説明

組立体、排気ガス処理装置、および組立体の製造方法

【課題】リテーナを使用しないでも、排気ガス処理体の軸方向のズレを抑制することが可能な組立体を提供することを目的とする。
【解決手段】第1および第2の開口面と、該第1および第2の開口面をつなぐ外周面とを有する排気ガス処理体と、該排気ガス処理体の外周面の少なくとも一部に配置された保持シール材と、を含む組立体であって、前記保持シール材は、複数のマット部材を組み合わせることにより構成され、前記保持シール材は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の少なくとも一部を覆うように配置された、係止部を有することを特徴とする組立体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立体、排気ガス処理装置、および組立体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の台数は、今世紀に入って飛躍的に増加しており、それに比例して、自動車の内燃機関から排出される排気ガスの量も急激な増大の一途を辿っている。特にディーゼルエンジンの排気ガス中に含まれる種々の物質は、汚染を引き起こす原因となるため、現在では、世界環境にとって深刻な影響を与えつつある。
【0003】
このような事情の下、各種排気ガス処理装置が提案され、実用化されている。一般的な排気ガス処理装置は、エンジンの排気ガスマニホールドに連結された排気管の途上に筒状部材(ケーシング)を設け、その中に、排気ガスの入口および出口用の開口面を有し、内部に微細な気孔を多数有する排気ガス処理体を配置した構造となっている。排気ガス処理体の一例としては、触媒担持体、またはディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)等の排気ガスフィルタがある。例えばDPFの場合、上述の構造により、排気ガスが排気ガス処理体の入口開口面から出口開口面を通って排出される間に、気孔の周囲の壁に微粒子がトラップされ、排気ガス中から微粒子(PM)を除去することができる。
【0004】
このような排気ガス処理体とケーシングの間には、通常保持シール材が設置される。保持シール材は、車両走行中等における排気ガス処理体とケーシングの当接による破損を防ぎ、さらにケーシングと排気ガス処理体との隙間から排気ガスが漏れる(リーク)することを防止するために用いられる。また、保持シール材は、ケーシング内で排気ガス処理体の位置がずれることを抑制する役割を有する。さらに排気ガス処理体は、反応性を維持するため高温に保持する必要があり、保持シール材には断熱性能も要求される。これらの要件を満たす保持シール材の部材としては、アルミナ系繊維等の無機繊維を含むマット材がある。
【0005】
このマット材は、排気ガス処理体の開口面を除く外周面の少なくとも一部に巻き付けられた後、端面同士を接合し、排気ガス処理体と一体固定化されることにより組立体が形成される。また、マット材は、保持シール材として機能する。その後、この組立体は、ケーシング内に装着され、これにより排気ガス処理装置が構成される。
【0006】
排気ガス処理装置において使用される保持シール材は、ケーシング内において、排気ガス処理体が径方向にずれることを効果的に抑制する。しかしながら、排気ガス処理装置内に高圧の排気ガスが導入された場合などにおいて、排気ガス処理体がケーシング内で排気ガスの出口方向にずれる可能性がある。
【0007】
そこで、排気ガス処理体のこのような軸方向のズレを抑制するため、排気ガス処理体の端部に係合するようにして、「リテーナ」などと呼ばれるワイヤメッシュ部材を設置することが開示されている(例えば特許文献1〜3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−36398号公報
【特許文献2】特開昭56−23512号公報
【特許文献3】特開昭57−183511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1〜3のような「リテーナ」用のワイヤメッシュ部材は、例えばステンレス鋼製の針金を編み込んで網状に構成する必要があり、比較的高価であるという問題がある。このため、「リテーナ」を有する排気ガス処理装置では、製作コストが上昇してしまう。
【0010】
また、微視的には、ワイヤメッシュ部材は、排気ガス処理体の端部(正確には、出口開口面の外周部分)に対して、複数のステンレス鋼線を「線状」に当接させることにより、排気ガス処理体を支持する構造となっており、十分なクッション性を有するとは言い難い。例えば、特許文献1〜3のような支持方法では、排気ガス処理体が相当の勢いでリテーナに当接した場合、リテーナに十分なクッション性がないため、排気ガス処理体の端部にワレおよびクラックが生じる可能性が高くなる。
【0011】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、本発明では、リテーナを使用しないでも、排気ガス処理体の軸方向のズレを抑制することが可能な組立体、そのような組立体を備える排気ガス処理装置、およびそのような組立体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明では、
第1および第2の開口面と、該第1および第2の開口面をつなぐ外周面とを有する排気ガス処理体と、該排気ガス処理体の外周面の少なくとも一部に配置された保持シール材と、を含む組立体であって、
前記保持シール材は、複数のマット部材を組み合わせることにより構成され、
前記保持シール材は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の少なくとも一部を覆うように配置された、係止部を有することを特徴とする組立体が提供される。
【0013】
ここで、本発明による組立体において、前記第1の係止部は、前記第1の開口面の外周領域の5%〜100%を覆っても良い。
【0014】
また、本発明による組立体において、前記第1の係止部は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の中心に向かって1mm〜30mmの高さを有しても良い。
【0015】
また、本発明による組立体において、前記第1の係止部は、複数存在しても良い。
【0016】
この場合、前記第1の係止部の少なくとも一つは、三角形、四角形、半円形、およびこれらの一部に凹部を有する形状からなる群から選定された形状を有しても良い。
【0017】
また、前記第1の係止部は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の中心に対して、回転対称の位置に配置されても良い。
【0018】
また、本発明による組立体において、前記排気ガス処理体は、触媒担持体または排気ガスフィルタであっても良い。
【0019】
また、本発明による組立体において、前記保持シール材は、前記排気ガス処理体の第2の開口面の外周領域の少なくとも一部を覆うように配置された、第2の係止部を有しても良い。
【0020】
また、本発明では、
第1および第2の開口面と、該第1および第2の開口面をつなぐ外周面とを有する排気ガス処理体と、該排気ガス処理体の外周面の少なくとも一部に配置された保持シール材と、を含む組立体と、
前記組立体を収容する筒状部材と、
を含む排気ガス処理装置であって、
前記組立体は、前述の特徴を有する組立体であることを特徴とする排気ガス処理装置が提供される。
【0021】
さらに、本発明では、
排気ガス処理体、および該排気ガス処理体上に配置された保持シール材を含む組立体の製造方法であって、
(a)第1および第2の開口面と、該第1および第2の開口面をつなぐ外周面とを有する排気ガス処理体を準備するステップと、
(b)複数のマット部材を組み合わせることにより、前記排気ガス処理体の前記外周面上に、保持シール材を構成するステップと、
を有し、
前記保持シール材は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の少なくとも一部を覆うように配置された第1の係止部を有することを特徴とする、組立体の製造方法が提供される。
【0022】
ここで、本発明による製造方法において、前記第1の係止部は、前記排気ガス処理体の前記第1の開口面の外周領域の5%〜100%を覆っても良い。
【0023】
また、本発明による製造方法において、前記第1の係止部は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の中心に向かって1mm〜30mmの高さを有しても良い。
【0024】
また、本発明による製造方法において、前記第1の係止部は、複数存在しても良い。
【0025】
また、本発明による製造方法において、前記第1の係止部は、等間隔に3つ存在しても良い。
【0026】
この場合、前記第1の係止部の少なくとも一つは、三角形、四角形、半円形、およびこれらの一部に凹部を有する形状からなる群から選定された形状を有しても良い。
【0027】
また、前記第1の複数の係止部は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の中心に対して、回転対称の位置に配置されても良い。
【0028】
また、本発明による製造方法において、前記排気ガス処理体は、触媒担持体または排気ガスフィルタであっても良い。
【0029】
また、本発明による製造方法において、前記保持シール材は、前記排気ガス処理体の第2の開口面の少なくとも一部を覆うように配置された、第2の係止部を有しても良い。
【発明の効果】
【0030】
本発明では、リテーナを使用しないでも、排気ガス処理体の軸方向のズレを抑制することが可能な組立体、そのような組立体を備える排気ガス処理装置、およびそのような組立体の製造方法を提供を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】従来の排気ガス処理装置の一例を模式的に示した断面図である。
【図2】本発明による排気ガス処理装置の一例を模式的に示した断面図である。
【図3】本発明による組立体の一例を概略的に示した斜視図である。
【図4】本発明に係る複数のマット部材を用いて、保持シール材を組み立てる際の構成図を模式的に示した図である。
【図5】本発明に係る排気ガス処理体の開口面の「外周領域」を説明するための図である。
【図6】本発明に係る排気ガス処理体の第2の開口面の外周領域を覆う、保持シール材120の係止部の一形態を模式的に示した図である。
【図7】本発明に係る排気ガス処理体の第2の開口面の外周領域を覆う、保持シール材120の係止部の別の一形態を模式的に示した図である。
【図8】本発明に係る組立体の製造方法の一例を模式的に示したフロー図である。
【図9】本発明に係る「分割構造」の保持シール材用のマット部材の製造方法の一例を模式的に示したフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明について説明する。
【0033】
(従来の排気ガス処理装置)
まず、本発明をより良く理解するため、図1を参照して、従来の排気ガス処理装置について説明する。
【0034】
図1には、従来の排気ガス処理装置の一例を模式的に示した断面図を示す。図1に示すように、従来の排気ガス処理装置1は、排気ガス処理体10と、保持シール材20と、ケーシング50と、リテーナ80とで構成される。
【0035】
排気ガス処理体10は、軸方向の2つの端面が開口面12、13となるように構成された略円柱状の形状を有する。排気ガス処理体10は、排気ガス処理装置1の排ガス入口2から、第1の開口面12を介して導入された排気ガスを浄化し、浄化されたガスを、第2の開口面13を介して排ガス出口3から排出する役割を有する。
【0036】
ケーシング50は、排気ガス処理体10の外周面の少なくとも一部に保持シール材20を巻き回すことにより構成された組立体40を、内部空間に収容する役割を有する。
【0037】
保持シール材20は、ケーシング50内において、排気ガス処理体10が径方向にずれることを抑制する。ただし、保持シール材20の保持性は、排気ガス処理体10の軸方向(図1の左右方向)のズレの抑制に対しては、径方向ほどは有効ではなく、例えば排気ガス処理装置1において、排ガス入口2側から高圧の排気ガスが導入された場合などにおいて、排気ガス処理体10がケーシング50内で排気ガスの出口方向(図1の右方向)にずれる可能性がある。
【0038】
リテーナ80は、このような排気ガス処理体10の軸方向のズレを抑制するために使用される。すなわち、図1に示すように、リング形状のリテーナ80を、排気ガス処理体10の第1の開口面12および第2の開口面13の外周領域の一部と係合するようにして配置することにより、排気ガス処理体10の軸方向のズレが抑制される。
【0039】
リテーナ80は、ワイヤメッシュ部材で構成され、この部材は、例えばステンレス鋼製の針金をリング形状に編み込んで網状にすることにより作製される。
【0040】
しかしながら、このようなリテーナ80用のワイヤメッシュ部材は、比較的高価であるという問題がある。このため、リテーナ80を設置することにより、排気ガス処理装置1の製作コストが上昇してしまう。さらに、排気ガス処理装置1の製作に必要な部品数が増加するため、作業効率の低下および製造時間の増加という問題もある。
【0041】
また、このようなワイヤメッシュ部材は、微視的には、排気ガス処理体10の開口面12、13の外周領域に対して、複数のステンレス鋼線を「線状」に当接させることにより、排気ガス処理体10を支持する構造となっている。このため、ワイヤメッシュ部材は、十分なクッション性を有するとは言い難い。例えば、このような支持方法では、排気ガス処理体10が相当の勢いでリテーナ80に当接した際に、リテーナのクッション性が低いために衝撃を吸収しきれず、排気ガス処理体10の端部にワレおよびクラックが生じる可能性が高くなる。
【0042】
このように、従来の排気ガス処理装置1の構成では、リテーナ80を使用することにより上記のような問題が生じ得る。
【0043】
(本発明の排気ガス処理装置)
本発明の排気ガス処理装置は、第1および第2の開口面と、第1および第2の両開口面をつなぐ外周面とを有する排気ガス処理体と前記排ガス処理体の外周面の少なくとも一部に配置された保持シール材とを含む組立体と、前記組立体を収容する筒状部材と、を含む排気ガス処理装置であって、第1および第2の開口面と、第1および第2の両開口面をつなぐ外周面とを有する排気ガス処理と、を含む組立体であって、前記保持シール材は、複数のマット部材を組み合わせることにより構成され、前記保持シール材は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の外周領域の少なくとも一部を覆うように配置された係止部を有することを特徴とする組立体である。
【0044】
次に、図2を参照して、本発明による排気ガス処理装置の一構成例について説明する。
【0045】
図2には、本発明による排気ガス処理装置の一例を模式的に示した断面図を示す。
【0046】
図2に示すように、本発明による排気ガス処理装置100は、排気ガス処理体110と、保持シール材120と、ケーシング150とで構成される。
【0047】
排気ガス処理体110は、軸方向の2つの端面が開口面112、113となるように構成された略柱状(例えば、円柱状、角柱状など)の形状を有する。排気ガス処理体110は、排気ガス処理装置100の排ガス入口102から、第1の開口面112を介して導入された排気ガスを浄化し、第2の開口面113を介して排ガス出口103から、浄化されたガスを排出する役割を有する。
【0048】
ケーシング150は、排気ガス処理体110の外周面の少なくとも一部に保持シール材120を巻き回すことにより構成された組立体140を、内部空間に収容する役割を有する。
【0049】
ここで、本発明では、組立体140は、保持シール材120を、排気ガス処理体110の第2の開口面113の外周領域の少なくとも一部を覆うようにして配置することにより構成される。なお、図2の例では、保持シール材120は、排気ガス処理体110の第1の開口面112の外周領域の側、および第2の開口面113の外周領域の側のそれぞれに設置されている。しかしながら、これは必ずしも必要ではなく、例えば、保持シール材120は、排気ガス処理体110の第2の開口面113の外周領域の側のみに配置されていても良い。
【0050】
このような組立体140の構成では、保持シール材120の一部が従来のリテーナの役割を果たすようになるため、高価なリテーナを使用する必要がない。このため、組立体140を排気ガス処理装置100に使用した場合、排気ガス処理装置100の製造コストを有意に抑制することができる上、部品数を削減することが可能となる。
【0051】
また、このような組立体140を使用した場合、排気ガス処理体110の第2の開口面113の外周領域は、保持シール材120の一部と当接するようになる。すなわち、組立体140では、排気ガス処理体110の第2の開口面113の外周領域を、従来のリテーナのような複数の「線」で支持する方法とは異なり、「面」で支持することができる。このため、排気ガス処理体110に対するクッション性が向上し、仮に排気ガス処理体110に、軸方向のずれが生じたとしても、これにより排気ガス処理体110の第2の開口面113等にワレおよびクラックが生じる危険性を有意に抑制することが可能となる。
【0052】
また、このような組立体140では、排気ガス処理体110が、リテーナおよびケーシングのような金属製(熱伝導性)の部材と直接接触する可能性が少なくなり、組立体140の断熱性を向上させることが可能となる。
【0053】
(本発明の組立体)
本発明の組立体は、第1および第2の開口面と、第1および第2の両開口面をつなぐ外周面とを有する排気ガス処理と、を含む組立体であって、前記保持シール材は、複数のマット部材を組み合わせることにより構成され、前記保持シール材は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の外周領域の少なくとも一部を覆うように配置された係止部を有することを特徴とする組立体である。
【0054】
図3には、本発明の一例を概略的に示した斜視図を示す。
【0055】
図3に示すように、組立体140は、略円柱状の排気ガス処理体110の外周面111の少なくとも一部に、保持シール材120を配置することにより構成される。なお、図3の例では、排気ガス処理体110は、略円柱状であるが、排気ガス処理体110の形状は、特に限られない。排気ガス処理体110は、例えば、角柱状(三角柱状、四角柱状など)、または楕円断面を有する柱状形状であっても良い。
【0056】
排気ガス処理体110は、例えば、触媒担持体または排気ガスフィルタ(例えばディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF))であっても良い。
【0057】
ここで、保持シール材120は、複数のマット部材を組み合わせることにより構成される。
【0058】
図4には、本発明に係る複数のマット部材を用いて、保持シール材を組み立てる際の構成図を模式的に示す。
【0059】
図4に示す例では、保持シール材120は、実質的に、軸方向に沿って半分に分割された2つのマット部材126A、126Bを備える。第1のマット部材126Aは、長手軸方向に沿って延伸する2つの側端面191、192と、長手軸と垂直な方向に沿った上面181および底面182とを有する。第2のマット部材126Bは、長手軸方向に沿って延伸する2つの側端面193、194と、長手軸と垂直な方向に沿った上面183および底面184とを有する。なお、以下の説明では、各マット部材の上面および底面を、それぞれ、「保持シール材の上面」および「保持シール材の底面」と称する場合がある。
【0060】
第1のマット部材126Aは、第1の側端面191に突起部121を有し、第2の側端面192に突起部122を有する(ただし、図4において、第2の側端面192および突起部122は、明確には視認できない)。また、第2のマット部材126Bは、第1の側端面193に凹み部127を有し、第2の側端面194に凹み部128を有する。
【0061】
保持シール材120を組み立てる際には、第1のマット部材126Aの各突起部121、122は、第2のマット部材126Bのそれぞれの凹み部127、128と嵌合され、これにより両マット部材126A、126Bが一体化される。両マット部材126A、126Bの接合力が十分でない場合など、必要な場合には、両マット材126A、126Bの合わせ部に、接着テープ等を設置しても良い。
【0062】
なお、保持シール材120を構成する各マット部材は、図4に示した形状に限られるものではない。例えば、第1のマット部材126Aの突起部121、122の数は、0または複数であっても良く、第2のマット部材126Bの凹み部127、128の数は、0または複数であっても良い。また、例えば、第1のマット部材126Aは、第2の側端面192に凹み部を有しても良く、第2のマット部材126Bは、第2の側端面194に突起部を有しても良い。さらに、保持シール材は、3つ以上のマット部材を組み合わせることにより、構成されても良い。
【0063】
このように、複数のマット部材126A、126Bを組み合わせることにより、保持シール材120を排気ガス処理体110の外周面111に固定することができる。
【0064】
複数のマット部材で構成された保持シール材120は、図3および図4に示すように、底面182、184の側に、排気ガス処理体110の第2の開口面113の外周領域の少なくとも一部を覆うように配置された係止部130を有する。(ただし、この組立体140は、図2に示した組立体140とは異なり、排気ガス処理体110の第1の開口面112の側には係止部を有さないことに留意する必要がある。)この係止部130は、従来の排気ガス処理装置におけるリテーナの役割を有する。すなわち、排気ガス処理装置100内において、この係止部130によって、排気ガス処理体110の軸方向のズレが抑制される。
【0065】
なお、本願において、排気ガス処理体の(第2の開口面の)「外周領域」とは、図5において規定される領域を意味するものとする。
【0066】
図5には、本発明に係る排気ガス処理体の開口面の「外周領域」を説明するための図を示す。図5に示すように、通常の場合、排気ガス処理体110の第2の開口面113には、多数のセル115と、該セルを区画するセル壁116とが形成されている。また、開口面113の最外周側には、外周壁117が形成されている。
【0067】
ここで、開口面113の外周線A1と、この外周線A1から、開口面113の中心Oの方向に2mmだけ内側にずれた位置にある破線A2との間の領域、すなわち斜線で示した領域を「外周領域」Rと規定する。従って、外周領域Rは、外周壁117の全てを含む場合もあり得る(外周壁117の厚さが2mmよりも薄い場合)し、外周壁117の一部のみを含む場合もあり得る(外周壁117の厚さが2mmよりも厚い場合)ことに留意する必要がある。
【0068】
なお、図3および図4の例では、保持シール材120の底面182、184の係止部130は、排気ガス処理体110の第2の開口面113の「外周領域」Rの2箇所を覆うように配置されている。しかしながら、これは一例であって、係止部130は、排気ガス処理体110の第2の開口面113の外周領域Rの少なくとも一部を覆うように配置されれば良い。
【0069】
図6および図7には、排気ガス処理体110の第2の開口面113の外周領域Rを覆う係止部の別の態様を示す。図6は、本発明に係る排気ガス処理の第2の開口面の外周領域を覆う、保持シール材の係止部の一形態を模式的に示し、図7は本発明に係る排気ガス処理体の第2の開口面の外周領域を覆う、保持シール材の係止部の別の一形態を示す。なお、これらの図では、明確化のため、セルおよびセル壁は、省略されている。
【0070】
図6では、係止部130Aは、略台形状であり、開口面113の中心Oに対して回転対称な3箇所に設けられている。
【0071】
図7では、係止部130Bは、略台形状であるものの、先端に凹面を有するような形状であり、第2の開口面113の中心Oに対して回転対称な3箇所に設けられている。この凹面部分は、第2の開口面113の外周線A1(またはA2)に対応するように(すなわち、各凹面部分が、第2の開口面113の外周線A1に対する同心円の一部となるように)形成されている。
【0072】
この他にも、様々な態様で、係止部を形成することができる。すなわち、係止部の数、形状、幅W(円周方向の最大長さ:図6参照)、高さH(半径方向の長さ:図6参照)、および配置ピッチは、特に限られない。ただし、係止部130、130A、130Bは、図3、図6、図7に示すように、第2の開口面113の中心Oに対して回転対称に配置されることが好ましい。これにより、組立体140をケーシング150内に配置した際に、排気ガス処理体110が係止部130、130A、130Bから受ける面圧を、均等化することができる。
【0073】
例えば、係止部130、130A、130Bは、第2の開口面113の外周領域Rのうちの5%〜100%の範囲を覆っても良く、この範囲は、例えば、10%〜50%の間であっても良い。
【0074】
また、係止部130、130A、130Bは、第2の開口面113の中心Oに向かって1mm〜30mmの高さH(図6参照)を有しても良く、この高さHは、例えば2mm〜5mmの範囲であっても良い。なお、第2の開口面113が係止部130、130A、130Bによって覆われる面積が極端に大きくなると、排気ガスの排気ガス処理体への流通が妨げられるようになる。逆に面積が小さくなると、十分なクッション性が得られなく可能性があり、軸方向に対して強い衝撃を受けた時に排気ガス処理体の端部にワレおよびクラックが生じやすくなる。従って、係止部130、130A、130Bの総面積は、第2の開口面113の総面積の0.5%〜10%であることが好ましい。
【0075】
また、係止部130、130A、130Bの形状は、三角形、四角形(長方形、台形など)、および半円形等であっても良い。
【0076】
なお、図7のように、係止部130Bの先端に凹面を形成した場合、排気ガス処理体110の軸方向に対する保持シール材120の保持力を維持したまま、係止部の存在によって排気ガスが排出されなくなるセルの数を低減したり、ゼロにしたりすることが可能になる。
【0077】
以上の説明では、マット部材126A、126Bの底面182、184の側にのみ、係止部130が形成されている場合を例に説明した。しかしながら、そのような係止部130は、さらに、マット部材126A、126Bの上面181、183の側に設置されても良い。
【0078】
(本発明による組立体の製造方法)
本発明の組立体の製造方法は、排気ガス処理体、および該排気ガス処理体上に配置された保持シール材を含む組立体の製造方法であって、第1および第2の開口面と、第1および第2の開口面をつなぐ外周面とを有する排気ガス処理体を準備するステップと、複数のマット部材を組み合わせることにより、前記排気ガス処理体の前記外周面上に、保持シール材を構成するステップと、を有し、前記保持シール材は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の外周領域の少なくとも一部を覆うように配置された第1の係止部を有することを特徴とする組立体の製造方法である。具体的に、図8を参照して、本発明による組立体の製造方法の一例について説明する。
【0079】
図8には、本発明による組立体の製造方法の一例を模式的に示したフロー図を示す。図8に示すように、本発明による組立体140は、
第1および第2の開口面と、両開口面をつなぐ外周面とを有する排気ガス処理体を準備するステップ(ステップS110)と、
複数のマット部材を組み合わせることにより、前記排気ガス処理体の前記外周面上に、保持シール材を構成するステップであって、前記保持シール材は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の外周領域の少なくとも一部を覆うように配置された係止部を有するステップ(ステップS120)と、
を有する。
【0080】
以下、各ステップについて説明する。
【0081】
(ステップS110)
まず、排気ガス処理体が準備される。排気ガス処理体は、第1および第2の開口面と、外周面とを有する。排気ガス処理体の第1および第2の開口面には、排気ガスが流通する複数のセルおよび該セルを区画するセル壁が形成されている。セルの数、形状、および寸法、ならびにセル壁の寸法等は特に限られない。また、排気ガス処理体の材質も特に限られない。排気ガス処理体として、コージェライト、アルミナ、炭化ケイ素、または窒化ケイ素等のセラミックスが使用される。
【0082】
排気ガス処理体は、例えば、無機粒子を含むスラリーを成形体に成形し、この成形体を焼成することにより製造することができる。
【0083】
排気ガス処理体は、触媒担持体、またはディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)等の排気ガスフィルタ等であっても良い。
【0084】
また、排気ガス処理体の形状は、柱状である限り、特に限られない。排気ガス処理体は、例えば、円柱状、角柱状、軸方向に垂直な断面が楕円形状となる形状の形状等であっても良い。また、排気ガス処理体は、軸方向に沿って径が変化するような形状の形状、例えば鼓状(長手方向のいずれかの位置で径が最小となるような形状)の形状、および樽状(長手方向のいずれかの位置で径が最大となるような形状)の形状であっても良い。
【0085】
特に、本発明に使用される保持シール材は、複数のマット部材を組み合わせることにより構成されており、このようなマットの構造のことを「分割構造」という。このような「分割構造」の保持シール材は、相互に組み合わせた際に、丁度排気ガス処理体の外周形状と適合するような形状に、予め形成されている。従って、このような「分割構造」の保持シール材は、例えば鼓状および樽状など、様々な外周形状の排気ガス処理体に、より適合させることができる点で有益である。すなわち、平坦な単一の「シート状」のマット材を巻き回して保持シール材を構成する方法では、真円柱状以外の外周形状を有する排気ガス処理体に巻き回した際に、保持シール材と排気ガス処理体とが十分に密着せず、隙間が生じやすくなるが、「分割構造」保持シール材では、このような問題を抑制することができる。
【0086】
(ステップS120)
次に、ステップS110で準備された排気ガス処理体の外周面に、保持シール材が設置され、組立体が形成される。
【0087】
組立体を形成する方法としては、例えば、(a)複数のマット部材を組み合わせて、略筒状の保持シール材を形成しておいてから、この内部に排気ガス処理体を装着する方法と、(b)最初から排気ガス処理体の外周面上で、複数のマット材を組み合わせて、保持シール材の組み立て完了と同時に、組立体を構成する方法とがある。
【0088】
ただし、排気ガス処理体が、前述のような軸方向に沿って径が変化するような形状の場合、後者の(b)の方法を利用することが好ましい。その理由として、(a)の方法で鼓状のような凹凸形状の排気ガス処理体を内部に装着する場合、組み立てた保持シール材の径が小さくなっている箇所で排気ガス処理体がひっかかってしまい、組み立てた保持シール材が破損する可能性がある。
【0089】
なお、本発明では、組立体を構成した際には、保持シール材の一部が、排気ガス処理体の第1の開口面の外周領域の少なくとも一部と係合する係止部となることに留意する必要がある。
【0090】
(マット部材の製造方法)
図9には、本発明に係る「分割構造」の保持シール材用のマット部材の製造方法の一例を模式的に示す。図9を参照して、マット部材の製造方法について、簡単に説明する。ただし、マット部材は、以下に示す方法以外の方法により製造されても良い。
【0091】
図9に示すように、マット部材は、例えば、
無機繊維を含むスラリーを調製するステップ(ステップS210)と、
前記スラリーを網状の成形型に投入するステップ(S220)と、
成形型を吸引脱水して、湿潤成形体を得るステップ(S230)と、
湿潤成形体を乾燥して、成形型から取り出すステップ(S240)と、
を経て、製造することができる。
【0092】
以下、各ステップについて説明する。
【0093】
(ステップS210)
まず、マット部材の原料となる無機繊維を含むスラリーが調製される。
【0094】
無機繊維の材質は、特に限られず、無機繊維として、例えば、アルミナ繊維、シリカ繊維、および/またはガラス繊維(例えばE−ガラス、S−ガラス、S2−ガラス、R−ガラス)または生体溶解性繊維等が使用されても良い。
【0095】
スラリーは、無機繊維と水とを混合することにより調製されるが、スラリーは、さらに有機および/または無機バインダを含んでも良い。
【0096】
(ステップS220)
次に、ステップS210で調製されたスラリーは、吸引脱水が可能な略筒状の成形型に投入される。この成形型は、例えば網状の形態であり、成型空間の形状が、排気ガス処理体の外周面の形状と対応するように形成されている。
【0097】
また、成形型は、得られる成形体が複数のパーツから構成されるようにするため、成型空間に向かって突出するマスク部を有する。このマスク部は、成形体が所望の形状に区切られるように配置されている。このため、マスク部を介して成形体が分離されることにより、後に所望の形状の複数の成形体を得ることができる。
【0098】
また、成形型の底面(および/または上面)にも、この面と平行な方向にマスク部が配置されており、このマスク部は、後に保持シール材の係止部となるような形状に配置される。
【0099】
(ステップS230)
次に、成形型の成型空間に、吸引器が設置され、成型空間内のスラリーが吸引脱水される。これにより、成形型の表面に付着したスラリーのみが残留し、略筒状の湿潤成形体を得ることができる。
【0100】
(ステップS240)
次に、乾燥機等により、得られた筒状の湿潤成形体が乾燥される。その後、得られた乾燥成形体は、成形型から取り外される。これにより、複数のマット部材を得ることができる。
【0101】
得られたマット部材を組み合わせることにより、排気ガス処理体の外周面の形状と対応する保持シール材を得ることができる。また、これらのマット部材は、成形型の底面(および/または上面)に設置されたマスク部のため、上面および底面の一方または両方に、係止部を有する。従って、これらを組み合わせることにより、排気ガス処理体の第1の開口面の外周領域の少なくとも一部と係合する係止部を有する保持シール材を得ることができる。
【0102】
なお、前述の方法では、成形型にマスク部を設けることにより、成形体を複数のパーツに分離した。しかしながら、このようなマスク部は、必ずしも必要ではない。例えば、成形体は、筒型の一体品として形成されてから、所定の形状に切断され、これにより、複数のマット部材が得られても良い。
【0103】
以上、本発明の一態様について説明した。なお、本願において、「上面」および「底面」と言う用語は、部材の一部の相対的な位置関係を示すために使用されたものであり、例えば「上面」を「底面」と称し、「底面」を「上面」と称するなど、両用語は、入れ替えて使用しても良いことに留意する必要がある。同様に、本願において、「第1の」および「第2の」と言う用語は、複数ある同様の部材の一方を示すために使用されたものであり、これらの用語は、入れ替えて使用しても良いことに留意する必要がある。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明は、例えば車両等に使用される排気ガス処理装置等に利用することができる。
【符号の説明】
【0105】
1 従来の排気ガス処理装置
2 排ガス入口
3 排ガス出口
10 排気ガス処理体
12、13 開口面
20 保持シール材
40 組立体
50 ケーシング
80 リテーナ
100 本発明による排気ガス処理装置
102 排ガス入口
103 排ガス出口
110 排気ガス処理体
111 外周面
112 第1の開口面
113 第2の開口面
115 セル
116 セル壁
117 外周壁
120 保持シール材
121、122 突起部
126A 第1のマット部材
126B 第2のマット部材
127、128 凹み部
130、130A、130B 係止部
140 組立体
150 ケーシング
181、183 上面
182、184 底面
191、193 第1の側端面
192、194 第2の側端面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の開口面と、該第1および第2の開口面をつなぐ外周面とを有する排気ガス処理体と、該排気ガス処理体の外周面の少なくとも一部に配置された保持シール材と、を含む組立体であって、
前記保持シール材は、複数のマット部材を組み合わせることにより構成され、
前記保持シール材は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の少なくとも一部を覆うように配置された、係止部を有することを特徴とする組立体。
【請求項2】
前記第1の係止部は、前記第1の開口面の外周領域の5%〜100%を覆うことを特徴とする請求項1に記載の組立体。
【請求項3】
前記第1の係止部は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の中心に向かって1mm〜30mmの高さを有することを特徴とする請求項1または2に記載の組立体。
【請求項4】
前記第1の係止部は、複数存在することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の組立体。
【請求項5】
前記第1の係止部は、等間隔に3つ存在することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の組立体。
【請求項6】
前記第1の係止部の少なくとも一つは、三角形、四角形、半円形、およびこれらの一部に凹部を有する形状からなる群から選定された形状を有することを特徴とする請求項4または5に記載の組立体。
【請求項7】
前記第1の係止部は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の中心に対して、回転対称の位置に配置されることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一つに記載の組立体。
【請求項8】
前記排気ガス処理体は、触媒担持体または排気ガスフィルタであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の組立体。
【請求項9】
前記保持シール材は、前記排気ガス処理体の第2の開口面の少なくとも一部を覆うように配置された、第2の係止部を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載の組立体。
【請求項10】
第1および第2の開口面と、該第1および第2の開口面をつなぐ外周面とを有する排気ガス処理体と、該排気ガス処理体の外周面の少なくとも一部に配置された保持シール材と、を含む組立体と、
前記組立体を収容する筒状部材と、
を含む排気ガス処理装置であって、
前記組立体は、請求項1乃至9のいずれか一つに記載の組立体であることを特徴とする排気ガス処理装置。
【請求項11】
排気ガス処理体、および該排気ガス処理体上に配置された保持シール材を含む組立体の製造方法であって、
(a)第1および第2の開口面と、該第1および第2の開口面をつなぐ外周面とを有する排気ガス処理体を準備するステップと、
(b)複数のマット部材を組み合わせることにより、前記排気ガス処理体の前記外周面上に、保持シール材を構成するステップと、
を有し、
前記保持シール材は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の少なくとも一部を覆うように配置された第1の係止部を有することを特徴とする、組立体の製造方法。
【請求項12】
前記第1の係止部は、前記排気ガス処理体の前記第1の開口面の外周領域の5%〜100%を覆うことを特徴とする請求項11に記載の組立体の製造方法。
【請求項13】
前記第1の係止部は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の中心に向かって1mm〜30mmの高さを有することを特徴とする請求項11または12に記載の組立体の製造方法。
【請求項14】
前記第1の係止部は、複数存在することを特徴とする請求項11乃至13のいずれか一つに記載の組立体の製造方法。
【請求項15】
前記第1の係止部は、等間隔に3つ存在することを特徴とする請求項11乃至13のいずれか一つに記載の組立体の製造方法。
【請求項16】
前記第1の係止部の少なくとも一つは、三角形、四角形、半円形、およびこれらの一部に凹部を有する形状からなる群から選定された形状を有することを特徴とする請求項14または15に記載の組立体の製造方法。
【請求項17】
前記第1の係止部は、前記排気ガス処理体の第1の開口面の中心に対して、回転対称の位置に配置されることを特徴とする請求項14乃至16のいずれか一つに記載の組立体の製造方法。
【請求項18】
前記排気ガス処理体は、触媒担持体または排気ガスフィルタであることを特徴とする請求項11乃至17のいずれか一つに記載の組立体の製造方法。
【請求項19】
前記保持シール材は、前記排気ガス処理体の第2の開口面の少なくとも一部を覆うように配置された、第2の係止部を有することを特徴とする請求項11乃至18のいずれか一つに記載の組立体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−246760(P2012−246760A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116457(P2011−116457)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(000000158)イビデン株式会社 (856)
【Fターム(参考)】