説明

耐火間仕切装置

【課題】火災時等におけるパネルの反りを、簡単な構造により、確実に防止しうるようにすることにより、耐火性能の向上を図ることができ、しかも特殊な構造や耐火材料を用いることなく、安価に製造でき、さらに容易に組み立てられるようにした耐火間仕切装置を提供する。
【解決手段】天井の下面に固着した笠木4の前面に、櫛歯状の複数の上向突片22bを設け、これに、パネルの上端部に被嵌するようにした上部受材24における後片24aの下端に設けた櫛歯状の複数の下向片を、互いに噛み合わせて係合させることにより、パネル6の上端部の反りを防止するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフィスや公共施設等の室内空間を仕切る間仕切装置に関し、特に、耐火性能を高めた耐火間仕切装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の耐火間仕切装置には、支柱やパネルの材質を耐火性のものとしたり(例えば特許文献1参照)、パネルの取り付け手段を特殊なものとしたり(例えば特許文献2および3参照)したものがある。
また、パネルの浮き上がりを防止するため、パネルの適所を、U字状またははとめ状のクリップを用いて、支柱同士を連結する下部連結材に止着するようにしたものもある(例えば特許文献4参照)。
【特許文献1】特許第2591331号公報
【特許文献2】特許第3193861号公報
【特許文献3】特許第3249369号公報
【特許文献4】特許第3136210号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上述のような従来の耐火間仕切装置においては、火災時等に、パネルの内外の温度差により、パネルに反りが生じ、パネルと笠木や幅木との間に平面視弧状の間隙が形成され、この間隙を通して、火災時の熱風や火炎が流れることにより、間仕切の耐火性が損なわれることがある。
【0004】
このような、パネルの反りを防止するため、特許文献4に記載されているようなクリップ等を用いて、パネルの適所を笠木や幅木に止着することが考えられるが、それによると、火災時のパネルの反りを確実に防止するためには、多数のクリップを用いなければならず、その取り付け作業が煩雑になるという問題がある。
【0005】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、火災時等におけるパネルの反りを、簡単な構造により、確実に防止しうるようにすることにより、耐火性能の向上を図ることができ、しかも特殊な構造や耐火材料を用いることなく、安価に製造でき、さらに容易に組み立てられるようにした耐火間仕切装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 床に設けた左右方向を向く幅木と、天井に設けた左右方向を向く笠木との間に、複数の支柱を、左右方向に適宜の間隔をもって立設し、前記支柱、幅木、および笠木の少なくとも前面に、耐火性のパネルを装着した耐火間仕切装置において、
前記幅木の前面に設けた下部受材に、前記パネルの下端部を係合し、かつ前記笠木の前面に設けた上部受材に、前記パネルの上端部を係合させることにより、前記パネルを保持するとともに、前記笠木の前面に設けた櫛歯状の複数の上向突片に、前記上部受材における後片の下端に設けた櫛歯状の複数の下向片を、互いに噛み合わせて係合させる。
【0007】
(2) 上記(1)項において、複数の上向突片を上端に設けた受け部材における基部を、笠木の前面に固着するとともに、各上向突片の中間部に段部を設け、各上向突片の上部を、上部受材における後片の板厚分だけ、笠木の前面より前方に離間させ、前記段部に、前記後片の下端におけるにおける下向片間の股部を係合させることにより、上部受材における後片を笠木の前面に密接させる。
【0008】
(3) 上記(1)または(2)項において、上部受材を、後片と、この後片の上端に連設された前方を向く水平片と、この水平片の前端に連設された下方を向く前片とを備える側面視ほぼ下向きコ字状とする。
【0009】
(4) 上記(2)項、またはそれに従属する(3)項において、受け部材における基部の下端に、笠木より後方に突出する後向き折曲片を連設し、この後向き折曲片をもって、笠木の内面に沿って設けた耐火材を支持するようにする。
【0010】
(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、下部受材を、側面視ほぼ上向きコ字状とする。
【0011】
(6) 上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、支柱、幅木、および笠木を、互いに前後に離間して対向するようにそれぞれ1対ずつ設け、それらの前方のものの前面、および後方のものの後面に、それぞれパネルを、前後対称の構造をもって装着する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、次のような効果を奏することができる。
請求項1記載の発明によると、笠木の前面に設けた櫛歯状の複数の上向突片に、パネルの上端部を保持する上部受材における後片の下端に設けた櫛歯状の複数の下向片を、互いに噛み合わせて係合させてあるので、火災時等における上部受材とパネルの上端部との反りが確実に防止される。
したがって、パネルの反りにより、パネルと笠木との間に間隙が生じ、その間隙を通して、火災時の熱風や火炎が流通するのを未然に防止することができ、もって耐火性能の向上を図ることができる。
また、上部受材を、その後片の下端に設けた櫛歯状の複数の下向片を、笠木の前面に設けた櫛歯状の複数の上向突片に、互いに噛み合うように上方より係合させるだけで、笠木に簡単に装着することができるとともに、特殊な構造や耐火材料を用いることなく、安価に製造することができる。
【0013】
請求項2記載の発明によると、上部受材における後片を、笠木の前面に密接させることができるので、それらの間から、火災時の熱風や火炎が流通するの確実に防止することができるとともに、上部受材を強力に保持することができる。
【0014】
請求項3記載の発明によると、上部受材を、側面視ほぼ下向きコ字状としてあるので、その前片で、パネルの上端部の前面を押え、パネルの反りを強固に阻止することができる。
【0015】
請求項4記載の発明によると、受け部材における基部の下端に、笠木より後方に突出する後向き折曲片を連設し、この後向き折曲片をもって、笠木の内面に沿って設けた耐火材を支持するようにしてあるので、耐火材の支持手段を別に設ける必要がなく、好都合である。
【0016】
請求項5記載の発明によると、下部受材を、側面視ほぼ上向きコ字状としてあるので、その前片で、パネルの下端部の前面を押え、パネルの下端部の反りを強固に阻止することができる。
【0017】
請求項6記載の発明によると、支柱、幅木、および笠木を、互いに前後に離間して対向するようにそれぞれ1対ずつ設け、それらの前方のものの前面、および後方のものの後面に、それぞれパネルを、前後対称の構造をもって装着してあるので、前後のパネルおよび支柱等の間に、空気による断熱層が形成され、この断熱層により、間仕切の前後いずれか一方から他方への熱伝達が遮断され、大きな耐火性能が得られる。
しかも、支柱等へのパネルの取付構造に、従来の耐火間仕切装置におけるような複雑で高価な構造や材料を使用する必要がないので、簡単かつ安価に製造することができるとともに、簡単に組み付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1〜図8は、本発明の耐火間仕切装置の一実施形態を示す。
【0019】
図1および図2に示すように、この耐火間仕切装置は、床(1)および天井(2)に、それぞれ、左右方向を向く前後1対の幅木(3)(3)および笠木(4)(4)を、互いに前後に離間させて、また上下に対向させて設けるとともに、幅木(3)(3)と笠木(4)(4)との間に、互いに前後に離間して対向するものを1対とする支柱(5)(5)を、複数対、左右方向に適宜の間隔をもって立設し、前方の支柱(5)と幅木(3)と笠木(4)との前面に、また後方の支柱(5)と幅木(3)と笠木(4)との後面に、それぞれ耐火性のパネル(6)(6)を装着した基本構造を備えている。
【0020】
したがって、前方の幅木(3)、笠木(4)、支柱(5)、およびパネル(6)と、後方の幅木(3)、笠木(4)、支柱(5)、およびパネル(6)との間には、空気による断熱層(7)が形成され、この断熱層(7)により、耐火間仕切装置の前後いずれか一方の部屋から他方の部屋への熱伝達が遮断され、大きな耐火性能が得られる。
【0021】
前後の幅木(3)(3)、笠木(4)(4)、支柱(5)(5)、およびパネル(6)(6)は、いずれも前後対称をなしているので、次に、その前方のもののみについて説明する。
図4および図6に示すように、幅木(3)は、水平片(3a)の前後縁より、高寸の前片(3b)と低寸の後片(3c)とを上向きに連設した側面視ほぼJ字状をなし、水平片(3a)は、床(1)にアンカーボルト(8a)をもって固着されている。
【0022】
図2、図3および図5に示すように、笠木(4)は、水平片(4a)の前縁より前片(4b)を垂下連設した側面視倒立L字状をなし、水平片(4a)は、天井(2)に固定ねじ(8b)をもって固着されている。
【0023】
図7に示すように、支柱(5)は、後方に向かって開口する断面偏平U字状をなしている。
【0024】
図4に示すように、支柱(5)の下端に嵌合された閉塞部材(9)の下面中央には、高さ調節用のアジャスタボルト(10)を挿通するための挿通孔(11)が設けられ、また閉塞部材(9)の下端両側部には、左右方向を向く水平突片(12)(12)が設けられている。
【0025】
アジャスタボルト(10)の下端には、側面視下向きコ字状をなす脚座(13)が固着されており、この脚座(13)を幅木(3)の水平片(3a)上に載置し、アジャスタボルト(10)に螺合したナット(14)の高さを調節して、ナット(14)上に閉塞部材(9)の下面を支持させることにより、支柱(5)は、幅木(3)の水平片(3a)上に高さ調節可能として支持されている。
【0026】
図3、図5および図7に示すように、支柱(5)の上端には、後方に向かって開口する断面後向コ字状をなすスライド支柱(15)の下部が、上下方向に摺動自在に嵌合されている。
スライド支柱(15)の上端両側部には、左右方向を向く水平の取付片(15a)(15a)が設けられている。この両取付片(15a)(15a)を、笠木(4)における水平片(4a)の下面に押し付け、固定ねじ(16)をもって、水平片(4a)とともに、天井(2)の下面に止着することにより、スライド支柱(15)は、天井(2)に取り付けられている。
また、支柱(5)の上部両側面に設けた上下方向を向く長孔(17)に挿通した水平の固定ねじ(18)を、スライド支柱(15)の両側面に設けたねじ孔(19)に螺合して締め付けることにより、支柱(5)の上端部は、スライド支柱(15)に固定され、さらにこのスライド支柱(15)を介して、天井(2)の下面に取り付けられている。
【0027】
図4および図6に示すように、幅木(3)の前面には、パネル(6)の下端部を受支する側面視上向きコ字状の下部受材(20)が装着されている。
下部受材(20)は、幅木(3)の前面上部に当接させて、両側部を固定ねじ(21a)をもって止着された後片(20a)と、この後片(20a)の下端より前方を向く水平片(20b)と、この水平片(20b)の前端より起立する前片(20c)と、後片(20a)の上端より後方を向き、かつ左右の両側部が、左右の支柱(5)(5)の下端において互いに対向する1対の水平突片(12)(12)に載置され、かつ固定ねじ(21b)をもってそこに止着された後向片(20d)と、この後向片(20d)の後端より垂下する垂下片(20e)とを備えている。
【0028】
パネル(6)は、下端部が下部受材(20)における前片(20c)と後片(20a)とによって前後から挟まれるようにして、水平片(20b)上に受支されているので、火災時等に、パネル(6)の前後の温度差により、パネル(6)に反りが生じようとしても、パネル(6)の下端部が下部受材(20)における前片(20c)の後面と後片(20a)の前面に当接し、反りが防止される。
【0029】
図3、図5、および図8に示すように、笠木(4)の前片(4b)の前面には、左右方向を向く受け部材(22)における垂直板状の基部(22a)が、複数の固定ねじ(23)をもって固着されている。
基部(22a)の上端には、図8に示すように、櫛歯状の複数の上向突片(22b)が、左右方向に等間隔で設けられている。各上向突片(22b)の上下方向の中間部には、それより上部が、後述する上部受材(24)における後片(24a)の板厚分だけ、笠木(4)の前面より前方に離間するようした段部(22c)が設けられている。
受け部材(22)における基部(22a)の下端には、笠木(4)の前片(4b)の下方を通って、前片(4b)より後方に突出する後向き折曲片(22d)が連設されている。
【0030】
笠木(4)の前片(4b)の前面には、受け部材(22)の上向突片(22b)の上部とパネル(6)の上端部とに、上方より被嵌することにより、パネル(6)を保持するようにした上部受材(24)が設けられている。
上部受材(24)は、左右方向を向く垂直板状の後片(24a)と、この後片(24a)の上端に連設された前方を向く水平片(24b)と、この水平片(24b)の前端に連設された下方を向く前片(24c)とを備える側面視ほぼ下向きコ字状をなしている。後片(24a)の下端には、受け部材(22)における複数の上向突片(22b)の間隔とほぼ等しい左右幅の複数の下向片(24d)が、上向突片(22b)の左右幅とほぼ等しい間隔をもって突設されている。
【0031】
上部受材(24)は、その後片(24a)の下端における複数の下向片(24d)を、上向き櫛歯状の受け部材(22)の上端部に、各上向突片(22b)(24d)が相手側の上向突片(24d)(24d)、(22b)(22b)間に噛み合うようにして、また各段部(22c)に、後片(24a)における各上向突片(24d)(24d)の間の股部(24e)が載置されるようにして、係合させることにより、後片(24a)が笠木(4)の前片(4b)の前面に密接した状態で、笠木(4)に強力に保持されている。
【0032】
また、パネル(6)の上端部が、上部受材(24)における前片(24c)と、後片(24a)および受け部材(22)とにより前後から挟まれているので、火災時等におけるパネル(6)の上端部の反りが確実に防止されるとともに、上部受材(24)の後片(24a)が、
下向片(24d)と上向突片(22b)をもって受け部材(22)と強固に噛み合っているので、上部受材(24)自体の反りも確実に防止される。
【0033】
パネル(6)は、周縁部を後方に折り返した化粧板(6a)の後面に、石膏ボードや珪酸カルシュウム板等の耐火材(6b)を固着したものよりなっている。
パネル(6)は、その下端部を下部受材(20)に受支させるとともに、後面両側部に設けた、例えば下向き鉤形等の係止片(図示略)を、支柱(5)の前面に設けた係止孔(図示略)に係止させるようにした、公知の係止手段をもって、左右の支柱(5)(5)の前面に装着されている。上部受材(24)は、パネル(6)を支柱(5)(5)の前面に装着した後に、パネル(6)の上端部と受け部材(22)の上向突片(22b)の上部とに、上方より被嵌される。
【0034】
幅木(3)の前片(3b)の後面および笠木(4)の前片(4b)の後面にも、石膏ボード等の耐火材(25)(26)が設けられ、固定ねじ(21a)(27)をもって、幅木(3)および笠木(4)に固定されている。
図5に示すように、上方の耐火材(26)は、受け部材(22)における後向き折曲片(22d)上に載置され、それに固定ねじ(27)をもって固定されている。
【0035】
なお、耐火材(25)(26)は、幅木(3)および笠木(4)における少なくともパネル(6)と重合しない部分の内面に設けるのが好ましい。
【0036】
前後の幅木(3)(3)間における床(1)面に沿って、また前後の笠木(4)(4)間における天井(2)の下面に沿って、耐火材(28)(29)が設けられている。
図5に示すように、上方の耐火材(29)は、その下面を受支する受け板(30)を、天井(2)に固定ねじ(31)をもってねじ止めすることにより支持されている。
【0037】
図2に示すように、前後に対向する支柱(5)(5)の中間部間には、例えば断面H字状、またはその他の形状のスペーサ(32)が、各支柱(5)(5)の対向面に固定ねじ(31)(31)をもって止着することにより設けられている。
【0038】
第1の実施形態によると、次のような効果を奏することができる。
(a) 笠木(4)の前面に設けた櫛歯状の複数の上向突片(22b)に、パネル(6)の上端部を保持する上部受材(24)における後片(24a)の下端に設けた櫛歯状の複数の下向片(24d)を、互いに噛み合わせて係合させてあるので、火災時等における上部受材(24)とパネル(6)の上端部との反りが確実に防止される。
したがって、パネル(6)の反りにより、パネル(6)と笠木(4)との間に間隙が生じ、その間隙を通して、火災時の熱風や火炎が流通するのを未然に防止することができ、もって耐火性能の向上を図ることができる。
また、上部受材(24)を、その後片(24a)の下端に設けた櫛歯状の複数の下向片(24d)を、笠木(4)の前面に設けた櫛歯状の複数の上向突片(22b)に、互いに噛み合うように上方より係合させるだけで、笠木(4)に簡単に装着することができるとともに、特殊な構造や耐火材料を用いることなく、安価に製造することができる。
【0039】
(b) 上記(a)の効果に加えて、上部受材(24)における後片(24a)を、笠木(4)の前面に密接させることができるので、それらの間から、火災時の熱風や火炎が流通するの確実に防止することができるとともに、上部受材(24)を強力に保持することができる。
【0040】
(c) 上部受材(24)を、側面視ほぼ下向きコ字状としてあるので、その前片(24c)で、パネル(6)の上端部の前面を押え、パネル(6)の反りを強固に阻止することができる。
【0041】
(d) 受け部材(22)における基部(22a)の下端に、笠木(4)より後方に突出する後向き折曲片(22d)を連設し、この後向き折曲片(22d)をもって、笠木(4)の内面に沿って設けた耐火材(26)を支持するようにしてあるので、耐火材(26)の支持手段を別に設ける必要がなく、好都合である。
【0042】
(e) 下部受材(20)を、側面視ほぼ上向きコ字状としてあるので、その前片(20c)で、パネル(6)の下端部の前面を押え、パネル(6)の下端部の反りを強固に阻止することができる。
【0043】
(f) 支柱(5)(5)、幅木(3)(3)、および笠木(4)を、互いに前後に離間して対向するようにそれぞれ1対ずつ設け、それらの前方のものの前面、および後方のものの後面に、それぞれパネル(6)(6)を、前後対称の構造をもって装着してあるので、前後のパネル(6)(6)および支柱(5)(5)等の間に、空気による断熱層(7)が形成され、この断熱層(7)により、間仕切の前後いずれか一方から他方への熱伝達が遮断され、大きな耐火性能が得られる。
しかも、支柱(5)等へのパネル(6)の取付構造に、従来の耐火間仕切装置におけるような複雑で高価な構造や材料を使用する必要がないので、簡単かつ安価に製造することができるとともに、簡単に組み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の耐火間仕切装置の一実施形態の正面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】第1の実施形態の上部の一部破断拡大正面図である。
【図4】第1の実施形態の下部の一部破断拡大正面図である。
【図5】図3のV−V線拡大断面図である。
【図6】図4のVI−VI線拡大断面図である。
【図7】図3のVII−VII線断面図である。
【図8】笠木と受け部材と上部受材とをの一部を破断して示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0045】
(1)床
(2)天井
(3)幅木
(3a)水平片
(3b)前片
(3c)後片
(4)笠木
(4a)水平片
(4b)前片
(5)支柱
(6)パネル
(6a)化粧板
(6b)耐火材
(7)断熱層
(8a)(8b)アンカーボルト
(9)閉塞部材
(10)アジャスタボルト
(11)挿通孔
(12)水平突片
(13)脚座
(14)ナット
(15)スライド支柱
(15a)取付片
(16)固定ねじ
(17)長孔
(18)固定ねじ
(19)ねじ孔
(20)下部受材
(20a)後片
(20b)水平片
(20c)前片
(20d)後向片
(20e)垂下片
(21a)(21b)固定ねじ
(22)受け部材
(22a)基部
(22b)上向突片
(22c)段部
(22d)後向き折曲片
(23)固定ねじ
(24)上部受材
(24a)後片
(24b)水平片
(24c)前片
(24d)下向片
(24e)股部
(25)(26)耐火材
(27)固定ねじ
(28)(29)耐火材
(30)受け板
(31)固定ねじ
(32)スペーサ
(33)固定ねじ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床に設けた左右方向を向く幅木と、天井に設けた左右方向を向く笠木との間に、複数の支柱を、左右方向に適宜の間隔をもって立設し、前記支柱、幅木、および笠木の少なくとも前面に、耐火性のパネルを装着した耐火間仕切装置において、
前記幅木の前面に設けた下部受材に、前記パネルの下端部を係合し、かつ前記笠木の前面に設けた上部受材に、前記パネルの上端部を係合させることにより、前記パネルを保持するとともに、前記笠木の前面に設けた櫛歯状の複数の上向突片に、前記上部受材における後片の下端に設けた櫛歯状の複数の下向片を、互いに噛み合わせて係合させたことを特徴とする耐火間仕切装置。
【請求項2】
複数の上向突片を上端に設けた受け部材における基部を、笠木の前面に固着するとともに、各上向突片の中間部に段部を設け、各上向突片の上部を、上部受材における後片の板厚分だけ、笠木の前面より前方に離間させ、前記段部に、前記後片の下端におけるにおける下向片間の股部を係合させることにより、上部受材における後片を笠木の前面に密接させたことを特徴とする請求項1記載の耐火間仕切装置。
【請求項3】
上部受材を、後片と、この後片の上端に連設された前方を向く水平片と、この水平片の前端に連設された下方を向く前片とを備える側面視ほぼ下向きコ字状としたことを特徴とする請求項1または2記載の耐火間仕切装置。
【請求項4】
受け部材における基部の下端に、笠木より後方に突出する後向き折曲片を連設し、この後向き折曲片をもって、笠木の内面に沿って設けた耐火材を支持するようにしたことを特徴とする請求項2、またはそれに従属する請求項3記載の耐火間仕切装置。
【請求項5】
下部受材を、側面視ほぼ上向きコ字状としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耐火間仕切装置。
【請求項6】
支柱、幅木、および笠木を、互いに前後に離間して対向するようにそれぞれ1対ずつ設け、それらの前方のものの前面、および後方のものの後面に、それぞれパネルを、前後対称の構造をもって装着したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の耐火間仕切装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−239186(P2007−239186A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−59047(P2006−59047)
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】