説明

管状の平版印刷ブランケット

【課題】 巻き付けられたテープの代わりにリボンキャスティングを使用して印刷ブランケットを連続的に製造するための装置及び方法を提供する。
【解決手段】 スリーブ33を移動させるためのスリーブ並進装置と、流動性材料を提供するための少なくとも1つのリボンキャスティング装置20,30,40とが設けられており、流動性材料が、前記スリーブ上に載置された層を形成するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット平版印刷ブランケット、特に管状のオフセット平版印刷ブランケットと、管状のオフセット平版印刷ブランケットを製造する方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】ウェブオフセット印刷機は、通常、版胴と、ブランケット胴と、印刷機において回転するために支持された圧胴とを有している。版胴は、印刷される印像を規定した剛性の面を有する刷版を支持している。ブランケット胴は、フレキシブルな面を有する印刷ブランケットを支持しており、フレキシブルな面は、版胴とブランケット胴との間のニップにおいて刷版に接触する。印刷されるウェブは、ブランケット胴と圧胴との間のニップを通過する。インキが版胴上の刷版の表面に提供される。インキ着けされた印像は、ブランケット胴と版胴との間のニップにおいて印刷ブランケットによって取り上げられ、ブランケット胴と圧胴との間のニップにおいて印刷ブランケットからウェブに転写される。圧胴は、ウェブの反対側に印刷するための別のブランケット胴であることができる。
【0003】慣用の印刷ブランケットは平らなシートとして製造される。このような印刷ブランケットは、シートをブランケット胴に巻き付け、シートの両端部をブランケット胴に、ブランケット胴において軸方向に延びたギャップにおいて取り付けることによってブランケット胴に取り付けられる。シートの隣接した両端部は、印刷ブランケットの長さに沿って軸方向に延びたギャップを規定する。ブランケット胴が一周回転する毎に、ギャップは、ブランケット胴と版胴との間のニップを通過し、ブランケット胴と圧胴との間のニップをも通過する。
【0004】印刷ブランケットにおけるギャップの前縁及び後縁がブランケット胴と、隣接する胴との間のニップを通過する場合、ブランケット胴と、隣接する胴との間の押圧力が弛緩されたり確立されたりする。ギャップにおける押圧力の反復的な弛緩及び確立は、胴において及び印刷機を通じて振動及び衝撃負荷を生ぜしめる。このような振動及び衝撃負荷は印刷品質に不都合に影響する。例えば、ギャップがブランケット胴と版胴との間のニップにおける押圧力を弛緩させたり確立したりするときに、印刷が、ブランケット胴と圧胴との間のニップを通過するウェブに対して行われる。その時に押圧力の弛緩及び確立によって生ぜしめられるブランケット胴又は印刷ブランケットのいかなる移動も、印刷ブランケットからウェブに転写される印像をスミアリングするおそれがある。同様に、印刷ブランケットにおけるギャップがブランケット胴と圧胴との間のニップを通過する場合、他のニップにおいて印刷ブランケットによって刷版から取り上げられる印像が、スミアリングされるおそれがある。印刷ブランケットにおけるギャップによって生ぜしめられる振動及び衝撃負荷は、印刷機が許容可能な印刷品質で運転することができる速度に対する、望ましくないほど低い制限を課す。
【0005】慣用の平らな印刷ブランケットにおけるこれらの欠点を考慮して、ギャップレス管状印刷ブランケットが本発明の譲受人によって開発された。これらのギャップレス管状印刷ブランケットは、例えば、米国特許第5768990号明細書、米国特許第5553541号明細書、米国特許第5440981号明細書、米国特許第5429048号明細書、米国特許第5323702号明細書及び米国特許第5304267号明細書に記載されている。
【0006】これに関して、米国特許第5304267号明細書は、ギャップレス管状印刷ブランケットを製造する方法に関する。この特許の明細書は、ギャップレス管状印刷ブラケットを製造する有利な方法を説明しており、この場合、圧縮可能な層を形成するために圧縮可能な糸をラバーセメントと微小球との混合物でコーティングし、コーティングされた糸を円筒状のスリーブにらせん状に巻き付け;非伸長性な層を形成するために、非伸長性の糸を微小球を含有しないラバーセメントでコーティングし、コーティングされた糸を下にある圧縮可能な層にらせん状に巻き付け、非伸長性の層の上に未加硫エラストマを巻き付け、この未加硫エラストマをテープを用いて固定し、テープで固定された構造を加硫する。これにより、連続的なシームレスの管状の形態が、上にあるエラストマ材料層によって取られる。付加的な製造方法も説明されており、この製造方法は、プラスチック膜の連続的な片から成る周方向に非伸長性なサブ層を有するギャップレス管状印刷ブランケットの製造を含んでおり、前記プラスチック膜は、非伸長性の層のエラストマ材料を通ってらせん状に、圧縮可能な層を取り囲むように延びている。プラスチック膜は、管状印刷ブランケットの長さとほぼ等しい幅と、僅か0.001インチの厚さとを有していると有利であり、これにより、最も上側の層の0.001インチ幅のエッジによって規定された狭幅なシームは、上にある印刷層の滑らかで連続的な円筒状の輪郭を乱さない。
【0007】ドイツ連邦共和国特許出願公開第19720549号明細書は、連続的なストリップを支持マンドレル面に巻き付けることによって胴支持体を製造する方法を説明している。ストリップは、ストリップ巻付け角度が自己調節可能であるように回転することができるように取り付けられたスプールから繰り出される。ストリップのテンションは巻付けプロセスの間維持される。ストリップの繰出しと巻付けとの間に、予備コンディショニング処理及び接着剤によるストリップのコーティングが行われる。予備処理ステーションは、胴の表面に対して回転可能に装着された支持壁部に取り付けられている。円筒状の支持体シェルは、一体的なプラスチック材料層でコーティングされる。支持体シェルは、一定の長さを有するものとして示されている。
【0008】前記の、ギャップレス管状印刷ブランケットを製造する方法は、一定の軸方向長さを有するように、バッチモード(すなわち一回に1つずつ)ブランケットを製造するという欠点を有する。バッチモードでの製造は、製造コストを増大させ、製造時間を延長させ、製造されるブランケットのバッチ毎のばらつきを生ぜしめる。
【0009】引用によりここに組み込まれる、共同で譲渡された1999年12月27日に出願された米国特許出願番号第09/472337号明細書は、連続的に製造されて所望の長さに裁断されるギャップレス管状印刷ブランケットを説明している。スリーブ及び印刷層は連続的に形成され、印刷層形成ステーションが、前に形成されたスリーブの部分に印刷層を提供しながら、スリーブ形成ステーションはスリーブの付加的な部分を形成し続ける。様々な層を提供するために、巻き付けられたテープ又はクロスヘッド押出し成形機が使用される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、巻き付けられたテープの代わりにリボンキャスティングを使用して印刷ブランケットを連続的に製造するための装置及び方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、管状印刷ブランケットの様々な層を形成するために材料のリボンキャスティングを提供する。ここで定義されているようなリボンキャスティングは、液体材料が定置の供給源から回転及び並進する基板に載置されること、又は液体が回転する供給源から並進する基板に載置されることを意味する。したがって、液体材料の連続的なリボンを基板上に配置することができる。
【0012】ここで規定されているような液体材料は、半固形物を含むあらゆる流動性材料であることができる。液体材料は、別個の硬化ステップを必要としないポリマ、すなわち自己硬化材料であると有利である。液体を供給源の単一のオリフィスから送り出すことができるので、ブランケットを形成するための材料の載置は、クロスヘッド押出機よりも単純であり、材料は、基板の円周全体に接触させられる。さらに、液体材料はテープ材料よりも単純に使用することができる。
【0013】したがって、本発明は、管状印刷ブランケットを製造するための装置であって、スリーブを移動させるためのスリーブ並進装置が設けられており、前記スリーブが、印刷ブランケットのための最も内側の支持層を提供し、流動性材料を提供する少なくとも1つのリボンキャスティング装置が設けられており、流動性材料が、スリーブ上に載置された層を形成するようになっている装置を提供する。
【0014】本発明は、印刷ブランケットの、より費用効果がよくかつより迅速な製造を提供する。管状ブランケットのコストは、管状印刷ブランケットを使用する印刷機を運転するコスト全体において大きな要因である。
【0015】少なくとも1つのリボンキャスティング装置は、流動性材料のための第1の供給領域を有する圧縮可能な層リボンキャスティング装置と、圧縮可能な微小球のための供給領域又は空気ブロワ又は発泡機であることができる圧縮性形成装置とを含んでいる。発泡構造又は微小球は、圧縮可能な層にとって望ましい圧縮性を提供することができる。
【0016】少なくとも1つのリボンキャスティング装置は、補強層リボンキャスティング装置と、印刷層リボンキャスティング装置とを含んでいると有利である。
【0017】リボンキャスティング装置は、単一のノズルを有していると有利であり、このノズルを介して流動性材料が個々の基板に流れることができる。
【0018】有利には、リボンキャスティング装置は定置であり、スリーブ並進装置は、並進及び回転する装置であり、スリーブ並進装置において例えば金属テープを使用して連続的なスリーブが形成される。
【0019】択一的に、リボンキャスティング装置は、基板の周囲を周回動作で回転することができ、スリーブ並進装置は、スリーブ基板をリボンキャスティング装置に連続的に並進させてよい。
【0020】本発明は、スリーブを第1の方向へ並進させ、スリーブが並進しながら、圧縮可能な層と、補強層と、印刷層とのうちの少なくとも1つをスリーブの周囲にリボンキャスティングする、管状の印刷ブランケットを形成する方法を提供する。
【0021】有利には、前記方法は、並進ステップ中にスリーブを回転させることを含む。リボンキャスティングステップは、圧縮可能な層と、補強層と、印刷層とをリボンキャスティングすることを含むと有利である。
【0022】択一的に、リボンキャスティングステップは、スリーブがしているときにリボンキャスティング装置をスリーブの周囲で回転させることを含んでいてよい。
【0023】ゴムをリボンキャスティングのために使用することができるが、ゴムは通常別個のステップにおいて硬化される。別個の硬化ステップを必要としないポリマ、例えばここでは“自己硬化ポリマ”として定義されるポリマがリボンキャスティングプロセスにおいて使用されると極めて有利である。最も有利には、本発明によるブランケットを形成するためにウレタンが使用される。ウレタンは、リボンキャスティング時に流動性がよく、迅速に硬化するという利点を有する。しかしながら、自己硬化ポリマは、RTVゴム等の自然加硫ゴムであることもできる。
【0024】したがって、リボンキャスティングステップは、少なくとも1つの層を形成するためにウレタンをリボンキャスティングすることを含むと有利である。
【0025】有利には、ブランケットは、不定長さを有するように連続的に形成される。方法はさらに、ブランケットを形成するようにスリーブを所望の長さに裁断するステップを含む。
【0026】本発明は、スリーブと、圧縮可能層と、印刷層とから成る管状印刷ブランケットをも提供し、圧縮可能層と印刷層との少なくとも一方がウレタンから形成されている。
【0027】有利には、圧縮可能層と印刷層とがウレタンから形成されており、圧縮可能層と印刷層との間に補強層が配置されている。補強層もウレタンから形成されていると有利である。
【0028】有利には、圧縮可能層は、ウレタンがリボンキャスティング装置のノズルから出る前にウレタンに二酸化炭素、空気又はその他の発泡剤を吹き込むことによって形成されたウレタンフォームから形成されている。しかしながら、圧縮性を提供するために圧縮可能な微小球をウレタンに埋め込むこともできる。
【0029】補強層は、80ショアーAより大きい、有利には100ショアーAの高ジュロメータ硬度のウレタンから形成されていると有利である。補強層は、圧縮可能層よりも薄いと有利である。
【0030】印刷層は、80ショアーAより小さい、有利には約60ショアーAのジュロメータ硬度を有するウレタンから形成されていると有利である。
【0031】同様のジュロメータ硬度値を、ウレタン以外の自己硬化ポリマを用いて形成された、本発明によるブランケットのために提供することができる。
【0032】層は、らせん形を形成するリボンキャスティングによって提供されると有利であり、らせん形状は融合して均一なギャップレス層を形成する。
【0033】スリーブは、有利にはリボンによって連続的に形成された鋼から形成されていると有利である。
【0034】
【発明の実施の形態】図1は、連続プロセスギャップレス管状印刷ブランケット100を製造するための装置1を示している。この場合、「連続プロセス」という言葉は、プロセスが不定軸方向長さの連続的な管状ブランケットを形成することを意味する。
【0035】装置1は、図1において右から左へブランケット100を連続的に移動させるための回転及び並進装置11を有している。回転及び並進装置11は、作動区分300を有しており、この作動区分300は、可動なスラット201,202,203,204,205,206等を連続的に回転及び並進させ、このことは図2a及び図2bを参照に後で説明する。
【0036】第1ステーション110において、有利には鋼から形成されかつ2つの重なったテープ片を有していてよいテープ32は、回転及び並進装置11に供給され、回転及び並進装置1は、下にあるスリーブ33を形成するためにテープを繰り出す。
【0037】第2ステーション120において、装置1の圧縮可能層リボンキャスティング装置20は、ウレタン供給源21及びブロワ22を有している。ウレタン供給源21は、複数の別個の区分、例えばイソシアネート区分、硬化剤区分及び混合チャンバ、及びその他の材料区分を有することができる。ウレタン供給源21からのウレタンは、混合チャンバにおいてブロワ22によって発泡され、端部オリフィスを有するノズル23から噴出される。発泡したウレタンは、圧縮可能層34を形成するようにスリーブ33上に載置され、圧縮可能層は、分かり易くするために、らせん状の載置された液体リボンで示されている。実際には、載置された液体リボンは融合しかつ硬化し、シームレスでギャップレスの圧縮可能層34を形成する。
【0038】ドクタブレード又はスクレーパ55がウレタン層若しくは圧縮可能層34に接触してよく、研磨装置56は圧縮可能層34を滑らかにすることができ、これにより、圧縮可能層34におけるうねり等の欠陥を減じることができる。
【0039】この圧縮可能層34の上に、装置1の第2のリボンキャスティング装置30によって、区分130において補強層42が載置される。リボンキャスティング装置30は、ウレタンを載置するためのウレタン供給源31とノズル36とを有している。ウレタンのジュロメータ硬度は約100ショアーAであると有利である。やはり、載置されたウレタンは混ぜ合わさりかつ硬化し、シームレスでギャップレスの補強層42を形成する。スクレーパ57及び研磨装置58は、補強層42における欠陥を減じるために使用されてよい。
【0040】リボンキャスティング装置30と同様の第3のリボンキャスティング装置は、ウレタンのリボンを提供し、補強層42上に印刷層45を形成する。印刷層のウレタンは、約60のショアーAジュロメータ硬度値を有すると有利である。載置された印刷層は、硬化するとシームレスでギャップレスの層を形成する。望ましい場合、スクレーパ51及び研磨装置50は、印刷層45におけるうねり等のあらゆる欠陥を修正又は低減するために使用されてよい。
【0041】印刷層45が完成すると、ブランケットは、所望の長さに達するまで矢印5の方向に移動し続け、所望の長さに達すると、ブランケットは回転するカッタ又はのこぎりによって裁断される。
【0042】区分110において、スリーブはスラット201〜210(図2a及び図2b参照)によって支持され、区分120,130,140においては内部軸受によって支持されてよい。
【0043】図2aは、方向218に回転するスラット201,202,203,204,205,206,207の機能をより詳細に示している。スラットが回転すると同時に、10個のうちの9個のスラットは方向5へ並進する。1つのスラットが方向5での最も遠い軸方向位置に達すると、このスラットは、図2aにスラット201で示したように、方向5とは反対方向に引き戻される。この動作は方向5へのスリーブの並進を妨害せず、他の9個のスラットは依然としてスリーブを方向5に押している。一旦引き戻されたスラット201は再び方向5へ移動し始める。
【0044】図2bは、スラット201,202,203,204,205,206,207,208,209,210と、作動装置300との横断面図を示しており、作動装置300は、スラットを例えば軸受260を介して回転及び並進させる。
【0045】図3は、択一的な実施例を示しており、この実施例においては、スリーブ33は、搬送装置400によって搬送され、3つの回転するリボンキャスティング装置220,230,240を通過し、リボンキャスティング装置は、それぞれ圧縮可能層と、補強層と、印刷層とを載置する。これらの層は、図1に示された層34,42,45と同様の材料であってよい。
【0046】図4は、スリーブ33と、圧縮可能層34と、補強層42と、印刷層45とを備えたブランケット100の横断面図を示している。
【0047】ここで使用されているように、「圧縮可能層」という言葉は、この分野において知られるあらゆる形式、例えば微小球、発泡剤又は浸出を使用することによって圧縮可能にされたポリマ材料を意味する。このような材料の例は、米国特許第5768990号明細書、第5553541号明細書、第5440981号明細書、第5429048号明細書、第5323702号明細書及び第5304267号明細書に開示されている。
【0048】ここで使用されているように、印刷層又はエラストマ印刷転写材料は、平版刷版又はその他の印像担体から印像を材料のウェブ又はシートに、特定の印刷用途が要求するような印刷品質で転写するのに適した、ウレタン等のポリマ材料を意味する。
【0049】本発明による連続プロセス平版印刷ブランケットの有利な実施例が、圧縮可能層と、補強層と、印刷層とを有するように示されているが、特定の用途にとって望ましいならば、ブランケットはスリーブ33と圧縮可能層34との間にベースビルドアップ層を有していてもよいことが理解されるべきである。
【0050】さらに、本発明によるブランケットが圧縮層と、補強層と、印刷層とを有していると有利であるが、より少ない層又は付加的な層を備えたブランケットを準備することも可能であることが理解されるべきである。例えば、特定の用途にとって適切ならば、本発明によるブランケットは、スリーブと、印刷層とから成るか、スリーブと、圧縮可能層と、印刷層とから成っていてよい。さらに、本発明によるブランケットは、複数の圧縮可能層、複数のビルドアップ層又は複数の補強層を有していてもよい。
【0051】補強層に関して、補強層はウレタンから形成されていると有利であるが、補強層は、工作物に織物又はプラスチックテープ、コード又は糸を巻き付けることによって形成されてもよい。さらに、クロスヘッド押出機又はテープは、リボンキャスティングによって形成されない幾つかの層を形成するために使用することができる。
【0052】流動性材料の温度は、個々のリボンキャスティング装置によって制御されてよい。さらに、ノズルはオリフィスを有しており、オリフィスの形状は、リボン寸法を変更するために変更することができる。有利には、ノズルの温度及び形状は、流動性材料の一定の流れが基板に流れるようになっていると有利である。流量、温度、ノズル形状、基板回転速度は、様々な層の所望の特性、例えば層の厚さを提供するために変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による管状印刷ブランケットを製造するための装置を示しており、分かり易くするために印刷ブランケットの端部のみを概略的に示している。
【図2a】連続的な管状印刷ブランケットを準備するための回転及び並進装置の詳細を示している。
【図2b】連続的な管状印刷ブランケットを準備するための回転及び並進装置の詳細を示している。
【図3】本発明の製造装置の択一的な実施例を示しており、この場合、リボンキャスティング装置は基板の周囲を回転する。
【図4】本発明によるブランケットの横断面図を示している。
【符号の説明】
100 印刷ブランケット、 11 回転及び並進装置、 201,202,203,204,205,206,207,208,209,210 スラット、 110 第1ステーション、 120 第2ステーション、 130 区分、 20 圧縮可能層リボンキャスティング装置、 21 ウレタン供給源、22 ブロワ、 23 ノズル、 30 リボンキャスティング装置、 33スリーブ、 34 圧縮可能層、 36 ノズル、 42 補強層、 45 印刷層、 50 研磨装置、 51 スクレーパ、 55 ドクタブレード又はスクレーパ、 57 スクレーパ、 58 研磨装置、 260 軸受、 300作動装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】 管状印刷ブランケットを製造するための装置において、スリーブを移動させるためのスリーブ並進装置と、流動性材料を提供するための少なくとも1つのリボンキャスティング装置とが設けられており、前記流動性材料が、前記スリーブ上に載置された層を形成するようになっていることを特徴とする、管状印刷ブランケットを製造するための装置。
【請求項2】 前記少なくとも1つのリボンキャスティング装置が、流動性材料のための第1の供給領域と圧縮性形成装置とを有する圧縮可能層リボンキャスティング装置を含んでいる、請求項1記載の装置。
【請求項3】 前記圧縮性形成装置が、発泡機である、請求項2記載の装置。
【請求項4】 前記少なくとも1つのリボンキャスティング装置が、印刷層リボンキャスティング装置を含んでいる、請求項2記載の装置。
【請求項5】 前記少なくとも1つのリボンキャスティング装置が、補強層リボンキャスティング装置と、印刷層リボンキャスティング装置とを含んでいる、請求項2記載の装置。
【請求項6】 前記少なくとも1つのリボンキャスティング装置が、単一のノズルを有しており、該ノズルを介して流動性材料が流れるようになっている、請求項1記載の装置。
【請求項7】 前記少なくとも1つのリボンキャスティング装置が、定置であり、前記スリーブ並進装置が、並進及び回転する装置である、請求項1記載の装置。
【請求項8】 前記スリーブが、金属テープから形成された連続的なスリーブである、請求項7記載の装置。
【請求項9】 前記少なくとも1つのリボンキャスティング装置が、スリーブの周囲を回転可能である、請求項1記載の装置。
【請求項10】 前記流動性材料が、自己硬化性ポリマである、請求項1記載の装置。
【請求項11】 前記自己硬化性ポリマが、ウレタンである、請求項1記載の装置。
【請求項12】 前記自己硬化性ポリマが、RTVゴムである、請求項1記載の装置。
【請求項13】 前記少なくとも1つのリボンキャスティング装置の下流に配置された研磨ステーションが設けられている、請求項1記載の装置。
【請求項14】 管状印刷ブランケットを形成する方法において、スリーブを第1の方向へ並進させるステップと、前記スリーブが並進するときに、圧縮可能層、補強層及び印刷層のうちの少なくとも1つをスリーブの周囲にリボンキャスティングするステップとから成ることを特徴とする、管状印刷ブランケットを形成する方法。
【請求項15】 前記並進ステップ中にスリーブを回転させる、請求項14記載の方法。
【請求項16】 圧縮可能層及び印刷層の両方がリボンキャスティングされる、請求項14記載の方法。
【請求項17】 前記リボンキャスティングステップが、圧縮可能層と、補強層と、印刷層とをリボンキャスティングすることを含んでいる、請求項14記載の方法。
【請求項18】 前記リボンキャスティングステップが、スリーブが並進するときにスリーブの周囲にリボンキャスティング装置を回転させることを含んでいる、請求項14記載の方法。
【請求項19】 前記圧縮可能層と、補強層と、印刷層とのうちの少なくとも1つが、ウレタンから形成されている、請求項14記載の方法。
【請求項20】 前記圧縮可能層と、補強層と、印刷層とのうちの少なくとも1つが、自己硬化性ポリマから形成されている、請求項14記載の方法。
【請求項21】 前記スリーブが連続的に形成される、請求項14記載の方法。
【請求項22】 前記スリーブを所望の長さに裁断する、請求項14記載の方法。
【請求項23】 前記圧縮層と、補強層と、印刷層とのうちの少なくとも1つを研磨する、請求項14記載の方法。
【請求項24】 前記ブランケットが連続的に形成される、請求項14記載の方法。
【請求項25】 オフセット印刷のための管状印刷ブランケットにおいて、スリーブと、該スリーブ上に載置された圧縮可能層と、該圧縮可能層上に載置された印刷層とが設けられており、前記圧縮可能層と印刷層とのうちの少なくとも1つがウレタンから形成されていることを特徴とする、オフセット印刷のための管状印刷ブランケット。
【請求項26】 前記圧縮可能層及び印刷層の両方がウレタンから形成されている、請求項25記載のブランケット。
【請求項27】 前記圧縮可能層と印刷層との間に配置された補強層が設けられている、請求項25記載のブランケット。
【請求項28】 前記補強層がウレタンから形成されている、請求項27記載のブランケット。
【請求項29】 前記補強層が、80ショアーAよりも大きなジュロメータ硬度を有している、請求項27記載のブランケット。
【請求項30】 前記補強層が、圧縮層よりも薄い、請求項27記載の補強層。
【請求項31】 前記印刷層が、80ショアーAよりも小さなジュロメータ硬度を有するウレタンから形成されている、請求項25記載のブランケット。
【請求項32】 前記スリーブが、らせん状に巻き付けられたリボンから形成されている、請求項25記載のブランケット。
【請求項33】 ブランケットを形成する方法において、スリーブ上にウレタンの圧縮可能層を載置するステップと、圧縮可能層上にウレタンから形成された印刷層を載置するステップとから成ることを特徴とする、ブランケットを形成する方法。
【請求項34】 前記圧縮可能層上にウレタンの補強層を載置する、請求項33記載の方法。
【請求項35】 オフセット印刷のための管状印刷ブランケットにおいて、スリーブと、該スリーブ上に配置された圧縮可能層と、該圧縮可能層上に配置された印刷層とが設けられており、前記圧縮可能層と印刷層との少なくとも一方が、自己硬化性ポリマから形成されていることを特徴とする、オフセット印刷のための管状印刷ブランケット。
【請求項36】 前記自己硬化性ポリマが、RTVゴムである、請求項35記載の管状印刷ブランケット。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2002−200860(P2002−200860A)
【公開日】平成14年7月16日(2002.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−352120(P2001−352120)
【出願日】平成13年11月16日(2001.11.16)
【出願人】(390009232)ハイデルベルガー ドルツクマシーネン アクチエンゲゼルシヤフト (347)
【氏名又は名称原語表記】Heidelberger Druckmaschinen AG
【住所又は居所原語表記】Kurfuersten−Anlage 52−60,Heidelberg,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】