異種プロテアーゼを発現させるための方法および組成物
本発明は、プロテアーゼおよびプロテアーゼ前駆体を自然には発現しない細胞内で、プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体を発現させるための方法および組成物を提供する。さらに、本発明は、そのような細胞内で、ウイルス、例えば、インフルエンザウイルスを産生する方法も提供する。また、本発明は、そのような異種プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体を発現する細胞内で生育したインフルエンザウイルスの力価を増加させるための方法も提供する。その上、本発明は、本方法および本組成物に有用な、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)からのプロテアーゼも提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体(pro-protease)をコードする核酸を含む宿主細胞であって、プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体をコードする核酸が、宿主細胞のゲノム内に組み込まれており、かつプロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体は、前記細胞内では通常発現していない、上記宿主細胞。
【請求項2】
プロテアーゼを発現する、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項3】
プロテアーゼが、セリンプロテアーゼである、請求項2に記載の宿主細胞。
【請求項4】
プロテアーゼが、プロテアーゼ前駆体である、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項5】
プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体の発現が、誘導性プロモーターの制御下にある、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項6】
プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体の発現が、恒常的に活性のあるプロモーターの制御下にある、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項7】
核酸が、プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体の分泌を指示する分泌シグナルを含む、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項8】
哺乳動物細胞である、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項9】
哺乳動物細胞が、ヒト細胞、霊長類細胞、イヌ細胞、ハムスター細胞、マウス細胞またはラット細胞である、請求項8に記載の宿主細胞。
【請求項10】
鳥類細胞である、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項11】
懸濁状態で順応なしで増殖する、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項12】
インフルエンザウイルスを生成する方法であって、
(a)請求項1に記載の宿主細胞をインフルエンザウイルスに感染させるか、または該宿主細胞にインフルエンザゲノムをコードする核酸をトランスフェクションすることによって、該宿主細胞内にインフルエンザゲノムを導入するステップと、
(b)前記細胞をインフルエンザウイルスの複製を可能にする条件下で培養するステップと、
(c)インフルエンザウイルスを細胞培養から収集するステップと
を含む、上記方法。
【請求項13】
宿主細胞がプロテアーゼ前駆体(pro-protease)を発現し、外因性のプロテアーゼを培地に添加するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
外因性のプロテアーゼを、約0.1μg/mlの最大濃度まで添加する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
外因的に添加するプロテアーゼの非存在下でインフルエンザウイルスを複製させる方法であって、
(a)請求項1に記載の宿主細胞をインフルエンザウイルスに感染させるか、または該宿主細胞にインフルエンザゲノムをコードする核酸をトランスフェクションすることによって、該宿主細胞内にインフルエンザゲノムを導入するステップと、
(b)前記細胞をインフルエンザウイルスの複製を可能にする条件下で培養するステップであって、前記条件が外因的に添加するプロテアーゼを含まないステップと、
(c)インフルエンザウイルスを細胞培養から収集するステップと
を含む、上記方法。
【請求項16】
細胞培養で増殖したインフルエンザウイルスの力価を上昇させる方法であって、インフルエンザウイルスを細胞培養で培養するステップを含み、細胞培養の細胞は、(i)前記細胞と異種であり、かつ(ii)インフルエンザウイルスの赤血球凝集素を切断する、プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体を安定して発現し、それによって、異種プロテアーゼおよびプロテアーゼ前駆体を発現しない細胞内でインフルエンザウイルスを培養することよって得た力価と比較して、前記細胞培養で増殖したインフルエンザウイルスの力価を上昇させる、上記方法。
【請求項17】
インフルエンザの複製を支援することができる宿主細胞内で異種プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体を生成するための方法であって、通常は該細胞内で発現していないプロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体をコードする核酸を含む細胞を、前記のプロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体の発現を可能にする条件下で培養するステップを含み、それによって、細胞内でプロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体を生成させる、上記方法。
【請求項18】
細胞が、プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体を発現する宿主細胞の培養で増殖したウイルスの力価を上昇させるのに十分な量のプロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体を発現する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
配列番号1を含む単離核酸。
【請求項20】
配列番号2のアミノ酸を含む単離ポリペプチド。
【請求項21】
請求項19に記載の核酸を含む発現ベクター。
【請求項22】
請求項21に記載の発現ベクターを含む単離細胞。
【請求項1】
プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体(pro-protease)をコードする核酸を含む宿主細胞であって、プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体をコードする核酸が、宿主細胞のゲノム内に組み込まれており、かつプロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体は、前記細胞内では通常発現していない、上記宿主細胞。
【請求項2】
プロテアーゼを発現する、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項3】
プロテアーゼが、セリンプロテアーゼである、請求項2に記載の宿主細胞。
【請求項4】
プロテアーゼが、プロテアーゼ前駆体である、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項5】
プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体の発現が、誘導性プロモーターの制御下にある、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項6】
プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体の発現が、恒常的に活性のあるプロモーターの制御下にある、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項7】
核酸が、プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体の分泌を指示する分泌シグナルを含む、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項8】
哺乳動物細胞である、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項9】
哺乳動物細胞が、ヒト細胞、霊長類細胞、イヌ細胞、ハムスター細胞、マウス細胞またはラット細胞である、請求項8に記載の宿主細胞。
【請求項10】
鳥類細胞である、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項11】
懸濁状態で順応なしで増殖する、請求項1に記載の宿主細胞。
【請求項12】
インフルエンザウイルスを生成する方法であって、
(a)請求項1に記載の宿主細胞をインフルエンザウイルスに感染させるか、または該宿主細胞にインフルエンザゲノムをコードする核酸をトランスフェクションすることによって、該宿主細胞内にインフルエンザゲノムを導入するステップと、
(b)前記細胞をインフルエンザウイルスの複製を可能にする条件下で培養するステップと、
(c)インフルエンザウイルスを細胞培養から収集するステップと
を含む、上記方法。
【請求項13】
宿主細胞がプロテアーゼ前駆体(pro-protease)を発現し、外因性のプロテアーゼを培地に添加するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
外因性のプロテアーゼを、約0.1μg/mlの最大濃度まで添加する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
外因的に添加するプロテアーゼの非存在下でインフルエンザウイルスを複製させる方法であって、
(a)請求項1に記載の宿主細胞をインフルエンザウイルスに感染させるか、または該宿主細胞にインフルエンザゲノムをコードする核酸をトランスフェクションすることによって、該宿主細胞内にインフルエンザゲノムを導入するステップと、
(b)前記細胞をインフルエンザウイルスの複製を可能にする条件下で培養するステップであって、前記条件が外因的に添加するプロテアーゼを含まないステップと、
(c)インフルエンザウイルスを細胞培養から収集するステップと
を含む、上記方法。
【請求項16】
細胞培養で増殖したインフルエンザウイルスの力価を上昇させる方法であって、インフルエンザウイルスを細胞培養で培養するステップを含み、細胞培養の細胞は、(i)前記細胞と異種であり、かつ(ii)インフルエンザウイルスの赤血球凝集素を切断する、プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体を安定して発現し、それによって、異種プロテアーゼおよびプロテアーゼ前駆体を発現しない細胞内でインフルエンザウイルスを培養することよって得た力価と比較して、前記細胞培養で増殖したインフルエンザウイルスの力価を上昇させる、上記方法。
【請求項17】
インフルエンザの複製を支援することができる宿主細胞内で異種プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体を生成するための方法であって、通常は該細胞内で発現していないプロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体をコードする核酸を含む細胞を、前記のプロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体の発現を可能にする条件下で培養するステップを含み、それによって、細胞内でプロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体を生成させる、上記方法。
【請求項18】
細胞が、プロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体を発現する宿主細胞の培養で増殖したウイルスの力価を上昇させるのに十分な量のプロテアーゼまたはプロテアーゼ前駆体を発現する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
配列番号1を含む単離核酸。
【請求項20】
配列番号2のアミノ酸を含む単離ポリペプチド。
【請求項21】
請求項19に記載の核酸を含む発現ベクター。
【請求項22】
請求項21に記載の発現ベクターを含む単離細胞。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2008−546408(P2008−546408A)
【公表日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−518286(P2008−518286)
【出願日】平成18年6月20日(2006.6.20)
【国際出願番号】PCT/US2006/023866
【国際公開番号】WO2007/002007
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(505396224)メッドイミューン バクシーンズ,インコーポレイティド (13)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月20日(2006.6.20)
【国際出願番号】PCT/US2006/023866
【国際公開番号】WO2007/002007
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(505396224)メッドイミューン バクシーンズ,インコーポレイティド (13)
【Fターム(参考)】
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