筐体内のユニットロック装置
【課題】筐体の高さ方向に沿って引出し可能に収納する両ユニットが同時に前方に移動するのを防止するユニットロック装置を提供する。
【解決手段】筐体2側に回動可能に取付けられビルバリ3とコインメック4の引出し方向への移動を規制するロック板11と、ロック板11下部側が下側のコインメック4の移動規制位置にあるときに、上側のビルバリ4の引出し操作に連携してロック板11上部側を係止してロック板11の回動を規制する第1の回動規制部材12と、コインメック4の引出し操作に連携してロック板11上部をビルバリ4の移動規制位置まで回動させると共に、ロック板11下部を係止してロック板11の回動を規制する第2の回動規制部材13と、を備えて構成することにより、筐体2に段差を設けて引出し可能に収納したビルバリ3とコインメック4が同時に前方へ移動することを阻止する。
【解決手段】筐体2側に回動可能に取付けられビルバリ3とコインメック4の引出し方向への移動を規制するロック板11と、ロック板11下部側が下側のコインメック4の移動規制位置にあるときに、上側のビルバリ4の引出し操作に連携してロック板11上部側を係止してロック板11の回動を規制する第1の回動規制部材12と、コインメック4の引出し操作に連携してロック板11上部をビルバリ4の移動規制位置まで回動させると共に、ロック板11下部を係止してロック板11の回動を規制する第2の回動規制部材13と、を備えて構成することにより、筐体2に段差を設けて引出し可能に収納したビルバリ3とコインメック4が同時に前方へ移動することを阻止する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体内に引出し可能に収納する2つのユニットの一方を引出したときに、他方を前記筐体内の収納位置にロックする筐体内のユニットロック装置に関し、特に、2つのユニットを筐体の高さ方向に沿って収納する場合に好適なユニットロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のロック装置として、例えば、特許文献1に記載されているような自動販売機の引出し式商品ラックのロック装置がある。特許文献1に記載されたロック装置は、筐体としてのキャビネット内上部に、1つのユニットである引出し式商品ラックを横方向に並べて複数配置した自動販売機において、隣合う商品ラックの前面側に両端が張出すように配置した揺動可能なT字型のインターロック片と、各インターロック片を連動させる連結部材と、を備えて構成される。かかるロック装置では、1つの商品ラックを引出したとき、商品ラックの引出し操作に従動してインターロック片が回動し、その回動位置に拘束され、他の各インターロック片も連結部材により連動して回動してその回動位置に拘束され、他の商品ラックの引出し方向への移動を拘束する。即ち、かかるロック装置は、複数の商品ラックが同時引出し方向に移動することを規制する構成である。このようなロック装置を設けることにより、複数の商品ラックが同時に前方に引出された場合に自動販売機の重心が前方へ移動して自動販売機が転倒する危険を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−167069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、券売機等には、硬貨処理機(以下、コインメックとする)と紙幣処理機(以下、ビルバリとする)の2つの処理ユニットを、筐体内に、筐体の高さ方向に沿って配置して引出し可能に収納する構成のものがある。このような券売機でも、コインメックとビルバリを同時に前方に引出した場合には、券売機が転倒する虞れがあり、コインメックとビルバリの同時引出しを防止するロック装置が必要である。しかしながら、特許文献1に記載された従来のロック装置は、複数のユニットが横方向に並んで収納されている場合には適用できるが、2つの処理ユニットが筐体の高さ方向に沿って配置して収納されている場合には適用することができない。
【0005】
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、筐体の高さ方向に沿って配置して収納するユニットの同時引出しを防止する筐体内のユニットロック装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、本発明は、筐体内に、当該筐体の高さ方向に沿って少なくとも2つのユニットを引出し可能に収納し、一方を引出したときに、他方を前記筐体内の収納位置にロックする筐体内のユニットロック装置であって、前記筐体側に回動可能に取付けられ前記各ユニットの引出し方向への移動を規制するロック板と、ロック板の回動軸を境にして一方側が下側ユニット移動規制位置にあるときに、上側ユニットの引出し操作に連携してロック板の他方側を係止してロック板の回動を規制する第1の回動規制部材と、下側ユニットの引出し操作に連携して前記ロック板の前記一方側を上側ユニット移動規制位置まで回動させると共に、ロック板の前記他方側を係止してロック板の回動を規制する第2の回動規制部材と、を備える構成したことを特徴とする。
【0007】
かかる構成では、2つのユニットが共に筐体内の収納位置にあるときに、ロック板の回動軸を境にして一方側が下側ユニット移動規制位置にある。この状態で、上側ユニットを筐体から引出すと、その引出し操作に連携して第1の回動規制部材がロック板の他方側を係止してロック板の回動を規制する。これによって、下側ユニットの引出し方向への移動をロック板の一方側で規制する。また、下側ユニットを筐体から引出すと、その引出し操作に連携してロック板の他方側が上側ユニット移動規制位置まで回動すると共に、第2の回動規制部材がロック板の一方側を係止してロック板の回動を規制する。これによって、上側ユニットの引出し方向への移動をロック板の他方側で規制する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、筐体内に筐体の高さ方向に沿って配置して収納した2つのユニットが同時に引出し方向に移動するのを防止することができる。従って、例えば、筐体内に高さ方向に沿って紙幣用と硬貨用の2つの処理ユニットを収納する券売機等に適用して、2つの処理ユニットの前方への同時移動による転倒を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係るユニットロック装置の一実施形態を適用した券売機の前面パネルを取外した状態の全体概略図である。
【図2】ビルバリ側を前方へ引出した状態を示す図である。
【図3】コインメック側を前方へ引出した状態を示す図である。
【図4】ロック板を示す図である。
【図5】ビルバリとコインメックが収納位置にあるときのロック板の状態を示す図である。
【図6】ビルバリを前方へ引出したときのロック板の状態を示す図である。
【図7】コインメックを前方へ引出したときのロック板の状態を示す図である。
【図8】同上実施形態の要部の概略図である。
【図9】本発明の別の構成例を示す要部の概略図である。
【図10】本発明の更に別の構成例を示す要部の概略図である。
【図11】本発明の更に別の構成例を示す要部の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明は、筐体内にその高さ方向に沿って配置して引出し可能に収納する少なくとも2つのユニットの一方を引出したときに、他方を筐体内の収納位置にロックする筐体内のユニットロック装置に関するもので、以下では、本発明に係るユニットロック装置を、ビルバリとコインメックとを筐体内の高さ方向に段差を設けて収納する券売機に適用した場合について説明する。尚、本発明において、ユニットとは、いくつかの部品等を組立て或いは組み合わせて使用し、筐体内に引出し可能に収納される装置等である。
【0011】
図1は、本発明に係るユニットロック装置の一実施形態を適用した券売機の前面パネルを取外した状態の全体概略図を示す。
図1において、券売機1は、高さ方向に長い縦長の筐体2に、前面に紙幣挿入口3A等を備えた紙幣処理ユニットであるビルバリ3と前面に硬貨投入口4Aや釣銭返却口4B等を備えた硬貨処理ユニットであるコインメック4との2つ金銭処理ユニットが、操作性を考慮してビルバリ3の紙幣挿入口3Aとコインメック4の硬貨投入口4Aとが略同じ高さになるよう、筐体2の高さ方向に段差を設けて収納されている。
【0012】
前記ビルバリ3は、例えば、筐体2の天井板に取付けた固定ガイドレール(図示せず)に、ビルバリ3側に取付けた可動ガイドレール5を介して支持され、固定ガイドレールに沿って可動ガイドレール5がスライドすることによって、図2に示すように前方へ引出せるようになっている。
【0013】
前記コインメック4は、ビルバリ3の側方においてビルバリ3より下がった位置に、筐体2の側板に取付けた上下2つの固定ガイドレール6A,6B(図3に示す)に、それぞれ中間可動ガイドレール7A,7Bとコインメック4側に取付けた可動ガイドレール8A,8Bを介して支持されている。中間可動ガイドレール7A,7Bは、固定ガイドレール6A,6Bに対してスライド可能に支持され、可動ガイドレール8A,8Bは、中間可動ガイドレール7A,7Bに対してスライド可能に支持されている。従って、コインメック4は、固定ガイドレール6A,6Bに沿って中間可動ガイドレール7A,7Bがスライドし、更に、中間可動ガイドレール7A,7Bに沿って可動ガイドレール8A,8Bがスライドすることにより、図3に示すように前方へ引出せるようになっている。そして、これらビルバリ3とコインメック4は、一方を前方へ引出したときに後述するロック装置によって他方が前方引出し方向への移動が規制されて筐体1内の収納位置にロックされるようになっている。ここで、ビルバリ3が上側ユニットに相当し、コインメック4が下側ユニットに相当する。
【0014】
前記ロック装置は、ビルバリ3とコインメック4との段差空間、即ち、ビルバリ4側方でコインメック4上方の筐体1内空間に配置されたロック板11(図4参照)と、上側ユニットであるビルバリ3の引出し操作に連携してロック板11上部側を係止してロック板11の回動を規制する第1の回動規制部材12(図2及び図3参照)と、下側ユニットであるコインメック4の引出し操作に連携してロック板11下部側を係止してロック板11の回動を規制する第2の回動規制部材13(図2及び図3参照)と、を備えて構成されている。ここで、ロック板11の後述する回動軸16に対して一方側とは、ロック板11の下部側が相当し、他方側とはロック板11の上部側が相当している。
【0015】
前記ロック板11は、図4に示すように、例えばコ字状で、その上端部にビルバリ3側面方向に突出する突出部として棒状突出部材14が取付けられ、その中央部が、コ字状に折曲形成された支持ブラケット15に軸支された回動軸16を介して回動可能な構成である。支持ブラケット15には、ロック板11取付け側端部に切欠部が設けられ、この切欠部に入り込むようにしてロック板11が取付けられている。そして、前記支持ブラケット15を、筐体1側板に取付けた略コ字状に折曲形成された固定ブラケット17(図2及び図3参照)に取付けることによって、筐体1側に回動可能に取付けてられている。
【0016】
前記第1の回動規制部材12は、ビルバリ3側面に、その前後方向に延びるように取付けられ、その下部がビルバリ3側面外方側に突出するように略コ字状に折曲されている。この折曲部12aは、ビルバリ3を引出したときにロック板11側の棒状突出部材14と干渉しないようその上面(図5〜図7参照)が前記棒状突出部材14下端より若干低い位置となるよう形成され、ビルバリ3を引出し操作したとき、ビルバリ3と一体に移動し、ロック板11が回動動作したときに、折曲部12a上面で棒状突出部材14を係止してロック板11の回動を規制する構成である。また、第1の回動規制部材12は、その前端位置(折曲部前端位置でもある)がロック板11より後方側になるよう取付けられ、コインメック4の引出し操作に連携してロック板11が回動したときに、ロック板11側の棒状突出部材14が折曲部前端部(図5及び図7参照)に当接し、この前端部でロック板11上部側を係止する構成である。ここで、前記折曲部12aの上面と前端部が、第1の回動規制部材12の突出部と係止部に相当する。
【0017】
前記第2の回動規制部材13は、コインメック4上面に、その前後方向に延びるように取付けられ、コインメック4上方側に突出する突出片13aを有して構成されている。第2の回動規制部材13は、その前端位置(突出片前端位置でもある)が、ビルバリ3とコインメック4の収納時にロック板11下端部が当接可能なように取付けられ、コインメック4の引出し操作に連携して前記前端部でロック板11下端部を押圧してロック板11を回動すると共に、突出片13a上端部がロック板11下端部を係止してロック板11の回動を規制する構成である。
【0018】
次に、図5〜図7を参照しながら本実施形態のロック装置の動作について説明する。
図5は、ビルバリ3とコインメック4が共に、筐体2内の収納位置にあるときのロック板11の状態を示す。図5のように、ビルバリ3とコインメック4が筐体2内の収納位置にあるときロック板11はコインメック4の移動規制位置である鉛直状態であり、ロック板11の棒状突出部材14は、ビルバリ3側面の第1の回動規制部材12の折曲部12a前端部と離間状態にある。ロック板11のコインメック4の移動規制位置では、ロック板11下端部と第2の回動規制部材13の突出片13a前端部とは、本実施形態では当接しているものとして説明するが、当接していなくともよく、コインメック4の前方への引出し操作に連携して第2の回動規制部材13の突出片13a前端部がロック板11下端部に当接してロック板11を回動できる構成であればよい。
【0019】
図5の状態から、例えばビルバリ3を前方へ引出し操作すると、第1の回動規制部材12の折曲部12a上面がロック板11側の棒状突出部材14より若干低い位置にあるので、第1の回動規制部材12の折曲部12aがロック板11側の棒状突出部材14に当たることはなく、ビルバリ3と一体に第1の回動規制部材12も前方へ移動し、図6に示すように、第1の回動規制部材12の折曲部12a上面上にロック板11側の棒状突出部材14が位置した状態となる。このため、第2の回動規制部材13の突出片13a前端からロック板11下端部に押圧力が作用しても、第1の回動規制部材12の折曲部12a上面によりロック板11の棒状突出部材14が係止され、ロック板11の回動が規制される。その結果、コインメック4の前方への移動が阻止される。
【0020】
一方、図5の状態から、コインメック4を前方へ引出し操作すると、第2の回動規制部材13の突出片13a前端部でロック板11下端部が押され、図7に示すように、ロック板11がビルバリ3の移動規制位置まで回動してロック板11下端部が突出片13a上端部に乗り上げた状態となり、コインメック4は前方へ引出すことができる。また、ロック板11がビルバリ3の移動規制位置まで回動した状態では、ロック板11下端部が突出片13a上端部に乗り上げた状態において、ロック板11上端部の棒状突出部材14が第1の回動規制部材12の折曲部12前端部と当たり係止される。図7の状態において、第1の回動規制部材12の折曲部12a前端からロック板11の棒状突出部材14に対して押圧力が作用しても、第2の回動規制部材12の突出片13a上面によりロック板11下端部が係止されているために、ロック板11の回動が規制される。従って、ビルバリ3の前方への移動が阻止される。
【0021】
かかる本実施形態のユニットロック装置によれば、券売機1内にその高さ方向に段差を設けて収納したビルバリ3とコインメック4が同時に引出し方向に移動するのを防止することができる。従って、ビルバリ3とコインメック4が同時に前方へ移動して、券売機の前方側への重心移動により、券売機1が転倒してしまうような危険を回避ができる。
【0022】
上記実施形態では、上側ユニット(実施形態ではビルバリ3)の側方に、段差を設けて下側ユニット(実施形態ではコインメック4)を配置して収納する場合に適用した本発明のユニットロック装置の構成例を示したが、2つのユニットを筐体の高さ方向に沿って上下に配置する構成にも適用できることは言うまでもない。
図1の実施形態におけるビルバリ3、コインメック4、ロック板11、第1の回動規制部材12及び第2の回動規制部材13の配置関係の概略を示すと図8である。2つのユニットを筐体の高さ方向に沿って上下に配置する構成に適用する場合、例えば、図9〜図11のような構成が考えられる。
【0023】
図9では、ロック板11を、ビルバリ3(上側ユニット)とコインメック4(下側ユニット)との間に、水平な回動軸16回りに回動するよう配置し、ビルバリ3(上側ユニット)の下面に第1の回動規制部材12を固定し、コインメック4(下側ユニット)の上面に第2の回動規制部材13を固定する構成である。
【0024】
図10では、ロック板11を、ビルバリ3(上側ユニット)とコインメック4(下側ユニット)の同じ側面側に、水平な回動軸16回りに回動するよう配置し、ビルバリ3(上側ユニット)の側面下部に第1の回動規制部材12を固定し、ビルバリ3と同じ側のコインメック4(下側ユニット)の側面上部に第2の回動規制部材13を固定する構成である。
【0025】
図11では、ロック板11を、ビルバリ3(上側ユニット)とコインメック4(下側ユニット)との間に、垂直な回動軸16回りに回動するよう配置し、ビルバリ3(上側ユニット)の下面に第1の回動規制部材12を固定し、第1の回動規制部材12の取付け位置と対角方向のコインメック4(下側ユニット)上面に第2の回動規制部材13を固定する構成である。尚、図11の構成において、上側ユニットと下側ユニットが図の左右方向にずれている場合には、上側ユニットの側面下部に第1の回動規制部材12を固定し、上側ユニットの第1の回動規制部材12固定面と向かい合う側の下側ユニット側面上部に第2の回動規制部材13を固定する構成とすればよい。
【0026】
尚、本実施形態では、本発明のユニットロック装置を、段差を設けてビルバリとコインメックを収納した券売機に適用したが、これに限るものではなく、筐体内に段差を設けて引出し可能にユニットを収納するものであれば、例えば自動販売機等、どのようなものでもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0027】
1 券売機
2 筐体
3 ビルバリ
4 コインメック
11 ロック板
12 第1の回動規制部材
12a 折曲部
13 第2の回動規制部材
13a 突出片
14 棒状突出部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体内に引出し可能に収納する2つのユニットの一方を引出したときに、他方を前記筐体内の収納位置にロックする筐体内のユニットロック装置に関し、特に、2つのユニットを筐体の高さ方向に沿って収納する場合に好適なユニットロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のロック装置として、例えば、特許文献1に記載されているような自動販売機の引出し式商品ラックのロック装置がある。特許文献1に記載されたロック装置は、筐体としてのキャビネット内上部に、1つのユニットである引出し式商品ラックを横方向に並べて複数配置した自動販売機において、隣合う商品ラックの前面側に両端が張出すように配置した揺動可能なT字型のインターロック片と、各インターロック片を連動させる連結部材と、を備えて構成される。かかるロック装置では、1つの商品ラックを引出したとき、商品ラックの引出し操作に従動してインターロック片が回動し、その回動位置に拘束され、他の各インターロック片も連結部材により連動して回動してその回動位置に拘束され、他の商品ラックの引出し方向への移動を拘束する。即ち、かかるロック装置は、複数の商品ラックが同時引出し方向に移動することを規制する構成である。このようなロック装置を設けることにより、複数の商品ラックが同時に前方に引出された場合に自動販売機の重心が前方へ移動して自動販売機が転倒する危険を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−167069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、券売機等には、硬貨処理機(以下、コインメックとする)と紙幣処理機(以下、ビルバリとする)の2つの処理ユニットを、筐体内に、筐体の高さ方向に沿って配置して引出し可能に収納する構成のものがある。このような券売機でも、コインメックとビルバリを同時に前方に引出した場合には、券売機が転倒する虞れがあり、コインメックとビルバリの同時引出しを防止するロック装置が必要である。しかしながら、特許文献1に記載された従来のロック装置は、複数のユニットが横方向に並んで収納されている場合には適用できるが、2つの処理ユニットが筐体の高さ方向に沿って配置して収納されている場合には適用することができない。
【0005】
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、筐体の高さ方向に沿って配置して収納するユニットの同時引出しを防止する筐体内のユニットロック装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、本発明は、筐体内に、当該筐体の高さ方向に沿って少なくとも2つのユニットを引出し可能に収納し、一方を引出したときに、他方を前記筐体内の収納位置にロックする筐体内のユニットロック装置であって、前記筐体側に回動可能に取付けられ前記各ユニットの引出し方向への移動を規制するロック板と、ロック板の回動軸を境にして一方側が下側ユニット移動規制位置にあるときに、上側ユニットの引出し操作に連携してロック板の他方側を係止してロック板の回動を規制する第1の回動規制部材と、下側ユニットの引出し操作に連携して前記ロック板の前記一方側を上側ユニット移動規制位置まで回動させると共に、ロック板の前記他方側を係止してロック板の回動を規制する第2の回動規制部材と、を備える構成したことを特徴とする。
【0007】
かかる構成では、2つのユニットが共に筐体内の収納位置にあるときに、ロック板の回動軸を境にして一方側が下側ユニット移動規制位置にある。この状態で、上側ユニットを筐体から引出すと、その引出し操作に連携して第1の回動規制部材がロック板の他方側を係止してロック板の回動を規制する。これによって、下側ユニットの引出し方向への移動をロック板の一方側で規制する。また、下側ユニットを筐体から引出すと、その引出し操作に連携してロック板の他方側が上側ユニット移動規制位置まで回動すると共に、第2の回動規制部材がロック板の一方側を係止してロック板の回動を規制する。これによって、上側ユニットの引出し方向への移動をロック板の他方側で規制する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、筐体内に筐体の高さ方向に沿って配置して収納した2つのユニットが同時に引出し方向に移動するのを防止することができる。従って、例えば、筐体内に高さ方向に沿って紙幣用と硬貨用の2つの処理ユニットを収納する券売機等に適用して、2つの処理ユニットの前方への同時移動による転倒を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係るユニットロック装置の一実施形態を適用した券売機の前面パネルを取外した状態の全体概略図である。
【図2】ビルバリ側を前方へ引出した状態を示す図である。
【図3】コインメック側を前方へ引出した状態を示す図である。
【図4】ロック板を示す図である。
【図5】ビルバリとコインメックが収納位置にあるときのロック板の状態を示す図である。
【図6】ビルバリを前方へ引出したときのロック板の状態を示す図である。
【図7】コインメックを前方へ引出したときのロック板の状態を示す図である。
【図8】同上実施形態の要部の概略図である。
【図9】本発明の別の構成例を示す要部の概略図である。
【図10】本発明の更に別の構成例を示す要部の概略図である。
【図11】本発明の更に別の構成例を示す要部の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明は、筐体内にその高さ方向に沿って配置して引出し可能に収納する少なくとも2つのユニットの一方を引出したときに、他方を筐体内の収納位置にロックする筐体内のユニットロック装置に関するもので、以下では、本発明に係るユニットロック装置を、ビルバリとコインメックとを筐体内の高さ方向に段差を設けて収納する券売機に適用した場合について説明する。尚、本発明において、ユニットとは、いくつかの部品等を組立て或いは組み合わせて使用し、筐体内に引出し可能に収納される装置等である。
【0011】
図1は、本発明に係るユニットロック装置の一実施形態を適用した券売機の前面パネルを取外した状態の全体概略図を示す。
図1において、券売機1は、高さ方向に長い縦長の筐体2に、前面に紙幣挿入口3A等を備えた紙幣処理ユニットであるビルバリ3と前面に硬貨投入口4Aや釣銭返却口4B等を備えた硬貨処理ユニットであるコインメック4との2つ金銭処理ユニットが、操作性を考慮してビルバリ3の紙幣挿入口3Aとコインメック4の硬貨投入口4Aとが略同じ高さになるよう、筐体2の高さ方向に段差を設けて収納されている。
【0012】
前記ビルバリ3は、例えば、筐体2の天井板に取付けた固定ガイドレール(図示せず)に、ビルバリ3側に取付けた可動ガイドレール5を介して支持され、固定ガイドレールに沿って可動ガイドレール5がスライドすることによって、図2に示すように前方へ引出せるようになっている。
【0013】
前記コインメック4は、ビルバリ3の側方においてビルバリ3より下がった位置に、筐体2の側板に取付けた上下2つの固定ガイドレール6A,6B(図3に示す)に、それぞれ中間可動ガイドレール7A,7Bとコインメック4側に取付けた可動ガイドレール8A,8Bを介して支持されている。中間可動ガイドレール7A,7Bは、固定ガイドレール6A,6Bに対してスライド可能に支持され、可動ガイドレール8A,8Bは、中間可動ガイドレール7A,7Bに対してスライド可能に支持されている。従って、コインメック4は、固定ガイドレール6A,6Bに沿って中間可動ガイドレール7A,7Bがスライドし、更に、中間可動ガイドレール7A,7Bに沿って可動ガイドレール8A,8Bがスライドすることにより、図3に示すように前方へ引出せるようになっている。そして、これらビルバリ3とコインメック4は、一方を前方へ引出したときに後述するロック装置によって他方が前方引出し方向への移動が規制されて筐体1内の収納位置にロックされるようになっている。ここで、ビルバリ3が上側ユニットに相当し、コインメック4が下側ユニットに相当する。
【0014】
前記ロック装置は、ビルバリ3とコインメック4との段差空間、即ち、ビルバリ4側方でコインメック4上方の筐体1内空間に配置されたロック板11(図4参照)と、上側ユニットであるビルバリ3の引出し操作に連携してロック板11上部側を係止してロック板11の回動を規制する第1の回動規制部材12(図2及び図3参照)と、下側ユニットであるコインメック4の引出し操作に連携してロック板11下部側を係止してロック板11の回動を規制する第2の回動規制部材13(図2及び図3参照)と、を備えて構成されている。ここで、ロック板11の後述する回動軸16に対して一方側とは、ロック板11の下部側が相当し、他方側とはロック板11の上部側が相当している。
【0015】
前記ロック板11は、図4に示すように、例えばコ字状で、その上端部にビルバリ3側面方向に突出する突出部として棒状突出部材14が取付けられ、その中央部が、コ字状に折曲形成された支持ブラケット15に軸支された回動軸16を介して回動可能な構成である。支持ブラケット15には、ロック板11取付け側端部に切欠部が設けられ、この切欠部に入り込むようにしてロック板11が取付けられている。そして、前記支持ブラケット15を、筐体1側板に取付けた略コ字状に折曲形成された固定ブラケット17(図2及び図3参照)に取付けることによって、筐体1側に回動可能に取付けてられている。
【0016】
前記第1の回動規制部材12は、ビルバリ3側面に、その前後方向に延びるように取付けられ、その下部がビルバリ3側面外方側に突出するように略コ字状に折曲されている。この折曲部12aは、ビルバリ3を引出したときにロック板11側の棒状突出部材14と干渉しないようその上面(図5〜図7参照)が前記棒状突出部材14下端より若干低い位置となるよう形成され、ビルバリ3を引出し操作したとき、ビルバリ3と一体に移動し、ロック板11が回動動作したときに、折曲部12a上面で棒状突出部材14を係止してロック板11の回動を規制する構成である。また、第1の回動規制部材12は、その前端位置(折曲部前端位置でもある)がロック板11より後方側になるよう取付けられ、コインメック4の引出し操作に連携してロック板11が回動したときに、ロック板11側の棒状突出部材14が折曲部前端部(図5及び図7参照)に当接し、この前端部でロック板11上部側を係止する構成である。ここで、前記折曲部12aの上面と前端部が、第1の回動規制部材12の突出部と係止部に相当する。
【0017】
前記第2の回動規制部材13は、コインメック4上面に、その前後方向に延びるように取付けられ、コインメック4上方側に突出する突出片13aを有して構成されている。第2の回動規制部材13は、その前端位置(突出片前端位置でもある)が、ビルバリ3とコインメック4の収納時にロック板11下端部が当接可能なように取付けられ、コインメック4の引出し操作に連携して前記前端部でロック板11下端部を押圧してロック板11を回動すると共に、突出片13a上端部がロック板11下端部を係止してロック板11の回動を規制する構成である。
【0018】
次に、図5〜図7を参照しながら本実施形態のロック装置の動作について説明する。
図5は、ビルバリ3とコインメック4が共に、筐体2内の収納位置にあるときのロック板11の状態を示す。図5のように、ビルバリ3とコインメック4が筐体2内の収納位置にあるときロック板11はコインメック4の移動規制位置である鉛直状態であり、ロック板11の棒状突出部材14は、ビルバリ3側面の第1の回動規制部材12の折曲部12a前端部と離間状態にある。ロック板11のコインメック4の移動規制位置では、ロック板11下端部と第2の回動規制部材13の突出片13a前端部とは、本実施形態では当接しているものとして説明するが、当接していなくともよく、コインメック4の前方への引出し操作に連携して第2の回動規制部材13の突出片13a前端部がロック板11下端部に当接してロック板11を回動できる構成であればよい。
【0019】
図5の状態から、例えばビルバリ3を前方へ引出し操作すると、第1の回動規制部材12の折曲部12a上面がロック板11側の棒状突出部材14より若干低い位置にあるので、第1の回動規制部材12の折曲部12aがロック板11側の棒状突出部材14に当たることはなく、ビルバリ3と一体に第1の回動規制部材12も前方へ移動し、図6に示すように、第1の回動規制部材12の折曲部12a上面上にロック板11側の棒状突出部材14が位置した状態となる。このため、第2の回動規制部材13の突出片13a前端からロック板11下端部に押圧力が作用しても、第1の回動規制部材12の折曲部12a上面によりロック板11の棒状突出部材14が係止され、ロック板11の回動が規制される。その結果、コインメック4の前方への移動が阻止される。
【0020】
一方、図5の状態から、コインメック4を前方へ引出し操作すると、第2の回動規制部材13の突出片13a前端部でロック板11下端部が押され、図7に示すように、ロック板11がビルバリ3の移動規制位置まで回動してロック板11下端部が突出片13a上端部に乗り上げた状態となり、コインメック4は前方へ引出すことができる。また、ロック板11がビルバリ3の移動規制位置まで回動した状態では、ロック板11下端部が突出片13a上端部に乗り上げた状態において、ロック板11上端部の棒状突出部材14が第1の回動規制部材12の折曲部12前端部と当たり係止される。図7の状態において、第1の回動規制部材12の折曲部12a前端からロック板11の棒状突出部材14に対して押圧力が作用しても、第2の回動規制部材12の突出片13a上面によりロック板11下端部が係止されているために、ロック板11の回動が規制される。従って、ビルバリ3の前方への移動が阻止される。
【0021】
かかる本実施形態のユニットロック装置によれば、券売機1内にその高さ方向に段差を設けて収納したビルバリ3とコインメック4が同時に引出し方向に移動するのを防止することができる。従って、ビルバリ3とコインメック4が同時に前方へ移動して、券売機の前方側への重心移動により、券売機1が転倒してしまうような危険を回避ができる。
【0022】
上記実施形態では、上側ユニット(実施形態ではビルバリ3)の側方に、段差を設けて下側ユニット(実施形態ではコインメック4)を配置して収納する場合に適用した本発明のユニットロック装置の構成例を示したが、2つのユニットを筐体の高さ方向に沿って上下に配置する構成にも適用できることは言うまでもない。
図1の実施形態におけるビルバリ3、コインメック4、ロック板11、第1の回動規制部材12及び第2の回動規制部材13の配置関係の概略を示すと図8である。2つのユニットを筐体の高さ方向に沿って上下に配置する構成に適用する場合、例えば、図9〜図11のような構成が考えられる。
【0023】
図9では、ロック板11を、ビルバリ3(上側ユニット)とコインメック4(下側ユニット)との間に、水平な回動軸16回りに回動するよう配置し、ビルバリ3(上側ユニット)の下面に第1の回動規制部材12を固定し、コインメック4(下側ユニット)の上面に第2の回動規制部材13を固定する構成である。
【0024】
図10では、ロック板11を、ビルバリ3(上側ユニット)とコインメック4(下側ユニット)の同じ側面側に、水平な回動軸16回りに回動するよう配置し、ビルバリ3(上側ユニット)の側面下部に第1の回動規制部材12を固定し、ビルバリ3と同じ側のコインメック4(下側ユニット)の側面上部に第2の回動規制部材13を固定する構成である。
【0025】
図11では、ロック板11を、ビルバリ3(上側ユニット)とコインメック4(下側ユニット)との間に、垂直な回動軸16回りに回動するよう配置し、ビルバリ3(上側ユニット)の下面に第1の回動規制部材12を固定し、第1の回動規制部材12の取付け位置と対角方向のコインメック4(下側ユニット)上面に第2の回動規制部材13を固定する構成である。尚、図11の構成において、上側ユニットと下側ユニットが図の左右方向にずれている場合には、上側ユニットの側面下部に第1の回動規制部材12を固定し、上側ユニットの第1の回動規制部材12固定面と向かい合う側の下側ユニット側面上部に第2の回動規制部材13を固定する構成とすればよい。
【0026】
尚、本実施形態では、本発明のユニットロック装置を、段差を設けてビルバリとコインメックを収納した券売機に適用したが、これに限るものではなく、筐体内に段差を設けて引出し可能にユニットを収納するものであれば、例えば自動販売機等、どのようなものでもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0027】
1 券売機
2 筐体
3 ビルバリ
4 コインメック
11 ロック板
12 第1の回動規制部材
12a 折曲部
13 第2の回動規制部材
13a 突出片
14 棒状突出部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に、当該筐体の高さ方向に沿って少なくとも2つのユニットを引出し可能に収納し、一方を引出したときに、他方を前記筐体内の収納位置にロックする筐体内のユニットロック装置であって、
前記筐体側に回動可能に取付けられ前記各ユニットの引出し方向への移動を規制するロック板と、
ロック板の回動軸を境にして一方側が下側ユニット移動規制位置にあるときに、上側ユニットの引出し操作に連携してロック板の他方側を係止してロック板の回動を規制する第1の回動規制部材と、
下側ユニットの引出し操作に連携して前記ロック板の前記他方側を上側ユニット移動規制位置まで回動させると共に、ロック板の前記一方側を係止してロック板の回動を規制する第2の回動規制部材と、
を備える構成したことを特徴とする筐体内のユニットロック装置。
【請求項2】
前記ロック板が、その中央部で回動可能に軸支され、前記他方側に上側ユニット方向に突出する突出部を有し、
前記第1の回動規制部材が、上側ユニット側に固定され、当該上側ユニットの固定面から突出してユニット前後方向に延びる突出部と、前記ロック板の前記突出部を係止可能な係止部と、を有して構成され、
前記第2の回動規制部材が、下側ユニット側に固定され、当該下側ユニットの固定面から突出してユニット前後方向に延びる突出辺を有して構成され、
両ユニットが収納位置のとき、ロック板の前記一方側が第2の回動規制部材の突出辺前端部を係止可能な位置にあり、上側ユニットを引出し操作したとき、上側ユニットと一体に前記第1の回動規制部材の突出部が移動し、該突出部上面で前記ロック板の突出部を係止してロック板の回動を規制し、
下側ユニットを引出し操作したとき、前記第2の回動規制部材の突出辺前端でロック板の前記一方側を押圧してロック板を回動してロック板の前記他方側の突出部を前記第1の回動規制部材の前記係止部に係止させると共に、前記第2の回動規制部材の前記突出辺でロック板の前記一方側を係止してロック板の回動を規制する構成である請求項1に記載の筐体内のユニットロック装置。
【請求項3】
前記第1の回動規制部材の前記突出部の突出側端部を、ロック板側の突出部の突出方向に対して交差するように折曲して形成し、この折曲部を前記係止部とし、下側ユニットの引出し操作により前記ロック板が回動したときに、前記折曲部前端部にロック板の突出部が係止する構成である請求項2に記載の筐体内のユニットロック装置。
【請求項4】
上側ユニットの側方側に、段差を設けて下側ユニットを配置し、前記ロック板を下側ユニット上方の段差空間に配置し、前記第1の回動規制部材を上側ユニット側面に固定し、前記第2の回動規制部材を下側ユニット上面に固定する構成とした請求項1〜3のいずれか1つに記載の筐体内のユニットロック装置。
【請求項5】
前記2つのユニットが、券売機の筐体内に収納された紙幣処理ユニットと硬貨処理ユニットである請求項1〜4のいずれか1つに記載の筐体内のユニットロック装置。
【請求項1】
筐体内に、当該筐体の高さ方向に沿って少なくとも2つのユニットを引出し可能に収納し、一方を引出したときに、他方を前記筐体内の収納位置にロックする筐体内のユニットロック装置であって、
前記筐体側に回動可能に取付けられ前記各ユニットの引出し方向への移動を規制するロック板と、
ロック板の回動軸を境にして一方側が下側ユニット移動規制位置にあるときに、上側ユニットの引出し操作に連携してロック板の他方側を係止してロック板の回動を規制する第1の回動規制部材と、
下側ユニットの引出し操作に連携して前記ロック板の前記他方側を上側ユニット移動規制位置まで回動させると共に、ロック板の前記一方側を係止してロック板の回動を規制する第2の回動規制部材と、
を備える構成したことを特徴とする筐体内のユニットロック装置。
【請求項2】
前記ロック板が、その中央部で回動可能に軸支され、前記他方側に上側ユニット方向に突出する突出部を有し、
前記第1の回動規制部材が、上側ユニット側に固定され、当該上側ユニットの固定面から突出してユニット前後方向に延びる突出部と、前記ロック板の前記突出部を係止可能な係止部と、を有して構成され、
前記第2の回動規制部材が、下側ユニット側に固定され、当該下側ユニットの固定面から突出してユニット前後方向に延びる突出辺を有して構成され、
両ユニットが収納位置のとき、ロック板の前記一方側が第2の回動規制部材の突出辺前端部を係止可能な位置にあり、上側ユニットを引出し操作したとき、上側ユニットと一体に前記第1の回動規制部材の突出部が移動し、該突出部上面で前記ロック板の突出部を係止してロック板の回動を規制し、
下側ユニットを引出し操作したとき、前記第2の回動規制部材の突出辺前端でロック板の前記一方側を押圧してロック板を回動してロック板の前記他方側の突出部を前記第1の回動規制部材の前記係止部に係止させると共に、前記第2の回動規制部材の前記突出辺でロック板の前記一方側を係止してロック板の回動を規制する構成である請求項1に記載の筐体内のユニットロック装置。
【請求項3】
前記第1の回動規制部材の前記突出部の突出側端部を、ロック板側の突出部の突出方向に対して交差するように折曲して形成し、この折曲部を前記係止部とし、下側ユニットの引出し操作により前記ロック板が回動したときに、前記折曲部前端部にロック板の突出部が係止する構成である請求項2に記載の筐体内のユニットロック装置。
【請求項4】
上側ユニットの側方側に、段差を設けて下側ユニットを配置し、前記ロック板を下側ユニット上方の段差空間に配置し、前記第1の回動規制部材を上側ユニット側面に固定し、前記第2の回動規制部材を下側ユニット上面に固定する構成とした請求項1〜3のいずれか1つに記載の筐体内のユニットロック装置。
【請求項5】
前記2つのユニットが、券売機の筐体内に収納された紙幣処理ユニットと硬貨処理ユニットである請求項1〜4のいずれか1つに記載の筐体内のユニットロック装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−114349(P2013−114349A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−258110(P2011−258110)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000001845)サンデン株式会社 (1,791)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000001845)サンデン株式会社 (1,791)
【Fターム(参考)】
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