説明

眼圧監視装置

ソフトコンタクトレンズ1と該コンタクトレンズ1に一体化された圧力センサーとを備える眼圧監視装置であって、該圧力センサーは、能動歪ゲージ2と、受動ゲージ3と、剛性要素4と、マイクロプロセッサ5とを備える、眼圧監視装置。能動歪ゲージ2、受動ゲージ3、及び剛性要素4は、コンタクトレンズの中心Cから或る距離に位置し、能動歪ゲージ2は、コンタクトレンズ1の中心Cを少なくとも180度にわたって取り囲む部分を備え、受動ゲージ3及び剛性要素4はそれぞれ、コンタクトレンズ1の中心Cを少なくとも180度にわたって取り囲む部分を備え、コンタクトレンズ1の中心Cの周りに位置付けられている受動ゲージ3の部分は、コンタクトレンズ1の中心Cの周りに位置付けられている剛性要素4の部分の直近に配置される。キットであって、そのような圧力監視装置と、該圧力監視装置と通信するとともに、該圧力監視装置から受信したデータを格納するように構成された可搬型記録装置6とを備える、キット。眼圧監視システムであって、そのようなキットと、可搬型記録装置6から受信したデータを受信し、かつ/又は処理し、かつ/又は格納するために、可搬型記録装置6と通信するように構成されたコンピューティングデバイス7とを備える、眼圧監視システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼圧(IOP)を監視する装置に関する。本発明は特に、長期間、例えば24時間以上にわたって眼圧を監視するために、ユーザーの眼に配置することができる装置に関する。本発明はまた、眼圧(IOP)を監視するキット及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
緑内障は、高い眼圧(IOP)を特徴とする広く知れ渡った疾病である。この高い眼圧IOPは、段階的な周辺視野の喪失を引き起こす。したがって、確実な診断を提供するために、又は、新しい治療法を確立するために、緑内障患者のIOPについての詳細な知識を持つ必要性が存在する。
【0003】
特許文献1は、ソフトコンタクトレンズと該コンタクトレンズに固定された圧力センサーとを備える眼圧記録システムを記載している。圧力センサーは、コンタクトレンズの中心の周りに位置する能動歪ゲージを備え、したがって、IOP変化による眼球の球の変形を測定することを可能にする。一実施の形態では、圧力センサーは、ホイーストンブリッジ構成(Wheatstone bridge configuration)で配置された2つの能動歪ゲージ及び2つの受動ゲージを備える。能動歪ゲージは、コンタクトレンズの中心の周りに位置付けられている円形ゲージであり、一方、受動ゲージは、眼球が変形するときに該受動ゲージの変形を最小にするために、レンズに対して原則的に半径方向に配置される。受動ゲージは、短くかつ実質的に接線方向のセグメントによって相互接続される、コンタクトレンズの一方の側に位置する幾つかの半径方向セグメントで作られる。
【0004】
この眼圧記録システムの欠点は、ユーザーの快適さを妥協することなくセンサーの特徴を最適化することが難しいことである。受動ゲージを、眼球の変形に対して可能な限り感度を低くするには、半径方向セグメントは、接線方向セグメントに比べて可能な限り長くなければならない。しかし、半径方向セグメントがレンズの中心にあまりに近くに達する場合、ユーザーの視界内に入るため、半径方向セグメントの長さは制限される。また、半径方向セグメントの長さが、コンタクトレンズの標準的な使用について正しく制限されたとしても、ユーザーの視界が受動ゲージによって乱される可能性のある状況、例えばコンタクトレンズが偶然に眼の上でほんの僅か滑る、又はユーザーの瞳孔が特に散大される暗い環境を排除することはできない。
【0005】
この眼圧記録システムの別の欠点は、コンタクトレンズの中心に対する受動ゲージの非対称設計が、コンタクトレンズ自体の一時的又は永久的な非対称変形をもたらす可能性があり、そしてこのことが、球形状を失わせる場合があり、したがって、レンズを装着するユーザーに不快感をもたらすことである。
【0006】
特許文献1の眼圧記録システムの更なる別の欠点は、受動ゲージの位置及び形状が、能動歪ゲージの位置及び形状と全く異なることである。したがって、IOP以外の環境因子、例えば温度、湿度等の変動が受動ゲージの物理的特性に及ぼす影響は、同じ変動が能動歪ゲージの物理的特性に及ぼす影響と著しく異なるため、IOPを確定するときに誤差又は不正確さを誘起する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許第1401327号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、ユーザーにとっての大きな不快感を伴わずに、長期間にわたって、かつ任意の状況で装着することができる眼圧監視装置を提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、IOPの正確な測定値を送達する眼圧監視装置を提供することである。
【0010】
本発明の更なる別の目的は、長期間にわたってIOPの正確な測定値を送達できるキット及び眼圧監視システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
これらの目的及び他の利点は、対応する独立請求項の特徴を備える装置、キット、及びシステムによって達成される。
【0012】
これらの目的は、特に、ソフトコンタクトレンズと該コンタクトレンズに一体化された圧力センサーとを備える眼圧監視装置によって達成され、圧力センサーは、能動歪ゲージと、受動ゲージと、剛性要素(rigid element)と、マイクロプロセッサとを備える。能動歪ゲージ、受動ゲージ、及び剛性要素は、コンタクトレンズの中心から或る距離に位置し、能動歪ゲージは、コンタクトレンズの中心を少なくとも180度にわたって取り囲む部分を備え、受動ゲージ及び剛性要素はそれぞれ、コンタクトレンズの中心を少なくとも180度にわたって取り囲む部分を備え、コンタクトレンズの中心の周りに位置付けられている受動ゲージの部分は、コンタクトレンズの中心の周りに位置付けられている剛性要素の部分の直近に配置される。
【0013】
これらの目的はまた、このような圧力監視装置と、圧力監視装置と通信するとともに、該圧力監視装置から受信したデータを格納するように構成された可搬型記録装置とを備えるキットによって達成される。
【0014】
これらの目的はまた、このようなキットと、可搬型記録装置から受信したデータを受信し、かつ/又は処理し、かつ/又は格納するために、可搬型記録装置と通信するように構成されたコンピューティングデバイスとを備える眼圧監視システムによって達成される。
【0015】
本発明によれば、眼圧監視装置は、コンタクトレンズの一部を剛性化する剛性要素を備え、コンタクトレンズの中心の周りで受動ゲージをこの剛性要素の近くに配置することを可能にし、それにより、ユーザーの視界を損なわない受動ゲージの設計を可能にし、また、能動ゲージによって測定されるIOP変動ではなく環境因子による変動についてのより効率的でかつ確実な補正を実現するために、能動ゲージの構成と同様の構成を有する受動ゲージの設計を可能にする。
【0016】
受動ゲージが剛性要素の直近に配置されると、受動ゲージの形状は、ほぼ制約なしで自由に選択されることができる。その理由は、本発明の装置を装着するユーザーの眼球の変形に対する受動ゲージの抵抗性が、コンタクトレンズ上での受動ゲージの形状及び/又は位置若しくは配向によってではなく、剛性要素によって提供されるからである。これは、例えば、コンタクトレンズの中心に対して原則的に対称である、コンタクトレンズの中心の周りに位置付けられている受動ゲージを設計することを可能にする。さらに、受動ゲージは、能動歪ゲージと同様に設計及び位置決めすることができる。受動ゲージは、例えば、レンズの中心の周りに少なくとも部分的に位置付けられている、原則的に連続した、例えば円形又は多角形の導体とすることができる。受動ゲージはその後、ユーザーの邪魔をしないように十分な、コンタクトレンズの中心から或る距離に簡単に配置することができ
る。
【0017】
本発明は、図によって示される以下の説明によってより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の好ましい実施形態による眼圧監視装置を示す図である。
【図2】II−II線に沿う図1の装置の断面図である。
【図3】本発明の別の実施形態による眼圧監視装置を示す図である。
【図4】本発明による受動歪ゲージ及び/又は能動歪ゲージの考えられる構成の例を示す図である。
【図5a】本発明による受動歪ゲージ及び/又は能動歪ゲージの構成についての1つの考えられる変形実施形態を示す図である。
【図5b】本発明による受動歪ゲージ及び/又は能動歪ゲージの構成についての1つの考えられる変形実施形態を示す図である。
【図6】本発明による眼圧監視システムの略図である。
【0019】
異なる図における同じ参照符号は、同じか又は同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1に示す好ましい実施形態によれば、本発明の眼内監視装置は、コンタクトレンズ1、好ましくはソフトコンタクトレンズと一体化された圧力センサーを備える。コンタクトレンズ1がユーザーによって装着されると、圧力センサーは、ユーザーの眼球上に配置される。ユーザーにとってのあらゆる不快感を回避するために、圧力センサーの要素は、好ましくは、眼と直接接触状態にならない。センサーは、例えば、コンタクトレンズ1内に組込まれるか若しくは埋め込まれているか、コンタクトレンズ1の外部の凸状表面に固着されているか、又はそれらの組合せである、すなわち、センサーの幾つかの要素はコンタクトレンズ1内に埋め込まれており、他の要素はその表面に固着されている。
【0021】
しかし、本発明の他のより有利でない実施形態によれば、圧力センサーの一部又は全ての要素は、コンタクトレンズ1の内部の凹状表面上に固着されており、したがって、コンタクトレンズ1を装着するユーザーの眼と少なくとも部分的に直接接触状態になる。
【0022】
圧力センサーの要素は、好ましくは、本発明の装置を装着するユーザーの視界を遮らないように十分な、コンタクトレンズ1の中心Cからの或る距離に全て位置するため、本発明の装置は、長期間、例えば10時間、24時間、又は更に数日にわたって、ユーザーにとっての著しい支障及び/又は不快感を伴わずに、任意の通常のコンタクトレンズのように装着することができる。
【0023】
圧力センサーは、能動歪ゲージ2と、受動ゲージ3と、剛性要素4と、マイクロプロセッサ5とを備える。
【0024】
コンタクトレンズ1は、好ましくは、比較的高い付着力で眼球に付着する例えば防水性材料及び/又はシリコンベース材料で作られたソフトコンタクトレンズである。眼圧(IOP)の変動は、ユーザーの眼球の変形を引き起こす。通常、IOPが上昇すると眼球が散大し、IOPが減少すると眼球が収縮する。本発明の装置がユーザーによって装着されると、そのユーザーの眼球の変形は、眼球と密着状態にあるコンタクトレンズ1の変形を誘起し、コンタクトレンズ1の変形の大きさはその外周でより大きい。
【0025】
能動歪ゲージ2は、コンタクトレンズ1の変形を受けるために、コンタクトレンズ1上で構成及び配置される。本発明によれば、能動歪ゲージ2の部分は、コンタクトレンズ1
の中心Cの周りに位置し、中心Cを少なくとも部分的に取り囲む。能動歪ゲージ2は、したがって、好ましくはコンタクトレンズ1の中心Cを中心とする円孤を描くか又はカバーする。
【0026】
中心Cの周りに位置する能動歪ゲージ2の部分の全体的な形状は、円孤の形状である。しかし、この部分の構成は、例えば能動歪ゲージ2の求められる電気特性、この部分を製造するために使用される方法、コンタクトレンズ上で利用可能な場所等に応じて、本発明の範囲(frame)内で変更することができる。中心Cの周りに位置する能動歪ゲージ2の部分は、例えば、1つ若しくは複数の同心孤を形成する1つ若しくは複数の湾曲又は円形セグメント、又は、例えば多角形、メッシュ、若しくは任意の他の適合形状の1つ若しくは複数の部分を形成する1つ若しくは複数の直線セグメントで作られる。上記形状の1つ又は複数の組合せもまた、本発明の範囲内で可能である。
【0027】
中心Cの周りに位置する能動歪ゲージ2の部分は、その構成と無関係に、好ましくは中心Cの周りに少なくとも180度の孤をカバーし、したがって、少なくとも180度にわたって中心Cを取り囲む。言い換えれば、IOP変動によるコンタクトレンズの変形の十分かつ確実な検知を提供するために、そして、IOP変動の確実な測定を提供するために、その外周の半分にわたって中心Cを取り囲む。
【0028】
IOP変動は、ユーザーが装着するコンタクトレンズ1の変形を誘起する。コンタクトレンズ1は、IOPが上昇すると伸張し、IOPが減少すると収縮し、それにより、コンタクトレンズの径の変動を示唆する。これらの径の変動を確実に検出するために、中心Cの周りに位置する能動ゲージ2の部分は、したがって、好ましくは少なくとも180度の孤をカバーする。これは、能動ゲージ2が、該能動ゲージ2の局所的構成と無関係に、IOP変動に関連しない局所的条件による可能性がある局所的変形ではなく、コンタクトレンズ1の径の変動を検出することを可能にする。
【0029】
更により好ましくは、中心Cの周りに位置する能動歪ゲージ2の部分の長さを最大にし、それにより、能動歪ゲージ2の感度を最大にするために、中心Cの周りに位置する能動歪ゲージ2の部分は、中心Cの周りの円全体のできる限り多くをカバーする。本発明の好ましい実施形態によれば、中心Cの周りに位置する能動歪ゲージ2の部分は、したがって、好ましくは、少なくとも270度にわたってコンタクトレンズ1の中心Cを取り囲み、すなわち、該中心Cの周りに少なくとも270度の孤をカバーし、コンタクトレンズ1のセグメントは、マイクロプロセッサ5に対する能動歪ゲージ2の、また、該マイクロプロセッサ5に対する圧力センサーの他の要素の原則的に半径方向の接続によって使用される。
【0030】
好ましい実施形態では、能動歪ゲージは、コンタクトレンズ1の外周に位置する比較的薄くかつ原則的に円形の導電体である。能動歪ゲージ2の両端は、マイクロプロセッサ5と電気接触状態にある。コンタクトレンズ1の中心Cの周りに位置する能動歪ゲージ2の部分のセクションは、IOP変動の影響を受けると能動歪ゲージが変形可能になるように十分小さく選択される。好ましくは、能動歪ゲージ2の弾性は、コンタクトレンズ1の弾性に等しいか又は近い。更により好ましくは、能動歪ゲージ2の弾性は、コンタクトレンズ1の弾性に等しいか又はそれより高い。能動歪ゲージ2は、好ましくは、薄い金属箔のエッチング、エンボス加工、及び/又はカッティングによって作られる。変形実施形態では、能動歪ゲージ2は薄い金属ワイヤで作られる。更なる変形実施形態では、能動歪ゲージは、好ましくは可撓性がありかつ透明な基材、例えばポリイミドフィルム10上への金属及び/又は任意の他の導電性材料の堆積によって作られる。
【0031】
本発明によれば、上記で説明したように、能動歪ゲージ2がコンタクトレンズ1と一体
化されると、コンタクトレンズ1の変形は、能動歪ゲージ2の変形を誘起し、それにより、能動歪ゲージ2の物理的特性、特にその電気的特性を改変する。例えば、IOPが上昇し、眼球が散大する場合、コンタクトレンズ1はその外周で拡張し、能動歪ゲージ2は伸張する。これは、コンタクトレンズ1の中心Cの周りに位置する能動歪ゲージ2の部分のセクションの減少、したがってその電気抵抗の増大を生む。したがって、能動歪ゲージ2の電気抵抗の変動を測定することによって、IOPの変動を検出し測定することが可能である。
【0032】
マイクロプロセッサ5は、当該技術分野で知られている方法を使用して能動歪ゲージ2の電気抵抗を測定するようにプログラムされる。
【0033】
しかし、眼球、それによりコンタクトレンズ1の変形以外の他の因子、特に温度、湿度、大気圧等のような環境パラメータが、能動歪ゲージ2の電気抵抗に影響を及ぼす可能性がある。
【0034】
本発明によれば、本発明の圧力センサーは、これらの他の因子の影響のみを測定する、特に環境パラメータの影響を測定する受動ゲージ3を備える。本発明によれば、受動ゲージ3は、好ましくは、能動歪ゲージ2と性質及び構成が類似し、それにより、受動ゲージ3の物理的特性に対する環境パラメータの影響は、能動歪ゲージ2の物理的特性に対するこれらの同じパラメータの影響と同じか又は少なくとも類似する。特に、受動ゲージ3は、好ましくは、能動歪ゲージ2と、同じ材料から、また、同じ技術又は製造プロセスに従って作られ、受動ゲージ3の形状及び構成は、好ましくは、能動ゲージ2の形状及び構成と同じか又は少なくとも類似する。したがって、受動ゲージ3はまた、能動ゲージ2によってカバーされる孤の角度に近い角度の孤を好ましくはカバーする、コンタクトレンズ1の中心Cの周りに位置する部分を備える。
【0035】
図1に示す例によれば、受動ゲージ3は、例えばコンタクトレンズ1の中心Cの周りに位置する、薄くかつ原則的に円形の導電体である。受動ゲージ3は、好ましくは、能動歪ゲージ2よりも、コンタクトレンズ1の中心Cの近くに配置される。受動ゲージ3の両端は、マイクロプロセッサ5と電気接触状態にある。
【0036】
受動ゲージ3の他の構成は、本発明の範囲内で可能であり、受動ゲージ3の構成は、必須なわけではないが、能動ゲージ2の構成と類似することが好ましい。特に、中心Cの周りに位置する受動ゲージ3の部分は、例えば、1つ若しくは複数の同心孤を形成する1つ若しくは複数の湾曲したセグメント若しくは円形セグメント、又は、例えば多角形、メッシュ若しくは任意の他の適合形状の1つ若しくは複数の部分を形成する1つ若しくは複数の直線セグメントで作られる。上記形状の1つ又は複数の組合せもまた、本発明の範囲内で可能である。
【0037】
本発明の好ましい実施形態によれば、受動ゲージ3は、能動ゲージ2の構成と類似する構成であり、好ましくは、能動歪ゲージ2によってカバーされる孤の角度に近い角度を有する孤をカバーする、すなわち、受動ゲージ3は、好ましくは、能動ゲージ2がコンタクトレンズ1の中心Cを取り囲む角度に近い角度にわたってコンタクトレンズ1の中心Cを取り囲む。それにより、環境条件の考えられる変動によって受動ゲージ3に誘起される変形は、能動ゲージ2におけるこれらの同じ変動によって誘起される変形に類似する。したがって、受動ゲージ3の電気的特性に対する環境条件の変動の影響は、能動ゲージ2の電気的特性に対する同じ環境条件の変動の影響を表す。
【0038】
したがって、コンタクトレンズ1の中心Cの周りに位置する受動ゲージ3の部分は、好ましくは、少なくとも180度の孤をカバーする、すなわち、180度にわたってコンタ
クトレンズの中心Cを取り囲む。更により好ましくは、中心Cの周りに位置する受動ゲージ3の部分は、該中心Cの周りに少なくとも270度の孤をカバーする、すなわち、少なくとも270度にわたってコンタクトレンズの中心Cを取り囲む。
【0039】
IOP変動による受動ゲージ3のあらゆる変形を回避するか、又は、少なくとも最小にするために、本発明の圧力センサーは、コンタクトレンズ1の中心Cの周りに位置する部分を有する剛性要素4を更に備える。剛性要素4は、好ましくは、ユーザーの眼球が変形するときに著しい変形を受けないように十分に剛性である。本発明によれば、コンタクトレンズ1の中心Cの周りに位置する受動ゲージ3の部分は、コンタクトレンズ1の中心Cの周りに位置する剛性要素4の部分の直近にある。したがって、コンタクトレンズ1の中心Cの周りに位置する受動ゲージ3の部分は、剛性要素4によって剛性化されるコンタクトレンズ1の領域に位置し、したがって、IOP変動による変形を受けないか、又は、僅かにしか受けない。したがって、受動ゲージ3の物理的特性は、IOP変動のために眼球が変形するときでも顕著に改変されない。したがって、受動ゲージ3の物理的特性、特にその電気抵抗の任意の顕著な変化を、他の因子、特に環境パラメータの変動によるものと考えることができる。
【0040】
したがって、能動歪ゲージ2に関して測定される物理的特性の変動は、実際に本質的にIOP変動による変動を確定するために、受動ゲージ3に関して測定される物理的特性の変動によって補正されることができる。したがって、眼圧の変動は、例えば能動歪ゲージ2の電気抵抗の測定された変動から、較正因子で乗算されるか又は別の方法で補正される可能性のある受動ゲージ3の電気抵抗の測定された変動を減算した結果に基づいて確定される。
【0041】
本明細書において、用語「能動歪ゲージ(active strain gage)」又は「能動ゲージ(active gage)」は、ユーザーのIOPの変動によるユーザーの眼球の、したがってコンタクトレンズの変形を検知するために使用される本発明の装置の圧力センサーの歪ゲージを示す。したがって、能動歪ゲージは、これらの変形に対してできる限り感度が高いように、本発明の装置、特にコンタクトレンズ上に構成及び配置される。
【0042】
しかし、用語「受動歪ゲージ(passive strain gage)」又は「受動ゲージ(passive gage)」は、ユーザーのIOPの変動による眼球の変形に対してできる限り感度が低い本発明の装置の圧力センサーの歪ゲージを示す。したがって、受動歪ゲージの物理的特性の考えられる変動は、好ましくは、環境条件の変動のみによる。したがって、用語「受動的(passive)」は、歪ゲージが、環境条件による変動のみを測定し、IOP変動による変形をほんの僅かしか受けないことを指す。
【0043】
図1に示す好ましい実施形態によれば、剛性要素4は、例えば、コンタクトレンズ1の中心Cの周りに位置する3つの同心導体で作られたアンテナであり、それぞれが円形セグメントで作られ、それぞれがマイクロプロセッサ5と両端で電気接触状態にある。アンテナは、例えば、マイクロプロセッサ5と、経時的にIOP変動を測定及び記録する外部コントローラとの間における信号の無線送信を可能にする。好ましくは、アンテナ4は、知られている誘導電力供給方法によってマイクロプロセッサ5に電力を提供することを更に可能にする。
【0044】
本発明の実施形態によれば、マイクロプロセッサ5が電力供給されると、能動歪ゲージ2と受動ゲージ3の両方の電気抵抗が測定され、絶対IOP値又は相対IOP値のいずれかであるIOP値を確定するために、マイクロプロセッサ5において処理される可能性がある。測定された抵抗値及び/又は確定されたIOP値は、その後、アンテナ4を通じて、処理及び/又はロギングする外部コントローラに送出される。好ましくは、測定サイク
ルは、外部コントローラによって始動され、眼圧の定期的な監視を可能にするために一定間隔で実施される。IOP測定の周波数は、例えば診断目的及び/又は実験目的のための必要性に応じ、好ましくは外部コントローラを構成することによって確定される。
【0045】
図1に示す好ましい実施形態では、剛性要素4は、中心Cの周りに位置し、受動ゲージ3及び能動歪ゲージ2に同心円状である導電性要素である。中心Cの周りに位置する剛性要素4の部分の構成は、好ましくはゲージ2、3の構成と類似するが、ゲージ2、3よりも著しく大きなセクションを有し、そのことによって剛性要素4の弾性は、ゲージ2、3よりも小さくなる。したがって好ましくは、IOP変動による眼球の変形に対して耐性がある。さらに、剛性要素4は、例えば、圧力センサーが外部コントローラと無線通信するためのアンテナとしての役割を果たす。
【0046】
能動歪ゲージ2は、好ましくは、IOP変動によるコンタクトレンズ1の変形の大きさが最も大きいコンタクトレンズ1の外周に沿って存在する。剛性要素4及び受動ゲージ3は、好ましくは、能動歪ゲージ2より中心Cに近いが、本発明の装置を装着するユーザーの視界を妨げない。それにより、剛性要素4は、コンタクトレンズ1の中心部分を剛性化する。好ましくは、受動ゲージ3は、剛性要素4の直近に、好ましくは剛性要素4の内側に沿って位置付けられている。変形実施形態では、受動ゲージ3は、剛性要素4の2つの同心部分の間、例えばアンテナの2つのリングの間に少なくとも部分的に位置付けられている。
【0047】
しかし、受動ゲージが配置されるコンタクトレンズの一部を剛性化するために、他のタイプの剛性要素が、本発明の範囲内で可能である。特に、剛性要素は、機械的機能以外の機能を有することができない。剛性要素は、例えば、受動ゲージ3の直近に位置する、又は更に受動ゲージ3に取付けられた非常に低い弾性を有する要素とすることができ、剛性要素は、例えば、受動ゲージ3が、堆積、例えば金属蒸着によってその上に固着するか又は成長する比較的剛性の基材である。剛性要素は、本発明の装置がユーザーによって装着されると、受動ゲージをIOP変動による変形から保護するために、例えば、剛性要素、プラスチック要素、合成要素、金属要素、又はコンタクトレンズの一部を剛性化する機能以外の機能を有しない任意の他の要素である。変形実施形態によれば、剛性要素は、例えば、コンタクトレンズ1の一部であり、好ましくは円板又はリングの形態であり、例えば局所的により大きな厚さによって、及び/又は、好ましくはソフトコンタクトレンズの残りの部分のために使用される材料より剛性の別の材料の局所的な使用によって、コンタクトレンズの残りの部分より剛性に作られる。
【0048】
図1及び図2に示す好ましい実施形態では、圧力センサーの要素は、基材10、例えばポリイミドフィルム上で組付けられ、圧力センサーは、コンタクトレンズ1を形成する材料内に組込まれているか、又は埋め込まれている。変形実施形態では、圧力センサー(基材の有無を問わない)は、コンタクトレンズ1の面、好ましくはその外部凸状面に接着されるか又は別の方法で固着される。
【0049】
図1に示す好ましい実施形態では、コンタクトレンズの中心Cの周りに位置する、能動歪ゲージ2の部分、受動ゲージ3の部分、及び剛性要素4の部分は、原則的に1つ又は複数の円形セグメントで作られる。しかし、他の形状が本発明の範囲内で可能である。特に、これらの要素は、原則的に、多角形、例えば六角形、八角形、又は十二角形の一部分とすることができる。図3は、例えば、本発明の装置の変形実施形態を示し、コンタクトレンズの中心Cの周りに位置する、能動歪ゲージ2の部分、受動ゲージ3の部分、及び剛性要素4の部分は、多角形を形成する複数の直線セグメントで作られる。この例では、これらの部分はそれぞれ、1つ又は複数の同心多角形として、特に1つ又は複数のほぼ完全な正六角形として構成される。コンタクトレンズ1のセグメントが、マイクロプロセッサ5
に対するゲージ2、3の半径方向接続部及び剛性要素4の半径方向接続部を収容するため、六角形は、部分的に完全であるに過ぎない。
【0050】
図4は、中心Cの周りに位置する、能動歪ゲージ2の部分、受動ゲージ3の部分、及び/又は剛性要素4の部分についての、考えられる構成又は形状の実例であるが限定的でない例を更に示す。
【0051】
好ましくは、小さな変形によるその抵抗の変動が、通常の技法によって依然として確実に測定されることができるように、能動歪ゲージ2、受動ゲージ3は任意の十分に伝導性がある材料で作られる。こうした材料は、任意の伝導性金属、これらの金属のうちの1つ又は複数を含む合金、ポリシリコン又は半導体材料とすることができる。好ましい実施形態では、能動歪ゲージ2及び受動ゲージ3はプラチナで作られる。剛性要素4は、特に機械的機能に優る電気的機能も有する場合、ゲージ2、3と同じ材料で作られる可能性がある。基材10は、好ましくは非伝導性材料、例えばポリイミド、パリレン又はベンゾシクロブテン(BCB)で作られる。
【0052】
好ましくは、能動歪ゲージ2及び受動ゲージ3は、10マイクロメートル〜100マイクロメートル幅かつ100ナノメートル〜500ナノメートル厚のセクション、より好ましくは10マイクロメートル〜20マイクロメートル幅かつ100ナノメートル〜200ナノメートル厚のセクションを有する。図1及び図2に示す実施形態によれば、剛性要素4の各導体は、好ましくは、50マイクロメートル〜500マイクロメートル幅かつ1マイクロメートル〜50マイクロメートル厚のセクション、より好ましくは150マイクロメートル〜250マイクロメートル幅かつ5マイクロメートル〜15マイクロメートル厚のセクションを有する。もしあれば、基材10の厚さは、好ましくは1マイクロメートルと500マイクロメートルとの間、更により好ましくは5マイクロメートルと10マイクロメートルとの間である。しかし、他の形状、セクション、及び/又は厚さの使用が、本発明の範囲内で可能である。
【0053】
可読性及び単純性のために、図1に示す本発明の圧力監視装置は、1つの能動歪ゲージ2及び1つの受動歪ゲージ3を備える。しかし、2つ以上の能動歪ゲージ及び/又は受動歪ゲージを有する、本発明による圧力センサーを設けることが、本発明の範囲内で可能である。特に、有利な構成によれば、本発明の圧力監視装置の圧力センサーは、ホイーストンブリッジ構成で相互接続される2つの受動ゲージ及び2つの能動歪ゲージを備え、それにより、IOP変動のより効率的でかつ確実な測定を可能にする。
【0054】
図の可読性及び単純性のために、能動歪ゲージ2及び受動歪ゲージ3は、それらの最も単純な形態で示される。すなわち、コンタクトレンズ1の中心Cの周りに位置付けられている両者の部分は、両端がマイクロプロセッサ5に電気接続されている単一導体で作られる。しかし、中心Cの周りに位置する受動ゲージの部分及び/又は能動ゲージの部分を、それぞれが少なくとも180度、好ましくは少なくとも270度の角度にわたって中心Cを取り囲む2つ以上の同心ループによって構成することが、本発明の範囲内で可能である。
【0055】
これは、相応して構成された能動ゲージ2又は受動ゲージ3の実例ではあるが決して限定的でない例として図5bに示される。この例では、コンタクトレンズの中心を少なくとも部分的に取り囲むように構成されるゲージ2、3の部分は、一方の側で互いに接続され、他方の側でマイクロプロセッサにそれぞれ接続されるように構成される2つの同心円形セグメントで作られる。この例では、したがって、ゲージ2、3は、コンタクトレンズの中心を少なくとも部分的に取り囲む2つの同心ループを備え、同じ側の両端がマイクロプロセッサ5に接続されるように構成される。この構成の利点は、コンタクトレンズの中心
を少なくとも部分的に取り囲むように構成されるゲージ2、3の部分のループの数を増加させることによって、歪ゲージ2、3の全体の長さが増加し、それにより、機械的変形に対するゲージの感度が増すことである。別の利点は、ゲージ2、3の導電体によって規定される面積Aが、例えば図5aに示すゲージの導体によって規定される面積と比較して著しく減少し、それにより、電磁擾乱に対する図5bのゲージ2、3の感度が減少することである。電磁摂動は、ゲージ2、3内に電流を誘起し、したがって、機械的変形によるゲージの電気特性の変動の測定を乱す可能性がある。
【0056】
図6は、本発明の眼圧監視装置を使用する典型的な眼圧監視システムの略図である。示す実施形態によれば、眼圧監視システムは、圧力センサーを有するコンタクトレンズ1の形態の本発明の眼圧監視装置と、眼圧監視装置と通信するとともに、IOP監視段階中に収集された情報を格納する可搬型記録装置6と、可搬型通信装置6によって収集及び格納されたデータを、格納し、解析し、計算し、かつ/又は、表示するコンピューティングデバイス7、例えばパーソナルコンピューターとを備える。
【0057】
可搬型記録装置6は、本発明の眼圧監視装置と通信するための第1の通信インタフェースを備える。第1の通信インタフェースは、例えば、本発明の眼圧監視装置がユーザーによって装着されるとき、コンタクトレンズ1の近くに有利には位置するアンテナ60を備える無線通信インタフェースである。アンテナ60は、例えば、IOP監視期間中にユーザーによって装着される、眼鏡(図示せず)に及び/又は好ましくは使い捨てで柔軟性がありかつ低アレルギー性のパッチ(同様に図示せず)に一体化される。しかし、本発明の眼圧監視装置がユーザーによって装着されるとき、該眼圧監視装置から適した距離にアンテナ60を配置するための他の手段が、本発明の範囲内で可能である。可搬型記録装置6は、コンピューティングデバイス7と通信するための第2の通信インタフェースを更に備える。
【0058】
IOPを監視するとき、ユーザーは、任意の通常のコンタクトレンズと同様にユーザーの眼にコンタクトレンズ1を配置することによって本発明の眼圧監視装置を装着し、また、例えばポケット内に又はユーザーの首にぶら下げることによって可搬型記録装置6を保持する。アンテナ60は、眼圧監視装置と記録装置6との間の第1の無線通信チャネル15の確立を可能にするために、コンタクトレンズ1を装着するユーザーの眼にできる限り接近して配置される。好ましくは、アンテナ60は更に、例えば近距離誘導通信チャネル15である通信チャネル15を通じて圧力センサーの効率的な電力供給を可能にするために、本発明の眼圧監視装置のアンテナの平面にできる限り平行な平面で配向される。アンテナは、例えば、ユーザーによって装着される眼鏡及び/又は、パッチ、好ましくは眼を囲む、使い捨てで柔軟性がありかつ低アレルギー性のパッチ及び/又は、キャップ又は別の衣服若しくはアクセサリ内に一体化される。好ましくは、アンテナ60は、眼圧監視装置及び可搬型記録装置6がユーザーによって装着されると、本発明の眼圧監視装置のアンテナにセンタリングされる。可搬型記録装置6のアンテナ60の径は、好ましくは眼圧監視装置の径より大きい。可搬型記録装置6のアンテナ60の形状は、例えば球形、楕円形、長方形、又は任意の他の適切な形状である。可搬型記録装置6のアンテナ60の形状は、好ましくは、アンテナ60が取付けられる装置、例えば眼鏡、パッチ、衣服の一部等の形状に適合する。
【0059】
好ましい実施形態によれば、IOPを監視する間、可搬型記録装置6は、好ましくは一定間隔の時間間隔で第1の通信チャネル15を通じて眼圧監視装置に電力供給し、眼圧監視装置のアンテナを通じてマイクロプロセッサによって送出されるデータを収集する。収集されたデータは、例えば、圧力センサーのゲージの電気抵抗値及び/又は計算されたIOP値を含む。収集されたデータは、可搬型記録装置6の内部メモリに格納される。眼圧は、例えば、5分〜10分ごとに10秒〜60秒の間に10Hz〜20Hzの周波数で測
定される。これは、ユーザーが眠っている一晩中を含む長期間にわたるIOP変動の精密な監視を可能にする。
【0060】
あらかじめ決められた幾つかの好ましい瞬間に、例えば1日に1回、1週間に1回、又は1ヵ月に1回、ユーザー及び/又は施術者は、第2の、好ましくは無線の通信チャネル16、例えばブルートゥース通信チャネルを通じて、コンピューティングデバイス7、例えばパーソナルコンピューターに可搬型記録装置6を接続する。しかし、第2の通信チャネル16はまた、有線通信チャネル、例えばUSB又は任意の他の適切な通信チャネルとすることができる。可搬型記録装置6の内部メモリに収集及び格納されたデータは、その後、ユーザー及び/又は施術者による更なる解析及び/又は計算のために、第2の通信チャネル16を通じてコンピューティングデバイス7に転送される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソフトコンタクトレンズ(1)と、前記コンタクトレンズ(1)に一体化された圧力センサーと、を備える眼圧監視装置であって、
前記圧力センサーは、能動歪ゲージ(2)と、受動ゲージ(3)と、剛性要素(4)と、マイクロプロセッサと、
を備え、
前記能動歪ゲージ(2)、前記受動ゲージ(3)、及び前記剛性要素(4)は、前記コンタクトレンズの前記中心(C)から或る距離に位置し、前記能動歪ゲージ(2)は、前記コンタクトレンズ(1)の前記中心(C)を少なくとも180度にわたって取り囲む部分を備え、
前記受動ゲージ(3)及び前記剛性要素(4)は、前記コンタクトレンズ(1)の前記中心(C)を少なくとも180度にわたって取り囲む部分をそれぞれ備えることと、前記コンタクトレンズ(1)の前記中心(C)の周りに位置付けられている前記受動ゲージ(3)の前記部分は、前記コンタクトレンズ(1)の前記中心(C)の周りに位置付けられている前記剛性要素(4)の前記部分の直近に配置されることと、を特徴とする、眼圧監視装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記能動歪ゲージ(2)は、前記中心(C)を少なくとも270度にわたって取り囲む部分を備える、眼圧監視装置。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれか1項において、
前記受動歪ゲージ(3)及び前記剛性要素(4)は、前記中心(C)を少なくとも270度にわたって取り囲む部分をそれぞれ備える、眼圧監視装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項において、
前記中心(C)を取り囲む前記受動ゲージ(3)の前記部分は、円形セグメントを備える、眼圧監視装置。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項において、
前記中心(C)を取り囲む前記受動ゲージ(3)の前記部分は、複数の直線セグメントを備える、眼圧監視装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記複数の直線セグメントは、正多角形の一部を形成する、眼圧監視装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項において、
前記能動歪ゲージ(2)、前記受動ゲージ(3)、及び前記剛性要素(4)は同心状である、眼圧監視装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項において、
前記受動ゲージ(3)は、前記コンタクトレンズ(1)の前記中心(C)に対して前記能動歪ゲージ(2)より近い、眼圧監視装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項において、
前記剛性要素(4)は、前記マイクロプロセッサ(5)と外部装置(6)との間の無線通信を可能にし、かつ/又は前記マイクロプロセッサ(5)に電力供給することを可能にするアンテナである、眼圧監視装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項において、
前記剛性要素はファイバー又は合成要素である、眼圧監視装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項において、
前記コンタクトレンズ(1)はソフトコンタクトレンズである、眼圧監視装置。
【請求項12】
キットであって、
請求項1〜11のいずれか1項に記載の圧力監視装置と、
前記圧力監視装置と通信するとともに、前記圧力監視装置から受信したデータを格納するように構成された可搬型記録装置(6)と、
を備える、キット。
【請求項13】
請求項12において、
前記可搬型記録装置(6)は、無線誘導通信チャネル(15)を通じて前記圧力監視装置に電力供給するように構成される、キット。
【請求項14】
眼圧監視システムであって、
請求項1〜11のいずれか1項に記載の圧力監視装置と、
前記圧力監視装置と通信するとともに、前記圧力監視装置から受信したデータを格納するように構成された可搬型記録装置(6)と、
前記可搬型記録装置(6)から受信したデータを受信し、かつ/又は処理し、かつ/又は格納するために、前記可搬型記録装置(6)と通信するように構成されたコンピューティングデバイス(7)と、
を備える、眼圧監視システム。
【請求項15】
請求項14において、
前記可搬型記録装置(6)は、無線誘導通信チャネル(15)を通じて前記圧力監視装置に電力供給するように構成される、眼圧監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−516255(P2013−516255A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−547498(P2012−547498)
【出願日】平成23年1月3日(2011.1.3)
【国際出願番号】PCT/EP2011/050038
【国際公開番号】WO2011/083105
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(512176440)
【氏名又は名称原語表記】SENSIMED SA
【住所又は居所原語表記】Route de Chavannes37,CH−1007 Lausanne,Switzerland
【Fターム(参考)】