説明

画像形成装置及び孔版印刷装置

【課題】環境対応消耗品を用いていることを操作者に確実に知らせることのできる画像形成装置及び孔版印刷装置を提供する。
【解決手段】インク、マスター等の消耗品を用いて印刷用紙に印刷する画像形成装置において、消耗品に設けられ、該消耗品が環境対応消耗品であるか否かを示すデータが書き込まれたICタグ3a,20aと、消耗品が装着された際に、ICタグに書き込まれたデータを読み取るICタグリーダー・ライター40と、を備え、ICタグリーダー・ライターにて、消耗品が環境対応消耗品であることが検出された際に、印刷用紙に環境対応消耗品を用いていることを示すロゴマークを印刷する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、孔版印刷装置及びその他の画像形成装置に係り、特に、環境対応の消耗品を使用している場合には、これを提示するロゴマークを印刷物に表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、孔版印刷装置、複写機、複合機等の画像形成装置では、印刷に用いるインクとして、環境に優しい材質を用いることが促進され、昨今においては、大豆を原料としたインクが開発され、各種の印刷に採用されつつある。このような大豆インク(SOYインクとも称する)は、植物を原料としているので、このインクを用いて印刷された用紙が廃棄された場合でも、環境に悪影響を与えることがなく、環境に優しいインクとして注目されている。
【0003】
このような環境対応の消耗品の使用を操作者に通知する技術として、例えば、特開平11−288195号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。該特許文献1では、印刷装置等で再生紙を使用している場合には、再生紙検出センサによりこれを検出し、「再生紙を使用しております」といった表示を再生紙に印刷する技術が開示されており、環境に優しい再生紙を使用していることを操作者に知らせることができ、環境対策についての意識を向上させることができる。
【0004】
しかし、特許文献1に記載されたものは、再生紙を使用しているか否かを示すためのマークを表示するものであり、インク等の印刷用紙への印刷に用いる消耗品が環境対応のものであるか否かを報知するものではない。従って、印刷物を見たユーザは、この印刷物が環境対応インクである大豆インクで印刷されたものであるか否かを知ることができず、環境対策についての意識を向上させることができない。
【0005】
また、孔版印刷装置では、印刷対象となる画像をマスター(孔版原紙)に製版し、これをドラムに巻装して着版し、着版したマスターと印刷用紙とを接触させた状態でドラム内部からインクを滲出させ、マスターに製版した画像を印刷用紙に印刷する。このような孔版印刷装置では、ドラムに装着するマスターとして環境対応品を使用することがある。しかし、現在使用しているマスターが環境対応品であるか否かをユーザに報知することができない。従って、孔版印刷機で印刷された印刷物を見たユーザは、この印刷物が環境対応品のマスターを用いて印刷されたものであるか否かを知ることができない。
【特許文献1】特開平11−288195号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記したように、従来における画像形成装置及び孔版印刷装置では、印刷の際に用いるインク、マスター等の印刷用紙以外の消耗品として、環境対応のものを使用しているか否かを、印刷物を見た人に知らせることができないという欠点があった。
【0007】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、環境対応消耗品を用いていることをユーザに確実に知らせることのできる画像形成装置及び孔版印刷装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本願請求項1に記載の画像形成装置は、印刷用紙に印刷する画像形成装置において、前記印刷用紙への印刷に用いる消耗品が、環境対応消耗品であるか否かを検出し、環境対応消耗品であることが検出された際には、前記印刷用紙に環境対応消耗品を用いていることを示す修飾を付加することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、消耗品を用いて、印刷対象となる画像データを印刷用紙に印刷する画像形成装置において、前記印刷用紙に所望の画像データを印刷する印刷手段と、前記消耗品に設けられ、該消耗品が環境対応消耗品であるか否かを示す環境対応品データが書き込まれた識別手段と、前記識別手段に書き込まれた環境対応品データを読み取り、環境対応消耗品が使用されているか否かを検出する検出手段と、前記環境対応消耗品を用いていることを示す図柄データが記憶される図柄データ記憶手段と、前記検出手段にて前記消耗品が環境対応消耗品であることが検出された際に、前記図柄データ記憶手段に記憶されている前記図柄データを、前記印刷対象となる画像データの所定位置に書き込む図柄データ書き込み手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記検出手段にて前記消耗品が環境対応品であることが検出された際に、前記画像データに前記図柄データを書き込むか否かを選択する選択手段を備え、前記図柄データ書き込み手段は、前記選択手段にて前記図柄データを書き込むことが選択されたときに、前記画像データに前記図柄データを書き込むことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、前記消耗品は、印刷に用いるインクであり、前記識別手段は、該インクの容器に搭載されたICタグであり、前記検出手段は、前記ICタグとの間で通信を行うことにより、前記インクが環境対応消耗品であるか否かを示す環境対応品データを検出することを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、消耗品を用いて、印刷対象となる画像データを印刷用紙に印刷する画像形成装置において、前記消耗品に設けられ、該消耗品が環境対応消耗品であるか否かを示す環境対応品データが書き込まれた識別手段と、前記識別手段に書き込まれた環境対応品データを読み取り、環境対応消耗品が使用されているか否かを検出する検出手段と、情報表示用の表示手段と、前記検出手段にて、前記消耗品が環境対応消耗品であることが検出された際に、前記表示手段に環境対応消耗品を用いていることを示す図柄データを表示する表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の孔版印刷装置は、消耗品を用いて、印刷対象となる画像データを印刷用紙に印刷する孔版印刷装置において、前記消耗品に設けられ、該消耗品が環境対応消耗品であるか否かを示す環境対応品データが書き込まれた識別手段と、前記識別手段に書き込まれた環境対応品データを読み取り、環境対応消耗品が使用されているか否かを検出する検出手段と、前記環境対応消耗品を用いていることを示す図柄データが記憶される図柄データ記憶手段と、前記検出手段にて前記消耗品が環境対応消耗品であることが検出された際に、前記図柄データ記憶手段に記憶されている前記図柄データを、前記印刷対象となる画像データの所定位置に書き込む図柄データ書き込み手段と、印刷対象となる画像データを孔版原紙に製版する製版手段と、前記製版された孔版原紙をドラムに巻装し、巻装した孔版原紙と供給される印刷用紙とを接触させて印刷用紙に印刷する印刷手段と、前記印刷手段による前記印刷用紙への印刷を制御する印刷制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、前記検出手段にて前記消耗品が環境対応品であることが検出された際に、前記画像データに前記図柄データを書き込むか否かを選択する選択手段を備え、前記図柄データ書き込み手段は、前記選択手段にて前記図柄データを書き込むことが選択されたときに、前記画像データに前記図柄データを書き込むことを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、前記消耗品は、印刷に用いるインクまたは孔版原紙のうちの少なくとも一方であり、前記識別手段は、前記インクの容器または孔版原紙に搭載されたICタグであり、前記検出手段は、前記ICタグとの間で通信を行うことにより、前記インクまたは孔版原紙が環境対応消耗品であるか否かを示す環境対応消耗品データを検出することを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、前記印刷制御手段は、前記ドラムに、前記環境対応消耗品を用いていることを示す図柄データが付加された孔版原紙が着版されているときに、前記検出手段にて印刷に用いる消耗品が環境対応消耗品でないと判定されたときには、前記印刷手段による印刷を停止させることを特徴とする。
【0017】
請求項10に記載の発明は、前記印刷制御手段は、前記印刷手段による印刷を停止させた際に、操作者に対して前記孔版原紙の交換を促すための告知情報、或いは前記消耗品を環境対応消耗品に変更することを促すための告知情報を提示することを特徴とする。
【0018】
請求項11に記載の発明は、前記印刷手段は、複数色のインクを用いて印刷可能な多色印刷が可能であり、前記印刷制御手段は、前記複数色のインクのうちの1色を用いて、前記印刷用紙に環境対応消耗品を用いていることを示す図柄データを印刷する制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本願請求項1,2の発明では、印刷用紙への印刷に用いる消耗品として、環境対応消耗品を使用している場合には、これが自動的に検出され、ユーザに報知するためのロゴマーク等の図柄データ(修飾)が印刷物に記入されるので、ユーザに対してこの印刷物の印刷に環境対応消耗品を使用していることを知らせることができる。これにより、ユーザに対して環境対策についての意識を向上させることができる。
【0020】
請求項3の発明では、印刷用紙に図柄データを記入するか否かを選択手段にて選択することができるので、操作者の好みに応じて図柄データを付加するか否かの選択が可能となる。
【0021】
請求項4の発明では、インク容器に搭載されたICタグに、このインクが環境対応であるか否かを示す環境対応品データを書き込んでおき、検出手段は、該ICタグとの間で通信を行うことにより環境対応品データを取得するので、簡単な構成で環境対応消耗品を使用しているか否かを識別することができる。
【0022】
請求項5の発明では、印刷用紙への印刷に用いる消耗品として、環境対応消耗品を用いているときには、この旨を示す図柄データが情報表示用の表示手段に表示されるので、操作者は現在環境対応消耗品を用いて印刷を行っていることを容易に認識することができる。
【0023】
請求項6の発明では、印刷用紙への印刷に用いる消耗品として、環境対応消耗品を使用している場合には、これが自動的に検出され、ユーザに報知するためのロゴマーク等の図柄データ(修飾)が画像データに付加され、孔版原紙への製版が行われ、そして、この孔版原紙を用いて印刷用紙への印刷が行われる。従って、ユーザに対してこの印刷物の印刷に環境対応消耗品を使用していることを知らせることができ、ユーザに対し環境対策についての意識を向上させることができる。
【0024】
請求項7の発明では、画像データに図柄データを付加するか否かを選択手段にて選択することができるので、操作者の好みに応じて図柄データを記入するか否かの選択が可能となる。
【0025】
請求項8の発明では、インク容器に搭載されたICタグ及び孔版原紙に搭載されたICタグに、このインクが環境対応であるか否かを示す環境対応品データを書き込んでおき、検出手段は、該ICタグとの間で通信を行うことにより環境対応品データを取得するので、簡単な構成で、インク或いは孔版原紙に環境対応消耗品を使用しているか否かを識別することができる。
【0026】
請求項9の発明では、環境対応消耗品を使用していないにも関わらず、孔版印刷に用いる孔版原紙に環境対応消耗品を示す図柄データが付加されている場合には、印刷を停止させるので、印刷用紙に誤った図柄データが記入されることを防止することができる。
【0027】
請求項10の発明では、請求項9の処理で印刷が停止された際には、孔版原紙の交換を促す告知情報、或いは消耗品を環境対応消耗品に変更することを促す告知情報が提示されるので、操作者はその後の対応について迅速に対応することができる。
【0028】
請求項11の発明では、複数のドラムを用いて多色印刷が可能な印刷手段を備え、このうちの1色を用いて環境対応消耗品を示す図柄データを印刷するので、環境対応消耗品の使用を示す図柄データの印刷有り、印刷無しを容易に切り替えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明が適用された画像形成装置としての孔版印刷装置の構成を概略的に示す説明図である。同図に示すように、この孔版印刷装置1は、原稿の画像を読み取る画像読み取り部2と、該画像読み取り部2で読み取られた画像のデータに基づいてマスター(孔版原紙)3を製版する製版部(製版手段)4と、製版部4で製版されたマスター3を用いて印刷用紙5に印刷する印刷部(印刷手段)6と、印刷用紙5を印刷部6に供給する給紙部7と、印刷された印刷用紙5を排出する排紙部8と、使用済みのマスター3を廃棄する排版部9を有している。
【0030】
画像読み取り部2は、スキャナ10を備えており、原稿載置部11より送り出される原稿の画像データを読み取る。
【0031】
製版部4は、サーマルプリントヘッド(以下、TPHという)12及びプラテンローラ13を備えており、マスターロール14より送られるマスター3を製版する。また、製版済みのマスター3を送り出すローディングローラ15と、所望位置でマスター3を切断するマスターカッター16を備えている。
【0032】
印刷部6は、ドラム17と、該ドラム17との間に印刷用紙5を挟んで搬送するプレスローラ18と、ドラム17の内部に設けられたインク供給ローラ19及びインクが充填されたインクボトル20を有している。
【0033】
また、ドラム17の外周面には、製版済みのマスター3の先端部を保持するクランプ版21が設けられており、マスター3は、製版部4で製版された後、その先端をクランプ版21によって保持され、ドラム17の回転に伴って該ドラム17の外周面に巻装される。
【0034】
ドラム17の下方には、該ドラム17と平行にプレスローラ18が設けられている。該プレスローラ18は、所定範囲で昇降可能であり、ドラム17の回転に同期して昇降し、供給された印刷用紙5をドラム17との間に挟んで押圧する。このとき、インクボトル20に充填されているインクがインク供給ローラ19から滲出し、ドラム17に巻装されているマスター3と給紙部7より供給される印刷用紙5が接触した状態で押圧されるので、マスター3に製版された画像が印刷用紙5に印刷される。
【0035】
給紙部7は、給紙台22上に印刷用紙5が載置されており、該印刷用紙5を一枚ずつ取り出してドラム17とプレスローラ18との間に供給する。
【0036】
排紙部8は、印刷用紙5をドラム17から引き離す用紙分離爪23を備えており、分離して取り出された印刷済みの印刷用紙5を排紙台24上に送り出す。
【0037】
排版部9は、使用済みのマスター3をドラム17から剥がす原紙分離爪25を備えており、分離したマスター3を排版箱26内に収納する。こうして、孔版印刷作業が行われるのである。
【0038】
図2は、上記した孔版印刷装置1の動作を制御するシステム制御部31及びその周辺機器の構成を示すブロック図である。同図に示すように、システム制御部31は、原稿の画像を読み取るスキャナ10と、画像データを作成する用途として用いるパソコン32と、ドラム17やプレスローラ18等の機械的な駆動を制御するメカ制御部33と、操作者による各種の操作を行うタッチパネルセンサ(選択手段)及び操作者に報知する各種の情報を表示する表示部(表示手段)を備えた操作パネル34と、TPH(サーマルプリントヘッド)12、及び後述するICタグ3a,20aとの間で通信を行い、データの読み出し、書き込みを行うICタグリーダー・ライター(検出手段)40とに接続されている。
【0039】
システム制御部31は、スキャナ10で読み取られた画像データを読み取るスキャナ信号処理部35と、該スキャナ信号処理部35で読み取られた画像データを2値化する2値化処理部36と、パソコン32より与えられる画像データを処理して製版画像データを生成するパソコン信号処理部37と、2値化処理部36より与えられる2値の製版画像データ或いはパソコン信号処理部37より与えられる製版画像データを処理して、後述のCPU41での取り扱いが可能な画像データに変換する画像データ処理部38とを備えている。
【0040】
画像データ処理部38は、CPU41の処理で処理が加えられた画像データを製版画像データに変換して出力する機能を備えており、製版画像データをTPH信号出力処理部39を介してTPH12に出力する。
【0041】
更に、システム制御部31は、画像処理制御、印刷制御、操作パネル34への画像表示制御等を含む総括的な制御を行うCPU(図柄データ書き込み手段、印刷制御手段、表示制御手段)41と、スキャナ10或いはパソコン32より取り込まれた画像データを展開し、該画像データに後述するロゴマークを合成する処理を行う際の記憶領域となるRAM42と、システムプログラムを記憶するROM43と、環境対応消耗品を使用していることを示すロゴマーク(修飾、図柄データ)の画像データを記憶する大容量不揮発性メモリ(図柄データ記憶手段)44とを備えている。
【0042】
ICタグリーダー・ライター40は、マスター3に取り付けられたICタグ(識別手段)3aとの間で無線通信を行うアンテナ51と、インクボトル20に取り付けられたICタグ(識別手段)20aとの間で無線通信を行うアンテナ52を備えている。
【0043】
そして、インクボトル20が孔版印刷装置1の所定位置に取り付けられた際には、ICタグリーダー・ライター40は、ICタグ20aに記憶されているインクボトル20に関するIDデータ、例えば、インクの色、粘度、大豆インクであるか否か等のインク種類のデータ(環境対応品データ)を無線通信により読み取り、このデータをCPU41へ送信する。他方、データ書き込み時には、アンテナ52側から書き込み対象となるデータを送信することにより、ICタグ3aに各種のデータを書き込むことができる。
【0044】
また、インクボトル20の場合と同様に、マスター3が孔版印刷装置1の所定位置に取り付けられた際には、ICタグリーダー・ライター40は、マスター3に取り付けられたICタグ3aに記憶されているマスター3に関するIDを読み取ることができ、且つ、データ書き込み時には、アンテナ51側から書き込み対象となるデータを送信することにより、ICタグ3aに各種のデータを書き込むことができる。
【0045】
図3は、インクボトル20を孔版印刷装置1中央部のインクボトル挿入口へ挿入する様子、及びマスター3を所定の位置に取り付ける様子を模式的に示す説明図であり、円柱形状を成すインクボトル20の先端部に設けられたICタグ20aと、孔版印刷装置1のインクボトル挿入口の適所に設けられたアンテナ52との間でデータ通信が行われて、インクボトル20に関するIDデータの読み取り、或いは書き込みが行われ、円柱形状を成すマスター3の先端部に設けられたICタグ3aと、アンテナ51との間で通信が行われて、マスター3に関するIDデータの読み取り、或いは書き込みが行われるようになっている。
【0046】
また、図2に示すように、CPU41はドラム17と接続されており、メカ制御部33より与えられるドラム17の駆動に関する指令信号を、ドラム17に出力してドラム17の駆動を制御する。また、ドラム17には不揮発性のメモリ17aが搭載されており、該メモリ17aには、CPU41の指令により、環境対応品を示すロゴマークを使用しているか否かを示すフラグが記憶される。即ち、現在ドラム17に装着されているマスター3に、環境対応消耗品を使用していることを示すロゴマークが記入されているか否かを示すフラグがメモリ17aに記憶される。
【0047】
更に、CPU41は、インクボトル20に装着されたICタグ20aからのデータを読み取り、環境対応インク(例えば、大豆インク)が充填されたインクボトル20であるか否かを判定し、環境対応インクと判定した場合には、操作者による操作入力に応じて環境対応インクの使用を示すロゴマークを製版画像データに付加する処理を行う。同様に、マスター3に取り付けられたICタグ3aからのデータを読み取り、環境対応品のマスターである場合には、操作者の操作入力に応じて環境対応マスターの使用を示すロゴマークを製版画像データに書き込む処理を行う。
【0048】
次に、上記のように構成された本実施形態に係る孔版印刷装置1の作用について、図4,図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0049】
まず、製版の開始に伴い、ステップST1で、電源がオンとされる。
【0050】
ステップST2では、RAM42に記憶されている各種のデータが初期化される。
【0051】
ステップST3では、ICタグリーダー・ライター40は、ICタグ3a,20aとの間で通信を行うことにより、現在使用している消耗品情報(環境対応品データ)を確認する。
【0052】
ステップST4では、消耗品としてのインク、或いはマスターが環境対応品であるか否かが判定され、環境対応品であると判定された場合には(「環境対応」判定)、ステップST5に処理を進め、環境対応品でないと判定された場合には、(「環境非対応」判定)ステップST5,ST6の処理を割愛してステップST7に処理を進める。
【0053】
ステップST5では、操作パネル34に備えられた表示部に、消耗品として現在環境対応消耗品が使用されていることを示す旨の画像を画面表示する。図6は、操作パネル34を示す説明図であり、例えば、同図の符号P1に示すように、操作パネル34の表示画面上に大豆インクを用いていることを示す画像(図柄データ)が表示される。
【0054】
ステップST6では、図2に示した大容量不揮発性メモリ44内に記憶されているロゴマークの画像データを、RAM42に展開する。
【0055】
ステップST7では、動作指示が製版動作であるか、或いは印刷動作であるかの指示を待つ。この指示入力は、操作者が操作パネル34により行う。
【0056】
ステップST8にて、動作モードとして製版動作が入力された場合には(「製版動作」判定)、ステップST9に処理を進め、印刷動作が入力された場合には(「印刷動作」判定)、図5のステップST14に処理を進める。
【0057】
ステップST9では、画像データ処理部38より出力される画像データを、RAM42に展開する。
【0058】
ステップST10では、上述のステップST4の処理と同様に、消耗品としてのインク、或いはマスターが環境対応品であるか否かが判定され、環境対応品であると判定された場合には(「環境対応」判定)、ステップST11に処理を進め、環境対応品でないと判定された場合には(「環境非対応」判定)、ステップST11,ST12の処理を割愛してステップST13に処理を進める。
【0059】
ステップST11では、CPU41は、画像データ処理部38より与えられる画像データとロゴマークの画像とを合成した画像を生成し、RAM42に書き込む。
【0060】
この際、ロゴマークを画像データに合成するか否かを、操作者が選択するように設定することも可能である。例えば、操作パネル34の表示部に、ロゴマークの表示の有無の選択を促す画像を表示し、タッチパネルセンサ(選択手段)よりロゴマーク表示の入力操作があったときに、ロゴマークを画像データに合成するように設定する。
【0061】
ステップST12では、CPU41は、ドラム17に設けられたメモリ17aに、ロゴマークを使用していることを示す旨のフラグを書き込む。即ち、現在ドラム17に装着されているマスター3には、環境対応消耗品の使用を示すロゴマークが使用されていることを示すフラグをメモリ17aに書き込む。
【0062】
ステップST13では、RAM42でロゴマークが合成された画像データ、或いはロゴマークが合成されない画像データが、画像データ処理部38にて製版データに変換され、TPH信号出力処理部39を介してTPH12に出力される。そして、TPH12は、製版動作を行い、製版されたマスター3を生成する。こうして、製版処理が行われる。
【0063】
次に、ステップST8の処理で印刷動作であると判定された場合の動作について説明する。
【0064】
図5のステップST14では、CPU41は、ドラム17のメモリ17aに、ロゴマークが使用されていることを示すフラグが記憶されているか否かを確認する。
【0065】
ステップST15では、メモリ17aにロゴマーク使用のフラグが書き込まれているか否かが判定される。ロゴマーク使用のフラグが書き込まれている場合には(「ロゴマーク使用」判定)、ステップST16に処理を進め、ロゴマーク使用のフラグが書き込まれていない場合には(「ロゴマーク不使用」判定)、ステップST18に処理を進める。
【0066】
ステップST16では、CPU41は、ICタグリーダー・ライター40にて得られる環境対応品データを確認し、ステップST17で、環境対応消耗品であることが確認された場合には(「環境対応」判定)、ステップST18に処理を進め、環境対応品であることが確認されない場合には(「環境非対応」判定)、ステップST19へ処理を進める。
【0067】
ステップST18では、印刷動作を実行する。つまり、ドラム17に装着されているマスター3に、環境対応消耗品を使用していることを示すロゴマークが記入されていない場合、或いは、マスター3に環境対応消耗品を使用していることを示すロゴマークが記入され且つ実際にこれに対応する環境対応消耗品が使用されていることが確認された場合には、印刷部6による印刷動作を実行する。
【0068】
その結果、例えば、図7に示すように、印刷用紙の適所に環境対応消耗品となるインク(この例では、大豆インク)を使用していることを示すロゴマークが符号P2に示すように印刷され、印刷用紙を見た人は、環境に優しいインクである大豆インクを用いていることを容易に認識することができる。
【0069】
他方、ステップ19では、CPU41は、操作パネル34の表示画面に「ロゴマークが記入されているので印刷できません」、或いは「インクを変更しますか」といった警告、案内を表示する。即ち、ステップST19は、ドラム17に装着されているマスター3に、環境対応消耗品を使用していることを示すロゴマークが記入され、且つ、実際に使用している消耗品が環境対応消耗品でない状況であり、このまま印刷動作を行うと、環境対応消耗品を使用していないにも関わらず、環境対応消耗品を示すロゴマークが印刷用紙に印刷されてしまうことになる。よって、このままでは印刷動作を行うことができない。
【0070】
従って、「ロゴマークが記入されているので印刷できません」、或いは「インクを変更しますか」といった警告、案内(告知情報)を操作パネル34の表示部に表示することにより、操作者に対して、その後の対応について説明する。なお、上記の警告、案内は、画面表示のみならず、音声、ランプの点灯等により操作者に提示することも可能である。
【0071】
ステップST20では、動作指示についての判定が行われ、操作者により消耗品を変更する操作があった場合には(「消耗品変更」判定)、ステップST16に処理を戻す。他方、再製版を行うことが指示された場合には(「再製版動作」判定)、ステップST21に処理を進める。
【0072】
つまり、操作者が上記の警告、案内を見て、消耗品を環境対応消耗品に交換した場合には、再度ステップST16からの処理を行い、この場合には、消耗品として環境対応消耗品を用いていることが確認されるので、ステップST18にて、印刷動作を行うことができる。
【0073】
また、ステップST21では、RAM42に記憶されている画像データを、TPH12に出力して、マスター3の再製版を行う。これにより、ロゴマークが記入されないマスター3を改めて作成することができる。
【0074】
ステップST22では、上記の再製版の処理に伴い、ドラム17のメモリ17aに記憶されている、ロゴマークの使用を示すフラグを消去する。その後、ステップST18にて、印刷動作を行う。そして、次回以降では、メモリ17aには、ロゴマーク使用を示すフラグが消去されているので、ステップST15の処理で「ロゴマーク不使用」判定となり、ステップST18で、印刷動作を行うことができる。
【0075】
このようにして、本実施形態に係る孔版印刷装置では、印刷用紙への印刷に用いる消耗品として、環境対応消耗品を使用している場合には、これを操作者に報知するロゴマーク(修飾、図柄データ)が印刷物に書き込まれるので、操作者はこの印刷物の印刷に環境対応消耗品を使用していることを知ることができる。従って、印刷物を見るユーザに対し環境対策についての意識を向上させることができる。
【0076】
また、ロゴマークを印刷するか否かを操作者が選択できるので、操作者の好みに応じたロゴマーク印刷が可能となる。
【0077】
更に、環境対応消耗品としてのインクボトル20、マスター3に搭載されたICタグ20a,3aに環境対応消耗品であるか否かのデータ(環境対応品データ)を書き込んでおき、これをICタグリーダー・ライター40により読み取ることにより、環境対応消耗品の使用、不使用を判定するので、極めて簡単な方法での環境対応消耗品の識別が可能となる。
【0078】
また、現時点でドラム17に装着されているマスター3に、環境対応消耗品の使用を示すロゴマークが使用されているか否かを示すフラグを、不揮発性のメモリ17aに書き込む構成としている。そして、ドラム17に装着されているマスター3にロゴマークが使用されていることが検出されているにも関わらず、実際には環境対応消耗品が使用されていない場合、例えば、マスター3に「大豆インク使用」といったロゴマークが記入されているにも関わらず、実際には、孔版印刷装置1に大豆インクが用いられていない場合には、印刷動作を停止する。従って、誤ったロゴマークを表示することを防止することができる。
【0079】
更に、上記のような場合には、操作者に対して、マスター3の交換(再製版)を促す告知情報、或いはインクを大豆インクに交換することを促す告知情報を操作パネル34の表示部に表示するので、操作者はこの表示内容を見ることにより、その後の処理について迅速に対応することができる。
【0080】
以上、本発明の孔版印刷装置(画像形成装置)を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
【0081】
例えば、上記した実施形態では、インクボトル20を1本装着して単色で印刷する孔版印刷装置1を例に挙げて説明したが、2本以上のインクボトル20を装着して多色刷りの孔版印刷装置についても適用することができる。多色刷りの孔版印刷装置を用いる場合には、複数色のインクのうちの1色をロゴマーク印刷用のインクとし、大豆インク等の環境対応インクを使用している場合と使用していない場合とで、ロゴマーク印刷用のインクによる印刷を行うか否かを切り替えることにより、ロゴマークの表示、非表示を切り替えることが可能となる。
【0082】
また、上記した実施形態では、画像形成装置として孔版印刷装置1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複写機、複合機等の他の画像形成装置においても適用することができる。例えば、複写機にて大豆原料を用いたトナーを用いている場合には、これを検知して印刷用紙の適所に大豆原料を使用している旨のロゴマークを印刷するようにすれば良い。
【0083】
また、上記した実施形態では、環境対応消耗品を使用している際には、印刷用紙にロゴマーク(図柄データ)を印刷することにより、環境対応消耗品を使用していることを操作者に知らせる例について説明したが、印刷以外の修飾、例えば、孔を開けたり、突起を形成する等の修飾を印刷用紙に付加する構成とすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0084】
環境対応品を用いていることをユーザに通知する上で極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置としての孔版印刷装置の構成を示す説明図である。
【図2】孔版印刷装置のシステム制御部、及びその周辺機器の構成を示すブロック図である。
【図3】マスター及びインクボトルに搭載された各ICタグと各アンテナとの通信の様子を模式的に示す説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る孔版印刷装置の処理動作を示すフローチャートの第1の分図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る孔版印刷装置の処理動作を示すフローチャートの第2の分図である。
【図6】操作パネルに環境対応品のロゴマークが表示された例を示す説明図である。
【図7】ロゴマークが印刷された印刷物の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0086】
1 孔版印刷装置(画像形成装置)
2 画像読み取り部
3 マスター(孔版原紙)
3a ICタグ(識別手段)
4 製版部(製版手段)
5 印刷用紙
6 印刷部(印刷手段)
7 給紙部
8 排紙部
9 排版部
10 スキャナ
11 原稿載置部
12 サーマルプリントヘッド(TPH)
13 プラテンローラ
14 マスターロール
15 ローディングローラ
16 マスターカッター
17 ドラム
17a メモリ
18 プレスローラ
19 インク供給ローラ
20 インクボトル
20a ICタグ(識別手段)
21 クランプ版
22 給紙台
23 用紙分離爪
24 排紙台
25 原紙分離爪
26 排版箱
31 システム制御部
32 パソコン
33 メカ制御部
34 操作パネル
35 スキャナ信号処理部
36 2値化処理部
37 パソコン信号処理部
38 画像データ処理部
39 TPH信号出力処理部
40 ICタグリーダー・ライター
41 CPU
42 RAM
43 ROM
44 大容量不揮発性メモリ
51,52 アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷用紙に印刷する画像形成装置において、
前記印刷用紙への印刷に用いる消耗品が、環境対応消耗品であるか否かを検出し、環境対応消耗品であることが検出された際には、前記印刷用紙に環境対応消耗品を用いていることを示す修飾を付加することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
消耗品を用いて、印刷対象となる画像データを印刷用紙に印刷する画像形成装置において、
前記印刷用紙に所望の画像データを印刷する印刷手段と、
前記消耗品に設けられ、該消耗品が環境対応消耗品であるか否かを示す環境対応品データが書き込まれた識別手段と、
前記識別手段に書き込まれた環境対応品データを読み取り、環境対応消耗品が使用されているか否かを検出する検出手段と、
前記環境対応消耗品を用いていることを示す図柄データが記憶される図柄データ記憶手段と、
前記検出手段にて前記消耗品が環境対応消耗品であることが検出された際に、前記図柄データ記憶手段に記憶されている前記図柄データを、前記印刷対象となる画像データの所定位置に書き込む図柄データ書き込み手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記検出手段にて前記消耗品が環境対応品であることが検出された際に、前記画像データに前記図柄データを書き込むか否かを選択する選択手段を備え、前記図柄データ書き込み手段は、前記選択手段にて前記図柄データを書き込むことが選択されたときに、前記画像データに前記図柄データを書き込むことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記消耗品は、印刷に用いるインクであり、前記識別手段は、該インクの容器に搭載されたICタグであり、前記検出手段は、前記ICタグとの間で通信を行うことにより、前記インクが環境対応消耗品であるか否かを示す環境対応品データを検出することを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
消耗品を用いて、印刷対象となる画像データを印刷用紙に印刷する画像形成装置において、
前記消耗品に設けられ、該消耗品が環境対応消耗品であるか否かを示す環境対応品データが書き込まれた識別手段と、
前記識別手段に書き込まれた環境対応品データを読み取り、環境対応消耗品が使用されているか否かを検出する検出手段と、
情報表示用の表示手段と、
前記検出手段にて、前記消耗品が環境対応消耗品であることが検出された際に、前記表示手段に環境対応消耗品を用いていることを示す図柄データを表示する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
消耗品を用いて、印刷対象となる画像データを印刷用紙に印刷する孔版印刷装置において、
前記消耗品に設けられ、該消耗品が環境対応消耗品であるか否かを示す環境対応品データが書き込まれた識別手段と、
前記識別手段に書き込まれた環境対応品データを読み取り、環境対応消耗品が使用されているか否かを検出する検出手段と、
前記環境対応消耗品を用いていることを示す図柄データが記憶される図柄データ記憶手段と、
前記検出手段にて前記消耗品が環境対応消耗品であることが検出された際に、前記図柄データ記憶手段に記憶されている前記図柄データを、前記印刷対象となる画像データの所定位置に書き込む図柄データ書き込み手段と、
印刷対象となる画像データを孔版原紙に製版する製版手段と、
前記製版された孔版原紙をドラムに巻装し、巻装した孔版原紙と供給される印刷用紙とを接触させて印刷用紙に印刷する印刷手段と、
前記印刷手段による前記印刷用紙への印刷を制御する印刷制御手段と、
を備えたことを特徴とする孔版印刷装置。
【請求項7】
前記検出手段にて前記消耗品が環境対応品であることが検出された際に、前記画像データに前記図柄データを書き込むか否かを選択する選択手段を備え、前記図柄データ書き込み手段は、前記選択手段にて前記図柄データを書き込むことが選択されたときに、前記画像データに前記図柄データを書き込むことを特徴とする請求項6に記載の孔版印刷装置。
【請求項8】
前記消耗品は、印刷に用いるインクまたは孔版原紙のうちの少なくとも一方であり、前記識別手段は、前記インクの容器または孔版原紙に搭載されたICタグであり、前記検出手段は、前記ICタグとの間で通信を行うことにより、前記インクまたは孔版原紙が環境対応消耗品であるか否かを示す環境対応消耗品データを検出することを特徴とする請求項6または請求項7のいずれかに記載の孔版印刷装置。
【請求項9】
前記印刷制御手段は、
前記ドラムに、前記環境対応消耗品を用いていることを示す図柄データが付加された孔版原紙が着版されているときに、前記検出手段にて印刷に用いる消耗品が環境対応消耗品でないと判定されたときには、前記印刷手段による印刷を停止させることを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の孔版印刷装置。
【請求項10】
前記印刷制御手段は、前記印刷手段による印刷を停止させた際に、操作者に対して前記孔版原紙の交換を促すための告知情報、或いは前記消耗品を環境対応消耗品に変更することを促すための告知情報を提示することを特徴とする請求項9に記載の孔版印刷装置。
【請求項11】
前記印刷手段は、複数色のインクを用いて印刷可能な多色印刷が可能であり、前記印刷制御手段は、前記複数色のインクのうちの1色を用いて、前記印刷用紙に環境対応消耗品を用いていることを示す図柄データを印刷する制御を行うことを特徴とする請求項6〜請求項10のいずれか1項に記載の孔版印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−283719(P2007−283719A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−116067(P2006−116067)
【出願日】平成18年4月19日(2006.4.19)
【出願人】(000250502)理想科学工業株式会社 (1,191)
【Fターム(参考)】