説明

画像表示プログラムおよび画像表示装置

【課題】ユーザの手間を掛けることなくクイズ生成機能を提供し、画像表示装置の付加価値の向上を図る。
【解決手段】記憶媒体2には、撮影に関する付加情報が記録フォーマットとして付加された複数の画像データが記憶されている。抽出部6は、画像読込部3によって読み出された画像データから、所定の付加情報と、画像とをそれぞれ抽出する。表示バッファ4には、抽出部6によって抽出された画像が書き込まれる。クイズ生成部7は、抽出部6によって抽出された付加情報を用いたクイズを生成するとともに、このクイズを表示バッファ4に書き込む。表示部5は、表示バッファ4から読み出された画像およびクイズに基づき画像付のクイズ画面を表示する。正解処理部8は、クイズ画面の表示から所定の期間が経過した場合、または、ユーザからの入力があった場合、クイズの正解を表示部5に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示プログラムおよび画像表示装置に係り、特に記録フォーマットとして画像に付加された付加情報を用いたクイズ生成機能に関する。
【背景技術】
【0002】
フォトフレーム、デジタルカメラ、携帯電話、携帯端末、携帯ゲーム、パーソナルコンピュータ等の電子機器は、高度な基本性能を備えたものが安価に入手できるようになり、老若男女を問わず一般ユーザにとって欠かせない存在になっている。これらの画面付の機器における表示解像度や表示速度といった基本性能は、一般ユーザにとって既に十分満足できるレベルに達しており、その方向での製品の差別化は困難になりつつある。その反面、面白みの演出やお楽しみ機能といった付加的な機能に関しては、まだまだ改善の余地が残されている。このような付加機能に関して、特許文献1には、個人が撮影した画像(写真)をランダムに分割して配置し、1コマ分の空き領域に隣接したコマをユーザが順次移動させることによって、元の画像を復元するゲームが開示される。
【0003】
また、デジタルカメラ等で撮影された画像(写真)の記録フォーマットの一つに、Exif(Exchangeable image file format)と呼ばれる規格が知られている。Exifでは、撮影された画像に付加情報(メタデータ)が付加され、これらが1つの画像データとして保存される。付加情報としては、撮影日付、デジタルカメラの機種、絞り値、画素数、ISO感度、色空間等の他、ユーザが入力可能なテキストも含まれる。特許文献2には、各種データを写真画像と共に記憶媒体に記録して、電子入力機器による読み取りを可能にした情報記録方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−318057号公報
【特許文献2】特開平9−265129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、画像表示装置の価値を更に高めるべく、画像を用いたクイズの生成機能を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決すべく、第1の発明は、画像読込部と、抽出部と、表示バッファと、クイズ生成部と、表示部と、正解処理部とを有する画像表示装置を提供する。画像読込部は、画像の撮影に関する付加情報が記録フォーマットとして付加された画像データを記憶媒体から読み込む。抽出部は、画像読込部によって読み出された画像データから所定の付加情報を抽出するとともに、この画像データによって規定される画像を抽出する。表示バッファには、抽出部によって抽出された画像が書き込まれる。クイズ生成部は、抽出部によって抽出された付加情報を用いたクイズを生成するとともに、この生成されたクイズを表示バッファに書き込む。表示部は、表示バッファから読み出された画像およびクイズに基づいて、画像を用いたクイズの画面を表示する。正解処理部は、クイズの画面表示から所定の期間が経過した場合、または、クイズに対するユーザからの入力があった場合、クイズの正解を表示部に表示させる。
【0007】
第2の発明は、画像を用いたクイズの生成処理をコンピュータに実行させるためのクイズ生成プログラムを提供する。このクイズ生成プログラムは、画像の撮影に関する付加情報が記録フォーマットとして付加された画像データを記憶媒体から読み込む第1のステップと、読み出された画像データによって規定される画像を表示バッファに書き込む第2のステップと、読み出された画像データから所定の付加情報を抽出し、この抽出された付加情報を用いたクイズを生成するとともに、この生成されたクイズを表示バッファに書き込む第3のステップと、表示バッファに格納された画像およびクイズを読み出し、画像を用いたクイズの画面を表示部に表示する第4のステップと、クイズの画面表示から所定の期間が経過した場合、または、クイズに対するユーザからの入力があった場合、クイズの正解を表示部に表示する第5のステップとを実行する。
【0008】
ここで、第1または第2の発明において、上記クイズは、記憶媒体から読み出された単一の画像データの付加情報である特定の撮影日付と、これとは異なる少なくとも一つの日付とによって構成された選択肢群の中から、特定の撮影日付をユーザに問う選択型のクイズであってもよい。また、上記クイズは、記憶媒体から読み出された複数の画像データによって規定される画像群の中から、いずれかの画像データの付加情報である特定の撮影日付に撮影された画像をユーザに問う選択型のクイズであってもよい。さらに、上記クイズは、記憶媒体から読み出された複数の画像データによって規定される複数の画像を並べた表示において、当該複数の画像のそれぞれの付加情報である撮影日付の時系列的な順序をユーザに問う並び替え型のクイズであってもよい。
【発明の効果】
【0009】
第1または第2の発明によれば、画像を用いたクイズを生成することで、面白みの演出という観点から画像表示装置の付加価値の向上を図ることができる。クイズの生成は、画像の記録フォーマットの付加情報を用いることによって自動的に行われ、そのために必要な情報をユーザが個別に入力する必要がないので、ユーザの手間を煩わせることがない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係る画像表示装置のブロック図
【図2】クイズモード選択時における処理のフローチャート
【図3】画像の撮影日付当てクイズの画面表示例
【図4】特定の撮影日付に撮影された画像当てクイズの画面表示例
【図5】撮影日付順並べ替えクイズの画面表示例
【図6】クイズ生成処理の詳細なフローチャート
【図7】特定の撮影者によって撮影された画像当てクイズの画面表示例
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本実施形態に係る画像表示装置のブロック図である。画像表示装置1としては、フォトフレーム、デジタルカメラ、携帯電話、携帯端末、携帯ゲーム、パーソナルコンピュータのように、画像表示を基本機能とした様々な電子機器を用いることができるが、本実施形態ではフォトフレームを一例としている。画像表示装置1は、一般的な電子機器の基本構成と同様、記憶媒体2から画像を読み込む画像読込部3と、表示バッファ4と、表示部5とを主体に構成されている。また、この画像表示装置1は、このような基本機能に加えて、面白みを演出するために、画像を用いたクイズを自動生成する付加機能も有しており、これを実現するために、抽出部6と、クイズ生成部7と、正解処理部8とを有している。さらに、画像表示装置1は、ボタン、マウス、キーボードといった入力部9と、時間経過をカウントするタイマ10と、処理を行うために必要なデータ、テンプレート、プログラム等が格納されたROM11とを有する。
【0012】
記憶媒体2は、例えばSDカードのように携帯性を有する着脱可能なものが好ましいが、HDDのように固定的に内蔵されたものであってもよい。前者の場合、画像読込部3に相当するリーダにセットするだけで、デジタルカメラや携帯電話の内蔵カメラ等で撮影された画像データを簡単に読み込むことができる。また、画像データの読み込みは、記録媒体2がセットされた外部システムとの通信によって行ってもよい。この場合、外部システムとの通信によって画像データを取り込む受信装置が画像読込部3として機能する。
【0013】
記憶媒体2には、個人がデジタルカメラや携帯電話の内蔵カメラ等で撮影した画像データが多数格納されている。画像データには、その記録フォーマットとして、撮影された画像そのものと、撮影に関する付加情報(メタデータ)とが含まれる。記録フォーマットはどのようなものであってもよいが、その一例として、Exif(Exchangeable image file format)と呼ばれる汎用的な規格を用いることができる。付加情報であるExif情報としては、撮影日付、デジタルカメラの機種、絞り値、画素数、ISO感度、色空間等の他、ユーザが任意に入力したテキストも含まれる。
【0014】
画像表示装置1の表示モードには、通常モードとクイズモードとがあり、ユーザが入力部9をユーザが操作することによって、いずれかを任意に選択することができる。通常モードの選択時には、記憶媒体2から読み込まれた画像がそのまま表示される。この場合、まず、画像読込部3は、記憶媒体2に格納された画像データをランダムに読み込み、読み込んだ画像データを抽出部6に出力する。抽出部6は、入力された画像データからExif情報を取り除き、予め設定された表示サイズになるように、画像そのものをフレームバッファやラインバッファといった表示バッファ4に書き込む。表示バッファ4に格納された画像は、LCD等の表示部5における同期信号に基づいて読み出され、表示部5の画面に表示される。このような画像の読み込みから表示に至るプロセスは、一定の間隔で繰り返され、これによって様々な画像が連続して順次表示される。
【0015】
一方、クイズモードの選択時には、記憶媒体2から読み込まれた画像が、この画像に関するクイズ付で表示される。図2は、クイズモード選択時における処理のフローチャートである。まず、ステップ1において、画像読込部3は、記憶媒体2に格納された画像データ、すなわち、Exif情報付の画像をランダムに読み込み、これを抽出部6に出力する。つぎに、ステップ2において、抽出部6は、入力された画像データから所定のExif情報を抽出し、これをクイズ生成部7に出力する。抽出すべきExif情報は、クイズ生成の用途に合致していればどのようなものであってもよいが、本実施形態では、撮影日付を用いるものとする。ステップ3において、抽出部6は、選択された表示モードに応じた所定の表示サイズになるように画像のサイズを調整した上で、Exif情報が取り除かれた画像そのものを表示バッファ4に書き込む。
【0016】
つぎに、ステップ4において、クイズ生成部7は、抽出部6から供給されたExif情報(撮影日付)を用いて、これに関連付けられた表示画像に関するクイズを生成する。撮影日付を用いたクイズとしては、例えば以下のような3つのタイプを想定することができる。製品に実装する際は、いずれか1つのタイプのみの設定であってもよいし、入力部9を介して任意のタイプをユーザが選択できるようにしてもよい。
【0017】
(タイプ1)画像の撮影日付当てクイズ
図3に例示するように、撮影日付(撮影年)に関する選択肢群(例えば3択)の中から、表示画像の撮影日付をユーザに問う選択型のクイズである。この選択肢群には、表示画像の撮影日付、すなわち、この画像に関連付けられたExif情報が正解として含まれている。
【0018】
(タイプ2)特定の撮影日付に撮影された画像当てクイズ
図4に例示するように、表示された画像群(例えば3択)の中から、特定の撮影日付に撮影された画像をユーザに問う選択型のクイズである。この画像群は、撮影日付が互いに異なることを条件に選択された複数の画像を一列に並べて表示することによって形成される。クイズの問題となる特定の撮影日付(撮影年)には、いずれか1つの表示画像の撮影日付、すなわち、この画像に関連付けられたExif情報が用いられ、このExif情報に対応した表示画像が正解となる。
【0019】
(タイプ3)撮影日付順並び替えクイズ
図5に例示するように、表示された画像群(例えば3枚)に関して、これらの撮影日付の時系列的な順序をユーザに問う並べ替え型のクイズである。この画像群は、撮影日付が異なることを条件に選択された複数の画像を一列に並べて表示することによって形成される。正解となる順序は、複数の画像のそれぞれに関連付けられたExif情報の撮影日付より一義的に特定される。
【0020】
ステップ5において、クイズ生成部7によって生成されたクイズ、すなわち、問題テキストおよび必要に応じて選択肢テキストは、表示バッファ4に書き込まれる。それとともに、クイズの正解は、正解処理部8に通知・出力される。そして、ステップ6において、表示バッファ4に先に格納された画像と共にクイズが同期信号にしたがって読み出され、図3〜5に例示するような、画像を用いたクイズ画面として表示部5に表示される。
【0021】
その後、ステップ7の条件を具備した場合、正解処理部8は、クイズの正解を表示部5に表示させる(ステップ8)。正解の表示は、例えば、クイズに対する回答をユーザが入力部9を用いて入力したことを条件に行ってもよい。また、クイズ生成部7からの通知を受けた時点(クイズの画面表示時点とほぼ等しい)を基準にタイマ10によるカウントを開始し、所定時間が経過したことを条件に行ってもよい。後者の場合には、ユーザの回答を実際に要求することなく、所定の時間が経過すると正解が自動的に表示されることになる。
【0022】
つぎに、上述したタイプ1〜3のそれぞれに関して、ステップ4におけるクイズ生成処理の内容を詳述する。図6は、クイズ生成部7が実行するクイズ生成処理の詳細なフローチャートである。
【0023】
(タイプ1)画像の撮影日付当てクイズ
タイプ1では、まず、ステップ41において、抽出部6から入力された撮影日付(Exif情報)に基づいて、正解が生成される。図3に示した例では、表示画像の撮影年を問うているので、Exif情報である撮影日付における年データのみが用いられる。例えば、表示画像のExif情報が2006年*月*日**:*の場合、2006年が正解となる。
【0024】
つぎに、ステップ42において、ステップ41で生成された正解を用いて、選択肢群が生成される。選択肢群の生成方法については様々な方法が考えられるが、その生成パターンがユーザに容易に把握されないような配慮することが好ましい。以下、その生成方法を例示する。第1の方法は、(0,+1,+2),(ー1,0,+1),(−2,−1,0)といったように、撮影年の増減パターンを複数用意しておき、いずれかを選択的に適用する方法である。これらの増減パターンは、ROM11に予め格納されており、クイズ生成毎にいずれかがランダムに選択される。そして、例えば増減パターン(−1,0,+1)が選択された場合、正解である2006年に増減パターンに応じて正解を加減算することにより、(2005,2006,2007)という三択が生成される。当然ながら、増減パターンにおける0に相当する値が正答選択肢となり、それ以外が誤答選択肢となる。第2の方法は、正解となる撮影年を基準とした所定範囲内(例えば±4)においてランダムに年を決定する方法である。三択の場合には、2つのランダム値(例えば、−2,+3)を決定し、これを正解となる撮影年に加減算すれば、(2004,2009)という誤答選択肢を得ることができる。なお、上述した2つの生成方法の場合、誤答選択肢となる年が現在の年を越えてしまわないように、上限年を設けておく必要がある。そして、第3の方法は、他の画像のExif情報を用いて誤答選択肢を生成する方法である。
【0025】
ステップ43において、ROM11から問題テンプレートが読み込まれる。問題テンプレートは、クイズのタイプ毎に用意されている。タイプ1の問題テンプレートは、図3の画面表示例における問題テキスト(固定)と、変数である撮影年がセットされる3箇所のブランク欄とによって構成されている。つぎに、ステップ44において、問題テンプレートのブランク欄に、ステップ42で生成された選択肢群(例えば、2005,2006,2007)が変数としてランダムにセットされ、問題テキストが生成される。そして、ステップ45において、生成された問題テキストは表示バッファ4に出力・格納される。これによって、先に格納された画像と共に問題テキストが1画像として合成され、画面付のクイズ画面が構成される。
【0026】
ステップ46において、例えば2006年が正解である旨の正解データが正解処理部8に出力される。これによって、上述した正解の表示条件を具備した場合、所定の表示方式にしたがって正解が表示される。この表示方式としては、例えば、選択肢群のうちの誤答を消去して正答のみを表示するようにしてもよいし、誤答を消去することなく正答のみを強調するようにしてもよい。さらに、適宜のアニメーションを用いて正答が把握できるようにすることも可能である。なお、正解を表示する際、その表示に必要な場合には正解テンプレートがROM11より読み込まれ、これが用いられる。
【0027】
(タイプ2)特定の撮影日付に撮影された画像当てクイズ
タイプ2の場合には、記録媒体2から複数の画像データが読み込まれ、これらの画像データから抽出された複数のExif情報がクイズ生成部7に供給される。また、Exif情報が取り除かれた複数の画像は、これらが一列に並びかつランダムに表示されるように、適宜縮小された上で、表示バッファ4に格納される。
【0028】
まず、ステップ41において、抽出部6から入力された撮影日付(Exif情報)に基づいて、正解が生成される。図4に示した例では、特定の撮影年に撮影された表示画像を問うているので、Exif情報である撮影日付における年データのみが用いられる。例えば、表示画像のExif情報が2005年*月*日**:*の場合、2005年が正解となる。タイプ2では、テキストの選択肢群は必要ないので、ステップ42はスキップされる(選択肢となる画像群は既に表示バッファ4に格納されている)。
【0029】
ステップ43において、ROM11から問題テンプレートが読み込まれる。タイプ2の問題テンプレートは、図4の画面表示例における撮影年をブランク欄とした問題テキストによって構成されている。つぎに、ステップ44において、問題テンプレートのブランク欄に、ステップ42で生成された2005年が変数としてセットされ、問題テキストが生成される。そして、ステップ45において、生成された問題テキストは表示バッファ4に出力・格納される。これによって、先に格納された画像と共に問題テキストが1画像として合成され、画面付のクイズ画面が構成される。
【0030】
ステップ46において、例えば2005年が正解である旨の正解データが正解処理部8に出力される。これによって、上述した正解の表示条件を具備した場合、所定の表示方式にしたがって正解が表示される。この表示方式としては、例えば、表示画像群のうちの誤答を消去して正答のみを表示するようにしてもよいし、誤答を消去することなく正答のみを強調するようにしてもよい。さらに、適宜のアニメーションを用いて正答が把握できるようにすることも可能である。なお、正解を表示する際、その表示に必要な場合には正解テンプレートがROM11より読み込まれ、これが用いられる。
【0031】
(タイプ3)撮影日付順並び替えクイズ
タイプ3の場合も、タイプ2と同様、記録媒体2から複数の画像データが読み込まれ、これらの画像データから抽出された複数のExif情報がクイズ生成部7に供給される。また、Exif情報が取り除かれた複数の画像は、これらが一列に並びかつランダムに表示されるように、適宜縮小された上で、表示バッファ4に格納される。
【0032】
まず、ステップ41において、抽出部6から入力された複数の撮影日付(Exif情報)に基づいて、正解となる撮影年の時系列的な並びが特定される。図5に示した例において、3枚の画像の撮影年が例えば(左)2005年,(中)2003年,(右)2006年の場合、「中左右」が時系列的に古い順となる。タイプ3も、タイプ2と同様、テキストの選択肢群は必要ないので、ステップ42はスキップされる(選択肢となる画像群は既に表示バッファ4に格納されている)。
【0033】
ステップ43において、ROM11から問題テンプレートが読み込まれる。タイプ3の問題テンプレートは、図5の画面表示例における問題テキスト(固定)によって構成されている。したがって、問題テンプレートがそのまま問題テキストとなり、表示バッファ4に出力・格納される(ステップ44はスキップ)。これによって、先に格納された画像と共に問題テキストが1画像として合成され、画面付のクイズ画面が構成される。
【0034】
ステップ46において、例えば3枚の画像の古い順の並びが「中左右」が正解である旨の正解データが正解処理部8に出力される。これによって、上述した正解の表示条件を具備した場合、所定の表示方式にしたがって正解が表示される。この表示方式としては、例えば、表示画像群を正しい並びに並べ替えてアニメーション表示するようにしてもよい。なお、正解を表示する際、その表示に必要な場合には正解テンプレートがROM11より読み込まれ、これが用いられる。
【0035】
このように、本実施形態によれば、画像を用いたクイズを生成することで、面白みの演出という観点から画像表示装置1の付加価値の向上を図ることができる。クイズの生成は、画像の記録フォーマットの付加情報を用いることによって自動的に行われ、そのために必要な情報をユーザが個別に入力する必要がないので、ユーザの手間を煩わせることがない。
【0036】
なお、上述した実施形態では、クイズ生成のために用いられるExif情報として、撮影日付を用いているが、それ以外の情報を用いてもよい。例えば、Exif情報のテキスト情報を用いて、撮影者の属性(父、母、姉、弟等)を用いることが挙げられる。この場合、デジタルカメラ側に属性の選択機能を実装しておき、撮影毎に属性を選択できるようにしておけば、ユーザが個別にテキストを入力しなくても、属性を保存することができる。そして、Exif情報から抽出された属性を用いれば、図7に例示するような「特定の撮影者によって撮影された画像当てクイズ」を生成することも可能である。
【0037】
さらに、上述した実施形態に係る画像表示装置と等価な機能は、コンピュータによるソフトウェア処理によっても実現できる。したがって、図2に示したフローチャートと同様、コンピュータの動作手順を規定するコンピュータ・プログラムとしても、本発明を捉えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、フォトフレーム、デジタルカメラ、携帯電話、携帯端末、携帯ゲーム、パーソナルコンピュータといった各種の電子機器において、面白みの演出によって付加価値を高める用途に対して広く適用できる。
【符号の説明】
【0039】
1 画像表示装置
2 記憶媒体
3 画像読込部
4 表示バッファ
5 表示部
6 抽出部
7 クイズ生成部
8 正解処理部
9 入力部
10 タイマ
11 ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像表示装置において、
画像の撮影に関する付加情報が記録フォーマットとして付加された画像データを記憶媒体から読み込む画像読込部と、
前記画像読込部によって読み出された画像データから所定の付加情報を抽出するとともに、当該画像データによって規定される画像を抽出する抽出部と、
前記抽出部によって抽出された画像が書き込まれる表示バッファと、
前記抽出部によって抽出された付加情報を用いたクイズを生成するとともに、当該生成されたクイズを前記表示バッファに書き込むクイズ生成部と、
前記表示バッファから読み出された画像およびクイズに基づいて、画像を用いたクイズの画面を表示する表示部と、
クイズの画面表示から所定の期間が経過した場合、または、クイズに対するユーザからの入力があった場合、クイズの正解を前記表示部に表示させる正解処理部と
を有することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記クイズは、前記記憶媒体から読み出された単一の画像データの付加情報である特定の撮影日付と、これとは異なる少なくとも一つの日付とによって構成された選択肢群の中から、前記特定の撮影日付をユーザに問う選択型のクイズであることを特徴とする請求項1に記載された画像表示装置。
【請求項3】
前記クイズは、前記記憶媒体から読み出された複数の画像データによって規定される画像群の中から、いずれかの画像データの付加情報である特定の撮影日付に撮影された画像をユーザに問う選択型のクイズであることを特徴とする請求項1に記載された画像表示装置。
【請求項4】
前記クイズは、前記記憶媒体から読み出された複数の画像データによって規定される複数の画像を並べた表示において、当該複数の画像のそれぞれの付加情報である撮影日付の時系列的な順序をユーザに問う並び替え型のクイズであることを特徴とする請求項1に記載された画像表示装置。
【請求項5】
画像を用いたクイズの生成処理をコンピュータに実行させるためのクイズ生成プログラムにおいて、
画像の撮影に関する付加情報が記録フォーマットとして付加された画像データを記憶媒体から読み込む第1のステップと、
前記読み出された画像データによって規定される画像を表示バッファに書き込む第2のステップと、
前記読み出された画像データから所定の付加情報を抽出し、当該抽出された付加情報を用いたクイズを生成するとともに、当該生成されたクイズを前記表示バッファに書き込む第3のステップと、
前記表示バッファに格納された画像およびクイズを読み出し、画像を用いたクイズの画面を表示部に表示する第4のステップと、
クイズの画面表示から所定の期間が経過した場合、または、クイズに対するユーザからの入力があった場合、クイズの正解を前記表示部に表示する第5のステップと
を実行することを特徴とするクイズ生成プログラム。
【請求項6】
前記クイズは、前記記憶媒体から読み出された単一の画像データの付加情報である特定の撮影日付と、これとは異なる少なくとも一つの日付とによって構成された選択肢群の中から、前記特定の撮影日付をユーザに問う選択型のクイズであることを特徴とする請求項5に記載されたクイズ生成プログラム。
【請求項7】
前記クイズは、前記記憶媒体から読み出された複数の画像データによって規定される画像群の中から、いずれかの画像データの付加情報である特定の撮影日付に撮影された画像をユーザに問う選択型のクイズであることを特徴とする請求項5に記載されたクイズ生成プログラム。
【請求項8】
前記クイズは、前記記憶媒体から読み出された複数の画像データによって規定される複数の画像を並べた表示において、当該複数の画像のそれぞれの付加情報である撮影日付の時系列的な順序をユーザに問う並び替え型のクイズであることを特徴とする請求項5に記載されたクイズ生成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−253425(P2011−253425A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−127730(P2010−127730)
【出願日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(000003584)株式会社タカラトミー (248)
【Fターム(参考)】