説明

窓枠の網戸レールを利用して取り付ける簡易雨戸装置

【課題】普段は雨戸の必要のない中小の窓でも、台風等の強風時は、風圧や飛来物による
窓ガラスの破損が考えられ、何らかの対処が必要となる。
【解決手段】そういった雨戸の無い窓へ、応急的に窓枠の網戸レールを利用して取り付け
ることが出来る簡易雨戸装置であり、又、窓を複数枚の雨戸板で塞ぐ大きさの雨戸板にす
ることにより、窓の部屋側から、網戸のレールへ取り付けが可能で、高所の窓であっても、
至って簡単に強風への対処ができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、中小の大きさの窓や出窓等、雨戸の無い窓へ、応急的に窓枠の網戸レール
を利用して取り付ける簡易雨戸装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、台風などの強い風で窓ガラスの破損が考えられる場合、雨戸の無い窓の事前の対
処としては、窓ガラスにガムテープを貼ったり、外から板を打ち付ける等の対処であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、以上の技術によれば、ガムテープを貼る程度の対処では、たとえば、強
風にによる飛来物が当たってしまえば窓ガラスは破損してしまう。外から板を打ち付ける
に至っては、外壁に板を打ち付けるため外壁に傷が付き、又、応急の作業のため家人が作
業を行うににあたって、大変な労力を要し、高所の窓への作業の場合、転落による負傷と
いう最悪のことも起こりうる。
【0004】
そこで、この発明は、雨戸の無い窓へ、応急的に窓枠の網戸レールを利用して取り付け
る簡易雨戸装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、第一発明は、窓枠の網戸レールを利用して取り付けるこ
とを特徴とする簡易雨戸装置である。
また、第二発明は、窓を複数枚の雨戸板で塞ぐ大きさの雨戸板にすることにより、窓の
部屋側から、網戸のレールへ取り付けが可能なことを特徴とする簡易雨戸装置である。
【0006】
また、第三発明は、雨戸部材1と雨戸部材2は、当該雨戸部材1と雨戸部材2に空いて
いる高さ調節用スリット穴3と、当該雨戸部材1と雨戸部材2を固定する固定ネジ4を備
えており、任意の高さの窓枠にも取り付けが可能なことを特徴とする雨戸装置である。
また、第四発明は、雨戸部材10と雨戸部材11は、当該雨戸部材10と雨戸部材11
に空いている幅調節用スリット穴12と、雨戸部材7と雨戸部材8に取り付けてある幅固
定ネジ9を受けるためのスペーサー13と受け側ナット15を備えており、任意の幅の窓
枠にも、雨戸の連結の幅を調節して取り付けが可能なことを特徴とする雨戸装置である。
【発明の効果】
【0007】
普段は雨戸の必要のない中小の窓でも、台風等の強風時は、風圧や飛来物による窓ガラ
スの破損が考えられ、何らかの対処が必要となる。
本発明は、そういった雨戸の無い窓へ、応急的に窓枠の網戸レールを利用して取り付け
ることが出来、又、窓を複数枚の雨戸板で塞ぐ大きさの雨戸板にすることにより、窓の部
屋側から、網戸のレールへ取り付けが可能で、高所の窓であっても、至って簡単に強風へ
の対処ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
この発明の一実施形態を、図1〜図10に示す。
図1は、本発明の代表図であり、雨戸部材1、雨戸部材2から成り、雨戸部材1と雨戸
部材2を高さ調節用スリット穴3に通した固定ネジ4で固定し雨戸部材1と雨戸部材2を
組み合わせた状態である。雨戸部材1と雨戸部材2を高さ調節用スリット穴3に通した固
定ネジ4で固定する組み合わせ方にしたことにより、任意の高さの窓枠にも雨戸の高さを
調節して窓枠の高さに合わせて取り付けることができる。
【0009】
雨戸部材1と雨戸部材2はそれぞれ網戸レールへ取り付けるためのはめ込み溝5を有し、
はめ込み溝5の内側には、ゴム等のやわらかい材質の緩衝材6が取り付けてあり、強風で
揺れる雨戸と網戸レールがぶつかり合う衝撃を和らげ、ぶつかり合う音を吸収する役割を
果たしている。
【0010】
図2は、雨戸部材1と雨戸部材2を組み合わせた状態を横から見た状態である。
図3は、図1の雨戸部材1と雨戸部材2へそれぞれ幅固定ネジ9を取り付けた雨戸部材
7と雨戸部材8を組み合わせた状態である。
図4は、雨戸部材7と雨戸部材8を組み合わせた状態を横からみた状態である。
【0011】
図5は、幅調節用雨戸板で、雨戸部材10と雨戸部材11から成り、雨戸部材10と雨
戸部材11を高さ固定用クリップ14で固定し、雨戸部材10と雨戸部材11を組み合わ
せた状態である。雨戸部材10と雨戸部材11は、それぞれ幅調節用スリット穴12と図
3で示した雨戸部材7と雨戸部材8の幅固定ネジ9で固定するためのスペーサー13と幅
固定ネジ9の受け側ナット15を備えており、任意の幅の窓枠にも雨戸の連結の幅を調節
して、窓枠の幅に合わせて取り付けができる。
【0012】
図6は、雨戸部材10と雨戸部材11を横から見た状態である。
図7は、図3で示した幅固定ネジ付きの雨戸板に図5で示した幅調節用雨戸板を組み合わ
せた状態である。
図8は、図7で示した幅固定ネジ付きの雨戸板に幅調節用雨戸板を組み合わせた状態を
横から見た状態である。
【0013】
図9は、図1で示した雨戸板2枚と図3で示した幅固定ネジ付き雨戸板1枚を窓枠の網
戸レールへ取り付けた状態である。
図10は、図9で示した3枚の雨戸板を取り付けた状態に、さらに幅固定ネジ付き雨戸
板1枚と幅調節用雨戸板を窓枠の網戸レールへ取り付け、窓全体を雨戸で覆った状態であ
る。
【0014】
雨戸の取り付け方法は、まず網戸レールから網戸を外し、取り付けようとする雨戸板す
べての高さを、その外した網戸の高さに合わせて、網戸レールへ取り付ける前に、高かさ
を固定する。
次に図9に示すように、雨戸部材1と雨戸部材2から成る雨戸板を、窓枠の片方の隅から
はめ込んで行き、雨戸板を取り付ける残り幅が、幅固定ネジ9が付いている雨戸部材7と
雨戸部材8から成る雨戸板が2枚と、雨戸部材10と雨戸部材11から成る幅調節用雨戸
板1枚の合計3枚を合わせた幅より、おおむね狭くなるところの最後の雨戸板に幅固定ネ
ジ9が付いている雨戸部材7と雨戸部材8から成る雨戸板を取り付ける。
【0015】
そして、残りの幅に取り付ける雨戸板は、幅固定ネジ9が付いている雨戸部材7と雨戸部
材8から成る雨戸板と、雨戸部材10と雨戸部材11から成る幅調節用雨戸板を、図7の
ように、網戸レールへ取り付ける前に組み合わせておくが、幅固定ネジ9は緩めに締めて
おき、組み合わせた雨戸板の幅を窓枠の残りの幅よりも小さくして、網戸レールへ取り付
ける際に、窓の部屋側から窓の外に出して、外側から網戸レールへはめ込みが出来るよう
にする。
【0016】
そうして組み合わせた雨戸板をはめ込んだ後、幅調整用雨戸板をスライドさせて、先には
め込んでいた幅固定ネジ9が付いている雨戸部材7と雨戸部材8から成る雨戸板の、幅固
定ネジ9と幅調整用雨戸板に取り付けてある受け側ナット15の位置を合わせて締める。
最後に雨戸板が窓をきちんと覆うように調整して、幅固定ネジ9をすべて締め付ければ図
10の状態となり、雨戸の取り付けが完了する。
【0017】
「実施形態の効果」
この実施形態によれば、雨戸の無い窓へ、網戸のレールを利用して、至って簡単に雨戸
の取り付けが出来、又、任意の高さや幅の窓枠にも取り付けが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】この発明の代表図であり、一実施形態を示す正面図である。
【図2】図1で示した代表図の側面図である。
【図3】図1の雨戸部材1と雨戸部材2にそれぞれ幅固定ネジ9を取り付けた、雨戸部材7と雨戸部材8を組み合わせた状態である。
【図4】雨戸部材7と雨戸部材8を組み合わせた状態の側面図である。
【図5】雨戸部材10と雨戸部材11から成る幅調節用雨戸板である。
【0019】
【図6】雨戸部材10と雨戸部材11から成る幅調節用雨戸板の側面図である。
【図7】幅固定ネジ9付きの、雨戸部材7と雨戸部材8に幅調節用雨戸板を組み合わせた状態である。
【図8】幅固定ネジ9付きの、雨戸部材7と雨戸部材8に幅調節用雨戸板を組み合わせた状態の側面図である。
【0020】
【図9】雨戸板を3枚窓枠へ取り付けた状態である。
【図10】雨戸板で窓をすべて覆った状態である。
【符号の説明】
【0021】
1 雨戸板上部 2 雨戸板下部 3 高さ調節用スリット穴
4 高さ固定ネジ 5 はめ込み溝 6 緩衝材
7 幅固定ネジ付き雨戸板上部 8 幅固定ネジ付き雨戸板下部
9 幅固定ネジ 10 幅調節用雨戸板上部
11 幅調節用雨戸板下部 12 幅調節用スリット穴
13 幅固定ネジ受けスペーサー 14 高さ固定クリップ
15 幅固定ネジ受け側ナット 16 窓枠 17 網戸レール
18 窓ガラス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雨戸の無い窓へ、窓枠の網戸レールを利用して取り付けることを特徴
とする簡易雨戸装置
【請求項2】
窓を複数枚の雨戸板で塞ぐ大きさの雨戸板にすることにより、窓の部屋
側から、網戸のレールへ取り付けが可能なことを特徴とする請求項1記載の簡易雨戸装置
【請求項3】
雨戸部材1と雨戸部材2は、当該雨戸部材1と雨戸部材2に空いている
高さ調節用スリット穴3と、当該雨戸部材1と雨戸部材2を固定する固定ネジ4を備えて
おり、任意の高さの窓枠にも取り付けが可能なことを特徴とする請求項1記載の簡易雨戸
装置。
【請求項4】
雨戸部材10と雨戸部材11は、当該雨戸部材10と雨戸部材11に空
いている幅調節用スリット穴12と、雨戸部材7と雨戸部材8に取り付けてある幅固定ネ
ジ9を受けるためのスペーサー13と受け側ナット15を備えており、任意の幅の窓枠に
も、雨戸の連結の幅を調節して取り付けが可能なことを特徴とする請求項1記載の簡易雨
戸装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2007−92421(P2007−92421A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−284187(P2005−284187)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(397042399)
【Fターム(参考)】