説明

管球、口金、照明器具およびランプソケット

【課題】管球と照明器具の形式または互換性を、管球または照明器具に有する形式を確認せずに識別でき、誤使用防止効果を得ることのできる、管球および照明器具を提供する。
【解決手段】管球および照明器具において、管球では管球の端部に有する口金部、照明器具では照明器具に有するランプソケット部において、色を配色し、識別できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、管球の端部に有する口金部および照明器具に有するランプソケット部において、管球および照明器具を使用する場合、管球と照明器具の互換性を確認する場合、において、管球または照明器具の点灯方式または消費電力等を識別できるようにするための方法である。
【0002】
【従来の技術】
従来、管球および照明器具には、たとえば、管球においては、蛍光ランプの場合、「FL40SSW/37」、といった形式がそれぞれに付けられており、管球を新規に取付けるといった場合において、管球または照明器具に付けられた形式を確認する。その後、同じ形式または、同等の性能を持った管球または、照明器具に交換している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
管球および照明器具において、管球または照明器具を新規に使用または、交換する場合、管球に付けられた形式の確認を行ない、管球と照明器具の適合性、および交換する管球と同じ形式または、同等の性能を持った管球または照明器具であるかどうかの判断を行なっている。
【0004】
本発明では、これらの場合において、これらの作業を簡単に行なえるように実子できるようにすることを目標としており、このような問題を解決するためのもので、管球を照明器具に取り付ける場合または、交換における作業を簡単に行なえる方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、管球または照明器具の取り付けまたは、交換の場合、管球または照明器具に付けられた形式の確認を行なわずに、同じ形式または、同等の性能を持った管球または、照明器具であることを確認するために、管球の端部に有する口金部および照明器具に有するランプソケット部において、色を配することを特徴としている。
また、管球の端部に有する口金部および照明器具に有するランプソケット部において、同じ色を配することにより、管球と照明器具との適合性および互換性を確認できることを特徴としている。
また、管球の端部に有する口金部および照明器具に有するランプソケット部において、色を配することにより、照明器具において使用が限定されている管球以外の管球を使用した場合、管球を使用できないようにする、誤使用防止効果をも得ることができる。
本発明は、これらの課題を改善した管球および照明器具を提供することを目的としている。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における一実施形態である、管球、特に蛍光ランプを使用する場合の実施形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態を示す、蛍光ランプの端部に有する口金部の外観図である。図1R>1に示す蛍光ランプの口金は、シェル1a、口金ピン1c、絶縁片1c、で構成されており、JIS C 7709−1に規定されている口金規格に適した口金である。
【0007】
蛍光ランプは、蛍光ランプの端部に有する図1に示すような口金を、照明器具に有するランプソケットに接続し、照明器具に有するランプソケットを通して、照明器具より電圧が印加され、点灯させることができる。
【0008】
ここで、照明器具に有するランプソケットの形状の一例を図2に示す。
【0009】
図2に示したランプソケットは、ランプソケット本体2a、蛍光ランプの端部に有する口金において有するピン部1cの受金部2b、で構成されている。
蛍光ランプには、点灯方式として、たとえば、スタータ形とラピッドスタート形に区分することができる。蛍光ランプおよび照明器具においては、これらの点灯方式についての記載がなされており、使用者あるいは管球の交換を実施する作業者等が、蛍光ランプと照明器具との互換性について、形式を確認し、使用可否の判断をしなければならない。
このため蛍光ランプの端部に有する口金における、シェル1aに色を配すことにより、これらの問題を解消することができる。
【0010】
蛍光ランプの端部に有する口金のシェル1aに配する色を、蛍光ランプの消費電力の区分で配色する。たとえば、20ワットは青色、40ワットは赤色のように、シェル1aの色を蛍光ランプの消費電力ごとに変えることで、蛍光ランプの消費電力の区分を識別することができる。
【0011】
ここで、照明器具に有するランプソケットにおける受金部2bの周囲に配する色を、蛍光ランプに有する口金のシェル1aに配した色と同じ色を配することにより、照明器具の消費電力等を形式の確認をすることなく判別することができる。
【0012】
しかしながら、蛍光ランプおよび照明器具については前述の通り、点灯方式が存在し、たとえばスタータ形とラピッドスタート形に分類される。近年では、スタータ形とラピッドスタート形のほか、高周波点灯専用形も商品化されており、使用範囲が限定されるものが多数商品化されている。
【0013】
このため、これら点灯方式が限定されている蛍光ランプまたは照明器具においては、使用する際の注意事項を記載し、使用者に注意を行なっている。しかしながら、蛍光ランプの場合、たとえば直管形蛍光ランプにおいては、直管形蛍光ランプの端部に有する口金の形状は、図1に示した形状であり、蛍光ランプの管径により、口金の大きさは異なっているが、JIS C 7709−1に規定されている規格寸法範囲内である。このため、点灯方式が限定されている蛍光ランプ、たとえば、高周波点灯専用形蛍光ランプを照明器具に有するランプソケットに接続して点灯させる場合、蛍光ランプに有する口金の形状が、他の蛍光ランプの端部に有する口金の形状が同様の形状であることから、高周波点灯方式以外の照明器具に誤使用される場合が想定される。
【0014】
これらの誤使用防止として、点灯方式が限定されている蛍光ランプおよび照明器具に有する口金またはランプソケットに、点灯方式を示す色を付加することにより、これら誤使用防止効果を得ることができる。その実施形態の一例を、図3に示す。
【0015】
図3は蛍光ランプを、蛍光ランプの端部に有する口金1を、照明器具に有するランプソケット2に接続する直前の様子を示している。ここで、前述の通り、点灯方式の違いを識別させるため、蛍光ランプにおいては、蛍光ランプ端部に有する口金に有するシェル1aおよびピン1bに色を配色する。このとき、シェル1aおよびピン1bの色は、それぞれ違う色に配色する。また、照明器具に有するランプソケットの色は、ランプソケットに有するピン1bの受金部2bの周囲の可動部.2cに色を配す。このとき、ランプソケットに有するピン1bの受金部2bの周囲の可動部2cの色は、2種類の色で配色されているものとする。蛍光ランプの端部に有する口金に有するシェル1aおよびピン1bと、照明器具に有するランプソケットのピン1bの受金部2bの周囲の可動部.2cに配色する色は、同じ色であることととする。
【0016】
このように配色する場合、たとえば、高周波点灯専用形蛍光ランプ「FHF32EX−N」の場合、蛍光ランプの端部に有する口金において、口金のシェル1aの色を赤色に、ピン1bの色を金色とした場合、照明器具に有するランプソケットの受金部2bの周囲の可動部2cにおける配色を、赤色と金色の2色で配色する。
【0017】
このようにして配色された蛍光ランプの端部に有する口金、および照明器具に有するランプソケットのピン1bの受金部2bの可動部2cの配色を同じ色にすることにより、蛍光ランプおよび照明器具の新規取付けまたは、交換時に発生する誤使用防止の効果を得ることができる。
【0018】
本実施形態は、管球、特に蛍光ランプの実施形態の一例を説明したが、管球においては、口金と管球を発光させるためのフィラメントや、放電させる電極を備え持つ管球、たとえば、白熱電球や高輝度放電ランプ等にも適用できる。
また、照明器具においては、管球の種類により、白熱電球用および高輝度放電ランプにおける種類、消費電力の区分等においても適用できる。
【0019】
【発明の効果】
以上のように、本発明による実施形態において、管球本体における口金部および、照明器具のランプソケットに色を持たせることにより、形式または適合品種および、性能の確認を行なうことができる。
これらのことから、従来、管球および照明器具に付けられている、製品の品名または製品の形式を確認することなく、管球または、照明器具の交換が可能となる。
また、これら発明の実施形態により、管球と照明器具との互換性をも確認することができ、管球および照明器具との、誤使用防止の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である管球のうち、蛍光ランプ端部に有する口金の外観図。
【図2】本発明の一実施形態である、照明器具に有するランプソケットの外観図。
【図3】本発明において、管球のうち直管形蛍光ランプと照明器具に有するランプソケットとを相互に接続する直前の状態を示す図。
【符号の説明】
1a シェル
1b ピン
1c 絶縁片
2a ランプソケット本体
2b ピン1bの受金部
2c 可動部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管球の端部に有する口金部において、色を有していることを特徴とする管球。
【請求項2】
請求項1において、口金に有する色によって、管球の点灯方式や消費電力等が判別できることを特長とする口金。
【請求項3】
照明器具において、管球の端部に有する口金部とを接続するランプソケットにおいて、色を有していることを特徴とする照明器具。
【請求項4】
請求項3において、ランプソケットに有する色によって、照明器具の点灯方式や消費電力等が判別できることを特長とするランプソケット。
【請求項5】
請求項2および請求項4により、請求項1と製球項3を相互に接続する場合において、管球と照明器具の適合性が確認できることを特徴とした管球および照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2004−288406(P2004−288406A)
【公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−76781(P2003−76781)
【出願日】平成15年3月20日(2003.3.20)
【出願人】(000005474)日立ライティング株式会社 (130)
【Fターム(参考)】