)」、「集約する(適応型)」のうちのいずれかを選択できるようになっている。
【0024】
集約コピー機能の動作モードとして「ユーザ選択」が選択されている場合は、ユーザが実際にスキャナ101に原稿をセットして印刷を開始する際に、例えば操作部105に表示される印刷設定画面上において、集約コピーを行うかどうかを指定できるようになる。
【0025】
集約コピー機能の動作モードとして「集約しない」が選択されている場合は、集約コピー機能が無効とされ、例えば操作部105に表示される印刷設定画面上に集約コピー用の操作ボタンが表示されない、もしくは操作不能のボタンとして表示される。
【0026】
集約コピー機能の動作モードとして「集約する(固定)」が選択されている場合は、すべての原稿について、必ず集約コピーによって印刷を実行するように制御される。
【0027】
集約コピー機能の動作モードとして「集約する(適応型)」が選択されている場合は、スキャナ101で読み取られた原稿の画像データの精細度を判定し、精細度が所定の基準値以下の画像データを対象として集約コピーを行うように制御される。また、集約コピー機能の動作モードとして「集約する(適応型)」が選択されると、図3に示すように、ユーザが画像データの精細度判定レベルを設定するための操作ボタンが、集約設定画面上に表示される。この操作ボタンの操作によって設定された精細度判定レベルに応じて、画像処理部103の後述する判定部で画像データの精細度が判定され、精細度が所定の基準値以下の画像データを対象として集約コピーによる印刷が実行される。
【0028】
(精細度判定)
次に、集約コピー機能の動作モードとして「集約する(適応型)」が選択されている場合に実施される原稿の画像データの精細度判定について、さらに詳しく説明する。
【0029】
本実施の形態において、画像データの精細度とは、画像データに含まれる文字のうちでサイズが閾値以下の文字の出現率である。このような画像データの精細度の判定は、例えば、原稿の文字サイズ認識技術を利用して行われる。文字サイズ認識は、原稿の画像データを解析して、例えば図4に示すように画像データに含まれる黒連結成分を認識し、この黒連結成分に外接する矩形を抽出して矩形サイズを判定するといった手法により実施することができる。このような文字サイズ認識技術に関しては、特開2008−257684号公報に詳細が記載されている。
【0030】
原稿の画像データの精細度を判定する場合、図5に示すように、上記の文字サイズ認識によって抽出した矩形サイズの出現数の分布を求める。そして、例えば図3に示した集約設定画面の操作ボタンの操作によって設定される精細度判定レベルに応じて矩形サイズの判定閾値を設定し、この閾値以下の矩形サイズの出現率(全ての矩形サイズの出現数の総数に対する閾値以下の矩形サイズの出現数の割合)が高い場合に画像データの精細度が高いと判定し、閾値以下の矩形サイズの出現率が低い場合に画像データの精細度が低いと判定する。つまり、画像データがサイズの小さい文字を多く含む場合に精細度が高いと判定し、サイズの小さい文字が多く含まれない場合に精細度が低いと判定する。このときの小さい文字を判定する閾値は、ユーザが集約設定画面の上述した操作ボタンを操作することで、適宜変更可能である。
【0031】
そして、画像データの精細度が所定の基準値以下となっているか否かによって、当該画像データを集約コピーにより印刷するかどうかを決定する。例えば、矩形サイズの判定閾値が70dotに設定されている場合、図5の矩形サイズ分布において、70dot以下の矩形サイズの出現率が何%であるかを算出する。そして、算出の結果、70dot以下の矩形サイズの出現率が例えば20%以下であれば、原稿の画像データの精細度が集約コピーに耐え得るレベルであるとして、集約コピーによる印刷を実行する。一方、70dot以下の矩形サイズが全体の20%を超えていれば、原稿の画像データの精細度が集約コピーによって文字判別を困難にするレベルにあるとして、集約コピーは行わないようにする。なお、上記の20%という数値は一例であり、他の数値を使用してもよいし、矩形サイズの判定閾値を設定するのと同様に、ユーザが任意に設定できるようにしてもよい。
【0032】
(集約コピーの動作説明)
次に、集約コピー機能の動作モードとして「集約する(適応型)」が選択されている場合における本実施の形態にかかる複写機の動作について、さらに詳しく説明する。
【0033】
図6は、集約コピー機能に関わる複写機の各部の繋がりを示すブロック図である。本実施の形態にかかる複写機では、制御部106のCPUが集約コピー用の画像形成プログラムに従って画像処理部103の動作を制御することで、図6に示すように、画像処理部103に、判定部111としての機能と、画像編集部112としての機能とが実現される。判定部111は、上述した原稿の画像データの精細度判定を実行する機能ブロックであり、画像編集部112は、精細度が所定の基準値以下であると判定された複数の画像データに対して、それぞれ縮小処理や回転などの画像編集処理を実行する機能ブロックである。
【0034】
本実施の形態にかかる複写機において、スキャナ101によって読み取られた原稿の画像データは、ページごとに画像メモリ104に格納される。画像処理部103の判定部111は、画像メモリ104に格納された原稿の画像データに対して上述した精細度判定の処理を行い、その判定結果を画像編集部112に受け渡す。画像編集部112は、集約コピーの設定内容に従って、判定部111によって精細度が基準値以下であると判定された複数の画像データを1枚の記録紙に集約して印刷できるように縮小および回転し、印刷用の画像データとして画像メモリ104に格納する。そして、この印刷用の画像データが画像メモリ104からプリンタ102に供給され、プリンタ102により、複数の原稿の画像データを1枚の記録紙に集約した集約コピーによる印刷が実行される。
【0035】
図7は、集約コピーを実行する際の複写機の動作を説明するフローチャートである。この図7のフローチャートで示す一連の処理は、集約コピー機能の動作モードとして「集約する(適応型)」が選択されている状態で、スキャナ101に原稿がセットされ、印刷の開始を指示するスタートボタンが押下されることによって開始される。
【0036】
図7のフローチャートで示す処理が開始されると、まず、スキャナ部101によって、原稿の1ページ目から順に画像データの読み取りが行われる(ステップS101)。スキャナ部101によって読み取られた原稿の画像データは、ページ単位で画像メモリ104に格納される。
【0037】
次に、画像処理部103の判定部111によって、画像メモリ104に格納された原稿の画像データに対して上述した精細度判定処理が実施され、画像メモリ104に格納された原稿の画像データの精細度が所定の基準値以下であるかどうかが判定される(ステップS102)。そして、集約するページ数分(図2に例示した2in1印刷であれば2ページ分)の画像データに対する精細度判定処理が終了したかどうかが判断され(ステップS103)、集約するページ数分の処理が終わっていなければ(ステップS103:No)、ステップS101およびステップS102の処理が繰り返され、集約するページ数分の処理が終了したら(ステップS103:Yes)、次のステップS104に処理を移行する。
【0038】
次に、ステップS104では、集約する全てページの画像データの精細度が基準値以下となっているかどうかが判定される。そして、集約する全てのページの画像データの精細度が基準値以下となっていれば(ステップS104:Yes)ステップS105に処理を移行し、画像データの精細度が基準値を超えるページがあれば(ステップS104:No)ステップS107に処理を移行する。
【0039】
ステップS105では、画像処理部103の画像編集部112によって、集約する各ページの画像データを1枚の記録紙に集約して印刷できるように縮小および回転する画像編集処理が施され、編集された画像データが画像メモリ104に格納される。そして、ステップS106において、プリンタ102により、編集された画像データに基づいて集約コピーによる印刷が実行される。一方、ステップS107では、プリンタ102により、画像メモリ104に格納されている画像データに基づいて、各ページごとの(集約コピーでない通常の)印刷が実行される。
【0040】
その後、スキャナ101にセットされた原稿の全てのページに対する処理が終了したかどうかが判定され(ステップS108)、全てのページに対する処理が終了していなければ(ステップS108:No)、ステップS101に戻って同様の処理が繰り返される。一方、スキャナ101にセットされた原稿の全てのページに対する処理が終了した場合には(ステップS108:Yes)、図7のフローチャートで示す一連の処理が終了する。
【0041】
なお、以上の説明では、原稿のページ順で印刷を行うことを前提として、集約するページの中で画像データの精細度が基準値を超えているページが1つでもあれば、集約しようとする全てのページを集約コピーでない通常印刷で印刷するようにしているが、記録紙の削減を優先する場合には、画像データの精細度が基準値を超えているページのみを通常印刷とし、画像データの精細度が基準値以下となっているページが、集約するページ数として指定されているページ数分蓄積された段階で、それらのページを集約して印刷を実行するようにしてもよい。
【0042】
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施の形態にかかる複写機は、スキャナ101によって読み取られた原稿の画像データの精細度を判定し、精細度が所定の基準値以下となっている複数の画像データを1枚の記録紙に集約して印刷するようにしているので、印刷された画像の文字が判別できないために印刷をやり直すといった不都合を招くことなく、集約コピーによる印刷を適切に実行して、記録紙の消費量削減に寄与することができる。
【0043】
また、本実施の形態にかかる複写機は、原稿の画像データに含まれる文字サイズを認識し、閾値以下の文字サイズの出現率によって画像データの精細度を判定するようにしているので、集約後の文字が判別可能かといった指標に基づいて画像データの精細度を的確且つ簡便に判定することができ、集約コピーによる印刷を実行するかどうかの判断を適切に行うことができる。
【0044】
また、本実施の形態にかかる複写機は、例えば操作部105に表示する集約設定画面などにユーザが精細度判定レベルを設定するための操作ボタンを設け、ユーザの操作入力に応じて、集約コピーによる印刷を実行するかどうかを判断するための文字サイズの閾値を変更できるようにしているので、ユーザの視認力や複写機の使用環境などに応じて、集約コピーによる印刷を実行するかどうかの判断を適切に調整することができる。
【0045】
なお、本実施の形態にかかる複写機において、集約コピー機能に関わる上述した各部の処理は、例えば、制御部106のCPUが、ROM107に予め組み込まれて提供される集約コピー用の画像形成プログラムを実行することによって実現される。また、本実施の形態にかかる複写機で実行される画像形成プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0046】
さらに、本実施の形態にかかる複写機で実行される画像形成プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施の形態にかかる複写機で実行される画像形成プログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0047】
なお、上記実施の形態では、本発明を複写機に適用した例について説明したが、本発明は、複写機に限らず、プリンタやファクシミリ装置、複合機など、原稿の画像データを取得して画像データに基づいて画像を形成する機能を有する各種の画像形成装置に対して広く適用することができる。また、上記実施の形態として開示した技術事項は、本発明の好ましい適用例を例示したものであり、本発明の技術的範囲が上記実施の形態として開示した技術事項に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、上記実施の形態として開示した具体的な技術事項に加え、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において容易に想到し得る様々な変形例、代替技術を含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0048】
以上のように、本発明は、集約印刷機能を有する画像形成装置において、印刷のやり直しを招くことなく適切に集約印刷を行えるようにする技術として有用である。
【符号の説明】
【0049】
101 スキャナ
102 プリンタ
103 画像処理部
104 画像メモリ
105 操作部
106 制御部
107 ROM
108 RAM
111 判定部
112 画像編集部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿の画像データを取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した画像データの精細度を判定する判定手段と、
前記精細度が所定の基準値以下の複数の画像データを縮小する縮小手段と、
前記縮小手段が縮小した複数の画像データを同一の記録媒体に集約して出力する出力手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記精細度は、前記画像データに含まれる文字のうちでサイズが閾値以下の文字の出現率であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
ユーザの入力操作に応じて前記閾値を変更する閾値変更手段をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
原稿の画像データを取得するステップと、
取得した画像データの精細度を判定するステップと、
前記精細度が所定の基準値以下の複数の画像データを縮小するステップと、
縮小した複数の画像データを同一の記録媒体に集約して出力するステップと、を含むことを特徴とする画像形成方法。
【請求項5】
画像形成装置に、
原稿の画像データを取得する機能と、
取得した画像データの精細度を判定する機能と、
前記精細度が所定の基準値以下の複数の画像データを縮小する機能と、
縮小した複数の画像データを同一の記録媒体に集約して出力する機能と、を実現させるための画像形成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−39217(P2012−39217A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−175249(P2010−175249)
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【出願人】(000006932)リコーエレメックス株式会社 (708)
【Fターム(参考)】