説明

線源しゃへい装置およびガンマー線を用いた計測システム

【課題】本発明は、線源しゃへい装置およびガンマー線を用いた計測システムに関するものである。
【解決手段】線源しゃへい体は、しゃへい本体部と、前記しゃへい本体部の中心に設けられた線源格納部と、前記線源格納部から下方に放射されるガンマー線の通路と、前記通路を開閉するシャッタとから構成されている。前記しゃへい本体部は、周囲4箇所および上下2箇所に所定の面積を有する凸面からなる突出部を備え、前記一方の突出部から他方の突出部にかけた面または曲面によって囲まれている。前記しゃへいケースは、内部周囲における4箇所および上下2箇所、合計6箇所に設けられた凹部と、前記線源を放射する孔と、前記線源しゃへい体との間に形成された空間部とから構成されている。前記突出部は、前記しゃへいケースの凹部と嵌合される。また、前記突出部の面積は、小さい場合、前記空間部が大きすぎ、この部分においてガンマー線のエネルギーを減衰させることができないため、ガンマー線の減衰程度を考慮して決められる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線源しゃへい装置およびガンマー線を用いた計測システムに関するものである。特に、本発明は、ガンマー線を装備した測定機器を用いて計測するレベル計測、レベルスイッチ、密度計、配管密度計等に利用できる。
【背景技術】
【0002】
従来のガンマー線を応用した計測装置は、しゃへい体を円筒状、球状もしくは半球状として、その中心に線源を格納していた。前記しゃへい体は、鉛またはタングステンからなるため、重量が重くなり、大きさも大きくなった。前記しゃへい体は、重量が重くなると支持部材が大きくなり、支持部材が大きくなるとこれを設けるためのスペースが必要となる。前記計測装置は、計測すべき反応容器等から離して設置せざるを得ず、線源と検出器との距離が離れ、検出器に入るガンマー線のパルス数が少なくなり、精度の高い計測ができなかった。
【0003】
同様に、大きいしゃへい体は、計測すべき反応容器等から離して設置せざるを得ず、線源と検出器の距離も離れ、検出器に入るガンマー線のパルス数が少なくなり、精度の高い計測ができなかった。さらに、配管や反応容器は、円筒形であることが多く、線源が配管や反応容器から離れて配置された状態の場合、ガンマー線ビームが円筒の斜めの面に照射される。そのため、前記ガンマー線は、前記円筒の両サイドに散乱してしまい、円筒形の内部に入射するパルス数が少なくなり、精度の高い計測ができなかった。また、前記散乱されたガンマー線は、不所望の場所に放射する場合があり、放射線の防護上に問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上のような課題を解決するために、本発明は、しゃへいケースのしゃへい性能を損なうことなく小型化、軽量化することができる線源しゃへい装置およびガンマー線を用いた計測システムを提供することを目的とする。また、本発明は、被測定物である反応容器や配管に、より接近して設置することを可能にして密度の高い鉄等の湾曲面でガンマー線ビームが無駄に散乱するのを防ぎ、必要なガンマー線を効率よく被測定物内に入射し、より精度よい計測を可能にすることができる線源しゃへい装置およびガンマー線を用いた計測システムを提供することを目的とする。さらに、本発明は、ガンマー線を周辺に散乱させることを少なくして放射線防護を高めることができる線源しゃへい装置およびガンマー線を用いた計測システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(第1発明)
第1発明の線源しゃへい装置は、周囲4箇所および上下2箇所に所定の面積を有する凸面からなる突出部を備え、前記一方の突出部から他方の突出部にかけた面または曲面によって囲まれたしゃへい本体部と、前記しゃへい本体部の中心に設けられた線源格納部と、前記線源格納部内の線源から放射されるガンマー線の通路と、前記通路を開閉するシャッタとを備えている線源しゃへい体;
前記線源しゃへい体の突出部と嵌合する凹部と、前記線源を放射する孔と、
前記線源しゃへい体と間で、前記突出部以外の部分によって形成される空間部とを備えているしゃへいケース;
から少なくとも構成されていることを特徴とする。
【0006】
(第2発明)
第2発明の線源しゃへい装置は、被測定物に取り付けることができる基台と、前記基台上に設けられた方形からなる下部水平面と、前記下部水平面の四つの周辺から連設された正四角形傾斜面と、前記正四角形傾斜面の間に連設され、下方が頂点となるように前記正四角形傾斜面と交互に配置された正三角形傾斜面とによって囲まれた下部しゃへい体と、前記下部しゃへい体の中心部から下方に線源よりガンマー線を放射する通路と、前記通路を開閉するシャッタと、中心部に線源格納部を有するとともに、前記通路に通ずる孔を有し、前記下部しゃへい体に連設された断面正八角形となる正方形面に囲まれたしゃへい本体部と、前記しゃへい本体部の8個の周辺から連設された正四角形傾斜面と、前記正四角形傾斜面の間に連設され、上部が頂点となるように前記正四角形傾斜面と交互に配置された正三角形傾斜面とによって囲まれた上部しゃへい体と、前記上部しゃへい体に連設された正方形からなる上部水平面と、前記上部水平面の上面および前記しゃへい本体部の正方形面に交互に取り付けられた胴面突出体とから構成されている線源しゃへい体;
前記線源しゃへい体に取り付けられた胴面突出体と嵌合する凹部と、線源よりガンマー線を放射する通路と、前記一つおきに形成されているしゃへい本体部の正方形面と、前記下部しゃへい体および上部しゃへい体の傾斜面との間に形成される空間部とを備えている前記線源しゃへい体の周囲を囲むしゃへいケース;
から構成されていることを特徴とする。
【0007】
(第3発明)
第3発明のガンマー線を用いた計測システムは、第1発明または第2発明の空間部の長さが線源の放射位置からしゃへいケースの外側までの最短距離と、その間の材料によるしゃへい効果がほぼ同じ、または以上になるように決められていることを特徴とする。
【0008】
(第4発明)
第4発明の線源しゃへい装置は、第1発明から第3発明における線源しゃへい装置を被測定物に取り付け、放射線を照射し、被測定物を介して対向する位置に配置された検出装置により、被測定物内部の密度を計測することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、線源しゃへい体およびしゃへいケースの性能を損なうことなく、小型化および軽量化を同時に達成できる。
【0010】
本発明によれば、線源の放射部分が面で構成されているため、被測定物である反応容器または配管と密接した状態で設置でき、線源の拡散がなく、効率がよくかつ、精度の高い測定が可能になる。また、前記構成は、周辺に線源を拡散しないため、放射線の防護が高く、確実なものとすることができる。
【0011】
本発明によれば、線源しゃへい装置の重量が大幅に低減できるため、被測定物までの運搬および取り付け工事が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(第1発明)
第1発明の線源しゃへい装置は、線源、たとえば、ガンマー線を放射するコバルトが格納されている線源しゃへい体と、前記線源しゃへい体を覆うしゃへいケースとから少なくとも構成されている。前記線源しゃへい体は、しゃへい本体部と、前記しゃへい本体部の中心に設けられた線源格納部と、前記線源格納部から下方に放射されるガンマー線の通路と、前記通路を開閉するシャッタとから構成されている。前記しゃへい本体部は、周囲4箇所および上下2箇所に所定の面積を有する凸面からなる突出部を備え、前記一方の突出部から他方の突出部にかけた面または曲面によって囲まれている。
【0013】
前記しゃへいケースは、内部周囲における4箇所および上下2箇所、合計6箇所に設けられた凹部と、前記線源を放射する孔と、前記線源しゃへい体との間に形成された空間部とから構成されている。前記突出部は、前記しゃへいケースの凹部と嵌合される。また、前記突出部の面積は、小さい場合、前記空間部が大きすぎ、この部分においてガンマー線のエネルギーを減衰させることができないため、ガンマー線の減衰程度を考慮して決められる。
【0014】
前記線源しゃへい体の突出部以外の部分は、前記しゃへいケースとの間に空間部を有する。前記空間部は、前記突出部の面積をある程度大きくすることにより、しゃへいケースとの間で距離をかせぐことができるため、ガンマー線のエネルギーを減衰させることができる。すなわち、線源しゃへい体は、ガンマー線のエネルギーを空間部によって減衰できるため、この部分の線源しゃへい体の肉を少なくすることができ、線源しゃへい装置の重量および材料を低減することができる。前記線源しゃへい装置は、立方体から構成されているため、被測定物に取り付けた際に、ガンマー線が拡散されて外部に出難くなっている。
【0015】
(第2発明)
第2発明の線源しゃへい装置は、基台と、下部水平面、下部しゃへい体、しゃへい本体部、上部しゃへい体、上部水平面によって囲まれて一体となった、第1発明と同様な、たとえば、鉛またはタングステン等が充実した線源しゃへい体である。基台は、線源しゃへい装置を被測定物に取り付ける際に必要なものであり、前記線源しゃへい体が取り付けられている。また、前記基台は、下部水平面を兼ねることができる。
【0016】
前記線源しゃへい体は、下部水平面、下部しゃへい体、しゃへい本体部、上部しゃへい体、上部水平面とによって一体に構成されている。前記下部水平面は、前記基台上に設けられた正方形からなる。下部しゃへい体の外面は、4個の正四角形傾斜面と4個の正三角形傾斜面とが交互に設けられている。なお、本明細書において、「正」なる文言は、幾何学的なものではなく、「ほぼ」という意味も含み、各辺が全く等しいとは限らず、長方形または二等辺三角形も含むものである。
【0017】
また、前記下部水平面の四つの周辺は、正四角形傾斜面が連設され、前記正四角形傾斜面の間に前記正三角形傾斜面が連設されている。前記正四角形傾斜面は、隣合う正三角形傾斜面が下方を頂点として、前記正四角形傾斜面と交互に配置されることにより、囲まれた下部しゃへい体を構成している。前記下部しゃへい体は、前記ガンマー線を下方に放射する通路と、前記通路を開閉するシャッタが設けられている。前記シャッタは、スライド式のもの、あるいは回転式のもの等公知のものを使用できる。
【0018】
前記しゃへい本体部は、中心部に線源格納部を有するとともに、前記通路に通ずる孔を有し、前記下部しゃへい体に連設された断面正八角形となる正方形面に囲まれている。前記しゃへい本体部における8個の面の内、4個には、一つおきに胴面突出体が取り付けられている。前記上部しゃへい体は、前記下部しゃへい体と上下対称な形状になっている。すなわち、前記上部しゃへい体は、前記断面が八角形からなるしゃへい本体部の4個の周辺の一つおきに連設され正四角形傾斜面と、前記しゃへい本体部の残りの4個の周辺の一つおきに連結された正三角形傾斜面とが上方に向かって狭くなるように傾斜して連設され、前記上部水平面に繋がる。前記上部水平面には、頂面突出体が取り付けられている。
【0019】
前記線源しゃへい体は、しゃへいケース内に収容される。また、しゃへいケースは、前記線源しゃへい体の胴面突出体および頂面突出体が嵌合する凹部が内部に形成されている。前記線源しゃへい体と前記しゃへいケースとの間には、前記8個の上下正四角形傾斜面と、前記8個の上下正三角形傾斜面によって空間部が形成される。線源しゃへい体の中心から放射されるガンマー線のエネルギーは、前記空間部の距離を保つことによって低減できるため、この部分における、たとえば、鉛またはタングステンの重量および材料を低減することができる。
【0020】
(第3発明)
第3発明の線源しゃへい装置は、第1発明または第2発明における空間部の長さをできるだけ長くして、重量および材料を低減させている。前記空間部の長さは、線源の放射位置からしゃへいケースの外側までの最短距離と、その間の材料によるしゃへい効果がほぼ同じ、または以上になるように決められる。たとえば、線源のエネルギーは、しゃへい材の性質と、前記空間部の長さの二乗に反比例するため、線源しゃへい体の空間部近傍をえぐるように成形して、重量およびコストを低減することが可能である。
【0021】
(第4発明)
第4発明のガンマー線を用いた計測システムは、前記線源しゃへい装置を被測定物に取り付ける。次に、照射された線源は、前記被測定物の対向位置に配置された検出装置によって検出される。前記検出装置は、被測定物の濃度によって線源の検出量が異なるため、前記被測定物内部の密度が計測される。前記計測システムは、線源を放射する部分が平面であるため、被測定物に取り付けた場合、線源が漏れることが少なく安全である。
【実施例1】
【0022】
図1は本発明の第1実施例である線源しゃへい体を説明するための斜視図である。図2は第1実施例の線源しゃへい体における図1のA−A線側面図である。図1および図2において、線源しゃへい装置は、しゃへいケース10(図3参照)と、線源しゃへい体11と、基台12とから構成されている。前記線源しゃへい体11は、下部しゃへい体と、しゃへい本体部と、上部しゃへい体と、上部水平面117によって囲まれて一体に構成されている。また、前記線源しゃへい体11は、たとえば、鉛またはタングステン等から構成されて、線源から放射されるガンマー線をしゃへいしている。前記基台12は、線源しゃへい装置を被測定物に取り付ける際の取り付け孔を有しており、上部に前記線源しゃへい体11が取り付けられている。また、前記基台12は、下部水平面111を兼ねることができる。
【0023】
前記下部水平面111は、前記基台12上に設けられたほぼ正方形からなる。下部しゃへい体の外面は、4個の正四角形傾斜面112と4個の正三角形傾斜面113とが交互に設けられている。なお、本明細書において、「正」なる文言は、幾何学的なものではなく、多少辺の長さが異なる長方形または二等辺三角形も含むものである。
【0024】
また、前記下部水平面111の四つの周辺は、正四角形傾斜面112が連設され、前記正四角形傾斜面112の間に正三角形傾斜面113が連設されている。前記正三角形傾斜面113は、下方を頂点として、前記正四角形傾斜面112と交互に配置されることにより、これらによって囲まれた下部しゃへい体を構成している。前記下部しゃへい体は、前記ガンマー線を下方に放射する通路131(図2参照)と、前記通路131を開閉するシャッタ13が設けられている。前記シャッタ13は、スライド式のもの、あるいは回転式のもの等公知のものを使用することができる。
【0025】
前記しゃへい本体部は、中心部に線源格納部15(図2参照)を有するとともに、前記通路131に通ずる孔を有し、前記下部しゃへい体に連設された断面正八角形となる8個の正方形面114に囲まれている。前記しゃへい本体部および上下部しゃへい体には、5個の胴面突出体141、142、144、・・・が取り付けられている。前記しゃへい本体部は、前記4個の胴面突出体142、144、・・・が一つおきに取り付けられている。
【0026】
前記上部しゃへい体は、前記下部しゃへい体と上下対称な形状になっている。すなわち、前記上部しゃへい体は、前記断面が八角形からなるしゃへい本体部の4個の周辺の一つおきに連設され正四角形傾斜面115と、前記しゃへい本体部の残りの4個の周辺の一つおきに連結された正三角形傾斜面116とが上方に向かって狭くなるように傾斜して連設され、前記上部水平面117に繋がる。前記上部水平面117には、胴面突出体141が取り付けられている。
【0027】
図3は本発明の第1実施例で、線源しゃへい体をしゃへいケースに収容した状態で図1のB−B線断面図である。前記線源しゃへい体11は、しゃへいケース10内に収容される。また、しゃへいケース10は、前記線源しゃへい体11の胴面突出体141、142、143、144を嵌合する凹部311、312、313、314が内部に成形されている。前記線源しゃへい体11と前記しゃへいケース10との間には、前記4個の正方形面114と、前記8個の上下正四角形傾斜面と、前記8個の上下正三角形傾斜面によって空間部31、32、33、34、・・・が形成される。線源しゃへい体11の中心から放射されるガンマー線のエネルギーは、前記空間部31、32、33、34(図3における空間部の距離=x−z)の距離を所定以上保つことによって低減できるため、この部分における、たとえば、鉛またはタングステンの重量および材料を低減することができる。
【0028】
線源しゃへい体11の各面と線源の中心部は、線源からの距離が最も近く、しゃへいを強化する必要がある。本実施例において、図1に示された胴面突出体141、142、143、・・・は、しゃへいが強化されている。線源しゃへい体11の各面のコーナーにある空間部31、32、33、34、・・・等は、線源からの距離を遠くし、しゃへい効果を確保するとともに、軽量化を行っている。また、線源しゃへい体11としゃへいケース10を嵌合することでしゃへいに必要な重量を支えている。これにより各面の漏洩ガンマー線は、均一にエネルギーが低減され、線源しゃへい体11に無駄な部分が生じないので、軽量化、小型化を同時に図ることができる。
【0029】
図4は第1実施例におけるしゃへいケースをタンクの下部傾斜面に取り付けた状態を説明するための測定システムである。図4において、被測定物は、たとえば、タンク41内の流体物である。線源しゃへい装置は、前記タンク41の下部斜面に取り付けられている。検出装置101は、前記タンク41の他方の側面に取り付けられている。線源しゃへい装置から放射されたガンマー線は、前記タンク41内部の流体物を介して検出装置101に達し、ガンマー線の減衰量を検出することにより、流体物の状態を知ることができる。
【実施例2】
【0030】
図5は本発明の第2実施例である線源しゃへい体を説明するための斜視図である。図5において、線源しゃへい体51は、6個の凸部523、524、525・・・と上下2個の凸部521、522からなるほぼ円柱状の突出体を有するブロックとし、前記凸部521、522、523、524、525・・・の間を結ぶ線に丸みをもたせて成形されている。前記線源しゃへい体51は、実施例1と同様に前記凸部521、522、523、524、525・・・がしゃへいケースの凹部に嵌合することにより固定される。前記線源しゃへい体51は、その中心部に線源(図示されていない)が格納され、たとえば、ガンマー線がシャッタ機構53を介して放射される。
【0031】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではない。そして、本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。たとえば、線源、線源しゃへい体、しゃへいケース、シャッタ等は、公知または周知の技術および材質を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1実施例である線源しゃへい体を説明するための斜視図である。(実施例1)
【図2】第1実施例の線源しゃへい体における図1のA−A線側面図である。
【図3】本発明の第1実施例で、線源しゃへい体をしゃへいケースに収容した状態で図1のB−B線断面図である。
【図4】第1実施例におけるしゃへいケースをタンクの下部傾斜面に取り付けた状態を説明するための測定システムである。
【図5】本発明の第2実施例である線源しゃへい体を説明するための斜視図である。(実施例2)
【符号の説明】
【0033】
10・・・しゃへいケース
11・・・線源しゃへい体
111・・・下部水平面
112、115・・・正四角形傾斜面
113、116・・・正三角形傾斜面
114・・・正方形面
117・・・上部水平面
12・・・基台
13・・・シャッタ
141、142、143、144・・・胴面突出体
15・・・線源格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周囲4箇所および上下2箇所に所定の面積を有する凸面からなる突出部を備え、前記一方の突出部から他方の突出部にかけた面または曲面によって囲まれたしゃへい本体部と、
前記しゃへい本体部の中心に設けられた線源格納部と、
前記線源格納部内の線源から放射されるガンマー線の通路と、
前記通路を開閉するシャッタと、
を備えている線源しゃへい体;
前記線源しゃへい体の突出部と嵌合する凹部と、
前記線源を放射する孔と、
前記線源しゃへい体と間で、前記突出部以外の部分によって形成される空間部と、
を備えているしゃへいケース;
から少なくとも構成されていることを特徴とする線源しゃへい装置。
【請求項2】
被測定物に取り付けることができる基台と、
前記基台上に設けられた方形からなる下部水平面と、
前記下部水平面の四つの周辺から連設された正四角形傾斜面と、前記正四角形傾斜面の間に連設され、下方が頂点となるように前記正四角形傾斜面と交互に配置された正三角形傾斜面とによって囲まれた下部しゃへい体と、
前記下部しゃへい体の中心部から下方に線源よりガンマー線を放射する通路と、
前記通路を開閉するシャッタと、
中心部に線源格納部を有するとともに、前記通路に通ずる孔を有し、前記下部しゃへい体に連設された断面正八角形となる正方形面に囲まれたしゃへい本体部と、
前記しゃへい本体部の8個の周辺から連設された正四角形傾斜面と、前記正四角形傾斜面の間に連設され、上部が頂点となるように前記正四角形傾斜面と交互に配置された正三角形傾斜面とによって囲まれた上部しゃへい体と、
前記上部しゃへい体に連設された正方形からなる上部水平面と、
前記上部水平面の上面および前記しゃへい本体部の正方形面に交互に取り付けられた胴面突出体と、
から構成されている線源しゃへい体;
前記線源しゃへい体に取り付けられた胴面突出体と嵌合する凹部と、
線源よりガンマー線を放射する通路と、
前記一つおきに形成されているしゃへい本体部の正方形面と、前記下部しゃへい体および上部しゃへい体の傾斜面との間に形成される空間部と、
を備えている前記線源しゃへい体の周囲を囲むしゃへいケース;
から構成されていることを特徴とする線源しゃへい装置。
【請求項3】
前記空間部の長さは、線源の放射位置からしゃへいケースの外側までの最短距離と、その間の材料によるしゃへい効果がほぼ同じ、または以上になるように決められていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された線源しゃへい装置。
【請求項4】
前記線源しゃへい装置を被測定物に取り付け、放射線を照射し、被測定物を介して対向する位置に配置された検出装置により、被測定物内部の密度を計測することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載されたガンマー線を用いた計測システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−25108(P2009−25108A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−187808(P2007−187808)
【出願日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(000100517)アースニクス株式会社 (5)
【Fターム(参考)】