説明

眼の保護に適合させた携帯型蛍光検出装置

【課題】専用機器でなくユーザの眼を保護する蛍光検出器を提供すること。
【解決手段】ハンドヘルド型データ処理システムとそれに接続されたUV光源とを含むハンドヘルド型蛍光検出器。UV光源は、走査対象となるオブジェクトにUV照明波長を有する光で照らす。安全機構は、UV光源からの光が人間の眼に損傷を与える強度で該UV光源の近傍にいる人間の眼に到達するのを抑止する。蛍光検出器は、照明に応じてオブジェクトにより生成された蛍光を検知する。蛍光検出器は光検出器又は人間の観察者を利用できる。該検出器は携帯電話又はPDAに含めることができる。ユーザを保護するためにバッフル又は全内反射を利用する安全機構が説明される。更に、オブジェクトが存在しないときにUV光源が駆動されるのを防止する連動機構を含めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛍光検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
多くの検出問題は、UV光により励起される蛍光染料の検出に依存するものである。例えば、多くの国では、偽造をより困難なものとするために蛍光染料を通貨に使用している。該染料は、特定のパターンで配置され、UV光の助けを借りて見ることが可能となる。加えて、異なる貨幣単位の紙幣は異なる染料及び/又は染料パターンを有しており、これにより小さな貨幣単位の紙幣に用いられる紙に大きな貨幣単位を印刷することによる偽造の更なる抑止を行っている。自動販売機は、それに入れられた貨幣の真正性を判定するために蛍光イメージングシステムを含むことが多い。同様に、銀行は、偽造紙幣を検出するためのスキャナを有している。
【0003】
現在ではUV LEDを利用することができ、このため、基本的には、一般的な消費者が使用するための安価で小型の蛍光検出システムを構築することが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、蛍光染料をベースとした偽造検出システムは、2つの理由により、一般の人々には容易に入手することが出来ないものである。第1に、かかる検出システムの使用は、貨幣の真正性を検証するための携帯型ビューシステムをユーザが携帯していることを必要とする。かかる検証が必要になることは比較的稀であるため、殆どの消費者は別個の照明システムとスキャナをその目的のために携帯したいとは思わない。
【0005】
第2に、かかる検出機構はUV光源の使用を必要とする。かかる光源は、大きな安全上の危険性を呈するものとなる。染料を励起させるために必要となるUV光の強度は、人間の眼に損傷を生じさせるのに十分なものである。このため、ユーザの眼をUV光で照らすことができる民生装置に関する安全性及び法的責任上の大きな問題が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ハンドヘルド型データ処理システムと該データ処理システムに接続されたUV光源を含むハンドヘルド型蛍光検出器を含むものである。該UV光源は、走査対象となるオブジェクトにUV照明波長を有する光で照らす。本発明は、UV光源からの光が人間の眼に損傷を与える強度で該UV光源の近傍にいる人間の眼に到達するのを抑止する安全機構を含む。蛍光検出器は、照明に応じてオブジェクトにより生成された蛍光を検知する。一実施形態では、該検出器は、照明に応じてオブジェクトから発せられた蛍光を検出する光検出器を含む。前記データ処理システムは、前記光検出器からの信号を受信して、蛍光の存在の指示をディスプレイ上に表示する。別の実施形態では、検出器は、人間の観察者であり、蛍光検出器は、バッフルシステム(baffle system)における透明窓を含み、該透明窓は、オブジェクトから発せられた蛍光を該検出器のユーザが見ることを可能にする一方で、UV光がユーザに危害を加える強度でユーザに到達するのを阻止する。一実施形態では、前記安全機構は、オブジェクトにUV光を照射することを可能にする一方で該UV光を検出器のユーザが見ることを阻止するバッフルを含む。該バッフルは透明窓を含むことが可能であり、該透明窓は、検出器のユーザがオブジェクトから発せられた蛍光を見ることを可能にする一方で、UV光が検出器のユーザに危害を加える強度で該ユーザに到達するのを阻止する。一実施形態では、本システムは、UV光源により照らされるようオブジェクトが位置決めされた際にオブジェクト存在信号を生成するオブジェクト検知機構と、オブジェクト存在信号が生成されていないときにUV光源がユーザの眼に危害を加える強度でUV光を生成するのを防止する連動装置(interlock)とを含む。一実施形態では、前記安全機構は、透明な表面を有する光学的なエンクロージャを含み、該透明な表面からUV光が内部的に反射され、走査対象となるオブジェクトが該表面に隣接して配置されて、該オブジェクトの表面がUV光により生成される電界内に位置するようになる。この種の一実施形態では、蛍光検出器は、該透明の表面を介してオブジェクトを見る。ハンドヘルドデータ処理システムが携帯電話又はPDAである実施形態もまた構成することが可能である。一実施形態は、ユーザが携帯電話で通話をしていないときに共に折り畳まれる第1及び第2の半体を含む携帯電話を利用したものであり、走査対象となるオブジェクトは、該第1及び第2の半体が共に折り畳まれている際にそれら半体間を通過する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
【実施例】
【0008】
本発明は、ユーザの眼に損傷を与え得る強度のUV光で該ユーザの眼が照らされるのを防止する検出装置を提供することにより、上記の安全上の問題を克服するものである。ここで図1を参照する。同図は、本発明による蛍光検出システムの一実施形態を示している。検出システム10は、UV光源12と蛍光検出器14を含む。走査対象となる銀行券15は、図の平面と垂直な方向に検出器内を通って通過する。検出システム10は、光源12により生成されたUV光がユーザの眼に到達するのを防止するエンクロージャ16を含む。
【0009】
UV光源12は、好適にはUV発光LEDである。光源12は、好適には350〜400nmの帯域内のUV光を発する。
【0010】
検出器14は、フィルタ17と、対象となる放出される蛍光の帯域内の光に感応する1つ又は2つ以上の光検出器18を含む。銀行券が検出器を通過して引かれるため、単一の検出器は、エンクロージャ16の寸法によって決まる所定の走査経路に沿った銀行券の一次元画像を形成することができる。蛍光染料の存在しか検出しない場合には、一個のフォトダイオードで十分である。より詳細な2次元画像が必要とされる場合には、フォトダイオードアレイを利用することが可能である。
【0011】
フィルタ17は、走査されたオブジェクトにより反射されたUV光が光検出器に到達するのを防止する。一実施形態では、フィルタ17は、蛍光帯域又は対象とする帯域の波長を中心とする狭い帯域を有するバンドパスフィルタである。該バンドパスフィルタによる実施形態は、増大したS/N比を提供するものとなる。これは、該バンドパスフィルタが、エンクロージャ16の外部からその内部へと漏入する可視光を遮蔽するからである。
【0012】
UV光源がオン・オフに律動される実施形態ではフィルタ17をなくすことができる。励起された燐光物質の減衰時間がUV光パルスの長さよりも長い場合には、該燐光物質は、UV光がターンオフされた後にも発光し続けることになる。かかる実施形態では、蛍光は、UVパルス間でのみ検出され、このため、UV光の反射又は散乱によって生じる背景は重要な意味を持つものでなくなる。
【0013】
ユーザがUVにさらされる可能性を更に低くするために、検出システム10はまた、走査領域内に紙幣が存在しないことを検出するための紙幣検出機構を含むことができる。次いで連動機構を利用して、紙幣が存在しないときにユーザの眼に危害を加え得るレベルのUV光をUV光源12が生成するのを防止する。かかる紙幣検出システムは、好適には、紙幣走査システムの構成要素を利用して、この付加的な安全機能を提供するコストを最小限にするものとなる。
【0014】
エンクロージャ16内の紙幣の存在又は不存在は、該紙幣を用いて光を遮断し又は反射させることにより検出することが可能である。この測定のために利用される光源及び検出器は、別個の光源及び検出器とすることが可能であり、又はUV光源及び蛍光検出器とすることが可能である。この目的に蛍光検出器及びUV光源を使用するために、蛍光検出器は、UV波長帯域と蛍光波長帯域との両方で光を検出できなければならない。このため、上記のバンドパスフィルタを有さない検出器を利用する必要がある。上述したように、かかる検出器は、UV光源を律動させて蛍光染料を励起させ、次いでUV光源がオフになっている期間に蛍光を検出する、という蛍光測定が行われる場合に使用することができる。かかるシステムでは、紙幣の存在は、UV光がオンであるときに光検出器により受光される光を観察することにより検出することができる。UV光源12と対向するエンクロージャの壁13は、該壁に到達するあらゆるUV光を吸収する材料を含み、このため、紙幣が存在しないときには信号は光検出器14により記録されない。該エンクロージャ内に紙幣が配置されると、UV光の一部が該紙幣の表面により散乱され又は反射され、このため、光検出器14により光が検出される。紙幣検出段階中には、パルス長及び/又はUV光強度が、人間の眼に損傷を与えることのない一定レベルに維持される。
【0015】
紙幣検出システムが、エンクロージャ内に紙幣が存在すると判定したとき、UV光が高出力モードへと切り替えられて、蛍光のために該紙幣が走査される。しかし、該検出システムは、紙幣が存在しなくなったか否かを判定するために、実際のUVパルス中に受光したUV光を測定し続ける。紙幣がエンクロージャから除去されたとき、UV光は再びその低出力モードに戻る。
【0016】
紙幣検出システムはまた、別個の検出器及び/又は光源を使用して動作することが可能である。例えば、光源12は、安全な波長帯域の光を発する第2のLEDを含むことが可能である。かかる実施形態では、光検出器14内の第2のフォトダイオードを使用して該安全な波長帯域内の光の存在を検知することが可能である。かかる実施形態では、紙幣検出システムは、蛍光走査システムとは完全に独立したものとなり、このため、蛍光を検出するために使用されるフォトダイオードが上述の遮蔽用のフィルタを使用することができ、及び走査動作中にUV LEDが連続モードで動作することができる。
【0017】
上述の実施形態で利用する反射型の構成では、UV光源及び検出器は、走査対象となる紙幣その他のオブジェクトに対して同じ側に位置する。基本的には、オブジェクトを通して蛍光染料を照らすことができ、及び検出対象となるオブジェクトから蛍光が放出することができる場合には、透過型の構成を利用することが可能である。ここで図2を参照する。同図は、本発明の別の実施形態による蛍光検出器30の断面図である。蛍光検出器30は、オブジェクト15(銀行券等)をUV光で照らすUV光源31を含む。該オブジェクト15で生成された蛍光は光検出器33により検出され、該光検出器33は、オブジェクト15に対してUV光源31と反対側に配置される。
【0018】
上述の本発明の実施形態は、何らかの形態の機械的なバッフルに依存してUV光源からの光が検出器の近傍にいる人間の眼に達するのを妨げるものである。かかる実施形態は、走査対象となるオブジェクトを、エンクロージャを通過することができるオブジェクトに制限するものである。更に、ユーザは、装置内に高反射性表面(アルミホイルシート等)を配置することにより該装置からUV光を抽出することが可能である。
【0019】
ここで図3A及び図3Bを参照する。同図は本発明による蛍光検出システムの別の実施形態を示している。蛍光検出システム50は、透明な光学ハウジング52、UV光源53、及び蛍光検出器54を含む。表面55へのUV光の入射角、及びハウジングを構成する材料の屈折率は、UV光が表面55で全内反射を受けるよう選択される。反射されたUV光は好適には、表面57上の領域56により吸収される。この吸収機構は、物理的な摩耗に対する耐性を有するべきである。例えば、領域56の近傍でプリズム内にUV吸収材料を包含させることができる。代替的には、領域56の近傍でハウジング52の外面にUV吸収コーティングを付与することができる。表面55に隣接する領域内にオブジェクトが存在しない場合には、光の全てが領域56により吸収され、このため光検出器54に光は到達しない。
【0020】
ここで図3Bを参照する。蛍光検出システム50は、表面55で反射されたUV光ビームからの電界の一部が、該表面の近傍に又は該表面に接触して配置された紙幣59の表面上の蛍光染料を励起させるのに十分な距離だけ、ハウジング52の外部へ実際に延びていることの観察に基づくものである。しかし、問題となる距離は、ユーザが該ユーザ自身の眼の網膜を照らすのを可能にするには小さすぎるものである。
【0021】
励起された染料により生成された蛍光の一部は、ハウジング52に入射して光検出器54に到達することになる。蛍光58が全方向に発せられるため、光検出器54は、該光検出器54がその光の一部を大量のUV光を受光することなく受光できるよう位置決めすることが可能である。このため、UV光を遮断するためのフィルタは必要ない。しかし、バンドパスフィルタを光検出器54内に含めて、蛍光検出システム50のS/N比を改善することが可能である。
【0022】
ここで図4を参照する。同図は、コントローラ62及びディスプレイ63を有するハンドヘルド装置上に検出ヘッド61を包含させた完成した走査システム60を示している。検出ヘッド61は、上述した実施形態の何れとすることも可能である。コントローラは、上述した走査機能及び紙幣検出機能を、かかる検出システムが装置内に組み込まれている場合に実行する。コントローラは、光検出器又は検出器からの信号を処理して、紙幣の真正性、及び随意選択的に紙幣の貨幣単位を判定する。ディスプレイは好適には、紙幣の真正性並びに紙幣の貨幣単位の読みの英数字指示を提供する。
【0023】
貨幣単位の判定が、紙幣の蛍光染料により発せられる精確な波長の知識に依存する場合には、検出ヘッド61内の光検出器は、発せられる考え得る波長の各々毎に光検出器/バンドパスフィルタを1つずつ含むことが可能である。光検出器/フィルタの対の個数を最小限にするために、対象とする各国毎に手動で変更することが可能なフィルタを配設することが可能である。
【0024】
上述のように、一般的な消費者は、金銭の偽造を検出するために別個の走査装置を携帯することを望まない。このため、携帯電話又はその他のPDA等のハンドヘルド装置内に組み込まれた本発明の実施形態が好ましい。かかるハンドヘルド装置は、イメージ及びテキストの両者を表示するよう構成された画面及びファームウェアを既に含んでいる。更に、蛍光検出器を動作させるために必要となる電力の量は、装置のバッテリーを大きく消費するものとはならない。
【0025】
いわゆる「折り畳み式電話(flip phone)」は、本発明による蛍光スキャナを組み込むための特に魅力的な候補である。かかる電話は、ユーザが電話をするために使用していないときに共に折り畳む2つの部分を含む。電話がこの閉じられた状態にあるとき、小さな力が該2つの半体を1つに保持する。しかし、紙幣は、この閉じられた状態で2つの半体間で引き出すことが可能である。
【0026】
ここで図5を参照する。同図は、本発明の透過性の一実施形態による蛍光検出システムを組み込んだ携帯電話100を示す斜視図である。図5の携帯電話100は開いた状態にある。この場合、2つの半体107,108は互いに離れている。携帯電話100は、その通常の動作時に使用されるキーパッド101及びディスプレイ102を含む。更に、携帯電話100は、その反対側の半体上にそれぞれ配置されたUV光源103と蛍光検出器104を含み、該携帯電話100の該2つの半体が閉じられた際に該UV光源103が該蛍光検出器104の下方に位置決めされるようになっている。
【0027】
ここで図6を参照する。同図は、紙幣110の走査中における閉鎖状態で携帯電話100を示している。紙幣110は、矢印111で示すように、該紙幣110を2つの半体を通して引くことにより走査される。蛍光検出器104及びUV光源103は、それらの間を通過する紙幣110の部分が、対象となる蛍光マークを含むように配置される。例えば、蛍光マークは、紙幣110を横切るストライプ113という形のものとすることができる。
【0028】
多くの折り畳み式電話は、日付、時間、及び発呼者識別データといったテキスト情報を表示するよう構成された第2の補助ディスプレイ116を含む。このディスプレイは、走査結果(すなわち偽造VS真正及び紙幣の貨幣単位)を表示するために使用することが可能である。
【0029】
同様に、本発明の反射式の実施形態をかかる電話に組み込むことが可能である。ここで図7を参照する。同図は、携帯電話120を開いた状態で示す斜視図である。反射型の実施形態の場合、光源122及び光検出器123は好適には、それらが、折り畳み式電話の2つの半体間を紙幣が引き出される際に該紙幣から短い距離だけ離れるように、取り付けられる。例えば、光源及び光検出器は、浅いウェル121内に取り付けることが可能である。
【0030】
図3A及び図3Bを参照して上述したような全内反射型の実施形態は、携帯電話又はPDAの外側に取り付けるのによく適したものとなる。検出器が紙幣又はその他の対象となるオブジェクト上を物理的に移動される一方で、キー又はその他のボタンが押される。キーが押されている間に、UV光源が駆動され、蛍光検出器の出力がハンドヘルド装置内のコントローラにより処理される。この場合も、その走査結果は、ハンドヘルド装置のディスプレイ上に表示される。この種の一実施形態が図8に示されている。同図は、本発明の一実施形態による蛍光検出器201を含む携帯電話200の平面図である。携帯電話200は、ディスプレイ210及びキーパッド211を含む。走査を起動させるために使用されるキーは、携帯電話200上のキー、それらのキーの組み合わせ、又はこの目的のためにのみ使用される別個のキーの何れとすることも可能である。
【0031】
上述の実施形態は、1つ又は2つ以上のフォトダイオードを使用し、オブジェクトをUV光で照らすことに応じて走査対象のオブジェクトから発せられた蛍光を検出する。しかし、照明されたオブジェクトを見ることによりユーザが蛍光材料の存在を検出する実施形態を構成することも可能である。ここで図9を参照する。同図は、本発明の別の実施形態による蛍光検出器300を示している。蛍光検出器300は、ユーザ308による視覚的な観察と光検出器304の両方を使用して、紙幣その他のある程度透明のオブジェクトといったオブジェクト302内の蛍光材料を検出する。オブジェクト302は上述したようにUV LED301からのUV光303で照らされる。矢印309で示す方向に生成された蛍光が光検出器304により検出される。オブジェクト302を通って矢印306の方向に漏出する蛍光は、バッフル307の透明窓305を通してユーザ308により見られる。窓305は、該窓に当たるUV光310を吸収する材料から構成され、このためユーザの眼が損傷から保護される。
【0032】
光検出器304が省略される実施形態を構成することも可能であることに留意されたい。同様に、バッフル307の壁311が蛍光に対して透過性であると共にUV光に対して非透過性である実施形態を構成することも可能である。
【0033】
上記説明及び図面より、本発明の様々な修正が当業者には明らかとなろう。したがって、本発明は、特許請求の範囲によってのみ制限されるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による蛍光検出システムの一実施形態を示している。
【図2】本発明のもう1つの実施形態による蛍光検出器の断面図である。
【図3A】本発明による蛍光検出システムの別の実施形態を示している。
【図3B】本発明による蛍光検出システムの別の実施形態を示している。
【図4】コントローラ及びディスプレイを有するハンドヘルド装置上に検出ヘッドを組み込んだ完成した走査システムを示している。
【図5】本発明の透過式の実施形態による蛍光検出システムを組み込んだ携帯電話を示す斜視図である。
【図6】紙幣の走査中の閉鎖状態で携帯電話を示している。
【図7】開放状態で携帯電話を示す斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態による蛍光検出器を含む携帯電話の平面図である。
【図9】本発明の別の実施形態による蛍光検出器を示している。
【符号の説明】
【0035】
10 検出システム
12 UV光源
14 蛍光検出器
15 銀行券
16 エンクロージャ
17 フィルタ
18 光検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドヘルド型蛍光装置であって、
ハンドヘルドデータ処理システムと、
該ハンドヘルドデータ処理システムに接続され、及び走査対象となるオブジェクトをUV照明波長を有する光で照明する、UV光源と、
前記UV光源からの前記光が、人間の眼に損傷を与えることになる強度で該UV光源の近傍にいる人間の眼に到達するのを阻止する安全機構と、
前記照明に応じて前記オブジェクトにより生成された蛍光を検知する蛍光検出器と
を含む、ハンドヘルド型蛍光装置。
【請求項2】
前記蛍光検出器が、前記照明に応じて前記オブジェクトから発せられた蛍光を検出する光検出器を含み、前記データ処理システムが、前記光検出器からの信号を受信して、前記蛍光の存在の指示をディスプレイ上に表示する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記蛍光検出器がバッフルシステム内の透明窓を含み、該透明窓が、該検出器のユーザが前記オブジェクトから発せられた蛍光を見ることを可能にすると共に、UV光が前記ユーザに危害を加え得る強度で該ユーザに到達するのを阻止する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記安全機構がバッフルを含み、該バッフルが、前記UV光によりオブジェクトを照明することを可能にすると共に、前記検出器のユーザが前記UV光源を見ることを防止する、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記バッフルが、該バッフル内に透明窓を含み、前記透明窓が、前記検出器のユーザが前記オブジェクトから発せられた蛍光を見ることを可能にすると共に、UV光が前記ユーザに危害を加え得る強度で該ユーザに到達するのを阻止する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記UV光源により照明されるようオブジェクトが位置決めされた場合にオブジェクト存在信号を生成するオブジェクト検知機構と、該オブジェクト存在信号が生成されていないときにUV光源がユーザの眼を損傷させることになる強度でUV光を生成するのを防止する連動装置とを更に含む、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記安全機構が、UV光を内部に反射させる透明な表面を有する光学的なエンクロージャを含み、走査対象となる前記オブジェクトの表面が前記UV光により生成された電界内に位置するように前記オブジェクトが前記透明な表面に隣接して配置される、請求項2に記載の装置。
【請求項8】
前記光検出器が、前記透明な表面を介して前記オブジェクトを見る、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記光検出器が、前記オブジェクトの一部のイメージを形成する、請求項2に記載の装置。
【請求項10】
前記ハンドヘルドデータ処理システムが携帯電話を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項11】
前記携帯電話が、ユーザが該携帯電話で通話をしていないときに共に折り畳まれる第1及び第2の半体を含み、走査対象となるオブジェクトが、前記第1及び第2の半体が共に折り畳まれているときに該第1及び第2の半体間に通される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ハンドヘルドデータ処理システムがPDAを含む、請求項2に記載の装置。
【請求項13】
オブジェクト上の蛍光物質の存在を検出するための方法であって、
UV光源を有するハンドヘルドデータ処理装置を配設し、
前記オブジェクトをUV光にさらすと共に、該オブジェクトの近傍にいる人間が該人間の眼に損傷を与え得る強度で前記UV光にさらされないよう保護し、
前記UV光に応じて前記オブジェクトにより生成された蛍光を検出する、
という各ステップを含む方法。
【請求項14】
表示画面を配設し、
前記蛍光の存在の指示を前記表示画面上に提供する、
という各ステップを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ハンドヘルドデータ処理装置が携帯電話を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記ハンドヘルドデータ処理装置がPDAを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記オブジェクトが紙幣という形の通貨を含み、該通貨の真正性の指示が前記表示画面上に表示される、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記真正性の指示が前記紙幣の貨幣単位を含む、請求項17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−258808(P2006−258808A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−65794(P2006−65794)
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【出願人】(506076606)アバゴ・テクノロジーズ・ジェネラル・アイピー(シンガポール)プライベート・リミテッド (129)
【Fターム(参考)】