説明

粉粒体供給装置

【課題】粉粒体の損傷を信頼性の高い状態で防止できる粉粒体供給装置を得る。
【解決手段】繰出しロール52の繰出し凹部58に摺り切り作用する摺り切りブラシ60を設けてある。繰出し凹部58に入り込んだ粉粒体を下降案内するように、摺り切りブラシ60に対して繰出しロール回転方向下手側に繰出しロール52の周面52sに沿って位置する繰出しガイド73を、繰出しケース側に支持された支持部材70から繰出しロール回転方向上手側に向かって延出する片持ち状態で支持部材70に支持させてある。繰出しガイド73は、支持部材70によって支持される側を揺動支点にして繰出しロール52の半径方向に揺動弾性変位自在である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周面に繰出し凹部を設けられた繰出しロールが回転駆動されて、前記繰出しロールの上部側で前記繰出し凹部によって粉粒体タンクの排出口から粉粒体を繰り出し、繰り出した粉粒体を前記繰出しロールの下部側で前記繰出し凹部から落下させて排出する粉粒体供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記した粉粒体供給装置としては、従来、例えば特許文献1に記載されたものがあった。特許文献1に記載されたものでは、繰出しロールとしての播種ロール、繰出しガイドとしてのガイドプレートを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−49312号公報(段落〔0012〕,〔0013〕、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した粉粒体供給装置において、繰出しロールの周面に沿って位置する繰出しガイドを設けると、粉粒体タンクの排出口で繰出し凹部によって繰り出された粉粒体が繰出しガイドによって案内されながら繰出しロールの下部側に搬送され、粉粒体が、繰出しロールの下部側に位置する排出箇所に至る搬送途中において繰出し凹部からこぼれ出ることを防止できる。
ところが、粉粒体タンクの排出口からの粉粒体の繰り出しを終えた繰り出し凹部に、一部分が繰出し凹部から外側にはみ出た粉粒体が存在した場合、繰出し凹部からはみ出た粉粒体がその状態で繰出しガイドに到達して繰出しガイドによる案内作用を受けることになる。繰出しガイドによる案内作用を受ける粉粒体に繰出しガイドとの強い摩擦が発生すると、粉粒体の損傷が発生しやすい。たとえば、鉄コーティング処理やカルパコーティング処理が行なわれた稲用の種籾など、コーティング処理が行われた粉粒体の場合、コーティングの剥離が発生しやすい。
【0005】
本発明の目的は、繰出しガイドを採用するものでありながら、粉粒体の損傷を信頼性の高い状態で防止することができる粉粒体供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第1発明は、周面に繰出し凹部を設けられた繰出しロールが回転駆動されて、前記繰出しロールの上部側で前記繰出し凹部によって粉粒体タンクの排出口から粉粒体を繰り出し、繰り出した粉粒体を前記繰出しロールの下部側で前記繰出し凹部から落下させて排出する粉粒体供給装置において、
前記繰出し凹部に摺り切り作用する摺り切りブラシを設け、
前記繰出し凹部に入り込んだ粉粒体を下降案内するように、前記摺り切りブラシに対して繰出しロール回転方向下手側に前記繰出しロールの周面に沿って位置する繰出しガイドを、繰出しケース側に支持された支持部材から繰出しロール回転方向上手側に向かって延出する片持ち状態で前記支持部材に支持させるとともに前記支持部材によって支持される側を揺動支点にして前記繰出しロールの半径方向に揺動弾性変位自在に構成してある。
【0007】
本第1発明の構成によると、繰出しロールが繰出し凹部によって粉粒体タンクの排出口から繰出した粉粒体を繰出しロールの下部側に向けて搬送する際、繰出し凹部に一部分が繰出し凹部からはみ出た粉粒体が存在していても、繰出し凹部からはみ出ている粉粒体が摺り切りブラシによる掻き出しや押圧を受けて繰出し凹部から取り除かれて、あるいは繰出し凹部に押し込まれて、繰出し凹部が繰出しガイドに到達した際、繰出し凹部からはみ出た粉粒体が無くなっているようにできる。
【0008】
繰出し凹部が摺り切りブラシを通過したにもかかわらず、摺り切りブラシのブラシ毛の配列などに起因して繰出し凹部からはみ出た粉粒体が残ることがあっても、本第1発明の構成によると、繰出しガイドに起因する粉粒体の損傷を効果的に防止しながら、繰出しガイドを適切に作用させることができる。
つまり、繰出しガイドを、支持部材から繰出しロール回転方向上手側に向かって延出する片持ち状態で支持部材に支持させるとともに支持部材によって支持される側を揺動支点にして繰出しロールの半径方向に揺動弾性変位自在に構成してあることにより、繰出しガイドと繰出しロールの間に粉粒体が入り込むと、繰出しガイドが粉粒体から受ける反力によって繰出しロールの周面から離れる側に揺動変位するようにできる。そして、繰出しガイドのこの揺動変位は、繰出しガイドの繰出しロール回転方向上手側に至る部位ほど容易に発生するように、かつ繰出しガイドの繰出しロール回転方向下手側に至る部位ほど発生しにくいようにできる。これにより、繰出し凹部が繰出しガイドに到達した際、繰出し凹部からはみ出た粉粒体が存在しており、繰出し凹部からはみ出た粉粒体と繰出しガイドが接触しても、繰出しガイドが繰出しロールの周面から離れる側に容易に揺動変位して粉粒体と繰出しガイドの強い摩擦の発生を防止できる。また、繰出し凹部からはみ出た状態で繰出しガイドに至った粉粒体は、繰出しガイドによる案内を受けながら下降搬送されることによって繰出しガイドの徐々に強くなる押圧を受けて繰り出し凹部に徐々に押し込まれ、損傷しにくい状態で、かつ繰出しロール下部側の排出箇所に至るまで繰出し凹部からこぼれ出ずに繰出しロールの下部側の排出箇所に至る。
【0009】
従って、粉粒体タンクの排出口から繰り出されて繰出しロールの下部側に搬送される粉粒体が搬送途中で繰出し凹部からこぼれ出ることを繰出しガイドによって防止して、粉粒体が供給目標箇所に集中する良好な仕上がりの粉粒体供給を行なうことができるのみならず、粉粒体の損傷を効果的に防止することができる。
【0010】
本第2発明では、前記摺り切りブラシを、前記繰出しロールの回転軸芯を通る鉛直線上又はその近傍に配置してある。
【0011】
本第2発明の構成によると、繰出し凹部が粉粒体タンクの排出口を上昇移動する過程において繰出し凹部への粉粒体の取り入れを行なわせ、繰出し凹部が粉粒体の取り入れをほぼ完了した状態で水平あるいは水平に近い移動を行なう過程において摺切りブラシによる摺り切りを行なわせることができる。つまり、繰出し凹部が繰出しロールの回転軸芯を通る鉛直線に沿った上向きあるいはそれに近い上向きに開口した状態にあって、繰出し凹部に入っている粉粒体が摺り切りブラシによる摺り切り作用を受けても、繰出し凹部の底側に入り込んでいる粉粒体が繰出し凹部から掻き出される事態が発生しにくいタイミングで摺り切りブラシによる摺り切りを行なわせ、摺り切りブラシが作用した後の繰出し凹部に一部が繰出し凹部からはみ出た状態の粉粒体が存在する事態を発生しにくくできる。
【0012】
従って、摺り切りブラシの影響で繰出し凹部からはみ出る粉粒体が発生することを防止でき、この面からも粉粒体の損傷を効果的に防止しながら粉粒体供給を行うことができる。
【0013】
本第3発明では、前記繰出しガイドを、前記繰出しロールの周面に沿って位置する作用状態と、前記繰出しロールの周面に沿った粉粒体排出路を形成するように前記繰出しロールから離間したメンテナンス状態とに切換え自在に構成し、
前記摺り切りブラシを、前記繰出しロールの周面に接触する作用状態と、前記粉粒体排出路を前記粉粒体タンクの内部に連通させるように前記繰出しロールから離間したメンテナンス状態とに切換え自在に構成してある。
【0014】
本第3発明の構成によると、繰出しガイド及び摺り切りブラシをメンテナンス状態に切換えることにより、粉粒体タンクに残った粉粒体を、粉粒体タンクの排出口から粉粒体排出路に流動させて排出することができる。
【0015】
従って、粉粒体タンクに粉粒体が残っても、繰出しガイド及び摺り切りブラシをメンテナンス状態に切換えるだけで容易にかつ迅速に粉粒体タンクから取り出すことができる。
【0016】
本第4発明は、前記摺り切りブラシを、前記粉粒体タンクの前記排出口の繰出しロール回転方向での中間箇所に脱着自在に配置されるように構成し、かつ装着状態において、前記粉粒体タンクの前記排出口を繰出しロール回転方向上手側に位置する上手側排出口部と繰出しロール回転方向下手側に位置する下手側排出口部とに区画するように構成し、
前記摺り切りブラシに対して繰出しロール回転方向下手側に位置する下手側摺り切りブラシを、前記下手側排出口部の繰出しロール回転方向下手側の端部に設け、
前記繰出しガイドを前記下手側摺り切りブラシに対して繰出しロール回転方向下手側に配置し、
前記粉粒体タンクに貯留された粉粒体の前記下手側排出口部への流入を阻止するよう前記下手側排出口部の上方を覆うとともに前記粉粒体タンクに貯留された粉粒体を前記上手側排出口部に流下するよう案内する蓋体を脱着自在に設けてある。
【0017】
本第4発明の構成によると、摺り切りブラシ及び蓋体を装着すれば、粉粒体タンクに貯留された粉粒体が、蓋体による覆い及び案内によって下手側排出口部に流入せずに上手側排出口部に流入して滞留し、繰出し凹部が上手側排出口部に入ると粉粒体を取り入れ、この後、上手側排出口部から摺り切りブラシを通って摺り切り作用を受けてから下手側排出口部に入り、下手側排出口部から繰出しガイドを通過して繰出しロール下部側に至って粉粒体を排出することになる。
【0018】
つまり、粉粒体タンクの排出口のうちの上手側排出口部だけに粉粒体を滞留させることで、繰出しロールの上側に繰出しロールの周面に接触する状態で滞留することになる粉粒体の繰出しロール周方向で滞留範囲を、粉粒体タンクの排出口の全体にわたって粉粒体を滞留させる場合のその滞留範囲よりも小に済ませ、例えば鉄コーティング処理をされた種籾など、粉粒体が繰出しロールの周面に摩滅を発生させやすいものであっても、繰出しロールの粉粒体に対する摺接による周面摩滅を発生しにくくしながら粉粒体の供給を行なわせることができる。
【0019】
本第4発明の構成によると、摺り切りブラシ及び蓋体を取り外せば、粉粒体に貯留された粉粒体が排出口の全体にわたって流入して滞留し、繰出し凹部が排出口に入ると粉粒体を取り入れ、この後、排出口から下流側摺り切りブラシを通って摺り切り作用を受けてから繰出しガイドに入り、繰出しガイドを通過して繰出しロール下部側に至って粉粒体を排出することになる。
【0020】
つまり、粉粒体タンクの排出口の全体にわたって粉粒体を滞留させることで、繰出しロールの上側に滞留することになる粉粒体の繰出しロール周方向で滞留範囲を、粉粒体タンクの排出口の全体にわたる広いものにでき、例えばコーティング処理が行われていない種籾など、粉粒体が比較的軽いものであっても、粉粒体タンクの排出口に粉粒体のブリッジ状の詰まりを発生しにくくしながら粉粒体の供給を行なわせることができる。
【0021】
従って、コーティング処理をされた種籾の如き粉粒体の供給を行なう場合にあっては、繰出しロールの粉粒体との接触による摩滅を発生しにくくすることができ、コーティング処理をされていない種籾の如き粉粒体の供給を行なう場合にあっては、粉粒体の詰まりを発生しにくくすることができ、長期にわたる使用が可能であるとともに粉粒体の詰まりによる供給不良を回避しやすい高品質の粉粒体供給装置を得ることができる。
【0022】
本第5発明では、前記摺り切りブラシを、前記蓋体の脱着操作によって前記蓋体と共に脱着されるように前記蓋体に支持させてある。
【0023】
本第5発明の構成によると、蓋体の脱着操作によって蓋体と摺り切りブラシを一挙に脱着することができる。
【0024】
従って、繰出しロールの摩滅防止や粉粒体の詰まり防止を図るに当り、蓋体と摺り切りブラシを一挙に脱着して適切な状態に楽にかつ迅速に切換えることができる。
【0025】
本第6発明では、前記支持部材を、前記繰出しガイドを支持する側とは反対側を揺動支点として、前記繰出しロールの半径方向に揺動弾性変位自在に構成してある。
【0026】
本第6発明の構成によると、繰出しガイドが粉粒体から受ける反力の強さによっては、支持部材が揺動弾性変位し、繰出しガイドと支持部材が共に繰出しロールの周面から離れる側に変位するようにできる。
【0027】
従って、粉粒体が大粒であるなど、粉粒体によっては繰出しガイドと支持部材が共に繰出しロールの周面から離れる側に変位して粉粒体の損傷を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】水田作業車の全体を示す側面図である。
【図2】粉粒体供給装置を示す後面図である。
【図3】粉粒体供給装置を示す側面図である。
【図4】粉粒体供給装置の一部を示す後面図である。
【図5】供給変速機構が低速状態に切り換えられた状態での伝動装置を示す線図である。
【図6】供給変速機構が高速状態に切り換えられた状態での伝動装置を示す線図である。
【図7】繰出し機構を示す縦断側面図である。
【図8】繰出し機構を示す縦断後面図である。
【図9】粉粒体タンクの残留種籾を取り出す場合の繰出し機構を示す縦断側面図である。
【図10】摺り切りブラシの支持構造及び蓋体を示す斜視図である。
【図11】ガイド部を示す斜視図である。
【図12】図7のXII−XII断面矢視図である。
【図13】繰出しガイド部の横断平面図である。
【図14】コーティング処理が行われていない種籾を供給する播種形態に切換えた播種機構を示す縦断側面図である。
【図15】条播用の播種形態に切換えた播種機構を示す縦断側面図である。
【図16】図15のXVI−XVI断面矢視図である。
【図17】放出ガイドを示す斜視図である。
【図18】別の実施形態を備えた繰出し機構を示す縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る粉粒体供給装置20が装備された水田作業車の全体を示す側面図である。この図に示すように、水田作業車は、左右一対の操向操作及び駆動自在な前車輪1,1と左右一対の駆動自在な後車輪2,2とによって自走する自走車と、この自走車の車体フレーム3の後部にリンク機構4を介して連結された粉粒体供給装置20と、この粉粒体供給装置20の機体フレーム21に支柱31を介して取り付けられた薬剤散布装置30と、自走車の車体後部に位置する肥料タンク41が装備された施肥装置40とを備えて構成してある。
【0030】
自走車は、車体フレーム3の前部に設けたエンジン5を備え、このエンジン5が出力する駆動力を車体前部に位置するミッションケース6に入力し、このミッションケース6に入力した駆動力をミッションケース6の内部に位置する走行ミッションから前輪駆動ケース7に伝達して左右一対の前車輪1,1を駆動し、ミッションケース6に入力したエンジン5からの駆動力を前記走行ミッションから回転軸8を介して車体後部に位置する後輪駆動ケース9に伝達して左右一対の後車輪2,2を駆動する。自走車は、車体後部に設けた運転座席10aを有した運転部10を備え、この運転部10に搭乗して運転するように乗用型になっている。自走車は、前記ミッションケース6に入力したエンジン5からの駆動力を、ミッションケース6の内部に位置する作業ミッションから車体フレーム3の下方に位置する回転軸11と、この回転軸11の後端部から車体後方向きに延出した回転軸12とを介して粉粒体供給装置20の入力ケース81に伝達する。
【0031】
リンク機構4は、車体フレーム3とリンク機構4のロワーリンク4aの後端側とに連結された油圧シリンダ13を備え、この油圧シリンダ13によって車体フレーム3に対して上下に揺動操作されることにより、粉粒体供給装置20を、粉粒体供給装置20の下部に車体横方向に並んで位置する4つの接地フロート23が圃場に接地した下降作業位置と、各接地フロート23が圃場から上昇した上昇非作業位置とに昇降操作する。
【0032】
水田作業車は、粉粒体供給装置20を下降作業位置に下降させて自走車を走行させると、粉粒体供給装置20により、稲用の種子であって、鉄コーティング処理が行われた稲用の種籾aを圃場に6条で供給する播種作業を行い、施肥装置40により、各条の種籾aに対する肥料供給を行なう施肥作業を行ない、薬剤散布装置30により雑草防止の薬剤を圃場に散布する薬剤散布作業を行なう。
【0033】
粉粒体供給装置20について説明する。
図2は、粉粒体供給装置20を示す後面図である。図3は、粉粒体供給装置20を示す側面図である。図4は、粉粒体供給装置20の一部を示す後面図である。これらの図及び図1に示すように、粉粒体供給装置20は、前記リンク機構4に連結された前記機体フレーム21、及び機体フレーム21の下部に取付けられた前記4つの接地フロート23を備える他、機体フレーム21の後部の上方に車体横方向に一列に並んで位置する左右一対の粉粒体タンク24,24と、機体フレーム21の後部に取付けられた6つの繰出し機構50とを備えて構成してある。
【0034】
左右一対の粉粒体タンク24は、タンク本体24aと、タンク本体24aの上端部に位置する投入口を開閉するようタンク本体24aに揺動開閉自在に支持された蓋体24bとを備えて構成してある。
【0035】
6つの繰出し機構50は、左右一対の粉粒体タンク24,24それぞれのタンク本体24aの下部に3個の繰出し機構50が連結された状態で、かつ6個の繰出し機構50が車体横方向に一列に並んだ状態で機体フレーム21に支持されている。
【0036】
粉粒体供給装置20は、左側の粉粒体タンク24に貯留された種籾aを左側の3つの繰出し機構50によって粉粒体タンク24から設定量ずつ間欠的に繰出し、右側の粉粒体タンク24に貯留された種籾aを右側の3つの繰出し機構50によって粉粒体タンク24から設定量ずつ間欠的に繰出し、各繰出し機構50が繰出した種籾aを接地フロート23によって整地された圃場に落下させることにより、圃場に6条の種籾aの供給を行い、各条において、繰出し機構50が間欠的に落下供給する設定量の種籾aが粉粒体供給装置20の移動方向すなわち自走車の移動方向での狭い範囲に纏まって圃場に落下するように点播の状態で供給する。
【0037】
図1,2,5に示すように、粉粒体供給装置20は、車体左側の2つの接地フロート23,23の間及び車体右側の2つの接地フロート23,23の間に1つずつ位置する配置で機体フレーム21の下部に取付けられた左右一対の溝切り体25,25を備えており、自走車の左側の後車輪2が通過した後の圃場に左側の溝切り体25によって排水溝を形成していき、自走車の右側の後車輪2が通過した後の圃場に右側の溝切り体25によって排水溝を形成していき、播種作業後の圃場に残留する泥水を排水溝に流入させて、播種作業後の圃場における水抜きを行なう。
【0038】
施肥装置40について説明する。
図1,2,3に示すように、施肥装置40は、前記肥料タンク41を備える他、この肥料タンク41の下部に連設された肥料繰出し機構42、この肥料繰出し機構42の肥料排出部に送風管43を介して接続された電動ブロワ44を備えて構成してある。肥料繰出し機構42は、車体横方向に並んだ6つの肥料排出口を備えている。肥料繰出し機構42の各肥料排出口は、粉粒体供給装置20の下部に車体横方向に並んで位置する6つの作溝施肥器45(図2参照)のうちの対応する一つに肥料供給ホース46を介して接続されている。肥料繰出し機構42は、走行トランスミッションからの駆動力を後輪駆動ケース9に伝達する伝動系統から取り出した駆動力によって駆動される。
【0039】
施肥装置40は、肥料タンク41に貯留された粒状の肥料を肥料繰出し機構42によって肥料タンク41から各肥料排出口に繰出し、各肥料排出口に繰出した肥料を電動ブロワ44によって供給される搬送風によって肥料供給ホース46に供給する。各肥料供給ホース46は、供給された肥料を電動ブロワ44からの搬送風によって対応する作溝施肥器45に供給する。各作溝施肥器45は、粉粒体供給装置20によって供給された種籾aの近くで圃場に溝を形成し、形成した溝に肥料供給ホース46からの肥料を供給する。したがって、施肥装置40は、粉粒体供給装置20が6条の播種作業を行なうに伴い、圃場に供給された各条の種籾aの横側近くに肥料を供給していく。
【0040】
薬剤散布装置30は、前記支柱31の上端部に散布機ケース32が連結された電動散布機33と、電動散布機33の上部に取付けられた薬剤タンク34とを備えて構成してあり、薬剤タンク34に貯留された薬剤を電動散布機33によって薬剤タンク34から取り出して圃場に散布する。
【0041】
粉粒体供給装置20の繰出し機構50について説明する。粉粒体供給装置20の6つの繰出し機構50は、同じ構成を備えている。
【0042】
図7は、繰出し機構50を示す縦断側面図である。図8は、繰出し機構50を示す縦断後面図である。これらの図及び図2,3,4に示すように、繰出し機構50は、粉粒体タンク24のタンク本体24aの下部に形成されたホッパー部24cに上端部が連結された繰出しケース51と、この繰出しケース51の内部に車体横向きの回転軸芯Pまわりに駆動回転自在に設けた繰出しロール52と、繰出しケース51の内部に繰出しロール52の車体後方側に配置して設けた繰出しガイド部53と、繰出しケース51の下端部に上端部が連結された播種筒56とを備えて構成してある。
【0043】
繰出しケース51は、前壁51a、後壁51b及び左右一対の横壁51c、51cを備えて構成されており、車体上下向きの筒形になっている。繰出しケース51は、前壁51aの外面側に設けられた連結部51dにおいて機体フレーム21の車体横向きの支持バー部21aに連結ボルト21bによって脱着自在に連結されている。
【0044】
繰出しロール52は、繰出しケース51の左右一対の横壁51c,51cが備える支持部51fに回転支持された車体横向きの六角軸で成る回転支軸59に一体回転自在に支持されており、この回転支軸59によって回転支軸59が備える車体横向きの回転軸芯Pまわりに回転方向F(図7参照)に回転駆動される。繰出しロール52は、繰出しロール52の周面52sに繰出しロール52の周方向に並べて設けられた4つの繰出し凹部58を備えている。
【0045】
各繰出し機構50のための粉粒体タンク24は、タンク本体24a及び蓋体24bを備える他、タンク本体24aのホッパー部24cに連結する繰出しケース51の上端側部分を備えて構成してある。各繰出し機構50のための粉粒体タンク24は、粉粒体タンク24に貯留された種籾aを繰出しロール52に供給するように繰出しケース51の上端側部分の内側に形成された排出口57を備えている。排出口57は、繰出しケース51の上端側部分の内側面に一体成形された供給ガイド片51eと繰出しケース51の後壁51bの上端側部分とによって形成されており、粉粒体タンク24に貯留された種籾aを繰出しロール52の周面52sに載せた状態で滞留させ、排出口57に位置した繰出し凹部58に種籾aを流入させる。
【0046】
排出口57の繰出しロール回転方向での中間箇所に、繰出しロール52の回転軸芯Pを通る鉛直線Lの上にブラシ毛部60aが位置するよう配置した摺り切りブラシ60を設けてある。この摺り切りブラシ60は、ブラシ毛部60aとブラシ毛支持部60bとにより、排出口57を繰出しロール回転方向上手側に位置する上手側排出口部57aと、繰出しロール回転方向下手側に位置する下手側排出口部57bとに区画する。
【0047】
摺り切りブラシ60に対して繰出しロール回転方向下手側に所定間隔を隔てて位置する箇所に、下手側摺り切りブラシ61を設けてある。下手側摺り切りブラシ61は、これのブラシ毛部61a及びブラシ毛支持部61bが下手側排出口部57bの繰出しロール回転方向下手側の端部に位置するように配置してある。
【0048】
排出口57の上方に、繰出しケース51の内部と粉粒体タンク24のホッパー部24cの内部とにわたって位置する蓋体62を設けてある。蓋体62は、下手側排出口部57bの上方を覆って、粉粒体タンク24に貯留された種籾aが下手側排出口部57bに流入することを阻止するように構成してある。蓋体62は、下手側排出口部57bの上方から上手側排出口部57aの上方に向かって下る傾斜状態のガイド上面62aを備え、粉粒体タンク24に貯留された種籾aをガイド上面62aによって上手側排出口部57aに流下するよう案内する。
【0049】
図11は、繰出しガイド部53を示す斜視図である。図13は、繰出しガイド部53を示す横断平面図である。これらの図及び図7に示すように、繰出しガイド部53は、下手側摺り切りブラシ61のブラシ毛支持部61bに上端部70aが取付けネジ71によって止着されることにより、ブラシ毛支持部61b、及びブラシ毛支持部61bに設けた取付け部61cを貫通する支軸72を介して繰出しケース51側に固定されたステンレス板で成る支持部材70と、この支持部材70の下端部に設けたガイド支持部70bから繰出しロール回転方向上手側に向かって下手側摺り切りブラシ61のブラシ毛部61aの近傍まで延出するステンレス板で成る繰出しガイド73とを備えて構成してある。
【0050】
繰出しガイド73は、繰出しロール52の回転軸芯Pに対して高い配置高さに位置する箇所と、繰出しロール52の回転軸芯Pに対して低い配置高さに位置する箇所とにわたって位置している。繰出しガイド73は、繰出しロール52の周面52sに近接するガイド本体73aと、ガイド本体73aの上端から繰出しロール52が位置する側とは反対側に向かって繰出しロール52の半径方向に沿って延出する折り曲げ端部73bとを備えている。ガイド本体73aのうちの繰出しロール回転方向上手側に位置する部分は、湾曲形状になっており、ガイド本体73aのうちの繰出しロール回転方向下手側に位置する部分は、直線形状になっている。
【0051】
繰出しガイド73は、基端側が支持部材70のガイド支持部70bで支持されているが、延出端側が支持されていない片持ち状態で支持されており、繰出しロール52によって下降搬送される種籾aが当接した場合、種籾aから受ける反力のために支持部材70のガイド支持部70bによって支持される側(下部側)を揺動支点にして繰出しロール52から離れる側に繰出しロール52の半径方向に揺動して弾性変形する。
【0052】
支持部材70は、上端部70aがブラシ毛支持部61bで支持されているが、下端側が支持されていない片持ち状態で支持されており、繰出しガイド73に掛かる荷重の大きさによっては、この荷重のためにブラシ毛支持部61bによって支持される側(支持部材70の上部側であって、繰出しガイド73を支持する側とは反対側)を揺動支点にして繰出しロール52から離れる側に繰出しロール52の半径方向に揺動して弾性変形する。支持部材70は、たとえば板厚を異ならせること等により、繰出しガイド73とは異なる弾性係数を備えさせて構成してあり、繰出しガイド73よりも弾性変形しにくくなっている。図11,12に示すように、支持部材70は、下手側摺り切りブラシ61のブラシ毛部61aと繰出しケース51の横壁51cの間を埋めてその間から種籾aがもれ出ることを防止するシール舌片74を備えている。
【0053】
繰出しガイド部53は、繰出しロール52によって下降搬送される種籾aを繰出し凹部58が繰出しロール52の下部側に設定した排出箇所Zに至るまで繰出し凹部58からこぼれ出ないように繰出しガイド73によって下降案内し、繰出し凹部58が排出箇所Zに至ると、繰出しガイド73による下降案内を解除して繰出し凹部58から種籾aを落下させる。
【0054】
播種筒56は、繰出しロール52の繰出し凹部58から落下した種籾aに風が当たることを防止し、繰出しロール52から落下した種籾aを圃場の泥土面の設定供給箇所に精度よく位置合わせして落下させ、かつ1つの繰出し凹部58から排出された設定量の種籾aを車体前後方向及び車体横方向に分散しないように纏まった状態で設定供給箇所に落下させる。
【0055】
したがって、粉粒体供給装置20の各繰出し機構50は、回転支軸59が回転駆動されることにより、繰出しロール52が回転支軸59によって回転方向Fに駆動され、粉粒体タンク24に貯留されている種籾aを繰出しロール52の繰出し凹部58によって設定量ずつ間欠的に繰出し、繰り出した設定量の種籾aを圃場の泥土面に落下させて供給する。
【0056】
すなわち、貯留タンク24に貯留された種籾aは、蓋体62による流入阻止によって下手側排出口部57bには流入せず、蓋体62のガイド上面62aによって案内されて上手側排出口部57aに流入して滞留する。繰出しロール52が駆動されると、各繰出し凹部58は、回転方向Fに回転移動して繰出しロール52の上部側に位置する粉粒体タンク24の上手側排出口部57a、及び繰出しロール52の下部側に位置する排出箇所Zを通って上下に移動する。繰出し凹部58が排出箇所Zから上昇移動して上手側排出口部57aに至り、上手側排出口部57aを摺り切りブラシ60に向けて上昇移動する。繰出し凹部58が上手側排出口部57aを移動する際、繰出し凹部58の開口が上向きになって、上手側排出口部57aに滞留している種籾aが繰出し凹部58に自然流下して入り込むことにより、繰出し凹部58は、種籾aを上手側排出口部57aから繰出して収容する。種籾aを収容した繰出し凹部58は、摺り切りブラシ60のブラシ毛部60aに対して水平あるいはほぼ水平方向に移動してブラシ毛部60aによる摺り切り作用を受け、繰出し凹部58に収容している種籾aの量が繰出し凹部58の容量によって決まる設定量あるいはほぼ設定量になるように量調整される。摺り切りブラシ60のブラシ毛部60aを通過した繰出し凹部58は、種籾aが存在しない下手側排出口部57b、及び下手側摺り切りブラシ61のブラシ毛部61aを通って繰出しガイド73に至り、繰出し凹部58に収容している種籾aを繰出し凹部58からこぼれ出ないように繰出しガイド73によって下降案内させながら下降搬送する。繰出し凹部58から一部がはみ出た種籾aが存在する場合、繰出しガイド73は、繰出しガイド73に当接する種籾aからの反力によって繰出しロール52の周面52sから離間する側に揺動変位して種籾aと繰出しガイド73の間に発生する摩擦を弱くしながらはみだし種籾aを序々に繰出し凹部58に押し込み操作する。繰出し凹部58は、繰出しロール52の下部側に位置する排出箇所Zに至ると、繰出し凹部58の開口が下向きになるとともに種籾aに対する繰出しガイド73の下降案内が解除され、収容してきた種籾aを繰出し凹部58から落下させて排出する。種籾aの排出を終えた繰出し凹部58は、排出箇所Zから上手側排出口57aに向けて上昇移動する。繰出し凹部58から排出された種籾aは、自然落下によって播種筒56の内部を通って圃場の泥土面に落下する。繰出しロール52から落下した種籾aは、播種筒56による防風作用を受け、圃場の泥土面の設定供給箇所に精度よく落下するとともに、車体移動方向での狭い範囲に纏まって落下する。すなわち、種籾aは、圃場の泥土面に点播状態で供給される。
【0057】
図7に示すように、下手側摺り切りブラシ61の取付け部61cを貫通する支軸72を、これの断面形状の矩形によって取付け部61cに一体回転自在に係合させるとともに繰出しケース51の左右一対の横壁51c、51cに回転自在に支持させてある。繰出しケース51の外部に配置して支軸72の端部に一体回転自在に設けた切換えレバー76が支軸72の軸芯まわりに揺動操作されることにより、下手側摺り切りブラシ61及び繰出しガイド53が作用状態とメンテナンス状態とに切り換わるように構成してある。
【0058】
図7に示すように、切換えレバー76が支軸72の軸芯まわりにレバーガイド77に沿わせて下降揺動操作されて作業位置Wになると、下手側摺り切りブラシ61は、支軸72によって前方側に揺動操作されてブラシ毛部61aの先端側が繰出しロール52に周面52sに接触する取付け姿勢となり、図14に示す如く下手側排出口部57bに種籾bが流入した場合、この種籾bをブラシ毛部61a及びブラシ毛支持部61bによって受け止めて下手側排出口部57bに滞留させるように、かつ繰出し凹部58に対してブラシ毛部61aによって摺り切り作用するように作用状態になる。この場合、繰出しガイド73は、支軸72によって下降側に揺動操作されて繰出しロール52の周面52sに沿った取付け姿勢になり、繰出し凹部58によって下降搬送される種籾aに対して案内作用するよう作用状態になる。この場合、切換えレバー76をレバーガイド77に設けた係止部(図示せず)に係止させることにより、切換えレバー76が作業位置Wに保持され、下手側摺り切りブラシ61及び繰出しガイド73を作用状態に保持できる。
【0059】
図9は、粉粒体タンク24の残留種籾aを取り出す場合の繰出し機構50を示す縦断側面図である。この図に示すように、切換えレバー76が支軸72の軸芯まわりにレバーガイド77に沿わせて上昇揺動操作されてメンテナンス位置Mになると、下手側摺り切りブラシ61及び繰出しガイド73は、後方側に揺動操作されて繰出しロール52の周面52sから離れた取付け姿勢になり、繰出しロール52の後側に繰出しロール52の周面52sに沿った粉粒体排出路78を形成するようメンテンナンス状態になる。この場合、切換えレバー76をレバーガイド77に設けた係止部に係止させることにより、切換えレバー76がメンテンナンス位置Mに保持されて、下手側摺り切りブラシ61及び繰り出しガイド73をメンテンナンス状態に保持できる。
【0060】
図10は、蓋体62を示す斜視図である。この図及び図7に示すように、蓋体62は、蓋体62の一端側の端部に設けたクリップ63と、蓋体62の他端側の端部に設けた載せ付け部62bと、蓋体62の上面側に固定された網状板体64の端部に設けた載せ付け部64aとを備え、クリップ63及び載せ付け部62b,64aによって排出口57の上方に脱着するようになっている。
【0061】
摺り切りブラシ60は、摺り切りブラシ60のブラシ毛支持部60bを蓋体62の一端部の裏面側に設けたブラシ支持部65に連結ネジで止着して蓋体62の一端部の裏面側に支持させてあり、蓋体62の脱着操作によって蓋体62と共に脱着できるようになっている。
【0062】
図7に示すように、蓋体62を粉粒体タンク24のタンク本体24aの上端側に位置する投入口から粉粒体タンク24の排出口57に向けて差し入れ、繰出しケース51の左右の横壁51c,51cに架設してある支軸66にクリップ63が嵌合し、蓋体62の載せ付け部62b及び網状板体64の載せ付け部64aがホッパー部24cの内側面に当接して受け止め支持されると、蓋体62が所定の取り付け状態になるとともにこの取付け状態に支軸66及びホッパー部24cによって係止された状態になり、摺り切りブラシ60は、ブラシ毛部60aが繰出しロール52の回転軸芯Pを通る鉛直線L上に位置する配置で、かつブラシ毛部60aが繰出しロール52の上側で繰出しロール52の周面52sに接触する状態で粉粒体タンク24の排出口57に設置された状態になる。
したがって、摺り切りブラシ60は、ブラシ毛部60a及びブラシ毛支持部60bによって排出口57を上手側排出口部57aと下手側排出口部57bに区画するように、かつ、ブラシ毛部60aで繰出し凹部58に摺り切り作用するように作用状態になる。
そして、蓋体62は、一端側を上手側排出口部57aの上方に位置させた下手側排出口57bの上方を覆った状態になり、下手側排出口部57bに対する種籾aの流入を阻止するように、かつ種籾aをガイド上面62aによって上手側排出口部57aに流下させるべく案内するように作用状態になる。
網状板体64は、繰出しロール52に掛かるタンク内種籾aの重量の軽減を図る。
【0063】
図9に示すように、蓋体62からこれの上方側に延出されたハンドル67(図7,10参照)を引き上げ操作することにより、クリップ63が支軸66から外れて上昇し、蓋体62の載せ付け部62b及び網状板体64の載せ付け部64aがホッパー部24cの内面から上昇し、蓋体62が下手側排出口部57bの上方から外れるとともに摺り切りブラシ60が蓋体62と共に排出口57から外れて繰出しロール57から離間し、蓋体62及び摺り切りブラシ60が、繰出しロール52の上方を開放して、下手側摺り切りブラシ61及び繰出しガイド73のメンテナンス状態への切換えによって繰出しロール52の後側に形成された粉粒体排出路78を粉粒体タンク24の内部に連通させる。
【0064】
図9に示すように、粉粒体タンク24に残留した種籾aを取り出す場合、下手側摺り切りブラシ61及び繰出しガイド73をメンテナンス状態に切換えて粉粒体排出路78を形成する。蓋体62及び摺り切りブラシ60を取り外すと、粉粒体排出路78が排出口57を介して粉粒体タンク24の内部に連通し、粉粒体タンク24に残留している種籾aを、排出口57から粉粒体排出路78に流下させるとともにこの粉粒体排出路78から播種筒56の内部に流下させ、播種筒56の下方に設置した容器に回収することができる。
【0065】
図14は、コーティング処理が行われていない種籾bを供給する播種形態に切換えた播種機構50を示す縦断側面図である。この図に示すように、播種機構50は、蓋体62及び摺り切りブラシ60を取り外すことにより、コーティング処理が行われていない種籾bを供給する播種形態になる。
【0066】
すなわち、コーティング処理が行われていない種籾bの場合、この種籾bを排出口57の全体にわたって滞留させて繰出しロール52に供給する。コーティング処理が行われていない種籾bは、コーティング処理が行われた種籾aよりも軽量であることから、コーティング処理が行われていない種籾bの場合、繰出しロール回転方向での大きさが上手側排出口部57aよりも大きい排出口57の全体にわたって滞留させることにより、排出口57で滞留する種籾bにブリッジ状の詰まりが発生することを防止できる。
【0067】
図17は、播種機構50を条播用の播種形態に切換えるための放出ガイド100を示す斜視図である。この図に示すように、放出ガイド100は、ガイド本体101とガイド本体101の上部に一体形成した連結部102とを備えて構成してある。
【0068】
図17及び図16に示すように、ガイド本体101は、上下方向視でV字状の形状を備えるよう屈曲形成した屈曲板によって構成してあり、受け入れ口103aが前方向きに開口するとともに受け入れ口103aの後方に奥端が位置し、奥端に至るほど横幅が狭くなったガイド溝103を備えている。ガイド本体101の両横側に、繰出しロール52の一部が入り込む切り欠き部101aを設けてある。連結部102は、支軸72が挿通する取付け孔104aを設けた左右一対の連結片104,104を備えて構成してある。
【0069】
図15は、条播用の播種形態に切換えた播種機構50を示す縦断側面図である。図16は、図15のXVI−XVI断面矢視図である。これらの図に示すように、播種機構50は、放出ガイド100を下手側摺り切りブラシ61及び繰出しガイド部53に替えて支軸72に取り付け、繰出しロール52を点播用の播種形態の場合よりも高速で回転駆動することにより、条播用の播種形態になる。
【0070】
つまり、下手側摺り切りブラシ61が付いた状態の支軸72を繰出しケース51の横外側にスライド操作し、支軸72が下手側摺り切りブラシ61の取付け部61cから抜け外れて下手側摺り切りブラシ61及び繰出しガイド部53が支軸72から外れると、下手側摺り切りブラシ61及び繰出しガイド部53を、繰出しケース51の後壁51bに脱着自在な開閉蓋107によって開閉自在に設けてある交換口108から繰出しケース51の外側に取り出す。放出ガイド100を交換口108から繰出しケース51の内側に入れて、ガイド溝103の受け入れ口103aが繰出しロール52に向かう取付け姿勢で、左右一対の連結片104,104の取付け孔104aで支軸72に取り付ける。
【0071】
繰出しロール52が点播用の播種形態の場合と同じ回転方向Fに回転駆動され、各繰出し凹部58は、回転方向Fに点播用の播種形態の場合よりも高速で回転移動して繰出しロール52の上部側に位置する上手側排出口部57a、及び繰出しロール52の後側に位置する放出ガイド100に対向する箇所を通って移動する。繰出し凹部58が上手側排出口部57aに至ると、上手側排出口部57aに滞留している種籾aが繰出し凹部58に自然流下によって入り込み、繰出し凹部58は、種籾aを上手側排出口部57aから繰出して収容する。種籾aを収容した繰出し凹部58は、摺り切りブラシ60のブラシ毛部60aを通ってブラシ毛部60aによる摺り切り作用を受けた後、種籾aが存在しない下手側排出口部57bを通って放出ガイド100に対抗する箇所に至る。繰出し凹部58が放出ガイド100のガイド本体101の上部に対向すると、繰出し凹部58に収容されていた種籾aが繰出し凹部58からガイド本体100のガイド溝103に放出される。ガイド溝103に放出された種籾aは、ガイド溝103の奥側に入り込み、ガイド溝103の奥側の内壁面に沿って下降してガイド本体101の下端から落下する。ガイド本体101から落下した種籾aは、播種筒56の内部を通って圃場の泥土面に落下する。
【0072】
繰出しロール52の回転が点播の播種形態の場合よりも高速であって、放出ガイド100に対する種籾aの供給間隔が短くなることにより、かつガイド本体101が繰出し凹部58から供給された設定量の種籾aをガイド溝103の奥側の幅狭によって線状に並べることにより、種籾aが圃場の泥土面に車体走行方向に線状に連なる状態で落下する。
【0073】
粉粒体供給装置20の駆動構造について説明する。
図2,3,5,7に示すように、粉粒体供給装置20に設けられた6つの繰出し機構50は、繰出しロール52の回転軸芯Pに沿う方向であって、車体横方向に一列に並ぶ状態で配置されており、粉粒体供給装置20は、各繰出し機構50の繰出しケース51の車体前方側を各繰出し機構50の繰出しロール52の回転支軸59に沿って車体横方向に通っている一本の伝動軸84を有した伝動装置80を備え、この伝動装置80によってエンジン5からの駆動力を各繰出し機構50の回転支軸59に伝達して各繰出し機構50の繰出しロール52を駆動する。
【0074】
図2,3,5に示すように、前記伝動装置80は、前記伝動軸84を備える他、粉粒体供給装置20の車体横方向での中央部に設けた入力ケース81と、粉粒体供給装置20の横端部に設けた供給変速機構90と、入力ケース81の前端側と供給変速機構90のギヤケース91の前端側にわたって設けた車体横向きの回転軸82と、前記伝動軸84と各繰出し機構50の回転支軸59にわたって設けたオン・オフ機構85とを備えて構成してある。
【0075】
入力ケース81は、前記回転軸12の駆動力を入力軸81aによって入力し、入力した駆動力を出力ギヤ81bから前記回転軸82に出力する。
【0076】
各繰出し機構50の回転支軸59に装着されたオン・オフ機構85は、伝動軸84に一体回転及び摺動操作自在に設けたクラッチ体88が、伝動軸84に相対回転自在に支持された伝動ギヤ87に設けたクラッチ爪に係合操作されることにより、オン状態に切り換わり、クラッチ体88が伝動ギヤ87のクッチ爪から離脱操作されることにより、オフ状態に切り換わる。
【0077】
各オン・オフ機構85は、オン状態に切り換えられると、伝動軸84の駆動力を回転支軸59に一体回転自在に設けられた繰出し駆動ギヤ86にクラッチ体88及び伝動ギヤ87を介して伝達して、繰出しロール52を駆動し、オフ状態に切り換えられると、クラッチ体88と伝動ギヤ87の相対回転を可能にして繰出し駆動ギヤ86に対する伝動を絶って、繰出しロール52を停止させる。
【0078】
図5に示すように、供給変速機構90は、ギヤケース91を備える他、このギヤケース91に収容される第1の伝動ギヤ92及び第2の伝動ギヤ93を備えて構成してある。
【0079】
第1の伝動ギヤ92及び第2の伝動ギヤ93は、回転軸82と伝動軸84とに付け替え自在に構成されるとともに、第1の伝動ギヤ92の外径は、第2の伝動ギヤ93の外径よりも大に設定されており、供給変速機構90は、第1の伝動ギヤ92及び第2の伝動ギヤ93が回転軸82と伝動軸84とに付け替えられることにより、高速状態と低速状態とに切り換わる。
【0080】
図6は、供給変速機構90が高速状態に切り換えられた状態での伝動装置80を示す線図である。この図に示すように、供給変速機構90は、第1の伝動ギヤ92が回転軸82に取付けられ、第2の伝動ギヤ93が伝動軸84に取付けられることにより、高速状態に切り換わり、回転軸82の駆動力を第1の伝動ギヤ92と第2の伝動ギヤ93とによって増速して伝動軸84に出力し、6つのオン・オフ機構85がオン状態に切り換えられることにより、増速後の駆動力を6つの繰出し機構50の繰出しロール52に伝達する。
【0081】
図5は、供給変速機構90が低速状態に切り換えられた状態での伝動装置80を示す線図である。この図に示すように、供給変速機構90は、第1の伝動ギヤ92が伝動軸84に取付けられ、第2の伝動ギヤ93が回転軸82に取付けられることにより、低速状態に切り換わり、回転軸82の駆動力を第2の伝動ギヤ93と第1の伝動ギヤ92とによって減速して伝動軸84に出力し、6つのオン・オフ機構85がオン状態に切り換えられることにより、減速後の駆動力を6つの繰出し機構50の繰出しロール52に伝達する。
【0082】
したがって、伝動装置80は、供給変速機構90が低速状態に切り換えられることにより、入力軸81aによって入力ケース81の入力した駆動力を供給変速機構90によって低速の駆動力に変速して伝動軸84に伝達し、6つの繰出し機構50のうちのオン・オフ機構85がオン状態に切り換えられている繰出し機構50の繰出しロール52を低速回転で駆動し、オン・オフ機構85がオン状態に切り換えられている繰出し機構50に点播の播種形態で種籾aを圃場に供給させる。
【0083】
伝動装置80は、供給変速機構90が高速状態に切り換え操作されることにより、入力軸81aによって入力ケース81に入力した駆動力を供給変速機構90によって高速の駆動力に変速して伝動軸84に伝達し、6つの繰出し機構50のうちのオン・オフ機構85がオン状態に切り換えられている繰出し機構50の繰出しロール52を高速回転で駆動し、オン・オフ機構85がオン状態に切り換えられている繰出し機構50に条播の播種形態で種籾aを圃場に供給させる。
【0084】
供給変速機構90は、6つの繰出し機構50のうちの繰出しロール52の回転軸芯Pに沿う方向での最も端に位置する最端の繰出し機構50に対して6つの繰出し機構50のうちの最端の繰出し機構50を除く他の繰出し機構50が位置する側とは反対側に配置してある。
【0085】
したがって、供給変速機構90の変速操作を行なう場合、ギヤケース91の分割ケースを開いた状態にして第1の伝動ギヤ92及び第2の伝動ギヤ93を回転軸82及び伝動軸84に付け替える作業を粉粒体供給装置20の横外側から容易にかつ能率よく行なうことができる。
【0086】
繰出しロール52の種籾繰出し量の調節について説明する。
図8に示すように、繰出し機構50の繰出しロール52は、前記4つの繰出し凹部58が設けられた繰出し回転体本体52aと、4つの繰出し凹部58に各別に係入する4つの容量調整バー58aが設けられた容量調整体52bとを備えて構成してある。容量調整体52bの内周側に設けてある操作ネジ部が、回転支軸59に相対回転自在に外嵌した調整筒軸59aの外周側に設けた送りネジ部59bに係合しており、容量調整体52bは、調整筒軸59aが回転操作されることにより、送りネジ部59bによる送り作用によって繰出し回転体本体52aに対して移動操作されて各容量調整バー58aを繰出し凹部58に対して摺動させ、各容量調整バー58aの繰出し凹部58に対する入り込み長さを変更して繰出し凹部58の容量を変更する。繰出しロール52が粉粒体タンク24から種籾aを設定量ずつ繰り出すその設定量は、繰出し凹部58の容量によって設定される。
【0087】
図5,8に示すように、各繰出し機構50の調整筒軸59aは、この調節筒軸59aの端部に一体回転自在に設けられた調整ギヤ59cを有したギヤ機構を介して、車体横向きの一本の調整操作軸59dに連動されている。つまり、調整操作軸59dの端部に設けられた調整ハンドル59eによって調整操作軸59dが回転操作されることにより、6つの繰出し機構50における繰出しロール52の各繰出し凹部58による種籾aの繰出し量が一挙に変化する。
【0088】
播種筒56は、播種筒56の上端部の左右側に設けられた連結突起56dと、繰出しケース51の下端部の左右側に設けられたフック51gとによって繰出しケース51に脱着自在に取付けられる。
【0089】
〔別の実施形態〕
図18は、別の実施形態を備えた繰出し機構50を示す縦断側面図である。この図に示すように、別の実施形態を備えた繰出し機構50は、粉粒体タンク24の排出口57に設けた摺り切りブラシ60と、排出口57の上方に設けた蓋体62と、繰出しロール52の後側に設けた繰出しガイド73とを備えている。
【0090】
摺り切りブラシ60は、繰出しロール52の上側に繰出しロール52の回転軸芯Pを通る鉛直線Lの上に配置された状態で位置し、粉粒体タンク24の排出口57を繰出しロール回転方向上手側に位置する上手側排出口部57aと繰出しロール回転方向下手側に位置する下手側排出口部57bとに区画する。
【0091】
蓋体62は、下手側排出口部57bの上方を覆い、粉粒体タンク24に貯留された種籾aを下手側排出口部57bに流入させない。蓋体62は、傾斜状態のガイド上面62aを備え、粉粒体タンク24に貯留された種籾aをガイド上面62aによって上手側排出口部57aに流入するように案内する。
【0092】
繰出しガイド73は、繰出しケース51に支軸72及び取り付け体75を介して上端側が連結された支持部材70の下端部に位置するガイド支持部70bから繰出しロール回転方向上手側に向かって摺り切りブラシ60のブラシ毛部60aの近傍まで繰出しロール52の周面52sに沿って延出しており、繰出しロール52が繰出し凹部58によって下降搬送する種籾aを繰出しロール52の下部側に位置する排出箇所Zまで繰出しロール52の周面52sに下降案内する。
【0093】
繰出しガイド73は、基端側が支持部材70のガイド支持部70bで支持されているが、延出端側が支持されていない片持ち状態で支持されており、繰出しロール52の繰出し凹部58から一部がはみ出た種籾aが繰出しガイド73に当接した場合、種籾aから受ける反力によって支持部材70のガイド支持部70bによって支持される側を揺動支点にして繰出しロール52の半径方向に揺動して弾性変形する。
【0094】
〔別実施例〕
(1)上記した実施例では、摺り切りブラシ60を繰り出しロール52の回転軸芯Pを通る鉛直線上に配置した例を示したが、繰り出しロール52の回転軸芯Pを通る鉛直線Lに対して繰出しロール回転方向上手側や繰出しロール回転方向下手側に少し偏倚させて配置して実施してもよい。
【0095】
(2)上記した実施例では、支持部材70を繰出しケース51に揺動及び脱着自在に支持した例を示したが、繰出しケース51側に固定して実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0096】
(1)本発明は、鉄コーティング処理が行われた種籾aを供給対象の粉粒体とした粉粒体供給装置の他、カルパコーティング処理が行われた種籾を供給対象の粉粒体とする粉粒体供給装置にも利用できる。本発明は、鉄コーティング処理やカルパコーティング処理などのコーティング処理が行われた種籾を供給対象とする粉粒体供給装置の場合に好適であるが、コーティング処理が行われていない種籾を供給対象とする粉粒体供給装置にも利用できる。
【0097】
(2)6つの繰出し機構50を備えて、6条の種籾供給を行なう粉粒体供給装置20の他、8つの繰出し機構50を備えて、8条の種籾供給を行なう粉粒体供給装置など、粉粒体供給の可能な条数が6条以外の粉粒体供給装置にも本発明は利用できる。
【0098】
(3)種籾を供給対象物とした粉粒体供給装置の他、種籾以外の各種の種子、粉粒状の肥料や薬剤を供給対象物とした粉粒体供給装置にも本発明は利用できる。
【符号の説明】
【0099】
24 粉粒体タンク
52 繰出しロール
52s 繰出しロールの周面
57 排出口
57a 上手側排出口部
57b 下手側排出口部
58 繰出し凹部
60 摺り切りブラシ
61 下手側摺り切りブラシ
62 蓋体
70 支持部材
73 繰出しガイド
78 粉粒体排出路
P 繰出しロールの回転軸芯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周面に繰出し凹部を設けられた繰出しロールが回転駆動されて、前記繰出しロールの上部側で前記繰出し凹部によって粉粒体タンクの排出口から粉粒体を繰り出し、繰り出した粉粒体を前記繰出しロールの下部側で前記繰出し凹部から落下させて排出する粉粒体供給装置であって、
前記繰出し凹部に摺り切り作用する摺り切りブラシを設け、
前記繰出し凹部に入り込んだ粉粒体を下降案内するように、前記摺り切りブラシに対して繰出しロール回転方向下手側に前記繰出しロールの周面に沿って位置する繰出しガイドを、繰出しケース側に支持された支持部材から繰出しロール回転方向上手側に向かって延出する片持ち状態で前記支持部材に支持させるとともに前記支持部材によって支持される側を揺動支点にして前記繰出しロールの半径方向に揺動弾性変位自在に構成してある粉粒体供給装置。
【請求項2】
前記摺り切りブラシを、前記繰出しロールの回転軸芯を通る鉛直線上又はその近傍に配置してある請求項1記載の粉粒体供給装置。
【請求項3】
前記繰出しガイドを、前記繰出しロールの周面に沿って位置する作用状態と、前記繰出しロールの周面に沿った粉粒体排出路を形成するように前記繰出しロールから離間したメンテナンス状態とに切換え自在に構成し、
前記摺り切りブラシを、前記繰出しロールの周面に接触する作用状態と、前記粉粒体排出路を前記粉粒体タンクの内部に連通させるように前記繰出しロールから離間したメンテナンス状態とに切換え自在に構成してある請求項1又は2記載の粉粒体供給装置。
【請求項4】
前記摺り切りブラシを、前記粉粒体タンクの前記排出口の繰出しロール回転方向での中間箇所に脱着自在に配置されるように構成し、かつ装着状態において、前記粉粒体タンクの前記排出口を繰出しロール回転方向上手側に位置する上手側排出口部と繰出しロール回転方向下手側に位置する下手側排出口部とに区画するように構成し、
前記摺り切りブラシに対して繰出しロール回転方向下手側に位置する下手側摺り切りブラシを、前記下手側排出口部の繰出しロール回転方向下手側の端部に設け、
前記繰出しガイドを前記下手側摺り切りブラシに対して繰出しロール回転方向下手側に配置し、
前記粉粒体タンクに貯留された粉粒体の前記下手側排出口部への流入を阻止するよう前記下手側排出口部の上方を覆うとともに前記粉粒体タンクに貯留された粉粒体を前記上手側排出口部に流下するよう案内する蓋体を脱着自在に設けてある請求項1〜3のいずれか一項に記載の粉粒体供給装置。
【請求項5】
前記摺り切りブラシを、前記蓋体の脱着操作によって前記蓋体と共に脱着されるように前記蓋体に支持させてある請求項4記載の粉粒体供給装置。
【請求項6】
前記支持部材を、前記繰出しガイドを支持する側とは反対側を揺動支点として、前記繰出しロールの半径方向に揺動弾性変位自在に構成してある請求項1〜5のいずれ一項に記載の粉粒体供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−220855(P2011−220855A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−90750(P2010−90750)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【出願人】(599118768)株式会社斎藤農機製作所 (47)
【Fターム(参考)】