置局調査支援方法および置局調査支援システム
【課題】 携帯端末の基地局を設置する際に行う調査を支援する置局調査支援方法および置局調査支援システムを提供する。
【解決手段】 携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援システムであって、置局ポイントが入力される端末装置21と、端末装置21から置局ポイントを受け取ると、置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、鉄塔の周囲の様子を表す視覚データを端末装置21に送る管理サーバ12とを備え、端末装置21は、管理サーバ12から視覚データを受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の様子を表示する。
【解決手段】 携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援システムであって、置局ポイントが入力される端末装置21と、端末装置21から置局ポイントを受け取ると、置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、鉄塔の周囲の様子を表す視覚データを端末装置21に送る管理サーバ12とを備え、端末装置21は、管理サーバ12から視覚データを受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の様子を表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯端末の基地局等を設置する際に利用される置局調査支援方法および置局調査支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機のような携帯端末用の基地局の設置(以下、「置局」という)をする際に、地図を用いた調査や現地での調査を行い、置局の場所つまり置局ポイントとして適切かどうかを担当者が判断する場合がある。置局調査では、目的とするエリアをカバーするために、担当者が事務所の机上等で地図上でいくつか候補地を選定する。そして、担当者が現地に出向いて候補地の詳細位置の選定(位置、広さ、隣接道路、電柱までの距離、法規制等)、電波の伝搬状況などを調べる。しかし、置局調査のために担当者が山間部などに出向く場合には、目標地点の特定が困難である。そこで、担当者が端末装置を所持してセンタ装置と接続することで、位置探索を行うシステムがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このシステムでは、端末装置に備えられているカメラで撮影した画像をセンタ装置が受信する。センタ装置は、カメラで撮像した画像中の目標物の位置を特定し、この位置を表わす情報を端末装置に出力する。これにより、担当者は、端末装置の表示画面から、どの方向のどの位置に目標物があるのかを容易に理解することができる。
【特許文献1】特開2001−5873号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、置局の際には送電線を支持する鉄塔を利用する場合がある。こうした場合、先のシステムを用いれば、担当者が鉄塔の位置を理解することはできても、鉄塔が置局ポイントとして利用可能かどうかの情報は不明である。また、鉄塔が山間部にある場合、目標とする鉄塔を遠方から確認できても、端末装置には鉄塔までの巡視路の情報が表示されないので、鉄塔まで移動して調査することが困難である。さらに、現地に到着して鉄塔を近くで確認できても、樹木等で周囲を視認することができず、基地局が携帯電話と通信できるエリアの確保が可能かどうかの判断が困難である。また、鉄塔の強度の問題でアンテナ等を設置できなく、利用できない可能性もある。
【0005】
この発明の目的は、前記の課題を解決し、携帯端末の基地局を設置する際に行う調査を支援する置局調査支援方法および置局調査支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援システムであって、置局ポイントが入力される端末装置と、前記端末装置から置局ポイントを受け取ると、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、該鉄塔の周囲の様子を表す視覚データを前記端末装置に送る管理手段と、を備え、前記端末装置は、前記管理手段から視覚データを受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の様子を表示することを特徴とする置局調査支援システムである。
【0007】
請求項1の発明では、担当者が端末装置を操作して、置局ポイントを入力する。管理手段は、端末装置から置局ポイントを受け取ると、置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、鉄塔の周囲の様子を表す視覚データを端末装置に送信する。この後、端末装置は、管理手段から視覚データを受け取ると、このデータを基にして、鉄塔の周囲の様子を表示する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の置局調査支援システムにおいて、前記視覚データは鉄塔から周囲を撮影した写真を表す画像データであることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1に記載の置局調査支援システムにおいて、前記視覚データは鉄塔から周囲を撮影した動画を表す動画データであることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援システムであって、置局ポイントが入力される端末装置と、前記端末装置から置局ポイントを受け取ると、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、該鉄塔の周囲の地図を表す地図データを前記端末装置に送る管理手段と、を備え、前記端末装置は、前記管理手段から地図データを受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の地図を表示することを特徴とする置局調査支援システムである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4に記載の置局調査支援システムにおいて、前記管理手段は、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択すると、該鉄塔までの経路を表す経路データを前記端末装置に送り、前記端末装置は、前記管理手段から経路データを受け取ると、鉄塔までの経路を表示することを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援方法であって、端末装置に入力された置局ポイントを受け取ると、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、選択した鉄塔の周囲の様子を表す視覚データを前記端末装置に送り、視覚データを前記端末装置が受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の様子を表示することを特徴とする置局調査支援方法である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1および請求項6の発明によれば、端末装置に置局ポイントの位置を入力すると、この置局ポイントに近い利用可能な鉄塔から見た周囲の様子が端末装置に表示されるので、鉄塔が設置されている現地に行かなくても、電波の伝播状況を端末装置で確認することを可能にする。
【0014】
請求項2および請求項3の発明によれば、端末装置に置局ポイントを入力した後で、鉄塔から見た写真や動画を端末装置に表示するので、電波の伝播状況を写真や動画で確実に確認することを可能にする。
【0015】
請求項4の発明によれば、端末装置に置局ポイントの位置を入力すると、この置局ポイントに近い利用可能な鉄塔の地図を端末装置に表示するので、鉄塔が設置されている現地に行かなくても、端末装置に表示された地図上で電波の伝播状況を確認することを可能にする。
【0016】
請求項5の発明によれば、端末装置に置局ポイントを入力すると、この置局ポイントに近い利用可能な鉄塔までの経路を端末装置に表示するので、鉄塔までの道案内を可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、この発明の実施の形態について、携帯端末として携帯電話機用の基地局の置局をする場合を例として詳しく説明する。
【0018】
(実施の形態1)
この実施の形態による置局調査支援システムを図1に示す。この置局調査支援システムは、鉄塔を用いた置局を検討する電力会社に設置されている通信制御装置11、管理サーバ12、データベース(DB)13および管理コンピュータ14と、携帯事業者等の担当者が所有する端末装置21とで構成される。電力会社は通信網NWを経由して端末装置21と無線や有線を利用したデータ通信が可能な状態にある。
【0019】
端末装置21は、所持可能な小型のコンピュータや携帯電話機である。端末装置21は複数ある端末装置の代表例である。端末装置21は、処理部21A、表示部21B、操作部21Cおよび通信部21Dを備えている。表示部21Bは、処理部21Aの制御によって鉄塔などに関連するデータ等を表示する、LCD(液晶ディスプレイ)のような表示装置である。操作部21Cは、複数のキースイッチや、表示部21Bに設けられたタッチパネルなどのような入力装置であり、入力データを処理部21Aに送る。通信部21Dは、処理部21Aの制御によって、通信網NWおよび通信制御装置11を経て、電力会社の管理サーバ12とデータを送受信することを可能にする。処理部21Aは、端末装置21に関する各種の処理を行う。これらの処理の中で、処理部21Aは、管理サーバ12から鉄塔の状況を表す各種のデータを通信網NWから受信すると、操作部21Cの操作に応じて、これらのデータを表示する。
【0020】
電力会社のデータベース13は、管理コンピュータ14の指示によって、鉄塔の管理に関連する各種のデータを記憶している。データベース13が記憶するデータに鉄塔管理テーブルがある。鉄塔管理テーブルは鉄塔を管理するためのものであり、この鉄塔管理テーブルの一例を図2に示す。図2の鉄塔管理テーブルには、鉄塔を識別するための識別情報として識別番号が記録されている。また、鉄塔管理テーブルには、各鉄塔の高さや、設置されている位置、利用可能の良否などが記録されている。利用可能の良否は、鉄塔の強度等に応じて、利用不可能な鉄塔や利用可能な鉄塔を表す。
【0021】
データベース13が記憶するデータに地図管理テーブルがある。地図管理テーブルは鉄塔が設置されている各地区の地図を管理するものであり、この地図管理テーブルの一例を図3に示す。図3の地図管理テーブルには、鉄塔が設置されている各地区の地区名と、各地区の地図データが記録されている。地図データの一例を図4に示す。この地図データには、地区での高低を表す等高線が高低データとして含まれている。
【0022】
データベース13が記憶するデータに鉄塔地図管理テーブルがある。鉄塔地図管理テーブルは各地区に設置されている鉄塔を管理するものであり、この鉄塔地図管理テーブルの一例を図5に示す。図5の鉄塔地図管理テーブルには、鉄塔が設置されている各地区の地区名と、この地区での鉄塔の配置を示す鉄塔地図データが記録されている。この鉄塔地図データの一例を図6に示す。鉄塔地図データには、各鉄塔ST1〜ST6と、鉄塔ST3、鉄塔ST2および鉄塔ST5に支持されている送電線PL1と、鉄塔ST4、鉄塔ST1および鉄塔ST6に支持されている送電線PL2とが例示されている。
【0023】
データベース13が記憶するデータに視覚情報管理テーブルがある。視覚情報管理テーブルは各鉄塔から視認可能な周囲の状況を表すものであり、この視覚情報管理テーブルの一例を図7に示す。図7の視覚情報管理テーブルには、各鉄塔から見た写真を表す画像データや、各鉄塔で撮影された動画を表す動画データが記録されている。画像データの一例を図8に示す。この画像データは、鉄塔ST1の高所から見える、東西南北(360度)のパノラマ画像である。
【0024】
通信制御装置11は、ローカルエリアネットワーク11Aに接続されている管理サーバ12と端末装置21との間のデータ通信を可能にする。
【0025】
管理サーバ12は、データベース13が記憶する各種のデータを、管理コンピュータ14の指示で管理する。また、管理サーバ12は、通信網NWと通信制御装置11とを経て、端末装置21から置局調査の指示を受け取ると、置局調査支援処理を行う。この置局調査支援処理の一例を図9および図10に示す。管理サーバ12は、置局調査支援処理を開始すると、置局調査の指示を出した端末装置21に対して、置局位置データの入力を表す入力画面の表示を指示して、入力画面を端末装置21に表示し(ステップS1)、置局ポイントの候補地を表す置局位置データの入力を待つ(ステップS2)。管理サーバ12は、ステップS2で置局位置データを受け取ると、データベース13の鉄塔地図管理テーブル(図5)を参照し(ステップS3)、置局ポイントが含まれる鉄塔地図データを用いて、置局ポイントから最も近い所にある利用可能な鉄塔を抽出する(ステップS4)。例えば、置局ポイントが図6に示す鉄塔地図データに含まれると、管理サーバ12は図11に示すように、置局ポイントBSPから最も近い距離L1にある鉄塔ST1を抽出し、鉄塔管理テーブル(図2)から鉄塔ST1の識別番号を調べる。
【0026】
この後、管理サーバ12は、ステップS4で抽出した鉄塔の識別番号を用いて、データベース13の鉄塔管理テーブル(図2)、地図管理テーブル(図3)、鉄塔地図管理テーブル(図5)および視覚情報管理テーブル(図7)を参照し(ステップS5)、この鉄塔に関連する鉄塔関連データを作成する(ステップS6)。この鉄塔関連データは、鉄塔管理テーブル(図2)の位置データと、地図管理テーブル(図3)の地図データと、鉄塔地図管理テーブル(図5)の鉄塔地図データと、視覚データとから成る。視覚データは、視覚情報管理テーブル(図7)の画像データおよび動画データから成る。鉄塔関連データを作成するために、管理サーバ12は、置局ポイントから目的とする鉄塔までの距離と方位とを鉄塔地図データに加える。また、管理サーバ12は高低データを作成する。つまり、管理サーバ12は、置局ポイントと鉄塔管理テーブル(図2)と地図管理テーブル(図3)とを用いて、鉄塔を中心とした各方向の高低を表す状態を作成する。この高低データの一例を図12に示す。この高低データは、鉄塔STを中心にして、例えば方位180度の高低状態を表している。
【0027】
ステップS6が終了すると、置局調査の指示を出した端末装置21に対し、メニューの選択を表すメニュー画面の表示を指示して、端末装置21にメニュー画面を表示し(ステップS7)、メニューの選択を待つ(ステップS8)。ステップS7のメニュー画面は、視覚データによる判定、シミュレーションによる判定、電界測定による判定の各項目を選択するための画面である。
【0028】
ステップS8でメニュー画面の中の一つの項目が選択されると、管理サーバ12は選択された項目の内容を判断する(ステップS9)。選択された項目が視覚データによる判定である場合、管理サーバ12は、置局調査の指示を出した端末装置21に対して、ステップS6の鉄塔関連データを送信する(ステップS10)。
【0029】
この後、管理サーバ12は、メニュー画面に戻るかどうかの問い合わせを表す問い合わせ画面を端末装置21に表示し(ステップS13)、端末装置21からの応答を待つ(ステップS14)。ステップS14で端末装置21から応答結果を受け取ると、管理サーバ12は応答結果がメニュー画面に戻るかどうかを判断する(ステップS15)。応答結果がメニュー画面である場合、管理サーバ12は処理をステップS7に戻す。また、応答結果がメニュー画面でない場合、管理サーバ12は、判定結果の入力を表す入力画面を端末装置21に表示し(ステップS16)、判定結果の入力を待つ(ステップS17)。この後、ステップS17で端末装置21から受け取った判定結果が鉄塔の利用断念かどうかを判断する(ステップS18)。判定結果で利用できる鉄塔がないと判断すれば、鉄塔利用を断念する。判定結果が鉄塔の利用断念をしない場合、データベース13の鉄塔管理テーブルを参照し(ステップS19)、置局ポイントから次に近い所にある利用可能な鉄塔を抽出し(ステップS20)、処理をステップS5に戻す。例えばステップS4で鉄塔ST1(図11)を選択した場合、管理サーバ12は次に近い距離L2にある鉄塔ST2を選択する。また、ステップS14で鉄塔の利用を断念しなければ、例えば鉄塔ST1(図11)が利用可能であれば、管理サーバ12は置局調査支援処理を終了する。
【0030】
ステップS9で選択された項目がシミュレーションによる判定である場合、管理サーバ12は、鉄塔関連データを用いて電波の伝搬状況をシミュレーションして、シミュレーションデータを得る(ステップS11A)。ステップS11Aで管理サーバ12は、地図データに含まれる標高データや、鉄塔管理テーブル(図2)に記録されている鉄塔の高さデータなどから、公知のプログラムである電波伝搬シミュレーションにより、電波の伝搬範囲を測定する。例えば、図13のシミュレーションデータに示すように鉄塔ST1が選択されている場合、地図上にあらかじめ設定された目的エリアARに対して、鉄塔ST1を中心とする電波の伝搬範囲のシミュレーションを行う。管理サーバ12は、このシミュレーションにより、電波の伝搬範囲を表すシミュレーション結果SRを得て、このシミュレーション結果SRを地図上で表すデータをシミュレーションデータとする。ステップS11Aが終了すると、管理サーバ12は、ステップS11Aで得たシミュレーションデータを、置局調査の指示を出した端末装置21に送る(ステップS11B)。ステップS11Bが終了すると、管理サーバ12はステップS13以降の処理を行う。
【0031】
ステップS9で選択された項目が電界測定による判定である場合、管理サーバ12は、現場で得られる電界の測定結果の入力を待つ(ステップS12A)。電界の測定結果の一例を図14に示す。この電界の測定結果には、目的エリアARを含む各地点で測定を行い、電界測定結果によりエリアSRを想定する。こうして得た電界の測定結果がステップS12で入力されるか、または、既に測定結果の入力が終了している場合、管理サーバ12は、電界の測定結果を、置局調査の指示を出した端末装置21に送る(ステップS12B)。ステップS12Bが終了すると、管理サーバ12はステップS13以降の処理を行う。
【0032】
こうして、管理サーバ12は、置局調査支援処理を行って、置局ポイントの近くにある利用可能な鉄塔の中から、電波の伝搬状況が最適な鉄塔を選択するための支援情報を端末装置21に提供する。なお、電界の測定結果がない場合は、その旨を表示する。
【0033】
次に、この実施の形態による置局調査支援システムを用いた置局調査支援方法について説明する。携帯事業者等の担当者が置局調査を行う。この置局調査では、図15に示すように、あらかじめ地図上に設定された目的エリアARに対して、TV中継局などの既存の局や、道路等を考慮して、無線基地局のアンテナを設置する置局ポイントの候補として、A候補地、B候補地およびC候補地を選定する。
【0034】
こうした置局調査が終了すると、置局ポイントの候補地の近くに鉄塔があるかどうかを調べるために、携帯事業者等の担当者が端末装置21を操作して、置局調査の指示を入力する。これにより、端末装置21は、置局調査の指示を通信網NWに送信する。この指示は、通信網NWから電力会社の管理サーバ12に送られる。管理サーバ12は、置局調査の指示を受け取ると、置局調査支援処理を行う。この置局調査支援処理により、管理サーバ12の指示で端末装置21が入力画面を表示すると、携帯事業者等の担当者がA候補地を置局ポイントとする置局位置データを、端末装置21を操作して入力する。これにより、端末装置21は、置局ポイントの置局位置データを管理サーバ12に送る。この後、置局調査支援処理により、端末装置21はメニュー画面を表示する。
【0035】
携帯事業者等の担当者が端末装置21に表示されたメニュー画面の中から例えば視覚データによる判定を選択すると、管理サーバ12は鉄塔関連データを端末装置21に送信する。端末装置21が鉄塔関連データを受信すると、担当者は、端末装置21の操作部21Cに設けられている選択ボタンなどを操作し、例えば図16に示すように、置局ポイントから見た鉄塔ST1の方位と置局ポイントと鉄塔ST1までの距離が表示された鉄塔地図データや、図17に示す高低データを表示する。例えば図17の高低データから、「○○山」に設置されている鉄塔ST1からの電波が、「○○山」に比べて低い山である「△△山」で一箇所だけ回折していれば、担当者は問題なしと判断する。
【0036】
これに反して、回折箇所が複数回あるとき、担当者はシミュレーション結果やデータベース13に電界の測定結果のデータがある場合は、これにより鉄塔ST1が利用可能かどうかを判断する。このために、担当者は、端末装置21を操作して、問い合わせ画面の中のメニュー画面選択の指示を入力する。これにより、管理サーバ12は、端末装置21にメニュー画面を表示する。このとき、担当者がメニュー画面の中のシミュレーションによる判定、電界測定による判定のどちらかを選択すると、端末装置21はシミュレーション結果や電界の測定結果を得ることができる。電界の測定結果のデータがない場合は、その旨を表示する。
【0037】
端末装置21に表示された鉄塔関連データを見て、担当者が表示の対象となった鉄塔ST1を断念する場合、端末装置21を操作して鉄塔利用の断念をしないを入力すると、管理サーバ12は、次に近い利用可能な鉄塔ST2鉄塔を選択して、この鉄塔ST2の鉄塔関連データを端末装置21に送信する処理を繰り返す。また、鉄塔ST1が利用可能である場合、担当者が鉄塔を断念しないことを入力すると、管理サーバ12は置局調査支援処理を終了する。
【0038】
こうして、この実施の形態により、置局ポイントを端末装置に入力することで、置局ポイントの近い所にある利用可能な鉄塔に関する画像や動画などの視覚情報を端末装置から得ることができるので、現地に出向くことなく、また、現地に出向いた場合でも鉄塔の近くまで行かなくても、選択された鉄塔に基地局のアンテナを設置することが可能かどうかの判断を可能にする。
【0039】
(実施の形態2)
この実施の形態では、実施の形態1の動画データの代わりに、現在の状況を動画で中継するための中継動画データを用いる。このために、この実施の形態では図18に示すように、鉄塔ST1に設置されているカメラ31を用いる。なお、この実施の形態では、先に説明した実施の形態1と同一もしくは同一と見なされる構成要素には、それと同じ参照符号を付けて、その説明を省略する。
【0040】
カメラ31は鉄塔ST1に設置されている。なお、カメラ31は鉄塔ST1に設置されている監視用のカメラを流用してもよく、また、今回の置局調査用として仮に設置されたカメラでもよい。カメラ31は、撮影している動画の動画データを、通信網NWと通信制御装置11を経由して、管理サーバ12に送信する。管理サーバ12は、カメラ31からの動画を中継動画データとし、置局調査支援処理のステップS6を行うときに動画データの代わりに、この中継動画データを端末装置21に転送する。
【0041】
こうして、この実施の形態により、鉄塔から見た現在の動画が携帯端末に映し出されるので、選択された鉄塔に設置するアンテナ位置で目的エリアを確保できるかどうかを、現在の状況に応じて判断することを可能にする。
【0042】
(実施の形態3)
この実施の形態による置局調査支援システムは現地での局地調査を支援するものである。この実施の形態による置局調査支援システムを図19に示す。なお、この実施の形態では、先に説明した実施の形態1と同一もしくは同一と見なされる構成要素には、それと同じ参照符号を付けて、その説明を省略する。この置局調査支援システムは、実施の形態1の端末装置21にGPS(Global Positioning System)機能を備えている。そのために、端末装置21は、GPS部21Eを備えている。GPS部21Eは、人工衛星SAからの電波信号を受信して位置データを得る。処理部21Aは管理サーバ12から送信要求を受け取ると、GPS部21Eの位置データを管理サーバ12に送信する。また、処理部21Aは、操作部21Cに入力された案内開始の指示や案内終了の指示を管理サーバ12に送る。
【0043】
データベース13は経路管理テーブルを記憶している。経路管理テーブルは鉄塔に到るまでの経路を表す経路地図データを管理するものであり、この経路管理テーブルの一例を図20に示す。図20の経路管理テーブルには、鉄塔が設置されている各地区の地区名と、各地区の経路地図データが記録されている。経路地図データの一例を図21に示す。この経路地図データには、一般道路から鉄塔ST1に到る巡視路RD1を表すデータが含まれている。
【0044】
管理サーバ12は、置局調査支援処理を終了すると、利用可能な鉄塔の鉄塔関連データを保持する。この後、端末装置21の操作部21Cに現地調査の指示が入力される。管理サーバ12は、現地調査のための案内開始の指示を端末装置21から受け取ると、案内処理を行う。この案内処理を図22に示す。案内処理を開始すると、管理サーバ12はデータベース13の経路管理テーブル(図20)を参照し(ステップS41)、鉄塔関連データに含まれる地図データと対応する経路地図データを読み出す(ステップS42)。この後、端末装置21に対して位置データの送信要求を送る(ステップS43)。管理サーバ12は端末装置21から位置データを受け取ると(ステップS44)、ステップS42で読み出した経路地図データに、ステップS44で受け取った位置データを記録する(ステップS45)。この後、管理サーバ12は、位置を記録した経路地図データを端末装置21に送る(ステップS46)。ステップS46が終了したときに、端末装置21から案内終了の指示があるかどうかを判断する(ステップS47)。ステップS47で案内終了の指示がなければ、管理サーバ12は処理をステップS43に戻す。また、案内終了を指示があると、管理サーバ12は、現地案内処理を終了する。
【0045】
このように、この実施の形態により、端末装置21が現地で、鉄塔までの巡視路RD1を道案内するので、巡視路が分かりにくい所で道に迷うことを防止し、目的とする鉄塔まで確実に行き着くことを可能にする。これにより、スムーズな現地調査を可能にする。なお、携帯電話のような端末装置21では、基地局にGPSを設置し、端末装置21の位置データの情報を把握している場合もある。
【0046】
以上、この発明の各実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は各実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、各実施の形態では、送電線を支持する電柱を例として説明したが、電柱以外にも電話線を支持する電話柱などを利用する場合にもこの発明を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】実施の形態1による置局調査支援システムを示す構成図である。
【図2】鉄塔管理テーブルの一例を示す図である。
【図3】地図管理テーブルの一例を示す図である。
【図4】地図データの一例を示す図である。
【図5】鉄塔地図管理テーブルの一例を示す図である。
【図6】鉄塔地図データの一例を示す図である。
【図7】視覚情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図8】画像データの一例を示す図である。
【図9】置局調査支援処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】置局調査支援処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】鉄塔の選択の様子を説明する図である。
【図12】高低データの一例を示す図である。
【図13】シミュレーションデータの一例を示す図である。
【図14】電界の測定結果の一例を示す図である。
【図15】置局調査を説明するための地図データの一例を示す図である。
【図16】方位および距離が添付された鉄塔地図データの一例を示す図である。
【図17】回折の様子を示す高低データの一例を示す図である。
【図18】実施の形態2による置局調査支援システムを示す構成図である。
【図19】実施の形態3による置局調査支援システムを示す構成図である。
【図20】経路管理テーブルの一例を示す図である。
【図21】経路地図データの一例を示す図である。
【図22】案内処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0048】
11 通信制御装置
12 管理サーバ(管理手段)
13 データベース
14 管理コンピュータ
21 端末装置
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯端末の基地局等を設置する際に利用される置局調査支援方法および置局調査支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機のような携帯端末用の基地局の設置(以下、「置局」という)をする際に、地図を用いた調査や現地での調査を行い、置局の場所つまり置局ポイントとして適切かどうかを担当者が判断する場合がある。置局調査では、目的とするエリアをカバーするために、担当者が事務所の机上等で地図上でいくつか候補地を選定する。そして、担当者が現地に出向いて候補地の詳細位置の選定(位置、広さ、隣接道路、電柱までの距離、法規制等)、電波の伝搬状況などを調べる。しかし、置局調査のために担当者が山間部などに出向く場合には、目標地点の特定が困難である。そこで、担当者が端末装置を所持してセンタ装置と接続することで、位置探索を行うシステムがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このシステムでは、端末装置に備えられているカメラで撮影した画像をセンタ装置が受信する。センタ装置は、カメラで撮像した画像中の目標物の位置を特定し、この位置を表わす情報を端末装置に出力する。これにより、担当者は、端末装置の表示画面から、どの方向のどの位置に目標物があるのかを容易に理解することができる。
【特許文献1】特開2001−5873号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、置局の際には送電線を支持する鉄塔を利用する場合がある。こうした場合、先のシステムを用いれば、担当者が鉄塔の位置を理解することはできても、鉄塔が置局ポイントとして利用可能かどうかの情報は不明である。また、鉄塔が山間部にある場合、目標とする鉄塔を遠方から確認できても、端末装置には鉄塔までの巡視路の情報が表示されないので、鉄塔まで移動して調査することが困難である。さらに、現地に到着して鉄塔を近くで確認できても、樹木等で周囲を視認することができず、基地局が携帯電話と通信できるエリアの確保が可能かどうかの判断が困難である。また、鉄塔の強度の問題でアンテナ等を設置できなく、利用できない可能性もある。
【0005】
この発明の目的は、前記の課題を解決し、携帯端末の基地局を設置する際に行う調査を支援する置局調査支援方法および置局調査支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援システムであって、置局ポイントが入力される端末装置と、前記端末装置から置局ポイントを受け取ると、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、該鉄塔の周囲の様子を表す視覚データを前記端末装置に送る管理手段と、を備え、前記端末装置は、前記管理手段から視覚データを受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の様子を表示することを特徴とする置局調査支援システムである。
【0007】
請求項1の発明では、担当者が端末装置を操作して、置局ポイントを入力する。管理手段は、端末装置から置局ポイントを受け取ると、置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、鉄塔の周囲の様子を表す視覚データを端末装置に送信する。この後、端末装置は、管理手段から視覚データを受け取ると、このデータを基にして、鉄塔の周囲の様子を表示する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の置局調査支援システムにおいて、前記視覚データは鉄塔から周囲を撮影した写真を表す画像データであることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1に記載の置局調査支援システムにおいて、前記視覚データは鉄塔から周囲を撮影した動画を表す動画データであることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援システムであって、置局ポイントが入力される端末装置と、前記端末装置から置局ポイントを受け取ると、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、該鉄塔の周囲の地図を表す地図データを前記端末装置に送る管理手段と、を備え、前記端末装置は、前記管理手段から地図データを受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の地図を表示することを特徴とする置局調査支援システムである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4に記載の置局調査支援システムにおいて、前記管理手段は、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択すると、該鉄塔までの経路を表す経路データを前記端末装置に送り、前記端末装置は、前記管理手段から経路データを受け取ると、鉄塔までの経路を表示することを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援方法であって、端末装置に入力された置局ポイントを受け取ると、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、選択した鉄塔の周囲の様子を表す視覚データを前記端末装置に送り、視覚データを前記端末装置が受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の様子を表示することを特徴とする置局調査支援方法である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1および請求項6の発明によれば、端末装置に置局ポイントの位置を入力すると、この置局ポイントに近い利用可能な鉄塔から見た周囲の様子が端末装置に表示されるので、鉄塔が設置されている現地に行かなくても、電波の伝播状況を端末装置で確認することを可能にする。
【0014】
請求項2および請求項3の発明によれば、端末装置に置局ポイントを入力した後で、鉄塔から見た写真や動画を端末装置に表示するので、電波の伝播状況を写真や動画で確実に確認することを可能にする。
【0015】
請求項4の発明によれば、端末装置に置局ポイントの位置を入力すると、この置局ポイントに近い利用可能な鉄塔の地図を端末装置に表示するので、鉄塔が設置されている現地に行かなくても、端末装置に表示された地図上で電波の伝播状況を確認することを可能にする。
【0016】
請求項5の発明によれば、端末装置に置局ポイントを入力すると、この置局ポイントに近い利用可能な鉄塔までの経路を端末装置に表示するので、鉄塔までの道案内を可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、この発明の実施の形態について、携帯端末として携帯電話機用の基地局の置局をする場合を例として詳しく説明する。
【0018】
(実施の形態1)
この実施の形態による置局調査支援システムを図1に示す。この置局調査支援システムは、鉄塔を用いた置局を検討する電力会社に設置されている通信制御装置11、管理サーバ12、データベース(DB)13および管理コンピュータ14と、携帯事業者等の担当者が所有する端末装置21とで構成される。電力会社は通信網NWを経由して端末装置21と無線や有線を利用したデータ通信が可能な状態にある。
【0019】
端末装置21は、所持可能な小型のコンピュータや携帯電話機である。端末装置21は複数ある端末装置の代表例である。端末装置21は、処理部21A、表示部21B、操作部21Cおよび通信部21Dを備えている。表示部21Bは、処理部21Aの制御によって鉄塔などに関連するデータ等を表示する、LCD(液晶ディスプレイ)のような表示装置である。操作部21Cは、複数のキースイッチや、表示部21Bに設けられたタッチパネルなどのような入力装置であり、入力データを処理部21Aに送る。通信部21Dは、処理部21Aの制御によって、通信網NWおよび通信制御装置11を経て、電力会社の管理サーバ12とデータを送受信することを可能にする。処理部21Aは、端末装置21に関する各種の処理を行う。これらの処理の中で、処理部21Aは、管理サーバ12から鉄塔の状況を表す各種のデータを通信網NWから受信すると、操作部21Cの操作に応じて、これらのデータを表示する。
【0020】
電力会社のデータベース13は、管理コンピュータ14の指示によって、鉄塔の管理に関連する各種のデータを記憶している。データベース13が記憶するデータに鉄塔管理テーブルがある。鉄塔管理テーブルは鉄塔を管理するためのものであり、この鉄塔管理テーブルの一例を図2に示す。図2の鉄塔管理テーブルには、鉄塔を識別するための識別情報として識別番号が記録されている。また、鉄塔管理テーブルには、各鉄塔の高さや、設置されている位置、利用可能の良否などが記録されている。利用可能の良否は、鉄塔の強度等に応じて、利用不可能な鉄塔や利用可能な鉄塔を表す。
【0021】
データベース13が記憶するデータに地図管理テーブルがある。地図管理テーブルは鉄塔が設置されている各地区の地図を管理するものであり、この地図管理テーブルの一例を図3に示す。図3の地図管理テーブルには、鉄塔が設置されている各地区の地区名と、各地区の地図データが記録されている。地図データの一例を図4に示す。この地図データには、地区での高低を表す等高線が高低データとして含まれている。
【0022】
データベース13が記憶するデータに鉄塔地図管理テーブルがある。鉄塔地図管理テーブルは各地区に設置されている鉄塔を管理するものであり、この鉄塔地図管理テーブルの一例を図5に示す。図5の鉄塔地図管理テーブルには、鉄塔が設置されている各地区の地区名と、この地区での鉄塔の配置を示す鉄塔地図データが記録されている。この鉄塔地図データの一例を図6に示す。鉄塔地図データには、各鉄塔ST1〜ST6と、鉄塔ST3、鉄塔ST2および鉄塔ST5に支持されている送電線PL1と、鉄塔ST4、鉄塔ST1および鉄塔ST6に支持されている送電線PL2とが例示されている。
【0023】
データベース13が記憶するデータに視覚情報管理テーブルがある。視覚情報管理テーブルは各鉄塔から視認可能な周囲の状況を表すものであり、この視覚情報管理テーブルの一例を図7に示す。図7の視覚情報管理テーブルには、各鉄塔から見た写真を表す画像データや、各鉄塔で撮影された動画を表す動画データが記録されている。画像データの一例を図8に示す。この画像データは、鉄塔ST1の高所から見える、東西南北(360度)のパノラマ画像である。
【0024】
通信制御装置11は、ローカルエリアネットワーク11Aに接続されている管理サーバ12と端末装置21との間のデータ通信を可能にする。
【0025】
管理サーバ12は、データベース13が記憶する各種のデータを、管理コンピュータ14の指示で管理する。また、管理サーバ12は、通信網NWと通信制御装置11とを経て、端末装置21から置局調査の指示を受け取ると、置局調査支援処理を行う。この置局調査支援処理の一例を図9および図10に示す。管理サーバ12は、置局調査支援処理を開始すると、置局調査の指示を出した端末装置21に対して、置局位置データの入力を表す入力画面の表示を指示して、入力画面を端末装置21に表示し(ステップS1)、置局ポイントの候補地を表す置局位置データの入力を待つ(ステップS2)。管理サーバ12は、ステップS2で置局位置データを受け取ると、データベース13の鉄塔地図管理テーブル(図5)を参照し(ステップS3)、置局ポイントが含まれる鉄塔地図データを用いて、置局ポイントから最も近い所にある利用可能な鉄塔を抽出する(ステップS4)。例えば、置局ポイントが図6に示す鉄塔地図データに含まれると、管理サーバ12は図11に示すように、置局ポイントBSPから最も近い距離L1にある鉄塔ST1を抽出し、鉄塔管理テーブル(図2)から鉄塔ST1の識別番号を調べる。
【0026】
この後、管理サーバ12は、ステップS4で抽出した鉄塔の識別番号を用いて、データベース13の鉄塔管理テーブル(図2)、地図管理テーブル(図3)、鉄塔地図管理テーブル(図5)および視覚情報管理テーブル(図7)を参照し(ステップS5)、この鉄塔に関連する鉄塔関連データを作成する(ステップS6)。この鉄塔関連データは、鉄塔管理テーブル(図2)の位置データと、地図管理テーブル(図3)の地図データと、鉄塔地図管理テーブル(図5)の鉄塔地図データと、視覚データとから成る。視覚データは、視覚情報管理テーブル(図7)の画像データおよび動画データから成る。鉄塔関連データを作成するために、管理サーバ12は、置局ポイントから目的とする鉄塔までの距離と方位とを鉄塔地図データに加える。また、管理サーバ12は高低データを作成する。つまり、管理サーバ12は、置局ポイントと鉄塔管理テーブル(図2)と地図管理テーブル(図3)とを用いて、鉄塔を中心とした各方向の高低を表す状態を作成する。この高低データの一例を図12に示す。この高低データは、鉄塔STを中心にして、例えば方位180度の高低状態を表している。
【0027】
ステップS6が終了すると、置局調査の指示を出した端末装置21に対し、メニューの選択を表すメニュー画面の表示を指示して、端末装置21にメニュー画面を表示し(ステップS7)、メニューの選択を待つ(ステップS8)。ステップS7のメニュー画面は、視覚データによる判定、シミュレーションによる判定、電界測定による判定の各項目を選択するための画面である。
【0028】
ステップS8でメニュー画面の中の一つの項目が選択されると、管理サーバ12は選択された項目の内容を判断する(ステップS9)。選択された項目が視覚データによる判定である場合、管理サーバ12は、置局調査の指示を出した端末装置21に対して、ステップS6の鉄塔関連データを送信する(ステップS10)。
【0029】
この後、管理サーバ12は、メニュー画面に戻るかどうかの問い合わせを表す問い合わせ画面を端末装置21に表示し(ステップS13)、端末装置21からの応答を待つ(ステップS14)。ステップS14で端末装置21から応答結果を受け取ると、管理サーバ12は応答結果がメニュー画面に戻るかどうかを判断する(ステップS15)。応答結果がメニュー画面である場合、管理サーバ12は処理をステップS7に戻す。また、応答結果がメニュー画面でない場合、管理サーバ12は、判定結果の入力を表す入力画面を端末装置21に表示し(ステップS16)、判定結果の入力を待つ(ステップS17)。この後、ステップS17で端末装置21から受け取った判定結果が鉄塔の利用断念かどうかを判断する(ステップS18)。判定結果で利用できる鉄塔がないと判断すれば、鉄塔利用を断念する。判定結果が鉄塔の利用断念をしない場合、データベース13の鉄塔管理テーブルを参照し(ステップS19)、置局ポイントから次に近い所にある利用可能な鉄塔を抽出し(ステップS20)、処理をステップS5に戻す。例えばステップS4で鉄塔ST1(図11)を選択した場合、管理サーバ12は次に近い距離L2にある鉄塔ST2を選択する。また、ステップS14で鉄塔の利用を断念しなければ、例えば鉄塔ST1(図11)が利用可能であれば、管理サーバ12は置局調査支援処理を終了する。
【0030】
ステップS9で選択された項目がシミュレーションによる判定である場合、管理サーバ12は、鉄塔関連データを用いて電波の伝搬状況をシミュレーションして、シミュレーションデータを得る(ステップS11A)。ステップS11Aで管理サーバ12は、地図データに含まれる標高データや、鉄塔管理テーブル(図2)に記録されている鉄塔の高さデータなどから、公知のプログラムである電波伝搬シミュレーションにより、電波の伝搬範囲を測定する。例えば、図13のシミュレーションデータに示すように鉄塔ST1が選択されている場合、地図上にあらかじめ設定された目的エリアARに対して、鉄塔ST1を中心とする電波の伝搬範囲のシミュレーションを行う。管理サーバ12は、このシミュレーションにより、電波の伝搬範囲を表すシミュレーション結果SRを得て、このシミュレーション結果SRを地図上で表すデータをシミュレーションデータとする。ステップS11Aが終了すると、管理サーバ12は、ステップS11Aで得たシミュレーションデータを、置局調査の指示を出した端末装置21に送る(ステップS11B)。ステップS11Bが終了すると、管理サーバ12はステップS13以降の処理を行う。
【0031】
ステップS9で選択された項目が電界測定による判定である場合、管理サーバ12は、現場で得られる電界の測定結果の入力を待つ(ステップS12A)。電界の測定結果の一例を図14に示す。この電界の測定結果には、目的エリアARを含む各地点で測定を行い、電界測定結果によりエリアSRを想定する。こうして得た電界の測定結果がステップS12で入力されるか、または、既に測定結果の入力が終了している場合、管理サーバ12は、電界の測定結果を、置局調査の指示を出した端末装置21に送る(ステップS12B)。ステップS12Bが終了すると、管理サーバ12はステップS13以降の処理を行う。
【0032】
こうして、管理サーバ12は、置局調査支援処理を行って、置局ポイントの近くにある利用可能な鉄塔の中から、電波の伝搬状況が最適な鉄塔を選択するための支援情報を端末装置21に提供する。なお、電界の測定結果がない場合は、その旨を表示する。
【0033】
次に、この実施の形態による置局調査支援システムを用いた置局調査支援方法について説明する。携帯事業者等の担当者が置局調査を行う。この置局調査では、図15に示すように、あらかじめ地図上に設定された目的エリアARに対して、TV中継局などの既存の局や、道路等を考慮して、無線基地局のアンテナを設置する置局ポイントの候補として、A候補地、B候補地およびC候補地を選定する。
【0034】
こうした置局調査が終了すると、置局ポイントの候補地の近くに鉄塔があるかどうかを調べるために、携帯事業者等の担当者が端末装置21を操作して、置局調査の指示を入力する。これにより、端末装置21は、置局調査の指示を通信網NWに送信する。この指示は、通信網NWから電力会社の管理サーバ12に送られる。管理サーバ12は、置局調査の指示を受け取ると、置局調査支援処理を行う。この置局調査支援処理により、管理サーバ12の指示で端末装置21が入力画面を表示すると、携帯事業者等の担当者がA候補地を置局ポイントとする置局位置データを、端末装置21を操作して入力する。これにより、端末装置21は、置局ポイントの置局位置データを管理サーバ12に送る。この後、置局調査支援処理により、端末装置21はメニュー画面を表示する。
【0035】
携帯事業者等の担当者が端末装置21に表示されたメニュー画面の中から例えば視覚データによる判定を選択すると、管理サーバ12は鉄塔関連データを端末装置21に送信する。端末装置21が鉄塔関連データを受信すると、担当者は、端末装置21の操作部21Cに設けられている選択ボタンなどを操作し、例えば図16に示すように、置局ポイントから見た鉄塔ST1の方位と置局ポイントと鉄塔ST1までの距離が表示された鉄塔地図データや、図17に示す高低データを表示する。例えば図17の高低データから、「○○山」に設置されている鉄塔ST1からの電波が、「○○山」に比べて低い山である「△△山」で一箇所だけ回折していれば、担当者は問題なしと判断する。
【0036】
これに反して、回折箇所が複数回あるとき、担当者はシミュレーション結果やデータベース13に電界の測定結果のデータがある場合は、これにより鉄塔ST1が利用可能かどうかを判断する。このために、担当者は、端末装置21を操作して、問い合わせ画面の中のメニュー画面選択の指示を入力する。これにより、管理サーバ12は、端末装置21にメニュー画面を表示する。このとき、担当者がメニュー画面の中のシミュレーションによる判定、電界測定による判定のどちらかを選択すると、端末装置21はシミュレーション結果や電界の測定結果を得ることができる。電界の測定結果のデータがない場合は、その旨を表示する。
【0037】
端末装置21に表示された鉄塔関連データを見て、担当者が表示の対象となった鉄塔ST1を断念する場合、端末装置21を操作して鉄塔利用の断念をしないを入力すると、管理サーバ12は、次に近い利用可能な鉄塔ST2鉄塔を選択して、この鉄塔ST2の鉄塔関連データを端末装置21に送信する処理を繰り返す。また、鉄塔ST1が利用可能である場合、担当者が鉄塔を断念しないことを入力すると、管理サーバ12は置局調査支援処理を終了する。
【0038】
こうして、この実施の形態により、置局ポイントを端末装置に入力することで、置局ポイントの近い所にある利用可能な鉄塔に関する画像や動画などの視覚情報を端末装置から得ることができるので、現地に出向くことなく、また、現地に出向いた場合でも鉄塔の近くまで行かなくても、選択された鉄塔に基地局のアンテナを設置することが可能かどうかの判断を可能にする。
【0039】
(実施の形態2)
この実施の形態では、実施の形態1の動画データの代わりに、現在の状況を動画で中継するための中継動画データを用いる。このために、この実施の形態では図18に示すように、鉄塔ST1に設置されているカメラ31を用いる。なお、この実施の形態では、先に説明した実施の形態1と同一もしくは同一と見なされる構成要素には、それと同じ参照符号を付けて、その説明を省略する。
【0040】
カメラ31は鉄塔ST1に設置されている。なお、カメラ31は鉄塔ST1に設置されている監視用のカメラを流用してもよく、また、今回の置局調査用として仮に設置されたカメラでもよい。カメラ31は、撮影している動画の動画データを、通信網NWと通信制御装置11を経由して、管理サーバ12に送信する。管理サーバ12は、カメラ31からの動画を中継動画データとし、置局調査支援処理のステップS6を行うときに動画データの代わりに、この中継動画データを端末装置21に転送する。
【0041】
こうして、この実施の形態により、鉄塔から見た現在の動画が携帯端末に映し出されるので、選択された鉄塔に設置するアンテナ位置で目的エリアを確保できるかどうかを、現在の状況に応じて判断することを可能にする。
【0042】
(実施の形態3)
この実施の形態による置局調査支援システムは現地での局地調査を支援するものである。この実施の形態による置局調査支援システムを図19に示す。なお、この実施の形態では、先に説明した実施の形態1と同一もしくは同一と見なされる構成要素には、それと同じ参照符号を付けて、その説明を省略する。この置局調査支援システムは、実施の形態1の端末装置21にGPS(Global Positioning System)機能を備えている。そのために、端末装置21は、GPS部21Eを備えている。GPS部21Eは、人工衛星SAからの電波信号を受信して位置データを得る。処理部21Aは管理サーバ12から送信要求を受け取ると、GPS部21Eの位置データを管理サーバ12に送信する。また、処理部21Aは、操作部21Cに入力された案内開始の指示や案内終了の指示を管理サーバ12に送る。
【0043】
データベース13は経路管理テーブルを記憶している。経路管理テーブルは鉄塔に到るまでの経路を表す経路地図データを管理するものであり、この経路管理テーブルの一例を図20に示す。図20の経路管理テーブルには、鉄塔が設置されている各地区の地区名と、各地区の経路地図データが記録されている。経路地図データの一例を図21に示す。この経路地図データには、一般道路から鉄塔ST1に到る巡視路RD1を表すデータが含まれている。
【0044】
管理サーバ12は、置局調査支援処理を終了すると、利用可能な鉄塔の鉄塔関連データを保持する。この後、端末装置21の操作部21Cに現地調査の指示が入力される。管理サーバ12は、現地調査のための案内開始の指示を端末装置21から受け取ると、案内処理を行う。この案内処理を図22に示す。案内処理を開始すると、管理サーバ12はデータベース13の経路管理テーブル(図20)を参照し(ステップS41)、鉄塔関連データに含まれる地図データと対応する経路地図データを読み出す(ステップS42)。この後、端末装置21に対して位置データの送信要求を送る(ステップS43)。管理サーバ12は端末装置21から位置データを受け取ると(ステップS44)、ステップS42で読み出した経路地図データに、ステップS44で受け取った位置データを記録する(ステップS45)。この後、管理サーバ12は、位置を記録した経路地図データを端末装置21に送る(ステップS46)。ステップS46が終了したときに、端末装置21から案内終了の指示があるかどうかを判断する(ステップS47)。ステップS47で案内終了の指示がなければ、管理サーバ12は処理をステップS43に戻す。また、案内終了を指示があると、管理サーバ12は、現地案内処理を終了する。
【0045】
このように、この実施の形態により、端末装置21が現地で、鉄塔までの巡視路RD1を道案内するので、巡視路が分かりにくい所で道に迷うことを防止し、目的とする鉄塔まで確実に行き着くことを可能にする。これにより、スムーズな現地調査を可能にする。なお、携帯電話のような端末装置21では、基地局にGPSを設置し、端末装置21の位置データの情報を把握している場合もある。
【0046】
以上、この発明の各実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は各実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、各実施の形態では、送電線を支持する電柱を例として説明したが、電柱以外にも電話線を支持する電話柱などを利用する場合にもこの発明を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】実施の形態1による置局調査支援システムを示す構成図である。
【図2】鉄塔管理テーブルの一例を示す図である。
【図3】地図管理テーブルの一例を示す図である。
【図4】地図データの一例を示す図である。
【図5】鉄塔地図管理テーブルの一例を示す図である。
【図6】鉄塔地図データの一例を示す図である。
【図7】視覚情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図8】画像データの一例を示す図である。
【図9】置局調査支援処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】置局調査支援処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】鉄塔の選択の様子を説明する図である。
【図12】高低データの一例を示す図である。
【図13】シミュレーションデータの一例を示す図である。
【図14】電界の測定結果の一例を示す図である。
【図15】置局調査を説明するための地図データの一例を示す図である。
【図16】方位および距離が添付された鉄塔地図データの一例を示す図である。
【図17】回折の様子を示す高低データの一例を示す図である。
【図18】実施の形態2による置局調査支援システムを示す構成図である。
【図19】実施の形態3による置局調査支援システムを示す構成図である。
【図20】経路管理テーブルの一例を示す図である。
【図21】経路地図データの一例を示す図である。
【図22】案内処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0048】
11 通信制御装置
12 管理サーバ(管理手段)
13 データベース
14 管理コンピュータ
21 端末装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援システムであって、
置局ポイントが入力される端末装置と、
前記端末装置から置局ポイントを受け取ると、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、該鉄塔の周囲の様子を表す視覚データを前記端末装置に送る管理手段と、を備え、
前記端末装置は、前記管理手段から視覚データを受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の様子を表示することを特徴とする置局調査支援システム。
【請求項2】
前記視覚データは鉄塔から周囲を撮影した写真を表す画像データであることを特徴とする請求項1に記載の置局調査支援システム。
【請求項3】
前記視覚データは鉄塔から周囲を撮影した動画を表す動画データであることを特徴とする請求項1に記載の置局調査支援システム。
【請求項4】
携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援システムであって、
置局ポイントが入力される端末装置と、
前記端末装置から置局ポイントを受け取ると、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、該鉄塔の周囲の地図を表す地図データを前記端末装置に送る管理手段と、を備え、
前記端末装置は、前記管理手段から地図データを受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の地図を表示することを特徴とする置局調査支援システム。
【請求項5】
前記管理手段は、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択すると、該鉄塔までの経路を表す経路データを前記端末装置に送り、
前記端末装置は、前記管理手段から経路データを受け取ると、鉄塔までの経路を表示することを特徴とする請求項4に記載の置局調査支援システム。
【請求項6】
携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援方法であって、
端末装置に入力された置局ポイントを受け取ると、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、
選択した鉄塔の周囲の様子を表す視覚データを前記端末装置に送り、
視覚データを前記端末装置が受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の様子を表示することを特徴とする置局調査支援方法。
【請求項1】
携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援システムであって、
置局ポイントが入力される端末装置と、
前記端末装置から置局ポイントを受け取ると、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、該鉄塔の周囲の様子を表す視覚データを前記端末装置に送る管理手段と、を備え、
前記端末装置は、前記管理手段から視覚データを受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の様子を表示することを特徴とする置局調査支援システム。
【請求項2】
前記視覚データは鉄塔から周囲を撮影した写真を表す画像データであることを特徴とする請求項1に記載の置局調査支援システム。
【請求項3】
前記視覚データは鉄塔から周囲を撮影した動画を表す動画データであることを特徴とする請求項1に記載の置局調査支援システム。
【請求項4】
携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援システムであって、
置局ポイントが入力される端末装置と、
前記端末装置から置局ポイントを受け取ると、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、該鉄塔の周囲の地図を表す地図データを前記端末装置に送る管理手段と、を備え、
前記端末装置は、前記管理手段から地図データを受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の地図を表示することを特徴とする置局調査支援システム。
【請求項5】
前記管理手段は、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択すると、該鉄塔までの経路を表す経路データを前記端末装置に送り、
前記端末装置は、前記管理手段から経路データを受け取ると、鉄塔までの経路を表示することを特徴とする請求項4に記載の置局調査支援システム。
【請求項6】
携帯端末用の基地局の置局を支援する置局調査支援方法であって、
端末装置に入力された置局ポイントを受け取ると、該置局ポイントに近い利用可能な鉄塔を選択し、
選択した鉄塔の周囲の様子を表す視覚データを前記端末装置に送り、
視覚データを前記端末装置が受け取ると、このデータを基にして鉄塔の周囲の様子を表示することを特徴とする置局調査支援方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図22】
【図4】
【図8】
【図13】
【図14】
【図15】
【図21】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図22】
【図4】
【図8】
【図13】
【図14】
【図15】
【図21】
【公開番号】特開2009−194812(P2009−194812A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−35742(P2008−35742)
【出願日】平成20年2月18日(2008.2.18)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月18日(2008.2.18)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】
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