説明

目覚まし装置

【課題】従来、目覚まし時計とその付帯される装置では、低コストで毎日時間通りに起きて日に浴びるように促進されるものがなかった。
【解決手段】本発明によれば、窓際に簡単に設置するだけで、予約タイマーで設定した時間に目覚まし時計が鳴り、モーターの回転によって自動でカーテンやブラインドが開く、低コストで安全性が高く、環境に配慮した目覚まし装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モーターによって、カーテンやブラインドを自動で巻き取りながら開く装置を提供することを目的とする目覚まし装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、先進国では電気の普及に伴い、深夜まで起きて朝晩が逆転した生活習慣によって、日光に当たる時間が少なくなり、それによって自律神経失調症や不眠症状に悩む人が増加しているという問題があった。
【0003】
その為に、音の大きな目覚まし時計や、動く目覚まし時計、紫外線を照射する装置など、さまざまな工夫がなされてきた。
【0004】
また、過去にブラインドやシャッター用に、目覚まし用の音により、覚醒に必要な太陽光を室内に取り入れて就寝者を覚醒させる目覚まし装置が提案されたことがある。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−312476 公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の目覚まし時計によって起きることができても、就寝者が自力で起きてカーテンを開けなければならず、確実に毎日自動で決めた時刻に太陽光に当たれるようになるという問題はなかなか解決されなかった。
【0007】
また、日を浴びる効果を得る為の紫外線を照射する装置は、机の上では場所も多く取り、毎回取り出しても大きな装置を設置する手間があり、毎日のように手軽に使えるという利便性がなかった。
【0008】
特許文献1においては、ブラインドやシャッター用の装置で、通常のカーテンには向かない構造であり、就寝者が目覚まし時計をかけ忘れて音が鳴らなければ作動せず、さらには今あるカーテンを利用した低コストで手軽なものではないところに難点があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって本発明に係る目覚まし装置の目的は、目覚まし時計のアラームを鳴らす予約タイマー手段と、予約時刻になるとモーターの回転により自動で巻き取りながらカーテンを開ける自動巻き取り手段と、通電オン・オフを切り替えて低コストな制御装置とを具備することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によって、予約した時刻にカーテンが自動で開かれ、日の光を浴びることで朝晩逆転の生活のリズムを正常に戻すことが可能な目覚まし装置を提供することができる。
【0011】
また本発明おいて、カーテンが開くと同時に、大きな音の目覚まし時計を、寝床から離れた窓際に設置することによって、まず就寝者が起き上がって目覚まし時計のアラームを止めて、その場で太陽光を浴びるという一連の流れが自然と促され、徐々に昼夜逆転の習慣を正常に戻すしくみを提供できる。
【0012】
また本発明では、例えば日中など目覚まし時計の必要のない時間帯は通電をオフできるよう、通電制御装置により必要な時刻だけ電源が入るタイマー機能によって、低コストで環境に配慮した効果が得られるなど経済的で、しかも安全性を向上させることが出来る。
【0013】
また、一度タイマー予約した設定は、就寝者が変更しない限り、前日に設定した時刻に同じ動作を繰り返し行うよう設定されるので、目覚まし時計のアラームを毎日設定する手間が省け、就寝者が忘れても必ず本発明を実施できるという効果が得られる。
【0014】
また本発明においては、市販されている今までのカーテンやブラインドを利用しながら本発明を実施することができ、取り付け設置も簡単なので、多くの顧客獲得が見込まれ、工場生産も低コストで実現可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態を示す全体の正面図。
【図2】本発明の他の実施例を示す全体の正面図。
【図3】本発明の他の実施例を示す全体の正面図。
【図4】本発明の他の実施例を示す全体の正面図。
【図5】本発明の実施形態における目覚まし装置の全体の要部を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態を示す全体の正面図である。
【0018】
まず、図1において目覚まし時計1はカーテンを止めるひも掛けの近くに壁掛け設置、または目覚まし時計1の裏面もしくは上面に紐やフックを取り付けて、カーテンのひも掛けに掛けるなどする。
【0019】
そして、クリップ4を先端に取り付けたケーブル3を、巻き取り装置2からカーテンレール5上に真っ直ぐ引き伸ばして窓の中央までひっぱり、閉じているカーテンの右上端部をクリップ4で挟む。
【0020】
次に、巻き取り制御装置とカーテンを巻き取るためのタイマー付き制御装置及びモーターで回転する、巻き取り装置2をカーテンレール5の左端上部に取り付け設置する。
【0021】
前記クリップ4を先端に取り付けたケーブル3は、巻き取り装置2のウインチがタイマーによって稼動すると、カーテンの端を挟んだまま巻き取り装置2の付近まで巻き取られ、自動的にカーテンが開く仕組みになる。
【0022】
次に、その他の本体の実施例について図2で説明する。図2においては、目覚まし時計と予約機能及び巻き取り装置が合体しているので、設置が簡単であり、また目覚ましの距離が上になることで、背伸びをして目覚まし時計を止める姿勢になるので、体を伸ばす運動も自然と行えるメリットがある。
【0023】
また、カーテンが2枚あるタイプには、もう一つ本体を同じように設置する、もしくは巻き取り機能を備えた装置を配線し設置するだけで個数を増減できる。
【0024】
次に、その他の本体の実施例について図3で説明する。図3は、その他の本発明の実施例であるが、下から上にカーテンを巻き取って太陽光を取り入れる構成となる。
【0025】
図3においては、まず目覚まし時計と内部にモーターを備えた巻き取り装置を一つに合体させカーテンレール5上の左端に設置し、さらにカーテンレール右端には、内部にモーターを備えた巻き取り装置9をそれぞれカーテンレール5の両端に設置し、通電線をカーテンレール5上に配線する。
【0026】
次に、カーテン7の下の裾の部分にパイプ管8を貼り付け固定する。
【0027】
前記パイプ管8の両端にウインチから引き延ばしたケーブル3を、それぞれパイプ管8の両端にある固定部11に巻き付け固定、もしくはケーブル3の先端を内部に通すなどして固定する。
【0028】
カーテン7の両サイドには、ウインチから伸ばしたケーブル3をスライド移動するためのレール10を備えており、カーテンレール5上の両端に、それぞれ設置した装置内部のウインチを巻き取ることで、カーテンが上がっていく仕組みにするなど、縦横自在で本発明のシステムを実施することが可能である。
【0029】
次に、図4は、本発明の他の実施例における全体の正面図であり、カーテン以外の例えばブラインドを用いても本発明の装置を利用することが可能である。
【0030】
まず、図1で説明した目覚まし時計1をカーテンレールの端上部に設置し、内部にモーターを備えたモーター装置12を、ブラインドのスラットと呼ばれる水平な羽の部分の回転を操作する、ポールの上部に設置する。
【0031】
通常は、前記ポールを手で回すことで、スラットが内側や外側に回転し、光の調整を行うが、モーター装置12をカーテンレール5に動かないように固定設置し、モーター装置12のモーター部分を前記ポールの上部に覆い設置することで、内部のモーターを回転させることによって自動でポールを回し、ブラインドでも簡単に予約タイマーで日の光を浴びることが可能になる。
【0032】
次に、図5は本発明の実施例における制御装置と自動巻き取り装置の要部を示すブロック図である。
【0033】
本発明に係る装置の要部には、モーター15によってケーブル3を巻き取るウインチ14と、このウインチ14への通電を制御する制御装置20とを備え、予約タイマー装置17を設けた構成としており、図1〜図4の実施例において、配置は自在であり、できるだけ小型に収まるよう配置することが望ましい。
【0034】
前記のウインチ14は、予約タイマースイッチがオンになり、モーター15が稼働し回転することで、ウインチ14がケーブル3を巻き取っていく。
【0035】
また予約タイマー装置17が作動すると、モーター15によって、ウインチ14が稼働する。
【0036】
そして、モーター15の横には、ケーブル3に当たらない程度の位置に過巻き取り検知センサ−13が配置され、巻き取られたケーブル3の先端にクリップ4が当たると、過巻き取り検知センサ−13が反応する、もしくはウインチ14がそれ以上ケーブル3を巻き取れなくなった時に、制御装置20が作動し、カーテンを巻き取る動作が停止される。
【0037】
また、目覚まし時計のアラームは別の回路なので、就寝者が起きて目覚まし時計のアラームを止めない限りは鳴りやむことはない。
【0038】
また通電オフスイッチ19を設け、カーテンを開く操作が完了した時点で通電がオフになり、さらに通電オンスイッチ18を設け、翌朝の予約時刻前に通電させることで自由に通電の時刻を決めることができる。
【符号の説明】
【0039】
1 目覚まし時計装置
2 巻き取り装置
3 ケーブル
4 クリップ
5 カーテンレール
6 通電線
7 カーテン
8 パイプ管
9 巻き取り装置
10 レール
11 固定部
12 モーター装置
13 過巻き取り検知センサ−
14 ウインチ
15 モーター
16 予約タイマー操作部
17 予約タイマー装置
18 通電オンスイッチ
19 通電オフスイッチ
20 制御装置
21 ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明は、目覚まし時計と予約タイマーによってカーテンを自動で巻き取りながら開く装置を提供することを目的とする目覚まし装置。
【請求項2】
本発明は、ウインチを内蔵したタイマー制御装置をカーテンレールの上端に設置し、カーテンの上端をつまみ、カーテンレールをスライドさせるようにケーブルで自動で巻き取りながら開く装置を提供することを目的とする目覚まし装置。
【請求項3】
本発明は、ウインチを内蔵した自動巻き取り装置をカーテンの下部に取り付けたパイプ内部の両端に設置し、両端に設置したレールに沿って、ケーブルを巻き取りながらカーテンを開く装置を提供することを目的とする目覚まし装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2において、前記自動巻き取り手段は、予約タイマーで作動するウインチで巻き取ることによってカーテンを開くことを特徴とする目覚まし装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項において、覚醒制御手段は、タイマー予約した時刻になると、目覚まし時計が鳴り、就寝者が起床して目覚まし時計のアラームを止めない限り一定時間は鳴り続けることを特徴とする目覚まし装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のうちのいずれか一項において、覚醒制御手段と自動巻き取り手段は、タイマー予約した時刻になると、通電オンになり、低コストで環境に配慮した機能を特徴とする目覚まし装置。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のうちのいずれか一項において、覚醒制御手段と自動巻き取り手段は、一度タイマー予約をした時間を記憶し、予約タイマーの時間を変更しなければ翌朝も同じ時刻になると自動的に目覚まし時計のアラームが鳴り、自動巻き取り装置が稼働することを特徴とする目覚まし装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−164038(P2011−164038A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−29706(P2010−29706)
【出願日】平成22年2月15日(2010.2.15)
【出願人】(506401060)
【Fターム(参考)】