説明

管体搬送用台車及び管体の敷設方法

【課題】暗渠のように上方が開放されていない場所でも複数の管体を搬送することが可能な管体搬送用台車を提供する。
【解決手段】長尺状の台車11上に複数の管体4A,4Bの軸方向を台車の長尺方向に合わせてそれぞれ積載させる支持部を備えた管体搬送用台車1である。
この支持部には、昇降機構122によって昇降可能な上段支持部12と、台車11の上面に形成される下段支持部13とが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の管体を並行して配設する際に使用する管体搬送用台車及びそれを使用した管体の敷設方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、経年や地盤変動等により劣化した下水管を、その内部に新たな更生管を挿入することで更生する工法が知られており、その際には狭い下水管内で容易に更生管を搬送するために管体搬送用台車が使用される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1の管体搬送用台車は、更生する下水管よりわずかに径の小さな一本の更生管の内部に支持梁を挿入し、その支持梁に更生管の天井面を載せて搬送する台車である。
【0004】
一方、一本の大きな管路の内部に径の小さな複数の管体を配管しなければならない場合があり、例えば特許文献2には、配管接続ユニットを使用して並行する複数の管体を一度に搬送する装置が開示されている。
【特許文献1】特開2001−99352号公報
【特許文献2】特許第3339616号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2の装置は、開削された掘削溝に複数の並行する配管をおこなうための装置であり、管渠に適用することができない。
【0006】
また、特許文献1の管体搬送用台車は、一本の管体を搬送する装置であり、並行して配置する複数の管体を一度に搬送することができないので、これを使用して管体を搬送するのは効率が悪い。
【0007】
そこで、本発明は、暗渠のように上方が開放されていない場所でも複数の管体を搬送することが可能な管体搬送用台車及び管体の敷設方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明の管体搬送用台車は、長尺状の台車上に複数の管体の軸方向を前記台車の長尺方向に合わせてそれぞれ積載させる支持部を備えた管体搬送用台車であって、昇降機構によって昇降可能な上段支持部と、前記台車の上面に形成される下段支持部とを備えていることを特徴とする。
【0009】
また、前記上段支持部は、前記台車の車幅方向の略中央に前記長尺方向に向けて延設され、前記下段支持部は前記上段支持部の前記車幅方向の両側に設けられるとともに、前記台車の両側縁には前記下段支持部に積載される管体の落下防止柵が形成されることを特徴とする。
【0010】
さらに、前記上段支持部と前記下段支持部の上面には、前記管体を軸方向に送り出す送出機構を設けることができる。
【0011】
また、本発明の管体の敷設方法は、上記のいずれかに記載の管体搬送用台車の前記下段支持部及び前記上段支持部に前記管体を積載し、これらの管体が走行中に移動しないように前記台車に係留し、所定の位置まで前記管体搬送用台車を走行させて前記係留を解除し、前記昇降機構によって前記上段支持部を上昇させて所定の高さまで持ち上げた後に管体を降ろすことを特徴とする。
【0012】
さらに、管体搬送用台車が送出機構を備えている場合は、前記下段支持部及び前記上段支持部に前記管体を積載し、これらの管体が走行中に移動しないように前記台車に係留し、所定の位置まで前記管体搬送用台車を走行させて前記係留を解除し、前記送出機構によって前記下段支持部に積載された管体を所定の位置まで送り出し、前記昇降機構によって前記上段支持部を上昇させるとともに前記送出機構によって前記上段支持部に積載された管体を所定の位置まで送り出すことができる。
【発明の効果】
【0013】
このように構成された本発明の管体搬送用台車は、昇降機構を備えた上段支持部と下段支持部とを備えている。
【0014】
このように複数の支持部を設けることで複数の管体を一度に搬送できるうえに、昇降機構によって上段支持部を上下させることができるので、狭い管渠であっても管体を天井に接触させることなく搬送することができる。
【0015】
また、所定の位置まで搬送した後に昇降機構によって上段支持部を上昇させることで、上段支持部に積載された管体を所望する高さに持ち上げて既設の管体に接続させることができる。
【0016】
さらに、台車の車幅方向の略中央に上段支持部を設け、その両側に落下防止柵を備えた下段支持部を設けることで、狭い管路内であっても3本の管体を同時に搬送することができる。
【0017】
そして、上段支持部と下段支持部の上面に、管体を軸方向に送り出す送出機構を設けることで、搬送された管体の周面を傷つけることなく、容易に台車から降ろすことができる。
【0018】
また、既設の管体の端部に搬送された管体の端部を接合する際にも、送出機構を利用して支持させることで、管体を送り出しながら容易に接合作業をおこなうことができる。
【0019】
また、下段支持部に積載する管体は、上段支持部を構成する部材に一部を当接させた状態で係留すれば搬送中に荷崩れし難くなるうえに、管体を降ろす際には昇降機構を上昇させることで、下段支持部の管体を容易に降ろすことができる。
【0020】
さらに、上段支持部を所定の高さまで上昇させて、送出機構によって送り出すことで、上段支持部で管体を支持させながら既設の管体の端部に搬送されてきた管体の端部を接合することが容易にできるので、作業性に優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本実施の形態の管体搬送用台車1の構成を示した斜視図である。
【0023】
まず、構成から説明すると、この管体搬送用台車1は、長尺状の台車11と、その台車11の車幅方向の略中央に延設される上段支持部12と、その両側に設けられる下段支持部13,13とから主に構成される。
【0024】
この台車11には、矩形平板状の台の下に軌条31,31を走行するための車輪11a,11aが設けられるとともに、台車11の長尺方向の端部には駆動車両などに接続するための牽引用リング11bが設けられている。
【0025】
そして上段支持部12は、この台車11上面に間隔を置いて立設される支柱123,123を備えている。この支柱123は、支柱123,123間を連結する連結梁124や、支柱123を側方から支持する斜材126や、斜材126,126間を連結する補強材127などによって所定の剛性が確保されるように構成されている。
【0026】
また、上段支持部12には、この支柱123,123によって支持される昇降機構122が設けられている。
【0027】
この昇降機構122によって昇降する梁部121,121は、台車11の長尺方向に向けて並行に延設されており、その上面には長尺方向に間隔を置いて複数の円弧状の受部121a,・・・が取り付けられている。
【0028】
また、この梁部121,121の間には、支柱123,123の上端に下端が取り付けられたアーム122c,122cの先端が、軸を介して回動自在に接続される。
【0029】
そして、図1の前方側のアーム122cの下端は、回動受部125を介して回動自在に支柱123の上端に取り付けられる。この回動受部125は、アーム122cが起立する方向には抵抗なく自在に動くが、倒れる方向にはロック(図示せず)を解除しないと動かないように、図示しない爪と歯車などで回動方向が制限されている。
【0030】
さらに、図1の後方側のアーム122cの下端は、支柱123の上端にジャッキ122aを介して回動自在に取り付けられる。
【0031】
このジャッキ122aは、ハンドル122bを押し下げる毎に上昇する油圧によってアーム122cを起立させる、いわゆるフロアジャッキのような機構を備えたものである。
【0032】
すなわち、ハンドル122bを繰り返し押し下げるとジャッキ122aの油圧が上昇してそれに接続されたアーム122cが起立するとともに、桁部121,121を介して連結されたもう一方のアーム122cも起立することになる。この際、ジャッキ122aに接続されていない側のアーム122cは、上述したように倒れる方向には戻らないようになっているため、梁部121,121は水平のままの状態で上昇することができる。
【0033】
また、このアーム122cの先端には、梁部121,121を挟むように送出機構としてのローラ14A,14Aが取り付けられている。このローラ14A,14Aは、アーム122cの先端側に傾斜する角度で固定されているので、図3に示すように上昇前の梁部121,121とアーム122cが略平行状態にあるときにはローラ14A,14Aは受部121aよりも上方に突出しておらず、梁部121,121が上昇してアーム122cと交差する角度になると、図4に示すようにローラ14A,14Aが受部121aよりも上方に突出するようになる。
【0034】
この上段支持部12の車幅方向両側の台車11上面には、図1に示すように下段支持部13,13がそれぞれ設けられる。
【0035】
この下段支持部13は、台車11の上面を支持台にするもので、その支持台には台車11の長尺方向に間隔を置いて複数のローラ14B,・・・が送出機構として設けられる。
【0036】
また、このローラ14B,・・・は、管体4Bを軸方向に安定して送り出せるように、車幅方向に間隔をおいて2つのローラ14B,14Bが対になって配置されている。なお、このローラ14B,・・・は、搬送中は台車11内部に収容され、積み下ろしの際に突出させる構造とすることもできる。
【0037】
さらに、この台車11の両側縁、すなわち下段支持部13の上段支持部12とは反対側の縁部には、落下防止柵131が設けられる。この落下防止柵13は、下段支持部13の前端及び後端と中央に外側に向けて斜めに立設される支柱131a,・・・と、その支柱131a,131a間を連結する横架材131cとから主に構成される。
【0038】
また、この支柱131aの先端には、厚さ方向に貫通する孔131bが設けられており、その孔131bには図2に示すような積載された管体4A,4Bを係留するための係留バンド15の端部を取り付ける。
【0039】
以上のように構成された管体搬送用台車1は、牽引用リング11b,11bを介して、図2に示すように連結部21でバッテリー車2に連結し、所定の位置まで移動させる。なお、バッテリー車2を使用しない場合は、作業員が人力で管体搬送用台車1を押して移動させてもよい。
【0040】
また、管体搬送用台車1によって搬送する管体4(4A〜4Dの総称)は、例えば一端に受口部が形成され、他端に挿口部が形成された下水道管、送水管、農業用水管等として利用される繊維強化プラスチックモルタル(FRPM)管などである。
【0041】
次に、本実施の形態の管体の敷設方法について説明する。
【0042】
まず、管路3に軌条31,31を敷設して管体搬送用台車1が走行できる状態にする。
【0043】
そして、この軌条31,31に載せた管体搬送用台車1の昇降機構122を一番低い位置まで降ろした状態で、図3に示すように上段支持部12の受部121a上に管体4Aを積載する。続いて、その両側の下段支持部13,13にも管体4B,4Bを積載する。
【0044】
また、3体の管体4A,4B,4Bの外周に掛けた係留バンド15の両端を、落下防止柵131,131の支柱131a,131aに設けられた孔131b,131bにそれぞれ連結する。
【0045】
この状態であれば、上段支持部12に積載された管体4Aの上面と管路3の天井との隙間及び管体4B,4Bと管路3の内側面との隙間が充分に開いているので、図2に示すようにバッテリー車2によって迅速に運搬することができる。
【0046】
そして、図5(a)に示すように、先に設置された管体4C,4Dの端部付近に管体搬送用台車1が到着したら、係留バンド15,・・・を外し、搬送してきた管体4A,4Bを降ろすことができる状態にする。
【0047】
この管体搬送用台車1を使用すれば、管体4A,4Bを降ろすのと同時に既設管体4C,4Dへの接合をおこなうことができる。
【0048】
この図5(a)は、下段支持部13に積載された管体4Bの挿口部を、先に設置した管体4Dの受口部に挿し込む作業を説明する図である。
【0049】
まず、引寄用チェーン5の一端を管体4Dの受口部後方に巻き付けて固定するとともに、他端を管体4Bの受口部端面に固定する。この状態で引寄用チェーン5の途中に取り付けたチェーンブロック51を操作して、管体4Bを管体4D側に送り出す。
【0050】
この際、管体4Bは、下段支持部13のローラ14B,・・・上に支持されているので、軸方向に容易に送り出すことができるうえに、送り出しによって管体4Bの表面が傷つくこともない。
【0051】
続いて、上段支持部12のジャッキ122aのハンドル122bを操作して、図5(b)に示すように先に設置した管体4Cの高さと管体4Aの高さが略等しくなるまで上昇させる。
【0052】
この昇降機構122による上昇によって、上段支持部12のローラ14A,・・・が受部121a,・・・の上面より上方に突出して、管体4Aの支持が受部121a,・・・からローラ14A,・・・に切り替わる。
【0053】
そして、引寄用チェーン5の両端を、管体4C側と管体4A側にそれぞれ固定し、チェーンブロック51を操作して管体4Aを管体4C側に引き寄せ、管体4Aの挿口部を管体4Cの受口部に挿入して接合する。
【0054】
なお、この管体4A,4Bを降ろす順序と昇降機構122によって上昇させる順序は、上記に限定されるものではなく、図4に示すように下段支持部13,13に管体4B,4Bが積載されたままの状態で昇降機構122を上昇させてもよい。
【0055】
このようにして先に設置された管体4C,4Dに接合された管体4A,4Bの下から管体搬送用台車1を後退させて抜き出すと、管体4A,4Bは張り出した状態になる。
【0056】
そこで、この管体4A,4Bの端部を支持させる架台を設置することになるが、その構成については先に設置した管体4C,4Dの架台の構成を示した図6(図5(b)のB−B断面)を参照しながら説明する。
【0057】
この下段側の管体4D,4Dは、軌条31,31に管路3横断方向に向けて架け渡した下段桁62に受台62a,62aを設置し、その上に載置する。この受台62a,62aは、高さ調整材の機能を備えており、この高さを調整することで管体4D,4Dを正確な高さに容易に設置することができる。
【0058】
そして、管体4D,4Dの上面には設置台62b,62bをそれぞれ設置して、その上に上段桁61を架け渡す。この上段桁61の両端は、管路3のリブ32,32に吊り下げられた吊り金具61b,61bに引っ掛けて支持させる。
【0059】
この上段桁61の上面にも高さ調整用の受台61aを設置し、その上に管体4Cを載置し、その管体4Cに掛けた浮上り防止バンド63の両端は、上段桁61に固定する。
【0060】
さらに、管体4Cの上面と管路3の天井との隙間には複数の浮上り防止具64,・・・を設置する。この浮上り防止具64,・・・は、管体4と管路3の間に後から充填するエアモルタルの充填圧によって管体4Cが浮き上がることを防ぐ治具である。なお、下段側の管体4D,4Dは、上段桁61によって浮き上りが防止される。
【0061】
次に、本実施の形態の管体搬送用台車1及び管体の敷設方法の作用について説明する
このように構成された本実施の形態の管体搬送用台車1は、昇降機構122を備えた上段支持部12と下段支持部13とを備えている。
【0062】
このように複数の支持部12,13を設けることで複数の管体4A,4Bを一度に搬送できるうえに、昇降機構122によって上段支持部12を上下させることができるので、狭い管路3であっても管体4Aを天井に接触させることなく搬送することができる。
【0063】
また、所定の位置まで搬送した後に昇降機構122によって上段支持部12を上昇させることで、上段支持部12に積載された管体4Aを所望する高さに持ち上げて既設の管体4Cに容易に接合することができる。
【0064】
さらに、台車11の車幅方向の略中央に上段支持部12を設け、その両側に落下防止柵131を備えた下段支持部13,13を設けることで、狭い管路3内であっても3本の管体4A,4B,4Bを小さくまとめて同時に搬送することができる。
【0065】
そして、上段支持部12と下段支持部13の上面に、管体4A,4Bを軸方向に送り出すローラ14A,14Bを設けることで、搬送された管体4A,4Bの周面を傷つけることなく、容易に管体搬送用台車1から降ろすことができる。
【0066】
また、既設の管体4C,4Dの端部に搬送された管体4A,4Bの端部を接合する際にも、ローラ14A,14Bを利用して支持させることで、管体4A,4Bを送り出しながら容易に接合作業をおこなうことができる。
【0067】
また、下段支持部13に積載する管体4B,4Bは、上段支持部12を構成する斜材126、補強材127、受部121aなどに一部を当接させた状態で係留すれば、搬送中に荷崩れし難くなるうえに、管体4B,4Bを降ろす際には昇降機構122を上昇させて切り離すことで、下段支持部13,13に積載した管体4B,4Bを容易に降ろすことができる。
【0068】
さらに、上段支持部12を所定の高さまで上昇させて、ローラ14Aを利用して送り出すことで、上段支持部12で管体4Aを支持させながら既設の管体4Cの端部に搬送されてきた管体4Aの端部を接合することが容易にできるので、作業性に優れている。
【0069】
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0070】
例えば、前記実施の形態では、円筒状のFRPM管を管体4として使用したが、これに限定されるものではなく、FRP管、鋼管、コンクリート管などいずれの材質及びいずれの形状の管体であっても搬送することができる。
【0071】
また、前記実施の形態では、3体の管体4A,4B,4Bを搬送する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、2体又は4体以上の管体を搬送可能な構成にすることもできる。
【0072】
さらに、前記実施の形態では、手動のジャッキ122aによって構成される昇降機構122について説明したが、これに限定されるものではなく、例えばシリンダ型の油圧ジャッキを上下方向に伸縮する向きに設置して昇降機構を構成するなどしてもよい。
【0073】
また、前記実施の形態では、送出機構として動力を持たないローラ14A,14Bについて説明したが、これに限定されるものではなく、モータで自転するローラなどを送出機構としてもよい。さらに、管体が非常に軽量で持ち上げることが容易な場合などは送出機構を設けなくてもよい。
【0074】
また、前記実施の形態の管体搬送用台車1は軌条31,31を牽引させる形態であったが、これに限定されるものではなく、自走式や無軌条式の台車であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の最良の実施の形態の管体搬送用台車の構成を説明する斜視図である。
【図2】管体を搬送する状態を説明する説明図である。
【図3】管体を搬送中の管体搬送用台車の構成を説明する図2のA−A線断面図である。
【図4】昇降機構を上昇させた管体搬送用台車の状態を説明する説明図である。
【図5】(a)は下段支持部に積載した管体を接合する作業を説明する説明図、(b)は上段支持部に積載した管体を接合する作業を説明する説明図である。
【図6】図5(b)のB−B線断面図である。
【符号の説明】
【0076】
1 管体搬送用台車
11 台車
12 上段支持部
122 昇降機構
13 下段支持部
131 落下防止柵
14A,14B ローラ(送出機構)
15 係留バンド
4,4A,4B 管体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状の台車上に複数の管体の軸方向を前記台車の長尺方向に合わせてそれぞれ積載させる支持部を備えた管体搬送用台車であって、
昇降機構によって昇降可能な上段支持部と、前記台車の上面に形成される下段支持部とを備えていることを特徴とする管体搬送用台車。
【請求項2】
前記上段支持部は、前記台車の車幅方向の略中央に前記長尺方向に向けて延設され、前記下段支持部は前記上段支持部の前記車幅方向の両側に設けられるとともに、前記台車の両側縁には前記下段支持部に積載される管体の落下防止柵が形成されることを特徴とする請求項1に記載の管体搬送用台車。
【請求項3】
前記上段支持部と前記下段支持部の上面には、前記管体を軸方向に送り出す送出機構が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の管体搬送用台車。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の管体搬送用台車の前記下段支持部及び前記上段支持部に前記管体を積載し、これらの管体が走行中に移動しないように前記台車に係留し、所定の位置まで前記管体搬送用台車を走行させて前記係留を解除し、前記昇降機構によって前記上段支持部を上昇させて所定の高さまで持ち上げた後に管体を降ろすことを特徴とする管体の敷設方法。
【請求項5】
請求項3に記載の管体搬送用台車の前記下段支持部及び前記上段支持部に前記管体を積載し、これらの管体が走行中に移動しないように前記台車に係留し、所定の位置まで前記管体搬送用台車を走行させて前記係留を解除し、前記送出機構によって前記下段支持部に積載された管体を所定の位置まで送り出し、前記昇降機構によって前記上段支持部を上昇させるとともに前記送出機構によって前記上段支持部に積載された管体を所定の位置まで送り出すことを特徴とする管体の敷設方法。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−121832(P2008−121832A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−308198(P2006−308198)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【出願人】(000002451)積水アクアシステム株式会社 (9)
【出願人】(506125339)新飯塚土木株式会社 (3)
【Fターム(参考)】