説明

穿孔ビット

【課題】芯ズレを防止しつつも超硬合金の使用量を極力減らすことができる、穿孔ビットを提供すること。
【解決手段】複数のハウス形チップ12a〜12fが台金1のチップ保持面12上に放射状に配設され、回転により複数のハウス形チップ12a〜12fが当る位置をずらしながら前後方向の振動により穿孔対象物に対し衝撃を与えて穿孔を行う穿孔ビット1であって、複数のハウス形チップ12a〜12fには、超硬合金からなる超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eと、台金1と一体に成形された台金一体ハウス形チップ2b,2d,2fと、があり、超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eと、台金一体ハウス形チップと2b,2d,2fがチップ保持面12上に分散して配設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、削岩機やロックボルト等の先端に装着されて使用されるもので、台金の前端面であるチップ保持面上に、いわゆるハウス形(チゼル形ともいう。)と呼ばれる複数のハウス形チップを設け、回転により複数のハウス形チップが当る位置をずらしながら前後方向の振動により穿孔対象物に対し衝撃を与えて穿孔を行う穿孔ビットに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄製の台金にいわゆるハウス形と呼ばれる超硬合金からなる複数の超硬合金ハウス形チップが設けられた穿孔ビットは、例えば、削岩機やロックボルト等の先端に装着されて、回転により複数の超硬合金ハウス形チップが当る位置をずらしながら前後方向の振動により穿孔対象物に対し衝撃を与えて穿孔行う。このような穿孔ビットでは、複数の超硬合金ハウス形チップを台座の先端部であるチップ装着面にロウ付けにより固着すると共に、台金の外周側面を窪ませて、スライム(くり粉)の排出溝を形成することが基本形態とされている(例えば、特許文献1、2参照。)。そして、かかる超硬合金ハウス形チップを採用した穿孔ビットは、ロックボルトの先端に装着して使用された場合、例えば、1分間に数百回転しながらその10倍近い回数、穿孔ビットの軸心方向に前後方向に振動して、岩石等の穿孔対象物に打撃を加え、排出溝からロックボルトの後端部方向にスライム(くり粉)を排出しながら、穿孔ビットの最大外径に応じた削孔径の長孔を形成して進む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−170035号公報
【特許文献2】実開平6−67593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、超硬合金ハウス形チップは、超硬合金を使用しているため高価であり、なるべく超硬合金の使用量が少ないほどコスト低減効果が大きい。特に、ロックボルトの先端に穿孔ビットを連結した自穿孔ロックボルトの場合、ロックボルトと穿孔ビットとをそのまま地中に埋め込む1回使い切りタイプのものであるため、なるべくコスト削減することが要求されている。
【0005】
その一方、ハウス形チップの数を減らした場合には、チップ数が減少することにより、芯ズレ、すなわち回転軸がずれやすくなり、直進性が悪化する。
【0006】
また、チップ装着面では、中心から離れ外周側に近づくほど、台金が回転する際の移動(回転)距離が長くなり、打撃による穿孔を受け持つ面積が増えるので、チップであるハウス形チップには大きな穿孔負荷がかかり、超硬合金チップであることが不可欠である。これに対し、チップ装着面の中心側では、その中心に近づくほど、台金が回転する際の移動(回転)距離が短くなり、打撃による穿孔を受け持つ面積が狭くなるので、チップにかかる穿孔負荷が小さく、超硬合金ハウス形チップを省略しても、あるいは超硬合金ハウス形チップより軟質なチップでも、穿孔能力にそれほど影響を与えることがない。
【0007】
そこで、本発明は、芯ズレを防止しつつも超硬合金の使用量を極力減らすことができる、穿孔ビットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の穿孔ビットは、台金のチップ保持面上に複数のハウス形チップが放射状に配設され、回転により前記複数のハウス形チップが当る位置をずらしながら前後方向の振動により穿孔対象物に対し衝撃を与えて穿孔を行う穿孔ビットであって、前記複数のハウス形チップには、超硬合金からなる超硬合金ハウス形チップと、前記台金と一体に成形された台金一体ハウス形チップと、があり、前記超硬合金ハウス形チップと、前記台金一体ハウス形チップとが前記チップ保持面上に分散して配設されている、ことを特徴とする穿孔ビットである。
これにより、チップ保持面には、超硬合金ハウス形チップの代わりに台金一体ハウス形チップが配設されている箇所もあるので、全てのチップが超硬合金ハウス形チップの場合と比較すると、芯ズレを防止しつつも超硬合金の使用量を極力減らすことができる。
また、前記超硬合金ハウス形チップと前記台金一体ハウス形チップとを前記チップ保持面に交互に配設していき、前記超硬合金ハウス形チップと前記台金一体ハウス形チップとのうち数が少ない方がなくなった場合、余った方を連続して配設することにより分散して配設する、ようにしても良い。
このようにした場合、超硬合金ハウス形チップと台金一体ハウス形チップとを交互に並ぶので、台金の回転と相俟って穿孔能力をさほど低下させることなく超硬合金の使用量を極力減らして穿孔することが可能となる。
また、前記複数の超硬合金ハウス形チップのうち、一の超硬合金ハウス形チップは、当該超硬合金ハウス形チップの外側端部から内側端部までの長手方向の長さが、前記チップ保持面の半径とほぼ同一であり、当該超硬合金ハウス形チップの外側端部が前記チップ保持面の外周側面に位置し、かつ、当該超硬合金ハウス形チップの内側端部が前記チップ保持面の中心に位置するように配設される、ようにしても良い。
このようにした場合、一の超硬合金ハウス形チップの内側端部がチップ保持面の中心に位置するので、超硬合金ハウス形チップの使用量を減らしつつも穿孔負荷(穿孔量)の小さいチップ保持面の中心部分における穿孔能力を向上させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の穿孔ビットでは、超硬合金ハウス形チップと台金一体ハウス形チップとがチップ保持面上に分散して配設されているので、超硬合金製の超硬合金ハウス形チップの代わりに台金一体ハウス形チップが配設されている箇所も存在することになり、全てのチップが超硬合金ハウス形チップの場合と比較すると、芯ズレを防止しつつも超硬合金の使用量を極力減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施形態の穿孔ビットの平面図である。
【図2】(a),(b)は、それぞれ、図1に示す実施形態の穿孔ビットの正面図、I−I線断面図である。
【図3】実施形態の穿孔ビットにロックボルトを連結し、自穿孔ロックボルトとして穿孔を行っている状態を示す図である。
【図4】(a),(b)は、それぞれ、実施形態の穿孔ビットの他の例を示す平面図である。
【図5】(a),(b)は、それぞれ、実施形態の穿孔ビットのさらに他の例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明にかかる穿孔ビットの実施形態について説明する。本実施形態の穿孔ビットは、例えば、削岩機やロックボルト、特に、ロックボルトの先端に装着されるもので、超硬合金からなる複数の超硬合金ハウス形チップが台金のチップ装着面上に放射状に配設され、回転により前記複数の超硬合金ハウス形チップが当る位置をずらしながら前後方向の振動により穿孔対象物に対し衝撃を与えて穿孔を行う穿孔ビットである。
【0012】
図1は、実施形態の穿孔ビットAの平面図、図2(a),(b)は、それぞれ、図1に示す実施形態の穿孔ビットAの正面図、I−I線断面図である。
【0013】
実施形態の穿孔ビットAは、複数のハウス形チップが台金1のチップ装着面12上に放射状に配設され、回転により複数の超硬合金ハウス形チップが当る位置をずらしながら前後方向の振動により穿孔対象物に対し衝撃を与えて穿孔を行う穿孔ビットである。
【0014】
穿孔ビットAの回転数は、例えば、1分間に200回転程度であり、前後方向の振動による打撃数は、1分間に約1800回程度であり、回転数の9倍であり、1回の打撃で40度ずつの穿孔ビットAが回転することにより、ハウス形チップ2a〜2fが当る位置を回転させ、9回の打撃で1回転する。
【0015】
台金1は、図2(a)に示すように、削岩機やロックボルト等の先端部(図示せず)が連結される連結面11と、当該穿孔ビットAの軸心方向に対し垂直な平面に複数(本実施形態では、説明の便宜上、例えば、6個とする。)のハウス形チップが配置されるチップ装着面12と、連結面11とチップ装着面12との間に、穿孔(削孔)時に直進性を保つため当該穿孔ビットAの中心Cを軸とした周側面を有する複数のガイド面13a1〜13a6と、そのガイド面13a1〜13a6より窪み、穿孔時に発生するスライムを排出するための複数の排出溝13b11〜13b61を形成する排出溝面13b1〜13b6が設けられた外周側面13と、を有する。
【0016】
連結面11には、図2(b)に示すように、圧縮空気圧送用の中空孔(図示せず)を備えた削岩機のロッドや中空ロッドからなるロックボルト(図3参照。)等の先端部が螺合するネジ穴等の連結穴11aが形成されている。そして、連結穴11aの先端には、削岩機やロックボルト等の中空孔を介して送られてくる圧縮空気を各ブローホール13b12〜13b62に分岐するための圧縮空気溜り11a2が設けられている。
【0017】
チップ装着面12には、図1に示すように、当該穿孔ビットの中心Cに対し、6個のハウス形チップ、すなわち超硬合金からなる超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eと、台金1と一体に成形された台金一体ハウス形チップ2b,2d,2fとが、等角度に交互に分散して配設されている。
【0018】
つまり、本実施形態の穿孔ビットAでは、図1に示すように、当該穿孔ビットの中心Cに対し超硬合金からなる超硬合金ハウス形チップ2a、台金一体ハウス形チップ2b、超硬合金ハウス形チップ2c、台金一体ハウス形チップ2d、超硬合金ハウス形チップ2e、台金一体ハウス形チップ2fというように、超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eと台金一体ハウス形チップ2b,2d,2fとが交互に60度毎に配設されている。
【0019】
ここで、超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eは、例えば、炭化タングステン等の超硬合金から構成されており、チップ装着面12上に中心C側を離して配置し、ロウ付け等により固着されている。超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eは、炭化タングステン等の超硬合金から構成されているため高価である。そのため、1回限りの使用を前提とする自穿孔ロックボルト用の穿孔ビットでは、高価な超硬合金の使用量を減らすと、コストダウンを図ることができる。なお、超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eは、両刃であり、その両刃は鋭角に形成された先端を有している。
【0020】
その一方、チップ保持面12上には、図1等に示すように、超硬合金ハウス形チップ2aの内側端部2a2と、超硬合金ハウス形チップ2cの内側端部2c2と、超硬合金ハウス形チップ2eの内側端部2e2との間の中心C付近に隙間が空くので、台金一体ハウス形チップ2b,2d,2fは、その隙間が空かないように、チップ装着面12の中心Cを介して連続し120度間隔で台金1と一体成形されている。なお、台金一体ハウス形チップ2b,2d,2fは、チップ先端の高さや角度、幅などの外観形状は、ほぼ超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eと同様に形成されている。なお、本発明では、台金一体ハウス形チップ2b,2d,2fが、チップ装着面12の中心Cを介して連続してなくても、すなわち分離して形成されていも勿論よく、また、超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eとチップ先端の高さや角度、幅などが異なっていても勿論よい。
【0021】
そのため、本実施形態の穿孔ビットAによれば、チップ保持面12には、超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eが設けられている箇所と、ほぼ超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eと同一形状の台金一体ハウス形チップ2b,2d,2fが設けられている箇所が混在するものの、ガイド面13a1〜13a6の数や大きさは、全て超硬合金ハウス形チップを設ける場合と何ら変わりがないので、穿孔ビットAの芯ズレを防止しつつも超硬合金の使用量を極力減らすことができる。
【0022】
また、超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eと台金一体ハウス形チップ2b,2d,2fとがチップ保持面12上に交互に並ぶので、台金1の回転と相俟って、穿孔能力をさほど低下させることなく、超硬合金の使用量を極力減らして穿孔することが可能となる。つまり、本実施形態の穿孔ビットAでは、その回転と前後動とにより、例えば、超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eが岩盤等を打撃して破砕後、破砕された岩等を隣の台金一体ハウス形チップ2b,2d,2fにより削ったり、潰すことになり、効率良く穿孔(削孔)することができる。
【0023】
また、本実施形態の穿孔ビットAでは、外周側面13に、穿孔ビットAの芯ズレを防止するため当該穿孔ビットAの中心Cを軸とした周側面を有する複数のガイド面13a1〜13a6を有すると共に、6個の排出溝13b11〜13b61を形成する6個の排出溝面13b1〜13b6とを有するので、穿孔ビットAの直進性を保ちつつもスライム(くり粉)の排出性も確保することができる。
【0024】
図3は、実施形態の穿孔ビットAにロックボルトBを連結してなる自穿孔ロックボルトの形態で穿孔を行っている状態を示す図である。
【0025】
図3に示すように、実施形態の穿孔ビットAでは、台金1の外周側面13の形状が、先端側であるチップ装着面12から後端側である連結面11側に向かうに従い細くなるように直線的にテーパー状に傾斜しているので、穿孔ビットAの軸心方向に対し垂直な段部が形成されている台金のものと比較すると、自穿孔ロックボルトを引き戻そうとした場合には、スライムが削孔壁と穿孔ビットAまたはロックボルトBとの間を移動し易くなり、自穿孔ロックボルトの引き戻し操作が円滑になり、操作性(作業性)が向上する。
【0026】
このように、実施形態の穿孔ビットAをロックボルトB先端に連結した自穿孔ロックボルトは、法面等の地盤への穿孔(削孔)後は、地中に埋めたままとする1回きりの使用となるので、前述のように、超硬合金の使用量を減らした穿孔ビットAは、コスト削減の点からとても有効になる。
【0027】
なお、本実施形態の穿孔ビットAでは、図1に示すように、チップ装着面12上に、同じ長さの超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eを、台金一体ハウス形チップ2b,2d,2fと交互に分散して配設して説明したが、本発明ではこれに限らず、超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eの長さを変えるようにしても良い。具体的には、図4(a)に示すように、例えば、一の超硬合金ハウス形チップ2e’のみ、当該超硬合金ハウス形チップ2e’の外側端部2e1’から内側端部2e2’までの長手方向の長さを、チップ装着面12の半径とほぼ長さに伸ばして、当該超硬合金ハウス形チップ2e’の外側端部2e1’がチップ装着面12の外周側に位置し、かつ、当該超硬合金ハウス形チップ2e’の内側端部2e2’がチップ装着面12の中心Cに位置するようにしても勿論よい。
【0028】
これにより、図4(a)に示す穿孔ビットAの場合、一の超硬合金ハウス形チップ2e’の内側端部2e2’は、チップ装着12面の中心Cに位置するので、台金1と一体の台金一体ハウス形チップ2b,2d,2fにより超硬合金の使用量を減らしつつもチップ装着面12の中心C部分における穿孔能力を向上させることができる。
【0029】
また、図4(b)に示すように、例えば、一の超硬合金ハウス形チップ2e’のみ図4(a)に示すものと同様に長くしつつも、さらに一の超硬合金ハウス形チップ2a’のみ超硬合金ハウス形チップ2cより短くしても勿論良い。つまり、図4(b)では、長手方向の長さを、超硬合金ハウス形チップ2e’>超硬合金ハウス形チップ2c>超硬合金ハウス形チップ2a’としている。
【0030】
これにより、図4(b)に示す穿孔ビットAの場合、穿孔負荷(穿孔量)の大きいチップ装着面12の外周側には、超硬合金ハウス形チップ2a’,2c,2e’が存在する一方、その外周側から穿孔負荷(穿孔量)の小さいチップ装着面12の中心cに近づくほど、超硬合金ハウス形チップ2c,2e’、超硬合金ハウス形チップ2e’となるので、この点でも、効率よく、超硬合金の使用量を減らすことができる。
【0031】
また、本実施形態の穿孔ビットAでは、説明の便宜上、図1に示すように、チップ装着面12上に、6個のハウス形チップ2a〜2fをチップ保持面12上に交互に分散して配設して説明したが、本発明ではこれに限らず、4個のハウス形チップでも、5個のハウス形チップでも、さらには、7個以上のハウス形チップでも勿論良く、また、その長手方向の長さは、3種類でも、4種類以上の長さでも勿論よい。
【0032】
例えば、4個のハウス形チップを搭載する穿孔ビットA’では、図5(a)に示すように、2個の超硬合金ハウス形チップ2a,2cと、2個の台金一体ハウス形チップ2b,2dとを、ほぼ90度間隔で交互に配設している。この場合、図5(a)に示すように、チップ保持面12上において、超硬合金ハウス形チップ2aの内側端部2a2と超硬合金ハウス形チップ2cの内側端部2c2との間の中心C付近に隙間が空くので、その隙間が空かないように、台金一体ハウス形チップ2bと台金一体ハウス形チップ2dとが連続するように、台金一体ハウス形チップ2b,2dとを台金1と一体成形する。
【0033】
また、例えば、5個のハウス形チップを搭載する穿孔ビットA”では、図5(b)に示すように、3個の超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eと、2個の台金一体ハウス形チップ2b,2fとを、例えば、ほぼ72度の等間隔で交互に配設している。ただし、この場合、図5(b)に示すように、超硬合金ハウス形チップの方が数が1個多いので、超硬合金ハウス形チップ2c,2eとが隣接するように配接する。また、チップ保持面12上において、超硬合金ハウス形チップ2a,2c,2eの内側端部2a2,2c2,2e2間の中心C付近に隙間が空くので、その隙間が空かないように、台金一体ハウス形チップ2bと台金一体ハウス形チップ2fとが連続するように、台金一体ハウス形チップ2b,2fとを台金1と一体成形している。
【符号の説明】
【0034】
A,A’,A” 穿孔ビット
B ロックボルト
1 台金
11 連結面
11a 連結穴
12 チップ装着面
13 外周側面
13a1〜13a6 ガイド面
13b1〜13b6 排出溝面
13b11〜13b61 排出溝
13b12〜13b62 ブローホール
2a〜2f,2a’,2e’ ハウス形チップ
2a,2a’,2c,2e,2e’ 超硬合金ハウス形チップ
2a1,2a1’,2c1,2e1,2e1’ 外側端部
2a2,2a2’,2c2,2e2,2e2’ 内側端部
2b,2d,2f 台金一体ハウス形チップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
台金のチップ保持面上に複数のハウス形チップが放射状に配設され、回転により前記複数のハウス形チップが当る位置をずらしながら前後方向の振動により穿孔対象物に対し衝撃を与えて穿孔を行う穿孔ビットであって、
前記複数のハウス形チップには、
超硬合金からなる超硬合金ハウス形チップと、
前記台金と一体に成形された台金一体ハウス形チップと、があり、
前記超硬合金ハウス形チップと、前記台金一体ハウス形チップとが前記チップ保持面上に分散して配設されている、
ことを特徴とする穿孔ビット。
【請求項2】
請求項1記載の穿孔ビットにおいて、
前記超硬合金ハウス形チップと前記台金一体ハウス形チップとを前記チップ保持面に交互に配設していき、
前記超硬合金ハウス形チップと前記台金一体ハウス形チップとのうち数が少ない方がなくなった場合、余った方を連続して配設することにより分散して配設する、
ことを特徴とする穿孔ビット。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の穿孔ビットにおいて、
前記複数の超硬合金ハウス形チップのうち、一の超硬合金ハウス形チップは
当該超硬合金ハウス形チップの外側端部から内側端部までの長手方向の長さが、前記チップ保持面の半径とほぼ同一であり、当該超硬合金ハウス形チップの外側端部が前記チップ保持面の外周側面に位置し、かつ、当該超硬合金ハウス形チップの内側端部が前記チップ保持面の中心に位置するように配設される、
ことを特徴とする穿孔ビット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−237151(P2012−237151A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107259(P2011−107259)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(000000446)岡部株式会社 (277)
【出願人】(000006839)日鐵住金建材株式会社 (371)
【Fターム(参考)】