説明

粒子状物質除去装置

【課題】 通気性フィルタの所定の濾過面積を確保しつつ、それの加熱に必要な瞬時最大電力を低減することができ、しかも装置の大型化およびコスト上昇を抑えることができるようにする。
【解決手段】 フィルタユニット10内の通気性フィルタ22a、22bのヒータ要素による加熱領域を二つの加熱領域に区分し、ヒータ要素を、各加熱領域にそれぞれ設けられていて各加熱領域をそれぞれ独立して加熱可能な二つの電気ヒータ28a、28bによって構成している。更に、フィルタユニット10の入口の開閉弁38が開状態の時は全ての電気ヒータ28a、28bへの通電を切り、開閉弁38が閉状態の時は各電気ヒータ28a、28bに順次切り換えて通電して前記各加熱領域を順次切り換えて加熱する制御を行う制御装置42を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ディーゼルエンジンなどから排出される排ガス中に含まれている粒子状物質(Particulate Matter。略称PM)を捕集し、除去する粒子状物質除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の粒子状物質除去装置の一例として、特許文献1には、次のような装置が開示されている。当該粒子状物質除去装置は、粒子状物質を含む排ガスの流路に設けられて当該粒子状物質を捕集するものであって断熱性を有するセラミック繊維から成る通気性フィルタと、当該通気性フィルタの上流側の面に沿って配置されていて当該通気性フィルタを加熱してそれに捕集されている粒子状物質を燃焼除去するヒータ要素とを有するフィルタユニットと、当該フィルタユニットの上流側に配置されていて前記通気性フィルタへの排ガス流入を操作する開閉弁とを備えている。そして前記フィルタユニットの内部には二つ以上の前記通気性フィルタがその上流側の面を対向させて配置されていて、当該対向配置された通気性フィルタの上流側の面の間に前記ヒータ要素が配置されている。
【0003】
この出願において、上流側または下流側というのは、それぞれ、排ガスの流れから見て上流側または下流側のことである。
【0004】
この粒子状物質除去装置においては、開閉弁が開状態の時はヒータ要素による通気性フィルタの加熱を行わず、通気性フィルタに排ガス中の粒子状物質を捕集させる。この場合、排ガス中の粒子状物質は通気性フィルタの上流側の面付近に集中して捕集されて堆積するので、当該上流側の面は、粒子状物質捕集面と呼ぶこともできる。
【0005】
開閉弁が閉状態となって通気性フィルタへの排ガス流入が抑制されている時にヒータ要素によって通気性フィルタを加熱することによって、通気性フィルタに捕集されている粒子状物質を効率良く燃焼除去することができる。これによって通気性フィルタを再生することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4023514号公報(段落0016−0017、0168−0177、図9、図10)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような粒子状物質除去装置の適用例として、車両などに搭載することが挙げられる。その場合は、上記ヒータ要素を電気ヒータにして、それを車両用バッテリを利用して駆動(通電加熱)することになる。
【0008】
バッテリ駆動の場合は、電気ヒータの駆動に使用可能な瞬時最大電力に限りがあるので、当該瞬時最大電力を小さくしたいという要望がある。しかし、簡単に言えば、通気性フィルタの濾過面積に応じて、当該フィルタの濾過面積全体の昇温に必要な加熱パワー=ヒータ電力が決まる。従って、通気性フィルタの所定の濾過面積を確保しつつ、それの加熱に必要な瞬時最大電力を低減するには、特別な工夫が必要になる。
【0009】
その工夫の一例として、上記特許文献1にも記載されているように(例えば図16、図17およびその説明参照)、フィルタユニットと開閉弁の組み合わせを複数設けて全体として所定の濾過面積を確保すれば、組み合わせの数だけ、順次切り換えてフィルタユニットの加熱再生を行うことができるので、その分、瞬時最大電力を低減することができる。
【0010】
しかし、複数のフィルタユニットを設けると、フィルタユニットごとにある程度のデッドスペースが発生するのが避けられないために、フィルタユニットの数を多くするに従って、デッドスペースが大きくなり装置のコンパクト化が難しくなる。複数のフィルタユニットを設けることによってコスト上昇も大きくなる。
【0011】
また、開閉弁は可動部でありそれのコンパクト化には限界があるので、フィルタユニットと開閉弁の組み合わせを複数設けると、開閉弁の観点からも装置のコンパクト化が難しくなる。複数の開閉弁を設けることによってコスト上昇も大きくなる。
【0012】
従って、フィルタユニットと開閉弁の組み合わせを複数設けることによって瞬時最大電力を低減させるという工夫には、装置のコンパクト化が難しくなると共にコスト上昇も大きくなるという課題がある。
【0013】
そこでこの発明は、通気性フィルタの所定の濾過面積を確保しつつ、それの加熱に必要な瞬時最大電力を低減することができ、しかも装置の大型化およびコスト上昇を抑えることができる粒子状物質除去装置を提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明に係る粒子状物質除去装置は、粒子状物質を含む排ガスの流路に設けられて当該粒子状物質を捕集するものであって断熱性を有するセラミック繊維から成る通気性フィルタと、当該通気性フィルタの上流側の面に沿って配置されていて当該通気性フィルタを加熱してそれに捕集されている粒子状物質を燃焼除去するヒータ要素とを有するフィルタユニットと、当該フィルタユニットの上流側に配置されていて前記通気性フィルタへの排ガス流入を操作する開閉弁とを備えており、かつ前記フィルタユニットの内部には二つ以上の前記通気性フィルタがその上流側の面を対向させて配置されていて、当該対向配置された通気性フィルタの上流側の面の間に前記ヒータ要素が配置されている粒子状物質除去装置において、前記ヒータ要素による前記通気性フィルタの加熱領域を二つ以上の加熱領域に区分し、前記ヒータ要素を、前記各加熱領域にそれぞれ設けられていて前記各加熱領域をそれぞれ独立して加熱可能な二つ以上の電気ヒータによって構成し、更に、前記開閉弁の開閉動作および前記各電気ヒータへの通電を制御するものであって、前記開閉弁が開状態の時は全ての前記電気ヒータへの通電を切り、前記開閉弁が閉状態の時は前記各電気ヒータに順次切り換えて通電して前記各加熱領域を順次切り換えて加熱する制御を行う制御装置を備えている、ことを特徴としている。
【0015】
この粒子状物質除去装置によれば、通気性フィルタの加熱再生を行う時は、二つ以上に区分された各加熱領域にそれぞれ設けられた二つ以上の電気ヒータに、一斉にではなく順次切り換えて通電して、各加熱領域を順次切り換えて加熱するので、通気性フィルタの所定の濾過面積を確保しつつ、それの加熱に必要な瞬時最大電力を低減することができる。
【0016】
しかも、フィルタユニットと開閉弁の組み合わせを複数設けることによって瞬時最大電力を低減させる場合と違って、デッドスペースの増大、複数の開閉弁が必要などの問題が生じないので、装置の大型化およびコスト上昇を抑えることができる。
【0017】
前記フィルタユニットは、前記各通気性フィルタと前記電気ヒータとの間にそれぞれ設けられていて、前記排ガス中の粒子状物質を捕集するものであって前記通気性フィルタよりも目が粗くかつ前記通気性フィルタよりも断熱性能の低い通気性のプレフィルタを更に備えていても良い。
【0018】
前記フィルタユニットと前記開閉弁の組み合わせを二つ以上備えており、前記制御装置は、排ガスが供給されている間は、少なくとも一つの開閉弁が開状態となるように、前記各開閉弁の開閉動作を制御する機能を更に有している、という構成を採用しても良い。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、通気性フィルタの加熱再生を行う時は、二つ以上に区分された各加熱領域にそれぞれ設けられた二つ以上の電気ヒータに、一斉にではなく順次切り換えて通電して、各加熱領域を順次切り換えて加熱するので、通気性フィルタの所定の濾過面積を確保しつつ、それの加熱に必要な瞬時最大電力を低減することができる。
【0020】
しかも、フィルタユニットと開閉弁の組み合わせを複数設けることによって瞬時最大電力を低減させる場合と違って、デッドスペースの増大、複数の開閉弁が必要などの問題が生じないので、装置の大型化およびコスト上昇を抑えることができる。
【0021】
請求項2に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。
(a)プレフィルタは、通気性フィルタと電気ヒータとの間に設けられているので、電気ヒータによって加熱再生することができる。しかも、プレフィルタは相対的に断熱性能が低いので、電気ヒータからの熱を通気性フィルタに伝えて通気性フィルタも加熱再生することができる。従って、フィルタの加熱再生に支障はない。
【0022】
(b)プレフィルタは相対的に目が粗いので目詰まりしにくい。しかも、プレフィルタで排ガス中の粒子状物質が粗く除去されるから通気性フィルタも目詰まりしにくい。従って、フィルタ全体として目詰まりしにくくなるので、フィルタの加熱再生の頻度を低減することができる。
【0023】
(c)通気性フィルタは相対的に断熱性能が高いので、フィルタ全体としては断熱性能が高い。従って、電気ヒータによるフィルタの加熱効率が高いので、省電力化が可能である。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。即ち、二つ以上あるフィルタユニットを順次切り換えて再生することができると共に、二つ以上あるフィルタユニットの内のどれか一つは排ガスを通して当該フィルタユニット内のフィルタによって粒子状物質を除去することができるので、連続的に排ガスの浄化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明に係る粒子状物質除去装置の一実施形態を示す概略断面図である。
【図2】図1中のフィルタユニットの拡大斜視図であり、図1はこの図におけるYZ平面に平行な面における断面図である。
【図3】図2に示すフィルタユニットのXY平面に平行な面における概略断面図である。
【図4】図2に示すフィルタユニットのXZ平面に平行な面における概略断面図である。
【図5】図1に示す実施形態中の制御装置による制御動作の一例を示す図である。
【図6】図4に示す電気ヒータと同様の電気ヒータの配置で、粒子状物質を捕集した通気性フィルタの加熱実験を行った結果の一例を模式的に示す図であり、(A)は加熱前を示し、(B)は電気ヒータ28aのみを通電加熱した後を示す。
【図7】この発明に係る粒子状物質除去装置の他の実施形態を示す概略断面図である。
【図8】この発明に係る粒子状物質除去装置の更に他の実施形態を示す概略断面図である。
【図9】図8に示す実施形態中の制御装置による制御動作の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
この発明に係る粒子状物質除去装置の一実施形態を図1に示し、そのフィルタユニットを抜き出して図2〜図4に示す。
【0027】
この粒子状物質除去装置は、粒子状物質を含む排ガス2の流路に配置されたフィルタユニット10を一つ有している。フィルタユニット10の上流側には、フィルタユニット10内への(より具体的にはその通気性フィルタ22a、22bへの)排ガス2の流入を操作する(より具体的には排ガス2を流入させたり止めたりする)開閉弁38が設けられている。
【0028】
より具体的には、上記排ガス2が導入される断面四角形の筒状(箱状とも言える)の筐体6内に、上記フィルタユニット10および開閉弁38を収納している。
【0029】
筐体6内は隔壁7によって前室8と後室9とに仕切られており、フィルタユニット10は隔壁7の下流側に、即ち後室9内に設けられている。隔壁7には開口が設けられていて、それがフィルタユニット10の入口14になっている。上記開閉弁38はこの入口14を開閉する。
【0030】
フィルタユニット10は、上記排ガス2の流路に設けられて排ガス2中の粒子状物質を捕集するものであって断熱性を有するセラミック繊維から成る通気性フィルタ22a、22bと、当該通気性フィルタ22a、22bの上流側の面(換言すれば粒子状物質捕集面。以下同様)24a、24bに沿って配置されていて当該通気性フィルタ22a、22bを加熱してそれに捕集されている粒子状物質を燃焼除去するヒータ要素とを有している。即ち、フィルタユニット10の内部には、この実施形態では二つの通気性フィルタ22a、22bがその上流側の面24a、24bを対向させて配置されていて、当該対向配置された通気性フィルタの上流側の面24a、24bの間に上記ヒータ要素が配置されている。ヒータ要素は、具体的には電気ヒータ28a、28bである。
【0031】
より具体的には、フィルタユニット10の内部には二つの通気性フィルタ22a、22bが、その上流側の面24a、24bを互いに対向させかつ近接させて配置されている。両上流側の面24a、24b間の間隔D(図3参照)は、近い方が好ましい。ヒータ要素からの輻射熱による通気性フィルタ22a、22bの部分加熱効果を高めることができるからである。間隔Dは、例えば1cm〜5cm程度である。両通気性フィルタ22a、22bの間の周縁部にはスペーサ26が設けられている。そして上記のように対向配置された通気性フィルタ22a、22bの上流側の面24a、24bの間に挟まれる形で、ヒータ要素としての電気ヒータ28a、28bが、両上流側の面24a、24bに沿いかつ近接して配置されている。
【0032】
フィルタユニット10において、上記通気性フィルタ22a、22b、スペーサ26および電気ヒータ28a、28bは、ユニットケース12内に収納されている。ユニットケース12は、その上流側の面に、排ガス2の入口14を有しており、上下両面に、排ガス2を通気性フィルタ22a、22bによって浄化(即ち粒子状物質を捕集除去)した後の浄化ガス4の出口16を有している。フィルタユニット10は、この入口14および出口16を除いて気密構造になっている。
【0033】
この実施形態では、ユニットケース12の上下両面の殆どの領域が出口16となっており、この出口16には、浄化ガス4を通す開口を有しておりかつ通気性フィルタ22a、22bを支持する多孔体18が設けられている。多孔体18は、例えば、パンチングメタル、金網、格子などである。
【0034】
各通気性フィルタ22a、22bは、セラミック繊維から成る高温用耐火断熱繊維が有用である。例えば、アルミナ(Al23 )およびシリカ(二酸化ケイ素:SiO2 )を主成分とするアルミナシリカ繊維シートを用いることができる。より具体的には、各通気性フィルタ22a、22bには、例えば、新日化サーマルセラミックス株式会社の商品名SCブランケット1260(主成分はアルミナおよびシリカ、最高使用温度1260℃、平均繊維径3μm、比熱1.05kJ/kgK、嵩密度130kg/m3 、平均温度600℃における熱伝導率0.12W/mK)等を用いることができる。
【0035】
各通気性フィルタ22a、22bには、その他、同社の他のセラミック繊維ブランケットであるSCブランケットSC1400やSC1600M、イソライト工業株式会社のセラミック繊維ブランケットであるイソウール1260ブランケット、イソウール1500エースブランケット、イソウールウエットフェルトなどを用いても良い。これらは1000℃以上の耐熱性を持ち、平均繊維径は3μm〜5μm程度、熱伝導率は0.05W/mK〜0.6W/mKで、嵩密度は70kg/m3 〜160kg/m3 程度である。
【0036】
各通気性フィルタ22a、22bには、その他、三菱樹脂株式会社の商品名MAFTECなどのアルミナ繊維を用いても良い。
【0037】
アルミナ繊維などのように代表的な熱伝導率が0.3W/mK程度以下なら、繊維の厚さが6mm以上、好ましくは12mm以上で、実用的な断熱効果が期待できる。
【0038】
上記のような断熱性を有するセラミック繊維から成る通気性フィルタ22a、22bを用いれば、フィルタ濾過面積当たり、おおよそ10kW/m2 程度以上の電力密度を投入することで、通気性フィルタ22a、22bの表面温度を700℃程度以上に加熱することができる。排ガス2中の粒子状物質は、通常、550℃程度以上で酸化燃焼しやすくなり、更に高温に加熱することで酸化速度が上昇する。特に700℃以上では、数分間程度で燃焼除去が可能になる。
【0039】
各通気性フィルタ22a、22bの形状は、この実施形態では平板状であるが、これに限られるものではない。例えば、両通気性フィルタ22a、22bを互いに直径の異なる円筒状のものにして、両者を同軸円筒構造にし、その両者間に電気ヒータ28a、28bを挟む形で配置しても良い。この場合は、ユニットケース12も円筒状になり、フィルタユニット10は円筒構造をしていると言うことができる。
【0040】
更にこの実施形態では、ヒータ要素による通気性フィルタ22a、22bの(具体的にはその各上流側の面24a、24bの)加熱領域を二つの加熱領域(図1、図4に示す例では入口14に近い側の半分とその反対側の半分)に区分し、当該ヒータ要素を、各加熱領域にそれぞれ設けられていて各加熱領域をそれぞれ独立して加熱可能な二つの電気ヒータ28a、28bによって構成している。但し加熱領域の区分数および電気ヒータの数は、三つ以上にしても良い。
【0041】
電気ヒータ28a、28bは、絶縁碍子36、37によって、ユニットケース12や筐体6と電気絶縁を保ちながら、スイッチ34a、34bをそれぞれ介して、ヒータ電源32に接続されている。なお、図1では、図を見やすくするために、通電の帰路を省略している(後述する図7、図8においても同様)。
【0042】
各電気ヒータ28a、28bには、例えば、直径が1mm以上のコイル状の鉄クロムアルミニウム線を用いることができる。これによって良好な耐久性を得ることができる。その他、例えば、ニクロム、タンタル、鉄クロムなどの耐熱性に優れた材質を採用しても良い。
【0043】
各電気ヒータ28a、28bの形状としては、線材をコイル状に加工したものだけでなく、シート状素材を整形加工したものなどでも良い。
【0044】
各電気ヒータ28a、28bは、図4に示す例のように、複数の電気ヒータを直列接続したものでも良いし、複数の電気ヒータを並列接続したものでも良いし、複数の電気ヒータを直列および並列接続したものでも良い。必要とする加熱面積やヒータ電源32の電圧、電流などとの関係で適宜定めれば良い。
【0045】
スイッチ34a、34bとしては、例えば、リレー、半導体素子など、用途などに応じて適宜選択すれば良い。リレーと半導体素子の組み合わせを使用しても良い。スイッチ34a、34bの挿入位置は、高電圧側でも良いし、低電圧側(アース側)でも良く、用途などに応じて適宜選択すれば良い。図1などの例では、一つのヒータ電源32によって各電気ヒータ28a、28bに通電するようにしているが、それぞれの電気ヒータ28a、28bに一つずつヒータ電源を設けても良い。また、スイッチ34a、34bはヒータ電源32の内部に組み込んでも良い。
【0046】
開閉弁38は、例えばメタルシールを有するフラップ弁であるが、他に、スライド弁、バタフライ弁などを用いても良く、形式は問わない。なお、フィルタユニット10内に断熱空間を形成するためには、開閉弁38の漏れ流量は小さい方が好ましい。例えば、フィルタ濾過面積当たり、漏れ流量がおおよそ100(L/min)/m2 以下となるような弁を用いるのが好ましい。
【0047】
この粒子状物質除去装置は、更に、開閉弁38の開閉動作および各電気ヒータ28a、28bへの通電を制御するものであって、開閉弁38が開状態の時は全ての電気ヒータ28a、28bへの通電を切り、開閉弁38が閉状態の時は各電気ヒータ28a、28bに順次切り換えて通電して(換言すれば、各電気ヒータ28a、28bに択一的に切り換えて順次通電して)前記各加熱領域を順次切り換えて加熱する制御を行う制御装置42を備えている。各電気ヒータ28a、28bへの通電の制御は、具体的には、スイッチ34a、34bのオン/オフによって行う。
【0048】
図5に、制御装置42による制御動作の一例を示す。開閉弁38が開状態の時は、両スイッチ34a、34bをオフにして両電気ヒータ28a、28bへの通電を切る。この場合は排ガス2は開閉弁38および入口14を通ってフィルタユニット10内に入り、通気性フィルタ22a、22b内を横切るように通過する。この時、排ガス2中の粒子状物質は通気性フィルタ22a、22bに捕集される。粒子状物質は、主に、通気性フィルタ22a、22bの上流側部分(即ち上流側の面24a、24bおよびそれに近い部分)に偏在する形で捕集される。これによって、排ガス2は粒子状物質が除去された浄化ガス4となり、フィルタユニット10の出口16から出て行く。
【0049】
フィルタユニット10における圧力損失などに基づいて、フィルタ再生時期と判断されたら、制御装置42は開閉弁38を閉じる。開閉弁38を閉じることによって、通気性フィルタ22a、22bは、電気ヒータ28a、28bを挟み込んだ形で断熱空間を形成することができる。通気性フィルタ22a、22bは断熱性を有しており、かつガス流がないからである。この状態で、例えばスイッチ34aをオンにすると、ヒータ電源32から電気ヒータ28aに通電されて電気ヒータ28aが発熱し、それによって通気性フィルタ22a、22bの当該電気ヒータ28aに対応する加熱領域(入口14に近い側半分の領域)を加熱して、当該領域に捕集されている粒子状物質を燃焼除去することができる。所要の加熱が終れば、次いで、スイッチ34aをオフにした後にスイッチ34bをオンにする。即ち、スイッチ34a、34bを順次切り換えて択一的にオンにする。これによって、電気ヒータ28aへの通電が切られた後に電気ヒータ28bにヒータ電源32から通電されて電気ヒータ28bが発熱し、それによって通気性フィルタ22a、22bの当該電気ヒータ28bに対応する加熱領域(入口14とは反対側半分の領域)を加熱して、当該領域に捕集されている粒子状物質を燃焼除去することができる。所要の加熱が終ればスイッチ34bをオフにする。
【0050】
上記のようにして、二つの電気ヒータ28a、28bを順次切り換えてオン/オフすることによって、通気性フィルタ22a、22b全体の加熱再生が完了する。その後は、開閉弁38を開状態にすることによって、粒子状物質の捕集除去を再開することができる。
【0051】
通気性フィルタ22a、22bの加熱再生のタイミングは用途に応じて、例えばタイマー制御で所定の時間で自動的に加熱再生を行うようにしても良いし、あるいはフィルタの圧力損失やフィルタの上流側の圧力を検出し、その値が設定値以上になれば再生するようにしても良い。更には、浄化ガス4中に残存する粒子状物質濃度が所定値以上になれば再生するようにしても良い。これらを組み合わせて再生のタイミングを制御するようにしても良い。
【0052】
また加熱時間は、排ガス温度と粒子状物質の堆積量や燃焼温度に応じて適宜選定すれば良い。フィルタ温度やガス温度を検出して加熱時間を制御するようにしても良い。
【0053】
この粒子状物質除去装置によれば、通気性フィルタ22a、22bの加熱再生を行う時は、二つに区分された各加熱領域にそれぞれ設けられた二つの電気ヒータ28a、28bに、一斉にではなく順次切り換えて通電して、各加熱領域を順次切り換えて加熱するので、通気性フィルタ22a、22bの所定の濾過面積を確保しつつ、それの加熱に必要な瞬時最大電力を低減することができる。例えば、上記のように二つの加熱領域に区分して加熱することにより、所定の濾過面積を確保しつつ、区分加熱しない場合に比べて加熱に必要な瞬時最大電力を半分に減らすことができる。
【0054】
また、この粒子状物質除去装置を例えば車両などに搭載して、電気ヒータ28a、28bをバッテリで駆動(通電加熱)する場合、バッテリ電圧は通常12Vまたは24V程度であるので、上記のようにして瞬時最大電力を低減することができると、ヒータ電流を小さくすることができ、バッテリの負担軽減だけでなく、電気ヒータへの配線用の電線サイズを小さくすることができるという効果も得られる。
【0055】
しかも、この粒子状物質除去装置によれば、前述したようなフィルタユニットと開閉弁の組み合わせを複数設けることによって瞬時最大電力を低減させる場合と違って、デッドスペースの増大、複数の開閉弁が必要などの問題が生じないので、装置の大型化およびコスト上昇を抑えることができる。
【0056】
次に、図4に示す電気ヒータと同様の電気ヒータ28a、28bの配置で、粒子状物質を捕集した通気性フィルタ22の加熱実験を行った結果の一例を図6を参照して説明する。
【0057】
この実験では、電気ヒータ28a、28bは抵抗値がそれぞれ約0.4Ωのものとした。通気性フィルタ22として、厚さが12mmのアルミナシリカ繊維ブランケットを使用した。フィルタ濾過面積は約0.06m2 とした。この通気性フィルタ22の加熱領域を二つの加熱領域A1 、A2 に区分し、各加熱領域A1 、A2 に電気ヒータ28a、28bをそれぞれ配置した。これを図示しないユニットケース内に収納してフィルタユニットとした。図6中の符号13は、フィルタユニットのフレームである。
【0058】
そしてまず、フィルタユニット10の上流側の面の全体に粒子状物質を捕集させた。これが加熱前の状態であり、それを模式的に図6(A)に示す。粒子状物質が捕集され堆積しているので、通気性フィルタ22の表面は全体が黒ずんでいる。
【0059】
次いで、電気ヒータ28aのみに11Vの電圧を印加して、電気ヒータ28aのみに6分間、約300Wの加熱電力を投入した。その結果、電気ヒータ28aを配置した加熱領域A1 の粒子状物質を燃焼除去することができた。それを模式的に図6(B)に示す。加熱領域A1 は白くなって地の通気性フィルタ22が見えている。この電気ヒータ28aを配置した加熱領域A1 については、電気ヒータ28aと電気ヒータ28bの両方とも加熱した時と同等の粒子状物質除去特性を示すことが確かめられた。加熱時間と粒子状物質の除去特性から、電気ヒータ28aを配置した加熱領域A1 については、通気性フィルタ22の表面が700℃以上に達していると考えられる。
【0060】
ここで、電気ヒータ28aのみに通電した場合を条件1、電気ヒータ28aと電気ヒータ28bに同時に通電した場合(これは前記特許文献1に記載の従来技術に相当する)を条件2とする。前述したように開閉弁を閉じた時はフィルタユニットの内部は断熱空間であり、条件1の場合の断熱空間内の熱源は条件2の場合の半分になる。従って、単純に考えれば、条件1では条件2よりもフィルタユニット内部の加熱温度がかなり低下して、期待する粒子状物質燃焼除去性能が得られるとは考えにくい。しかし、実際には、電気ヒータ28aを配置した加熱領域A1 を選択的に高温加熱することができたのである。この理由は電気ヒータ28aからの輻射熱にあると考えられる。即ち、一般的に電気ヒータからの輻射熱は電気ヒータ自体の温度の4乗に依存する形で上昇するので、電気ヒータ自体の温度が500℃よりも十分高くなると、通気性フィルタの加熱効果に占める輻射伝熱の割合が顕著に上昇する。このため、図4、図6などのように電気ヒータ28a、28bによる加熱領域を区分して個別に加熱する方式でも、電気ヒータ28a、28bの輻射熱効果によって、通気性フィルタ22を各加熱領域ごとに選択的に高温加熱することができるのである。
【0061】
通気性フィルタ22a、22bの加熱領域を三つ以上の加熱領域に区分し、当該各加熱領域に電気ヒータをそれぞれ配置して、当該電気ヒータに順次切り換えて通電して、三つ以上の加熱領域を順次切り換えて加熱するようにしても良い。加熱領域の区分数を多くすれば、各電気ヒータに流れる電流をより小さくすることができるので、各電気ヒータとヒータ電源32とを接続する電線のサイズやコネクタ、スイッチなどの定格電流などをより小さくすることができる。従ってこれらのコストを下げることができる。上記区分数は、上記のような点や、粒子状物質除去装置内での配線の引き回しの複雑さ、作業の手間などを勘案して適宜選定すれば良い。
【0062】
なお、前記特許文献1にも記載されているように、各通気性フィルタ22a、22bは、その熱伝導率k(単位W/mK)と厚さd(単位m)の比k/d(熱伝導率を厚さで除したもの;単位W/m2 K)が50W/m2 K以下であり、かつ通気性フィルタ材の嵩密度ρ(単位kg/m3 )と比熱c(単位J/kgK)と厚さd(単位m)の積ρcd(単位J/m2 K)が次式を満たすものにするのが好ましい。lnは自然対数である。
【0063】
[数1]
ρcd≦600(k/d)/[−ln{1−0.019(k/d)}]
【0064】
更には、k/dが20W/m2 以下であり、かつ次式を満たすものにするのがより好ましい。
【0065】
[数2]
ρcd≦600(k/d)/[−ln{1−0.0475(k/d)}]
【0066】
上記ρcdはフィルタ単位面積当たりの熱容量である。k/dはフィルタの表裏両面間での伝熱の容易さを示す。断熱性が重要なので伝熱困難な方が良い。具体的には(k/d)≦50W/m2 Kまたは(k/d)≦20W/m2 Kが好ましい。フィルタの単位面積当たりの熱容量ρcdについても上記のように小さくするのが好ましい。これによってフィルタは伝熱困難性と低熱容量とを兼ね備えることができる。
【0067】
また、通気性フィルタ22a、22bを構成するセラミック繊維として、二酸化珪素(シリカ:SiO2 )、酸化マグネシウム(マグネシア:MgO)、酸化カルシウム(カルシア:CaO)を主成分とする生体溶解性繊維を用いても良い。そのようにすれば、自然環境、人体などへの安全性が高まる。
【0068】
次に、粒子状物質除去装置の他の実施形態を説明する。前述した実施形態と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下においては当該実施形態との相違点を主体に説明する。
【0069】
図7に示す実施形態のように、フィルタユニット10は、前述したような各通気性フィルタ22a、22bと電気ヒータ28a、28bとの間にそれぞれ設けられていて、排ガス2中の粒子状物質を捕集するものであって通気性フィルタ22a、22bよりも目が粗くかつ通気性フィルタ22a、22bよりも断熱性能の低い通気性のプレフィルタ44a、44bを更に備えていても良い。
【0070】
プレフィルタ44a、44bは、例えば、炭化珪素(SiC)繊維や金属繊維などから成る。
【0071】
各プレフィルタ44a、44bは、その長軸方向の長さを通気性フィルタ22a、22bの長さと同程度にしても良いし、図7に示す例のように、長軸方向の長さを通気性フィルタ22a、22bよりも短くして、長軸方向の両端部がユニットケース12に接しない(具体的には通気性フィルタ22a、22bの一部分が介在している)ようにしても良い。後者のようにすると、プレフィルタ44a、44bからユニットケース12への熱の逃げを小さくすることができるので、電気ヒータ28a、28bによるプレフィルタ44a、44b、更には通気性フィルタ22a、22bの加熱効率を高めることができる。
【0072】
この実施形態によれば次の更なる効果を奏する。
(a)プレフィルタ44a、44bは、通気性フィルタ22a、22bと電気ヒータ28a、28bとの間に設けられているので、電気ヒータ28a、28bによって加熱再生することができる。しかも、プレフィルタ44a、44bは相対的に断熱性能が低いので、電気ヒータ28a、28bからの熱を通気性フィルタ22a、22bに伝えて通気性フィルタ22a、22bも加熱再生することができる。従って、フィルタの加熱再生に支障はない。
【0073】
(b)プレフィルタ44a、44bは相対的に目が粗いので目詰まりしにくい。しかも、プレフィルタ44a、44bで排ガス2中の粒子状物質が粗く除去されるから通気性フィルタ22a、22bも目詰まりしにくい。従って、フィルタ全体として目詰まりしにくくなるので、フィルタの加熱再生の頻度を低減することができる。
【0074】
(c)通気性フィルタ22a、22bは相対的に断熱性能が高く、このような通気性フィルタ22a、22bをプレフィルタ44a、44bの背後に配置していてこれで断熱することができるので、フィルタ全体としては断熱性能が高い。従って、電気ヒータ28a、28bによるフィルタの加熱効率が高いので、省電力化が可能である。
【0075】
前述したようなフィルタユニット10と開閉弁38の組み合わせを二つ以上備えていても良い。当該組み合わせを二つ備えている実施形態を図8に示す。二つを区分するために、各フィルタユニットには符号10a、10bを付しており、各開閉弁には符号38a、38bを付している。
【0076】
二つのフィルタユニット10a、10bは、筐体6内の排ガス2の流路内に並列に配置している。各フィルタユニット10a、10bを前述したように円筒構造にする場合は、二つのフィルタユニット10a、10bをまとめて同軸二重円筒構造にしても良い。
【0077】
各フィルタユニット10a、10b内の各電気ヒータ28a、28bは、スイッチ34a〜34dをそれぞれ介して、ヒータ電源32に接続されている。
【0078】
制御装置42は、この実施形態では、二つの開閉弁38a、38bの開閉動作および二つのフィルタユニット10a、10b内の合計四つの電気ヒータ28a、28bへの通電を制御する。各電気ヒータ28a、28bへの通電制御は、具体的には各スイッチ34a〜34dのオン/オフによって行う。制御装置42による制御動作は、一つのフィルタユニットとその入口の開閉弁の組み合わせに着目すれば、先に図5を参照して説明したものと同様である。それに加えてこの実施形態では、制御装置42は、排ガス2が当該粒子状物質除去装置に供給されている間は、少なくとも一つの開閉弁が開状態となるように、開閉弁38a、38bの開閉動作を制御する機能を有している。
【0079】
この制御装置42による制御動作の一例を図9に示す。
【0080】
二つの開閉弁38a、38bを順次切り換えて開閉する。しかも排ガス2が供給されている間は、少なくとも一方の開閉弁38aまたは38bが開状態になるように制御する。
【0081】
かつ、開閉弁38aが開状態の時は、それに対応するフィルタユニット10a用の両スイッチ34a、34bをオフにして当該フィルタユニット10a内の両電気ヒータ28a、28bへの通電を切り、開閉弁38aが閉状態の時は、それに対応するフィルタユニット10a用の両スイッチ34a、34bを順次切り換えてオンにして当該フィルタユニット10a内の各電気ヒータ28a、28bに順次切り換えて通電して、フィルタユニット10a内の通気性フィルタ22a、22bの各加熱領域を順次切り換えて加熱する。
【0082】
同様に、開閉弁38bが開状態の時は、それに対応するフィルタユニット10b用の両スイッチ34c、34dをオフにして当該フィルタユニット10b内の両電気ヒータ28a、28bへの通電を切り、開閉弁38bが閉状態の時は、それに対応するフィルタユニット10b用の両スイッチ34c、34dを順次切り換えてオンにして当該フィルタユニット10b内の各電気ヒータ28a、28bに順次切り換えて通電して、フィルタユニット10b内の通気性フィルタ22a、22bの各加熱領域を順次切り換えて加熱する。
【0083】
この実施形態によれば次の更なる効果を奏する。即ち、二つのフィルタユニット10a、10bを順次切り換えて再生することができると共に、二つのフィルタユニット10a、10bの内のどれか一つは排ガス2を通して当該フィルタユニット内のフィルタによって粒子状物質を除去することができるので、連続的に排ガス2の浄化を行うことができる。
【0084】
同様の考えで、フィルタユニットと開閉弁の組み合わせを三つ以上にし、制御装置42によって、排ガス2が供給されている間は、少なくとも一つの開閉弁が開状態となるように各開閉弁の開閉動作を制御するようにしても良い。
【符号の説明】
【0085】
2 排ガス
4 浄化ガス
10、10a、10b フィルタユニット
22、22a、22b 通気性フィルタ
24a、24b 上流側の面
28a、28b 電気ヒータ
38、38a、38b 開閉弁
42 制御装置
44a、44b プレフィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子状物質を含む排ガスの流路に設けられて当該粒子状物質を捕集するものであって断熱性を有するセラミック繊維から成る通気性フィルタと、当該通気性フィルタの上流側の面に沿って配置されていて当該通気性フィルタを加熱してそれに捕集されている粒子状物質を燃焼除去するヒータ要素とを有するフィルタユニットと、当該フィルタユニットの上流側に配置されていて前記通気性フィルタへの排ガス流入を操作する開閉弁とを備えており、かつ前記フィルタユニットの内部には二つ以上の前記通気性フィルタがその上流側の面を対向させて配置されていて、当該対向配置された通気性フィルタの上流側の面の間に前記ヒータ要素が配置されている粒子状物質除去装置において、
前記ヒータ要素による前記通気性フィルタの加熱領域を二つ以上の加熱領域に区分し、
前記ヒータ要素を、前記各加熱領域にそれぞれ設けられていて前記各加熱領域をそれぞれ独立して加熱可能な二つ以上の電気ヒータによって構成し、
更に、前記開閉弁の開閉動作および前記各電気ヒータへの通電を制御するものであって、前記開閉弁が開状態の時は全ての前記電気ヒータへの通電を切り、前記開閉弁が閉状態の時は前記各電気ヒータに順次切り換えて通電して前記各加熱領域を順次切り換えて加熱する制御を行う制御装置を備えている、ことを特徴とする粒子状物質除去装置。
【請求項2】
前記フィルタユニットは、前記各通気性フィルタと前記電気ヒータとの間にそれぞれ設けられていて、前記排ガス中の粒子状物質を捕集するものであって前記通気性フィルタよりも目が粗くかつ前記通気性フィルタよりも断熱性能の低い通気性のプレフィルタを更に備えている請求項1記載の粒子状物質除去装置。
【請求項3】
前記フィルタユニットと前記開閉弁の組み合わせを二つ以上備えており、
前記制御装置は、排ガスが供給されている間は、少なくとも一つの開閉弁が開状態となるように、前記各開閉弁の開閉動作を制御する機能を更に有している請求項1または2記載の粒子状物質除去装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2013−87740(P2013−87740A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231334(P2011−231334)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(000003942)日新電機株式会社 (328)
【Fターム(参考)】